◇2022年6月 水際放棄で検査激変明確
【検査率】7%に激減 入国者の93%はスルー
【罹患率】5月0.9%→6月0.1%に激減
陽性者の86%すり抜けと思われる異常危険状態
法務省は8月25日、出入国管理統計の2022年6月分の月報を発表しました。
これにより、水際対策で行っている新型コロナウイルス感染症の検査状況が判明しました。
■【検査率】7%に激減 入国者の93%はスルー
2022年6月から、世界の国を青黄赤に分け、入国規制方法に差を付けました。
このうち、青は原則検査無し、黄は一部検査有り(一部検査無し)、赤は全員検査有となりました。
この振り分けにより、相当数のすり抜け事例が出ていると推定されていました。
2022年6月の入国者数は354,822人。検体数は26,788件と推定されています(6月3日発表分〜7月2日発表分までの合計)。
結果として、入国時に検査している人は、入国者のわずか7.6%しかいませんでした。
感染拡大を防ぐには、隔離が最も有効ですから、入国時に必ずしも検査は必要ないです。しかし、自主隔離すらも実施不要と方針を転換した中、9割以上のすり抜けがあるのは、異様で異常です。
【検査率推移】
(2022年 6月) 検査率 7.55%=検体 26,788件/入国354,822人
(2022年 5月) 検査率101.25%=検体321,908件/入国317,946人
(2022年 4月) 検査率101.02%=検体269,445件/入国266,715人
(2022年 3月) 検査率103.30%=検体184,193件/入国178,308人
(2022年 2月) 検査率105.45%=検体 70,940件/入国 67,274人
(2022年 1月) 検査率104.82%=検体 80,363件/入国 76,667人
(2021年12月) 検査率103.08%=検体118,499件/入国114,962人
(2021年11月) 検査率105.74%=検体91,310件/入国86,355人
■【罹患率】5月0.9%→6月0.1%に激減、陽性者の86%すり抜けと思われる異常に危険な状況
罹患率は、2022年5月に0.903%だったものが、2022年6月0.123%まで低下しています。
欧米便が多い羽田着の変化は特に危険で、2022年5月には1.205%(83人に1人陽性)だったものが、2022年6月には0.091%(1,100人に1人陽性)まで異様な低下となっています。
仮に、2022年5月の罹患率のままで推移していたと考えた場合、2022年6月の陽性者は3,202人に達しているはず。単純計算で2,764人、陽性者の86.3%が空港検疫をスルーして、日本へのウイルス密輸に加担したことになります。
仮に、2022年6月の入国者全員の罹患率を「陽性者数/検体数」と同じと考えた場合、2022年6月の陽性者は5,801人に達しているはず。単純計算で5,363人、陽性者の92.4%が空港検疫をスルーして、日本へのウイルス密輸に加担したことになります。
どっちの数値を取っても異常に危険です。
なお、前者の数値で考えた場合、検査率は7.6%(検査していない人が92.4%)に対して、すり抜け率は86.3%になります。検査のやり方が多少功を奏し、ややピンポイントで陽性者を拾い上げられていることは分かります(絶対数は少ないですので相当数のすり抜けがあるのは変わりません)。
世界の感染が急速に収まったとも考えられますが、どうなのでしょう。
結局、検査しないから確認できなかっただけという状況になっている可能性が非常に高いです。
「日本で陽性者が激増しなければ良いですけど」と思われる数値で、実際に7月・8月に日本国内が罹患者が爆増した点を踏まえると、この爆増の原因はウイルス密輸に加担した入国者と言ってほぼ間違いない状況ですね。
本当は、国別の罹患率を調べてみたいのですが、入国者数は国別での発表はなく、外国籍者の入国人数データしかないため、分かりません。
本当は、国籍別の罹患率を調べてみたいのですが、陽性者数は国籍別での発表は1週間単位での発表しかなく、月ごとの人数データがないため、分かりません。
本当に青黄赤が妥当かどうか、本当に外国籍者の入国が危険かどうか、公衆衛生に関心の低い国はどこかなどの検証は一切できないですね。
【罹患率推移】
(2022年6月)
入国者合計: 罹患率0.123%=陽性 438人/入国354,822人
新 千 歳: 罹患率0.000%=陽性 0人/入国 3人
成田国際: 罹患率0.129%=陽性 238人/入国183,957人
東京国際: 罹患率0.091%=陽性 100人/入国110,005人
中部国際: 罹患率0.159%=陽性 21人/入国 13,172人
関西国際: 罹患率0.186%=陽性 74人/入国 39,796人
福 岡: 罹患率0.066%=陽性 5人/入国 7,629人
(2022年5月)
入国者合計: 罹患率0.903%=陽性2,870人/入国317,946人
成田国際: 罹患率0.842%=陽性1,425人/入国169,248人
東京国際: 罹患率1.205%=陽性1,087人/入国 90,180人
中部国際: 罹患率0.520%=陽性 68人/入国 13,080人
関西国際: 罹患率0.687%=陽性 255人/入国 37,097人
広 島: 罹患率0.000%=陽性 0人/入国 4人
福 岡: 罹患率0.461%=陽性 35人/入国 7,600人
入国者合計 罹患率推移:
(2022年 4月) 罹患率0.872%=陽性2,325人/入国266,715人
(2022年 3月) 罹患率1.414%=陽性2,521人/入国178,308人
(2022年 2月) 罹患率2.368%=陽性1,593人/入国 67,274人
(2022年 1月) 罹患率5.400%=陽性4,140人/入国 76,667人
(2021年12月) 罹患率0.937%=陽性1,077人/入国114,962人
(2021年11月) 罹患率0.219%=陽性189人/入国86,355人
■出入国管理統計統計表(法務省公式サイト)
http://www.moj.go.jp/isa/policies/statistics/toukei_ichiran_nyukan.html
2022年08月28日
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