2021年10月30日

富士を眺めに調布へ(1日目)

※本旅行記は2021年11月に公開したものです。



■2021.10.30 (自宅)→調布→東京国際→(自宅)

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調布飛行場から見える富士山


■いきなり貸出できないチャリに遭遇
先々週に引き続き、未明に自宅を出ました。
前回は途中で雨にも降られましたが、今日はよく晴れそうです。
一昨年は大島、昨年は静岡へ富士山を眺めに行きました。そこで、今日は調布で富士山を臨むことを第一目標にしました。

冷え込む中を延々三時間以上歩いて、先々週と同じように京急蒲田駅前に着けました。
今回は、残りのチャリがなんと5台だけでした。先のことを考えると、100%充電のものを確保したいところですが、1台は0%、1台は電源入らず。残りは、3%、8%、70%でした。
100%ではありませんが、70%あればなんとかなるので、それを使うことにしました。

ところが、、、。
なぜかカードをかざしても圏外表示で鍵が開きません。何度やっても上手くいかないので、よくよく見てみたら、川崎市のシェアサイクルの物でした(=返却処理も出来ていない)。このため、当然貸し出しはできませんでした。。

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未明に再びやってきた京急蒲田駅前。
見た目は同じチャリなのには川崎の物が混じるというまさかの騙しが、、、。


■チャリを探して右往左往
結局8%の物で走り始めざるを得ませんでした。
しかし、これではあっという間に電池切れになってしまいます。このままではマズいので、ルート上の環八通りに出た後、蒲田郵便局先にあった最寄りのポート(ネクストサイト蒲田ビル)にさっそく寄り道です。

ところが、、、。
ここのポートには、なんと一台もチャリがありませんでした。

仕方がないので、ルートから少し外れる大田区役所本庁舎前に寄り道。ここも残りは2台だけでしたが、片方が電池残量60%だったので、自転車を交換しました。
60%では、調布飛行場までは、エコモード走行で、なんとか持つか持たないかの厳しい状況です。
この先、経路からそれほど外れない場所で、下丸子駅付近に3か所、鵜の木に1か所、最後に多摩川台公園に貸出ポートがあるので、それらのチャリを見ながら進むことにしました。

再び環八に戻り、下丸子までは環八を走行。まずはヴォーガコルテ千鳥町に寄りました。
ここには4台が残っていました。このうち1台が残量90%だったため、再び交換しました。
これでひと安心という印象だったのですが、こぎ始めると、なんとなく後輪の空気が抜けている感じ(パンクではない)。パワーモードにしてもペダルが非常に重い感じでした。

すぐ近くにあったファミリーマート大田千鳥三丁目店は、2台しかないうえに、いずれも残量が少なく交換は断念しました。

さらに少し走った下丸子三丁目のポートには4台が残っていました。このうち一台が90%で、車輪も良い感じだったので乗り換えました。

京急蒲田駅前からヴォーガコルテ千鳥町までは走行距離約5キロ(ほぼオートマチックモード走行)で、電池残量は60%→50%でした。

※今回はチャリを探すのに苦労しましたが、アプリをダウンロードすると、リアルタイムの残数+残量表示をスマホで確認できるようになります。問題は、アプリ使用の条件としてクレカかドコモ払いの会員番号登録が絶対に必要になることですね。

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90%充電車が見つかった下丸子三丁目の貸出ポート。
時刻は4時半過ぎですが、後ろのゴルファサイズは5時開店なのでもう準備をしていました。


■90%残量よりも走らないFL%
タイヤも異常はなく、電池残量が90%あればひと安心ですが、フル充電のものにするに超したことはないので、鵜の木松山公園にも寄り道しました。こちらには5台残っており、そのうち一台がFL%でした。しかし、残り走行距離を見ると、なぜか今乗っている残量90%の機材の方が数値が大きく出ていました
FL%のチャリは少し古めだったので、電池容量が少なかったのかもしれません。
結局90%のチャリに乗ったまま先に向かいました。

最後に寄れる貸出ポートは、多摩川台公園です。なんとなく地図の示す位置から、台地上のように見えていたのですが、現地に行ってみると、多摩川駅側からの急な上り坂の上にありました。
電池の消費がかなり気になりましたが、100%充電の物があればそれが最優先。パワーモードにして登り切りました。しかし、現地には残りが2台しかなく、いずれも残量は半分以下で、無駄足になってしまいました。

