2022年06月04日

戦慄!すり抜け東京で5月107人

◆戦慄!! 検疫すり抜け東京都での陽性が5月も百人超 少なくとも107人・少なくとも入国者の0.03%は都内へのすり抜け者 毎日のように海外渡航者を確認

新型コロナウイルス密輸を空港検疫で捕捉できず、日本国内で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を発症する事例が各地で多発しています。東京都では4月は少なくとも107人確認され、入国者の0.03%は都内居住のすり抜け陽性者となっています。

31日間で107人・すり抜け率なんと0.03%
  東京都 海外渡航者陽性 最低107人 
  空港検疫すり抜け率 最低0.03% 

東京都は海外渡航歴有(いわゆる空港検疫すり抜け者)の陽性確認事例を、毎日発表の中で、人数だけ公表しています。
5月は31日間で「”少なくとも”」107人も確認されました。

前月と比べて+3人で悪化しています。異常に多くのすり抜けがいました。

※「”少なくとも”」としたのは、東京都の発表人数のうち、毎日の発表では、ほぼ陽性者の濃厚接触者として検査した分程度しか、内容が把握できていないためです。東京都の発表は、毎日だいたい陽性者の半数以上が「確認中」です。このため、実際には海外渡航者が出ている人数の倍程度いる可能性があります。

入国月と東京都での確認月は一致はしていませんが、5月の空港検疫での検査数は321,908件でしたので、その数値を用いると、東京都で陽性確認されたすり抜け患者は、空港検疫を受けた検体数の0.03%を占めていることになります。前月と比較すると、-0.01Pです。
強制隔離対象国が激減しており、すり抜け危機となっていますが、何とか割合は悪化せずに済んでいるようです。

中旬以降悪い状態が続いています。大型連休後がより危険だったことが推定されます。


5月はすり抜け率は低下したのに、陽性人数が増えたので、東京都民のリスクは悪化
「入国者が増えているから陽性者が多くなるのは当たり前だ。むしろすり抜け率は低下しているから大幅改善だ!」という意見もあるとは思います。
しかし、東京都の人口は大きな変動がありませんので、比較をするときに空港検疫を基にしたすり抜け率を用いるのはほぼ無意味です。すり抜けについては、人数が減らないとリスク軽減には一切ならないからです。

例えば、1千万人入国で100人すり抜ける場合(=すり抜け率0.001%)と、1千人入国で100人すり抜ける場合(=すり抜け率10%)で考えると、一見、前者の方が1万倍安全なように見えます。しかし、東京都の人口は1300万人ほどでほとんど変化がありませんので、前者でも後者でも結局東京都のリスクは同じです。
つまり、空港検疫でどんなに陽性人数や罹患率が改善しても、すり抜け「”人数”」が減らないと、国内まん延は防げないということになります。
5月は4月よりも海外渡航者の陽性者数が多かったので、5月の方が東京都民のリスクが上がっていたことが分かります。
水際対策がいかに大切かが良く分かります。



二次感染は不明なので要注意
東京都の場合、公表されているのは海外渡航歴有の人数だけ。しかも、毎日だいたい陽性者の半数以上は「確認中」ですので、実際には海外渡航者が出ている人数の倍程度いる可能性はあります。
その後追っかけ発表は一切なく、人種や渡航目的、隔離中の外出状況などは当然のように非公表ですが、個人特定に関係ない項目も含め、何も詳細は公表されません。
このため、107人を起因とする濃厚接触二次感染がどれだけあったのかは全く分かりません
入国者起因の感染者は107人を超えて相当数がいるものと推定されます。要注意ですね。


それにしても日本の水際対策は、「すり抜けは非常に珍しい事例だ」という考えがあるのか、外国人の新規入国を拒否するだけで、地位協定該当者や日本国籍者に対して全然強制隔離を強化する様子はなく、結局3月以降は隔離期間が大幅緩和。ついに6月1日からほぼ解禁状態になってしまいました。
報道機関もほとんど取り上げていませんが、正直、オミクロン株の国内での超拡大は、水際対策の特に隔離・他人との接触回避の面が機能していなかったことによるところが大きいことが、非常に明白になってしまいました。

結果を見れば一目瞭然
入国者は「”絶対に”」隔離しないとダメなんです


空港検疫でのすり抜けは必ず発生します。
入国者が家族と接触しなけりゃ、家族に感染は拡がりません。
入国者が友人と接触しなけりゃ、友人に感染は拡がりません。
入国者が他人と接触しなけりゃ、他人に感染は拡がりません。
家族が入国者と接触しなけりゃ、家族に感染は拡がりません。
友人が入国者と接触しなけりゃ、友人に感染は拡がりません。
他人が入国者と接触しなけりゃ、他人に感染は拡がりません。

