検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が63週目に突入
厚生労働省(厚労省)は4月8日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の3月4週目(3月20日〜3月26日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
2021年1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が63週連続で判明しています。
強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者がいるので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
■春休み終盤で日本人は減少
3月4週目は、検体数は51,546件(前週比+6,920件)と7週連続で千件以上の増加。今週は前週よりやや増加が鈍化しました。
・日本国籍者は23,520件(前週比-1,467件)と6週ぶり減少。
・外国籍者は28,026件(前週比+8,387件)と7週連続増加。
外国籍者が日本国籍者を超えました。
2月下旬から3月上旬にかけて強制隔離の解除・緩和国が相次いでおり、3月1日からは外国籍者の新規入国も再開されています。さらに、3月1日と3月14日に搭乗者数上限の引き上げが行われており、爆増の原因とみられます。
日本国籍者は春休み終盤で入国が減りました。毎回毎回長期休暇の不要不急移動が多いことがよく分かります。
■陽性急増国の入国急増止まらず
国別で見ると、増加した国が多いですが、増加量はだいぶ減っています。
千件超が14か国(前週比+2)まで拡大しています。
入国者数最多 米 国:8,626件(前週比+548件)
二番目 中 国:4,618件(前週比+138件)=横ばい気味になってきました。ここまでは前週と順番は同じでした。
三番目 ベトナム:3,908件(前週比+1,285件)=唯一千件超えの増加。入国者に陽性が爆増している超危険状態の国ですが、入国の急増が止まりません。これを放置しているのは異常です。
四番目 フィリピン:3,664件(前週比+952件)=他国と比べると伸びは緩やかな状況が続いていましたが、今週は一気に急増しました。
五番目 韓 国:3,253件(前週比+960件)=千件近い急増。入国者に陽性が爆増している超危険状態の国ですが、入国の急増が止まりません。これを放置しているのは異常です。
六番目 タ イ:3,151件(前週比+417件)=異常な急増がやっと鈍化しました。入国者に陽性が急増している危険状態の国です。
七番目 インドネシア:2,959件(前週比+923件)=千件近い急増。入国者に陽性が爆増している超危険状態の国ですが、入国の急増が止まりません。これを放置しているのは異常です。
八番目 英 国:1,619件(前週比+291件)=伸びはやや鈍化した状態のままです。入国者に陽性が急増している危険状態の国です。
九番目 台 湾:1,292件(前週比+73件)=横ばいに近いです。
十番目 シンガポール:1,286件(前週比-331件)=26日から強制隔離が解除となっており、検体数は減少に転じています。入国者に陽性が急増している危険状態の国です。
3週連続で欧州の国が10番以内に入りました。
長期休暇の季節になると入国者が増加するシンガポールは、春休み終盤となったことで、減少に転じています。毎回毎回長期休暇の不要不急移動が多いことがよく分かる結果となっています。
■外国籍者急増の国が目立つ
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、タイ、英国、シンガポールの4か国でした。
米 国:日本国籍者6,154件・外国籍者2,472件=日本国籍者は+195件、外国籍者は+353件の増加。日本国籍者の爆増が止まりました。
タ イ:日本国籍者2,036件・外国籍者1,115件=日本国籍者は-29件の減少、外国籍者は+446件の増加。日本国籍者の急増が完全に止まりました。一方、外国籍者は急増しています。
英 国:日本国籍者1,286件・外国籍者333件=日本国籍者は+171件、外国籍者は+120件の増加。まだ増加は続いています。
シンガポール:日本国籍者1,037件・外国籍者249件=日本国籍者は-418件の減少、外国籍者は+87件の増加。日本国籍者の急増が完全に止まりました。
日本人と外国人が同じくらいの国は、ありませんでした。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、中国、ベトナム、フィリピン、韓国、インドネシア、台湾の6か国でした。
