検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が21週目に突入
厚生労働省(厚労省)は18日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の6月1週目(5月30日〜6月5日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
この発表は毎週水曜日発表が続いていましたが、前週から金曜日発表に変わったようです。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が21週連続で判明しています。
ここのところ強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者が増加しているので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
■検体数は2週連続二割弱増加、ほとんど日本国籍者
6月1週目は、検査数は16,066件(前週比+2,414件)と、2週連続で前週から2割弱増加しています。
日本国籍者は9,759件(前週比+2,297件)、外国籍者は6,307件(前週比+117件)で、日本国籍者が急増しています。
■米国が急増
国別で見ると、最も入国が多かったのは米国で5,936件(前週比+1,814件)でした。中国が再び二番目になり1,384件(前週比+57件)。フィリピンが1,192件(前週比-177件)と減少し三番目になりました。
四番目は韓国が730件(前週比+128件)。五番目は台湾が増加し609件(前週比+216件)でした。
六番目はインドネシアで565件(前週比+118件)。タイは増加して540件(前週比+83件)でしたが七番目と順位を落としています。
八番目は英国で351件(前週比+135件)と上昇。インドが九番目で323件(前週比-87件)と減少が続いています。十番目は前週に続きベトナムで、321人(前週比+72件)と人数が増えています。
4月末〜5月初旬に陽性者だらけで大騒ぎとなったネパールは、検体数が二週連続1件のあと、前週・今週と連続して25件でした。
ここのところ陽性者が増え、いきなり10日間強制隔離・再入国拒否となったアフガニスタンが38人(前週比+1人)と前週レベルでした。
目を引いたのがラオスで0件(前週比-50件)になりました。前週が増えすぎだった印象です。
この週は、検体数(≒入国者数)が減った国と増えた国がバラバラでしたが、増加国は増加幅が大きい国が目立ちました。
この時期に米国から帰国してくるのってどんな需要なんでしょう。
3日後強制隔離になった人(=2回検査の人)が増えたのでしょうか。いまいち理由がよく分からないですね。
■日本国籍者の増加が目立つ
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、台湾、タイ、英国でした。
米国は相変わらず日本人が多く、日本国籍者4,625件・外国籍者1,311件で、一気に差が拡がっています。
台湾は、日本国籍者449件・外国籍者160件。日本国籍者の増え方が多めです。
タイは、日本国籍者408件・外国籍者132件で、日本国籍者は増加、外国籍者は減少です。
英国は、日本国籍者264件・外国籍者87件です。
日本国籍者の多い国は、日本国籍者の増加が目立った印象でした。
日本人と外国人が同じくらいなのは、上位十位までの国では、インドネシア、インド、ベトナムでした。
インドネシアは、日本国籍者236件・外国籍者329件で、差は縮まったもののやや外国籍者が多め。
インドは、日本国籍者200件・外国籍者123件で、日本国籍者が大きく数を減らしています。
ベトナムは、日本国籍者165件・外国籍者156件。日本国籍者の増加ばかりでした。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、中国、フィリピン、韓国でした。
中国は日本国籍者622件・外国籍者762件。3週連続で日本国籍者が増え、外国籍者が減ったので、差はだいぶ縮まってきました。
外国人がずっと多いままの筆頭は相変わらずフィリピンで、日本国籍者152件・外国籍者1,040件です。
韓国は、日本国籍者277件・外国籍者453件で、少し差が開きました。
この他、十位以内に入っていませんが、12位のブラジルは外国籍者の方が多い以外は、11位のマレーシア、13位のドイツ、14位のフランス、14位のシンガポールは日本国籍者の方が多い状況です。
なお、10日間強制隔離になっていた7か国のうち上記以外の4か国は、
バングラデシュ 19件(前週比-16件)=日本国籍者が多く減少
パキスタン 76件(前週比+5件)=ほぼ横ばい
スリランカ 21件(前週比-17件)=外国籍者が多く減少
モルディブ 9件(前週比-6件)=全て外国籍者の減少
でした。国によって要因がややバラけました。
・高感染国が多い欧米からの入国は、日本人が多い
・南アジアからは圧倒的に外国人が多い。→インド減少・ネパールとパキスタンはやや復活傾向・バングラデシュとスリランカは減少傾向といった状況でしょうか。
といった傾向になっています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
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