2021年06月13日

3航空連合_統一渡航要件要請

◇航空連合3グループ 統一された渡航要件の確立を各国政府に要請

世界の主要航空会社などで構成している3つの航空連合(ワンワールド、スカイチーム、スターアライアンス)は9日、統一された渡航要件の確立を各国政府に要請しました。

航空連合が表明したのは、13日まで開催されているG7首脳会議で、安全な国境の再開を可能にする渡航および衛生に関する共通基準に合意するようG7各国政府への呼びかけです。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックに伴い、「国や空港によって異なる運用方法や規制と、それらの急速および多頻度な変更はお客様に混乱とストレスを与え、渡航に支障をきたしています」とし、G7各国政府が世界に先駆けて、措置を共通化し、「旅行者が安全かつ安心して渡航できる環境が整備されることを期待」するとしています。

具体的な措置として、「ワクチン接種が完了した乗客の検疫を免除」「簡単にアクセスでき、安価で、一貫性のある新型コロナウイルスの検査の提供」「乗り継ぎのある乗客が乗り継ぎ地点でトランジットゾーンに留まる場合は、追加の検査や検疫の制限を免除」「ワクチン接種証明書を含む渡航要件管理のデジタル化」を求めています。

世界の規制はバラバラ
航空連合が主張するように、渡航要件?は世界でバラバラです。

例えば、入国時の隔離措置一つとっても、メキシコのようにほぼ規制なしの国もあれば、米国やEUなどのように陰性証明があれば隔離措置がない国もあります。日本のように隔離が自主的なものだったり、特定者だけが根拠もなく隔離免除になる国も。オーストラリアや台湾のように、全員を強制隔離して期間中の外出を全面禁止する国もあったりと、全く画一化されていません。
検疫体制は、それぞれの国が自国をどう守るかという点で運用されています。このため、バラバラとなるのは当たり前。「安全安心」で渡航するためには、より条件の厳しい国に合わせる絶対的な必要がありますが、運用するのはそう簡単ではありません。

また、COVID-19を巡っては、ワクチンを接種していても感染することがあることは明確になっており、日本をはじめ、検疫のザル運用が感染拡大を強化していることも判明しています。
このため、航空連合が言うように「安全かつ安心して渡航できる環境」を確立するためには、厳密な検疫を運用することが最も実現への近道ですが、3航空連合は、なぜか検疫免除を最優先に求める内容になっています。それだと「危険かつ不安なまま渡航する環境」になってしまうのですが、、、。

航空便の利用については、出発時に到着国の入国規制に合わせた手続きを行う必要があり、それを怠った場合には、航空会社の責任で乗客を出発国へ戻す必要があります。COVID-19パンデミック前から、渡航書類不備で強制送還となるケースなどがそれにあたっています。
つまり、厳密には、航空連合が緩和を求めている到着国の検疫が免除になろうがなかろうが、今でも、乗客を飛行機に乗せて輸送することに何の制約もありません。輸送するかしないかは航空会社自身が決めることだからです。今回の要請で求めていることをしようがしまいが、航空会社の輸送を変化させる大きな要因にはなりません。

一方で、このコロナ禍では、到着国が、一便あたりの搭乗客数を絞ったり、便数を絞ったりすることを航空会社に強要することが相次いでいます。日本も例外ではありません。
しかし、これらの航空会社ではどうしようもない規制の撤廃要請は、なぜか行われませんでした。

安全安心の渡航環境ってどういう状態を目指すべきなのでしょうか。捉える人によって、結構差がありそうですね。

今回呼びかけをした航空連合は、ワンワールド、スターアライアンス、スカイチームの3連合。新型コロナウイルス感染症パンデミック前の世界の航空輸送能力の約3分の2を占めていたとしています。

ワンワールド、スカイチーム、スターアライアンスは 世界共通のトラベルスタンダードを望みます
https://www.anahd.co.jp/group/pr/202106/20210610-3.html


STAY HOME NOW, FLY LATER

posted by johokotu at 02:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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