2021年09月18日

変異株行動規制一新へ

◇新型コロナウイルス感染症 変異株起因の入国直後の行動規制を一新へ なぜか緩和多数発生

新型コロナウイルス感染症の変異株流行に起因する入国直後の規制について、9月20日午前0時から、規制内容が一新されることになりました。対象とする変異株を「水際対策上特に対応すべき変異株」として8系統まで拡大する内容ですが、なぜか強制隔離期間が緩和される国が大量発生します。

今回の発表は、「水際対策強化に係る新たな措置(17)」として発表されました。
「水際対策上特に対応すべき変異株に関する知見、各国・地域における流行状況、日本への流入状況などのリスク評価、ワクチンの有効性等を踏まえ、各国・地域からの流入リスクを総合的に判断し、本措置に基づく別途の指定に沿って、「水際対策上特に対応すべき変異株に対する指定国・地域」として、下記の追加的措置を実施することとする。」としています。

対象の変異株を変更し、対象国・地域の強制隔離期間が一新されることになります。


・水際対策上特に対応すべき変異株の指定内容
「水際対策上特に対応すべき変異株」として、
 ・B.1.351 系統の変異株(ベータ株)
 ・P.1 系統の変異株(ガンマ株)
 ・B.1.617.2 系統の変異株(デルタ株)
 ・B.1.525 系統の変異株(イータ株)
 ・B.1.526 系統の変異株(イオタ株)
 ・B.1.617.1 系統の変異株(カッパ株)
 ・C.37 系統の変異株(ラムダ株)
 ・B.1.621 系統の変異株(ミュー株)
の8系統が指定されました。

これまでは、6月28日に発表された「水際対策強化に係る新たな措置(15)」に基づいて、「水際対策上特に懸念すべき変異株」とされていた、「B.1.351 系統の変異株(ベータ株)、P.1 系統の変異株(ガンマ株)、B.1.617.2 系統の変異株(デルタ株)」の3種類のみでした。


・水際対策上特に対応すべき変異株に対する指定国・地域 新規指定
「水際対策上特に対応すべき変異株に対する指定国・地域」に新規指定となるのは、アフガニスタン、アラブ首長国連邦、アルゼンチン、インド、インドネシア、ウルグアイ、英国、エクアドル、カザフスタン、キューバ、ギリシャ、キルギス、コスタリカ、コロンビア、ザンビア、ジョージア、スペイン、スリナム、スリランカ、セーシェル、タンザニア、チリ、デンマーク、ドミニカ共和国、トリニダード・トバゴ、トルコ、ネパール、パキスタン、パラグアイ、バングラデシュ、フィリピン、ブラジル、ベネズエラ、ペルー、ベルギー、ボリビア、ポルトガル、マレーシア、南アフリカ共和国、ミャンマー、モザンビーク、モルディブ、リビアの43か国とロシアの1地域(モスクワ市)からの入国者です。
いずれの国・地域とも3日間の強制隔離開始です。
いずれも9月20日午前0時入国分から適用されます。
「当分の間、検疫所長の指定する場所(検疫所が確保する宿泊施設に限る)での3日間の待機を求める。その上で、入国後3日目に改めて検査を行い、陰性と判定された者については、検疫所が確保する宿泊施設を退所し、入国後 14 日目までの間自宅等での待機を求めることとする。」としています。

なお、本指定には、強制隔離期間が、10日間、6日間の場合もありますが、今回指定はありませんでした。

・水際対策上特に対応すべき変異株以外の新型コロナウイルスに対する指定国・地域 新規指定
「水際対策上特に対応すべき変異株以外の新型コロナウイルスに対する指定国・地域」に新規指定となるのは、ウズベキスタンの1か国とロシアの1地域(ハバロフスク地方)からの入国者です。
いずれの国・地域とも3日間の強制隔離開始です。
いずれも9月20日午前0時入国分から適用されます。
「当分の間、検疫所長の指定する場所(検疫所が確保する宿泊施設に限る)での3日間の待機を求める。その上で、入国後3日目に改めて検査を行い、陰性と判定された者については、検疫所が確保する宿泊施設を退所し、入国後 14 日目までの間自宅等待機を求めることとする。」としています。



