2021年06月26日

検疫週間速報6月2_率過去最少

◇空港検疫(週間速報)6月2週目 陽性者数減少で罹患率大幅改善、全体罹患率は0.10%で過去最少

厚生労働省(厚労省)は25日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症検査状況の6月2週目(6月6日〜6月12日)分の速報値を発表しました。

今回発表は謎の名前の国名などが出ており、修正発表される可能性が高いと思われます。

厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。2020年11月11日以降毎週水曜日に過去4週間分が発表されています。25日の公表で、2020年10月4日〜2021年6月12日分が公表されたことになります。
速報のため、日々の発表のデータとかなりのズレが生じてる場合もありますが、分析に活用できます。

[罹患状況推移分析] 陽性者数減少で罹患率過去最少
2020年
10/04-10/10 検体12,421・陽性57=罹患率0.46%(日本国籍0.46%:外国籍0.46%)
10/11-10/17 検体 7,364・陽性24=罹患率0.33%(日本国籍0.29%:外国籍0.34%)
10/18-10/24 検体12,213・陽性46=罹患率0.38%(日本国籍0.39%:外国籍0.37%)
10/25-10/31 検体17,833・陽性47=罹患率0.26%(日本国籍0.22%:外国籍0.29%)
  <11/01〜入国者の多い低感染国9か国が検査解除>
11/01-11/07 検体10,589・陽性84=罹患率0.79%(日本国籍0.75%:外国籍0.83%)
11/08-11/14 検体10,823・陽性89=罹患率0.82%(日本国籍0.54%:外国籍1.02%)
11/15-11/21 検体11,627・陽性79=罹患率0.68%(日本国籍0.52%:外国籍0.79%)
11/22-11/28 検体13,789・陽性90=罹患率0.65%(日本国籍0.61%:外国籍0.65%)
11/29-12/05 検体14,226・陽性89=罹患率0.63%(日本国籍0.50%:外国籍0.74%)
12/06-12/12 検体16,488・陽性86=罹患率0.52%(日本国籍0.43%:外国籍0.64%)
12/13-12/19 検体18,554・陽性74=罹患率0.40%(日本国籍0.28%:外国籍0.62%)
12/20-12/26 検体18,835・陽性98=罹患率0.52%(日本国籍0.51%:外国籍0.54%)
12/27-01/02 検体13,123・陽性83=罹患率0.63%(日本国籍0.49%:外国籍0.75%)
2021年
01/03-01/09 検体14,098・陽性76=罹患率0.54%(日本国籍0.23%:外国籍0.72%)
  <01/09〜全入国者検査開始>
01/10-01/16 検体21,399・陽性67=罹患率0.31%(日本国籍0.31%:外国籍0.31%)
01/17-01/23 検体22,678・陽性41=罹患率0.18%(日本国籍0.31%:外国籍0.15%)
01/24-01/30 検体10,076・陽性25=罹患率0.25%(日本国籍0.12%:外国籍0.37%)
01/31-02/06 検体10,435・陽性20=罹患率0.19%(日本国籍0.13%:外国籍0.27%)
02/07-02/13 検体 9,423・陽性19=罹患率0.20%(日本国籍0.15%:外国籍0.26%)
02/14-02/20 検体 9,523・陽性19=罹患率0.20%(日本国籍0.11%:外国籍0.28%)
02/21-02/27 検体11,779・陽性23=罹患率0.20%(日本国籍0.22%:外国籍0.17%)
02/28-03/06 検体14,086・陽性29=罹患率0.21%(日本国籍0.16%:外国籍0.26%)
03/07-03/13 検体14,467・陽性27=罹患率0.19%(日本国籍0.14%:外国籍0.25%)
03/14-03/20 検体17,879・陽性49=罹患率0.27%(日本国籍0.20%:外国籍0.41%)
03/21-03/27 検体14,040・陽性42=罹患率0.30%(日本国籍0.15%:外国籍0.48%)
03/28-04/03 検体14,615・陽性70=罹患率0.48%(日本国籍0.24%:外国籍0.81%)
04/04-04/10 検体12,694・陽性62=罹患率0.49%(日本国籍0.16%:外国籍0.85%)
04/11-04/17 検体11,974・陽性74=罹患率0.62%(日本国籍0.40%:外国籍0.90%)
04/18-04/24 検体11,268・陽性60=罹患率0.53%(日本国籍0.26%:外国籍0.89%)
04/25-05/01 検体13,039・陽性95=罹患率0.73%(日本国籍0.29%:外国籍1.30%)
05/02-05/08 検体11,551・陽性82=罹患率0.71%(日本国籍0.25%:外国籍1.29%)
05/09-05/15 検体12,891・陽性50=罹患率0.39%(日本国籍0.23%:外国籍0.59%)
05/16-05/22 検体11,644・陽性39=罹患率0.33%(日本国籍0.33%:外国籍0.34%)
05/23-05/29 検体13,680・陽性32=罹患率0.23%(日本国籍0.19%:外国籍0.29%)
05/30-06/05 検体16,066・陽性40=罹患率0.25%(日本国籍0.14%:外国籍0.41%)

