◇隔離指定国 青黄赤区分発表、青は98か国に対し赤は僅か4か国 空港検疫陽性爆増の米国はなんと青
外務省厚生労働省(厚労省)は26日、水際対策の検査や隔離の基準となる国の分類を発表しました。検査や隔離の無い「青」に98か国・地域、検査や隔離のある「赤」に4か国が指定されています。6月1日午前0時から適用されます。
今回の指定は、20日に発表された「水際対策強化に係る新たな措置(28)」に基づいて行われたものです。
青は98か国・地域、黄は99か国・地域、赤は4か国・地域でした。無条件で強制隔離が生じる赤は、パキスタン、アルバニア、シエラレオネ、フィジーのみでした。
6月1日午前0時から適用されます。
・「赤」は入国時検査を実施。3日間強制隔離orワクチン3回接種者は7日間自主隔離(いずれも3日後検査で陰性なら隔離終了)
・「黄」は入国時検査を実施。7日間自主隔離(3日後検査で陰性なら隔離終了)or ワクチン3回接種者は入国時検査も隔離もなし。
・「青」は入国時検査も隔離もなし。
となります。
それぞれの指定の基準は、結局示されませんでした。
指定内容はとても不思議な点がいくつも見られますが、基準が曖昧なので、非常に差別的に見える状況になっています。
そもそも、ウイルスを出来るだけ入れないための指定ですから、出来るだけ最新の情報を基準にすべきところなのに、運用開始の6日も前に指定が行われる時点で、おかしい指定ではあるのですが、、、。
(ヤフーのリアルタイム検索などでは、一週間前なのに指定されてないなんて遅すぎる、さっさと指定しろという声も多かったですが、そんなに早く指定してしまったら、最新の感染動向に合わせた対応が出来ません。極論当日変更発表でも良いくらいです。)
例えば、米国やドイツなどは、未だに新規感染者数が10万人級の危険国家で、実際に空港検疫でもかなり多くの陽性者が捕捉されていますが、今回は青に分類。かつては優等生ながら現在は世界最悪の超爆増になっている台湾も何故か青指定です。
一方で現地感染は低調になるも何故か未だに空港検疫での陽性事例が捕捉され続けているベトナムは黄指定でした。
ずっと現地感染が低調気味のアフリカ各国などは黄のところが多いです。
赤に指定された四か国は、いずれも現地感染はここ数週間は低調なうえ、空港検疫での陽性事例も少なく、なぜ赤になったのか不思議な状況です。シエラレオネ以外の3か国は上陸拒否国にすらなっていません。特にフィジーは、同日の外務省の発表で、感染症危険情報がレベル1に引き下げられているなど、チグハグ感が否めない状況です。
そして、現在も強制隔離措置が続いている6か国のうち、ラオス、ロシア、ブルガリア、南アフリカはいきなり青に分類。南アフリカは現地陽性者が急増している状況で青となりました。
とにかく指定の曖昧さが際立つ結果になっています。
これまでの入国規制では、感染症危険情報のレベルが3になると強制隔離が指定されるなど、ある程度の連動関係はありましたが、今回の青黄赤指定は、それすらもなされていない非常に不思議な状況です。
現地感染ベースなら、あり得ない指定状況。では、空港検疫ベースなのかと思えど、そうにもなっていません。パッと見た目は、入国者数の多い国は青、少ない国は黄としている印象さえ受けてしまう、謎の多い指定となっています。
運用が、ブラック差別を通り過ぎ、いよいよ謎になってきました。このまま、有耶無耶に水際崩壊となってしまうのでしょうか。
国内では感染症の分類が二類相当で危険危険と煽って制約を課したまま、より危険な外国からの入国は、謎多い指定で一気に野放しになりますね。
※上記内容は参考程度に確認いただき、変更内容等は必ず公式発表を確認ください。
■水際対策強化に係る新たな措置(28)1.に基づく 国・地域の区分について(厚労省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/content/000943166.pdf
2022年05月27日
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