14日間の隔離は、全入国者が対象で、一切の例外はありません。ということになっています。
今回の変更によって、入国時の隔離期間については、以下のように分類されることになりました。
・水際対策上特に対応すべき変異株に対する指定国・地域の10日間強制隔離+4日間自主隔離:0か国
・水際対策上特に対応すべき変異株に対する指定国・地域の6日間強制隔離+8日間自主隔離:0か国
・水際対策上特に対応すべき変異株に対する指定国・地域の3日間強制隔離+11日間自主隔離:43か国と、ロシアの1地域
・水際対策上特に対応すべき変異株以外の新型コロナウイルスに対する指定国・地域(3日間強制隔離+11日間の自主隔離):1か国と、ロシアの1地域
・14日間自主隔離:上記以外の全世界の国・地域



対象となる変異株が増えたのに、なぜか強制隔離期間が短縮される国が大量に出ています。
インドネシアはいまだに10日後陽性がポツポツ出ていますし、米国など現地の感染状況が最悪ですが、緩和して大丈夫でしょうか。規制緩和で陽性者が大量入国してしまい年末年始の日本国内感染悪化につながった昨年11月の規制緩和のデジャブにならないことを願います。

・強制隔離期間 10日間→3日間に短縮
 インドネシア、キルギス
・強制隔離期間 6日間→3日間に短縮
 アフガニスタン、アラブ首長国連邦、インド、ザンビア、スリランカ、ネパール、バングラデシュ、ミャンマー、モルディブ
・強制隔離期間 0日間→3日間に強化
 ドミニカ共和国、ウズベキスタン、ロシア(ハバロフスク地方)
・強制隔離期間 3日間のまま
 アルゼンチン、ウルグアイ、英国、エクアドル、カザフスタン、キューバ、ギリシャ、コスタリカ、コロンビア、ジョージア、スペイン、スリナム、セーシェル、タンザニア、チリ、デンマーク、トリニダード・トバゴ、トルコ、パキスタン、パラグアイ、フィリピン、ブラジル、ベネズエラ、ペルー、ベルギー、ボリビア、ポルトガル、マレーシア、南アフリカ共和国、モザンビーク、リビア
 ロシア(モスクワ市)
・強制隔離期間 3日間→0日間に緩和
 アイルランド、アンドラ、イスラエル、イラン、オマーン、オランダ、カンボジア、ジンバブエ、タイ、チュニジア、ナミビア、フィジー、フィンランド、フランス、ベラルーシ、マルタ、ヨルダン、ルクセンブルク、レバノン
 米国(アイダホ州、アーカンソー州、アラスカ州、アリゾナ州、インディアナ州、オクラホマ州、オレゴン州、カンザス州、ケンタッキー州、コロラド州、サウスカロライナ州、テキサス州、テネシー州、ネバダ州、ネブラスカ州、フロリダ州、ミシシッピ州、ミズーリ州、モンタナ州、ユタ州、ルイジアナ州、ワイオミング州、ワシントン州)
 ロシア(アストラハン州、アムール州、イヴァノヴォ州、ヴォルゴグラード州、ウドムルト共和国、ウラジーミル州、オリョール州、カバルダ・バルカル共和国、カレリア共和国、北オセチア共和国、クラスノヤルスク地方、サハ共和国、サラトフ州、チェリャビンスク州、トィヴァ共和国、ニジェゴロド州、モスクワ州、サンクトペテルブルク市)

※上記内容は参考程度に確認いただき、変更内容等は必ず公式発表を確認ください。

水際対策上特に対応すべき変異株等に対する指定国・地域について (要旨)(9/18 厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/content/000833913.pdf


STAY HOME NOW, FLY LATER
結果を見れば一目瞭然。隔離しないとダメなんです。
入国後隔離を頑張る皆さんを応援します。

posted by johokotu at 04:00| 東京 ☔| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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