06/06-06/12 検体16,515・陽性17=罹患率0.10%(日本国籍0.08%:外国籍0.14%)

今週の検体数は、日外ともに増加していますが外国籍者は微増で、日外比率は1:0.63と前週レベルでした。
今週の陽性数は、日外ともに減少し、日外比率は1:1.13でした。

検査対象が全入国者になっています。検査数(≒入国者)の多さは、前週と同じで米国、中国、フィリピン、韓国、台湾の順でした。インドは再び増加局面に入りました。
日本人は前週の急増からさらに増えて10,157件でした。12月4週目に12,354件いたのち、1月以降は一度激減後、徐々に回復していましたが、ここのところ減少気味でした。ついに1万件を突破しています。
外国人はここのところ大幅減少が継続。今週も減少しており、1月3週目に17,873件だったものが、今週は6,358件と3分の1程度ままです。

全体の罹患率は0.10%。週間集計が公表され始めた2020年10月4日以降で過去最も低い数値となりました
10月の4週間は日本国籍者と外国籍者の罹患率に差はなく0.35%程度でした。
その後半年以上細かいデータが出ていますが、外国籍者の方が罹患率が高く、日本国籍者は上下を繰り返してきた印象でした。
日外ともにだいぶ改善した印象です。

前週と比べると、日本国籍者は、検査数が4%増加に対して陽性者数は43%減少。外国籍者は検査数が1%増加に対して陽性者数は65%減少の大幅改善です。
このため、罹患率は、日外ともに一気に改善しました

[陽性者数多い国分析] 微減の13か国/複数人はフィリピン・インドのみ
今週陽性者が確認されたのは、前週に続いて陽性者が出ているフィリピン、インド、米国、インドネシア、アフガニスタンなどを含めて13か国でした。
今週最も悪かったのはフィリピン3人(前週比-6人)とインド3人(前週比-2人)。フィリピンは全員外国籍者。インドは外国籍が多いいつもと異なり全員日本国籍者でした。
急増していたアフガニスタンは再入国停止などもあり1人(前週比-7人)と駆け込みがなくなりました。
残り11か国は1人ずつで、カンボジア、アラブ首長国連邦、キルギス、米国、ドミニカ共和国が日本国籍者でした。
10日間強制隔離になっている7か国のうち、バングラデシュ、ネパール、パキスタン、モルディブは陽性者は出ませんでした。

[罹患率高い国分析] 1%超えは13か国中7か国も
罹患率は、最も率が悪かったのは、4週連続で最悪のアフガニスタンで25.00%(検体4人中1人陽性=外国籍者検体2人中1人陽性)と、キルギスで25.00%(検体4人中1人陽性=日本国籍者検体2人中1人陽性)でした。ドミニカ共和国が12.50%(検体8人中1人陽性=日本国籍者検体6人中1人)で続いています。
この3か国が二桁割合(10%超え)の超危険状態の国でした。

この後は、モロッコ6.67%(検体15人中1人陽性=外国籍者検体9人中1人陽性)、スリランカ2.50%(検体40人中1人陽性=外国籍者検体19人中1人陽性)、モンゴル1.33%(検体75人中1人陽性=外国籍者検体66人中1人陽性)、カンボジア1.32%(検体76人中1人陽性=日本国籍者検体42人中1人陽性)と続きました。
1%超えは以上の7か国でした。南アジア〜中東にかけてが多いですが、その他の国もポツポツ出始めています。

