検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が65週目に突入
厚生労働省(厚労省)は4月22日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の4月1週目(4月3日〜4月9日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
2021年1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が65週連続で判明しています。
強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者がいるので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
■日本国籍者は減少、外国籍者は増加続く
4月1週目は、検体数は62,997件(前週比-162件)と9週ぶりに急増が止まり、横ばい気味の微減でした。
・日本国籍者は24,071件(前週比-1,915件)と2週ぶりに減少。
・外国籍者は38,926件(前週比+1,753件)。爆増は止まりましたが、9週連続増加。
前々週日本国籍者を超えた外国籍者がさらに増加。日外の間で1万件以上の差が出ています。
2月下旬から3月上旬にかけて強制隔離の解除・緩和国が相次いでおり、3月1日からは外国籍者の新規入国も再開されています。さらに、3月1日と3月14日に搭乗者数上限の引き上げが行われており、爆増の原因とみられます。
■強制隔離対象国減少の中で千件超14か国
国別で見ると、増加した国、減少した国が半々でした。
千件超は15か国(前週比-1)で微減です。
入国者数最多 米 国:8,724件(前週比-1,077件)=一気に千件以上減少。
二番目 ベトナム:6,655件(前週比+758件)=入国者に陽性が非常に多い超危険状態の国ですが、入国の増加が止まりません。これを放置しているのは異常です。
三番目 中 国:6,027件(前週比+453件)=増加スピードはやや鈍化しました。
四番目 フィリピン:4,644件(前週比+215件)=増加スピードはやや鈍化しました。
五番目 タ イ:4,542件(前週比+460件)=増加スピードはやや鈍化しました。入国者に陽性が多い危険状態の国ですが、入国の増加が止まりません。これを放置しているのは異常です。ここまでは前週と順番が一緒でした。
六番目 インドネシア:3,410件(前週比+38件)=横ばい気味になってきました。
七番目 韓 国:3,128件(前週比-548件)=減少に転じています。入国者に陽性が非常に多い超危険状態の国です。これを放置しているのは異常です。
八番目 英 国:2,050件(前週比-114件)=減少に転じています。入国者に陽性が急増している危険状態の国です。
九番目 ネパール:2,009件(前週比+699件)=再び増加スピードが上がっています。
十番目 豪 州:1,591件(前週比+75件)=増加スピードはやや鈍化しました。入国者に陽性が多い危険状態の国です。
5週連続で欧州の国が10番以内に入りました。
■外国籍者は増加したまま日本国籍者減少に転じる国増える
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、タイ、英国、オーストラリアの4か国でした。
米 国:日本国籍者5,637件(前週比-880)・外国籍者3,087件(前週比-197)=一気に日外とも減少に転じました。
タ イ:日本国籍者3,391件(前週比+667)・外国籍者1,151件(前週比-207)=日本国籍者は前週同等の急増。前週急増が鈍化した外国籍者は減少に転じました。
英 国:日本国籍者1,519件(前週比-158)・外国籍者 531件(前週比+ 44)=日本国籍者が一気に減少に転じました。外国籍者も伸びが鈍化しています。
豪 州:日本国籍者1,144件(前週比+ 46)・外国籍者 401件(前週比+ 29)=伸びは一気に鈍化しています。
日本人と外国人が同じくらいの国は、ありませんでした。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、ベトナム、中国、フィリピン、インドネシア、韓国、ネパールの6か国でした。
ベトナム:日本国籍者 645件(前週比 -57)・外国籍者6,010件(前週比+815)=伸びは鈍化したものの、外国籍者は急増続き。入国者に陽性が爆増しているのに入国者が超多い超危険状態の国ですが、止まらない入国の原因は完全に外国籍者です。これを放置しているのは異常です。
中 国:日本国籍者 567件(前週比-364)・外国籍者5,460件(前週比+817)=日本国籍者は減少(今週は急減)、外国籍者は急増が続いています。
フィリピン:日本国籍者 893件(前週比 -48)・外国籍者3,751件(前週比+263)=日本国籍者は減少に転じました。外国籍者は急増。
インドネシア:日本国籍者 427件(前週比-126)・外国籍者2,983件(前週比+164)=日本国籍者は2週連続で減少し差が開いています。
韓 国:日本国籍者 517件(前週比 +44)・外国籍者2,611件(前週比-592)=外国籍者は減少に転じました。入国者に陽性が非常に多いのに入国者が爆増中の超危険状態の国です。これを放置しているのは異常です。
ネパール:日本国籍者 45件(前週比 +18)・外国籍者1,964件(前週比+681)=日本国籍者は微増、外国籍者は急増。
この他、十位以内に入っていませんが、
12番目のドイツ、14番目のフランス、15番目のシンガポールは、日本国籍者の方が多いです。
11番目のインド、13番目の台湾は、外国籍者の方が多いです。
日本国籍者が減少、外国籍者は増加したままの国が目立ちます。
なお、10日間強制隔離対象を経験した国のうち、上記にあるインドネシア、ネパール以外の国は、以下の通り。
<デルタ株等で10日間隔離経験国>
アフガニスタン:30件(前週比-17)=日1・外29。2週ぶり日本国籍者。
インド:1,502件(前週比+58)=日362・外1,140。日本国籍者は-51件、外国籍者は+109件増加。2週連続邦人減、外人増。
キルギス:67件(前週比+19)=日4・外63。増加は全て外国籍者。
ザンビア:19件(前週比+2)=日9・外10。増加は全て日本国籍者。
スリランカ:783件(前週比+110)=外国籍者の増加続き。圧倒的に外国籍者が多いのは変わらず日72・外711。
パキスタン:285件(前週比-145)=日外ともに減少。圧倒的に外国籍者が多く日49・外236。
バングラデシュ:327件(前週比+10)=日108・外219。増加は全て外国籍者。
モルディブ:41件(前週比+8件)=日34・外7。増加は全て日本国籍者。
<オミクロン株で10日間隔離経験国>
アンゴラ:4件(前週比+1件)=日3・外0。2週連続外国籍者なし。
エスワティニ:2件(前週比+2件)=2週ぶり。日1・外1。
コンゴ民主共和国:14件(前週比+3件)=日7・外7。
ザンビア:19件(前週比+2件)=日9・外10。
ジンバブエ:12件(前週比-3件)=日4・外8。
ナミビア:3件(前週比+1件)=日3・外0。2週連続外国籍者なし。
ボツワナ:11件(前週比+10件)=日7・外4。2週ぶり日本国籍者。
マラウイ:14件(前週比+1件)=日10・外4。
南アフリカ:71件(前週比-19件)=日46・外25。日外とも減少。
モザンビーク:30件(前週比+16件)=日23・外7。
レソト:0件(前週比±0件)=2週連続検体なし。
※オミクロン株でいきなり10日間隔離になった国は、全然入国者がいないです。元々入国者は多くなく、入国禁止をやってる感だけで、ほとんど効果がないですね。外国籍者の新規入国許可となっても目立って入国数が増加していません。さっさと米国や欧州、南アジアの国々等を指定すべき状況だったのですが、ついに実現はしませんでした。
・日本国籍者が減少、外国籍者が急増続く国が目立つ。
・アフリカからの入国者は外国籍者の新規入国が始まっても少数継続。
といった傾向が出ています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策に係る新たな措置について(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html
STAY HOME NOW, FLY LATER