2023年12月17日

とっておきの選ぶトクの島(旅行後)

※本旅行記は2023年12月に訪問したものを2024年6月に公開したものです。


■2023.12 東京国際・鹿児島・沖永良部・徳之島の旅行後


今回の旅では、沖永良部→徳之島間でアイランドホッピング便を利用しました。徳之島で降り立つと、多くの人が奄美へ乗り継いでいきました。
そこで、乗り継ぎ便について軽く取り上げてみます。


■離島だけではない乗り継ぎ路線
日本人は直行便思考が強く、乗り継ぎ便はあまり好まれません。乗り継ぎがあると、ツアーなども激減してしまいます。
例えば、鉄道で言えば、北陸新幹線があることから、東京から金沢までのツアーは結構たくさんありますが、福井までとなると激減してしまいます(3月に福井まで新幹線が延伸するので、福井ツアーが徐々に増えています)。
航空の場合、国際線などで乗り継ぎは当たり前(例えば、南米行やアフリカ行、ヨーロッパでスペインとかノルウェー行き、アジアならバリ島行き等)ですから、まだ認知度は高いですが、それでも国内線となると、乗り継ぐことへの抵抗感は大きいのでしょう。

しかし、乗り継ぎを活用すれば、直行便では行けないたくさん目的地へ行けるようになります

今回のアイランドホッピング便のような乗り継ぎ便が設定されている便を見てみると、以下のような路線があります。
・奄美-沖永良部間(徳之島乗り継ぎ)←今回一部利用
・徳之島-那覇間(沖永良部乗り継ぎ)
・奄美←与論間(那覇乗り継ぎ)


また、直行便もあるけど、乗り継ぎ便が設定されている区間として、以下のような路線があります。
・札幌-奥尻間(函館乗り継ぎ)
・那覇-北大東間(南大東乗り継ぎ)
・那覇-与那国間(新石垣乗り継ぎ)


南西諸島に強いJALグループばかりですね。
大手航空会社では、路線数の多さを活用し、上記のような離島路線だけでなく、本土路線でもたくさんの乗り継ぎ路線を提供しています。東京国際(羽田)や大阪国際などにたくさんの路線、便を飛ばしていますから、非常に多くの乗り継ぎパターンがあります。乗り継ぎ便の設定なんて無限大でしょう。
ただ、乗り継ぎ路線一覧のようなものがなく、ひとつひとつ検索をかけて探していくしか、設定状況を知る方法がありません。なかなか一覧にするのは難しいのでしょうが、これでは、乗り継ぎ路線があることに気が付けませんから、乗り継ぎを使おうという発想にすら至らないでしょう。

そんな乗り継ぎ便があることをはっきり明示しているのが、フジドリームエアラインズとスカイマーク(SKY)です。どちらも、時刻表で乗り継ぎ便が設定されていることが書かれています。

特にSKYは、特定路線に格安の乗継運賃を設定し、予約できるようにしています。これが、非常に特徴的です。
大手の場合、乗り継ぎ便に関しては、二区間を一つの料金(乗継割引)で提供しています。一方SKYは、二区間で別々に料金を選ぶようになっており、一区間の運賃+乗継運賃という選び方になります。乗継運賃は、かなり格安に設定されているので、二区間の合計が、直行便が飛んでいたらその直行便一区間ぐらいの運賃になるようになっています。
乗継運賃は、神戸-長崎線、鹿児島-奄美線、那覇-下地島線などに設定されています。例えば、神戸-長崎線には、新千歳、仙台、百里(茨城)、羽田のそれぞれの神戸線から乗り継ぎ設定されており、4つの出発地のどこからでも神戸-長崎線で乗継運賃を使えます。大手のようにすべての区間でひとつひとつ運賃を設定せずに、4つもの出発地から利用者を集めることが出来ています。
こういう示され方をされると、ちょっと乗り継いで、もっと先の目的地に行ってみようか、という気になるのではないでしょうか。

沖永良部から群島の中心地である奄美に行こうとする場合、どこかで乗り継がないと行けません。このため、沖永良部-徳之島線に嫌でも乗ることになります。しかし、新千歳、仙台、茨城から長崎へは、SKYの神戸-長崎線を使わなくても、他にも乗り継ぎパターンがあります。
SKYのやり方は、神戸-長崎線へ誘導する点でかなり優れた設定と言えます。このおかげもあってか、同路線は毎日3往復も維持されています。

SKYの神戸-九州路線への乗り継ぎは、元々経由便として始まっており、設定された直後に利用したことがあります。直行便より時間はかかるものの、神戸空港に寄って神戸のスイーツも確保出来ましたし、悪くなかったですね。
→SKY経由便を使った時の旅行記(最後の広島西へ)
 旅行前 http://johokotu.seesaa.net/article/162426194.html
 1日目 http://johokotu.seesaa.net/article/162677463.html

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沖永良部-徳之島で利用したATR機。
アイランドホッピングが似合います。



■三角運航も乗り継ぎ便の一つの方法
今回利用したアイランドホッピング便は奄美-徳之島-沖永良部-那覇と発着する路線です。この路線は平成30年に新設されたもので、それまで奄美と沖永良部の間は、奄美-沖永良部-与論-奄美と三角運航する便で結ばれていました。

この三角運航も、乗り継ぎ便を設定する際の一つの方法です。
三角運航で最も有名なのは南大東と北大東で、北大東発着便は、那覇→北大東→南大東→那覇か、その逆経路のいずれかが毎日運航されています。前者の場合は北大東から那覇へ行く時に、後者の場合は那覇から北大東へ行く時に、南大東で乗り継ぎになります。
こういう運航にすることで、那覇-北大東間だけでなく、北大東-南大東間の需要も満たすことが出来ます。
自分も南北大東を訪問した際に使いましたが、当時は、乗り継ぎ便の場合でも、直行扱いされていたため、那覇→南大東→北大東と二区間乗っているのに、那覇→北大東と同額で購入できました。那覇→北大東と那覇→南大東は同じ値段なので、南大東→北大東は実質無料のような感じでした。
→南大東乗継した時の旅行記(夏の離島めぐり)
 旅行前 http://johokotu.seesaa.net/article/126285865.html
 6日目 http://johokotu.seesaa.net/article/127399737.html

このような運航のメリットは、
・A-B、B-Cの2便を運航するだけで、三つの目的(A-B、B-C、A-C)の搭乗者
・(三角運航の場合は)A-B、B-C、C-Aの3便の航空便を運航するだけで、五つの目的(A-B、B-C、C-A、A-C、B-A)の搭乗者
を集められることにあります。それぞれの区間利用者が少ないけれど、便数を維持したいという時にはかなり有効です。
一方で、各区間利用の利用者が多くなったり、偏ったりすると、満席になりやすいというデメリットがあります。


例えば南北大東の路線は、那覇-北大東間、那覇-南大東間は、それぞれそれなりの利用者がいますが、間の北大東-南大東間は単純往復するほどの需要はありません。三角運航することで、満席にはなりやすいものの、北大東-南大東間の移動にも対応できるようになっています。

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北大東空港を使ったときに見られた発着案内。
毎日出発一便・到着一便ですが、片方は三角運航の経由便なので、
2段書きでした。



■空港で乗り継ぎ便をPRするところも
航空会社が乗り継ぎを推進する便を設定するだけでなく、本来は乗り継ぎ便ではない航空便同士を活用して利用者を増やそうとしている空港もあります
富山や但馬がその代表例です。
両空港とも、自空港から直行できる路線は少ないものの、富山は東京国際(羽田)まで、但馬は大阪国際(伊丹)まで直行便で飛んでいけば、そこから全国各地へ路線があります。そこで、まずは羽田や伊丹へ飛んで、そこでの乗り継ぎを提案しています。
富山は、実質的に日本各地へ旅行できるとPRしています。北陸新幹線の開業で、ドル箱の羽田線の利用者が激減することへの危機感から始まっており、羽田線の利用喚起・便数維持にも繋げています。
但馬は、羽田直行便が期待薄だったことから、特に羽田へ乗り継ぎで行けるとPRしています。

今回沖永良部で乗った乗り継ぎ便は、那覇→沖永良部→徳之島→奄美と、徐々に北に向かうホッピングでした。普通の乗り継ぎ便は、このような一方向の路線に目が行きがちです。
しかし、富山は、羽田へ南東方向に向かったあと、西や北に戻るような乗り継ぎ便を多数提案しているのが特徴です。例えば、富山から鹿児島へ行く場合、西に向かうので、電車で大阪へ出てそこから飛行機や新幹線、といった発想になりがちです。でも、富山から羽田へ出てしまえば、鹿児島へは多数の便が運航されています。一見遠回りですが、最も早く鹿児島へ行けます。
こういった具合に、空港が提案することによって、これまで気づきもしなかった乗り継ぎ先に気付けるというわけです。

富山のこの取り組みは、その後全国に波及し、全国の空港で乗り継ぎ利用のキャンペーンが行われるようになりました。

国内では、羽田や伊丹に多くの路線が集まります。小さな都市同士を結ぶ直行便を運航するよりも、大規模空港への路線を充実させた方が、メリットが増えます。利用者はまずはこれらの大規模空港へ飛べば様々な行き先へ向かうことが出来ますし、航空会社も利用者を集めやすくなります。

しかし、こういった乗り継ぎ便の提案は、まずはダイヤが結構重要です。
今回乗った沖永良部→徳之島線とその先の徳之島→奄美線は、一日一便のそれしか選択肢がないので、どちらかと言うと仕方なくその便に乗っている感じです。
また、10月に天草に行った旅行記で書きましたが、この乗り継ぎ便があまり機能していないように見えるのが天草エアラインの天草-熊本便。富山-羽田線や但馬-伊丹線のように使いやすいダイヤでないと、乗り継ぎ先とも繋げませんから、需要の喚起は限定的になってしまいます。
このあたりの工夫は、よく考えなければなりません。
→天草のダイヤを考えた旅行記(活きづらい天草・熊本)
 旅行後  https://johokotu.seesaa.net/article/502381885.html

また、運賃が格安になるかどうかも重要です。
運賃にこだわらなければ、羽田や伊丹を経由すれば、乗り継ぎなんて、好きな便から好きな便に乗り継げば良いだけです。特に大手航空会社は多数の路線を飛ばしているので、乗り継ぎの組み合わせは無限でしょう。
しかし、そういう乗り継ぎ便は、単区間の航空便に連続で二区間乗るだけなので、二区間分の運賃を取られます。それでは、気軽に乗り継いでいこう、とはなりません。例えば、新千歳-福岡間は、直行便なら運賃が7万円弱程度ですが、羽田を経由すると、新千歳-羽田間で5万円弱程度、羽田-福岡間で5万円程度かかります(ちなみに同区間は、大手も乗り継ぎ運賃が設定されているようです)。どうしても経由便を使わざるを得ないならいざ知らず、これでは、乗り継いででも行こうという気は失せるでしょう。やはり需要の喚起は限定的になってしまいます。
先に挙げたSKYは、これを直行便一区間分ぐらいに抑えており、直行の路線を運航しなくても利用者確保に繋げています。こういった工夫も必要になってきます。

アイランドホッピングに限らず、直行便が飛んでいたらその一区間分位の値段になる乗り継ぎ便がもっと設定されることを期待したいところですね。


今回は、軽く乗り継ぎ便を考えてみました。
乗り継ぎをとっておきの選ぶと、もっとおトクの旅行が出来ます。
もっと使いやすい乗り継ぎ便がたくさん設定され、移動の幅を拡げられることを願いつつ、今回の旅を〆たいと思います。


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2023年12月16日

とっておきの選ぶトクの島(4日目)

※本旅行記は2023年12月に訪問したものを2024年6月に公開したものです。


■2023.12.16 徳之島→鹿児島→東京国際

■雨で計画解くの島旅行
最終日の今日は、徳之島観光に費やします
しかし、前日夜遅くまでウサギを見に出ていて眠かったのと、天気が悪かったので、9時半過ぎまでホテルで過ごしました。

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ホテルから競合航路の船が見えました。
天気は悪いですが、奄美大島方面の島影がはっきり見えています。
船もAM徳之島→沖永良部、PM沖永良部→徳之島で、航空便と完全競合中。


今日はまずは島内のどこかで朝食を摂り、その後、島を一周しながら観光するつもりでいました。
ところが今日は一日雨で、さらに、昼過ぎから翌日にかけて風がかなり強くなる予報でした(台風並み?の風だったようです)。

鹿児島まで乗ろうとしている最終便は中型のプロペラ機(ATR42)で、風の影響が怖いです。明日からは仕事ですし、今日中に帰っておかねばなりません。一便前はジェット機(E170)で、どちらかと言えばE170の方が強風下でも飛びそうですし、夜になればなるほど風が強まる予報だったので、予約変更出来るならしたいところです。ところが、JALの公式サイトを見ると、風の影響の条件はまだ付いていませんでした。

そこで、島を回る途中で空港に寄り、カウンタで相談することにしました。
元々、まずは北側を反時計回りに回り、南側を時計回りに回ることを考えていました。しかし、それだと、空港に昼前には着いてしまいます。午後イチぐらいで空港に寄りたかったので、まず南側を時計回りに回り、北側は後から反時計回りに回ることにしました。

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宿を出てすぐ北側に
徳之島町救急用ヘリコプター場外離着陸場がありました。
2013年12月完成。



■悪天候で納得の島観光できず
まずは島内観光です。
今回はどこかで奄美群島名物の鶏飯を食べたかったのですが、なかなかありつけませんでした。軽くネット検索かけたら、ホテルからいったん北上しますが、畔海岸プリンスビーチ近くに鶏飯が売りの店があると出たので、そこからスタートしました。

小雨の降る中、畦海岸を見学したあとは、戻る方向になりますが、東海岸を南下しました。名所に寄りながらと思いましたが、雨は降ったり止んだりの繰り返し。亀津までは雨が強く、名所に寄るのも諦めモードでした。
亀津を過ぎた辺りから雨がいったん止んだため、喜念浜に寄り道。空港での手続きのことを考えて少し早めに回りたかったため、闘牛場なくさみ館に寄るのは断念しましたが、喜念浜で散歩中の生闘牛に出会うことが出来ました

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亀津では亀徳新港に寄り道。空港の競争相手です。
新港なのにかなり年季の入った建物でした。


世界最高齢の泉重千代氏の生家へ行こうとしたら、今度は一転、道が見えにくくなるぐらいの豪雨に。なんとか辿り着いたときには傘もいらない小雨になっていましたが、変わりやすい天候です。
さらに、生家の銅像を拝んだあと、西海岸側に出た途端、風がものすごく強くなりました。遮るもののない絶景スポットは風で飛ばされそうですし、飛行機欠航覚悟かと不安になったのもあり、犬田布岬をはじめとした名所に行くのは止め、空港へと急ぐことにしました。なかなか納得の島観光は出来ませんでした。

空港に着いたときには雨は止んでいましたが、駐車場で車から出たら、吹き飛ばされそうな位の強風。カウンタで天候が不安と相談したところ、変更不可のチケットながら、前便への変更を快諾してもらえました。(その後風の条件付運航になっていました)

変更した航空便の出発までは2時間ほど。南端の犬田布岬に戻るほどの時間はありませんでした。
風も強いし、雨もパラつく天気だったので、空港から近いヨナマビーチ前野展望台にだけ寄り道し、空港へ戻りました。

※前回来たときに金見崎ソテツトンネル展望所の売店でJASナイスウイングの掲示を見つけたので、今回も寄りたかったのですが、結局再訪は叶いませんでした。

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前野展望台からの眺め。
空港がよく見えます。

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拡大したら、空港がよく見えていました。
海の白波が目立つので、風が強いってことですね。


早めた飛行機は窓側が埋まる程度の混雑でした。
強風による大揺れを覚悟しましたが、離陸も着陸もほぼ一直線で、風向きがほぼ正対していたのが良かったのか、ほとんど揺れず、定刻で鹿児島に戻れました。

一便早めたおかげで乗り継ぎで二時間の余裕ができたので、一度到着出口から外へ。夕食は鹿児島空港で済ませ、最終便で帰路に就きました。

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待ち時間に、昨日利用したアイランドホッピング便も確認。
南国の空港ですね〜。


■今日の教訓!
亀徳新港は建物古め←亀津にある新港ですが年季入ってます
喜念浜に闘牛いるかも←散歩に来ているようで足跡多数でした
前野展望台からは空港見える←晴れていれば海と空とが美しい

■実際の旅程
12/16 SAT
徳之島町宿09:30(レンタカー)→10:00畦海岸プリンスビーチ
畦プリンス11:30(レンタカー)→12:15亀津港
亀 津 港12:30(レンタカー)→13:00喜念浜
喜 念 浜13:30(レンタカー)→14:00泉重千代生家
泉重千代家14:00(レンタカー)→15:00[徳之島空港]
[徳之島空港]15:15(レンタカー)→15:30ヨナマビーチ
ヨナマ海岸15:30(レンタカー)→15:45前野展望台
前野展望台15:45(レンタカー)→16:00[徳之島空港]
[徳之島空港]17:40(JL3796便)→18:35[鹿児島空港]
[鹿児島空港]20:50(JL654便)→22:20[東京国際空港]
[東京国際空港]22:30(京急線)→23:00横浜駅
横 浜 駅23:00(自転車)→23:30自  宅


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2023年12月15日

とっておきの選ぶトクの島(3日目)

※本旅行記は2023年12月に訪問したものを2024年6月に公開したものです。


■2023.12.15 沖永良部→徳之島

■とっておきの選ぶ?お気にの選ぶ?おっきいの選ぶ?島旅行
三日目。今日はおやつの時間まで沖永良部にいて、その後飛行機で徳之島へ移動です。
まずはとっておきの選ぶかお気に入りを選ぶかとにかく話題がおっきいの選ぶ島旅行です。朝一に航空の競合施設になる和泊港を見てから出発しました。

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和泊港には航空便競合の鹿児島-那覇航路が寄港します。
今日の発着は伊延港の看板が出ていました。


沖永良部の滞在時間は充分にあります。前日見て回れなかった部分、島の中央部にある高台や北側の海岸を中心に回りました。

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越山展望所から空港方面の眺め。(空港は見えないようです)
とっておきの島風景、お気にの島風景、おっきい島風景を楽しめました。



■とっておきの選ぶの後はおトクの島へ
島の北東端にある沖永良部空港付近には出発一時間以上前には到着。昨日は、空港周辺が雨で良く見えなかったので、再びフーチャや空港北東側の海岸も回りました。
一時間ほど前にターミナルに入ると、既に保安検査場が開いていました。前回平成22年に来たときは、搭乗待合室がなかったので、乗る飛行機が着陸してから保安検査が始まっていました。平成25年に待合室が出来たので、今回は事前に保安検査後エリアへ入り込めました。

※搭乗待合室は、ムリヤリ造り込んだのか、横に細長く、凸凹した造り。その領域にたくさんのイスを並べたため、通路もほとんどない、超詰め込み空間になっていました。
売店や飲食店は当然なく、待合スペース以外にあるのは、多目的トイレだけ。しかも、場所がなかったせいか、2か所に分散しており、出入口通路スペースも確保できなかったのか、イスが並ぶすぐ横の壁に扉が直配置されているほどでした(ただし、おそらく島で最も新しく綺麗なトイレだと思います)。


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沖永良部空港の搭乗待合室は狭いからイスイスイス〜も、
小さいから搭乗はスイスイスイ〜でした。
これでも拡張後です。


沖永良部から徳之島へは30分程度の飛行。風がやや強かったですが、安定飛行でした。
南風だったせいか、沖永良部からは南へ向かって離陸。徳之島は一度島を通り過ぎ、グルリと回って北側からの着陸でした。