結局下丸子で90%でゲットしたチャリで、調布に進むことが確定しました。

多摩川台公園は武蔵野台地、国分寺崖線の南端に当たる部分で、その高まりを上下動を伴いながら北から南に超えて、田園調布四丁目交差点で多摩堤通りに出ました。

※下の写真は田園調布四丁目交差点から、二子玉川方面を見たところですが、写真右側奥方面は2019年10月の台風19号で浸水したエリアです。テレビで「田園調布が浸水」と騒がれたエリアで、ちょうど巨人軍旧多摩川グラウンドがあった目の前辺りと言うとイメージが沸く人も多いでしょうか。
実は、このあたりは、田園調布とは言っても、田園調布駅前のような国分寺崖線の高台上ではなく、多摩川の氾濫低地に位置しています(写真を見ての通り通りの左右ともに土地が下がっている)。写真右には丸子川が流れています。
浸水した状況は、大田区が詳しくまとめていますね。
https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/chiiki/bousai/suigai/2019t19_denen-chofu_kensyo-kekka.html

丸子川は用水路(六郷用水)を起源としています。今回は、この六郷用水や国分寺崖線と関係が深い場所をよく通るルートで行き来しました。


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未明に六郷橋で渡った多摩川に5時になって再び遭遇。
田園調布四丁目からは多摩川堤防を通る多摩堤通りを進みます。


■川沿いを快適に走行
ここからは、多摩川沿い〜野川沿いを上流に向かって進んでいくので、一貫して上りです。ただ、非常に緩やかな上りで足への負担は大してないので、消費しすぎないようオートマチックモード走行で進みました。

チャリの交換に時間を食ってしまい、二子玉川辺りまで来たら、早くも空が白み始めてきてしまいました。
二子玉川から先は街中に入っていきます。道に迷いたくなかったので、田園調布四丁目から約5.1キロの吉沢橋交差点(旧玉電吉沢駅跡地)で左折し、野川に合流しました。

ここから先は、飛行場付近まで、川沿いの緑道が続きます。川沿いは、迷わない+車が来ないメリットがありますが、道路と交差する前後で少し高低差が出る場合がある上、木の根っこで凸凹しています。さらに、地図を見ると、つつじヶ丘付近で少し北側へ膨らんだ遠回りになっていました。
ちょうど喜多見駅付近で一中通りという一直線道路に出れば、距離が短くて済みそうでした。吉沢橋から約3.4キロほど進んだ世田谷区喜多見でいったん野川から離脱して、滝下橋緑道へ。世田谷通りを経由して二ノ橋交差点を右折して松場通り、一中通りへと進みました。
小田急線の高架をくぐった後は狛江市。野川から離脱してから約3.3キロ走って、国領の手前、野川橋で再び野川と合流しました。

京王線手前で右岸が通れなかった区間があったものの、まだマラソンランナーも少ない側道を快調に進めました。

※六郷用水と関係が深い場所を通ったと先ほど書きましたが、滝下橋緑道や二ノ橋が六郷用水跡地です。前述の丸子川は世田谷区岡本の水神橋付近が最上流部で仙川から分水しているように見えますが、元々六郷用水は、ここよりさらに上流側にも流路がありました。最上流部は多摩川住宅の南付近の多摩川で、ここから分水し、仙川の水神橋付近へと繋がっていました。その途中が滝下橋緑道や二ノ橋で、仙川と交わるまでに、野川や入間川(野川が北側へ膨らんで遠回りする狛江市東野川で野川と交わる川)を横断していました。
実は、今回走った野川は、後述の神代団地付近より下流側は1967年治水工事で完成した人工河川です。元々の野川は、現在の流路より西側を流れていて、治水工事で現在の位置につけ変わっています。入間川が合流する部分から多摩川に注ぎ込む部分までは元々入間川の流路に近いです。しかも、そのうち滝下橋緑道から多摩堤通り/東名高速と交わる付近の区間は、入間川とそこを横断する六郷用水とが一体化していました。
元々の野川はかなりくねくねした狭い川でした。治水工事で直線化したために、現代は、チャリで走るのも快適で、クネクネせずに分かりやすい流路になっていたわけです。
結果として、今回のチャリ紀行は、大田区六郷地区から、田園調布、そして調布に至るまで、六郷用水と関係が深い場所を辿ったことになりました。さらに、今回走ったルートでは、調布飛行場から下丸子駅付近まで、北側(川の左岸側)に付かず離れずずっと崖が見えていました。これは多摩川が削ってできた北側(左岸側)の崖で、国分寺崖線と呼ばれる有名なハケになります(調布飛行場より上流側も国分寺方面に延びています)。多摩川と国分寺崖線ツアーみたいな感じでした。