入国者が国内で接触しなけりゃ、国内に感染は拡がりません。

入国時検査の陽性・陰性は関係ありません。
入国時に検査するかしないかは関係ありません。
超人能力を持った選手かVIPか下々の者かは関係ありません。
変異株かどうかも関係ありません。
ワクチンを打ったか打たなかったかは関係ありません。

哺乳綱サル目ヒト科ヒト属ヒトなら入国者の属性には全く関係ありません。
(もしかしたら馬鹿なイエローモンキーは違うのかもしれません)


入国者は油断して国内にウイルスを密輸している場合ではないです。
国内居住者は油断して自らウイルスをもらいに行っている場合ではないです。
受入者は油断して受け取ったウイルスを国内にばらまいている場合ではないです。

油断して入国後少なくとも7日以内に他人と接触しウイルスを授受している場合ではないです。



東京都で確認されている海外渡航歴有事例(2021年以降発表分)
[2021年]
1月31日間:27人
2月28日間:7人※2/28分の発表は公表無し
3月31日間:12人
4月30日間:22人
5月31日間:18人
6月30日間:15人
7月31日間:51人
8月31日間:51人
9月30日間:12人
10月31日間:10人
11月30日間:5人(112人中)
12月31日間:54人(全陽性701人中の確認中以外314人中=海外渡航者割合17.2%)
[2022年]
1月31日間:168人(全陽性194,719人中の確認中以外66,812人中=海外渡航者割合0.25%)
2月28日間:95人(全陽性416,405人中の調査中以外158,033人中=海外渡航者割合0.06%)
3月31日間:87人(全陽性256,857人中の確認済98,915人中=海外渡航者割合0.09%)
4月30日間:104人(全陽性188,112人中の確認済66,807人中=海外渡航者割合0.16%)
5月1日:1人(全陽性3,161人中の確認済1,169人中)
5月2日:1人(全陽性2,403人中の確認済 855人中)
5月3日:1人(全陽性3,357人中の確認済1,286人中)
5月4日:2人(全陽性2,999人中の確認済1,030人中)
5月5日:1人(全陽性2,320人中の確認済 772人中)
5月6日:3人(全陽性2,681人中の確認済 853人中)
5月7日:4人(全陽性3,809人中の確認済1,332人中)
5月8日:2人(全陽性4,711人中の確認済1,634人中)
5月9日:5人(全陽性3,011人中の確認済1,063人中)
5月10日:4人(全陽性4,451人中の確認済1,376人中)
 上旬10日24人(全陽性32,903人中の確認済11,370人中=海外渡航者割合0.21%)
5月11日:2人(全陽性4,764人中の確認済1,549人中)
5月12日:5人(全陽性4,216人中の確認済1,421人中)
5月13日:4人(全陽性4,109人中の確認済1,437人中)
5月14日:5人(全陽性3,799人中の確認済1,320人中)
5月15日:4人(全陽性3,348人中の確認済1,143人中)
5月16日:4人(全陽性2,377人中の確認済 819人中)
5月17日:3人(全陽性3,663人中の確認済1,336人中)
5月18日:7人(全陽性4,355人中の確認済1,689人中)
5月19日:6人(全陽性4,172人中の確認済1,609人中)
5月20日:4人(全陽性3,573人中の確認済1,233人中)
 中旬10日44人(全陽性38,376人中の確認済13,556人中=海外渡航者割合0.32%)
5月21日:2人(全陽性3,464人中の確認済1,397人中)
5月22日:3人(全陽性3,317人中の確認済1,373人中)
5月23日:0人(全陽性2,025人中の確認済 745人中)
5月24日:5人(全陽性3,271人中の確認済1,250人中)
5月25日:9人(全陽性3,929人中の確認済1,443人中)
5月26日:6人(全陽性3,391人中の確認済1,241人中)
5月27日:1人(全陽性2,630人中の確認済1,003人中)
5月28日:2人(全陽性2,549人中の確認済1,020人中)
5月29日:1人(全陽性2,194人中の確認済 905人中)
5月30日:4人(全陽性1,344人中の確認済 471人中)
5月31日:6人(全陽性2,362人中の確認済 928人中)
 下旬11日39人(全陽性30,476人中の確認済11,776人中=海外渡航者割合0.33%)
→5月31日間:107人(全陽性101,755人中の確認済36,702人中=海外渡航者割合0.29%)

※注意:東京都の発表は、毎日だいたい陽性者の半数以上が「確認中」です。このため、実際には海外渡航者が出ている人数の倍程度いる可能性があります。(だいたい毎日発表では、濃厚接触で陽性になった人ばかりしか捉えられておらず、新規感染者はほぼ確認中状況です。)
※注意:東京都の発表は、入国者の濃厚接触による陽性は海外渡航者には分類されません。このため、実際には海外渡航者関係の陽性が出ている人数より多くいる可能性があります。

ラベル:検疫 感染症 東京
posted by johokotu at 21:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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