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空から見えた徳之島。意外と山が目立つ島です。
写真左後方の山々は世界自然遺産の登録地域に当たります。


■独特の島間飛行あり
徳之島に到着したのは16時半前。
皆さん路線バスに乗ったり送迎を受けたりするのかと思いきや、奄美へ乗り継いでいく人が多かったようで、到着口前から建物外に出る人はあまりいませんでした
独特の島間飛行といったところでしょうか。

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到着ロビーでは闘牛がお出迎え。
この出口を出る人はあまりおらず、、、。


自分は、レンタカーでホテルへ移動です。
ただ、時刻が時刻だけに、夕飯の食いっぱぐれが気になるところでした。
今回の宿は素泊まり予約。宿の飲食店は閉店しているようでした。このまま宿へ行くと、街に繰り出せるのは18時頃になります。この時間帯は、いわゆる定食屋系は閉まってしまう時間帯です。飲み屋なら空いていますが、島だけにタバコOKの店も多く、入りづらい所ばかりです。
一応、九州生まれのファミレスジョイフルがあるのは把握していたので、沖永良部のように飲み屋以外なし、ということにはなりませんが、出来ることなら、本土でも行けるファミレスではなく、徳之島限定の店に行きたいところです。
そこで、空港のレストランを活用しようと考えたのですが、なんとラストオーダーが16時半。残念ながら利用は出来ませんでした

結局、街の中へ出ての夕食に決定。翌日天気が崩れそうだったので、空港から近いザ・定番観光地として、ウンブキ西郷南洲翁上陸の地犬の門蓋だけは日の入りギリギリに寄ってからホテルへ向かいました。

※今回泊まった宿は、亀津から車で15分ほど離れた場所にありました。宿泊者用のプールもある小規模なリゾートホテルですが、シーズンではなかったせいか、飲食店は閉店していました。素泊まりが基本で夕食付きのプランは無し。周辺にわずかにある食事処も夜は閉店のところばかりでした。そんな事情から、夕食用に亀津までの往復タクシー代を負担してくれるサービスがありました(自分はレンタカーなので使用無し)。

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空港からすぐ行ける観光地、ウンブキ。
ブッシュと洞窟口付近は、ハブのハブなので、
階段から先に降りる勇気はなし。一人じゃ絶対行けないでしょ、、、。


■特濃島観光で飛び跳ねる
亀津の街の中に見つけた店で夕食を食べたあとは、前回までの奄美大島・徳之島訪問で見られなかったアマミノクロウサギを見るため、当部にあるアマミノクロウサギ観察小屋へ行きました。二時間ほど粘った結果、何羽もアマミノクロウサギを眺めることが出来ました。

※アマミノクロウサギは夜行性で、夜にならないとなかなか見られません。しかし、徳之島はハブのいる島(奄美大島とともに沖縄のより獰猛だそう)なので、夜間に外をウロチョロするのは危険です。そんな島の観察小屋なので、夜に小屋に入って安心して観察できる小屋だと思っていました。利用には予約が必要とのことで、前日に町役場に電話をかけて予約しようとしたら、なんと小屋が開いているのは昼間だけとのことでした。この小屋付近で夜に撮られたうさぎの映像を見られるという小屋で、夜行性のアマミノクロウサギを、夜間に観察する小屋ではありませんでした。
仕方なく、小屋の目の前にある駐車場で真っ暗にしてウサギの出現を待っていたのですが、22時くらいまでは、結構車の行き来がありました。で、懐中電灯を持った人が周辺をウロチョロ、草むらの奥の方までズカズカと入り込んでいました。地元の人だと思うのですが、最強の蛇などあまり気にならないのかもしれません。
ウサギは駐車場でエンジン切って静かに待っていればそのうち草を食べに出てきます。真っ暗なので、よく見ていないと見過ごしてしまいますが。
ウサギを見るわけですが、星でも見ながら、亀のようにゆっくり待てば良いと思います。ちなみに、二時間粘って見られたものの、帰りの道中、東又泉の前にある広場で、いとも簡単にウサギを何羽か見ることもできました。


ウサギの観察でホテルに戻ったのは零時過ぎ。なかなか見られない希少生物をツアーも組まずに見られたことに興奮したのもあって、寝たのは三時過ぎでした。
かなり特濃な島時間を満喫できました。

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翌日亀徳新港で見つけたアマミノクロウサギの看板。
是非訪問して真っ暗闇でモノホンを見てください。
(真っ暗な中に現れるので、ブレない撮影はかなり難しいです。)


■今日の教訓!
[沖永良部]搭乗待合室は狭!←イスだらけです
[徳之島]沖永良部から奄美へ乗継多し←アイランドホッピングを楽しめます
[徳之島]レストランはLO16時半←夕食には間に合いません
クロウサギは気長に待とう←そのうち出てきます

■実際の旅程
12/15 FRI
和泊町・宿09:00(レンタカー)→10:00越山展望所
越山展望所10:30(レンタカー)→15:00[沖永良部空港]
[沖永良部空港]15:55(JL3710便)→16:20[徳之島空港]
[徳之島空港]16:30(レンタカー)→17:30犬の門蓋
犬の門蓋 17:45(レンタカー)→18:15徳之島町・宿
徳之島町宿18:30(レンタカー)→19:00亀津
亀  津 20:30(レンタカー)→21:30当部アマミノクロウサギ観察小屋
当部ウサギ24:00(レンタカー)→25:00徳之島町・宿
ホテル 徳之島リゾート&オフィス 泊


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2023年12月14日

とっておきの選ぶトクの島(2日目)

※本旅行記は2023年12月に訪問したものを2024年6月に公開したものです。


■2023.12.14 鹿児島→沖永良部

■朝から食事が光る鹿児島へ
実質初日の二日目は、鹿児島空港からスタートです。
6時半になったら旅客ターミナル開館と同時に入り込みました。

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おやっ、と、さぁーとなった瞬間。
冷える朝に足湯に入ろうと思ったのですが閉鎖中。
西郷どんも冷たい風でブルブル顔は青い?まま。


どこの空港も早朝時間帯は開いている店は多くなく、開いていても朝食メニューなど限定されていることが多いです。鹿児島も例外ではなく、3階のレストラン街は閉店ガラガラ状態でした。しかし、出発ロビー横の総合レストランを開けていて、通常メニューを提供していました。乗員も含め、結構多くの人が食事を摂っていました。(自分はパンを購入)
朝バタバタで起きて空港に急いで来た!という人にとって、こうやって空港でしっかり朝飯が食べられるのは、本当にありがたいです。レストランの選択肢は少ないものの、朝からサービスが光る印象でした。

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朝は館内にいる人が少なく撮影に向いている時間帯。
しかし、照明が光っていないので様になりませんね。



■光り輝く朝焼けから空へ
鹿児島空港からは朝イチ便で沖永良部空港へ移動しました。
ちょうど日の出の時間帯で、光り輝く朝焼けを眺めながら空へ。朝早い便でしたが、けっこうな人数が乗っていました。

沖永良部までは一時間半ほど。
久々の沖永良部は、前回と大きく変化していました。ターミナルが駐機場側に増築されており、到着エリアが向かって右側に移っていました。

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沖永良部空港に到着〜。
のんびりした雰囲気は変わりませんでした。


空港の前でレンタカーを借りたあと、まずは空港を見学。
離着陸がないので、人がいなくなるこのタイミングでサッと撮影を済ませました。

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沖永良部では、自由な感じで迎えてくれます。
さあ、自由な旅のスタートです。



■地中も輝く沖永良部観光
あとは島を観光するだけ。ダイヤの関係で翌日の15時台まで充分に時間があるので、それほど急がずに島を回れます。まずは空港のすぐ北の海岸から回り始めました。

空港を走り出したら雨が降り始めてしまいました。
フーチャ笠石海浜公園に寄った位で晴れ間が出てきたものの、完全晴れ予報だったのに、スタートはスコールのような天気でした。

笠石からは南海岸を見て回りました。
宿は和泊町に取ったので、笠石からは南海岸を進行して島を時計回りして戻るつもりでいました。途中、島内一の観光地昇竜洞に寄りましたが、他に誰もおらず独り占めだったこともあってゆっくり回ってしまい時間切れ。空港から最も遠い田皆岬は訪問できずに終わりました。

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昇竜洞は、今回も地中が飛行石のように光り輝いてました。
来年は昇竜の年。コロナの影響がなくなり、光り輝く年になりますように。
光り輝くモノホンを見に飛んできてください。



■光り輝く星空を満喫
沖永良部では、和泊コチンダホテルに宿泊しました。
宿泊した棟は、沖縄チックな名称だけあって、沖縄チックな平屋のオシャレな建物でしたが、受付は年季の入ったホテル棟(ホテル東)。宿泊した棟と受付棟以外にあったもう一棟は所々崩れ落ちていて立ち入り禁止になっていました。

※コチンダホテルは街の小道を進んだ先にあります。予約したときに、これ絶対迷うわ〜と思い、公式サイトの地図とGoogleマップを何度も見直していきました。それでも、最後の曲がり角が小道過ぎて通り過ぎてしまい、同じ道をグルグルしてしまいました。
広範囲の地図で見ると、メインの県道58号線を港側から進み、南洲記念館付近の信号を直進すれば良いように見えます。しかし、実際には信号の正面に道は無く、建物が壁のようになっています。そこで、この信号を一旦左右に曲がったのち、壁になっている建物を回り込むようにして、1本裏の小道(みじらじゃ通り)へ入る必要があります。このみじらじゃ通りから、さらに小さな道へ曲がって暫く進むとホテル東の裏へ行けます。この最後の曲がり角が、これホントに曲がって良いんかい?というような所で、ナビ設定せずに初めてだとたぶん通り過ぎます。目印や標識は何もないですが、図書館に向かって曲がると考えると良いです(図書館を右に見ながら通り過ぎて上り坂を少し上ると左側にホテル敷地への車の入口(ホテル裏ロータリーへの入口)が見えてきます)。
ホテル東は建物東側の小道に面してフロントロビーがあり、こちらが正面入口のようです。上記の最後の小道から、図書館前でさらに左に曲がると正面入口前へ行けますが、この正面入口へ進むと駐車場へは行けなくなるので要注意です。
ちなみに厳密には駐車場はなく、ホテル裏(こっちが正面?)のロータリー回りに枠線が引いてあるだけなので、そこに停めましょう。ロータリーを回ってコチンダホテル側に向かって少しだけ小道が延びていますが、そっち行ってもただの行き止まりで、後退で戻る羽目になります。
極めつけはこのホテルフロントが良く分からないこと。コチンダホテル側(右)に受付はなく、ホテル東の建物で手続きになります。ロータリーに車を停めたら、コチンダホテル側(右)に行くのではなく、ホテル東の建物(左)へ。この入口も分かりにくいです。閉鎖されている別館との間を結ぶ屋根付き連絡通路にある本館の裏口扉に「フロント↑」の案内が出ているので、それに沿って進みましょう。コチンダホテル側に、駐車場の停め方やフロントへの道のりの案内は出ていません。この辺の情報は、公式サイトで案内出しといてほしい感じですね。


202312b-v.jpg
コチンダホテルのロータリーにある西郷蘇鉄。
今朝見た西郷どんが幽閉された時に眺めていたそうな。


ホテルがある街の中心部は淡い光で照らされていましたが、島は中心部を離れると真っ暗。夕食を食べに街に出たあと、少し散策したら、光り輝く星空を満喫出来ました。

202312b-g.jpg
南洲神社の脇で七色輝くJASやSWALを発見!
Sサイズスモール攻撃的SWALなら薩南はジャスティスとJAS tastes=JUSTICE
ブラストフラワーはえらぶゆりの島こそ似合いますね〜。



■今日の教訓!
[鹿児島]朝からフルメニュー←開店レストランは使えます
[鹿児島]足湯は朝夜閉鎖中←昼間しか使えません
沖永良部は地中も光り輝く←昇竜でまるでラピュタの飛行石
沖永良部でJAS探そう←えらぶゆりとブラストフラワーは相性抜群

■実際の旅程
12/14 THR
[鹿児島空港]07:30(JL3801便)→09:00[沖永良部空港]
[沖永良部空港]09:30(レンタカー)→13:00昇竜洞
昇竜洞15:00(レンタカー)→17:00和泊町・宿
コチンダホテル 泊


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2023年12月13日

とっておきの選ぶトクの島(1日目)

※本旅行記は2023年12月に訪問したものを2024年6月に公開したものです。


■2023.12.13 (自宅)→東京国際→鹿児島

■空港ホテルは今回もハズレ
初日の今日は鹿児島への移動です。
午前で仕事が終わるはずが昼過ぎまでかかってしまい、いったん帰宅して家を出たのは17時過ぎ。羽田には18時過ぎに到着で、バタバタのまま搭乗となりました。
家で仮眠くらいしたかったところですが叶わずじまい。空の上では爆睡でした。

鹿児島に着いたらまっすぐかごしま空港ホテルへ。
空港の目の前に立地するこのホテルに泊まるのは二度目です。空港全景を撮れるチャンスとワクワクしていたのですが、今回も、空港は見えない西側に面した部屋になってしまいました。

空港も見えないし、なんだか初日から疲れ果て、明朝早いのでさっさと就寝となりました。

※かごしま空港ホテルは、空港側(東側)と真反対側(西側)に客室が並んでいます。エレベータは西側に設置されているので、空港側の方が客室数は多いのですが、当選確率が悪すぎで、空港全景を望む貴重体験は結局実現しませんでした。

■今日の教訓!
[鹿児島]空港ホテルは空港見えず?←半数は空港が見えません。

■実際の旅程
12/13 WED
自   宅17:15(自転車)→17:45横浜駅
横 浜 駅17:45(京急線等)→18:15[東京国際空港]
[東京国際空港]19:15(JL655便)→21:15[鹿児島空港]
かごしま空港ホテル 泊


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2023年12月12日

とっておきの選ぶトクの島(旅行前)

※本旅行記は2023年12月に訪問したものを2024年6月に公開したものです。


■2023.12 東京国際・鹿児島・沖永良部・徳之島の旅行前


■お子様たちの休みの前に子宝の空港へ!
お子様たちがお休みになる直前、まだ航空便が混んでいない12月中旬に三連休が取れたので、再び九州の離島へ行くことにしました。今回は、薩南諸島に狙いを定めました。
薩南の離島空港のうち、二度目の訪問が出来ていないのは、種子島、屋久島、徳之島、沖永良部の4つ。このうち、徳之島に子宝の愛称が付いてから行けていません。徳之島-沖永良部間の飛行機も飛び始めたこともあり、今回は徳之島メインで沖永良部へ足を伸ばすことにしました。

奄美か与論を加えて三日で三島という動きもありですが、今回は無理せず、三日で二島訪問にして、観光地をもう一度じっくり回ることにしました。(島間の航空便が一日一便ずつしかなく、三島回れなかったというのが本当のところで、、、。理想は、夜便で次の島へと移動して毎日一島訪問なのです、、、。)


アクセスの予約
前日早く仕事を終わらせられそうだったので、前夜のうちに鹿児島へ移動。朝イチに鹿児島を発ち、徳之島か沖永良部へ。翌日徳之島-沖永良部線でもう一方へ移動し、最終日鹿児島か奄美経由で帰還する行程を組むことにしました。

徳之島の方が大きい島なので、そちらの滞在時間を長くしたいところでした。
ところが、二日目の徳之島-沖永良部線の運航時刻は、徳之島→沖永良部が午前、沖永良部→徳之島がおやつの時刻頃。どちらにしても徳之島滞在には不利な時間帯です。
鹿児島便は、徳之島が朝昼夕夜の4往復に対して、沖永良部は朝昼夕の3往復でした。朝の鹿児島発はほぼ同時刻。帰りの夜便は徳之島の方が2時間遅く出られます
奄美便は本土への航空便が著しく少ない状態。沖永良部からの直行便もなく、全く使い物になりませんでした。
奄美群島全体の滞在時間を考え、ほぼ自動的に鹿児島経由の沖永良部先回りになりました。

(徳之島先回り)
1日目:JL3791 鹿児島07:45→09:05徳之島
2日目:JL3711 徳之島11:55→12:25沖永良部
3日目:JL3808 沖永良部16:55→18:10鹿児島
上陸 徳之島26時間50分、沖永良部28時間30分
(沖永良部先回り)
1日目:JL3801 鹿児島07:30→09:00沖永良部
2日目:JL3710 沖永良部15:55→16:20徳之島
3日目:JL3798 徳之島19:00→20:10鹿児島
上陸 徳之島26時間40分、沖永良部30時間55分

徳之島-沖永良部線の運航時刻が逆のダイヤなら、面積の大きい徳之島の滞在時間を延ばせるのに、少し残念な行程になりました。
島間は船便を選択する手もありましたが、航空便と似たような時間帯で、値段以外で船便を選択するメリットはほぼ無し。島上陸時間が限られている中で昼間の貴重な時間を移動に費やすわけにもいかず、すべて航空便で予約しました。

鹿児島からの離島便は、たいして安い運賃はありません。そこで、鹿児島→沖永良部、徳之島→鹿児島はマイルで予約。島間は距離が短くそれほど高くないので、普通運賃で予約。人気のない路線なので、予約はすんなりでした。

現地移動の予約
現地の移動は、沖永良部島、徳之島ともにレンタカー手配が必要です。
沖永良部は、空港の前に事業所があるのは2社のみ。検索をかけたら島内にいくつかあるようですが、送迎などが曖昧な所が多く、値段も大差なかったので、空港前にあるFKレンタカーで手配しました。
徳之島は、空港周辺に多くの会社が存在しています。前回は乗り捨て利用だったことから、宿泊施設もコミコミで地元の松山石油で借りました。しかし、今回は空港発着で乗り捨ての必要がなく、かつ、ネットでの予約のしやすさから大手のタイムスで予約しました。

宿泊の予約
宿泊は、鹿児島で一泊、沖永良部で一泊、徳之島で一泊です。
鹿児島は、朝早い便に乗っていくので、鹿児島市内へは行かず、空港ホテルを予約しました。
沖永良部は、コチンダホテルが、街の中でコテージタイプを比較的安く提供していたので、それで予約。
徳之島は、食事等は亀津に食べに出るつもりでおり、街から離れますが、格安で出てきたホテル 徳之島リゾート&オフィスで予約しました。

■ここまでの教訓!
奄美群島へは結局鹿児島経由←値段も安くありません。
アイランドホッピングは北行きは夕方←使いづらいです。

■今回の予定旅程
12/13 WED
自   宅16:00(自転車)→16:30横浜駅
横 浜 駅16:30(京急線等)→17:00[東京国際空港]
[東京国際空港]19:15(JL655便)→21:15[鹿児島空港]
かごしま空港ホテル 泊
12/14 THR
[鹿児島空港]07:30(JL3801便)→09:00[沖永良部空港]
[沖永良部空港]09:30(レンタカー)→島内各所
(沖永良部島)
島内各所    (レンタカー)→18:00和泊町・宿
コチンダホテル 泊
12/15 FRI
和泊町・宿09:00(レンタカー)→島内各所
(沖永良部島)
島内各所    (レンタカー)15:00[沖永良部空港]
[沖永良部空港]15:55(JL3710便)→16:20[徳之島空港]
[徳之島空港]16:30(レンタカー)→17:00徳之島町・宿
徳之島町宿17:00(レンタカー)→島内各所(夕食、夜行生物観察)
(徳之島)
島内各所  (レンタカー)→23:00徳之島町・宿
ホテル 徳之島リゾート&オフィス 泊
12/16 SAT
徳之島町宿17:00(レンタカー)→島内各所
(徳之島)
島内各所  (レンタカー)→18:00[徳之島空港]
[徳之島空港]19:00(JL3798便)→20:10[鹿児島空港]
[鹿児島空港]20:50(JL654便)→22:20[東京国際空港]
[東京国際空港]22:30(京急線)→23:00横浜駅
横 浜 駅23:00(自転車)→23:30自  宅


