検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が35週目に突入
厚生労働省(厚労省)は24日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の9月2週目(9月5日〜9月11日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が35週連続で判明しています。
ここのところ強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者が増加しているので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
■外国籍者が日本国籍者を超える
9月2週目は、検査数は17,834件(前週比-998件)と減少しました。減少幅が小さくなってきています。
日本国籍者は8,832件(前週比+1,035件)と3週ぶり減少です。外国籍者は9,002件(前週比+37件)と微増。3週ぶりの増加です。
■減少傾向の国がやや多め?
国別で見ると、入国者数最多は米国で3,857件(前週比-486件)でした。
二番目は中国で2,220件(前週比+184件)。
三番目は韓国で1,367件(前週比+171件)と2週連続で千人を超えました。
四番目はフィリピンで1,086件(前週比+23件)。ここまでは先週と同順番でした。
五番目はベトナムがジリジリ増加し661件(前週比+13件)でした。
六番目はタイで658件(前週比-276件)と2週連続で急減中です。
七番目はドイツで553件(前週比-16件)。
八番目はフランスで472件(前週比-106件)と減少が続いています。
九番目は英国で453件(前週比-49件)でした。
六番目はインドネシアで383件(前週比-289件)と急減しています。
パラリンピック需要の臨時的な需要の増減が完全に落ち着きました。
感染が急激悪化していたタイ、インドネシアの日本人緊急帰国も落ち着いてきています。
この週は、検体数(≒入国者数)が減少した国が若干多かった印象です。
■外国籍者が急減した国ばかり
日本国籍者と外国籍者の比率は大きく変わった国が多いです。変わった国のほとんどは外国籍者が減少。パラリンピック関係者が一気に無くなったとみられる結果になっています。
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、タイ、ドイツ、フランス、英国でした。
米国は、日本国籍者2,569件・外国籍者1,288件。日外ともに減っています。
タイは、日本国籍者547件・外国籍者111件。ほぼ日本国籍者の減少。2週連続で日本国籍者が一気に減少しました。現地感染の悪化で日本人の逃げ帰りが続いているものとみられていましたが、落ち着いた模様です。
ドイツは、日本国籍者397件・外国籍者156件。日本国籍者は微増、外国籍者は微減。
フランスは、日本国籍者290件・外国籍者182件。ほぼ外国籍者の減少。2週連続で外国籍者が大きく数を減らしています。前週は日外同じくらいでしたが、パラリンピック需要が完全になくなったと推定されます。
英国は、日本国籍者330件・外国籍者123件。日外ともに微減です。
日本人と外国人が同じくらいなのは、上位十位までの国では、インドネシアでした。
インドネシアは、日本国籍者198件・外国籍者185件。日外ともに100件以上の減少。長い間日外同じくらいの国でしたが、2週前まで現地感染が悪化してから日本国籍者が増えていました。日本人の逃げ帰りが落ち着き、技能実習生の渡航が再開している模様です。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、中国、韓国、フィリピン、ベトナムでした。
中国は、日本国籍者677件・外国籍者1,543件。ほぼ外国籍者の増加。2週連続で外国籍が特に増えています。
韓国は、日本国籍者324件・外国籍者1,043件。ほぼ外国籍者の増加。2週連続で外国籍が特に増えています。
外国人がずっと多いままの筆頭は相変わらずフィリピンで、日本国籍者150件・外国籍者936件。日本国籍者は減少、外国籍者は増加で差が広がっています。
ベトナムは、日本国籍者245件・外国籍者416件。日外の人数が完全に入れ替わった状況です。現地感染が悪化していましたが、日本人の逃げ帰りが落ち着き、技能実習生の渡航が再開しているでしょうか。
この他、十位以内に入っていませんが、
11番目のイタリア、15番目のカナダは日本国籍者の方が多いです。
12番目の台湾は日外同じぐらいです。
13番目のインド、14番目のロシアは外国籍者の方が多いです。
ロシアは再び外国籍者の方が多くなりました。イタリアはぐんぐん日本国籍者が増えています。欧州は外国籍者が減り、日本国籍者が増えています。
なお、10日間強制隔離対象期間の関係する10か国のうち、上記にない9か国は、
バングラデシュ 87件(前週比-5件)=日本国籍者は半減、外国籍者は倍弱。
ネパール 110件(前週比+59件)=ほぼ外国籍者の増加で倍。技能実習生の渡航が再開している模様です。
インド 283件(前週比+41件)=外国籍者がより増加。
パキスタン 192件(前週比-90件)=ほぼ外国籍者の減少。3週前から外国籍者が急増中。再入国禁止規制緩和の影響です。
スリランカ 36件(前週比+16件)=ほぼ外国籍者の増加で倍。
モルディブ 10件(前週比-7件)=外国籍者消滅。
アフガニスタン 7件(前週比-2件)=日本国籍者3件・外国籍者4件。タリバンが実権を握った後ですが、数人入国者が出ています。
キルギス 17件(前週比+9件)=日外ともに増加。
ザンビア 2件(前週比-1件)=外国籍者消滅。
でした。
・欧州の多くの国が、外国籍者は減少し切った。
・ベトナム、タイ、インドネシアの東南アジア感染急増国からの日本人緊急帰国は落ち着き
・技能実習生や留学生が多い国(中国、韓国、ベトナム、ネパール)は外国籍者が増加気味
といった傾向になっています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
STAY HOME NOW, FLY LATER
結果を見れば一目瞭然。隔離しないとダメなんです。
入国後隔離を頑張る皆さんを応援します。
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