2021年07月14日

いまさら2-row rule?候補?

◆空港検疫 いまさら2-row rule?候補?昨年3月には列離れた人の発症事例既に発生済み、今年6月にも昨年8月の機内感染疑い事例発表

この記事は、公式発表を基にしておらず、他報道機関の記事を基に記載しています。
読まれる際は、充分ご注意ください。


東京五輪開催に絡み、ウガンダから入国した選手団の1人が空港検疫で陽性になったのに、同行者が大阪までチャーター者で移動していた事例を受け、いまさら、機内で前後2列にいた旅客を濃厚接触候補とする方針になったようです。

ウガンダ選手団の大阪へ移動した対応については、すべての入国者と何も変わらない普通の対応であることは前にも記事にもしました。今回はその部分は置いておきます。
空港検疫 東京五輪ウガンダ選手団濃厚接触者認定で「”なぜか”」大騒ぎに 入国者は皆こうです!!(2021年6月22日配信記事)
https://johokotu.seesaa.net/article/482127102.html
空港検疫すり抜け 五輪選手団だけ情報大公開が続く、14日間隔離の重要性が改めて明らかに(2021年6月23日配信記事)
https://johokotu.seesaa.net/article/482143430.html

7月6日付の読売新聞によりますと、「航空機で陽性者と同じ列か前後2列の座席だった同乗者を「濃厚接触候補者」と指定する。候補者には、入国後14日間の自宅などでの待機中に、厚生労働省が設置した「入国者健康確認センター」の担当者がビデオ通話や見回りなどを実施して、待機を守っているかどうかを確認する。濃厚接触者に該当するかどうかは、保健所が最終判断する。」と報じています。

空港検疫で陽性なら、機内で同じ列か前後2列を「濃厚接触候補者」に…行動確認を徹底へ(読売新聞公式サイト)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210706-OYT1T50225/

この記事、水際対策が強化されて万々歳と言う内容なのですが、よく読んでみると非常に変です。



1年以上も2-row ruleをしてこなかった???
「航空機で陽性者と同じ列か前後2列の座席だった同乗者を「濃厚接触候補者」と指定」とのことですが、これ、当たり前です
そもそも新型インフルエンザ対策の時代から、前後2列の搭乗者を濃厚接触者として扱う「2-row rule」が「世界的に」存在し、当たり前のように実施されてきたはずです。
なぜ今更新しい取り組みのように記事が出るのでしょう。しかも濃厚接触者ではなく、濃厚接触候補者になるだけです。

そして、今回の新型コロナウイルス感染症では、既に、日本国内だけみても、機内感染の前例があります
例えば、昨年3月事例。たった2時間搭乗ですら、前後2列では収まりきらず、16列も離れた人にも感染することが、既に昨年11月の時点で発覚しています。

航空機内集団感染(クラスター感染) 少なくとも四次感染まで確認 予防には情報提供が重要であることが明らかに(2020年11月19日配信)
https://johokotu.seesaa.net/article/478570058.html
COVID-19 3月の機内クラスター感染事例半年経って確定的に(2020年11月15日配信)
https://johokotu.seesaa.net/article/478495235.html

さらに先月29日には、昨年8月に同じ列で機内感染が起きていたことも公表されています。

国際線航空機内にて新型コロナウイルス感染症伝播が疑われた事例, 2020年8月(国立感染症研究所公式サイト)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2502-idsc/iasr-in/10468-496d07.html

機内感染事例は普通に起きています。少なくとも前後2列を濃厚接触者とするのは当たり前で、機内全員を濃厚接触者としてもおかしくないのに、あまりにもお粗末です。
少なくとも昨年3月、8月と2度も機内感染事例が起こり、3月の件は11月には世の中に公表されていたにもかかわらず、1年以上経った今でも2-row ruleすら適用していないとはあり得ない話です。


感染者が出た便の便名を公表するだけで、個々人へ連絡する手間は省けるのに、なぜそれすらしないのか、疑問です。

例えば、中国では、到着便から感染者が出ると、ペナルティとして就航便数の制限が課せられます。当然、就航制限の根拠となる陽性者情報もすぐに公表されます。そんな国もある中です。
便数制限まですべきかは別議論でしょうが、どの便に何人陽性者がいたかはすぐに分かること。同乗者への注意喚起の意味でも、感染者が出た便の便名公表を進めてもらいたいものです。週1便程度の国からの就航先だと想像は付きます(例:ネパール航空カトマンズ線))。しかし、米国やロシア、中国のように複数の路線がある国からの入国者の場合、入国規制は州等の地域ごとなのに、行動歴は国名しか発表されないので、どの便かの予想は不可能です。
入国者全員が差別なく14日間強制隔離となるか、確実に自主隔離出来ているのなら、そんな便のことなど気にする必要ないんでしょうが、、、。
同じ便に乗っていた入国者の市中での発症事例も同時に公表されると、より安心感が増すのですが。昨年3月の事例ですら、きちんと公表されてませんから、無理でしょうね。

乗客のPCR検査結果に基づく国際線の運航停止措置を強化(日本貿易振興機構公式サイト)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/12/85d8ad50e4834b8d.html



濃厚接触者の監視を強化???
「候補者には、入国後14日間の自宅などでの待機中に、厚生労働省が設置した「入国者健康確認センター」の担当者がビデオ通話や見回りなどを実施して、待機を守っているかどうかを確認する。」とのことですが、これ、当たり前です。14日間待機監視は入国者全員に行っているはずです。

なぜ今更新しい取り組みのように記事が出るのでしょう。

しかも、今回の新型コロナウイルス感染症では、14日間自主隔離を守らないことが問題視されています。実際に14日自主隔離中に家族や友人に感染拡大する事例も後を絶ちません。

少なくとも入国者全員の14日間待機確認するのは当たり前で、14日間自主隔離の違反者は外人なら即刻国外追放としてもおかしくない状況なのに、待機確認すらしていないのは、あまりにもお粗末です。
毎月のように入国者による国内感染拡大事例が起こり、世の中に公表されているにもかかわらず、パンデミックから1年以上経った今でも14日間待機確認を行っていないとはあり得ない話です。




東京五輪の為の入国を巡ってマスコミが大騒ぎし始めたせいか、今更感満載の水際対策が少しずつ実行に移されてきているようです。が、当たり前のことすらできていない穴だらけ対応が続いています。

防ごう、空港検疫すり抜けによるウイルス密輸
防ごう、入国14日以内の接触によるウイルス拡散
防ごう、空港へのお迎えによるウイルス拝受
防ごう、海外から動くことによるウイルス蔓延


空港検疫でのすり抜けは必ず発生します。
入国者が家族と接触しなけりゃ、家族に感染は拡がりません。
入国者が友人と接触しなけりゃ、友人に感染は拡がりません。
入国者が他人と接触しなけりゃ、他人に感染は拡がりません。
家族が入国者と接触しなけりゃ、家族に感染は拡がりません。
友人が入国者と接触しなけりゃ、友人に感染は拡がりません。
他人が入国者と接触しなけりゃ、他人に感染は拡がりません。
入国者が国内で接触しなけりゃ、国内に感染は拡がりません。
入国時検査の陽性・陰性は関係ありません。
入国時に検査するかしないかは関係ありません。
超人能力を持った選手かVIPか下々の者かは関係ありません。
変異株かどうかも関係ありません。
ワクチンを打ったか打たなかったかは関係ありません。
いいかげん、14日間の自主隔離をしっかり行いませんか。


だから、STAY HOME NOW, FLY LATER
国際線就航空港に行くのは我慢しよう

ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 01:00| 東京 🌁| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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