検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が42週目に突入
厚生労働省(厚労省)は12日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の10月4週目(10月24日〜10月30日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
2021年1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が42週連続で判明しています。
ここのところ強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者が増加しているので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
■検体数は増加
10月4週目は、検査数は20,038件(前週比+733件)と増加でした。
日本国籍者は9,994件(前週比+683件)、外国籍者は10,044件(前週比+50件)でいずれも増加。外国籍者の方が多い状況に変わりはありません。
■カナダが十番目までに入る、ネパールは十位以下に
国別で見ると、入国者数最多は米国で4,646件(前週比+170件)でした。
二番目は中国で2,373件(前週比+407件)で再び2千件を超えました。ここまでは先週と同順番でした。
韓国が1,318件(前週比+74件)で三番目に上がりました。
代わりにフィリピンが1,135件(前週比-470件)で四番目に下がりました。
五番目はフランスで781件(前週比+39件)でした。
続いてドイツが608件(前週比+4件)で六番目に上がりました。
さらにベトナムが593件(前週比+171件)で七番目まで一気に上がりました。
インドは495件(前週比-125件)で八番目に減少しました。
九番目と十番目はタイとカナダが上昇。
九番目はタイで477件(前週比+85件)、
十番目はカナダで459件(前週比+87件)でした。
この週は、増加した国と減少した国が同じくらいの多さでした。
■日本国籍者増減の動き多め
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、フランス、ドイツ、タイ、カナダでした。
米国は、日本国籍者2,988件・外国籍者1,658件。日本国籍者は増加、外国籍者は微減です。
フランスは、日本国籍者588件・外国籍者193件。ともに増加しています。
ドイツは、日本国籍者427件・外国籍者181件。日本国籍者は減少、外国籍者は増加です。
タイは、日本国籍者363件・外国籍者114件。ともに増加しています。
カナダは、日本国籍者354件・外国籍者105件。日本国籍者は急増、外国籍者は微減です。
日本人と外国人が同じくらいの国は、ありませんでした。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、中国、韓国、フィリピン、ベトナム、インドでした。
中国は、日本国籍者657件・外国籍者1,716件。ともに増加しています。
韓国は、日本国籍者359件・外国籍者959件。ほぼ外国籍者の増加です。
外国人がずっと多いままの筆頭は相変わらずフィリピンで、日本国籍者172件・外国籍者963件。外国籍者が400件以上減っています。
ベトナムは、日本国籍者193件・外国籍者400件。外国籍者の方がより増えています。
インドは、日本国籍者195件・外国籍者300件。二週連続で外国籍者が100人以上減っています。
この他、十位以内に入っていませんが、
11番目の英国、15番目のシンガポールは日本国籍者の方が多いです。
14番目のイタリアは日外同じくらいです。
12番目のインドネシア、13番目のネパールは、外国籍者の方が多いです。ネパールは相変わらず外国籍者の方が断然多いです。
なお、10日間強制隔離対象期間の関係する10か国のうち、上記にない8か国は、
インドネシア 394件(前週比+44件)=増加はすべて外国籍者。
バングラデシュ 190件(前週比+67件)=日外ともに増加。
ネパール 381件(前週比-124件)=減少はすべて外国籍者も、日本国籍者は12件のみ。
パキスタン 113件(前週比-6件)=日本国籍者増加、外国籍者減少。
スリランカ 88件(前週比+10件)=日外ともに増加。
モルディブ 20件(前週比+17件)=日本国籍者12件、外国籍者8件。
アフガニスタン 40件(前週比-64件)=6週間日本国籍者は3週前の1人・先週の2人のみで、ほぼ全員外国籍者。
キルギス 32件(前週比+20件)=日本国籍者11件・外国籍者21件。
ザンビア 9件(前週比-5件)=外国籍者は1人のみ。
でした。
・欧州は日本国籍者が多め。
・アジアは外国籍者が多め
といった傾向になっています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7