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唯一野川の右岸側道が通行止めになっていた大町橋付近。
右岸に品川通りと甲州街道を結ぶ車道を造成中でした。帰りに撮影。


■田園調布から小一時間で田園広がる調布へ
野川橋から約3.1キロの御塔坂橋で武蔵境通りを越えれば、飛行場はすぐそこです。
橋の少し先で川岸から離脱し、大沢コミュニティ通りに到達。1キロ走って、6時過ぎに調布飛行場門柱に辿り着きました。
田園調布四丁目から門柱までは約16キロ。オートマチックモードでのんびり走って、1時間10分ほどでした。

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朝日に照らされた調布飛行場門柱。
木々の紅葉が少し始まっていました。


■なかなか見えない富士山
調布飛行場の運用時間は8時半から。まだ二時間半あるので、周辺の撮影を先に済ませます。
門柱からはまずは大沢グラウンド通りを通って、ターミナル地区へ。ほぼ誰もいない外回りを調査しました。

今回は最初に富士山を臨める場所を探しました。
富士山が見えるのは西向きなので、普通に考えると、東側の大沢グラウンド通りからは、真っ平らな空港滑走路を通して、どこでも綺麗な富士山を臨めるはずです。しかし、空港西側に高い建物が連なって、富士山が隠れてしまい、上手く見えない範囲が広く分布していました。
第二駐車場付近の格納庫群とその前のエプロンからはよく見えそうですが、飛行機に乗らない場合、一般道路からは格納庫自体に目線を遮られます。
結局、外周から空港を通して富士山が見えたのは、以下の4か所だけでした。
 ・大沢グラウンド付近から遠目
 ・第二駐車場横の関係者ゲートの北側
 ・ターミナル展望デッキ(建物による隠れ富士)
 ・ターミナル北側の駐輪スペース


※調布飛行場のターミナル地区から富士山頂までは約80キロです。この距離、実は富士山静岡空港と同じです。距離だけで言うと、富士山調布空港と名乗ってもおかしくはないのですが、ご覧の通り、見えるのは山の上のほうだけ。1月中旬と11月中旬の日没時にダイヤモンド富士も見られますが、静岡空港のようにすそ野の方までは見えないので、富士山が見える空港としては、目立たない存在となっています。


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富士山が最も綺麗に見えたのは第二駐車場横の関係者ゲートの北側。
柵と建物が途切れている上、奥の建物もギリギリかかりませんでした。


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上記位置で拡大。駐機場に停まる小型機と一緒に撮れます。
手前に丹沢山系があるため、調布から見える富士山は、上の方だけです。


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ターミナル北側の駐輪スペースから。
この位置からは、飛行機全体と富士山全体という撮影が微妙に不可能です。
飛行機全体と一緒に撮ると、この写真のように西側の建物で山の一部が隠れます。
一方、自分が少しずれて富士山の全体を撮ろうとすると、
プレハブが手前の絶妙な位置に建っていて飛行機全体が写りません。
トップで飛行機が頭しか写っていない写真を載せましたが、
実は、左側にプレハブが建っていて飛行機全体が見えないんです。


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北東方の武蔵野の森公園にあった展望台からは富士山は全く見えず。
展望台なのにそもそもあまり眺望は良くないです。


■空港跡地をぐるり一周して東京五輪の残り香を楽しむ
旅客ターミナル入口に、7時15分開館の案内が出ていたので、それ以降に戻ってくることにして、つづいて武蔵野の森公園をぐるりと反時計回りに回りました。

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ターミナル地区北側には、掩体壕が2基保存されています。
写真はそのうちの一つ大沢一号。


公園の北側地区で滑走路を北から眺めた後は、空港の西側へ。
公園の北地区と南地区を結ぶプロムナードが9時まで閉鎖中だったので、スタジアム通りを南下して、甲州街道、天文台通りと大回りしました。
まだ七時なのに、グラウンドには既に大勢のスポーツ少年少女が出てきていました。

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ターミナルを正面から見られるプロムナードは、まさかの夜間閉鎖中。

