2021年06月05日

検疫週間速報5月3_外人半減0.3%台

◇空港検疫(週間速報)5月3週目 外国籍者の陽性半減で0.3%台まで改善

厚生労働省(厚労省)は2日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症検査状況の5月3週目(5月16日〜5月22日)分の速報値を発表しました。

厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。2020年11月11日以降毎週水曜日に過去4週間分が発表されています。2日の公表で、2020年10月4日〜2021年5月22日分が公表されたことになります。
速報のため、日々の発表のデータとかなりのズレが生じてる場合もありますが、分析に活用できます。

[罹患状況推移分析] 外国籍者改善し、日外ともに0.3%強
2020年
10/04-10/10 検体12,421・陽性57=罹患率0.46%(日本国籍0.46%:外国籍0.46%)
10/11-10/17 検体 7,364・陽性24=罹患率0.33%(日本国籍0.29%:外国籍0.34%)
10/18-10/24 検体12,213・陽性46=罹患率0.38%(日本国籍0.39%:外国籍0.37%)
10/25-10/31 検体17,833・陽性47=罹患率0.26%(日本国籍0.22%:外国籍0.29%)
  <11/01〜入国者の多い低感染国9か国が検査解除>
11/01-11/07 検体10,589・陽性84=罹患率0.79%(日本国籍0.75%:外国籍0.83%)
11/08-11/14 検体10,823・陽性89=罹患率0.82%(日本国籍0.54%:外国籍1.02%)
11/15-11/21 検体11,627・陽性79=罹患率0.68%(日本国籍0.52%:外国籍0.79%)
11/22-11/28 検体13,789・陽性90=罹患率0.65%(日本国籍0.61%:外国籍0.65%)
11/29-12/05 検体14,226・陽性89=罹患率0.63%(日本国籍0.50%:外国籍0.74%)
12/06-12/12 検体16,488・陽性86=罹患率0.52%(日本国籍0.43%:外国籍0.64%)
12/13-12/19 検体18,554・陽性74=罹患率0.40%(日本国籍0.28%:外国籍0.62%)
12/20-12/26 検体18,835・陽性98=罹患率0.52%(日本国籍0.51%:外国籍0.54%)
12/27-01/02 検体13,123・陽性83=罹患率0.63%(日本国籍0.49%:外国籍0.75%)
2021年
01/03-01/09 検体14,098・陽性76=罹患率0.54%(日本国籍0.23%:外国籍0.72%)
  <01/09〜全入国者検査開始>
01/10-01/16 検体21,399・陽性67=罹患率0.31%(日本国籍0.31%:外国籍0.31%)
01/17-01/23 検体22,678・陽性41=罹患率0.18%(日本国籍0.31%:外国籍0.15%)
01/24-01/30 検体10,076・陽性25=罹患率0.25%(日本国籍0.12%:外国籍0.37%)
01/31-02/06 検体10,435・陽性20=罹患率0.19%(日本国籍0.13%:外国籍0.27%)
02/07-02/13 検体 9,423・陽性19=罹患率0.20%(日本国籍0.15%:外国籍0.26%)
02/14-02/20 検体 9,523・陽性19=罹患率0.20%(日本国籍0.11%:外国籍0.28%)
02/21-02/27 検体11,779・陽性23=罹患率0.20%(日本国籍0.22%:外国籍0.17%)
02/28-03/06 検体14,086・陽性29=罹患率0.21%(日本国籍0.16%:外国籍0.26%)
03/07-03/13 検体14,467・陽性27=罹患率0.19%(日本国籍0.14%:外国籍0.25%)
03/14-03/20 検体17,879・陽性49=罹患率0.27%(日本国籍0.20%:外国籍0.41%)
03/21-03/27 検体14,040・陽性42=罹患率0.30%(日本国籍0.15%:外国籍0.48%)
03/28-04/03 検体14,615・陽性70=罹患率0.48%(日本国籍0.24%:外国籍0.81%)
04/04-04/10 検体12,694・陽性62=罹患率0.49%(日本国籍0.16%:外国籍0.85%)
04/11-04/17 検体11,974・陽性74=罹患率0.62%(日本国籍0.40%:外国籍0.90%)
04/18-04/24 検体11,268・陽性60=罹患率0.53%(日本国籍0.26%:外国籍0.89%)
04/25-05/01 検体13,039・陽性95=罹患率0.73%(日本国籍0.29%:外国籍1.30%)
05/02-05/08 検体11,551・陽性82=罹患率0.71%(日本国籍0.25%:外国籍1.29%)
05/09-05/15 検体12,891・陽性50=罹患率0.39%(日本国籍0.23%:外国籍0.59%)

