2021年07月17日

検疫週間速報6月5_日悪化/外改善

◇空港検疫(週間速報)6月5週目 日本国籍者は悪化、外国籍者は改善

厚生労働省(厚労省)は9日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症検査状況の6月5週目(6月27日〜7月3日)分の速報値を発表しました。

厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。2020年11月11日以降毎週金曜日に過去4週間分が発表されています。9日の公表で、2020年10月4日〜2021年7月3日分が公表されたことになります。
速報のため、日々の発表のデータとかなりのズレが生じてる場合もありますが、分析に活用できます。

[罹患状況推移分析] 日本国籍者は悪化、外国籍者は改善
2020年
10/04-10/10 検体12,421・陽性57=罹患率0.46%(日本国籍0.46%:外国籍0.46%)
10/11-10/17 検体 7,364・陽性24=罹患率0.33%(日本国籍0.29%:外国籍0.34%)
10/18-10/24 検体12,213・陽性46=罹患率0.38%(日本国籍0.39%:外国籍0.37%)
10/25-10/31 検体17,833・陽性47=罹患率0.26%(日本国籍0.22%:外国籍0.29%)
  <11/01〜入国者の多い低感染国9か国が検査解除>
11/01-11/07 検体10,589・陽性84=罹患率0.79%(日本国籍0.75%:外国籍0.83%)
11/08-11/14 検体10,823・陽性89=罹患率0.82%(日本国籍0.54%:外国籍1.02%)
11/15-11/21 検体11,627・陽性79=罹患率0.68%(日本国籍0.52%:外国籍0.79%)
11/22-11/28 検体13,789・陽性90=罹患率0.65%(日本国籍0.61%:外国籍0.65%)
11/29-12/05 検体14,226・陽性89=罹患率0.63%(日本国籍0.50%:外国籍0.74%)
12/06-12/12 検体16,488・陽性86=罹患率0.52%(日本国籍0.43%:外国籍0.64%)
12/13-12/19 検体18,554・陽性74=罹患率0.40%(日本国籍0.28%:外国籍0.62%)
12/20-12/26 検体18,835・陽性98=罹患率0.52%(日本国籍0.51%:外国籍0.54%)
12/27-01/02 検体13,123・陽性83=罹患率0.63%(日本国籍0.49%:外国籍0.75%)
2021年
01/03-01/09 検体14,098・陽性76=罹患率0.54%(日本国籍0.23%:外国籍0.72%)
  <01/09〜全入国者検査開始>
01/10-01/16 検体21,399・陽性67=罹患率0.31%(日本国籍0.31%:外国籍0.31%)
01/17-01/23 検体22,678・陽性41=罹患率0.18%(日本国籍0.31%:外国籍0.15%)
01/24-01/30 検体10,076・陽性25=罹患率0.25%(日本国籍0.12%:外国籍0.37%)
01/31-02/06 検体10,435・陽性20=罹患率0.19%(日本国籍0.13%:外国籍0.27%)
02/07-02/13 検体 9,423・陽性19=罹患率0.20%(日本国籍0.15%:外国籍0.26%)
02/14-02/20 検体 9,523・陽性19=罹患率0.20%(日本国籍0.11%:外国籍0.28%)
02/21-02/27 検体11,779・陽性23=罹患率0.20%(日本国籍0.22%:外国籍0.17%)
02/28-03/06 検体14,086・陽性29=罹患率0.21%(日本国籍0.16%:外国籍0.26%)
03/07-03/13 検体14,467・陽性27=罹患率0.19%(日本国籍0.14%:外国籍0.25%)
03/14-03/20 検体17,879・陽性49=罹患率0.27%(日本国籍0.20%:外国籍0.41%)
03/21-03/27 検体14,040・陽性42=罹患率0.30%(日本国籍0.15%:外国籍0.48%)
03/28-04/03 検体14,615・陽性70=罹患率0.48%(日本国籍0.24%:外国籍0.81%)
04/04-04/10 検体12,694・陽性62=罹患率0.49%(日本国籍0.16%:外国籍0.85%)
04/11-04/17 検体11,974・陽性74=罹患率0.62%(日本国籍0.40%:外国籍0.90%)
04/18-04/24 検体11,268・陽性60=罹患率0.53%(日本国籍0.26%:外国籍0.89%)
04/25-05/01 検体13,039・陽性95=罹患率0.73%(日本国籍0.29%:外国籍1.30%)
05/02-05/08 検体11,551・陽性82=罹患率0.71%(日本国籍0.25%:外国籍1.29%)
05/09-05/15 検体12,891・陽性50=罹患率0.39%(日本国籍0.23%:外国籍0.59%)
05/16-05/22 検体11,644・陽性39=罹患率0.33%(日本国籍0.33%:外国籍0.34%)
05/23-05/29 検体13,680・陽性32=罹患率0.23%(日本国籍0.19%:外国籍0.29%)
05/30-06/05 検体16,066・陽性40=罹患率0.25%(日本国籍0.14%:外国籍0.41%)
06/06-06/12 検体16,515・陽性17=罹患率0.10%(日本国籍0.08%:外国籍0.14%)
06/13-06/19 検体16,771・陽性44=罹患率0.26%(日本国籍0.18%:外国籍0.39%)
06/20-06/26 検体16,536・陽性45=罹患率0.27%(日本国籍0.19%:外国籍0.41%)

