9月20日午前0時より、32か国からの入国者の強制隔離期間が短縮されました。強制隔離を止めるとどうなるか、これまで出たデータから探りました。
空港検疫の陽性者有症状状況に関するデータを見ると、空港検疫で強制隔離中の陽性のうち有症状なのはわずか16.1%でした。入国数日後でも8割以上は無症状で、強制隔離しないと大量のすり抜けが出ると推定される結果になりました。
入国3日後以降に発表された空港検疫事例を強制隔離中の陽性と推定しています。
こういった強制隔離中に陽性となったとみられる事例は、2021年1月2日着の1959例目から565例あります。
このうち有症状だったのは、わずか91例で、全体の16.1%にとどまっています。
全陽性者:3,915人 うち有症状427人 10.9%
入国時陽性(1日-2日後含む):3,350人 うち有症状336人 10.0%
03日後陽性(3日-4日後含む):489人 うち有症状80人 16.4%
06日後陽性(5日-8日後含む):53人 うち有症状5人 9.4%
10日後陽性(9日-12日後含む):21人 うち有症状5人 23.8%
その他:2人 うち有症状1人
6日後陽性も、53人中有症状はわずか5人だけでした。
3日後は16.4%、10日後は23.8%。入国時検査での陽性者は有症状率が10.0%ですので、隔離している間に有症状者は少しずつ増えてはいますが、それでも8割は無症状です。
現状では、無症状であっても、強制隔離中に、3日目、6日目、10日目に検査をするため、陽性者を捉えられます。
しかし、強制隔離がなく、市中に入り込んでしまえば、無症状だと、濃厚接触しない限り検査できませんから、8割はすり抜け状態になってしまいます。
14日間の自主隔離をきちんと行っていれば問題ないですが、自主隔離をさぼって、ちょっと買い物、ちょっと散歩、ちょっとごみ捨て、ちょっと蛍族などしてしまうと、無症状のまま、ウイルスを日本国内へ密輸拡散してしまうことになります。
結果を見れば一目瞭然。隔離しないとダメなんです。
データはうそをつきません。
データはうそをつきません。
さて、9月20日午前0時から強制隔離となる国が一気に減りました。
データから見る限りでは、絶対にしてはならない悪手であることが分かります。しかし、緩和は実施されます。
総合的に勘案とのことですが、データ重視ではなく、とにかく緩和したい希望が重視されているのがよく分かる内容になっています。
ここまで数字を突き付けられても、自主隔離を守らない入国者や空港にお迎えに行く国内居住者、隔離期間を一緒に過ごしているのに出歩く国内居住者は出てくるのでしょうね。
あーあ、今年も春休み、夏休みに続いて年末年始もなくなるのかなあ。
入国者の皆様、自主隔離を頑張ってください。
STAY HOME NOW, FLY LATER