05/16-05/22 検体11,644・陽性39=罹患率0.33%(日本国籍0.33%:外国籍0.34%)

今週の検体数は、日外ともに増加し、日外比率は1:0.81と前週と同水準になっています。
今週の陽性数は、日外ともに微減で、日外比率は1:0.86と外国籍者が一気に半減しました。日本国籍者の陽性者数が外国籍者を超えました。

検査対象が全入国者になっています。検査数(≒入国者)の多さは、米国、中国、フィリピン、韓国、インドの順でした。インドは一気に半減し、緊急入国は少し減った印象です。
日本人は今週は減少し6,417人でした。12月4週目に12,354人いたのち、1月以降は一度激減後、徐々に回復していましたが、ここのところ減少気味です。
外国人はここのところ大幅減少が継続。今週も減少しており、1月3週目に17,873人だったものが、今週は5,227人と3分の1程度まで減ったままです。

全体の罹患率は、0.3%強まで戻しています
10月の4週間は日本国籍者と外国籍者の罹患率に差はなく0.35%程度でした。
その後半年以上細かいデータが出ていますが、外国籍者の方が罹患率が高く、日本国籍者は上下を繰り返してきた印象でした。
ここ1か月ほどは、日本国籍者は、0.2%台が続いていましたが、この週は若干増えています。外国籍者の上下で全体の罹患率が上下しており、今週は、昨年10月4週目と似たような状況でした。

前週と比べると、日本国籍者は、検査数が12%減少に対して陽性者数は24%増加。外国籍者は検査数が6%減少に対して陽性者数は45%減少です。
このため、罹患率は、日本国籍者はやや悪化。外国籍者は半減し大幅改善しています

[陽性者数多い国分析] わずか13か国/インド減ったもののまだ集中
今週陽性者が確認されたのは、前週に続いて陽性者が出ているインド、フィリピン、アラブ首長国連邦(UAE)、メキシコなどを含めて13か国でした。だいぶ陽性者が出る国が限定されてきました。
インドは19人(前週比+-15人)と半減しました。日本国籍者は入国者数が455人(前週比-390人)・陽性者数は13人(前週比+2人)。外国籍者は入国者数は141人(前週比-240人)・陽性者数は6人(前週比-17人)でした。
日本国籍者は、入国者が半減しましたが陽性者数は増加しており、罹患状況が大幅悪化しています。外国籍者は入国者数も陽性者数も半減以下です。(罹患率は悪化しています。)
続いて多かったのは、アフガニスタン4人(皆増)とエジプト3人(皆増)。いきなり増え始めており、7人とも外国籍者です。
UAE、フィリピン、ブラジルが2人です。UAEは全員日本国籍者、フィリピンは全員外国籍者、ブラジルは日外1人ずつです。
残り7か国は1人ずつで、ナイジェリアとマレーシアが外国籍者でした。

