◇2023年5月入国者 5か月連続200万人突破
[前年比] 240万人強増・750%超爆増
[前月比] 20万人強増・8.2%増
[国籍別] 外人2百万人切りで増加止まる?
[外国籍] 韓国連続トップ 中国全員検査終了で増加続く
法務省は7月25日、出入国管理統計の2023年5月分の月報を発表しました。
2023年5月の日本への入国者数は2,722,756人で5か月連続で二百万人超でした。うち外国人は1,983,276人。6か月連続百万人超でした。協定該当者12,520人が入国していたことが判明しました。
■総合
2023年5月の入国者数は
日本国籍者:726,960人
外国国籍者:1,983,276人
協定該当者:12,520人
合 計:2,722,756人
でした。
前年同月(2022年5月=317,946人)に比べて、240万人強も増加・756.4%増加の爆増です。
一方、前月(2023年4月=2,515,959人)と比較すると、20万人強増加・8.2%増でした。
前年と比べると、一気に入国者が爆増しています。
2月は微減、3月は増加、4月は減少、5月は増加で、入国者数は横ばい気味になってきましたでしょうか。
外国国籍者は6か月連続百万人を突破。先月は二百万人を超えていましたが、今月は再び二百万人は切っています。ついに上げ止まりましたでしょうか。それでもまだまだ外国籍者に異様に偏っています。
昨年2022年5月は、「検査対象は入国者全員」「外国人新規入国は「原則」停止」「多くの国で強制隔離開始」の時期です。日本の空港検疫では、オミクロン株の影響が少し落ち着いた月です。
今年2023年5月は、ひと月を通じて実質規制なし。ほぼ入国フリー状態になりました。
[前年同月(2022年5月)との比較]
入国者合計 2,404,810人増加(+756.4%)
日本国籍者 591,714人増加(+437.5%)
外国国籍者1,809,346人増加(+1040.3%)
協定該当者 3,750人増加(+42.8%)
ひと月を通じて入国規制が実質規制なしとなり、爆増でした。
相変わらず米軍関係者は大して増えていませんね。これは、コロナ禍でも大量の米国軍人が入国していたこと=米軍関係者は入国規制の対象外であった可能性があることを示しています。
米国からの入国者は、
現地出国前未検査者が多いと推定されること
協定該当者が増加する時期(2021年年末・2022年年始等)に米国からの入国者の陽性が多かった
といった傾向がありました。また、成田や羽田から遠く遠く遠く離れた横須賀のホテルが隔離場所として指定されていた事例もあり、米軍関係者のすり抜けがあったと推定される出来事が多発していました。そろそろ、ジャーナリストなり、野党関係者なり、海外から帰国しない国会議員(存在意義が曝露の人)なりが、その辺の実態を暴露してくれませんかね。状況証拠から推定されるというだけなので、言ってみれば偏見に基づく外人差別なわけですが、米軍関係者の陽性者が大して多くなかった(=やましいことがなかった)のであれば公表しても別に何も問題はないでしょうし、こういった外人差別に繋がる疑念は早く払拭したいですよね。
■空港別
4つある国際空港は、
成田国際:860,217人(前月比+44,465、全入国者の32%(前月比±0P))
東京国際:652,623人(前月比+37,912、同24%(前月比±0P))
中部国際:98,453人(前月比+6,964、同3.6%(前月比±0P))
関西国際:501,210人(前月比-48,514、同18%(前月比-4P))減少転換
でした。関西国際が一気に減り、成田国際と東京国際が堅調に増えています。
地方空港の国際線の延びは続いています。福岡は6か月連続中部国際超えでした。
福 岡:243,209人(前月比+14,708、同8.9%(前月比-0.2P))
那 覇:69,105人(前月比+4,804、同2.5%(前月比-0.1P))、
新千歳:66,551人(前月比+5,946、同2.2%(前月比-0.2P))
でした。
残りの国際線定期便再開空港(☆は期間途中から定期便再開)は、
高 松:9,577人(前月比+513、同0.4%(前月比±0P))、
仙 台:9,446人(前月比+46、同0.3%(前月比+0.1P))、
静 岡:4,436人(前月比+1,962、同0.16%(前月比+0.06P))、
小 松:4,235人(前月比+177、同0.16%(前月比±0P))、
熊 本:4,257人(前月比−306、同0.16%(前月比-0.02P))、
松 山:3,177人(前月比-924、同0.12%(前月比-0.04P))、
広 島:2,853人(前月比+738、同0.10%(前月比+0.02P))、