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朝だったので、誰もいない東京スタジアム(味の素スタジアム)の撮影に成功。
飛行場跡地で最も目立つ施設です。


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東京2020五輪で、空港に最も近い会場だった調布。
結局、東京2020の残り香は何もありませんでしたが、
甲州街道へ出たことで、東京1964の痕跡は楽しめました。


■ターミナルからは残念な欠け富士
少しウロチョロしたこともあり、一周で7キロほどをロス。電池残量も40%になってしまいました
少し急ぎ足で回り、7時半過ぎに旅客ターミナルへ入りました。

ターミナルには既に出発便待ちの人が出ていました。
釣り道具だけ持った団体もいるなど、羽田とは客層が違います。皆がラフな感じで、こうやって気軽に飛行機に乗る感じはワクワクします。
一階の待合室は人が多めだったので、すぐに二階の展望デッキへ直行しました。
富士山の状況を確認したら、今日の目的は完了。人の多い一階は流石にじっくり寄ることは諦め、すぐに空港を発ちました。

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展望デッキから見える富士山は、ちょうどの建物で欠けてしまう感じでした。


■川下りで羽田へ
ここからは大田区へ戻ります。
来た道を引き返し、御塔坂橋の手前で野川に合流。多摩川の河口に向かって川沿いを下りはじめました。
往路と異なり左岸をメインに進みました。左岸は右岸に比べると木の根っこによる路面の凸凹が少ない感じでした。

朝八時を過ぎたこともあり、帰りの側道は歩く人が増えています。
先日の東京港ほどではないものの、マスクを付けていない人もチラホラ。側道は狭いため、恐々すれ違いを繰り返しました。

京王線をくぐって暫く行くと、見た記憶のない団地群に差し掛かりました。
川もジリジリ右へ曲がり始めていたため、これはおかしいと、Googleマップで位置確認をしたところ、一中通り側への右折場所である野川橋を随分通り過ぎて神代団地まで来てしまっていました。
今から一中通りに復帰しても大して近道にならないため、そのまま川沿い進行を続けました。

神代団地地帯で道路が右岸側に切り替わったため、そこからは右岸下りに変更。暫くそのまま進んで小田急線の高架をくぐった先で、世田谷通りに進行を阻まれてしまいました。ガードレールが頑丈に施され、左右どちらかに行くしかありません。
往路は通らなかった所で、これは想定外。いったん川から外れて喜多見駅入口側の信号まで進んで道を渡りました。

さらに1.6キロほど進んだ多摩堤通りとの交点でも橋の前後での行き来がやや困難でした。
往路では全く気が付いていませんでしたが、Googleマップを見ると、ここから下流の多摩堤通りは、川と併走しています。そこで、通りに出てしまい、そのまま多摩川園までは多摩堤通りを進むことにしました。

※野川沿いの道は、道路との交差部を基本的にそのまま横断できていました。しかし、喜多見の世田谷通りと東名高速下の多摩堤通りが交わる所だけは柵で拒まれ渡れなくなっているので要注意です。
このうちのひとつである世田谷通りは、右岸側は喜多見駅入口の交差点まで行かねばならず、約300メートルのロスになります。一方の左岸側は暫く川と通りが並行しているので、下流に向かう場合には、世田谷通りを都心方面に進行した方が、距離のロスを減らせます。


多摩堤通りは、トラックも多い通りでした。で、歩道を走ろうとすると、今度はそっちはそっちで二子玉川辺りでは歩いている人も多く、今日初めてハラハラしながらの進行になりました。

二子玉川公園脇のトンネルを過ぎたところでいったん多摩川の堤防へ出ましたが、第三京浜越えたところですぐに途切れてしまったので、そこから先は、多摩堤通りの北側に現れた側道を進みました。

※第三京浜〜田園調布四丁目までは、多摩堤通りが堤防上を走るようになります。道幅は車道二車線確保がやっとで、歩道も自転車道もありません。しかし、その代わりのように、堤防道路となった多摩堤通りすぐ北側、堤防道路から見下ろす位置にずっと並走する側道が現れます。所々で多摩堤通りと交わるため、その都度道が上下しているものの、走る車はトラックが飛ばす多摩堤通りよりも少ないので、比較的安全に走れます。
この側道は、前述した2019年台風19号で水が溢れた地区との出入りを担う側道。道路の標高は多摩堤通りより低いです。


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第三京浜手前で二子玉川を振り返る。
左端に富士山が見えますが、こちらも見えるのは結構上の方だけ。


■シェアサイクル利用者は意外と多い?
さて、大田区に帰ってきました。
一番手前の貸出ポートは多摩川台公園なのですが、遠回りになる上、最後の上り坂がきついです。ここまでオートマチックモードを続けて電池を節約していたおかげで、まだ10%以上電池が残っていたので、多摩川台公園は素通りし、鵜の木松山公園へ向かいました

調布飛行場から鵜の木松山公園まで20キロ弱を1時間半でした。早朝に下丸子三丁目でチャリを借りてから鵜の木松山公園までは走行距離約46キロ(ほぼオートマチックモード走行)で、電池残量は90%→13%でした。
ここで最も長く残っていた60%のものに交換しました。

鵜の木松山公園には先ほど4時半過ぎに寄りました。今は9時半です。五時間の間に待機チャリは5台→3台に減少、フル充電のものはなくなっていました。土曜日の朝でそれだけ出入りがあるということは、意外と利用者が多いと推定されます。

※鵜の木松山公園のポートは、公園内ではなく、公園南側の崖下にあります。ブラタモリでは多摩川園が国分寺崖線の南端と紹介されていましたが、実は、そこから下流側も下丸子付近まで多摩川に沿って、多摩川が削った北側(左岸側)の崖線が続いています(下丸子からは池上方面へ向かって多摩川から離れて行きます)。これがその崖。公園には、多摩川台公園と同様に横穴墓遺跡があります。多摩川に近いのに、高台で眺めが良く、かつ氾濫を受けないから、大昔から人が住むのに最適だったのでしょう。

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鵜の木松山公園の貸出ポート。
最多残量車を探している時に返却に来た人がいました。出入りは結構あるようです。
左の崖が、今日最後に出会った多摩川左岸の崖線(国分寺崖線)でした。
崖線ツアーも無事に帰りつき、ここで凱旋?といった感じでした。


■川崎側からアプローチしたらヘリポートに船着場も
鵜の木松山公園からは、一路羽田に向かいます。
環八通りをまっすぐ進めば良かったのですが、国道一号線を過ぎたあとに、ふと、多摩川の川崎側を走行することを思いつき。少し引き返して、多摩川大橋を渡りました
その後は川崎側の側道を下流へと進みました。六郷橋までの間は堤防の道が整備されておらず、川が見えない車道走行が続きます。交通量が多い上、トラックやバスなどの大型車も頻繁に行き来する道路で、走りにくい道でした。
川崎市多摩川船着場付近の公園で少し休憩を取りました。

※川崎市多摩川船着場は、周辺人口が多いので、タイ・バンコクのチャオプラヤーエクスプレスボートみたいな定期船を羽田から就航すれば、それなりに客はいそうにも見えます。ただ、羽田もここも駅から遠くて乗り継ぎ利用には不便なので、利用は本当に周辺住民等に限られてしまいますかね。
日本で舟運がなかなか発達しない理由は、街の中心部へ直接乗り入れる鉄道が便利すぎるからかもしれません。と言いますか、舟運が軽視されていく中で、鉄道駅を中心に集中発展しすぎてしまったからかもしれません。


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途中で寄った川崎市の川崎市多摩川船着場。
災害時を念頭に整備されているようで普段は全く使われていません。


六郷橋からは堤防の遊歩道を進みました。
途中大師橋の手前でヘリポートと遭遇。大師河原水防センターと呼ばれる施設で、管理事務所(資材備蓄)に加え、ヘリポート(場外離着陸場)、船着場を設けていました。
普段はただのだだっ広い広場ですが、緊急時には、陸運、水運、空運を活用した防災拠点になります。

※災害の種類にも依るのでしょうが、河口に近い河川沿いだけに氾濫が怖い場所にあります。川崎市の洪水ハザードマップを見る限りでは、ここだけ嵩上げされているようで、周囲は浸水しても、ここだけは浸水しない予測になっています。
防災拠点があるのは心強いのですが、洪水が起こると周辺の地上交通はズタズタになりますから、どう運用するつもりなのかが謎です。ここで救援物資を下ろして、多摩川沿いも浸水した街中も船で行き来する想定なんですかね、、、?
https://www.city.kawasaki.jp/530/page/0000018174.html


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大師河原水防センターは、多摩川で初めて設置されたという防災拠点。
場外離着陸場として扱われるヘリポートが設置されています。


