検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が38週目に突入
厚生労働省(厚労省)は15日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の9月5週目(9月26日〜10月3日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が38週連続で判明しています。
ここのところ強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者が増加しているので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
■検査数急増して2万人突破
9月5週目は、検査数は21,484件(前週比+4,520件)と急増し2万件を超えました。
日本国籍者は10,742件(前週比+3,577件)と急増。外国籍者も10,742件(前週比+943件)と増えています。日外同数となりました。
9月20日から強制隔離期間が大幅に緩和されたため、それを見て入国を始めた日本国籍者が急増したということでしょうか。
■ほとんどの国が増加
国別で見ると、入国者数最多は米国で4,868件(前週比+872件)でした。
二番目は中国で2,562件(前週比+416件)。
三番目はフィリピンで1,535件(前週比+290件)。
四番目は韓国で1,194件(前週比+320件)と2週ぶりに千人超え。
五番目はフランスで746件(前週比+217件)でした。
軒並み増加となっています。
六番目は前週に爆増したネパールが2週連続。655件(前週比+132件)とさらに増加しました。9月9日から直行便が再開したのが最大の要因です。別記事で書きますが、陽性者事例が爆増しており、入国を止めることが最も効果的な国であることが分かります。
七番目はドイツで646件(前週比+165件)。
八番目はベトナムが608件(前週比+164件)で増加に転じました。ここまでは先週と同順番でした。
九番目はタイで573件(前週比+197件)と5週ぶりの増加。
十番目はインドで538件(前週比+195件)でした。
この週は、ほとんどの国が検体数(≒入国者数)が増加しています。
■日本国籍者の増加が目立つ
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、フランス、ドイツ、タイでした。
米国は、日本国籍者3,020件・外国籍者1,848件。差が開きました。
フランスは、日本国籍者496件・外国籍者250件。日外とも2週連続増加です。
ドイツは、日本国籍者504件・外国籍者142件。ほぼ日本国籍者の増加で、日本国籍者は外国籍者の2倍以上の人数になっています。
タイは、日本国籍者484件・外国籍者89件。日本国籍者は倍増。5週ぶりに日本国籍者が戻りました。
日本人と外国人が同じくらいなのは、上位十位までの国では、ベトナムでした。
ベトナムは、日本国籍者299件・外国籍者309件。日本国籍者がかなり増加して外国籍者に近づきました。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、中国、フィリピン、韓国、ネパール、インドでした。
中国は、日本国籍者1,103件・外国籍者1,459件。日本国籍者倍近くまで増加、外国籍者減少です。
外国人がずっと多いままの筆頭は相変わらずフィリピンで、日本国籍者206件・外国籍者1,329件。日外とも増加ですが、差は広がっています。
韓国は、日本国籍者288件・外国籍者906件。日外ともに増加です。
ネパールは、日本国籍者23件・外国籍者632件と2週連続圧倒的に外国籍者です。
インドは、日本国籍者155件・外国籍者383件と外国籍者が倍以上います。
この他、十位以内に入っていませんが、
11番目の英国、13番目のカナダ、14番目のイタリアは日本国籍者の方が多いです。
12番目のインドネシア、15番目のマレーシアは日外同じくらいです。
なお、10日間強制隔離対象期間の関係する10か国のうち、上記にない7か国は、
インドネシア 434件(前週比+68件)=日本人増加の方が多い
バングラデシュ 145件(前週比+75件)=日外とも倍増程度。
パキスタン 278件(前週比+143件)=外国籍者が特に増加。陽性者も多くなってきていて、悪い状況の国です。
スリランカ 123件(前週比+22件)=日外とも増加。
モルディブ 13件(前週比-2件)=日本国籍者増加10件、外国籍者減少3件。
アフガニスタン 28件(前週比+25件)=2週連続全員外国籍者。タリバンが実権を握った後ですが、入国者が増えています。
キルギス 14件(前週比+6件)=日本国籍者5件・外国籍者9件。
ザンビア 8件(前週比+5件)=全員日本国籍者。
でした。
・欧州は日本国籍者が多め。
・アジアは外国籍者多い
・南アジアは多かった外国籍者の爆増国が多数
といった傾向になっています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
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