2022年03月05日

2月3週入国_検体増 まだ外人多

◇空港検疫 2月3週目検体数(≒入国者数) 検体数増加に転じる、外国籍者が急増

検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が58週目に突入


厚生労働省(厚労省)は3月4日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の2月3週目(2月13日〜2月19日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。

厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
2021年1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。

今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が58週連続で判明しています。
ここのところ強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者が増加しているので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。

検体数 前週同程度増加、まだ外人の方が多い状態
2月3週目は、検体数は18,436件(前週比+1,554件)と2週連続同程度の増加でした。
・日本国籍者は8,929件(前週比+1,030件)と増加に転じました。
・外国籍者は9,507件(前週比+524件)と2週連続増加。

外国籍者が日本国籍者を超えている状況に変わりありません。

陽性者多数出ているブラジル、ネパールが珍しく10番目以内続く
国別で見ると、
入国者数最多 米 国:3,374件(前週比+328件)=6週ぶり増加に転じました。
二番目 中 国:1,837件(前週比+199件)=2週連続の増加。(強制隔離なしの為ほぼ入国者数と同じ)
三番目 フィリピン:1,658件(前週比+151件)=5週連続の増加。
四番目 ベトナム:1,089件(前週比+107件)=2週連続増加。前週爆増しましたが、今週は鈍化しました。千件を超えました。(強制隔離なしの為ほぼ入国者数と同じ)
五番目 韓 国:855件(前週比+37件)=2週連続増加。


六番目 インド:717件(前週比+12件)=増加に転じましたが、横ばい気味が続いています。
七番目 タ イ:574件(前週比+22件)=増加に転じました。
八番目 台 湾:488件(前週比-30件)=急増した前週から一転減少。(強制隔離なしの為ほぼ入国者数と同じ)
ここまでは前週と順番が同じでした。
九番目 ネパール:466件(前週比+52件)=陽性者が多く出ていますが入国が減りません。
十番目 ブラジル:462件(前週比+4件)=増加に転じましたが、横ばい。ブラジルは5週連続で十番目までに入っている非常に珍しい状況です。陽性者が多く出ていますが入国が減りません。

4週連続で、十番以内に欧州の国が出ませんでした。結局、現地の感染超悪化が問題になっていた年末年始だけ、欧州からの入国者が増えていたということになります。自由人が多いのでしょう。

この週は、検体数が増加した国が多い印象でした。


日外傾向はほぼ変わらず
日本人が多いのは、上位十位までの国では、2週連続米国、タイの2か国のみでした。
米 国:日本国籍者2,194件・外国籍者1,180件=日本国籍者は+212件、外国籍者は+116件の増加でした。年末年始は普段と異なり外国籍者の方が多かったですが、日本国籍者が多い普段の状況に戻っています。現地の感染超悪化が問題になっていた年始だけ、外国籍者が増えていたということになりますね(特に米軍族)。
タ イ:日本国籍者446件・外国籍者128件=日本国籍者は+21件、外国籍者は+1件の増加。ほぼ横ばいと言えそうです。

日本人と外国人が同じくらいの国は2週連続で台湾のみでした。
台 湾:日本国籍者196件・外国籍者292件=日本国籍者は-24件、外国籍者は-6件の減少。ほぼ横ばいと言えそうです。

外国人が多いのは、上位十位までの国では、2週連続中国、フィリピン、ベトナム、韓国、インド、ネパール、ブラジルでした。
中 国:日本国籍者676件・外国籍者1,161件=日本国籍者は+228件の増加、外国籍者は-29件の減少。普段通り外国籍者が多いですが、少し日本国籍者の移動が増えました。
フィリピン:日本国籍者286件・外国籍者1,372件=日本国籍者は+53件、外国籍者は+98件の増加。普段通り外国籍者がかなり多いです。
ベトナム:日本国籍者188件・外国籍者901件=日本国籍者は+50件、外国籍者は+57件の増加。定期便運航再開が相次いでおり、外国籍者の移動が始まっています。
韓 国:日本国籍者350件・外国籍者505件=日本国籍者+56件の増加、外国籍者-19件の減少。普段通り外国籍者が多いですが、少し日本国籍者の移動が増えました。
インド:日本国籍者147件・外国籍者570件=日本国籍者-6件の横ばい、外国籍者+18件の増加。普段通り外国籍者がかなり多いです。
ネパール:日本国籍者20件・外国籍者446件=日本国籍者は+1件の横ばい、外国籍者は+51件の増加。陽性者が多い国ですが、どんどん外国人ばかり増加しています。
ブラジル:日本国籍者92件・外国籍者370件=日本国籍者は+11件の増加、外国籍者は-7件の横ばい。米国や南アジアの陰に隠れて目立ちませんが、年始以降陽性者が多めの状態が続いている国です。