■羽田を対岸から確認
大師橋では、大田区側に渡らず、いったん河口に向けて東進を続けます。
空港を対岸のキングスカイフロント前から眺め、スカイブリッジの建設状況を確認しました。

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大師橋を超えれば、羽田空港がもう目の前です。


キングスカイフロントを少しうろついた後、スカイブリッジの袂まで来たら遊歩道が行き止まりになっていました。仕方なくこの位置で引き返し。大師橋まで戻り、羽田地区へ渡りました。

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スカイブリッジ手前で遊歩道は行き止まりになりました。


少しウロついたせいか、電池残量はあっという間に30%に。六間堀仲羽公園に貸出ポートがあったので、新しい自転車に交換しました。
鵜の木松山公園から六間堀仲羽公園までは走行距離約18キロ(ほぼパワーモード走行)で、電池残量は60%→30%でした。

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六間堀公園には、結構な台数のチャリが残っていました。
残数が駅付近に少なく、こういった住宅街に多いということは、
駅前→自宅の利用が多いのかもしれません。


■弁天橋付近のロータリーは消滅!
新しいチャリは電池残量60%でした。この先貸出ポートは羽田イノベーションシティしかありませんが、これだけ残っていれば、新整備場地区まで行っても電池切れの心配は皆無です。パワーモードでガンガン進みました。

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羽田地区の入口である弁天橋から。
沖合展開前からあった歴史あるロータリーが消えていました。
環状八号線の残骸がどんどん消えていきます。写真は帰りに撮影。


先ほど対岸の川崎市から眺めたスカイブリッジは、一年前はドッキング前でしたが、完全に繋がっていました。まだ開通日は公表されていませんが、あと数か月といったところでしょうか。

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繋がったスカイブリッジ。昨年(→リンク)と比べると一目瞭然。
工事の囲いもだいぶ小さくなっていました。こちらも帰りに撮影。


前回は環八通りは往復とも北側の歩道を使ったので、今日は南側歩道からアクセスしました。

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第3ターミナル出口付近にはお手洗が新設されています。
その先は堤防工事がまだ進行中でした。


堤防工事が進む環八通りをとにかく東進。A滑走路はトンネルでくぐります。

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A滑走路をくぐるトンネルの入口。
ちょうど南側から着陸が行われていました。


■新整備場地区もぐるり一周
新整備場地区は、西地区→南地区→東地区と反時計回りに回りました
関係者以外は来ない地区で、車で移動する場合が多いのか、歩いている人はほぼ皆無でした。

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西新整備場地区でANAの自動運転バスが充電で休憩中でした。
コロナ禍でも注目の新技術は動いています。


西新整備場地区から南端の道路を経由して東新整備場地区へ回り込みました。

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南新整備場バス停。
東京都で最も南にあるとしてその手の方には有名な停留所です。


東新整備場地区からは北上して、旧国際線ターミナル側から第2ターミナルへ行こうとしたのですが、電源局舎の前で歩道が途切れてしまいました。

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元々右奥に写る階段を上ると旧国際線ターミナルがあり、
そのまま第2ターミナルへ抜けられていました。
しかし、階段頂上にフェンスが出来、階段にはチェーンが張られて通行止でした。


■第1ターミナルからいよいよ第2国際線施設へ
旧国際線ターミナル方向へ上がる車道を逆走するわけにもいかず、いったん新整備場地区へ引き返し。階段のみでアクセスできる西側の歩道から第1ターミナルへ進みました。

カーブサイドは自転車を降りて通行しなければなりません。バス待ちの人が結構おり、その横をすり抜けて行きました。
国内線貨物地区に行くのが面倒だったので、中央スカイアーチをくぐって第2ターミナルへと進みました。

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第1ターミナル前の京急線駅舎入口にあった看板。
11年前まで12年間だけ使われた2代前の「羽田空港駅」表示がいまだに健在でした。
まあ、この写真では本当に2021年撮影かは分からないので、
本当はこれをターミナルで行っていたという五輪装飾とともに撮りたかったですね。


第2ターミナル側では、国際線施設をP4駐車場側から撮影しました。中に入れないのは残念な限りです。

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パンデミック後開業のため、わずかに約2週間だけ運営された第2ターミナル国際線施設。
外からですが、やっと拝むことが出来ました。道路標識にも水色の「第3」が見えました。
XXXXXはこの先5年間の×を暗示しているのでしょうか、、、。