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2023年12月10日

舞い上がれ ないGOTO(旅行後)

※本旅行記は2023年12月に訪問したものを2024年4月に公開したものです。
旅行前1日目2日目3日目/旅行後


■2023.12 東京国際・長崎・福江・上五島の旅行後


五島列島には、小値賀、上五島、福江の三空港がありますが、定期便があるのは、福江の三空港のみです。
世界遺産4か所へ飛行機で行きやすいのか探ってみます。

※掲出のダイヤは2023年12月現在のものです。最新のダイヤは変わっていますので、ご注意ください。


■飛行機だと福江へは早く着けない
2023年12月のダイヤの場合で、五島列島へ行きやすいかどうかを考えてみます。

福江-福岡線
 福江着 09:15着(ANA)・12:50着・17:45着
 福江発 09:45発(ANA)・13:20発・18:15発
福江-長崎線
 福江着 10:25着・12:10着・17:15着
 福江発 10:55発・12:40発・17:45発


今回利用した福江は毎日福岡線3往復、長崎線3往復でした(年末年始や盆期間などは増便されます)。
本土からの渡島者が最も長く島にいられるのは、往復ともに福岡線利用で09:15着→18:15発の場合です。

先に復路を考えます。
復路は、福岡経由も長崎経由もそれぞれの空港から本土各地への便がまだある時間帯です。このため、17時台まで福江を楽しめる人は多いでしょう(福岡経由は成田国際・東京国際(羽田)・静岡・名古屋・中部国際(中部)・関西国際・宮崎・那覇、長崎経由は羽田・中部・大阪国際・対馬に乗り継げます)。

一方で、往路の福岡線は08:30発(ANA便)と比較的早い時間帯です。
ANA便の福岡での乗継必要時間はANA、ADO、IBX、SNA、ORC、SFJとの間は20分、JAL、AMXとの間は30分なので、それを考慮すると、福岡に08:00または08:10までには着陸する便からでないと乗り継げません。しかし、福岡に08:20より早く到着する便は無いので、福江への初便を利用できるのは福岡発の人のみとなってしまいます。他の地域から福岡乗り継ぎで福江へ行く場合は、12:50着が最早となります。

往路を長崎経由にした場合は、長崎→福江線初便へ、羽田(SNA1便のみ)、伊丹(JAL1便のみ=時間に余裕あり)、中部、壱岐からの乗り継ぎが可能です。
このため、本土各地からの旅行の場合、10:25着(長崎線)→18:15発(福岡線)が最も長くいられる時間になります。

往路が昼以降の到着になると、福江港からの午後のツアーに参加するのは難しいので、初日は福江島観光にしか費やせなくなります。

※午後1時頃出発のツアーについては、申し込み画面で、「福江空港12:10着で来られる場合、飛行機が遅延してもツアー出発は遅らせられない」と注意書きが入ります。おそらく、そういう予約をする人が多いのだと思います。本土からの乗り継ぎ利用の飛行機ダイヤは結構大切です。

離島は島流しのリスクがあるので、天気の良いうちに先に先に訪問しておいて、最終日は空港近くを回るというのが鉄則。初日に自由な時間が少ないのは渡島意欲を減らす要素になってしまいます。
航空便のダイヤだけを見ると、五島列島は行くハードルが高い島々と言えそうです。

202311-1r.jpg
オリエンタルエアブリッジはATR機を運航。
長崎を拠点に複数の島を結んでいます。


■飛行機から船へ乗り継ぎは利用しやすいか?
続いて世界遺産の四つの構成遺産へ行ける船便を島別に見てみます。
路線が非常に多いので、かなりの量になります。

●[久賀島] 完全独立アクセスの島
・久賀島(田ノ浦港)←→福江島(福江港、奥浦港)
 木口汽船 シーガル
  福江09:10→09:30久賀 久賀09:35→09:55福江
  福江12:05→12:25久賀 久賀12:30→12:50福江
  福江16:45→17:05久賀 久賀17:10→17:30福江
 木口汽船 フェリー ひさか
  福江13:35→14:09久賀 久賀08:00→08:34福江
 木口汽船 フェリー ひさか
  奥浦07:30→07:49久賀 久賀14:35→14:54奥浦
  奥浦16:50→17:09久賀 久賀17:20→17:39奥浦
  ※船着場バス停発着の接続バス便(福江港まで15〜30分程度)
   福江港→船着場 船着場着07:05平日/06:29、15:26
   船着場→福江港 船着場発15:41、18:06


久賀島だけは、定期便が福江島との間にしかありません。ツアーに参加せずに旧五輪教会堂へ行くためには福江を拠点にする必要があります。
福江島は、田ノ浦港と奥浦港の2か所からアクセスできます。

奥浦07:30→07:49久賀と久賀09:35→09:55福江を組み合わせれば、10:10発中通島青方行/小値賀行(フェリー)などにも乗り継げます。
ただ、この行程だと、久賀島上陸時間が2時間ないので、バタバタ行程で、間に合わなかった時が危険です。

今回自分が利用した航空便(福江10:25着)からは、福江港12:05発のシーガルが接続。久賀14:35→14:54奥浦で福江島に戻っては来られるものの、同日中に福江港からさらに別の島を訪問するのは不可能です。

あれこれ考えるなら、結局、木口汽船が提供している「久賀島「旧五輪教会堂」と奈留島「江上天主堂」コース」を手配した方が手早く回れます。
これらのツアーを組まず、定期便を活用するなら、訪問に半日は覚悟しないといけない印象です。
久賀島は島全体が世界遺産なので、少し時間を取って、教会堂以外もゆっくり回るのがオススメです。


●[奈留島] ひとつの港に様々な航路が就航する島
・奈留島(奈留港)←→福江島(福江港)
 五島旅客船 フェリー OCEAN
  福江08:05→08:50奈留 奈留06:35→07:20福江
  福江13:00→13:45奈留 奈留11:30→12:15福江
  福江17:15→18:00奈留 奈留15:55→16:40福江
 五島旅客船 高速船 ニューたいよう
  福江09:45→10:15奈留 奈留10:50→11:20福江
  福江15:55→16:25奈留 奈留14:20→14:50福江
 九州商船 フェリー 万葉/椿
  福江11:45→12:25奈留 奈留→福江は運航無し
 野母商船 フェリー 太古
  福江→奈留は運航無し 奈留07:35→08:15福江

・奈留島(奈留港)←→若松島(土井ノ浦港・若松港)
 五島旅客船 フェリー OCEAN
  奈留09:00→09:50若松 若松10:30→11:20奈留
  奈留13:50→14:40若松 若松14:55→15:45奈留
 五島旅客船 高速船 ニューたいよう(D:郷の首経由)
  奈留16:30→16:55土井ノ浦17:00→17:35若松D
  若松07:30→08:10土井ノ浦08:15→08:40奈留D
  土井ノ浦13:50→14:15奈留

・奈留島(奈留港)←→中通島(奈良尾港・郷の首港・青方港)
 九州商船 フェリー 万葉/椿
  奈留12:35→13:25奈良尾 奈良尾→奈留は運航無し
 五島旅客船 高速船 ニューたいよう(E:土井ノ浦経由)
  奈留16:30→17:20郷の首E 郷の首07:50→08:40奈留E
 野母商船 フェリー 太古
  奈留→青方は運航無し 青方06:05→07:25奈留

・奈留島(奈留港)←→小値賀島(小値賀港)
 野母商船 フェリー 太古(青方経由)
  奈留→小値賀は運航無し 小値賀04:50→07:25奈留

・奈留島(奈留港)←→五島列島外(長崎港、博多港)
 九州商船 フェリー 万葉/椿(B:奈良尾経由、C:福江経由)
  奈留12:35→16:05長崎B 長崎08:05→12:25奈留C
 野母商船 フェリー 太古(青方・小値賀経由)
  奈留→博多は運航無し 博多23:45→07:25奈留


福江島発着だと毎日6往復。若松島/中通島発着だと4.5往復。
すべて奈留港発着なので、比較的利用はしやすいです。
朝イチ最早なら、フェリーの福江08:05→08:50奈留で渡島し、10:50発の高速船で福江へ戻るか、12:35発のフェリーで奈良尾へ向かう等が考えられます。

今回自分が利用した航空便(福江10:25着)からは、福江11:45→12:25奈留のフェリーが接続。これなら、奈留島観光後、奈留14:20→14:50福江の高速船で福江へ戻るか、奈留13:50→14:40若松で、若松島にも抜けられます。

奈留島の世界遺産領域は江上天主堂とその周辺のみなので、上陸時間は1時間半〜2時間でもそれほど焦らず回れます。
それでも、これらの便を逃すと間が空いてしまうので、半日は費やすと考えておいた方が良いです。
個人渡島ではなかなかダイヤが繋がりませんね。


●[若松島/中通島(頭ヶ島)] 港がバラバラすぎて使いづらい
・若松島(土井ノ浦港・若松港)←→福江島(福江港)
 五島旅客船 フェリー OCEAN(A:奈留経由)
  福江08:05→09:50若松A 若松10:30→12:15福江A
  福江13:00→14:40若松A 若松14:55→16:40福江A
 五島旅客船 高速船 ニューたいよう(A:奈留経由、D:郷の首経由)
  福江15:55→16:55土井ノ浦17:00→17:35若松AD
  若松07:30→08:10土井ノ浦08:15→09:15福江AD
  福江11:50→12:30土井ノ浦 土井ノ浦13:50→14:50福江A

・若松島(土井ノ浦港・若松港)←→奈留島(奈留港)
 五島旅客船 フェリー OCEAN
  奈留09:00→09:50若松 若松10:30→11:20奈留
  奈留13:50→14:40若松 若松14:55→15:45奈留
 五島旅客船 高速船 ニューたいよう(D:郷の首経由)
  奈留16:30→16:55土井ノ浦17:00→17:35若松D
  若松07:30→08:10土井ノ浦08:15→08:40奈留D
  土井ノ浦13:50→14:15奈留

・中通島(奈良尾港・郷の首港・青方港)←→福江島(福江港)
 九州商船 フェリー 万葉/椿(A:奈留経由)
  福江08:00→09:05奈良尾 奈良尾15:15→16:20福江
  福江11:45→13:25奈良尾A
 九州商船 ジェットフォイル
  福江07:30→08:00奈良尾 奈良尾15:20→15:50福江
  福江09:20→09:50奈良尾 奈良尾16:40→17:10福江
 五島旅客船 高速船 ニューたいよう(A:奈留経由、E:土井ノ浦経由)
  福江15:55→17:20郷の首AE 郷の首07:50→09:15福江AE
 野母商船 フェリー 太古(A:奈留経由)
  福江10:10→11:50青方 青方06:05→08:15福江A

・中通島(奈良尾港・郷の首港・青方港)←→奈留島(奈留港)
 九州商船 フェリー 万葉/椿
  奈留12:35→13:25奈良尾 奈良尾→奈留は運航無し
 五島旅客船 高速船ニューたいよう(E:土井ノ浦経由)
  奈留16:30→17:20郷の首E 郷の首07:50→08:40奈留E
 野母商船 フェリー太古
  奈留→青方は運航無し 青方06:05→07:25奈留

・中通島(有川港・青方港)←→小値賀島(小値賀港)
 九州商船 高速船 シークイーン/シーエンジェル(F:宇久平経由)
  有川06:40→07:15小値賀 小値賀14:40→15:50有川F
  有川14:00→14:35小値賀 小値賀17:40→18:15有川
 野母商船 フェリー 太古
  青方12:10→13:00小値賀 小値賀04:50→05:40青方

・中通島(奈良尾港・青方港・有川港・鯛ノ浦港・友住港)←→五島列島外(長崎港、佐世保港、博多港)
 九州商船 フェリー 万葉/椿(A:奈留経由、H:福江経由)
  奈良尾09:15→11:45長崎 長崎08:05→13:25奈良尾AH
  奈良尾13:35→16:05長崎 長崎12:25→15:00奈良尾
  奈良尾15:15→20:00長崎H
 九州商船 ジェットフォイル(H:福江経由)
  奈良尾08:05→09:15長崎 長崎07:40→09:50奈良尾H
  奈良尾09:55→11:05長崎 長崎14:05→15:15奈良尾
  奈良尾15:20→17:30長崎H 長崎15:25→16:35奈良尾
 野母商船 フェリー 太古(小値賀島・宇久平経由)
  青方12:10→17:50博多 博多23:45→05:40青方
 九州商船 高速船 シープリンセス/シーエンジェル
  有川07:50→09:33長崎 長崎07:55→09:38有川
  有川14:20→16:03長崎 長崎10:30→12:13有川
  有川16:20→18:03長崎 長崎16:20→18:03有川
 九州商船 フェリー なみじ/いのり
  有川10:50→13:20佐世保 佐世保08:00→10:35有川
  有川16:35→19:10佐世保 佐世保13:45→16:20有川
 九州商船 高速船 シークイーン/シーエンジェル(F:宇久平、G:小値賀経由)
  有川06:40→09:10佐世保FG 佐世保12:20→13:45有川
  有川10:00→11:25佐世保 佐世保15:45→18:15有川FG
 五島産業汽船 高速船 びっぐあーす/Vアイランド
  鯛ノ浦07:45→09:25長崎 長崎08:20→10:00鯛ノ浦
  鯛ノ浦17:00→18:40長崎 長崎17:00→18:40鯛ノ浦
 崎戸商船 フェリー みしま(平島・江島・崎戸経由)
  友住07:16→10:45佐世保 佐世保13:30→17:00友住


頭ヶ島への定期船就航はないので、中通島経由でのアクセスになります。中通島は若松島と一体なので、両島の港を利用できます。
定期船が就航しているのは、若松島の土井ノ浦港、若松港、中通島の奈良尾港、郷の首港、青方港、有川港、鯛ノ浦港、友住港とたくさんあります。就航路線は多いのですが、港がバラバラすぎ。路線バスを使うなら別ですが、レンタカーを手配すると往復で同じ港を使わないと不便です。
どこか1か所にまとめてもらえると、使いやすくなるのですが、、、。

八港のうち、鯛ノ浦と友住は本土との行き来しか出来ないので、まずは考えません。(頭ヶ島には友住港が一番近いです)

また、レンタカー確保を考えると、実質的に活用できるのは奈良尾と有川、青方のみと思われます。

福江拠点で丸一日渡島する場合は、自分が二日目に活用したように、往復ジェットフォイルで福江07:30→08:00奈良尾、奈良尾16:40→17:10福江を利用するのが、最も滞在時間を延ばせます。
福江07:30→08:00奈良尾で上陸すれば、頭ヶ島天主堂だけを見た場合は、有川/青方には11:00頃、奈良尾には12:00頃には戻れます。
青方12:10→13:00小値賀のフェリー太古あるいは有川14:00→14:35小値賀の高速船で小値賀へ抜けられます。
土井ノ浦港へ戻れるなら、土井ノ浦港13:50→14:15奈留の高速船で奈留島への渡島も可能です。この場合、江上天主堂を見て、奈留15:55→16:40福江で福江島への帰還が可能です。

今回自分が利用した航空便(福江10:25着)からは、福江11:50→12:30土井ノ浦の高速船か、福江11:45→13:25奈良尾のフェリーが接続しています。レンタカー確保が可能な後者でも、頭ヶ島天主堂だけを見るなら、なんとか奈良尾16:40→17:10福江には間に合うでしょうか。

中通島発の船は朝早い時間帯の便も多いので、中通島で一泊するのも手です。オシャレなホテルもだいぶ増えています。
中通島拠点で朝イチ移動する場合、有川06:40→07:15小値賀に乗れば、ギリギリではありますが町営渡船の小値賀07:25→08:00野崎島、野崎島15:10→15:30小値賀に繋がり、さらに小値賀17:40→18:15有川の高速船に繋がるので、野崎島へ日帰りできます。
南へ行くなら、青方06:05→07:25奈留か、若松07:30→07:45郷の首07:50→08:10土井ノ浦08:15→08:40奈留で奈留島へ渡れます。この場合、奈留島観光後、奈留10:50→11:20福江で福江へ抜けることも可能です。

悩ましいのは、昼頃の便が、レンタカー使用が不可能な、若松島ばかりなこと。特に奈良尾発の南行きは夕方にしか便がないので、少し扱いづらいです。

様々な航路があるので、上手いダイヤを見つけたいところです。


●[小値賀島(野崎島)] 四教会の中ではアクセス最難関の島
・小値賀島(小値賀港)←→福江島(福江港)
 野母商船 フェリー 太古(複数島経由)
  福江10:10→13:00小値賀 小値賀04:50→08:15福江

・小値賀島(小値賀港)←→奈留島(奈留港)
 野母商船 フェリー 太古(青方経由)
  奈留→小値賀は運航無し 小値賀04:50→07:25奈留

・小値賀島(小値賀港)←→中通島(有川港・青方港)
 九州商船 高速船 シークイーン/シーエンジェル(F:宇久平経由)
  有川06:40→07:15小値賀 小値賀14:40→15:50有川F
  有川14:00→14:35小値賀 小値賀17:40→18:15有川
 野母商船 フェリー 太古
  青方12:10→13:00小値賀 小値賀04:50→05:40青方

・小値賀島(小値賀港)←→野崎島(野崎港)
 町営渡船 はまゆう(運休曜日あり)
  小値賀07:25→08:00野崎 野崎08:05→08:25小値賀
  小値賀14:30→15:05野崎 野崎15:10→15:30小値賀

・小値賀島(小値賀港)←→五島列島外(佐世保港、博多港)
 九州商船 フェリー なみじ/いのり(F:宇久平経由)
  小値賀07:45→10:20佐世保 佐世保10:40→13:55小値賀F
  小値賀14:05→16:40佐世保 佐世保17:05→19:40小値賀
 九州商船 高速船 シークイーン/シーエンジェル(F:宇久平経由、I:有川経由)
  小値賀07:20→09:10佐世保F 佐世保09:25→10:55小値賀
  小値賀11:00→12:50佐世保F 佐世保12:20→14:35小値賀I
                佐世保15:45→17:35小値賀F
 野母商船 フェリー 太古(宇久平経由)
  小値賀13:10→17:50博多 博多23:45→04:40小値賀


今回訪問はしませんでしたが、実は最難関となるのが旧野首教会堂のある野崎島です。
島に上陸するための定期船は小値賀島発着で毎日2往復のみ。朝早い便なので、前述の中通島有川発と、博多発の船からしか繋がらず、小値賀島宿泊がほぼ必須だからです。
しかも、朝上陸したら、戻るまでは7時間滞在しなければなりません。

時期によっては11時台の増便があるらしいので、それを狙っていくのも手です。

航空利用の場合、小値賀島への上陸も結構大変です。
今回自分が利用した航空便(福江10:25着)からは、直行便のフェリー太古には間に合いません(福岡線初便(福江09:15着)からはギリギリ間に合いますが、福岡からならそもそも福岡港発のフェリー太古で向かいますよね、、、)。
直行便利用が不可能なので、若松島/中通島経由となります。この場合、福江11:50→12:30土井ノ浦の高速船か、福江11:45→13:25奈良尾のフェリーで若松島/中通島に上陸後、島内移動して有川14:00→14:35小値賀の高速船に間に合えばその日中にたどり着けます。奈良尾便は乗り継ぎがギリギリで、バスはちょうどない時間帯。レンタカーを使うにも、貸出・返却する時間を考えると乗り継ぎはほぼ不可能です。土井ノ浦便はレンタカー屋はありません。公共交通がSmart GOTOしかなく、確実な交通手段とはいかないです。
航空から乗り継いで、当日中に上陸するのは困難と言わざるを得ません。
土井ノ浦行きが奈良尾行きなら乗り継ぎできるのに、港を分散する弊害がこういうところで出てきますね。