岡 山:2,845人(前月比+577、同0.10%(前月比+0.01P))、
百 里:2,290人(前月比-84、同0.08%(前月比-0.02P))、
☆北九州:2,286人(前月比+2,285、同0.08%(前月比+0.08P))、
佐 賀:1,352人(前月比-66、同0.05%(前月比-0.01P))、
☆新潟:1,109人(前月比皆増、同0.04%(前月比皆増))、
☆函館:1,018人(前月比皆増、同0.04%(前月比皆増))、
☆花巻:876人(前月比皆増、同0.03%(前月比皆増))、
☆旭川:591人(前月比皆増、同0.02%(前月比皆増))、
でした。
新潟が定期便が再々開となり、再び利用者が出ました。
その他、チャーター便が飛ぶなどで目立ったのは、
富 山:5,524人(前月比+2,027、同0.20%(前月比+0.06P))、
高 知:1,100人(前月比皆増、同0.04%(前月比皆増))
でした。ほぼインバウンドチャーターのようです。
青森、福島、美保、徳島、鹿児島が皆減でした。国際線施設のなかった高知はプレハブ小屋での手続きになっています。
このほか、三沢267人、名古屋5人、岩国298人、宮崎104人入国者が出ました(出発便のみの国際線利用空港は福島)。いずれもチャーター便(ビジネスジェット利用?)が就航したとみられます。
引き続き地方空港の少人数入国が一気に増えています。検疫体制が全国に広がっていることが分かります。
入国者が全員米軍関係者と思われるのが、三沢、横田、岩国、嘉手納。合わせて800人います(三沢は協定該当者、その他は外国人が多いです)。
定期便就航22空港から入国している米軍関係者(協定該当者)は12,242人いました。再び減少です(微減)。相変わらず米国線が多い羽田が多く、11か月連続で成田を超えました。那覇の不気味な急増は止まりましたが、多めですね。
■外国籍者の在留資格別
外国人入国者1,983,276人のうち、再入国は198,343人で前月よりも7万人弱増加しました。1,784,933人が新規入国で前月より9万人強減少。新規入国者が伸びがついに止まりました。
在留資格別でみると、永住者60,158人、日本人・永住者の配偶者14,126人、定住者7,885人、特別永住者6,636人。元からの日本在住者は、前月と比べると、軒並み増加に転じました。今月は少し傾向が変化した印象です。。家族滞在は17,304人(うち新規入国3,540人)で4か月ぶり増加(新規入国は減少に転換)でした。
日本人・永住者の配偶者の新規入国は842人。増加に転じました。
外国人新規入国一時停止で人材が入国できないことが問題となっていました。2022年3月以降それが解消されています。
学生関係は、留学が20,870人(うち新規入国7,879人)で激減(新規入国も減少)。こちらは年度始まりの入国が影響したものとみられます。
技能実習(1号イ〜3号ロ合計)は12,245人(うち新規入国6,045人)と3か月連続減少(新規入国も激減)。特定技能(1号〜2号合計)は12,147人(うち新規入国3,893人)で3か月ぶりに増加(新規入国は増加継続)でした。
若い人のうち、学生、技能実習ともに減少。新規の増加も止まった印象です。
細かい分野別で多めだったのは、
技術・人文知識・国際業務49,564人(うち新規入国3,211人、4か月ぶり前月より増加(急増)/新規は横ばい)、
経営・管理6,731人(うち新規入国510人、3か月連続前月より増加)、
公用3,578人(うち新規入国3,245人、2か月ぶり前月より増加)、
技能2,264人(うち新規入国413人、2か月ぶり前月より増加)、
企業内転勤3,603人(うち新規入国634人、3か月連続前月より増加)、
でした。
興行は3,423人(うち新規入国2,949人)で3か月連続増加でした。
業務系の行き来は、やっと全体的に増加に転じています。
短期滞在は1,736,547人(136人以外新規入国)で前月比7万人強も減少でした。
旅行者は、早くも、横ばいからやや減少気味なりつつあります。訪日外国人頼みももう限界でしょうか、、、。
■外国籍者の国籍別
外国籍者は国籍別の人数が出ています。その国から来たかどうかは分かりませんが、国籍別をみてみます。
韓国が535,432人と11か月連続トップでした。4か月ぶりに増加に転じています。
連続2位が続く台湾は307,774人。3か月連続増加で前月比1万人超の増加です。
続いて米国が186,408人。ほぼ横ばいでした。
中国が162,187人で4番目に浮上。2か月連続3万人超増加です。全員検査でなくなったためか、一気の増加が続いています。
5番目の香港(中国国籍)は150,055人。非常に小さな地域ながら多い状況は続いています。
