2022年06月21日

5月5週入国_邦人多い国は増加・外人多い国は減少気味?

◇空港検疫 5月5週目3日間検体数(≒入国者数)
[全体] 3週連続減少傾向 7日間換算で7万件台
[邦人] 2週ぶり減少傾向
[外人] 3週連続減少傾向 急減気味
[国別] 7日間換算で米国邦人一万件突破、日外の人数で青黄赤指定?


検体数≒入国者数のほぼ判明している状態が73週目で終了


厚生労働省(厚労省)は6月20日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の6月1週目(5月29日〜6月4日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
※6月1日以降、全入国者検査ではなくなりました。今回発表分は、6月1日を跨いだ期間のデータです。このため、前週発表分が行動歴別の入国者数が推定できる最後のデータになるとみられていました。しかし、今回発表分は、5月31日までと6月1日以降にデータが分かれて発表されました。このため、今回発表分が行動歴別の入国者数が推定できる最後のデータとなります




厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
2021年1月9日から2022年5月31日まで全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。

今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が73週連続で判明しています。
強制隔離(入国時と3日後の2回、または、6日後加えた3回、または、さらに10日後加えた4回)対象者がいるので、検体数>入国者数になっているものと推定されます。ご注意ください。




7日間換算で検体数(≒入国者数)は減少気味
(5月5週目3日間)
検体総数 30,514件(7日間換算で71,199/前週比-7,685):3週連続減少(急減)気味
・邦人 14,879件(7日間換算で34,718/前週比-853):2週ぶり減少気味。
・外人 15,935件(7日間換算で37,182/前週比-6,131):3週連続減少(急減)気味

入国者増加一辺倒から減少が続いていました。5月20日に水際対策の大幅緩和が発表されて、入国時検査無しの機運が高まったことで、少し待ってから入国しようとした人が少し出た可能性があります。




7日間換算で千件超16か国、米国は引き続き一万件超レベル
(5月5週目3日間)
国別で見ると、減少国が多かった印象でした。人数の多い国は減少国が多いです。
7日間換算で千件超は16か国(前週比±0)で横ばいでした。

入国者数最多 米 国:7,316件(7日間換算で17,071/前週比+2,146)=2週連続増加傾向。陽性が急に爆増している超危険状態の国ですが、多めの入国が止まりません。これを放置しているのは異常。3日間強制隔離はずいぶん前から解除となっています。
二番目 ベトナム:3,891件(7日間換算で9,079/前週比-1,644)=2週連続減少傾向。7日間換算で千件超急減です。入国者に陽性が非常に多い超危険状態の国ですが、多めの入国が止まりません。これを放置しているのは異常。3日間強制隔離も突然解除となりました。
ここまでは前週と順番が同じでした。
三番目 フィリピン:2,172件(7日間換算で5,068/前週比+508)=2週ぶり増加傾向。
四番目 タ イ:1,619件(7日間換算で3,778/前週比-278)=2週ぶり減少傾向。
五番目 中 国:1,515件(7日間換算で3,535/前週比-1,650)=2週連続減少傾向。7日間換算で千件超急減です。

六番目 韓 国:1,447件(7日間換算で3,376/前週比-357)=3週連続減少傾向。減少幅は鈍化したままです。
七番目 シンガポール:1,323件(7日間換算で3,087/前週比+409)=3週連続増加傾向。
八番目 ネパール:966件(7日間換算で2,254/前週比-1,299)=2週連続減少傾向。7日間換算で千件超急減です。
九番目 インドネシア:895件(7日間換算で2,088/前週比-1,163)=2週連続減少傾向。7日間換算で千件超急減です。
十番目 英 国:731件(7日間換算で1,706/前週比-122)




日本国籍者多いと増加気味・外国籍者多いと減少気味?
(5月5週目3日間)

日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、タイ、シンガポール、英国の4か国でした。
米 国:日5,484件(7日間換算で12,796/前週比+1,928)・外1,832件(7日間換算で4,275/前週比+218)=日外ともに増加傾向。7日間換算で、日本国籍者は千件超の爆増。引き続き一万件を突破しています。
タ イ:日1,087件(7日間換算で2,536/前週比-217)・外 532件(7日間換算で1,241/前週比-62)=日外ともに減少傾向。
シンガポール:日 846件(7日間換算で1,974/前週比+159)・外 477件(7日間換算で1,113/前週比+250)=日外ともに増加傾向。
英 国:日 545件(7日間換算で1,272/前週比-10)・外 186件(7日間換算で 434/前週比-112)=日外ともに減少傾向。日本国籍者はほぼ横ばいでした。