アフガニスタンのみが連続で1%超えの異常状態。ネパール、インド、パキスタンは久々に1%を下回りました。

アフガニスタンからの入国はたった4人。6月4日から急に10日間強制隔離・外国籍者の再入国停止措置になったため、その前日の6月3日にウイルス密輸者が大量に駆け込み入国したことが完全に証明されました。やはり入国規制は即日開始しないと意味がないことが分かりました。

[航空便利用者数分析] 利用者は3週連続でまた急増、日本経由者増える?
合計の利用者数は、31,767人(前週比+6,575人)と3週連続で急増しています。検体数(≒入国者数)はそれほど増加していないので、日本経由で第三国へ行く需要が多かったと推定されます。

全体では利用者は増えており、増加している国がほとんどです。
増加している国:おそらく間違いと思われますが、フォークランド諸島が8,162(前週比皆増)となっています。
これを除くと、最も人数が増えたのは、オランダ直行便で785人(前週比+312人)と倍増。続いてカタール直行便560人(前週比+173人)などとなっています。
皆増した国:フォークランド諸島を除くとありません。

減少している国:最も人数が減ったのは米国直行便で6,960人(前週比-1,202人)。続いてインドネシア直行便789人(前週比-349人)、タイ直行便1,303人(前週比-268人)などとなっています。
皆減した国:ミャンマー直行便が皆減(前週比-84人)でした。

増加した国、減少した国半々な印象です。

注目なのがネパール直行便で、ついに5週連続0人となりました。ネパール政府が感染対策で海外からの入国を遮断するため、国際線の運航を停止したことが影響しています。これにより、日本へデルタ株等を持ち込む人がほぼいなくなりました。日本への水際対策としては、ネパール政府グッジョブです。

変異株で騒ぎになっている英国直行便は315人(前週比-42人)でやや減少です。

毎週データは更新されているようですので、今後も注視していきます。

週間速報内容
06/06-06/12
全検査
合計 検体16,515陽性17 0.10%↓急減
日本 検体10,157陽性 8 0.08%
外国 検体 6,358陽性 9 0.14%↓急減


検体数の多い国
米  国:合計 検体5,494、陽性 1=0.02%
  日本国籍 検体4,370 陽性 1=0.02%/外国籍 検体1,124 陽性 0=0%
中  国:合計 検体1,881、陽性 0=0%
  日本国籍 検体 755 陽性 0=0%/外国籍 検体1,126 陽性 0=0%
フィリピン:合計 検体1,106、陽性 3=0.27%
  日本国籍 検体 144 陽性 0=0%/外国籍 検体 962 陽性 3=0.31%
韓  国:合計 検体 670、陽性 0=0%
  日本国籍 検体 293 陽性 0=0%/外国籍 検体 377 陽性 0=0%
台  湾:合計 検体 589、陽性 0=0%
  日本国籍 検体 419 陽性 0=0%/外国籍 検体 170 陽性 0=0%

罹患率の高い国
アフガニスタン:合計 検体 4、陽性 1=25.00%
  日本国籍 検体 2 陽性 0=0%/外国籍 検体 2 陽性 1=50.00%
キルギス:合計 検体 4、陽性 1=25.00%
  日本国籍 検体 2 陽性 1=50.00%/外国籍 検体 2 陽性 0=0%
ドミニカ共和国:合計 検体 8、陽性 1=12.50%
  日本国籍 検体 6 陽性 1=16.67%/外国籍 検体 2 陽性 0=0%
モロッコ:合計 検体 15、陽性 1=6.67%
  日本国籍 検体 6 陽性 0=0%/外国籍 検体 9 陽性 1=11.11%
スリランカ:合計 検体 40、陽性 1=2.50%
  日本国籍 検体 21 陽性 0=0%/外国籍 検体 19 陽性 1=5.26%


毎日の個別発表との誤差状況(6月6日〜6月12日)
(A)週間発表(今回の滞在国・地域ごとの検査実績発表):17人
(B)毎日発表:16人中非公表0人(複数国滞在者1人=ドミニカ共和国/米国)

 (誤差が出ている国)Aが超過していると非公表の可能性有
 誤差なし


水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7


STAY HOME NOW, FLY LATER

ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 02:00| 東京 ☁| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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