■入国者待機施設として暫定稼働を始めたホテルも動き始め?
その後は、再び環状八号線に出て、道を戻ります。

第3ターミナル目の前に建った壁のようなホテルは入国者待機施設として暫定稼働を始めています。パラリンピックの元メダリストが警備員に暴行して東京空港署に逮捕されたとして、このホテルが映像で流れたのには驚きましたが、それだけ動き始めているということなのかもしれません。
→警備員を投げたパラ柔道選手、資格停止へ(日テレ24) https://www.news24.jp/articles/2021/08/16/07924139.html

フェンスなく近づけたことで、駐輪場やバスターミナルがあることが確認できました。

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バスターミナルは環八通りに面しています(まだ閉鎖中)。
昨年3月に様々な長距離バスが就航する予定でしたが、延期が続いています。
脇の自動販売機は稼働中でしょうか???


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連絡通路へはエレベータも設置。通路下に駐輪場がありました(まだ閉鎖中)。
24時間ごとに200円とのこと。
第3ターミナルは無料、天空橋駅とHi-Cityは100円ですから、島内最高額になります。


■道路工事は少しずつ進行中
多摩川スカイブリッジ接続部辺りは、工事が終盤に入っているのか、工事仮囲いはだいぶ小さくなっていました。
環状八号線の北側歩道も全域が開通しており、羽田空港二丁目交差点から環八第3ターミナル入口交差点までの自転車道も完全整備されていました。

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環状八号線の北側歩道。昨年(→リンク)なかった自転車専用標識も加わっています。
工事の囲いもだいぶ小さくなりました。


羽田空港二丁目交差点から西側は、昨年にはすでに切り替わっている道路の解体はまだまだ途中段階でした。
一方で、旧B滑走路をくぐっていたトンネル部分は、北側の埋め戻しがほぼ完了している状況でした。

空港を出たあとは六郷文化センターへ。
その後はいつものヘトヘト歩きで三時間かけて自宅へと戻りました。

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昨年切り替わった道路の残骸。マンホールだけが元のまま残されていました。


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旧B滑走路をくぐっていたトンネルは北側は閉鎖。
環状八号線が切り替わり、トンネル2つもいらなくなったということですね。
既に埋戻しされ、上部が平らになってきていました。


■今日の教訓!
シェアサイクルは意外と残量の少ないものが多い←複数のポートを探し回らなくてはならない場合もあります。
野川サイクリングは世田谷通りに要注意←行く手を阻まれます。
[調布飛行場]気軽に飛行機利用しよう←羽田よりラフな人が多いです。
[調布飛行場]富士山はギリギリ見える←静岡空港と同じ距離なのに欠け富士ばかりです。
[調布飛行場]チャリでも簡単アクセス←シェアサイクルたくさん待ってます。
多摩堤通りは側道に出よう←道幅狭く走りにくいので、うまく側道を活用しましょう。
[東京国際空港]旧環状八号線はどんどん変化中←撮り納めはお早めに。
[東京国際空港]徒歩・自転車で第2へは第1経由で←旧国際線の歩道は途中で通行止。
東京の飛行場を行き来するのはブラタモリ級←多摩川の河岸段丘と崖線、用水と人の営みを体感できます。

■実際の旅程
10/30 SAT
自   宅00:30(徒  歩)→04:00京急蒲田駅前
京急蒲田駅04:00(自転車1)→04:15大田区役所本庁舎前
大田区役所04:15(自転車2)→04:30ヴォーガコルテ千鳥町
VC千鳥町04:30(自転車3)→04:45下丸子三丁目
下丸子三丁04:45(自転車4)→05:00多摩川台公園
多摩川台公05:00(自転車4)→06:00[調布飛行場]
[調布飛行場]08:00(自転車4)→09:30鵜の木松山公園
鵜の木松山09:30(自転車5)→10:00多摩川船着場(川崎市幸町)
多摩川船着10:30(自転車5)→11:00大師河原水防センター
大師河原水11:00(自転車5)→11:30キングスカイフロント
キングSF11:45(自転車5)→12:00六間堀仲羽公園
六間堀公園12:00(自転車6)→12:15[東京国際空港]
[東京国際空港]15:30(自転車6)→16:30六郷文化センター
六郷文化セ16:30(徒  歩)→20:00自   宅


posted by johokotu at 21:00| 東京 ☁| Comment(0) | ◆旅行記 | 更新情報をチェックする
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