10万人超は以上5か国で上げどまった印象。タイは83,164人で10万人を切りました。
1万人超の国は19か国。先月から横ばいでした。
短期滞在は、韓国499,664人↑、台湾297,056人↑、香港148,115人↑、米国178,248人↓が目立ちました。
米国は短期滞在も減っています。
一気に特定国から観光客がなだれ込み続けている印象です。
5月7日をもって新型コロナウイルス感染症パンデミックに伴う入国規制がほぼ全面解除となりました。6月以降は通常状態に戻っていますので、入国者数の分析は今月で終了します。出入国管理統計は毎月25日前後に2か月前のデータが更新されていますので、気になるようでしたらご自身でご確認下さい。
<2023年5月入国者数>
入国者計 2,722,756人(前年317,946人)
日 本 人 726,960人(前年135,246人)
外 国 人1,983,276人(前年173,930人)
協定該当者 12,520人(前年 8,770人)
<2023年5月空港別入国者数> 日本人・外国人・協定該当者の3分類
<空港>(★:定期便再開済、☆期間途中から定期便再開(旭川、函館、花巻、新潟、北九州))
☆旭 川 591人(外国人 576人、協定該当者 0人)
★新 千 歳 66,551人(外国人 61,361人、協定該当者 25人)
☆函 館 1,018人(外国人 1,003人、協定該当者 0人)
三 沢 267人(外国人 25人、協定該当者 236人)
☆花 巻 876人(外国人 815人、協定該当者 0人)
★仙 台 9,446人(外国人 7,471人、協定該当者 0人)
★百里茨城 2,290人(外国人 1,927人、協定該当者 0人)
★成田国際860,217人(外国人632,606人、協定該当者2,358人)
★東京国際652,623人(外国人387,012人、協定該当者6,912人)
☆新 潟 1,109人(外国人 781人、協定該当者 9人)
富 山 5,524人(外国人 5,520人、協定該当者 0人)
★小 松 4,235人(外国人 3,723人、協定該当者 0人)
★静 岡 4,436人(外国人 3,116人、協定該当者 0人)
★中部国際 98,453人(外国人 65,709人、協定該当者 94人)
名 古 屋 5人(外国人 3人、協定該当者 0人)
★関西国際622,895人(外国人501,210人、協定該当者 218人)
★岡 山 2,845人(外国人 2,171人、協定該当者 0人)
★広 島 2,853人(外国人 2,135人、協定該当者 6人)
岩 国 298人(外国人 298人、協定該当者 0人)
★高 松 9,577人(外国人 7,740人、協定該当者 0人)
★松 山 3,177人(外国人 2,318人、協定該当者 0人)
高 知 1,100人(外国人 1,100人、協定該当者 0人)
☆北 九 州 2,286人(外国人 2,110人、協定該当者 0人)
★福 岡243,209人(外国人200,296人、協定該当者 876人)
★佐 賀 1,352人(外国人 1,289人、協定該当者 0人)
★熊 本 4,257人(外国人 3,889人、協定該当者 0人)
宮 崎 104人(外国人 0人、協定該当者 0人)
★那 覇 69,105人(外国人 63,202人、協定該当者1,753人)
※出国者のみ 福島211人
<軍用飛行場>
横 田 219人(外国人 200人、協定該当者 0人)
嘉 手 納 164人(外国人 152人、協定該当者 0人)
<2023年5月外国籍者の国籍別入国者数 上位15位>※分かるのは外国籍者の国籍のみ(滞在国とは限りませんし日本人は含まれません)
矢印は前月(2023年4月)と比較したときの増減状況
韓 国535,432↑前月より4万人超増加/増加は4か月ぶり
台 湾307,774↑前月より1万人超増加
米 国186,408↑ほぼ横ばい
中 国162,187↑前月より3万人超増加
香港(中国国籍)150,055↑
タ イ83,164↓前月より4万人超減少
フィリピン60,204↓前月より1万人超減少
シンガポール49,965↑
ベトナム48,195↓
カナダ42,816↑
豪 州41,382↓前月より1万人超減少
マレーシア34,494↓
インドネシア31,813↓前月より1万人超減少
英 国28,421↓
フランス27,291↓
■出入国管理統計統計表(法務省公式サイト)
http://www.moj.go.jp/isa/policies/statistics/toukei_ichiran_nyukan.html
2023年07月26日
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