検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が28週目に突入
厚生労働省(厚労省)は6日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の7月3週目(7月18日〜7月24日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が28週連続で判明しています。
ここのところ強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者が増加しているので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
■外国籍者の急増続く、明らかに五輪需要
7月3週目は、検査数は35,885件(前週比+3,556件)と増加が続いています。
しかし、日本国籍者は9,924件(前週比-1,641件)と2週連続で減少。外国籍者は25,961件(前週比+5,197件)と増加しています。五輪選手団の入国が相次いだためと推定されますが、航空便は増えていないので、一機当たりの搭乗制限が緩和されていたのかもしれません。
■欧州からの入国増加続く
国別で見ると、入国者数最多は米国で6,770件(前週比+600件)でした。二番目は中国で2,586件(前週比-49件)。前週順位を上げた英国が2週連続三番目で1,854件(前週比-123件)、同様に2週連続四番目がフランスで1,748件(前週比-6件)、2週連続五番目がドイツで1,670件(前週比+337件)でした。西欧が利用者数を維持しています。
前週六番目に落ちたフィリピンは今週も六番目で1,162件(前週比-85件)でした。
今週順位を上げたのがイタリアで1,144件(前週比+127件)と七番目でした。八番目は韓国1,091件(前週比+74件)、九番目はスペイン1,053件(前週比+202件)。インドネシアは十番目で812件(前週比-6件)でした。
4週前から急に増え始めた欧州からの入国者の増加が止まりません。十一位以下も、ロシアが400人弱、ポーランドが300人超の増加となっています。増加している多くは外国籍者の急増で、五輪需要なのが明らかです。
特別便でもめている感染状態の悪いインドネシアは日本国籍者の減少がほとんどです。
デルタ株等で一時大騒ぎとなったアフガニスタンは14人(前週比+7人)と低調な状態が続いています。
3週前についに再発したネパールは12件(前週比-35件)と減少しています。
インドは、ここ数週間はやや減少基調でしたが、今週は360件(前週比+191件)と増加。外国籍者の増加が大部分を占めています。
この週は、検体数(≒入国者数)が増加した国の方が多いですが、減少した国も100人以上減少のところが多く目立ちました。
■外国籍者が急増した国ばかり
日本人が多いのは、上位十位までの国では、インドネシアのみでした。
インドネシアは、日本国籍者649件・外国籍者163件。日本国籍者が大きく減少しています。
日本人と外国人が同じくらいなのは、上位十位までの国では、ありませんでした。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、米国、中国、英国、フランス、ドイツ、フィリピン、イタリア、韓国、スペインでした。
米国は、日本国籍者が多い傾向のある国でしたが、今週は日本国籍者3,050件・外国籍者3,720件と日本国籍者は減り、外国籍者が急増しました。五輪関係者の入国が多くなったとみられます。
中国は、日本国籍者699件・外国籍者1,887件で、前週と同レベルです。
英国は、日本国籍者584件・外国籍者1,270件。日本国籍者は微増、外国籍者が減少しています。五輪関係者の入国がやや少なくなったということでしょうか。
フランスは、日本国籍者433件・外国籍者1,315件。日本国籍者は減り、外国籍者が増えています。
ドイツは、日本国籍者474件・外国籍者1,196件。日本国籍者は微増、外国籍者は増加しています。
外国人がずっと多いままの筆頭は相変わらずフィリピン。日本国籍者128件・外国籍者1,034件で、前週と同レベルです。
イタリアは、日本国籍者147件・外国籍者997件。日本国者は減り、外国籍者が増えています。
韓国は、日本国籍者246件・外国籍者845件。日本国者は減り、外国籍者が増えています。
スペインは、日本国籍者76件・外国籍者977件。日本国者は減り、外国籍者が増えています。
欧州便は、コロナ禍以降は日本国者の方が多い国が多いですが、今週は外国籍者の入国が著しく多く、五輪需要が伸びたと考えられます。
この他、十位以内に入っていませんが、14位のタイは日本国籍者の方が多く、11位のロシア、12位のスイス、14位のカナダ、15位のオーストラリアは外国籍者の方が多いです。
なお、10日間強制隔離対象期間の関係する10か国のうち上記以外の6か国は、
バングラデシュ113件(前週比+44件)=外国籍者の増加目立つ(入国者増加傾向)
パキスタン 51件(前週比+16件)=日外ともに増加
スリランカ 53件(前週比+13件)=日本国籍者は減少、外国籍者は増加
モルディブ 15件(前週比+12件)=外国籍者の増加目立つ
キルギス 22件(前週比+4件)=日本国籍者は減少、外国籍者は増加
ザンビア 27件(前週比-4件)=外国籍者減少
でした。今回は相変わらず日外状況がバラバラでした。
・高感染国が多い欧米からの入国は、外国籍者が急増中→五輪需要?
といった傾向になっています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
STAY HOME NOW, FLY LATER
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