日本人と外国人が同じくらいの国は、ありませんでした。

外国人が多いのは、上位十位までの国では、ベトナム、フィリピン、中国、韓国、ネパール、インドネシアの6か国でした。
ベトナム:日本国籍者 533件(7日間換算で1,244/前週比-294)・外国籍者3,358件(7日間換算で7,835/前週比-1,350)=日外ともに減少傾向。7日間換算で、外国籍者は千件超の爆減です。
フィリピン:日 524件(7日間換算で1,223/前週比-119)・外1,648件(7日間換算で3,845/前週比+627)=日本国籍者は減少傾向、外国籍者は増加傾向です。
中 国:日 302件(7日間換算で 705/前週比-22)・外1,213件(7日間換算で2,830/前週比-1,628)=日外ともに減少傾向。7日間換算で、外国籍者は千件超の爆減です。
韓 国:日 334件(7日間換算で 779/前週比-357)・外1,113件(7日間換算で2,597/前週比±0)=日本国籍者は減少傾向、外国籍者は横ばい傾向。
ネパール:日 14件(7日間換算で 33/前週比-12)・外 952件(7日間換算で2,221/前週比-1,287)=日外ともに減少傾向。7日間換算で、外国籍者は千件超の爆減です。
インドネシア:日 273件(7日間換算で 637/前週比-260)・外 622件(7日間換算で1,451/前週比-903)=日外ともに減少傾向。

この他、十位以内に入っていませんが、
 13番目のフランス、14番目の豪州、15番目のカナダは、日本国籍者の方が多いです。
 11番目のドイツは、日外同程度でした。
 12番目のインドは、外国籍者の方が多いです。

日本国籍者の多い国は増加傾向、外国籍者の多い国は減少傾向の多い印象でした。
前週に引き続き日本国籍者の多い国は青国が多い気がします。



なお、10日間強制隔離対象を経験した国のうち、上記にあるインドネシア、ネパール以外の国は、以下の通り。
<デルタ株等で10日間隔離経験国>
 アフガニスタン:12件(7日間換算で28/前週比-8)=日0・外12。日本国籍者2消滅。
 インド:654件(7日間換算で1,526/前週比-262)=日243・外411。日外ともに減少傾向。
 キルギス:16件(7日間換算で37/前週比+9)=日13・外3。
 ザンビア:6件(7日間換算で14/前週比-4)=日6・外0。外国籍者4消滅。
 スリランカ:204件(7日間換算で476/前週比-101)=圧倒的に外国籍者が多く日11・外193。日外ともに減少傾向。
 パキスタン:155件(7日間換算で362/前週比-68)=圧倒的に外国籍者が多く日23・外132。日本国籍者は増加傾向・外国籍者は減少傾向。
 バングラデシュ:249件(7日間換算で581/前週比-126)=日55・外194。日外ともに減少傾向。
 モルディブ:14件(7日間換算で33/前週比-17)=日10・外4。日本国籍者は減少傾向・外国籍者は横ばい気味。

<オミクロン株で10日間隔離経験国>
 アンゴラ:1件(7日間換算で2/前週比±0)=日0・外1。2週連続日本国籍者無し。
 エスワティニ:0件(7日間換算で0/前週比-1)=日本国籍者1消滅。2週ぶり陽性者無し。
 コンゴ民主共和国:2件(7日間換算で5/前週比-7)=日2・外0。外国籍8消滅。
 ザンビア:6件(7日間換算で14/前週比-4)=日6・外0。外国籍者4消滅。
 ジンバブエ:3件(7日間換算で7/前週比+1)=日1・外2。
 ナミビア:0件(7日間換算で0/前週比-5)=日0・外0。日本国籍者4・外国籍者1消滅。
 ボツワナ:1件(7日間換算で2/前週比±0)=日0・外1。日本国籍者1消滅。3週連続ぶり外国籍者。
 マラウイ:6件(7日間換算で14/前週比+7)=日6・外0。外国籍者1消滅。
 南アフリカ:37件(7日間換算で86/前週比+10)=日30・外7。
 モザンビーク:12件(7日間換算で28/前週比+16)=日8・外4。
 レソト:0件(7日間換算で0/前週比-2)=日0・外0。日本国籍者1・外国籍者1消滅。
 ※オミクロン株でいきなり10日間隔離になった国は、全然入国者がいない状況が続いています。



・外国籍者は減少の国が多い。
・アフリカからの入国者は外国籍者の新規入国が始まっても少数継続。

といった傾向が出ています。

は6月1日以降の国分けの色を示したものです。(中国は、本土と香港は青、澳門は黄)
それにしてもアフリカは入国者数少ないのに黄国が多いですね。入国者数が少ないということはすり抜けられても国内への影響は少ないのですが、、、。ウイルスを入れない検疫の考え方を優先するなら、入国者の多い国こそ積極的に赤、黄気味に指定すべきもので、この指定一つとってみても、検疫は二の次であることが分かります。
この青黄赤指定は、陽性率で判断しているとか検査の信用度で分類しているとかいった報道もありました。実際には現地感染や空港検疫での感染状況(罹患率)にもあっておらず、検査の信頼度は図りようがないので、基準が不明確です。
上記のような分析をしてみると、細かくは見ていませんが、何となく、日本国籍者の多い国は優先的に青、外国籍者の多い国は優先的に黄や赤としているように見えます。まさか人種で判断してないですよね、、、。



罹患状況などの詳細の分析は別途で記事にします。

検疫に関するデータ(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/border_data.html
ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 02:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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