06/27-07/03 検体22,338・陽性60=罹患率0.27%(日本国籍0.24%:外国籍0.32%)

今週の検体数は、日外ともに急増。日外比率は1:0.59と前週レベルでした。
今週の陽性数は、日本国籍者13人増、外国籍者1人増。日外比率は1:0.82と日本国籍者の悪化が顕著です。

検査対象が全入国者になっています。検査数(≒入国者)の多さは、米国、中国、フィリピン、韓国、フランスの順でした。西欧・北米が増えています。
日本人は14,011件でした。ここのところ減少気味でしたが、12月4週目の12,354件を超えました。1万件突破は4週連続です。
外国人はここのところ大幅減少が継続していましたが、今週は2千人ほど増加しています。1月3週目に17,873件だったものが、今週は8,327件と半分程度まで戻しました。

前週と比べると、日本国籍者は、検査数が37%増加に対して陽性者数は65%増。外国籍者は検査数が32%増に対して陽性者数は4%増です。
この結果、罹患率は、日本国籍者は悪化し、外国籍者は大幅改善しています。

全体の罹患率は0.27%で3週連続ほぼ横ばいでした。
10月の4週間は日本国籍者と外国籍者の罹患率に差はなく0.35%程度でした。
その後半年以上細かいデータが出ていますが、外国籍者の方が罹患率が高く、日本国籍者は上下を繰り返してきた印象でした。
まだ0.2%台で何とかとどまっています。


[陽性者数多い国分析] 25か国/インドネシアだらけに
今週陽性者が確認されたのは、前週に続いて陽性者が出ているインドネシア、米国、ロシア、フィリピン、英国、アラブ首長国連邦(UAE)、バングラデシュ、ネパール、キルギス、インド、ブラジル、ギニアなどを含めて25か国からの入国者に陽性者が出ました。どんどん国数が増えています。感染悪化が世界に広がっている可能性が高いですね。
今週最も悪かったのは前週に引き続きインドネシアで17人(前週比+10人)。急激に悪化しています。入国者数は日本国籍者が大きく増えましたが、陽性者は10人が外国籍者です。
続いて米国が6人(前週比+5人)と大きく悪化しています。入国者数は日本国籍者が倍以上いますが、外国籍者4人です。
続いて、ロシアとフィリピンが4人で並んでいます。いずれも前週と同数です。フィリピンは全員外国籍者、ロシアは日本国籍者が3人です。
さらに、英国とUAEが前週と同じ3人。いずれも日本国籍者3人です。
2人出たのが4か国。バングラデシュ(前週比+1人)、ネパール(前週比-2人)、インド(前週比±0人)、キルギス(前週比+1人)と、10日強制隔離国が並んでいます。バングラデシュが2人とも日本国籍者である以外は、3か国とも日外1人ずつです。
残り15か国は1人ずつで、ギニア、ギリシャ、コンゴ民主共和国、スペイン、ミャンマーの5か国が外国籍者でした。
10日間強制隔離が関係する10か国のうち、陽性者が出なかったのは、スリランカ、モルディブ、パキスタン、アフガニスタン、ザンビアでした。