野崎島はとにかく制約が大きいので、ツアーを活用する方が断然効率は良さそうです。

202311-1h.jpg
福江港に停泊中のジェットフォイル。
水中で展開する翼が海面に出ていました。


■二泊三日で四教会を回るダイヤがあるのか
ここまで五島列島の航空便と各島の船便のダイヤを見てきました。最後に、東京から二泊三日で四教会を回ることができるダイヤを紹介します。

ギリギリ接続のものもあるので、遅延しないことが絶対条件。各島での移動はレンタカーorタクシーを前提とします。また、2023年12月ダイヤで見ていますので、その後繋がらなくなっている可能性もありますので、その場合にはご容赦ください。

●案1
【一日目】
羽 田空港07:15(SNA31便)→09:20長 崎空港(注1)
長 崎空港09:55(ORC73便)→10:25福 江空港
福 江空港10:30(路線バス)→10:41福 江 港(福江島)
福 江 港11:45(九州商船)→13:25奈良尾 港(中通島)
(レンタカーにて[頭ヶ島天主堂]訪問、中通島島内観光)
中通島有川港付近で宿泊
【二日目】
有 川 港06:40(九州商船)→07:15小値賀 港(小値賀島)(注2)
小値賀 港07:25(町営渡船)→08:00野 崎 港(野崎島)
(徒歩にて[旧野首教会堂]訪問、野崎島島内観光)
野 崎 港15:10(町営渡船)→15:30小値賀 港
小値賀 港17:40(九州商船)→18:15有 川 港
中通島青方港付近で宿泊
【三日目】
青 方 港06:05(野母商船)→07:25奈 留 港(奈留島)
(レンタカーにて[江上天主堂]訪問、奈留島島内観光)
奈 留 港10:50(九州商船)→11:20福 江 港(福江島)
福 江 港12:05(木口汽船)→12:25田ノ浦 港(久賀島)
(レンタカーorタクシーにて[旧五輪教会堂]訪問、久賀島島内観光)(注3)
田ノ浦 港14:35(木口汽船)→14:54奥 浦 港(福江島)
船 着 場15:41(五島バス)→16:00福 江 港
福 江 港16:55(五島バス)→17:10福 江空港
福 江空港17:45(ORC78便)→18:15長 崎空港
長 崎空港21:10(SNA38便)→22:45羽 田空港
(注1)羽田で福江までスルーチェックインしておくことをオススメします。
(注2)乗り継ぎ時間わずか10分です。要注意。
(注3)久賀島はレンタカーが港から離れた場所にあり、タクシーを予約することをオススメします。上陸時間が2時間程度なので要注意。
※二日目に小値賀島に宿泊し、翌日小値賀港04:50発で野母商船に繋ぐことも可能
※復路は福江港17:25発のバスから福江空港18:15発福岡経由も利用可能


色々考えた結果、おそらくこの案の動きをしないと四教会訪問が実現できないようです。
この案は、急いで移動したいのに、ジェットフォイルのダイヤが合わず、フェリーでゆっくり移動が多いです。
最後の久賀島も、船が10分早まるか、バス(=飛行機)が10分遅くなれば、久賀島→福江港の最終船で間に合うのですが、なんともダイヤの繋がりが悪いです。


この案1は、小値賀島での乗り継ぎや久賀島の上陸〜飛行機乗り継ぎが恐々なので、一日目に久賀島上陸をしてみる方法もできます。その場合、裏技的に福岡へ戻れば周遊が可能です。

●案2
【一日目】
羽 田空港07:15(SNA31便)→09:20長 崎空港(注1)
長 崎空港09:55(ORC73便)→10:25福 江空港
福 江空港10:30(路線バス)→10:41福 江 港(福江島)
福 江 港12:05(木口汽船)→12:25田ノ浦 港(久賀島)
(レンタカーorタクシーにて[旧五輪教会堂]訪問、久賀島島内観光)(注3)
田ノ浦 港14:35(木口汽船)→14:54奥 浦 港(福江島)
船 着 場15:41(五島バス)→16:00福 江 港
福 江 港16:55(五島バス)→17:10福 江空港
福 江空港18:15(ORC96便)→18:55福 岡空港
福 岡空港19:20頃(地下鉄)→19:30頃博 多 駅
博 多 駅20:00頃(西鉄バス)→20:30頃博多ふ頭
博 多 港23:45(野母商船)→
野母商船フェリー太古船内 泊
【二日目】
博 多 港23:45(野母商船)→04:40小値賀 港(小値賀島)
小値賀 港07:25(町営渡船)→08:00野 崎 港(野崎島)
(徒歩にて[旧野首教会堂]訪問、野崎島島内観光)
野 崎 港15:10(町営渡船)→15:30小値賀 港
小値賀島 泊
【三日目】
小値賀 港04:50(野母商船)→07:25奈 留 港(奈留島)
(レンタカーにて[江上天主堂]訪問、奈留島島内観光)
奈 留 港12:35(九州商船)→13:25奈良尾 港(中通島)
(レンタカーにて[頭ヶ島天主堂]訪問、中通島島内観光)
奈良尾 港16:40(九州商船)→17:10福 江 港(福江島)
福 江 港17:25(五島バス)→17:40福 江空港
福 江空港18:15(ORC96便)→18:55福 岡空港
福 岡空港21:00頃(航空便)→22:30頃羽 田空港


中通島の上陸時間が短く、もう少し上手くいければといった感じです。
中通島から福江島への移動が結構難しいですね。



■長崎や佐世保から船を使うと変化するか?
五島市も新上五島町も小値賀町もアクセスのページでは、福岡空港や長崎空港から福江空港へ飛ぶ経路よりも、福岡空港や長崎空港から陸路で長崎港や佐世保港へ移動する経路を前面に出して宣伝しています。
上五島空港、小値賀空港を再開して欲しい身からすると、なんとも残念なPRなのですが、果たして乗り継ぎが便利かを見てみます。

(往路で本土から船を使う場合)
長崎空港から船へと乗り換えるなら、佐世保港、長崎港ともに使えます。
羽田→長崎の初便SNA31便(09:20着)からは、長崎方面は9:30発長崎駅前10:13着、佐世保方面は9:40発が佐世保駅前11:09着になります。

船舶便の長崎航路は、福江へは長崎11:30→12:55福江(ジェットフォイル)、奈良尾へは長崎12:25→15:00奈良尾(フェリー)、有川へは長崎10:30→12:13有川(高速船)が最早到達便になります。福江港や奈良尾港へは、福江まで飛行機で行く方が圧倒的に早く意味がありません。有川へは、長崎から船の方が早く着けますが、結局その日は中通島しか回れないので、行程は飛行機の場合と大きくは変わりません。
佐世保航路は、有川、小値賀とも佐世保12:20→13:45有川→14:35小値賀(高速船)が最早到達便になります。有川は長崎港経由の方が早く着けるので意味なし。小値賀には早く着けますが、その日中の野崎島への渡島は不可能なので、やはり意味がありません。

一方、福岡からの船を使う場合は、野母商船の夜行便になります。
福岡空港から一時間かからずアクセスできるので、23:45発には、最終便のSKY27便(羽田20:00→福岡21:55)からでも乗り継げます。福岡の門限が怖ければ、もう少し早い便で福岡入りすれば良いでしょう。羽田から福岡へ航空最終便で飛び、野母商船の夜行便に乗り継ぐ方法は、五島出身の女優川口春奈さんが、学生時代によく使っていたと言っていますね。
この場合、東京が20時発なので、仕事終わりに羽田に直行して間に合います。このため、船内宿泊も含めた三泊実質三日の旅程が組めます。この場合、前述の案二を応用した場合、一日目に野崎島、二日目に中通島と奈留島、三日目に久賀島といった行程が取れそうです。ただ、中通島奈良尾港から南へ行く船が昼頃にはないので、行程に余裕を持たせる有効打にはなりません。若松港でレンタカーを返せないのなら、二日目中通島、三日目奈留島と久賀島とせざるを得ず、結構バタバタです。
そこで、一日目は小値賀島で宿泊し、翌日のフェリー太古で早朝出発(小値賀04:50→07:25奈留)して奈留島へ渡る方法を取ると、少し余裕が出てきます。その後は二通り。
奈留11:30→12:15福江で福江へ行けば二日目午後は久賀島を回れ、最終日に中通島を訪問できます。
一方、奈留12:35→13:25奈良尾で中通島へ戻れば、頭ヶ島天主堂だけなら訪問して最終便で福江へ行けるので、最終日に午前中久賀島だけの訪問で余裕を持って行程を消化できます。

(復路で本土から船を使う場合)
福岡の場合は、福江10:10→中通島青方12:10→小値賀13:10→17:50博多の便です。
福江は10:10発なので三日目はどこも訪問できません。小値賀は13:10発で野崎島から戻ってこられていないので意味なしです。唯一中通島のみ、午前中に頭ヶ島天主堂訪問が可能です。
この場合、野崎島が丸一日必要なので、自動的に二日目野崎島となり、一日目に奈留島と久賀島を訪問する必要が出てくるため、四教会訪問が不可能です。
復路福岡便を使うのは全くダメですね。

長崎の場合は、長崎空港の最終便が長崎21:10発→羽田22:45着のSNA38便です。
これに間に合う最終のバスは、長崎駅前18:55→長崎空港19:39、佐世保駅前17:55→長崎空港19:40です。これらに接続する船は、長崎が奈良尾15:20→福江16:05→17:30長崎(ジェットフォイル)、奈留12:35→16:05長崎(フェリー)、有川16:20→18:03長崎(高速船)、鯛ノ浦17:00→18:40長崎(高速船)。佐世保は良い船がなく、有川10:50→13:20佐世保か小値賀14:05→16:40佐世保です。
長崎の場合、案一の回り方でギリギリ間に合う程度。案二は間に合いません。

結局、長崎本土からは船を使ってもあまり意味がないことが分かります。
唯一、往路で福岡から船を使うのが有効そうなので、ふたつ案を加えてみます。

●案3
【0日目】
羽 田空港20:00(SKY27便)→21:55福 岡空港
福 岡空港22:00頃(地下鉄)→22:10頃博 多 駅
博 多 駅22:15頃(西鉄バス)→22:45頃博多ふ頭(注4)
博 多 港23:45(野母商船)→
野母商船フェリー太古船内 泊
【一日目】
博 多 港23:45(野母商船)→04:40小値賀 港(小値賀島)
小値賀 港07:25(町営渡船)→08:00野 崎 港(野崎島)
(徒歩にて[旧野首教会堂]訪問、野崎島島内観光)
野 崎 港15:10(町営渡船)→15:30小値賀 港
小値賀島で宿泊
【二日目】
小値賀 港04:50(野母商船)→07:25奈 留 港(奈留島)
(レンタカーにて[江上天主堂]訪問、奈留島島内観光)
奈 留 港12:35(九州商船)→13:25奈良尾 港(中通島)
(レンタカーにて[頭ヶ島天主堂]訪問、中通島島内観光)
奈良尾 港16:40(九州商船)→17:10福 江 港(福江島)
福江島 泊
【三日目】
福 江 港09:10(木口汽船)→09:30田ノ浦 港(久賀島)
(レンタカーorタクシーにて[旧五輪教会堂]訪問、久賀島島内観光)(注3)
田ノ浦 港12:30(木口汽船)→12:50福 江 港(福江島)
福 江 港16:55(五島バス)→17:10福 江空港
福 江空港17:45(ORC78便)→18:15長 崎空港
長 崎空港21:10(SNA38便)→22:45羽 田空港
(注4)博多駅→博多港のバスは22時台が最終なので、タクシー利用になる可能性あり


●案4
【0日目】
羽 田空港20:00(SKY27便)→21:55福 岡空港
福 岡空港22:00頃(地下鉄)→22:10頃博 多 駅
博 多 駅22:15頃(西鉄バス)→22:45頃博多ふ頭(注6)
博 多 港23:45(野母商船)→
野母商船フェリー太古船内 泊
【一日目】
博 多 港23:45(野母商船)→04:40小値賀 港(小値賀島)
小値賀 港07:25(町営渡船)→08:00野 崎 港(野崎島)
(徒歩にて[旧野首教会堂]訪問、野崎島島内観光)
野 崎 港15:10(町営渡船)→15:30小値賀 港
小値賀島 泊
【二日目】
小値賀 港04:50(野母商船)→07:25奈 留 港(奈留島)
(レンタカーにて[江上天主堂]訪問、奈留島島内観光)
奈 留 港10:50(五島旅客船)→11:20福 江 港(福江島)
福 江 港12:05(木口汽船)→12:25田ノ浦 港(久賀島)
(レンタカーorタクシーにて[旧五輪教会堂]訪問、久賀島島内観光)(注3)
田ノ浦 港17:10(木口汽船)→17:30福 江 港(福江島)
福江島 泊
【三日目】
福 江 港07:30(九州商船)→08:00奈良尾 港(中通島)
(レンタカーにて[頭ヶ島天主堂]訪問、中通島島内観光)
奈良尾 港15:20(九州商船)→15:50福 江 港(福江島)
福 江 港16:55(五島バス)→17:10福 江空港
福 江空港17:45(ORC78便)→18:15長 崎空港
長 崎空港21:10(SNA38便)→22:45羽 田空港


色々考えてみましたが、全部で以上の四案といった感じでしょうか。小値賀に行った日に、小値賀宿泊、中通島青方宿泊のいずれも可能ですので、もう少し多岐にわたる案がありますね。
観光に費やせる長さなどは、案四が最も良いように感じます。
純粋な二泊三日の場合は、案一が限界でしょうか。
こうやって見ていくと、ツアーを組み込むのは有効な手と言えそうです。案一で、三日目午前で奈留島と久賀島を回れれば、飛行機まで余裕を持てます。

三つも空港があるのに、二つは定期便が飛んでいない。
定期便が飛んでいても朝が遅い。乗り継ぎしにくい。
島に降り立っても、たくさんあるのに船便に乗り継げない。
GOTOしたい土地なのに、空に舞い上がれでアクセスするとGOTOしにくい。五島はそんな土地でした。
土地も人も食事も良いところで、久々の遠出旅行ということもあり、現地で舞い上がっちゃいましたけど。

少しダイヤがズレるだけでも一気に回り方が変わります。船のドッグ入りなどでダイヤが変わっている時期もあるので、それぞれの行程に合わせて、色々考えてみてください。


長々書きましたが、五島への旅をじっくり考えてもらえればと思いつつ、今回の旅を〆ます。


posted by johokotu at 21:00| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆旅行記 | 更新情報をチェックする

2023年12月09日

舞い上がれ ないGOTO(3日目)

※本旅行記は2023年12月に訪問したものを2024年4月に公開したものです。


■2023.12.09 福江→長崎→東京国際→(自宅)

■福江をぐるりと観光
三日目は無理せず福江島観光に費やします。最後少し早めに空港へ行って調査してから、帰宅の途につきます。

朝8時の開店と同時に車を借りるため、レンタカー屋へ。いったんホテルへ戻って準備をして8時半頃出発しました。
今日は福江島を一周するつもりです。

まずは混む前にメイン名所を済ませておこうと、堂崎天主堂へ向かいました。
堂崎天主堂は今回の教会めぐりで唯一入場料を取られるほど観光地化していました。バス観光客の合間を縫って見られたものの、見学客がひっきりなしに訪れていました。
現役の教会と思っていたのですが、そうではなく、内部は展示室になっていて、教会感は半減した教会でした。

※今回の世界遺産は、教会の建物ではなく、隠れキリシタンの誕生から現代に至るまでの流れや人々の隠れながらの信仰生活にスポットを当てたので、生活の背景が見えない教会は登録されませんでした。
堂崎天主堂は、世界遺産登録前から、五島観光ナンバーワンと言っても過言ではないド定番スポットですが、そんな有名な教会でも世界遺産には登録されませんでした。個人的には周辺の漁村や自然の雰囲気が非常に美しく感じましたが、隠れキリシタンの生活に結びつけられなかったのかもしれません。


202311-1v.jpg
教会正面の海岸からは、一昨日に訪問した久賀島が目の前に見えました
(浜脇教会はギリギリ見えなかったようです)。


島北東部の堂崎天主堂にまず来たので、このあとは島を反時計回りすることにしました。
ここからは、海岸沿いに県道162号線を西進すれば短絡していますが、レンタカー屋から、道が狭く通行しないよう言われたので断念。いったん福江市街地側へ南下して戻る遠回り経路を取りました。市街地へ戻るので車の流れは悪く、時間を無駄にしたくないのに、残念なルート取りとなりました。

経路上の教会を出来るだけ訪問したかったですが、今日は少し移動距離が長く時間が不安なので厳選。次は、楠原教会に寄りました。
楠原教会は、福江島の中で数少ないレンガ造りで、堂崎天主堂とともに訪問希望一、二位の教会でした。じっくり見たかったのですが、着いたら、駐車場に車がビッシリで、交通整理の人も出ていました。何かあるのか尋ねたら、イベント事とのことで、見学するのは止めました。

続いてルート上にある水ノ浦教会に入りました。
舞い上がれのロケでも使われた教会らしいです。

※水ノ浦教会に着いたら、堂崎天主堂を出るときにすれ違った(=これから堂崎天主堂を見学する人)、大きなバンの人が教会の見学を終えて出てくるところでした。こっちは楠原教会に寄ったとは言え、見学はしていないので早すぎな印象です。おそらく堂崎天主堂から県道162号線を西進する短絡ルートで来たのだと思います。バンのような大きな車で通行でき、こんなに早く来られるのなら、そっちの道を行くべきでした。

水ノ浦教会を出たあとは国道384号線を西進します。白石のともづな石が日本遺産との看板があり気になりましたが、あまり時間がないと判断してパス。トイレ休憩も兼ねて道の駅 遣唐使ふるさと館に立ち寄りました。
ここから先、福江島の田舎側に行くため、飲食店がほぼありません。そこで、ここにあるレストランで昼食を済ませることにしました。
ところが、レストランの入口まで来たら、まだ開店前だったのに加え、「本日団体予約のため一般客は利用不可」の看板が出ていたため、食いっぱぐれてしまいました。この先は食事処がほとんどないと思われたので、非常に悩ましい事態になってしまいました


■西側と南側はくねくねの田舎道
三井楽は遣唐使の名所だったようなのですが、先の時間が読めないため、寄り道を断念。国道384号線で玉之浦方面へ短絡し、先を急ぎました。とにかくまずは最西端の大瀬崎までは到達したいところでした。
三井楽を過ぎたあとは、島の西側。道路は南に向きを変えます。高浜海水浴場を高台から眺めたぐらいで南進しましたが、ここから先は完全な田舎道でした。荒川温泉を抜けると曲がりくねった狭路になって、布浦辺りは福江島の中でも最も田舎と言っても過言ではないぐらい小さな小さな集落でした。
日本の端のようなところでも、はーちゃんとすごい人は出てくると感じます。

右側にずっと玉之浦の湾を見ながらぐるりと時計回りで西へ。
道の駅から小一時間で、井持浦の集落まで辿り着きました。
最西端の大瀬埼は、ここから最後に一山越えねばなりません。井持浦の集落に入ってすぐに西進できれば近いですが、井持浦の海沿いをいったん2キロほど北上したあと、南に向きを変えて2キロほど南下しながら山を登っていく経路で、意外と時間がかかりました。

島最西端の大瀬埼の駐車場は山の上にあるので、灯台までは長い下り坂の山道を歩いて行かねばなりません。
時間もあまりなかったですし、かなりの高低差だったので、流石に灯台までは行きませんでした。

※山の上から灯台を見たいなら、終端の駐車場ではなく、それより650メートルほど手前にあるところの方がよく見えます。
展望台は、終端の駐車場付近にも、手前の駐車場付近にもあるのですが、終端の駐車場からは山道を少し歩くのに対し、手前のところは駐車場の目の前に展望台があるので、行きやすいです。


202311-1m.jpg
終端から650m手前の展望台から。
奄美群島・沖縄を除けば九州最西端です。
中国大陸は遠く離れており、向こうに見えるのは海だけです。


三井楽を過ぎてからは完全な田舎道で飲食店はほぼありませんでしたが、大瀬埼から下ったところに、飲食店があったので昼飯休憩しました。
その後、フランス現地の聖水が祝別されている日本最初のルルドがあることで有名な井持浦教会を訪問しました。

とりあえず、島の西側はこれで終了です。来た道を戻り始めてすぐ、大宝まで戻ったところ、「西高野山」との看板があったので、大寳寺に寄り道しました。
今回五島には教会めぐりで来ました。このため、このお寺は、全くノーマークでしたが、遣唐使から日本に戻った空海上人が最初に寄港し、真言密教を最初に開いたありがたい寺院でした。
正直キリスト教徒ではないので、教会めぐりはどちらかと言うと建築的な見方重視でした。こういう見方だと、訪問先を教会に縛らなくても良いわけです。この寺院も立派な建物がたくさんありました。そして、熱心な仏教徒でもないですが、一応お墓はお寺の人種なので、最後に寺院にも来られたのは、これも何かの縁。教会ばかりの旅でしたが、日本や仏教の歴史も感じることができ、満足な島訪問となりました。

大宝からは、国道384号線を東進して富江を通過するつもりでいましたが、時間がありません。富江までの道がかなりクネクネで時間がかかりそうだったので、県道164号線→県道27号線を通って福江市街地方面へ進行しました。
市街地に戻る前の最後は福江島の特徴である火山見学をしようと思っていましたが、時間がないので箕岳等へ行くのも諦め、鬼岳のみ経由。その後は武家屋敷通り山本二三美術館福江武家屋敷通りふるさと館に立ち寄ってから車を返却しました。

※最後に武家屋敷通りを回りましたが、初日に空港→港の移動で二時間時間があった時に寄れば、今日もう少し時間を稼ぐことが出来ました。
旅行では、出発時刻が決まっている最終日は詰め込まず、先手先手で観光するのが鉄則ですね。


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鬼岳から見た福江空港。
時間がなくて山頂まで行けず、天文台上付近から。
手前の高まりで滑走路全体は見えません。

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ターミナル地区をアップにしたところ。
よく見えます。



■ツアー客が来るのが早い福江
レンタカー屋からは空港へ送迎してもらえました。
福江空港に着くと、まだ16時半なのに、既に高年代のツアー客が到着済みで、1階、2階ともに人でごった返していました。数少ないロビーのイスがほぼ埋まっている状態でした。
このあとの出発便は、自分が乗るORC78便(17:45発)で、まだ一時間以上あります。小さな空港でこんなに早く来なくても、、、。予想外な状況で、これでは人を入れない撮影はかなり難しく、館内では細かい調査はできませんでした。
仕方なく、詳しくは外回りを調べただけで、内部の撮影は軽く済ませた程度。売店で買い物をしたあとは、搭乗待合室で大人しく待ちました。

※飛行機に乗ったら、なんと団体客は長崎便には乗らずじまい。次の福岡便(18:15発)の利用客だったようで、売店と飲食店が1店舗ずつしかない空港で、二時間も待っていたようでした(かなり暇そうにしていました)。
団体ツアー旅行なら、チェックイン手続きもまとめてしてもらえるでしょうし、バスで回る道も普段走り慣れている道で時間を読めるのですから、ギリギリまで観光するなどうまく時間調整してもらいたいものです。(船到着から直接来ていたのかな、、、?)


長崎までは30分の飛行ですが、ちょうど出発のタイミングで、ヘリの出発と福岡便の着陸が被ってしまい、エプロンで待ちぼうけを食らいました。
長崎での乗り継ぎは余裕を持たせていたのでハラハラしませんでしたが、往路のようなギリギリ乗り継ぎだったら、空の上で酔う前に胃に悪い感じでした。
長崎では乗り継ぎに3時間近くあります。バラバラの予約なのと、福江空港のカウンタが団体客で混んでいて有人窓口に並びにくかったこともあり、手荷物預けや乗り継ぎ手続きをしなかったので、長崎空港でいったん外へ。激混みの飲食店で夕食を済ませたあと、帰京の途につきました。

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福江空港正面のモニュメントは、前回訪問時にはなかったもの。
コイスルツバキだそうですが、壊れてる?アートとして壊してる?
ほんの数年で発生した錆びもアートの一環なのでしょうか???

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館内で人がいない写真はこの程度。
風景パネルってなんではみ出てるの多いんですかね。
はみ出ると後ろの壁も映さないとなので、撮影意欲減っちゃいます。


■今日の教訓!
道の駅は団体予約に要注意←食いっぱぐれます
西側、南側はクネクネ道←布浦辺りはかなりの寒村です
[福江]館内見学はお早めに←利用者は意外と早く到着しています
[長崎]夕飯時は激混み←時間に余裕を持って

■実際の旅程
12/09 SAT
福 江市内07:45(徒  歩)→08:00福江市内トヨタレンタカー
トヨタレン08:15(レンタカー)→08:20福江市内ホテル
福 江市内08:30(レンタカー)→09:00堂崎天主堂
堂崎天主堂09:30(レンタカー)→10:00楠原教会
楠 原教会10:00(レンタカー)→10:15水ノ浦教会
水ノ浦教会10:30(レンタカー)→10:45道の駅遣唐使ふるさと館
道の駅遣唐11:00(レンタカー)→11:15高浜海水浴場
高浜海水浴11:15(レンタカー)→11:45大瀬埼展望台
大瀬埼展望12:00(レンタカー)→12:15NEWパンドラ(昼食)
パンドラ昼13:00(レンタカー)→13:15井持浦教会
井持浦教会13:30(レンタカー)→13:45西高野山大寳寺
西高野山 14:00(レンタカー)→14:30鬼岳
鬼   岳15:00(レンタカー)→15:15山本二三美術館/福江武家屋敷通りふるさと館
武家屋敷通15:45(レンタカー)→16:00福江市内トヨタレンタカー
トヨタレン16:00(送  迎)→16:15[福江空港]
[福江空港]17:45(ORC78便)→18:15[長崎空港]
[長崎空港]21:10(SNA38便)→22:45[東京国際空港]
[東京国際空港]23:00(京急線)→23:30横浜駅
横 浜 駅23:30(自転車)→24:00自  宅


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2023年12月08日

舞い上がれ ないGOTO(2日目)

※本旅行記は2023年12月に訪問したものを2024年4月に公開したものです。


■2023.12.08 (福江)→上五島→(福江)

■意外と混んでるジェットフォイル
二日目の今日は、一日かけて中通島/頭ヶ島訪問です。
まずは朝一のジェットフォイルで中通島奈良尾港に向かいます。7時半発なので、福江港には7時に到着。往復ジェットフォイルか分からないので、とりあえず片道で購入しました。

定期船のジェットフォイル(九州商船07:30発奈良尾経由長崎行)は定刻に出発。朝早い船でしたが、飛行機より早く長崎市内まで行ける第1便のためか結構混んでいました。

中通島の奈良尾港までは30分で到着。着いたら、レンタカー屋へ送迎を受けました。

まずは、9:30に予約した頭ヶ島天主堂へ向かいます。頭ヶ島天主堂までは奈良尾港からは40キロほど。田舎道なので40分もあれば行けるでしょうから、少し時間が余っています。そこで、レンタカーの貸出を受けた後はいったん奈良尾港へ戻り、港の調査を行いました。
帰りの、最終便のジェットフォイルが空いているか確認したところ、満席近いとの返事。帰れなくなったらマズいと、すぐに帰りのきっぷを購入してしまいました。(これだったら福江で往復割引を適用させておくべきだった、、、)

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奈良尾港のターミナル内部。観光案内所が一階にあるほか、二階に売店がありました。



■時間がかかる島内移動
奈良尾港は8時半に出ました。
少し早過ぎる感じもしますが、頭ヶ島に早く着くようなら、上五島空港を見ることにして、先を急ぐことにしました。

ところが、島を北上するにつれて、少しずつ車が増えてきて、青方〜有川間はトロトロ。ほとんどの信号が赤と言えるくらい多くの信号につかまるなど流れが悪い状態が続きました。有川に着いた時には既に9時10分頃。有川から先は、だいぶ改修はされているものの、クネクネ道で速度は出せず、まっすぐ頭ヶ島天主堂に向かったにもかかわらず、奈良尾港から頭ヶ島までは一時間以上かかり、頭ヶ島天主堂到着は9時半を若干過ぎてしまいました
ハマンナ位は寄りたかったのに、とにかく時間がありませんでした。

頭ヶ島天主堂は非常に珍しい石造りの教会堂で、五島の教会群の中では最大の名所と言って良いでしょう。
着いたところでバスで来ていた団体とすれ違いましたが、同じ時間帯に他に予約していた人は無し。天主堂内にいた監視員信者が独り占めしたような状態で詳しく説明してくれたので、教会内でゆっくりすることができました。

※説明してくれた信者の方によると、朝のうちは、朝日に照らされたステンドグラスで教会内に珍しい形が浮かぶ時間帯でした。一日の中で最もオススメの時間帯らしいです。
さらに12月だったため、クリスマスに向けて特別な展示(降誕場面)をしていることなども教えてもらえました。
こういうことは説明してもらわないと分からないので、とてもありがたいものでした。


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午前中は逆光で眩しい光の中にある頭ヶ島天主堂。
石造りの教会は非常に珍しい存在です。



■上五島はやっぱり閉館中
頭ヶ島天主堂を出たあとは、すぐに上五島空港に向かいました。
ターミナルが開いているかもという淡い期待を抱いて訪問しましたが、エプロンで作業員が草刈りをしていたものの、ターミナルはやはり閉館していました
前回同様に展望デッキにだけは上れたので、軽く見学しました。

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上五島空港は閉館中ですが、入口に新しい看板が立っていました。
この位置より手前側が世界遺産地帯。古い生活道が横切りフットパスの一部です。
世界遺産の目の前なのに活用されない残念すぎる空港です。

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上五島空港展望デッキから。
この日は視程が非常に良く、佐世保方面まで見えていたと思います。
作業はしているのに、ターミナルの中には入れないとはなあ、、、。


上五島空港からは、時間調整も兼ねて最寄りの江ノ浜地区にある坂本龍馬ゆかりの地に寄り道しました。
ここが坂本龍馬のゆかりの地になっているのは、この沖の潮合崎付近でワイル・ウエフ号が遭難したためです。この船舶は、亀山社中/薩摩藩がグラバーから購入したもの。購入直後、薩長同盟親善もあって薩摩でお披露目するために、亀山社中の船員らを乗せ、ユニオン号に曳航され長崎から鹿児島に向かいます。ところが、甑島沖で暴風雨に遭って曳航を解かれたところ、強風で航行不能に。そのまま140キロほど流され、潮合崎沖で座礁沈没し、12人が亡くなったそうです。
寺田屋事件後鹿児島で療養していた龍馬が、この地に駆けつけ慰霊したことから、ゆかりの地となったものでした。
それにしても、いま五島列島に行くのも結構大変なのに、昔の人はいとも簡単に日本国内を飛び回っていますね、、、。(龍馬って、今で言ったら、政治家やってるトラック野郎経営者って感じでしょうか。)

その後は、有川の五島うどんの里で開店直後に入店して昼食を取りました。

※新上五島町の飲食店では、ちょうど11月25日〜12月24日に、五島列島で売り出し中の養殖マグロの特別メニューを出すキャンペーン(上五島養殖まぐろフェア)を展開していました。事前にネットで五島うどんの里でも特別メニューが提供されていることを確認していたので、それを頼もうと寄り道したのですが、11時の開店直後に行ったにもかかわらず、なぜか提供されていませんでした。
前日の夕食が急きょ海鮮のお店になり、同店名物のキビナゴか、より食べたいマグロかで迷ったため、マグロは明日食えるわと、食べていませんでした。ネットで大々的に宣伝していただけに、食べられないことになるとは思いもよりませんでした。


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後ろに見える島の上に上五島空港があります。
今ならいとも簡単に空から訪問出来るはずなのに、なぜか 舞い上がれ ない???
逆に飛び道具好きの龍馬の方が全国を簡単に飛び回ってますね〜。
そんな上五島空港は、高知に続く龍馬空港?



■世界遺産以外の教会に寄り道寄り道
昼食後は中通島の名所を回ります。
最北端まで行く余裕はなく最低限の名所のみを見てまわる方針に変更。中通島で最も有名な青砂ヶ浦教会をまず訪れ、その後は矢堅目公園へ。そのあとは奈良尾港に向かいながら雰囲気の良さそうな教会を厳選して訪れることにしました。
矢堅目からは、冷水教会旧鯛ノ浦教会大曽教会中ノ浦教会を回りました。
中ノ浦教会では、12月ならではで、当日夜に行われるクリスマスコンサートの練習中でした。

時間があれば若松島に上陸し、龍観山展望所や土井ノ浦教会位は寄りたかったですが、時間がなくパス。奈良尾港に近付き、なんとか間に合いそうだったので、最後に福見教会桐教会に寄って奈良尾港に着きました。

帰りのジェットフォイルは、長崎から福江に向かう地元高校生の団体が乗っていたために残席が少なかったようでした。
福江に着いたら、昨日同様に歩いて移動。前日に予約したステーキハウスで夕食を済ませました。

※12月の教会は一年で一番特別な時期。教会群を訪問するのにオススメです。
五島列島に多いカトリックの各教会では降誕場面の模型を手作りして飾り付けるほか、イルミネーションを実施する教会も多いです。そして、新上五島町の教会では、信者以外も参加可能なクリスマスコンサートを、毎週末持ち回りで行っていました。


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ステーキハウスに向かう途中で福江教会に寄ったら、
大規模にイルミネーションをしていました。


■今日の教訓!
[上五島]閉館中←行ってもターミナル内にはやっぱり入れません
船は意外と混んでいる←長崎からの利用者を考慮しよう
頭ヶ島天主堂行くなら朝←珍しい模様が見られます
養殖まぐろフェアは要注意←告知されていても提供無しの場合あり!
新上五島は移動に時間かかる←クネクネ道+信号待ち多し
教会は12月がオススメ←特別な展示やイルミを見られます

■実際の旅程
12/08 FRI
福 江市内06:30(徒  歩)→07:00福江港
福 江 港07:30(九州商船)→08:00奈良尾港/トヨタレンタカー
奈良尾 港08:30(レンタカー)→09:30頭ヶ島天主堂
頭ヶ島教会10:00(レンタカー)→10:15[上五島空港]
[上五島空港]10:30(レンタカー)→11:00五島うどんの里(昼食)
うどんの里12:00(レンタカー)→12:15青砂ヶ浦教会
青砂浦教会12:30(レンタカー)→12:45矢堅目公園
矢堅目公園13:00(レンタカー)→13:15冷水教会
冷 水教会13:30(レンタカー)→13:45旧鯛ノ浦教会
鯛ノ浦教会14:00(レンタカー)→14:15大曽教会
大 曽教会14:30(レンタカー)→14:45中ノ浦教会
中ノ浦教会15:00(レンタカー)→15:15福見教会
福 見教会15:30(レンタカー)→15:45桐教会
 桐 教会16:00(レンタカー)→16:15奈良尾港/トヨタレンタカー
奈良尾 港16:30(九州商船)→17:00福江港
福 江 港17:00(徒  歩)→17:30福江市内
SERENDIP HOTEL GOTO 泊

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2023年12月07日

舞い上がれ ないGOTO(1日目)

※本旅行記は2023年12月に訪問したものを2024年4月に公開したものです。


■2023.12.07 (自宅)→東京国際→長崎→福江

■長崎乗り継ぎはハラハラ
初日の今日は、朝一便の飛行機で東京国際(羽田)→長崎→福江と移動。午後は福江港発着で奈留島/久賀島に渡るツアーに参加します。
いつものようにバタバタ羽田へ。朝一便は7時15分発なので、ゆったりする余裕もなく、搭乗となりました。朝寝ぼけ眼のまま出てきて、長崎空港まではとにかく爆睡で、飲み物サービスも受けられませんでした。

今回は長崎までと、長崎からで別々の予約。このため、乗り継ぎ時間が35分しかないのに、長崎空港ではいったんチェックインをし直しました。
バタバタで再び保安検査場内へ。検査で並ばなかったから良かったものの、少しハラハラの乗り継ぎでした。

※羽田から九州各地への便は早いところだと6時半前位の出発便があります。しかし、なぜか長崎便は日本航空もソラシドエア(SNA)も7時過ぎの出発です(ANAにいたっては7時台すら無し)。長崎は離島への乗り継ぎ拠点でもあるので、もう少し早い便が欲しいところです。今回はSNAの羽田→長崎便がオリエンタルエアブリッジの長崎→福江便の始発にギリギリ間に合いましたが、、、。乗り継ぎ需要がほぼ無い大分や宮崎と入れ替えて、長崎にもっと早く着けるわけにはいかないのでしょうか、、、。

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長崎では歩いての地上搭乗。
風雨だと最悪も、晴れていれば、
駐機場を横から眺められるのが魅力です。

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今回は北向きの離陸。
離陸後しばらくしたら西海市が見えました。


福江空港には10時半前定刻通りに到着しました。
まずは港に行かねばなりません。航空便完全連動の連絡バスに乗らなくてはならず時間がないので、空港の見学は最終日にすることにして、到着口を出たらすぐにバスに乗り込みました。
飛行機は7〜8割の利用がありましたが、バス利用者は他になし。途中停留所で乗り降りする利用者も誰もいませんでした。2024年問題で消滅しないか心配になりました。

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空港ターミナルを出たら、電気自動車が走る世界遺産の島々だとPRされていました。


ひとまず福江港に到着。
港の中にあるカフェで時間を潰そうと思ったのになんと夏頃に閉店してしまっていて、館内に飲食店はなく、残り1時間半ただ待つだけになってしまいました。
街に出ても良かったですが、ビミョーに距離があるので、港から出る気は起きず。長崎空港でのバタバタ乗り継ぎの際に、夕食用にと大村ずしだけは確保していたので、これをベンチで食べながら待ちました。

※長崎便から、午後イチの船に乗り継ぐ場合、かなり時間が空くので、路線バスで港まで行かず、街中で降りて観光したり、食事したりするのがオススメです。大荷物が少し邪魔くさいですが、観光なら、武家屋敷通り〜城跡ぐらいは回れると思います。

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空港よりも売店数が多い福江港。
チケット売り場も広いです。



■ツアーはなんと独り占め
午後になり、ツアーが始まりました。
長崎発の船舶ツアーにも組み込まれているので、団体行動になるかと覚悟していたのですが、参加者は自分たちだけでした。
礼文に行ったときに大型バスツアーに一組だけというのを見たことがありますが、結構驚き。他にツアー参加者がいないので、観光協会が手配した説明員も完全に独占状態でした。。

※当日の受付方法が案内されていなかったので、どこ行けば良いのか分かりませんでしたが、トイレに行く途中で、メイン入口の正面に机を出して手続きをしていたのを発見できました。
今回のツアーは完全独占状態でしたが、説明員は、ツアー開始時に港に来ていた30人くらいの団体を前日ご案内した、と話していたので、多いときには数十人で団体行動というのは普通にあるようでした。今回説明が完全にマンツーマン。値段の高いツアーでしたが、少人数パターンならおトクな感じでした。


最初は福江島→奈留島へ定期船カーフェリーOCEAN(五島旅客船13:00発奈留経由若松行)での移動。45分の普通の船旅です。
奈留港で船を下りると、現地のタクシーが待っていて、まずは奈留島世界遺産ガイダンスセンターへ。ここで江上天主堂の歴史や特徴などのレクチャーを受けた後、江上天主堂へ向かいました。

江上天主堂は、トンネルを抜けた先にある旧集落跡にありました。この手の生活痕は好物なので、旧集落見学でもあるかと思いましたが、そのようなものはなく、教会を見ただけでした。
江上天主堂を見たあとは、すぐに奈留港へ引き返しました。

202311-1i.jpg
江上天主堂は林の中に佇む木造教会。
湿気対策で足元周囲に換気スペースがある特徴的な建物です。
NOMOっとトルネードした木もありました。



■五輪チャーターで移動
奈留港に着いたものの、この時刻には定期船はないはず。ターミナル内にも人はいません。
おかしいなと思っていたら、ターミナルの中には入らず、岸壁へ。そのまま、そこに停まっていた小さな船に跨いで搭乗となりました。海上タクシーのようにチャーターした小船で久賀島へ向かうようです。2021年には撮影に行きたくても外出自粛要請で行けなかった五輪チャーターをこんなところで体感することが出来ました(苦笑)

これから向かいたい旧五輪教会堂は対岸に見えているものの、久賀島の港(田ノ浦港)は島の反対側。小型船で向かうのだと30分くらいはかかりそうです。
晴れて風もほとんどなく凪いではいたものの、小さな船なので、結構揺れます。酔いやすい体質で、久賀島まで持つか不安な状況なのに、次から次へと小さな紙を使いながら色々と説明されるので、大変でした(なにせマンツーマンなので、空き時間の船の中でも説明尽くしでした)。

船は田ノ浦港に着くのだと思っていたら、一直線に海を渡って旧五輪教会堂のある集落へ直行しました。おかげで奈留島からは15分程で済んだので、吐かずに済みました。

五輪集落の小さな港には防波堤があるだけでした。横付けできる場所に、こちらより大きい別の観光船が着いていたため、防波堤の細長い先端部分しか余っていません。別の船が離れるのを待つのかと思いきや、別の船は移動する気配がありません。このため、船の舳先を防波堤の細長い先端にうま〜く付けてほぼ停止させ、恐々飛び移るように上陸する羽目になりました。

※五輪集落も、江上集落も、各島のメインの港から見ると、ひと山越えた反対側の海沿いにあります。江上集落は現在は奈留島の中心地とトンネルで結ばれていますが、いずれも島の中では中心部から孤立した場所です(江上集落は明治期はキビナゴ漁で栄えていたとのこと)。
このため、古くは海からの方がアクセスが便利だったようで、いずれも小さな港がありました。この小さな港を使い、直接海から上陸するツアーもあると説明がありました。
また、待っていた船は、見学者を降ろしたあと、再び乗せて出航していきました。ということは、この船で来ていた人たちは久賀島は五輪にちょっと上陸したのみ。島全体が世界遺産なのに、非常にもったいないです。


五輪集落は二軒ほどの非常に小さな集落で、旧五輪教会堂は、港の目の前に見えていました。この教会は、すぐ隣に現教会があります。旧教会は宗教施設でなくなり、五島市に寄付されたため、内部の撮影が可能でした。
春には桜と一緒に美しい姿を魅せてくれるようで、観光協会などの紹介でも桜と教会が一緒に写る写真でPRされています。しかし、写真に写る桜は2020年の台風で倒れてしまったとのことでした。

現教会から先は、海沿いの小さな堤防上を歩き、細い歩道を抜けました。海から離れるところから上り坂の山道が始まり、十分ほど歩いたら小さな駐車場にたどりつきました。

※今回ツアーを申し込んだ際、旧五輪教会堂〜駐車場までの坂を歩けることが条件になっていて、うるさいくらい注意書きが表示されていました。申し込んだときは、なんのこっちゃいな、と思っていたのですが、船の乗り降りは飛び移らねばなりませんし、駐車場までの山道はハイキング程度は出来ないと難しい感じでした。世界遺産ということで来たい人は多いと思うのですが、バリアフリーではありません。車椅子での訪問は無理で、杖突きでの歩きも難しいので、要注意です。(バリアフリー化を求められるのが五輪なのになあ、、、)
福江島午前発の久賀島→奈留島の順のツアーの場合、この坂道を下ることになるので少し楽です。ただ、この順番だと、後述の牢屋の窄殉教記念聖堂を一番はじめに見ることになるので、精神的に持つかが分かりません。


202311-1j.jpg
五輪集落は、新旧五輪教会堂と民家が二軒ほどあるだけ。写真がほぼ全てです。
写っていない手前側に昔はもう少し家屋があったようですが、完全に森と化していました。
恋人よ〜と歌いたくなる場所です。



■久賀島の狭さと怖さを体感
駐車場には、これまた地元のタクシーが待っていて、ここからタクシーで、島の反対側にある田ノ浦港へと向かいました。

五輪集落の駐車場からは、山中の小道を進んでいきます。駐車場を出てから数百メートルは「これ、車通れるの?」と思えるぐらいの超極狭の未舗装路。左側は崖の壁が迫り、右側は断崖でした。ガードレールもなく、少しでもハンドル操作誤ると落ちそうな道です。未舗装でバウンドするので、慣れているはずのタクシーもかなり慎重運転でした
その狭路を抜けると、舗装+ガードレールはされているものの、ほぼ1車線の道路に突入。そこから蕨集落までの4キロ強は、待避所以外では離合が無理な道路で、所々待避所○○mという表示が続きました。
ツアーを組まなかった場合、久賀島では、田ノ浦港から約14キロをレンタカーで行き来しようと考えていましたが、自分の運転ではちと自信がない道幅。ツアーにして正解でした。

久賀島の中程で、牢屋の窄殉教記念聖堂を訪問しました。
この聖堂は、宗教弾圧の怖さを思い知らされるところでした。
この聖堂の話は、長崎本土の大浦天主堂の資料館でもイメージ映像が流れていて知ることが出来ます。その展示ですら不気味さと気持ち悪さを感じるものですが、それですらごくごくかわいい展示に思えるほど。現地に来て、現地で説明を聞いたら、その空気感は耐えられるものではありませんでした。

※日本におけるキリスト教弾圧の最後の象徴的施設が牢屋の窄殉教記念聖堂です。非常に悲しい施設ですが、ここで起こった出来事について内容を書くのを躊躇してしまったので、各自で調べて見てください。(グロい内容に注意が必要)
ここで明治維新後に行われた出来事は、欧米列強の猛抗議に繋がったそうです。キリスト教開放に繋がった一方、明治政府も足元を掬われる原因になりそうな出来事だったようで、なんとなく、学校で習った不平等条約の遠因になったのではないかと思えるほどです。
ここで起こったことを知ると、宗教を起因として紛争を始める人々の気持ち悪さと、殉教をはじめとするキリスト教の死生観、日本に古くからある排他性、さらに同じ仏教とかキリスト教の中での宗派間の争い、現代ならウクライナ戦争や中東戦争に繋がる宗教者の自己中感みたいなものをなんとなく感じることができると思います。
(私の宗教観?というんでしょうか、信仰があるとすれば、仏教と神道の混合が一番近いですが、まあ、無宗教なので、このあたりの気持ちは、理解はできてもほとんど納得はできないです。過去から犯している宗教者は大勢いますが、少なくとも宗教を信仰するんなら、第一に守るべきは何はともあれ(人としての精神を蝕む生殺しも含めて)殺生禁止だろがよと思っていますので。その感覚でいるからこそ、ここを見学したときに強烈な恐怖感や違和感、気持ち悪さを感じたのかもしれません。)
この教会自体は比較的新しいものですし、世界遺産ではありません。潜伏の終焉を示すものと言えますが、世界遺産が登録に重視する当時のものは残っていませんし、久賀島は潜伏の終焉ではなく「潜伏キリシタンが共同体を維持するための試み」で登録されており、少し系統が異なることもあり構成資産にはならなかったようです。


最後は、タクシーの運転手が信者だったこともあり、ご厚意で浜脇教会に寄り道してから、田ノ浦港に着きました。
教会の寄り道は、乗る定期船がすぐ来る時刻で、ハラハラしたのですが、教会から港まではすぐそこで、充分に間に合いました。しかも、港にはターミナルなどはなく、浮桟橋があるだけ。船が着いたら、すぐ搭乗でき、ギリギリでも全然大丈夫でした。搭乗したのは、定期船シーガル(木口汽船17:10発福江行)。搭乗時に検札はなく船内精算でしたが、ツアー参加者のため、チケット購入も不要で、あっという間に船内へ入れ、あっという間に出発となりました。

※実は、久賀島では、旧五輪教会堂だけが世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産なのではありません。久賀島は、久賀島全域が世界遺産区域になっていて、旧五輪教会堂とともに、五島市久賀島の文化的景観が構成資産になっています。このため、折紙展望台に登っても、世界遺産を訪れたことになります。逆に教会だけを見ても、世界遺産のごく一部を見たに過ぎません。
奈留島で見てきた江上天主堂も、教会だけでなく、その周辺も世界遺産です。
今回、世界遺産めぐり=教会めぐりだと思っていたのですが、実は長崎・熊本各地に点在する世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は、教会単体が登録されているのは大浦天主堂だけ。残りの箇所は、すべて集落単位で登録がなされています。
組まれている様々なツアーも、教会を見て回って、ガイダンスセンター行って終わり、というのが多いです。しかし、この世界遺産は、集落を歩いてみてこそ遺産を満喫したことになる、珍しいものになっています。ぜひ周辺集落とその営みに目を向け、余裕があれば歩いて訪れたい世界遺産です。
とにかく上陸時間が限定されるので、福江港出発前に資料館みたいのがあって勉強したら、現地で資料館行く暇を省けると思うのですが、、、。奈留島で旧江上集落を巡ったり、久賀島で折紙展望台位は寄れる時間が確保できるのではないでしょうか?


福江島までの船は、グラスボートでした。
福江島までは30分ほど。港からは歩いてホテルへ行き、荷物を置いたら街中の飲食店へ。狙っていたステーキハウスが満席だったため、翌日夜の予約だけして、地元名産の海鮮料理がある居酒屋で済ませました。

■今日の教訓!
[長崎]乗継時間はギリギリ←バラバラ予約だと一度出ての乗り継ぎなので、乗り遅れ要注意!
福江港は飲食店無し←食事は街中で
五島の世界遺産は散策しよう←教会だけが遺産じゃないです
ツアーは上手くすれば独り占め←解説聞き放題です
五輪へはバリアあり←車椅子での訪問は不可能です

■実際の旅程
12/07 THR
自   宅05:00(自転車)→05:30横浜駅
横 浜 駅05:30(京急線等)→06:00[東京国際空港]
[東京国際空港]07:15(SNA31便)→09:20[長崎空港]
[長崎空港]09:55(ORC73便)→10:25[福江空港]
[福江空港]10:30(路線バス)→10:41福江港
(ここからツアー参加)
福 江 港13:00(五島旅客船)→13:45奈留港
奈 留 港13:45(タクシー)→14:00奈留島世界遺産ガイダンスセンター
遺産センタ14:15(タクシー)→14:30江上天主堂
江上天主堂14:55(タクシー)→15:10奈留港
奈 留 港15:10(チャーター船)→15:25久賀島五輪港/旧五輪教会堂
旧五輪教会15:50(徒 歩)→16:05五輪駐車場
五輪駐車場16:05(タクシー)→16:20牢屋の窄殉教記念聖堂
牢屋の窄堂16:35(タクシー)→16:45浜脇教会
浜脇教会 17:00(タクシー)→17:05久賀島田ノ浦港
田ノ浦 港17:10(木口汽船)→17:30福江港
(ここまでツアー参加)
福 江 港17:30(徒 歩)→18:00福江市内
SERENDIP HOTEL GOTO 泊


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2023年12月06日

舞い上がれ ないGOTO(旅行前)

※本旅行記は2023年12月に訪問したものを2024年4月に公開したものです。
旅行前/1日目2日目3日目旅行後


■2023.12 東京国際・長崎・福江・上五島・小値賀の旅行前


■野暮用終えても九州へ 五島列島
9月、10月、11月と続いた九州野暮用渡航がひと段落。12月7日(木)〜9日(土)に三連休がとれたので、ツレと一緒に普通の二泊三日旅行へ行くことにしました。
ここのところ九州を連続していたので、今回も九州を計画。本土は野暮用がまたありそうだったので、五島列島に行くことにしました。自分はキリスト教徒ではないですが、旅行の目的は世界文化遺産にもなった五島の教会めぐりです。

前回五島列島に行ったときは、五島の教会群は、世界文化遺産になる前でした。今回は、それら世界文化遺産を回りつつ、旅行ついでに、福江上五島小値賀の各空港を狙います。
上五島、小値賀は定期便が2006年に途絶えたままです。このうち小値賀は比較的格安の小型機チャーターを一年ほど飛ばしたこともありましたがそれっきり。前回と大きな変化はないので訪問は必須ではありません。
ただ、上五島は、今回の目的地のひとつである頭ヶ島天主堂のパークアンドライド拠点となり、世界遺産の案内所が置かれるなど、館内をいじっています。定期便は飛んでいませんので、前回は閉館していましたが、パークアンドライド拠点になったのなら館内に入るチャンスです。

上五島空港がパークアンドライド拠点になったことを知り、五島の教会群が世界文化遺産になったこともあって、実は、2020年春に訪問を計画していたのですが、コロナ禍突入で断念していました。
コロナが明けたので早速行くべ、と動き始めたのですが、なんと、コロナ禍中に上五島空港のパークアンドライドはなくなってしまいました
つまり、今行っても結局閉館中のようですが、旅行自体はコロナ前から計画していましたし、もしかしたら開いているかもという淡い期待もあり、訪問することにしました。

で、計画に入ったのですが、五島列島は教会だらけなのに、世界文化遺産になった教会は、旧野首教会堂頭ヶ島天主堂江上天主堂旧五輪教会堂の四つしかないようです。
そして最大の課題は、遺産対象の教会が四つしかないのに、島がバラバラなことでした。航空定期便が飛ぶ福江島や船で行きやすい中通島にはなぜか遺産対象の教会はなく、福江島の隣の久賀島(旧五輪教会堂)、さらに隣の奈留島(江上天主堂)、中通島の隣の頭ヶ島、そして小値賀島隣の野崎島(旧野首教会堂)と、離島の離島ばかりにしかありません。
これらの島々へのアクセスは、いずれも島間の船しかありません。本土からの船は、主に福江島、中通島、小値賀島への就航で、久賀島と奈留島は福江島拠点、頭ヶ島天主堂は橋で繋がる中通島から、野崎島は小値賀空港のある小値賀島を拠点にして行くのが普通です。
そして、各船舶路線とも、便数は多くても1日3便程度です。中には朝晩2便や毎日1便だけという路線もあり、ダイヤがかなり限定されます。このため、定期船を活用すると、ダイヤをよく練ることが必要です。
そう簡単に舞い上がれて素早く旅行出来るわけではないようです。

調べてみると、これら世界遺産を巡る船旅ツアーがいくつか出ていることが分かりました。
例えば、そのうちのひとつで、九州商船が、長崎港発着の一泊二日ツアーを出していました。これが最も効率が良いですが、ほぼ世界遺産の四つの教会めぐりだけで終わってしまい、それ以外の五島観光はできず、当然空港に寄り道する暇はありません。ツアーはどれもそんな感じ。
世界遺産を回りつつ、五島観光をして、空港にも寄るとなると、個人手配するしか方法がありませんでした。

長崎発の一泊二日ツアーでは、野崎島へ中通島からチャーター船で直行したりして時間の短縮を図っています。一方で、個人手配だと、まずは定期船のみで考えなくてはならず、周遊は意外と時間を食います。一泊二日で四つの教会を巡るのはほぼ不可能でした。
そんな中で、福江を拠点にした一部の教会のみをめぐるツアーがいくつか出ていたので、定期便だけでなく、それらも含めて検討することにしました。

久賀島と奈留島は、それほど大きくないので、半日もあれば二島一気に簡単に回れそうに見えました。このため、世界遺産の教会は、久賀島と奈留島を半日、頭ヶ島と野崎島を一日で訪問し、残り一日半で福江島や中通島+若松島を回る二泊三日観光が理想的です。
しかし、久賀島〜奈留島間の船がないので、周遊は簡単ではありませんでした。島内の交通もチョコマカ時間がかかるため、それぞれ半日は必要でした。
普通に考えると、久賀島、奈留島をそれぞれ半日程度、中通島〜頭ヶ島で一日程度、小値賀島〜野崎島が一日程度は最低必要でした。

東京からだと航空便利用が標準ですが、航空定期便は最南端の福江島にしか飛んでおらず、福江島拠点とせざるを得ません。このため、野崎島(+小値賀島)へは中通島経由でしか行けず、特に時間がかかります
そして、往復航空だと、どんなに頑張っても、初日福江島に着くのが昼前、最終日は夕方には福江島にいないといけないので、かなり厳しい感じがします。

長崎本土から航空利用を止めて長崎港や佐世保港から船にすると小値賀島や中通島には行きやすくなります。しかし、この場合は、空港〜港の移動で最早でも一時間程度に加え、本土〜五島間の移動が二時間程度増えます。しかもダイヤが合いません。こちらはこちらで時間がかかりすぎるので、結局航空便を利用するしか方法がありませんでした。

しかも、色々調べていたら、野崎島の旧野首教会堂は改修工事で中に入れないことが判明。それだったら行く意味がないので、野崎島訪問は断念。合わせて小値賀空港へ行くのも断念しました。

野崎島に行かないならかなり余裕は出てくるものの、各島をもっと効率よく回りたいところ。奈留島のフェリーは若松島まで行くので、初日午後は久賀島、二日目に頭ヶ島に行く途中で奈留島に寄る方法も考えました。しかし、奈留島-若松島間は毎日2往復だけ。朝福江島→奈留島と渡り、昼奈留島発→若松島と渡ると、帰りを中通島の奈良尾港発にしたとしても夕方発で若松島/中通島上陸時間は残り二時間ほどしかなく、頭ヶ島まで行くのは不可能です。そもそも若松島→奈良尾港で返せるレンタカーもなく、このルートでの無理でした。

このため、丸々使える二日目に中通島〜頭ヶ島のみに遠出することがほぼ自動的に確定。イメージとしては、初日昼前に福江入り、午後に久賀島か奈留島を訪問。二日目は中通島〜頭ヶ島に費やし、三日目午前に、久賀島/奈留島で初日に行けなかった方に行き、三日目午後は福江島観光の行程で検討しました。

※航空だと18時とか19時くらいまでは島発の飛行機があるイメージですし、長距離フェリーだと深夜発があり、夜も動いているイメージが強いです。しかし、五島をはじめ、島間のフェリーは、最終便が15時台、16時台頃に出るので、意外と島滞在時間がないことが多いです。

で、色々調べてみると、一万三千円とかなりお高いですが、昼に福江島を出て奈留島、久賀島と回って夜に福江島に戻ってくる世界遺産ツアー「キリシタン物語」が五島市観光協会から出ていることが分かりました。
初日の午後は、それを活用し、初日の午後半日で久賀島と奈留島を一気に回ってしまうことにしました。昼前に空港に着いてから連絡バスで港へ行き、そこから出港です。

※同じ五島市観光協会が出しているプランだと、午前出発〜昼過ぎ到着で福江島→久賀島→奈留島→若松島と回るツアーがあります。若松島と中通島は橋で繋がっているので、このツアーを二日目に入れ込んで、一気に二日目に三教会を回ることも考えました。キリシタン物語と変わらぬ値段で、海からしか見られないキリシタン洞窟やハリノメイドも訪れるのが魅力のひとつですが、土日限定のため使えず。そもそも携行日だったとしても、若松島から中通島へ抜けるためのレンタカー屋が港になく、若松島についてからの足確保が難しいため断念しました(若松島到着後に福江島に帰るだけなら、同じ港から船があります)。
また、福江→奈留→若松島(土井ノ浦)→中通島(郷ノ首)→若松と渡る高速船もありますが、若松発は朝一、福江発は夕方しかなく、使えませんでした。


二日目は完全個人手配。朝一便で中通島へ渡島し、レンタカーで頭ヶ島天主堂へ。夕方の便で福江島に戻ります。上五島空港はこの日に回ります。中通島は、南側の奈良尾港着発です。

三日目は、島流しも考慮して、福江島で完結。朝からレンタカーで島を一周し、夜便で帰京することにしました。

これで、宿泊は福江のみで抑えられ、かつ、二日目は荷物を置いたまま、世界遺産だけではなく、中通島や福江島観光も出来る行程となりました。
この行程なら、万一二日目に中通島で島流しにあっても、定期便で帰ってこられますし、そもそも島流しになりそうな行程なら中通島訪問を諦めればよいだけです。
「キリシタン物語」の出費が痛いですが、初日はレンタカー無しに出来、宿泊が福江市内で格安宿を探せるので、全体費用は少し抑えられました。

※奈留島、久賀島の半日ツアー「キリシタン物語」は、地元の観光協会が提供しているものです。平日のみの携行です。九州商船が出している長崎発着の世界遺産教会めぐりのツアーにも組み込まれています。
ツアー行程は、福江島→奈留島を定期船で渡り江上天主堂へ、その後久賀島へ渡って旧五輪教会を見たあと、久賀島→福江島は定期船で戻ります。奈留島→久賀島間に定期船はないので、この区間をチャーター船で渡るようでした。このため、少し値が張るようです。
ちなみに、木口汽船から福江島→久賀島→奈留島→福江島と回るツアーで、キリシタン物語の半額以下(5,000円程度)のプランが出ています。木曜日、金曜日は午前出発で、今回利用はできませんでした。木口汽船のツアーの値段を見ると、キリシタン物語はちょっとボラれてる感があるのがなんともですね(船三区間のうち二区間が定期便利用なので大して運賃かかってないですし、、、)。



アクセスの予約
まずは往復の航空便を予約。
東京からだと福岡経由の方が便利ですが、オリエンタルエアブリッジ(ORC)の自前の機体に乗りたかったこともあり、長崎乗り継ぎを選択。長崎→福江は朝一便が10時台発と遅いので、初日の朝は、ギリギリ羽田→長崎の朝一便から乗り継ぎができ、昼前に福江入りが可能に。福江港発着のツアーまでは二時間以上空くので、福江行の飛行機が多少遅れてもビクともしない行程に出来ました。
三日目の帰りは、長崎経由の最終便。17時台に福江を出て、長崎からは20時台の便で東京に戻ります。福江発は、長崎行より遅い福岡行もありましたが、値段があまり安くなかったのもあり、往復割引が適用できる長崎経由としました。
ORC便は、JALとANAのダブルコードシェアが付いています。二週間前に予約をしたので安い運賃は提供がなく、大手2社は一万三千円ほど、ORCは普通運賃で一万二千円強。往復割引で一万一千円台だったので、ORCで往復予約しました。

現地移動の予約
初日は、レンタカーを借りないので、空港から港へは連絡バスで移動します。このバスは予約不要でした。
一日目午後はツアー参加で交通予約は不要。福江港に戻ってから宿までは徒歩アクセスとしました。同様に二日目朝の宿〜福江港、二日目夜の福江港〜宿間も徒歩です。

続いて、二日目の中通島(奈良尾港)、三日目の福江島でのレンタカーを予約しました。
二日目の福江島〜中通島間の船はどれに乗るか分かりませんが、どれに乗っても対応できるよう、レンタカーは8時〜17時で予約を取りました。
三日目の福江島のレンタカーは、朝はホテルから徒歩でアクセスして貸出を受け、夕方返却後は空港までの送迎付としました。

二日目の船便は予約することもなかろうと、当日窓口発券にしました。どの船便にするか決めかねていたのも理由のひとつです。
福江→奈良尾間は、朝一便がジェットフォイルで、30分後にフェリーが出ます(ジェットフォイル08:00着・09:50着、フェリー09:05着)。
奈良尾→福江間は、ジェットフォイルが最終で、フェリーが1時間早く出ます(ジェットフォイル15:20発・16:40発、フェリー15:15発)。
所要時間はジェットフォイルが30分に対し、フェリーが1時間。中通島滞在は、往復ジェットフォイルが最も長く8時間超です。ただ、費用はフェリーが千円強に対してジェットフォイルは三千円弱でした。
このため、往復どちらかをフェリーにして費用削減も狙いました。
予約をしないので、往路は全席指定のジェットフォイルが満席だったり朝寝坊したりしたら、フェリーへの切り替え。復路はフェリーに間に合わなければ、ジェットフォイルにするつもりでいました。

今回は移動の予約の他に見学の予約も必要でした。
一日目のツアー「キリシタン物語」は専用サイトから予約。こちらはすんなり予約OKとなりました。
最後に、世界遺産の教会はいずれも事前予約が必要でした。江上天主堂と旧五輪教会堂はツアーに組み込まれているので予約しなくて済みましたが、頭ヶ島天主堂は個人訪問なので時間指定予約しなくてはなりません。
この予約は30分刻みで毎時00分か30分のみでした。しかも、毎時00分は団体優先でした。
奈良尾港から頭ヶ島天主堂までは約40キロの田舎道。評定速度60キロ近くは出せるでしょうから車貸出時間も含めて40分強といったところでしょうか。このため、奈良尾08:00着のジェットフォイル便から直行する場合は09:00予約が理想的です。ところが毎時00分は団体優先なので、それを考慮すると最適予約時刻は09:30になります。しかし、遅くしたにもかかわらず、09:30では、奈良尾09:05着のフェリーになった場合に間に合いません。一方で万一フェリー便になったときを考慮してそれに合わせると10:00が理想ですが、それは団体優先ですから個人予約だと10:30です。それだと遅くなり過ぎ、中通島の観光の時間が短くなります。遅い時刻にして上五島空港の見学で時間調整出来るとはいってもせいぜい30分間。10:30だとジェットフォイル便から遅すぎで、この時間設定は非常に迷いました。
各時刻30人ほどしか受け付けてなさそうで早く予約しないと埋まりそう。09:30と10:30の二択で悩みましたが、10:30が少し減っていたのもあり、フェリー便になっても港から急げば若干の遅れ程度で行けるだろうと、ひとまず09:30で予約しました。

宿泊の予約(なし)
ホテルは福江島で二泊必要です。
比較的安く出たSERENDIP HOTEL GOTOを連泊で取りました。

■ここまでの教訓!
[長崎]羽田からは朝一遅め←到着は9時台です。
[福江]長崎からは朝一遅め←到着は10時台です。
[上五島]パークアンドライドは終了←コロナ禍中になくなりました。
五島の世界遺産は離島の離島←とにかく行きづらい!
五島の世界遺産は四教会のみ←意外と少ない!

■今回の予定旅程
12/07 THR
自   宅05:00(自転車)→05:30横浜駅
横 浜 駅05:30(京急線等)→06:00[東京国際空港]
[東京国際空港]07:15(SNA31便)→09:20[長崎空港]
[長崎空港]09:55(ORC73便)→10:25[福江空港]
[福江空港]10:30(路線バス)→10:41福江港
福 江 港13:00(ツアー)→17:30福江港
(奈留島、久賀島)
福 江 港17:30(徒 歩)→18:00福江市内
SERENDIP HOTEL GOTO 泊
12/08 FRI
福江市内 06:30(徒 歩)→07:00福江港
福 江 港07:30(九州商船)→08:00奈良尾港
奈良尾 港08:15(レンタカー)→08:45[上五島空港]
[上五島空港]09:15(レンタカー)→09:30頭ヶ島天主堂
頭ヶ島教会10:00(レンタカー)→島内各所
(中通島、若松島)
島内各所   (レンタカー)→15:00奈良尾港
奈良尾 港15:15(九州商船)→16:15福江港
福 江 港16:15(徒 歩)→16:45福江市内
SERENDIP HOTEL GOTO 泊
12/09 SAT
福江市内 08:00(レンタカー)→島内各所
(福江島)
島内各所   (レンタカー)→16:00福江市内
福江市内 16:00(送 迎)→16:15[福江空港]
[福江空港]17:45(ORC78便)→18:15[長崎空港]
[長崎空港]21:10(SNA38便)→22:45[東京国際空港]
[東京国際空港]23:00(京急線)→23:30横浜駅
横 浜 駅23:30(自転車)→24:00自  宅


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2023年11月06日

ヘリポートへグルグル(旅行後)

※本旅行記は2023年11月に訪問したものを2024年3月に公開したものです。
旅行前1日目2日目3日目/旅行後


■2023.11 東京国際・熊本・大分県央・福岡の旅行後


今回の旅では、福岡空港を利用しました。
福岡では、ここのところ門限が話題に上っています。騒音被害が少なそうな福岡空港(奈多地区)でも厳しい門限があったので、今回は空港の門限を軽〜く考えてみます。

■福岡空港の門限は何時かご存知ですか?
2023年2月、東京国際(羽田)発福岡行の日本航空(JAL)331便が、22時を過ぎたため、福岡空港上空で着陸許可が下りず、引き返して関西国際空港にダイバート。その後羽田まで戻る事態が発生しました。同日同時間帯に福岡周辺を飛んでいた他の航空便が着陸出来たことや、近くの北九州空港に下りなかったことから、大きな話題になりました。

さらに、2023年9月には、福岡で着陸をやり直したセブパシフィック航空(CEB)が燃料ないからとグルグルしての福岡着陸を諦めて北九州にダイバート。北九州で給油等に時間がかかった結果22時を過ぎたため、福岡へ再運航できず、北九州で客を降ろせないまま深夜にマニラへ戻るという事象が発生。酷い対応だと大きく報じられました。

いずれも、福岡空港の門限のせいとされ、2023年になってから急にクローズアップされ始めました。

では、ここでちょっとしたクイズです。
そんなダイバートの原因になった福岡空港の門限。門限の根拠となる福岡空港の運用時間は何時〜何時か知っていますか?


■福岡空港は実は24時間空港
今回の旅行記3日目にも体験したように朝は7時から。そして夜は22時までですね。と言いたい所なのですが、実は福岡空港の運用時間は7時〜22時ではありません

福岡空港の運用時間は、0時〜24時=24時間なんです。
24時間運用であるものの、騒音防止などの観点から、旅客便の運航時間を原則7時〜22時に制限。22時〜7時の離着陸は、天候不良などの理由での遅延時は認めているのですが、航空会社原因の理由の時は認めないことにしている、というちょっと特殊な運用をしています。

前者のJALは、整備理由で遅延したため着陸が許可されませんでした。
通常はこのような時は飛ぶ前に諦めて欠航にするのが鉄則なのですが、当該便は羽田からぶっ飛ばせばギリギリ間に合う時刻だったため、羽田を離陸してしまいます。そして、22時前に福岡上空まで飛んできていたのですが、着陸機の順番待ちでグルグルしている間に22時を越えてしまい、福岡に着陸できなくなったものでした。
かなり珍しい事例ではあります。

この福岡空港の門限設定は、実はかなり特殊な事例です。

例えば、世界的にもバカにされている成田国際空港の運用時間は、そもそもの設定が6時〜24時ときっちり決まっています。つまり、元々0時〜6時は原則航空便を飛ばせない時間です。
で、離着陸制限(カーフュー)の弾力的運用が24時半まで可能になっており、最大でその時刻までは離着陸を特別に許すという運用になっています。離着陸禁止時間帯に特別に離着陸を認めるという設定です。
■成田の公式サイトの解説→https://www.naa.jp/jp/csr/curfew/
こういった空港は、国内でいくつもあります。これらの空港では、30分なり1時間なり、特別に離着陸を認める時間帯があります。
この場合、普段は運用終了時刻までに離着陸しなければならないので、元々のダイヤを運用終了時刻の30分くらい前までに設定して余裕を持たせるのが普通です。それでも運用時間に間に合わない時に、特別に一定時刻までなら離着陸をOKとすることがあるというわけです。

一方、カーフューの弾力的運用がほぼない空港もあります
代表例は騒音問題で地元の反発が激しかった大阪国際空港(伊丹空港)です。伊丹の運用時間は7時から21時です。
一応、時間外でも運航を認める場合があります、とはされていますが、実際の運用では、21時を過ぎる場合は、ほぼ離着陸が認められません。これはかなり徹底されているので、関西国際空港へ目的地変更することがしょっちゅうあります。
(羽田-伊丹便などは常連さんも多いので、このダイバートが慣れっこになっている人も多いと思います。)

日本の空港はどこも、上記のいずれかか、24時間運用の三つのどれかに該当しています。

ところが、福岡だけはこのどれにも当てはまりません
なぜならそもそも運用時間は24時間で、本来はいつでも離着陸できるのに、制限があるからです。
24時間運用しているけど、騒音に配慮して原則飛ばすのは7時〜22時に収めてくれとお願いし、航空会社もそれに応えている運用になっています。

前述の成田などは原則破りをして特別に延長している感じですが、福岡はその逆で普段から原則を短縮している感じです。当然、22時を多少超えたところで、運用時間中なので、本来は気にする必要はありません。
このため、福岡空港のダイヤは余裕を持たせることはせず、ミッチリ7時〜21時55分で組まれています。航空会社も一般常識はあるので、流石に22時を3時間も4時間も超えるような運航はしないですが、航空便は遅延が当たり前の世界なので、10分、20分位なら仕方がないよね、というような運用をしています。
福岡の7時〜22時は、運用時間でも、実際に運航できる時間でもなく、旅客便のダイヤを設定する時刻とでも言えるでしょうか。

これまでこの門限が問題にならなかったのは、福岡が24時間運用でそもそも多少時間が過ぎてもそれほど気にせず離着陸させていたことに加えて、JALやCEBのケースのような長時間待たされたうえでの出発地引き返しがめったに発生していなかったからでした。
伊丹から関空へのダイバートが月に数回起きるのに対して、福岡に下りられない事例は年数回あるかないかです。

※ちなみに、成田も伊丹も含め、この運用時間は、緊急事態等の際は当てはまらず、運用時間外でも離着陸が可能です。急患だとか、墜落しそうな航空機だとかの離着陸を断るわけにはいかないですもんね。

■福岡には近くに代替空港がない?
そんなユルイ門限の福岡空港ですが、JALのケースのような、航空会社原因の場合ぐらいは22時以降の離着陸を止めてけろ、という運用を取っています。
このため、時には、JALのケースのように強行突破をはかる運航をした際等に離着陸を断られることが起こります。

ここで課題となったのがダイバート先の代替空港が近隣にないことでした。

前述したとおり、伊丹の場合、門限で離着陸不可を食らうと、同じ大阪都市圏の関空にダイバートします。
しかし、福岡は近隣空港へ簡単にダイバートできません。

国内線の場合、福岡には、JAL、ANA、スカイマーク(SKY)、アイベックスエアラインズ、AIRDO、ソラシドエア(SNA)、スターフライヤー(SFJ)、フジドリームエアラインズ(FDA)、オリエンタルエアブリッジ(ORC)、天草エアライン、Peach Aviation(APJ)、ジェットスター・ジャパン(JJP)と、日本一航空会社が乗り入れています。
しかし、近隣の24時間空港のうち、北九州はJALとSFJだけ、佐賀はANAだけしか就航していません。
(SKY、ORC、APJ、JJPは長崎、SNA、FDA、JJP、AMXは熊本に就航していますが、運用時間は、長崎は07:00〜22:00、熊本は07:30〜21:30で福岡の門限には対応できません。)

滑走路はあるので、ダイバートして代替空港に下りられたとしても、
 機体のハンドリング
 ホテルや福岡空港までの地上交通の手配
 (国際線の場合)入国等の手続き
の大きく三点ができなければ、動きが取れなくなってしまいます

まず、機体ハンドリングが出来なければスポットインすら出来ず、ステップ車なども付けられないので客は降りられません。
地上交通などが手配できないと、降りた客は福岡空港に向かえません。
そして、入国等の手続きができなければ、不法入国になってしまいます。

北九州や佐賀に降りたとしても、現地で対応できる地上係員がいないので、スポットインすることさえも叶いません。
こういった場合は、地上係員に福岡から陸路で来てもらうしか方法がなく、最早でも一時間程度は機内で待たされることになります。

JALは北九州に就航しているから、ハンドリング可能なはずと疑問な方も多いと思います。当時331便に使われていたエアバス350は北九州に飛んでおらず、機材に対応する設備がなかったため、北九州にダイバートできませんでした。この場合、仮に人が対応していても、設備がないという状況です。
(で、エアバス350に対応している一番近いダイバート先である関空に降りたものの、そこで客を降ろしても客は路頭に迷うだけ。給油などで時間がかかったものの、福岡はおろか九州の空港で降りれるところがないため、出発地の羽田に戻ったわけです。(出発地に戻れば、自宅に戻ったりできる))

国内線ですらそんな状態なので、国際線のダイバート対応などほぼ不可能です。
CEBは北九州にダイバート後、すぐにハンドリングの対応ができず、福岡への再運航が間に合いませんでした。
でも、福岡から航空会社の地上係員が来てスポットインできれば、お客さん降ろせたじゃん、となりますが、北九州空港は、その時間帯に入国手続の受け入れ体制がなく、降ろすことが叶いませんでした。

今回のダイバート事例を受けて、福岡の運用時間を延ばすべきだ!という意見が多いのです。それを騒音配慮の定期便運航可能時間制約を延ばせと捉えても、それって何時まで?となってしまいます。24時間運用の中でわざわざ騒音配慮のためにやっているので、それをやらないわけにはいきません。福岡の場合、それがたまたま7時〜22時だっただけでこれを23時まで延ばしたところで、同じ問題は起こります。
それだったら、むしろ、
 キッパリ騒音配慮を止めます、とするか、
 伊丹みたいにダイバート先をしっかりして日の出〜日没までに短縮すべき
ではないでしょうか。
最近は夜活動的になる人も多いですが、本来は暗くなれば活動を止めるのが人間です。寝るときにうるせーと言うのですから、基準は太陽の出ている時間にするべき。夏場なら明るくなる5時〜18時位で飛ばせば良いんです。
そしたら、周辺の交通機関も福岡名物屋台村も3時〜20時くらいの健全な運行時刻になり、会社も7時〜16時とか日中だけの健全な勤務時間帯になります。深夜22時とか、働き方改革にひっかかるような夜の稼動がなくなって皆ウイン-ウインですよね〜〜。そうやって福岡が率先してサマーダイヤ的なことを示せば良いだけです。
しかも、福岡の運用時間が日没までになれば、日没ギリギリでのダイバート先として多くの航空会社が就航している長崎や熊本なども活用出来ます。夜になったばかりの時刻なら入国審査官だって残ってるでしょうから、今回のような事態はほぼ起きません