急増が続いていたネパール、パキスタンは0人でした。

[罹患率高い国分析] 1%超えは13か国中8か国も
罹患率は、今週は二桁割合の超危険状態の国は出ませんでした。
最も率が悪かったのは、アフガニスタンで7.69%(検体52人中4人陽性=外国籍者検体49人中4人陽性)でした。エジプト6.85%(検体44人中3人陽性=外国籍者検体27人中3人陽性)、南アフリカ5.88%(検体17人中1人陽性=日本国籍者検体15人中1人陽性)と3か国が5%を超えています。
ナイジェリア4.17%(検体24人中1人陽性)、インド3.19%(検体596人中19人陽性)、スイス2.33%(検体43人中1人陽性)、UAE1.49%(検体134人中2人陽性)、ブラジル1.17%(検体176人中2人陽性)
と続いています。
1%超えは以上の8か国でした。
インドは連続で1%超えの異常状態です。

インドは入国者数がある程度多くいる中でのこの罹患率ですので、非常に危険であることが分かります。。31人に1人という超危険状態となっています。

[航空便利用者数分析] ネパールが運航停止の為皆減したまま
合計の利用者数は、17,961人(前週比+55人)と微増しています

全体では利用者は増えていますが、国によって増減がバラバラです。
増加している国:最も人数が増えたのは中国直行便で1,476人(前週比+265人)と急増。続いてニューカレドニア直行便343人(前週比+177人)などとなっています。
皆増した国:ベルギー直行便13人のみでした。

減少している国:最も人数が減ったのはインド直行便で620人(前週比-498人)。カタール直行便が281人(前週比-187人)などとなっています。
皆減した国:ミャンマー直行便(86人皆減)のみでした。

注目なのがネパール直行便で、二週連続0人です。ネパール政府が感染対策で海外からの入国を遮断するため、国際線の運航を停止したことが影響しています。

変異株で騒ぎになっている英国直行便は254人(前週比+84人)で、再び増加しました。

毎週データは更新されているようですので、今後も注視していきます。

週間速報内容
05/09-05/15
全検査
合計 検体11,644陽性39 0.33%
日本 検体 6,417陽性21 0.33%↑
外国 検体 5,227陽性18 0.34%↓ 急減


検体数の多い国
米  国:合計 検体3,429、陽性 0=0%
  日本国籍 検体2,444 陽性 0=0%/外国籍 検体 985 陽性 0=0%
中  国:合計 検体1,475、陽性 0=0%
  日本国籍 検体 611 陽性 0=0%/外国籍 検体 864 陽性 0=0%
フィリピン:合計 検体 994、陽性 2=0.20%
  日本国籍 検体 138 陽性 0=0%/外国籍 検体 856 陽性 2=0.23%
韓  国:合計 検体 618、陽性 0=0%
  日本国籍 検体 209 陽性 0=0%/外国籍 検体 409 陽性 0=0%
イ ン ド:合計 検体 596、陽性19=3.19%
  日本国籍 検体 455 陽性13=2.86%/外国籍 検体 141 陽性 6=4.26%

罹患率の高い国
アフガニスタン:合計 検体 52、陽性 4=7.69%
  日本国籍 検体 3 陽性 0=0%/外国籍 検体 49 陽性 4=8.16%
エジプト:合計 検体 44、陽性 3=6.82%
  日本国籍 検体 17 陽性 0=0%/外国籍 検体 27 陽性 3=11.11%
南アフリカ:合計 検体 17、陽性 1=5.88%
  日本国籍 検体 15 陽性 1=6.67%/外国籍 検体 2 陽性 0=0%
ナイジェリア:合計 検体 24、陽性 1=4.17%
  日本国籍 検体 7 陽性 0=0%/外国籍 検体 17 陽性 1=4.17%
イ ン ド:合計 検体 596、陽性19=3.19%
  日本国籍 検体 455 陽性13=2.86%/外国籍 検体 141 陽性 6=4.26%


毎日の個別発表との誤差状況(5月16日〜5月22日)
(A)週間発表(今回の滞在国・地域ごとの検査実績発表):39人
(B)毎日発表:39人中非公表0人(複数国滞在者0人)

 (誤差が出ている国)Aが超過していると非公表の可能性有
 誤差なし


水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7


STAY HOME NOW, FLY LATER

ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 01:00| 東京 🌁| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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