2022年02月19日

2月1週入国_月初も検体減

◇空港検疫 2月1週目検体数(≒入国者数) 月初にもかかわらず珍しく検体数減少続く

検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が56週目に突入


厚生労働省(厚労省)は2月18日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の2月1週目(1月30日〜2月5日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。

厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
2021年1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。

今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が56週連続で判明しています。
ここのところ強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者が増加しているので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。

検体数 月初なのに減少続く
2月1週目は、検体数は15,382件(前週比-960件)と減少が続いています。
・日本国籍者は8,189件(前週比-642件)で減少
・外国籍者は7,193件(前週比-318件)と減少

でした。
毎月月初は検体数が増える傾向にありますが、今回は減少傾向が続きました。

陽性者多数出ているブラジル、パキスタンが珍しく10番目以内に、インドネシアも陽性者増加開始とともに検体増加中
国別で見ると、
入国者数最多 米 国:3,146件(前週比-21件)=4週連続の減少。前週に引きつき減少幅が鈍化し、ほぼ横ばいまできています。
二番目 フィリピン:1,396件(前週比+247件)=3週連続の増加。久々に二番目が入れ替わりました。
三番目 中 国:1,121件(前週比-681件)=前週までの増加傾向から一気に急減しました。
四番目 インド:751件(前週比+5件)=3週ぶりの増加。横ばい気味です。
五番目 タ イ:654件(前週比+32件)=4週ぶりの増加。


六番目 ブラジル:546件(前週比+44件)=増加に転じました。ブラジルが3週連続で十番目までに入っている非常に珍しい状況です。陽性者が多く出ていますが入国が減りません。
七番目 カナダ:487件(前週比+162件)=一気に増加しました。
八番目 韓 国:466件(前週比-308件)=3週連続の減少。今週は急減しました。
九番目 インドネシア:449件(前週比+94件)=ここのところ減少傾向でしたが増加。陽性者が多く出始めています。
十番目 パキスタン:386件(前週比+124件)=陽性者が多く出るなか、どんどん一気に増加しました。

2週連続で、十番以内に欧州の国が出ませんでした。結局、現地の感染超悪化が問題になっていた年末年始だけ、欧州からの入国者が増えていたということになります。自由人が多いのでしょう。

この週は、検体数が増加した国の方が、やや多かった印象でした。


外国籍者の動き鈍く、日本の感染状況悪化で渡航避けられている可能性有
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、中国、タイ、カナダでした。
米 国:日本国籍者2,041件・外国籍者1,105件=日本国籍者は+111件の増加、外国籍者は-132件の減少でした。外国籍者の減少が続いています。年末年始は普段と異なり外国籍者の方が多かったですが、日本国籍者が多い普段の状況に戻っています。現地の感染超悪化が問題になっていた年始だけ、外国籍者が増えていたということになりますね(特に米軍族)。
中 国:日本国籍者654件・外国籍者467件=日本国籍者は-176件の減少、外国籍者は-205件の減少。中国は普段外国籍者がやや多い国なので、まだ普段の状況に達していないです。日本よりはるかに感染状況の良い国なので、渡航避けられているでしょうか。
タ イ:日本国籍者495件・外国籍者159件=日本国籍者は+60件の増加、外国籍者は-28件の減少。増加の主因は日本人ですね。
カナダ:日本国籍者434件・外国籍者53件=日本国籍者は+149件の増加、外国籍者は+13件の増加。増加の主因は日本人ですね。

日本人と外国人が同じくらいの国は韓国、インドネシアでした。
韓 国:日本国籍者186件・外国籍者280件=日本国籍者-132件の減少、外国籍者-176件の減少。普段外国籍者が多い国ですので、外国人の移動が減っています。
インドネシア:日本国籍者180件・外国籍者269件=日本国籍者は-1件のほぼ横ばい、外国籍者は+95件の増加。普段から日外同数程度の国です。まだ外国籍者が多すぎる印象です。陽性者が増加しつつあり、注視すべき国です。

外国人が多いのは、上位十位までの国では、フィリピン、インド、ブラジル、パキスタンでした。
フィリピン:日本国籍者215件・外国籍者1,181件=日本国籍者は+30件の増加、外国籍者は+217件の増加。普段から外国籍者がかなり多い国です。
インド:日本国籍者188件・外国籍者563件=日本国籍者+38件の増加、外国籍者-33件の減少。普段から外国籍者がかなり多い国です。
ブラジル:日本国籍者77件・外国籍者469件=日本国籍者は-6件のほぼ横ばい、外国籍者は+50件の増加。米国や南アジアの陰に隠れて目立ちませんが、年始以降陽性者が多めの状態が続いている国です。
パキスタン:日本国籍者35件・外国籍者351件=日本国籍者は+3件のほぼ横ばい、外国籍者は+121件の減少。陽性者が多い国ですが、外国人ばかり増加しています。

この他、十位以内に入っていませんが、
 12番目の英国、13番目のオーストラリア、14番目のフランス、15番目のドイツは、日本国籍者の方が多いです。
 11番目のネパールは、圧倒的に外国籍者の方が多いです。

少し外国籍者の伸びが鈍化している印象でしょうか。
こうやって見ると、上位十傑だけ見ると、日本人の多い国は水際対策の厳しい国で陽性者が少なく、外国人の多い国は水際対策の緩い国で陽性者が多い印象ですね(米国だけ異質)。
15番目まで加えると欧米諸国が入ってくるので、少し印象が変わってきます。

結局、東方アジアを除く外国人と欧米の日本人がウイルスを持ち込んでいるといった印象です。



なお、10日間強制隔離対象を経験した国のうち、上記にあるインド、インドネシア、パキスタン以外の国は、
<デルタ株等で10日間隔離経験国>
 アフガニスタン:13件(前週比+8件)=日1・外12。日本国籍者が3週ぶりに出ました。
 キルギス:7件(前週比-7件)=日6・外1。
 ザンビア:10件(前週比+7件)=2週連続全員日本国籍者。
 スリランカ:203件(前週比+22件)=3週ぶりに日外ともに増加。圧倒的に外国籍者が多く日21・外182。陽性者増加が続いています。
 ネパール:381件(前週比-26件)=日本国籍者は増加、外国籍者は減少。圧倒的に外国籍者が多く日26・外355。まだ罹患率が15%ほどの危険状態が続いています。
 バングラデシュ:229件(前週比+72件)=2週連続日外とも増加。外国籍者が多く日67・外162。陽性者数は微減の国です。
 モルディブ:13件(前週比+1件)=外国籍者は皆増。日9・外4。
 ※今週も南アジアはデルタ株に続いて、陽性者が超多い状態です(減ってはいます)。ネパール、パキスタン、バングラデシュ、スリランカともに外国籍者が圧倒的に多いです。在日者の再入国なのでしょうが、勘弁してほしいです。

<オミクロン株で10日間隔離経験国>
 アンゴラ:3件(前週比+3件)=2週ぶり。全員日本国籍者。
 エスワティニ:0件(前週比±0件)=2週連続0件。
 コンゴ民主共和国:2件(前週比+2件)=2週ぶり。全員外国籍者。
 ザンビア:10件(前週比+7件)=2週連続全員日本国籍者。
 ジンバブエ:0件(前週比-2件)=日1・外1が皆減。
 ナミビア:2件(前週比+2件)=2週ぶり。全員日本国籍者。
 ボツワナ:1件(前週比+1件)=2週ぶり。全員外国籍者。
 マラウイ:4件(前週比-2件)=外国籍者皆増。日2・外2。
 南アフリカ:24件(前週比+13件)=日21・外3。
 モザンビーク:5件(前週比+3件)=日4・外1。増加はすべて日本国籍者。
 レソト:0件(前週比-2件)=日1・外1が皆減。
 ※オミクロン株でいきなり10日間隔離になった国は、全然入国者がいないです。元々入国者は多くなく、入国禁止をやってる感だけで、ほとんど効果がないですね。さっさと米国や欧州、南アジアの国々等を指定すべき状況だったのですが、ついに実現はしませんでした。

・日本国籍者は増加気味、外国籍者は減少気味。
・米国は外国籍者が減少続く。
・陽性者出まくりの南アジアからの入国者は増減バラバラ。
・アフリカからの入国者は外国籍者激減継続。

といった傾向が出ています。

罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。

水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7


空港検疫ありがとう
ウイルス流入阻止へ水際で頑張る皆様を応援します
#Light It Blue

posted by johokotu at 01:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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