[全体] 増加続く
[邦人] 増加に転じていきなり急増
[外人] 12週ぶり急減で4万件切り
[国別] ベトナムが急増で最多
検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が68週目に突入
厚生労働省(厚労省)は5月6日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の4月4週目(4月24日〜4月30日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
2021年1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が68週連続で判明しています。
強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者がいるので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。
■全体増加続く、日本国籍者は急増、外国籍者は12週ぶり減少で4万件切る
4月4週目は、検体数は68,473件(前週比+4,328件)と3週連続の増加、急増でした。
・日本国籍者は28,928件(前週比+6,464件)と4週ぶり増加(急増)。
・外国籍者は39,545件(前週比-2,136件)。12週ぶり減少(急減)。4万件を切りました。
日外の間の差は1万件強まで縮まりました。
2月下旬から3月上旬にかけて強制隔離の解除・緩和国が相次いでおり、3月1日からは外国籍者の新規入国も再開されています。さらに、3月1日と3月14日に搭乗者数上限の引き上げが行われており、急増継続の原因とみられます。
■強制隔離対象国減少の中で千件超17か国、ベトナム一万件超えで最多
国別で見ると、増加した国が多い状況でした。
千件超は17か国(前週比+3)で増加です。
入国者数最多 ベトナム:10,330件(前週比+1,436件)=爆増しました。唯一の千件超え増加で、久々の最多となりました。入国者に陽性が非常に多い超危険状態の国ですが、入国の増加が止まりません。これを放置しているのは異常。3日間強制隔離も突然解除となりました。
二番目 米 国:9,505件(前週比+180件)=3週連続増加。増加スピードは鈍化しています。
三番目 中 国:6,975件(前週比+158件)=増加スピードは横ばい気味です。
四番目 フィリピン:4,488件(前週比+20件)=増加に転じました。
五番目 インドネシア:3,884件(前週比-374件)=減少に転じました。
六番目 タ イ:3,580件(前週比+917件)=増加に転じました。
七番目 ネパール:3,476件(前週比+113件)=増加が止まりません。
八番目 韓 国:3,115件(前週比+192件)=2週連続増加。
九番目 シンガポール:2,121件(前週比+492件)=多めの増加が続いています。
十番目 インド:1,604件(前週比+130件)=増加に転じました。
前週7週ぶりに10番以内に入らなかった欧州の国が今週も入りませんでした。
■国によって日外の増減がバラバラ
日本人が多いのは、上位十位までの国では、前週同様、米国、タイ、シンガポールの3か国でした。
米 国:日本国籍者6,672件(前週比+584)・外国籍者2,833件(前週比-404)=日本国籍者は増加、外国籍者は減少に転じました。
タ イ:日本国籍者2,610件(前週比+1,107)・外国籍者 970件(前週比-190)=日本国籍者は増加、外国籍者は減少に転じました。日本国籍者はいきなりの爆増です。
シンガポール:日本国籍者1,676件(前週比+634)・外国籍者 445件(前週比-142)=外国籍者は減少に転じました。
日本人と外国人が同じくらいの国は、ありませんでした。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、前週同様、ベトナム、中国、フィリピン、インドネシア、ネパール、韓国、インドの7か国でした。
ベトナム:日本国籍者1,414件(前週比+314)・外国籍者8,916件(前週比+1,122)=日外とも増加続き。外国籍者は急増で、増加がずっと続いています。入国者に陽性が非常に多い超危険状態の国です。これを放置しているのは異常です。
中 国:日本国籍者 910件(前週比+120)・外国籍者6,065件(前週比+38)=日外ともに増加続き。
フィリピン:日本国籍者1,290件(前週比+216)・外国籍者3,198件(前週比-196)=3週連続で日本国籍者は増加、外国籍者は減少。
インドネシア:日本国籍者1,888件(前週比+875)・外国籍者1,996件(前週比-1,249)=2週連続で日本国籍者は増加、外国籍者は減少。外国籍者は爆減しました。
ネパール:日本国籍者 55件(前週比+28)・外国籍者3,421件(前週比+85)=2週連続で日本国籍者は減少、外国籍者は増加。外国籍者の急増は止まった印象です。
韓 国:日本国籍者 861件(前週比+170)・外国籍者2,254件(前週比+22)=外国籍者が増加に転じました。
インド:日本国籍者 595件(前週比+52)・外国籍者1,009件(前週比+78)=外国籍者が増加に転じました。
この他、十位以内に入っていませんが、
11番目の英国、12番目のフランス、13番目のドイツ、14番目のカナダ、15番目のマレーシアともに、日本国籍者の方が多いです。
国によって、日外の増減がバラバラでした。
なお、10日間強制隔離対象を経験した国のうち、上記にあるインド、インドネシア、ネパール以外の国は、以下の通り。
<デルタ株等で10日間隔離経験国>
アフガニスタン:40件(前週比+17)=日0・外40。日本国籍者4消滅。
キルギス:20件(前週比+4)=日8・外12。
ザンビア:30件(前週比+18)=日22・外8。
スリランカ:612件(前週比-51)=圧倒的に外国籍者が多いのは変わらず日61・外551。
パキスタン:200件(前週比-102)=急減しています。特に外国籍者は3週連続減少。圧倒的に外国籍者が多く日33・外167。
バングラデシュ:616件(前週比+52)=日230・外386。日本国籍者は倍増です。
モルディブ:43件(前週比+11件)=日42・外1。
<オミクロン株で10日間隔離経験国>
アンゴラ:4件(前週比+1件)=日2・外2。
エスワティニ:1件(前週比±0件)=日0・外1。3週連続日本国籍者なし。
コンゴ民主共和国:19件(前週比+6件)=日13・外6。
ザンビア:30件(前週比+18)=日22・外8。
ジンバブエ:7件(前週比-4件)=日3・外4。
ナミビア:10件(前週比+5件)=日9・外1。2週ぶり外国籍者。
ボツワナ:8件(前週比±0件)=日2・外6。
マラウイ:6件(前週比+1件)=日5・外1。
南アフリカ:64件(前週比-51件)=日38・外26。
モザンビーク:15件(前週比-6件)=日15・外0。外国籍者3消滅。
レソト:3件(前週比+1件)=日3・外0。外国籍者2消滅。日本国籍者は4週以上ぶり。
※オミクロン株でいきなり10日間隔離になった国は、全然入国者がいない状況が続いています。
・日本国籍者、外国籍者のそれぞれの増減はバラバラ。
・アフリカからの入国者は外国籍者の新規入国が始まっても少数継続。
といった傾向が出ています。
罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。
■水際対策に係る新たな措置について(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html