検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が20週目に突入
厚生労働省(厚労省)は11日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の5月4週目(5月23日〜5月29日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
この発表は毎週水曜日発表が続いていましたが、今週は2日遅れて金曜日発表となりました。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が20週連続で判明しています。
ここのところ強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者が増加しているので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
■検体数は二割弱も増加、日外ともに千件ほど伸ばす
5月4週目は、検査数は13,680件(前週比2,039件)と、前週から2割弱もぞうかしました。
日本国籍者は7,477件(前週比+1,062件)、外国籍者は6,203件(前週比+977件)で、日本国籍者も外国籍者も増えています。
■フィリピンの検体数が2番目
国別で見ると、最も入国が多かったのは米国で4,122件(前週比+693件)でした。フィリピンが1,369件(前週比+375件)と二番目に上がりました。三番目になった中国は1,327件(前週比-148件)でした。
四番目は前週とほぼ変わっていない韓国が602件(前週比-16件)。五番目にはタイ457件(前週比+53件)が入りました。
六番目はインドネシアで447件(前週比+161件)とかなり増加しています。前週に続いて大きく人数が減ったインドは410件(前週比-186件)と七番目でした。
八番目は台湾393件(前週比+109件)。九番目にはロシア260件(前週比+60件)が入りました。ベトナムが249人(前週比-45件)で十番目でした。
4月末〜5月初旬に陽性者だらけで大騒ぎとなった検体数が二週連続1件だったネパール25件まで戻しています。
ここのところ陽性者が増え、いきなり10日間強制隔離・再入国拒否となったアフガニスタンが37人(前週比-15人)と減少しています。外国籍者が減っています。
この週は、検体数(≒入国者数)が減った国と増えた国がバラバラでした。
■外国籍者が増えた国が増加?
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、タイ、インド、台湾でした。
米国は相変わらず日本人が多く、日本国籍者3,054件・外国籍者1,068件で、やや差が拡がりました。
タイは、日本国籍者314件・外国籍者143件です。日本国籍者がやや増えています。
インドは、日本国籍者294件・外国籍者116件。日本国籍者の減少が顕著です。
台湾は、日本国籍者259件・外国籍者134件。日外ともに増えていますが、日本国籍者の上りが多めです。
日本人と外国人が同じくらいなのは、上位十位までの国では、ありませんでした。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、フィリピン、中国、韓国、インドネシア、ロシア、ベトナムでした。
外国人がずっと多いままの筆頭は相変わらずフィリピンで、日本国籍者115件・外国籍者1,254件。日本国籍者は減っていますが、外国籍者は400人近く増えています。
中国は日本国籍者543件・外国籍者784件。二週連続で日本国籍者が増え、外国籍者が減ったので、差は縮まっています。
韓国は、日本国籍者222件・外国籍者380件で、傾向は前週同様です。
インドネシアは、日本国籍者161件・外国籍者286件と外国籍者が大幅に増えています。
ロシアは、日本国籍者71件・外国籍者189件と、インドネシア同様に外国籍者が増えています。
ベトナムは、日本国籍者99件・外国籍者150件で、やや外国籍者が多い状況です。
この他、十位以内に入っていませんが、15位のブラジルは外国籍者の方が多く、11位のドイツ、12位の英国、13位のフランス、14位のマレーシアは日本国籍者の方が多い状況です。
なお、10日間強制隔離になる7か国のうち上記以外の4か国は、
バングラデシュ 35件(前週比-28件)=全て外国籍者減少
パキスタン 71件(前週比+41件)=外国籍者増加
スリランカ 38件(前週比-79件)=ほぼ外国籍者の減少
モルディブ 15件(前週比+5件)=外国籍者が増加
でした。今週も外国籍者の動きが大きく影響しています。
・高感染国が多い欧米からの入国は、日本人が多い
・南アジアからは圧倒的に外国人が多い。→インド減少・ネパールとパキスタンはやや復活傾向・バングラデシュとスリランカ、アフガニスタンは外国人入国減少といった状況でしょうか。
といった傾向になっています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
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