検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が40週目に突入
厚生労働省(厚労省)は10月29日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の10月2週目(10月10日〜10月16日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
2021年1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が40週連続で判明しています。
ここのところ強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者が増加しているので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
■前週からの反動? 検査数増加
10月2週目は、検査数は18,780件(前週比+1,516件)と増加しました。前週が急減でしたので、反動が出た形です。
日本国籍者は9,060件(前週比+368件)、外国籍者は9,720件(前週比+1,148件)で、外国籍者の方が増加しています。
■多くの国が増加
国別で見ると、入国者数最多は米国で4,320件(前週比+177件)でした。
二番目は中国で2,130件(前週比+373件)。
三番目はフィリピンで1,299件(前週比+24件)。
四番目は韓国で967件(前週比+154件)でした。ここまでは先週と同順番でした。
五番目はインド722件(前週比+232件)で、2週連続で順位を上げました。
続いて六番目はドイツで633件(前週比+75件)、
七番目はフランスで597件(前週比-44件)、
八番目は英国が489件(前週比+43件)と欧州勢が続きました。
九番目はベトナムで418件(前週比+58件)。
十番目はタイで383件(前週比-15件)でした。
3週連続六番目だったネパールは317件(前週比-281件)と激減し14番目まで順位を落としています。
この週は、多くの国が検体数(≒入国者数)が増加しています。
■日本国籍者増減の動き多め
日本人が多いのは、上位十位までの国では、前週と同じで、米国、ドイツ、フランス、英国、タイでした。
米国は、日本国籍者2,815件・外国籍者1,505件。同割合程度の増加。
ドイツは、日本国籍者469件・外国籍者164件。こちらは同数程度の増加です。
フランスは、日本国籍者448件・外国籍者149件。日本国籍者は減少、外国籍者は増加。
英国は、日本国籍者357件・外国籍者132件。日本国籍者の方がより増加しています。
タイは、日本国籍者292件・外国籍者91件。2週連続でほぼ日本国籍者の減少でした。
日本人と外国人が同じくらいの国は、ベトナムでした。
ベトナムは、日本国籍者184件・外国籍者234件。ほぼ外国籍者の増加でした。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、中国、フィリピン、韓国、インドでした。
中国は、日本国籍者513件・外国籍者1,617件と日本国籍者が激減したまま戻らずじまい。
外国人がずっと多いままの筆頭は相変わらずフィリピンで、日本国籍者217件・外国籍者1,082件。外国籍者は減っています。
韓国は、日本国籍者231件・外国籍者736件。外国籍者の方がより増加しています。
インドは、日本国籍者169件・外国籍者553件。こちらも外国籍者の方がより増加しています。
この他、十位以内に入っていませんが、
11番目のイタリア、14番目のカナダ、15番目のシンガポールは日本国籍者の方が多いです。
12番目のインドネシアは日外同じくらいです。
13番目のネパールは、日本国籍者8件・外国籍者309件と外国籍者は減少したものの、ずっと圧倒的に外国籍者が多いです。
なお、10日間強制隔離対象期間の関係する10か国のうち、上記にない7か国は、
インドネシア 341件(前週比+13件)=日本国籍者は増加。
バングラデシュ 171件(前週比+50件)=ほぼ外国籍者の増加。
パキスタン 154件(前週比+33件)=日本国籍者が増加。
スリランカ 133件(前週比-1件)=日本国籍者増加、外国籍者減少。
モルディブ 11件(前週比+1件)=日本国籍者8件、外国籍者3件。
アフガニスタン 71件(前週比-5件)=前週の日本国籍者1人除き、4週間全員外国籍者。タリバンが実権を握った後、最も入国者が増えています。
キルギス 7件(前週比+2件)=日本国籍者2件・外国籍者5件。
ザンビア 7件(前週比+3件)=3週連続全員日本国籍者。
でした。
・欧州は日本国籍者が多め。
・アジアは外国籍者が多め
といった傾向になっています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
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