[罹患率高い国分析] 1%超えは25か国中16か国も、国際線到着空港は超危険
罹患率は、最も率が悪かったのは、コンゴ民主共和国で100.00%(検体1件中1人陽性=全員外国籍者)でした。
続いてネパール40.00%(検体5件中2人陽性=外国籍者検体1件中1人陽性)、キルギスが22.22%(検体9件中2人陽性=外国籍者検体1件中1人陽性)、タジキスタンが20.00%(検体5件中1人陽性=日本国籍者検体3件中1人陽性)、カザフスタンが12.50%(検体8件中1人陽性=日本国籍者検体4件中1人陽性)、ギニアで10.00%(検体10件中1人陽性=全員外国籍者)でした。
以上の6か国が二桁割合(10%以上)です。特にキルギスは4週連続、ギニアは2週連続で10%超えという非常に危険な状態です。アフリカ諸国や中央アジア諸国は元々の入国者数がごく少ないので、1人出ただけで率が一気に跳ね上がります。
この後は、グアテマラ7.14%(検体14件中1人陽性=日本国籍者検体11件中1人陽性)、ナイジェリア4.35%(検体23件中1人陽性=日本国籍者検体6件中1人陽性)、バングラデシュ3.28%(検体61件中2人陽性=日本国籍者検体46件中2人陽性)、インドネシア2.41%(検体705件中17人陽性=外国籍者検体301件中10人陽性)、ガーナ2.27%(検体44件中1人陽性=日本国籍者検体22件中1人陽性)、ロシア1.63%(検体245件中4人陽性=日本国籍者検体84件中3人陽性)、ギリシャ1.52%(検体66件中1人陽性=外国籍者検体52件中1人陽性)、エジプト1.52%(検体66件中1人陽性=日本国籍者検体43件中1人陽性)、ミャンマー1.43%(検体70件中1人陽性=外国籍者検体61件中1人陽性)、インド1.02%(検体196件中2人陽性=日本国籍者検体55件中1人陽性)と続きました。
1%超えは以上の16か国でした。南アジア〜中央アジア〜アフリカにかけてが多いですが、その他の国もポツポツ出始めています。

前述のキルギス、ギニアのほか、ネパール、バングラデシュ、インドネシア、ロシアが連続で1%超えの異常状態でした。

[航空便利用者数分析] 利用者は急増
合計の利用者数は30,805人(前週比+5,171人)と急増しています。日本行が丸々増えた感じです。
最多は米国便で8,645人(前週比+1,022人)、フィリピン便が3,056人(前週比-101人)と続いています。

増加している国が多い状況でした。
増加している国:最も人数が増えたのは、米国便で8,645人(前週比+1,022人)。続いてシンガポール便1,577人(前週比+650人)、フランス便1,478人(前週比+491人)など大幅に増えている国が多かったです。
皆増した国:ありませんでした。

減少している国:最も人数が減ったのは、ベトナム便で990人(前週比-164人)でした。
皆減した国:ネパール127人減、モンゴル102人減、ミャンマー57人減。

注目なのがネパール直行便です。前週に7週間ぶりに直行便が再開しましたが、今週は運航されませんでした。入国者は急減しました。しかし2人も陽性というリバウンド状態になっています。

変異株で騒ぎになっている英国直行便は629人(前週比+145人)で増加気味です。


毎週データは更新されているようですので、今後も注視していきます。

週間速報内容
06/27-07/03
全検査
合計 検体22,338陽性60 0.27%
日本 検体14,011陽性33 0.24%
外国 検体 8,327陽性27 0.32%↓


検体数の多い国
米  国:合計 検体6,649、陽性 6=0.09%
  日本国籍 検体4,983 陽性 2=0.04%/外国籍 検体1,666 陽性 4=0.24%
中  国:合計 検体2,173 陽性 0=0%
  日本国籍 検体 964 陽性 0=0%/外国籍 検体1,209 陽性 0=0%
フィリピン:合計 検体1,322、陽性 4=0.30%
  日本国籍 検体 167 陽性 0=0%/外国籍 検体1,155 陽性 4=0.34%
韓  国:合計 検体 924、陽性 0=0%
  日本国籍 検体 365 陽性 0=0%/外国籍 検体 559 陽性 0=0%
フランス:合計 検体 838、陽性 1=0.12%
  日本国籍 検体 681 陽性 1=0.14%/外国籍 検体 157 陽性 0=0%

罹患率の高い国
コンゴ民主共和国:合計 検体 1、陽性 1=100.00%
  日本国籍 検体 0 陽性 0=0%/外国籍 検体 1 陽性 1=100.00%
ネパール:合計 検体 5、陽性 2=40.00%
  日本国籍 検体 4 陽性 1=25.00%/外国籍 検体 1 陽性 1=100.00%
キルギス:合計 検体 9、陽性 2=22.22%
  日本国籍 検体 8 陽性 1=12.50%/外国籍 検体 1 陽性 1=100.00%
タジキスタン:合計 検体 5、陽性 1=20.00%
  日本国籍 検体 3 陽性 1=33.33%/外国籍 検体 2 陽性 0=0%
カザフスタン:合計 検体 8、陽性 1=12.50%
  日本国籍 検体 4 陽性 1=25.00%/外国籍 検体 4 陽性 0=0%


毎日の個別発表との誤差状況(6月27日〜7月3日)
(A)週間発表(今回の滞在国・地域ごとの検査実績発表):60人
(B)毎日発表:59人中非公表0人(複数国滞在者1人=ネパール/インド)←清水着の米国1人含む

 (誤差が出ている国)Aが超過していると非公表の可能性有
 ・フランス Aが1人・Bが2人(Bが1人超過)
 ・インド Aが2人・Bが1人(Aが1人超過)


水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7


STAY HOME NOW, FLY LATER

ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 02:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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