検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が52週目に突入
厚生労働省(厚労省)は1月14日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の1月1週目(1月2日〜1月8日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
2021年1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が52週連続で判明しています。
ここのところ強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者が増加しているので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
前週2021年12月26日〜2020年1月1日の数字が大幅に変更されています。
今回の内容は、2022年1月21日発表分を基に記載しています。
・2021年12月26日〜2020年1月1日の合計
前週発表の数値
日本国籍者 検体11,486・陽性269 → 罹患率2.34%
外国籍者 検体 7,935・陽性314 → 罹患率3.96%
→合計 検体19,421・陽性583 = 罹患率3.00%
今週発表の数値
日本国籍者 検体10,208・陽性215 → 罹患率2.11%
外国籍者 検体 6,886・陽性279 → 罹患率4.05%
→合計 検体17,094・陽性494 = 罹患率2.89%
酷い人数の陽性者数だったので、二重計上が結構あった可能性がありますね。
■外国籍者が急増し過半数
1月1週目は、検体数は21,488件(前週比+4,394件)と急増しました。
・日本国籍者は10,319件(前週比+111件)でほぼ横ばい。
・外国籍者は11,169件(前週比+4,283件)と急増。
年始になって外国籍者が一気に増えてきました。一気に過半数となりました。
■米国急増をはじめ増加国ばかりの状況
国別で見ると、
入国者数最多 米国:6,188件(前週比+1,247件)=急増しました。
二番目 中国:1,474件(前週比-270件)=減少が続いています。
三番目 タイ:1,224件(前週比+17件)=横ばい。ここまでは先週と同順番でした。
四番目 フィリピン:1,075件(前週比+407件)=増加に転じました。
五番目 韓国:1,011件(前週比+132件)=増加に転じました。
六番目 インド:866件(前週比+277件)=増加に転じました。
七番目 フランス:787件(前週比+392件)=倍増しています。
八番目 英国:653件(前週比+205件)=4週ぶりに増加しました。
九番目 アラブ首長国連邦(UAE):524件(前週比+267件)=倍増。
十番目 カナダ:492件(前週比-26件)=横ばいでした。
欧州各国の入国者が再び増加しています。多くの国が外国籍者が増加しています。
この週は、入国者が増加した国が多かったです。
■邦人急減の国ばかり
日本人が多いのは、上位十位までの国では、タイ、英国、UAE、カナダでした。
タイ:日本国籍者876件・外国籍者348件=日本国籍者は減少、外国籍者は倍増です。
英国:日本国籍者398件・外国籍者255件=日本国籍者は横ばい、外国籍者は倍増です。
UAE:日本国籍者424件・外国籍者100件=日本国籍者は倍増、外国籍者は増加。
カナダ:日本国籍者347件・外国籍者145件=日本国籍者は減少、外国籍者は増加でした。
日本人と外国人が同じくらいの国は、中国とフランスでした。
中国:日本国籍者731件・外国籍者743件=外国籍者やや増加の中、日本国籍者が一気に減りました。中国は普段外国籍者がやや多い国なので、だいぶ普段の状況に近づいてきました。
フランス:日本国籍者383件・外国籍者404件=3週ぶりに日本国籍者が増加に転じましたが、外国籍者の方がより増加し、日本国籍者より多くなりました。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、米国、フィリピン、韓国、インドでした。
米国:日本国籍者2,932件・外国籍者3,256件=日本国籍者は+376件増加、外国籍者は+871件増加でした。外国籍者が一気に日本国籍者を超えました。外国籍者が増えやすい新年とはいえ、米国は普段日本国籍者が多い国なので少し異常です。ちょうど、米軍族と思われる感染が増えていた時期とも重なっており、外国籍者の団体入国が多かった可能性があります。
フィリピン:日本国籍者143件・外国籍者932件=日本国籍者は横ばい、外国籍者は倍増近い増加。元々外国籍者がかなり多い国です。普段の状況に戻った印象です。
韓国:日本国籍者420件・外国籍者591件=日本国籍者は減少、外国籍者は増加しました。韓国は普段外国籍者が多い国ながら、12月下旬は日本国籍者の方が多くなっていましたが、新年で、普段の状況に戻りつつあります。
インド:日本国籍者200件・外国籍者666件=日本国籍者は増加、外国籍者は急増です。インドは普段外国籍者がやや多い国なので、普段の状態に戻りつつあります。
全体的に日本国籍者の減少は少ない印象です。
この他、十位以内に入っていませんが、
11番目のドイツ、14番目のベトナム、15番目の台湾は、日外同程度でした。ドイツや台湾は普段日本人の方が多いので、外国籍者が増えている印象です。
12番目のネパール、13番目のブラジルは、圧倒的に外国籍者の方が多いです。ブラジルは一気に外国人が増えました(感染者も増え始めています)。
日本国籍者がそれほど減らないまま、一気に外国籍者が増えています。
なお、10日間強制隔離対象期間の関係する10か国のうち、上記にあるインド以外の9か国は、
<デルタ株等で10日間隔離経験国>
アフガニスタン:6件(前週比-4件)=日2・外4。普段は多くが全員外国籍者。
インドネシア:344件(前週比+41件)=外国籍者が倍増。
キルギス:6件(前週比-3件)=日5・外1。
スリランカ:182件(前週比+53件)=日本国籍者は微増、外国籍者は増加。
ネパール:417件(前週比+101件)=日本国籍者減少し21件のみ、外国籍者115件も増加。
パキスタン:189件(前週比+34件)=日本国籍者微増、外国籍者増加。
バングラデシュ:167件(前週比+34件)=日本国籍者横ばい、外国籍者は増加。
モルディブ:29件(前週比+14件)=日20・外9。日外とも増加。
<オミクロン株で10日間隔離の国>◆全期間隔離中、◇一部期間隔離中
アンゴラ◆:0件(前週比±0件)=2週連続0人。
エスワティニ◆:0件(前週比±0件)=4週連続0人。
コンゴ民主共和国◆:0件(前週比-8件)=日7・外1が皆減。
ザンビア◆:6件(前週比+3件)=3週連続全員日本国籍者。
ジンバブエ◆:0件(前週比-1件)=日0・外1が皆減。
ナミビア◆:1件(前週比±0件)=2週連続全員日本国籍者。
ボツワナ◆:0件(前週比-2件)=日2・外0が皆減。
マラウイ◆:2件(前週比+2件)=全員日本国籍者。
南アフリカ◆:12件(前週比+2件)=2週連続全員日本国籍者。
モザンビーク◆:0件(前週比-8件)=日8・外0が皆減。
レソト◆:0件(前週比±0件)=5週連続0人。
※10日間隔離国は全然入国者がいないです。元々入国者は多くなく、入国禁止をやってる感だけで、ほとんど効果がないですね。早く米国や欧州を指定すべき状況なのですが、、、。
・各国とも外国籍者の増加が目立つ=現地で年越した新年再入国者の入国増加?
・アフリカは外国籍者激減継続。=新規入国絶たれる?
といった傾向が出ています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
空港検疫ありがとう
ウイルス流入阻止へ水際で頑張る皆様を応援します
#Light It Blue
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