■東京国際空港(羽田空港) 羽田エアポートガーデン限定的に開業
住友不動産ヴィラフォンテーヌ(住友不VF)は1日、東京国際空港(羽田空港)にあるホテルを海外からの帰国者と入国者の一時待機施設として提供したと発表しました。
開業延期から一年以上を経て限定的とはいえ、ついに開業したことになります。
提供が始まったのは「当社が管理する羽田空港隣接のホテル客室および会議室等の付帯施設の一部」と発表されました。ホテル名等は明らかにされていませんが、羽田空港隣接地で住友不VFが管理するホテルは、羽田エアポートガーデンのヴィラフォンテーヌ プレミア/グランド 羽田空港しかなく、同ホテルが提供されたとみられます。
期間は6月1日〜9月30日までと発表されています。
今回の提供は、厚生労働省からの協力要請を受けたもの。
「出発国搭乗前、入国時の新型コロナウイルス検査がともに陰性の方が、3 日間、6日間又は10日間待機した後に 3〜5回目の新型コロナウイルス検査を受け結果判明までの待機施設として、厚生労働省にお貸し出しするもの」としています。強制隔離対象の入国者が対象とみられます。
通常のホテルサービスは行わないとしています。
羽田エアポートガーデンは、昨年4月にオープン予定でしたが、新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響もあり、開業が延期されてきました。関係者以外立入禁止は続くものと思われますが、一年以上の延期を経て、ついにオープンにこぎ着けたことになります。
入国者の隔離をめぐっては、14日間強制できない最大の課題が、ホテルなどの滞在施設の不足と指摘されています。1日1万人が入国しただけで、14日間で少なくとも14万室分のホテルが必要になるためです。(現在はだいたい1日2千人が入国中)
成田国際は周辺に待機施設となっているホテルが数多くあります。中部国際も空港島内のホテルが待機施設となっています。
しかし、羽田では、施設が足りないせいか、昨年7月、陸路で50キロも離れた横須賀市のホテルが待機施設になり、横須賀市が聞いていないと抗議した事例も生じているほどです。
一方で、GOTOトラベルがないと誘客できないと嘆くホテルが多く、需要はあるのに供給が対応できないというミスマッチが生じています。羽田エアポートガーデンも、第3ターミナル前に1,717室もの客室を用意しながら閉鎖を続けてきていて、ミスマッチの典型例として、宝の持ち腐れ状態が続いていました。
羽田にはインドや英国などからの直行便が就航。6日間強制隔離や10日間強制隔離の対象者も多いです。
空港到着後50キロも離れた所に移動するようなバカみたいなことはせずに済み、利用者にもメリットが大きいとみられます。
■海外からの帰国者及び入国者(新型コロナウイルス検査陰性者)の一時待機施設の提供について(住友不VF公式サイト)
https://www.hvf.jp/hanedaairport-premier/img/top/info210531.pdf
2021年06月05日
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