検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が31週目に突入
厚生労働省(厚労省)は27日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の8月2週目(8月8日〜8月14日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が31週連続で判明しています。
ここのところ強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者が増加しているので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
■検査数減少、夏休み一時帰国が終了?
8月2週目は、検査数は19,809件(前週比-2,177件)と減少しました。
日本国籍者は10,719件(前週比-2,251件)と3週ぶりの減少。外国籍者は9,090件(前週比+74件)と3週ぶりに増加、微増しています。
8月1日を過ぎて、旧盆期間中に外に出られなくなっていますから、夏休みの一時帰国が減っていますでしょうか。
■日本国籍者中心に減少が目立つ
国別で見ると、入国者数最多は米国で5,003件(前週比-246件)でした。
二番目は中国で1,660件(前週比-164件)。
三番目はタイで1,483件(前週比-195件)。
四番目はフィリピンの1,109件(前週比-355件)。ここまでの4か国は日外ともに減少しています。
五番目はフランスで895件(前週比-142件)でした。日本国籍者は急減しており、代わりに外国籍者は増加しています。
ここまでの順番は前週と同じです。
六番目は韓国で772件(前週比-37件)で前週と大きく変わっていませんが、順番を上げています。
七番目はドイツで702件(前週比-130件)。主に日本国籍者が減っています。
八番目はインドネシアが693件(前週比-203件)。日本国籍者は急減し、外国籍者は増加しています。
九番目は英国が677件(前週比+161件)と増加。外国籍者が大きく伸びています。
十番目はベトナムで530件(前週比-27件)で、前週レベルでした。
欧州からの入国者は、日本国籍者が減り、外国籍者が増えています。夏休み一時帰国が減り、パラリンピック需要が増えていますでしょうか。
この週は、検体数(≒入国者数)が減少した国が多かった印象です。
■外国籍者が急増した国ばかり
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、タイ、ドイツ、インドネシア、ベトナムでした。
米国は、日本国籍者2,865件・外国籍者2,138件。日本国籍者、外国籍者ともに減少しています。
タイは、日本国籍者1,411件・外国籍者72件。日本国籍者、外国籍者ともに減少しています。日本国籍者が非常に多い状況が続いており、現地感染悪化に伴う逃げ帰り需要が続いているとみられます。
ドイツは、日本国籍者461件・外国籍者241件。日本国籍者が減り、外国籍者は微増しています。
インドネシアは、日本国籍者437件・外国籍者256件。日本国籍者は急減、外国籍者は増加。逃げ帰り需要がだいぶ落ち着き、いつもの傾向に戻ってきました。
ベトナムは、日本国籍者397件・外国籍者133件。日本国籍者が減少、外国籍者は増加です。逃げ帰り需要が少し落ち着いた印象でしょうか。
日本人と外国人が同じくらいなのは、上位十位までの国では、フランスと英国でした。
フランスは、日本国籍者492件・外国籍者403件で、日本国籍者は急減、外国籍者は増加しています。
英国は、日本国籍者354件・外国籍者323件。日外ともに増加しています。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、中国、フィリピン、韓国でした。
中国は、日本国籍者780件・外国籍者880件。日本国籍者、外国籍者とも減っています。
外国人がずっと多いままの筆頭は相変わらずフィリピンで、日本国籍者150件・外国籍者959件。日外ともに減少しています。
韓国は、日本国籍者274件・外国籍者498件。日本国者は横ばい、外国籍者は減少でした。
この他、十位以内に入っていませんが、12番目のブラジルは外国籍者の方が多く、15番目のマレーシアは日本国籍者の方が多いです。11番目のイタリア、13番目の台湾、14番目のカナダは日外同じぐらいです。
イタリアやカナダは他の欧州国と同様に、日本国籍者は減り、外国籍者は増えています。
なお、10日間強制隔離対象期間の関係する10か国のうち、上記にない9か国は、
バングラデシュ 56件(前週比-4件)=日本国籍者急減・外国籍者増加
ネパール 27件(前週比+15件)=外国籍者が急増
インド 279件(前週比-9件)=前週とほぼ横ばい
パキスタン 46件(前週比-13件)=全て外国籍者の減少
スリランカ 29件(前週比-2件)=日本国籍者増加・外国籍者減少
モルディブ 10件(前週比+7件)=ほぼ日本国籍者の増加
アフガニスタン 8件(前週比+3件)=日本国籍者5件・外国籍者3件
キルギス 15件(前週比-4件)=前週とほぼ横ばい
ザンビア 1件(前週比-2件)=外国籍者0人のまま
でした。今回も相変わらず日外状況がバラバラでしたが、南アジア各国は外国籍者が増えているのが気になります。再入国が再び許可されています。
・高感染国が多い欧米からの入国は、日本国籍者は減少・外国籍者は増加
・アジアからの入国は、現地感染の悪化が目立つ一部の国は、日本国籍者が増加
といった傾向になっています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
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