中 国:日本国籍者990件・外国籍者3,628件=日本国籍者は-793件、外国籍者は+931件の増加。日本国籍者は爆減しています。
ベトナム:日本国籍者647件・外国籍者3,261件=日本国籍者は+102件、外国籍者は+1,183件の増加。外国籍者が爆増。入国者に陽性が爆増しているのに入国者が爆増中の超危険状態の国ですが、止まらない入国の原因は完全に外国籍者です。これを放置しているのは異常です。
フィリピン:日本国籍者732件・外国籍者2,932件=日本国籍者は+29件、外国籍者は+923件の増加。普段通り外国籍者がかなり多いです。日本国籍者の増加は止まり、外国籍者が爆増しています。
韓 国:日本国籍者404件・外国籍者2,849件=日本国籍者は-112件の減少、外国籍者は+1,072件の増加。外国籍者が爆増。入国者に陽性が爆増しているのに入国者が爆増中の超危険状態の国ですが、止まらない入国の原因は完全に外国籍者です。これを放置しているのは異常です。
インドネシア:日本国籍者612件・外国籍者2,347件=日本国籍者-1件の横ばい、外国籍者+924件の増加。外国籍者が爆増。入国者に陽性が爆増しているのに入国者が爆増中の超危険状態の国ですが、止まらない入国の原因は完全に外国籍者です。これを放置しているのは異常です。
台 湾:日本国籍者375件・外国籍者917件=日本国籍者は-130件、外国籍者は+203件の増加。普段は日本国籍者の方が多い国ですが、今週は減少しています。
この他、十位以内に入っていませんが、
12番目のドイツ、13番目のオーストラリア、14番目のフランスは、日本国籍者の方が多いです。
11番目のインドは、日外同じくらいです。
15番目のネパールは、外国籍者の方が多いです。
外国籍者が急増している国が多いです。
なお、10日間強制隔離対象を経験した国のうち、上記にあるインドネシア以外の国は、以下の通り。
<デルタ株等で10日間隔離経験国>
アフガニスタン:34件(前週比±0件)=日4・外30。外国籍者が多い状況に変化はありません。
インド:1,233件(前週比+198件)=日604・外629。日本国籍者は+116件、外国籍者は+82件増加。普段外国籍者が多い国で、日外同数程度が続いており、非常に珍しいです。
キルギス:26件(前週比+9件)=日8・外18。
ザンビア:13件(前週比-1件)=日6・外7。
スリランカ:402件(前週比+28件)=日本国籍者は減少、外国籍者は増加。圧倒的に外国籍者が多いのは変わらず日47・外355。陽性者が多いです。
ネパール:941件(前週比+218件)=増加はすべて外国籍者。日25・外916で普段通り圧倒的に外国籍者が多いです。
パキスタン:286件(前週比+10件)=増加はすべて外国籍者。圧倒的に外国籍者が多く日38・外248。
バングラデシュ:279件(前週比-24件)=減少はすべて日本国籍者。日107・外172。再び外国籍者が多くなりました。
モルディブ:30件(前週比+3件)=日18・外12。外国籍者が増加しています。
<オミクロン株で10日間隔離経験国>
アンゴラ:8件(前週比+7件)=2週ぶり日本国籍者。日1・外7。
エスワティニ:2件(前週比+2件)=検体発生は9週ぶり。全員日本国籍者。
コンゴ民主共和国:4件(前週比-7件)=日3・外1。
ザンビア:13件(前週比-1件)=日6・外7。
ジンバブエ:8件(前週比-4件)=日1・外7。
ナミビア:8件(前週比+4件)=日6・外2。
ボツワナ:2件(前週比-2件)=日1・外1。
マラウイ:10件(前週比-2件)=日7・外3。
南アフリカ:86件(前週比+7件)=日60・外26。日外とも増加。
モザンビーク:17件(前週比+7件)=日13・外4。
レソト:3件(前週比+2件)=4週ぶり日本国籍者。外国籍者1消滅。全員日本国籍者。
※オミクロン株でいきなり10日間隔離になった国は、全然入国者がいないです。元々入国者は多くなく、入国禁止をやってる感だけで、ほとんど効果がないですね。外国籍者の新規入国許可となっても目立って入国数が増加していません。さっさと米国や欧州、南アジアの国々等を指定すべき状況だったのですが、ついに実現はしませんでした。
・外国籍者が急増している国が目立つ。日本国籍者は減少傾向。
・アフリカからの入国者は外国籍者の新規入国が始まっても少数継続。
といった傾向が出ています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策に係る新たな措置について(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html
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