この他、十位以内に入っていませんが、
 12番目の英国、13番目のアラブ首長国連邦、14番目のフランスは、日本国籍者の方が多いです。
 11番目のインドネシアは、日外同じくらい。
 15番目のパキスタンは、圧倒的に外国籍者の方が多いです。

こうやって見ると、いつまで経っても、上位十傑だけ見ると、日本人の多い国は水際対策の厳しい国で陽性者が少なく、外国人の多い国は水際対策の緩い国で陽性者が多い印象ですね(米国は異質)。
15番目まで加えると欧米諸国が入ってくるので、少し印象が変わってきます。

結局、東方アジアを除く外国人と欧米の日本人がウイルスを持ち込んでいるといった印象です。



なお、10日間強制隔離対象を経験した国のうち、上記にあるインド、ネパール以外の国は、以下の通り。
<デルタ株等で10日間隔離経験国>
 アフガニスタン:21件(前週比+4件)=日5・外16。前週同傾向。
 インドネシア:447件(前週比+52件)=日外とも増加。日227・外220で普段通り差がありません。陽性者が多いです。
 キルギス:6件(前週比+2件)=日4・外2。
 ザンビア:1件(前週比-8件)=外国籍者2人が消滅。
 スリランカ:307件(前週比+29件)=日本国籍者は半減・外国籍者は増加。圧倒的に外国籍者が多く日15・外292。陽性者が多いです。
 パキスタン:332件(前週比-19件)=2週連続日外とも減少。圧倒的に外国籍者が多く日27・外305。陽性者が多いです。
 バングラデシュ:252件(前週比+35件)=日本国籍者は減少、外国籍者は増加。日72・外180と日外の差が広がりました。陽性者が多いです。
 モルディブ:13件(前週比-1件)=2週ぶりに外国籍者。日9・外4。
 ※今週も南アジアは陽性者が多い状態です(一時期に比べればだいぶ減ってきてはいます)。ネパール、パキスタン、バングラデシュ、スリランカともに外国籍者が圧倒的に多いです。在日者の再入国なのでしょうが、勘弁してほしいです。

<オミクロン株で10日間隔離経験国>
 アンゴラ:1件(前週比+1件)=2週ぶり。全員日本国籍者。
 エスワティニ:0件(前週比±0件)=4週連続0件。
 コンゴ民主共和国:5件(前週比+5件)=2週ぶり。日2・外3。
 ザンビア:1件(前週比-8件)=外国籍者2人が消滅。
 ジンバブエ:4件(前週比+2件)=日本国籍者1人が消滅。
 ナミビア:1件(前週比+1件)=2週ぶり。全員日本国籍者。
 ボツワナ:1件(前週比±0件)=2週連続全員日本国籍者。
 マラウイ:5件(前週比+5件)=2週ぶり。全員日本国籍者。
 南アフリカ:37件(前週比+16件)=日26・外11。
 モザンビーク:5件(前週比+3件)=日3・外2。
 レソト:0件(前週比-2件)=3週連続0件。
 ※オミクロン株でいきなり10日間隔離になった国は、全然入国者がいないです。元々入国者は多くなく、入国禁止をやってる感だけで、ほとんど効果がないですね。さっさと米国や欧州、南アジアの国々等を指定すべき状況だったのですが、ついに実現はしませんでした。

・上位諸国の日外比は大きな変化なし。
・米国は長く続いた減少が止まりました。
・陽性者出まくりの南アジアからの入国者は増減バラバラ。ほぼ外国籍者。
・アフリカからの入国者は外国籍者激減継続。

といった傾向が出ています。

罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。

水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7


STAY HOME NOW, FLY LATER

ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 01:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: