検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が50週目に突入
厚生労働省(厚労省)は1月7日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の12月3週目(12月19日〜12月25日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
2021年1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が50週連続で判明しています。
ここのところ強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者が増加しているので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
■検体数は減少、14日間隔離の関係から年末年始帰国が落ち着きの週間
12月4週目は、検査数は27,769件(前週比-2,874件)と減少しました。
日本国籍者は21,615件(前週比-2,149件)、外国籍者は6,154件(前週比-725件)。日本国籍者は急減、外国籍者は減少です。
なお、今回の期間は、オミクロン株による規制がフルになって3週目です。この週の最終日に当たる12月25日から米国からの入国者の陽性事例が超爆増しています。
■減少国が激増、年末年始帰国は米英新が目立って多かったと推定
国別で見ると、入国者数最多は米国で8,153件(前週比-458件)で減少に転じました。12月25日から米国からの入国者の陽性事例が超爆増し、米軍関係者が疑われていますが、週全体では外国籍者は減少しています。
二番目は中国で1,906件(前週比-212件)と大きく減少しました。
三番目はタイで1,722件(前週比+60件)。ここまでは先週と同順番でした。
四番目は韓国で1,342件(前週比+166件)で増加に転じました。
五番目はドイツで1,078件(前週比-37件)で減少に転じました。
六番目は英国が急増して958件(前週比-271件)でした。2週連続で減少です。
七番目はフィリピンで869件(前週比-275件)と減少が続いています。
八番目はフランスで855件(前週比-22件)で減少に転じました。
九番目はインドで725件(前週比-321件)で減少に転じました。
十番目はシンガポールが697件(前週比-507件)と激減しました。
この週の最初の日である12月19日に入国しても、1月3日までは外出も、他人との接触も禁止され、それに同意した人しか入国が出来ません。
このため、今週は年末年始休暇での帰国者が激減するはずの週です。
増減数から見ると、年末年始の帰国者が多かったのは、米国、英国、シンガポールといったところでしょうか。
この週は、減少した国が多かったです。
■邦人急減の国が目立つ、一部の国は日本国籍者増加継続で14日間隔離守る気なし?
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、中国、タイ、韓国、ドイツ、英国、フランス、シンガポールでした。
米国は、日本国籍者6,977件・外国籍者1,176件。外国籍者は減少続き、日本国籍者は減少に転じました。減少数は外国籍者の方が多いですね。
中国は、日本国籍者1,149件・外国籍者757件。外国籍者は減少続き、日本国籍者は減少に転じました。減少数は外国籍者の方が多いですね。中国は普段外国籍者がやや多い国なので、日本国籍者の帰国需要がまだ続いているとみられます。
タイは、日本国籍者1,525件・外国籍者197件。日本国籍者は増加のまま、外国籍者は減少しています。年末年始帰国が続いているのでしょうか???
韓国は、日本国籍者801件・外国籍者541件。日外とも増加。韓国は普段外国籍者が多い国なので、日本国籍者の帰国需要がまだ続いているとみられます。
ドイツは、日本国籍者1,026件・外国籍者52件。ほぼ横ばい。日本国籍者の帰国需要がまだ続いているとみられます。
英国は、日本国籍者902件・外国籍者56件。2週連続で日外とも減少。日本国籍者の帰国需要は完全に途切れていますね。
フランスは、日本国籍者764件・外国籍者91件。日本国籍者は減少、外国籍者は増加と反転しました。日本国籍者の帰国需要は止まったとみられます。
シンガポールは、日本国籍者651件・外国籍者46件。日本国籍者が激減(半減)。日本国籍者の帰国需要は完全に止まりましたね。
日本人と外国人が同じくらいの国は、インドです。
インドは、日本国籍者336件・外国籍者389件。日本国籍者は激減(半減)、外国籍者は微減です。インドは普段外国籍者がやや多い国なので、日本国籍者の帰国需要は完全に止まったものとみられます。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、フィリピンでした。
フィリピンは、日本国籍者329件・外国籍者540件。日外とも減少です。元々外国籍者がかなり多い国です。日本国籍者の帰国需要は止まったとみられます。
この他、十位以内に入っていませんが、
11番目のカナダ、12番目のメキシコ、13番目のインドネシア、14番目の台湾、15番目のベトナムともに、日本国籍者の方が多いです。インドネシアは普段は日外同程度の国ですが、外国籍者が減っています。
日本国籍者は、カナダ、インドネシア、ベトナムは急減、台湾とメキシコは増加しています。
以上の増減状況を踏まえると、
東アジアは日本国籍者の帰国が継続、それ以外は日本国籍者の帰国がだいぶ止まった印象です。東南アジアは国により状況に差があります。
英国は前週から日本国籍者が減少しています。昨年アルファ株で大騒ぎになったこともあり、今年は計画的に帰国した人が多かったとみられます。
東アジアやタイにいる在留邦人は14日間自主隔離など守る気はあまりないのかもしれません。
なお、10日間強制隔離対象期間の関係する10か国のうち、上記にあるインド以外の9か国は、
<デルタ株等で10日間隔離経験国>
アフガニスタン:11件(前週比-8件)=13週間で日本国籍者は11週前1人・9週前2人・7週前1人・6週前2人・5週前1人・4週前2人・2週前2人・1週前2人・今週2人のみで、ほぼ全員外国籍者。
インドネシア:542件(前週比-79件)=日外とも減少。
キルギス:1件(前週比-15件)=日本国籍者のみ。
スリランカ:173件(前週比+19件)=前週とほぼ横ばい。
ネパール:462件(前週比-287件)=日本国籍者減少、外国籍者増加。
パキスタン:183件(前週比+25件)=日外とも増加。
バングラデシュ:216件(前週比-5件)=ほぼ横ばい。
モルディブ:30件(前週比+18件)=日本国籍者25件、外国籍者5件。日外とも増加。
<オミクロン株で10日間隔離の国>◆全期間隔離中、◇一部期間隔離中
アンゴラ◆:3件(前週比-2件)=日本国籍者2件、外国籍者1件。
エスワティニ◆:0件(前週比±0件)=2週連続0人。
コンゴ民主共和国◆:4件(前週比-4件)=全員日本国籍者。
ザンビア◆:3件(前週比-8件)=全員日本国籍者。外国籍者激減(-9件)。
ジンバブエ◆:5件(前週比-2件)=3週連続全員日本国籍者。
ナミビア◆:0件(前週比-1件)=日本国籍者皆減。
ボツワナ◆:2件(前週比+1件)=全員日本国籍者。
マラウイ◆:2件(前週比-10件)=全員日本国籍者。
南アフリカ◆:21件(前週比-26件)=日本国籍者19件、外国籍者2件。減少は2週連続全て日本国籍者。
モザンビーク◆:6件(前週比-1件)=2週連続全員日本国籍者。
レソト◆:0件(前週比±0件)=2週連続0人。
※10日間隔離国は全然入国者がいないです。元々入国者は多くなく、入国禁止をやってる感だけで、ほとんど効果がないですね。早く米国や欧州を指定すべき状況なのですが、、、。
・各国とも日本国籍者の減少の国が目立つ。=日本国籍者の年末帰国終了?
・東アジアを中心に一部の国は日本国籍者の増加継続。
・アフリカは外国籍者激減継続。=新規入国絶たれる?
といった傾向が出ています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
空港検疫ありがとう
ウイルス流入阻止へ水際で頑張る皆様を応援します
#Light It Blue
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