9月20日午前0時より、32か国からの入国者の強制隔離期間が短縮されました。強制隔離を止めるとどうなるか、これまで出たデータから探りました。
今回は、検疫からの逃亡者の状況を見てみました。分析が可能だった7月18日入国分〜9月4日入国分までで0.18%もの逃亡者が出ており、強制隔離しないと大量のすり抜け逃亡が出ると推定される結果になりました。
検疫からの逃亡者は、今年7月21日韓国からの入国者を皮切りに次々に出てきています。9月19日時点で全部で30人出ていますが、このうち、検体数が判明している7月18日入国分〜9月4日入国分までで分析を行いました。
この期間、検体数は日本国籍者と外国者別に数字が出ています。逃亡者のほとんどは日本国籍者で、外国籍者はごく一部のため、それぞれで計算しました。
その結果、11,499件中21人(=0.18%)逃亡ということが分かりました。
国別でみてみると、逃亡率は、入国者数の少ないキプロスが5.88%(17件中1人)と最も高く、セルビア、ナイジェリア、クロアチアが1%(100人に1人)を超えています。
最も人数が多かったのは米国で8人。米国は検体数も多いので、逃亡率は0.04%でした。
空港検疫での罹患率はだいたい0.4%弱です。つまり、0.00072%は陽性なのにすり抜け逃亡する計算です。
現在入国者はだいたい毎月8万人程度ですから、すり抜け逃亡する陽性者が月0.5人(=2か月に1人は逃亡者の中から陽性者が発生して)いることになります。
14日間の自主隔離をきちんと行っていれば問題ないですが、逃亡者ですから、何をしているかは分かりません。
自主隔離をさぼって、ちょっと買い物、ちょっと散歩、ちょっとごみ捨て、ちょっと蛍族などしてしまうと、逃亡しながら、ウイルスを日本国内へ密輸拡散してしまうことになります。
結果を見れば一目瞭然。隔離しないとダメなんです。
データはうそをつきません。
データはうそをつきません。
さて、9月20日午前0時から強制隔離となる国が一気に減りました。
データから見る限りでは、絶対にしてはならない悪手であることが分かります。しかし、緩和は実施されます。
総合的に勘案とのことですが、データ重視ではなく、とにかく緩和したい希望が重視されているのがよく分かる内容になっています。
ここまで数字を突き付けられても、
・自主隔離を守らない入国者(逃亡者)
・空港にお迎えに行く国内居住者
・隔離期間を一緒に過ごしているのに出歩く国内居住者
などは次から次へと出てくるのでしょうね。
あーあ、今年も春休み、夏休みに続いて年末年始もなくなるのかなあ。
入国者の皆様、自主隔離を頑張ってください。
■逃亡者の行動歴別状況 検体数・逃亡者数・逃亡率
・7/18-7/24 (3,333件中3人=0.09%)
韓国 246件中2人=0.41%
米国 3,050件中1人=0.03%
オーストラリア 37件中1人=2.70%
・07/25-07/31 (1件中1人=100.00%)
キプロス 1件中1人=100.00%
・08/01-08/07 (1,286件中4人=0.31%)
韓国 277件中1人=0.36%
中国(外) 920件中1人=0.11%
ハンガリー 73件中1人=1.37%
クロアチア 16件中1人=6.25%
イタリア 292件中1人=0.34%
・08/08-08/14 (957件中2人=0.21%)
香港(中国) 780件中1人=0.13%
シンガポール 177件中1人=0.56%
・08/15-08/21 (2,904件中3人=0.10%)
米国 2,904件中3人=0.10%
・08/22-08/28 (2,634件中7人=0.27%)
セルビア 10件中1人=10.00%
ケニア 21件中1人=4.76%
ナイジェリア(外) 8件中1人=12.5%
米国 2,595件中4人=0.15%
・08/29-09/04 (384件中1人=0.26%)
ドイツ 1人 384件中1人=0.26%
・全期間 (11,499件中21人=0.18%)
韓国 邦2,038件3人=0.10%
中国(香港含む) 邦4,909件1人=0.02%・外8,391件1人=0.01%
シンガポール 邦1,113件1人=0.09%
キプロス 邦17件1人=5.88%
セルビア 邦52件1人=1.92%
クロアチア 邦98件1人=1.02%
ハンガリー 邦333件1人=0.30%
ドイツ 邦3,409件1人=0.03
イタリア 邦1,378件1人=0.07%
ケニア 邦161件1人=0.62%
ナイジェリア 外85件1人=1.18%
米国 邦20,147件8人=0.04%
オーストラリア 邦413件1人=0.24%
STAY HOME NOW, FLY LATER