極論に走り過ぎてしまいましたが、運用時間を延ばせという議論は、結局、そういうことです。
定期便運航可能時間が短すぎると言うなら、7時〜22時を、7時〜23時にしても、6時〜22時にしても同じこと。さて、それで解決しますかね??ただただ旅客便の飛ぶ時間が延びただけで、たぶん何も解決しません。
一つの解決策としては、21時55分着までの定刻ダイヤを20時55分までにするとかならまだいけるかもしれません。それでも、航空業界の場合、遅延は標準仕様ですから、21時過ぎても気にせず降りてきそうですし、利用者はどう思いますね、、、。
前回の旅行記でも課題になったように、福岡って、夜に空港着いてからレンタカーを借りるのすらできません。働き方改革の名のもとに、営業時間が短過ぎるからです。最近はこういった感じで働き方改革の名のもとで深夜勤務をなくす風潮にあり、出張族が多そうな大手企業ほどその傾向が強いです。ですので、深夜の最終便ダイヤが1時間早まるくらいの措置では、誰も文句言わないでしょう〜〜。それこそ、運航可能時間を6時からにするのとセットにできれば、実質延長ですから、利用者は誰も不便になりません。


■福岡の民間委託には北九州と連携が求められている
JALは2月の事例が騒ぎになったことを受けて、その後、北九州にダイバートできる体制を構築しました。
6月には実際に福岡門限で下りれなかった便の北九州へのダイバートが発生しています。伊丹と関空のように、福岡が無理なら北九州へという流れができたので、羽田離陸時に運航に悩む事態が減り、欠航のリスクを大幅に減らしたわけです。

北九州は24時間空港ですし、福岡空港までは高速を使えば1時間位でアクセス可能です。
これを活用しない手はありませんが、福岡に比べると北九州は就航社数・便数が少なすぎ、急なダイバートには対応できないのが実状です。

そこで、空港管理者の役割が大切になってきます
空港管理者がうまく立ち回り、ダイバートに必要な、ハンドリング体制、福岡までの輸送体制、入国体制を空港側が用意できれば、航空会社はダイバートしやすくなるからです。

実は、福岡空港を民間委託した際、受託者には北九州空港との連携を求めています。
元々この連携は、混雑している福岡から、就航先を北九州に変えてもらうことを意図しています。このため、ダイバート対応はほぼ考えられてきませんでした。しかも、2月のJAL便ダイバートが酷い事例だと騒がれるまで、この連携は放置されていた感があります。
福岡の場合、この連携がポイントになるでしょうか。

福岡空港は混雑空港で、国内線の場合、就航するときには国交省の審査があります。北九州へのダイバート対応できることを就航の条件にするのも一つの手でしょう。

機体のハンドリングは、例えば福岡から人員をよこすでも良いでしょう。その際にハンドリング機器を持ってこられないなら、それを北九州に用意しておくのを、福岡就航の条件にする、それができないなら福岡就航は認めないということだってできます。
地上交通は、空港管理者が、すぐ手配できる体制を提供できればより良いですね。
入国等の手続きについては、国の仕事なんだから、普段から24時間対応させておけば良いだけ。で、そういった人員を確保したいなら、例えば、国際線は北九州へ誘導し、伊丹と関空のような関係にすることも必要になってくるかもしれません。

こういったことは福岡に限らず、どこの空港でも起こり得ます。
各空港ごとにダイバート先を設定出来なければ、就航は認めないという方法も必要になってくるのではないでしょうか。

福岡は、たくさんの航空会社が集中し、それらの航空会社が就航するダイバート先の周辺空港よりも運用時間が長く、機材も福岡限定という運用だったからこそ、今回のような事態が発生してしまいました。
福岡と北九州の役割分担をもっと考える必要があるのかもしれません



福岡の騒音対策門限が話題になっていたので、少し触れてみました。
早く、福岡と北九州のうまい連携を考えて欲しいところ。門限のせいやダイバート先がないせいで空の上でグルグルすることなく、うまいダイバート体制が築けると良いですね。
今回も、いつもの通り、かる〜く薄っぺらいまとめで、グルグルっと〆させていただきます。


posted by johokotu at 21:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆旅行記 | 更新情報をチェックする

2023年11月05日

ヘリポートへグルグル(3日目)

※本旅行記は2023年11月に訪問したものを2024年3月に公開したものです。


■2023.11.05 福岡→東京国際→(自宅)

■朝の始まりが意外と遅い福岡空港をグルグル
今日は最終日。おやつの時間までに、福岡空港、福岡空港(奈多地区)、福岡市内の非公共用ヘリポートをグルグル巡ります。

福岡空港は帰りに利用するので、その時に訪問でも良いです。しかし、多くの利用者がいるため、人が少ない間に撮影を済ませたいところです。そこで、開館前からターミナル周辺へ行き、館内は開館と同時に調査することにしました。

ホテルは敢えて東比恵駅前に取ったので、4時半にホテルを出て国内線ターミナルまで30分ほど歩きました。
国内線ターミナルの開館時刻は5時半。まずは外回りと思ったのですが、日の出が遅い時間帯で暗いまま。バス停などのチェック位しか出来ず、開館時刻を迎えました。

202311-2a.jpg
真っ暗な時刻に空港到着。
まだ中には入れませんでした。

202311-2f.jpg
福岡と言ったら巨大看板群ですね。北側の一枚です。
あれっ?権利関係に厳しく、終了後すぐ片付けることを求められているはずの
東京2020の残骸が!まさかの福岡で楽しめました!石橋叩いてないですね〜。

202311-2g.jpg
朝焼けに染まるターミナル地区。
ターミナル内部見学を一通り終えて展望デッキ開放待ちの間の一枚。


開館と同時にターミナルに入ったところ、人は少なかったですが、チェックインカウンタがオープンするのは6時以降で完全に眠った状態でした(7時ピタリ発があるのに、、、。1時間前じゃ展望に買い物に食事に行く時間足りないですよ〜〜)。照明が全然付かず、付いた頃には地下鉄の始発便も到着後。カウンタ前には行列が出来ていて、うまく写すことは出来ませんでした。

202311-2b.jpg
5時半にオープンしたので立ち入りましたが、、、。
チェックインロビーは暗いまま。

202311-2c.jpg
JALは自動手荷物預け機も導入済み。
まだ暗いまま。

202311-2d.jpg
保安検査場手前には自動チェックイン機が並びます。
手荷物預けなければここで手続きだとスムーズです。AMXもありますね。


さらに、展望デッキは7時からの開放で、見学まで少し待ちました。
30分くらいで調査を済ませて、先を急ごうと思っていたのに、最短経路での見学は叶わず。あっちこっちにグルグルグルグルしてしまいました。
結局空港を出たときには7時半を過ぎていました。

202311-2e.jpg
展望デッキ手前に空港PR展示がありました。映像やレーダーもあり。
空港の歴史や概要が詳しいです。他空港は飛行機メインが多いですが、
福岡は空港メインの展示で、空港マニヤ的にはニヤニヤnear near。空港を身近nearに感じます。


202311-2i.jpg
7時にやっと開いた展望デッキ。ウッド化、ワイヤー化済み。
展望室がない代わりにかなり広くなりました。
→以前の様子(名物檻の中)はhttps://johokotu.seesaa.net/article/441988017.html

202311-2j.jpg
展望デッキは二層構造。間を結ぶ階段はらせん階段です。
旧第一ターミナルにあった名物を意識したようです。
※バリアフリー動線は館内経由でエレベータあり。

202311-2h.jpg
最後に正面を撮影。
さあ、福岡に来ましたよ〜〜。



■福岡市内を地下鉄であっちこっちグルグル
今日はこれから福岡市内のヘリポートをグルグル回ります。
福岡市内のヘリポートは、鉄道でも比較的アクセスしやすいですが、福岡市立こども病院ヘリポートだけ駅から微妙に離れているため、レンタカーを借りることにしていました。
しかし、中心部は渋滞等が怖く、駐車場確保も大変です。ちょうどレンタカー屋の営業開始が8時頃からばかりだったので、中心部の三か所を地下鉄で先にグルグル回ることにしました。

202311-2k.jpg
まずはレンタカーではなく地下鉄でアクセス。
空港駅のシンボルカラーはスカイブルー、図柄は飛行機を入れたデザインです。


地下鉄のダイヤがあるので、最初に天神の済生会病院、次に九大病院、最後に大濠公園のNHK福岡の順が効率が良いですが、済生会病院を見るために登るアクロス山のオープンが遅い可能性もあることから、九大病院→NHK福岡→済生会病院の順であっちこっちにグルグル回りました。

福岡空港からはまず四駅乗って中洲川端駅での乗換。接続が悪くここでいきなり10分ほどの待ちを食らいました。そこから三駅だけで、プチ難読駅名の馬出九大病院前駅に到着です。
九州大学病院ヘリポートは駅からすぐ、少し歩いただけで見えました。

・九州大学病院ヘリポート
 非公共用ヘリポート/民間設置(九州大学)/屋上設置タイプ
 ・定期就航路線無し
202311-2l.jpg
九大病院は高い建物の上にあります。ヘリポートは右端。
写真は正門から撮影。敷地外からはギリギリ吹き流しが見えただけでした。


馬出九大病院前駅からは大濠公園駅まで六駅移動。
NHK福岡ヘリポートは大濠公園駅から意外と距離があり、公園内でグルグル回ってマラソンする人と同じくらいの小走りで済ましたものの往復30分以上かかりました。

・NHK福岡ヘリポート
 非公共用ヘリポート/民間設置(日本放送協会)/屋上設置タイプ
 ・定期就航路線無し
202311-2m.jpg
NHK福岡は大濠公園越しに見えます。
ヘリパッドが飛び出て目立ちます。
白鳥漕いで飛び立つ?ヘリでグルグル飛び立つ?


大濠公園駅からは、天神駅まで二駅乗車。
福岡県済生会福岡総合病院ヘリポートは駅出口から地上に出たら、すぐ建物は見えたのですが、最後のアクロス山登山で時間を食いました。

※アクロス山は、天神にあるビル アクロス福岡の段々畑のような屋上のことを指します。背丈以上の木々でこんもりとした屋上緑化がなされており、山のように見える屋上です。
済生会病院と同レベルまで上がることが出来るため、今回登ったのですが、なんと、エレベータやエスカレータはなく、外の階段を地上から延々登らなくてはなりませんでした。こちらはグルグルと言うか、グネグネの階段登り。このため、アクロス山登山と呼ばれています。
今回は頑張って登ったのに、最上階屋上は10時オープンで、その一段下までしか行けないという、欲しくもないオマケ付きでした。敢えて訪問を遅くしたのに開放時刻に間に合わず、そのわずか十数分前に去らなくてはならないという悔しい事態でした。
隣の福岡市役所展望フロアからも見えそうだと、エレベータで快適に行ってみましたが、こちらはこちらで工事中でした。


・福岡県済生会福岡総合病院ヘリポート
 非公共用ヘリポート/民間設置(済生会福岡総合病院)/屋上設置タイプ
 ・定期就航路線無し
202311-2n.jpg
隣接の市役所や県庁、県警にすらヘリポートがない中で、
天神のど真ん中にあるヘリポート。
アクロス山からはやや高さが足りませんでした。


いずれも民間施設なので敷地外から眺めるのみ。元々1時間くらいで回れるかなあと計画しましたが舐めていました。
チョコマカ地下鉄に乗るので、その待ち時間などもチョコマカ加算され、福岡空港に戻ってきた時には10時を過ぎてしまっていました。

202311-2p.jpg
再び福岡空港に到着。
もう太陽は完全に昇った時間帯です。

202311-2o.jpg
カーブサイドの一番南側に降車レーンを造成中でした。
1か月後から稼働らしいですが、間に合いますかね、、、。


■後半戦はレンタカーであっちこっちグルグル
福岡空港でレンタカーを借りて、奈多方面へ急ぎます。
8時半には出ようと考えていたので、あまり時間がありません。時間があれば名島水上飛行場跡地なども行こうと思っていましたが、グルグルしている暇はありませんでした。

九大病院やNHK福岡に寄った時に、メイン通りを走っている車が全然いなかったので、中心部も含めて空いているのかと思っていましたが、走り出したら車だらけ。行きは渋滞にはならなかったものの、車は多く、信号にも結構つかまりました。

福岡市立こども病院ヘリポートは奈多地区に行くすぐ手前のアイランドシティにあり、近くにアイランドシティ中央公園の駐車場があったので、そこに停めてアクセスできました。

・福岡市立こども病院ヘリポート
 非公共用ヘリポート/行政設置(福岡市=病院専用)/屋上設置タイプ
 ・定期就航路線無し
202311-2q.jpg
こども病院はヘリポートの高さは低かったですが、やっぱり見えず。
後ろの高層マンションからは眺め良さそうですが、、、。


その後は、アイランドシティの工業地帯からこれから向かう奈多方面を対岸から眺めたあと、雁ノ巣地区へ。雁の巣レクリエーションセンターの駐車場に停めて、福岡空港(奈多地区)まで歩いてアクセスしました。

※奈多ヘリポートは正式名は「福岡空港(奈多地区)」です。ヘリポートには分類されておらず、あくまでも福岡空港の一部(福岡空港の回転翼用離着陸施設)という扱いです。ただ、英語では「NATA HELIPORT」で告示されていて、4レターも福岡空港本体とは別の「RJFH」が付与されており、ヘリポートではないとは言い切れない不思議な存在です。
この施設、遊覧飛行などは扱われておらず、航空機使用事業用と防災用に使われています。このため、空港=公共用なのに、一部企業などの独占使用で、一般人が利用することはほぼ無いです。そして、公共用なのに、ヘリ乗らねーなら入ってくんなと、ものすごい排他的なのがとても残念でした。
不思議なのはその運用制限。防災用でもあるのですが、なんと、離着陸が厳しく制限され、なんと訓練飛行も禁止されています(当然遊覧飛行も禁止)。そして、福岡空港本体と同様に24時間運用なのに、夜間の離着陸は原則禁止です。これらの制限は騒音対策とのことなのですが、一番近い家でも700メートル離れており、西側は4キロ以上家はありません。南北は海の上。海の中道をぶっ飛ばす車の方が五月蝿いぐらいです。
そもそも元々飛行場で、福岡空港への着陸機のルート直下でもあるのに、騒音で文句を言われるというなんとも残念な施設になってしまっていました。
福岡県・福岡市の防災ヘリも拠点にしています。遊覧飛行禁止はまだ理解できますけど、災害時には助けて欲しいけど、訓練はよそでやれ、はさすがにやり過ぎでは???そら、地元民含めて関係ない奴は入ってくんな、ってなりますやね。
ちなみに、ここより大都会、家が密集している福岡市中心部にたくさん民間ヘリポートがあるのは、お伝えしている通りです。公共用はダメで民間ならOKとはこれ如何に?


202311-2r.jpg
アイランドシティの西半分、倉庫地帯側の道路から北側の様子。
福岡空港着陸の最終アプローチの真下でもあり、
福岡航空交通管制部と航空交通管理センターもある日本の航空の要衝です。

202311-2t.jpg
奈多地区に到着〜〜。
県道59号線海の中道の交差点で巨大な格納庫群がお出迎え。
バス停留所はここにあります。

202311-2u.jpg
空港区域に入ろうと思ったら、ヘリ乗らねー奴は立入禁止でした。
岡南や大分県央みたいに、管理事務所に展示やデッキでもあるかと期待しただけ無駄でした。
福岡空港(奈多地区)って公共施設の一部だと思っていましたが、、、。


奈多地区は福岡第一飛行場(雁ノ巣飛行場)の跡地で、周辺にいくつか遺構が残っているので、周囲をグルグルしました。

※福岡空港(奈多地区)は、海の中道という国内有数の砂洲の中程に位置しています。この砂洲の先端には陸繋島の志賀島があります。志賀島は日本人なら誰もが知る金印の発見地。古代から、大陸との行き来があった重要な場所でした。
そんな場所に戦前、福岡第一飛行場(雁ノ巣飛行場)ができました。当時は、大陸への便が発着し、日本の玄関口となっていたそうです。この海の中道・博多湾周辺は多数の飛行場・水上飛行場があったところで、遺構がポツポツ残っています。
戦後は西側の西戸崎飛行場等を含めて海の中道一帯が米軍基地に。返還後に跡地が再開発されました。
福岡空港から離れた辺鄙な所になぜ福岡航空交通管制部と航空交通管理センターがあるのか、福岡空港(奈多地区)が出来たのか、疑問な人も多いと思うのですが、それはここが由緒正しき福岡第一飛行場の跡地だったからです。そして、福岡空港(奈多地区)が開設され、回転翼限定とは言え、再び航空機が離着陸するようになったのは感慨深いですね。
福岡第一飛行場の跡地には、このほかに、雁の巣レクリエーションセンターや海水淡水化センター、筑紫少女苑などが整備されました。また、米軍基地となった範囲のうち西戸崎側は国営海の中道海浜公園等に活用されています。
海の中道は、福岡空港の移転先候補に挙がりましたが、結局福岡空港の拡張で収まったので、アジアからの玄関口として再び脚光を浴びることはありませんでした。しかし、奈多地区は福岡空港の一部ですので、一部移転は実現しました。よく考えてみると、福岡空港は、雁ノ巣飛行場と板付飛行場という、二つの飛行場をルーツに持つ、国内随一の存在になっています。まさに金印級ですね。
今回自分は車でアクセスしましたが、福岡空港ほどの近さではありませんが、海の中道へは鉄道で簡単に行けます。博多駅から四駅の香椎駅で乗換、一駅目がこのあと行く和白駅、三駅目が奈多地区最寄り駅の雁ノ巣駅、奈多地区を横目で見ながら走った四駅目が観光地海の中道駅です。朝に乗った福岡市地下鉄からもアクセスでき、馬出九大病院前駅から三駅乗った貝塚駅で西鉄に乗り換えると七駅で和白駅に到達できます。(途中の名島駅も、水上飛行場跡地(リンドバーグ通り)がある最寄駅)
福岡観光の際は、空港マニヤ的にもオススメの訪問地です。(ヘリで行けたらもっと良いのに、、、)


202311-2s.jpg
県道59号線上、奈多地区のすぐ西側で、
海の中道海浜公園の管理道路が斜めに分岐しています。
実はこの道路、旧飛行場時代からあるものです。

202311-2w.jpg
雁の巣レクリエーションセンター正面入口。
旧飛行場区域の多くが運動施設に変わりました。

202311-2x.jpg
海に突き出たスロープは、旧飛行場の遺構。
水上飛行機が使用していたものです。

202311-2v.jpg
住宅街の中に旧飛行場の正門跡があります。
石碑がそれを伝えています。


その後は県道59号線を進み、福岡和白病院ヘリポートを確認しました。

・福岡和白病院ヘリポート
 非公共用ヘリポート/行政設置(福岡和白病院)/屋上設置タイプ
 ・定期就航路線無し
202311-2y.jpg
福岡和白病院ヘリポートは下から見ても形がクッキリ。
まん丸で目を引きます。


和白で呑気に昼飯を食いましたが、帰りは和白付近から渋滞だらけ。飛行機に間に合うかハラハラで、結局空港に着いたのは14時過ぎ。返却時刻もギリギリでした。
ここのところの航空利用で連続しているバタバタ搭乗で、落ち着かないまま東京へ戻りました。
いろんな所をグルグルしすぎて頭の中がグルグルで疲れました。

※福岡市の中心部は休日の朝だから空いていたようです。しかし、道路は空いていても、大濠公園駐車場は9時の時点で既に満車でした。
レンタカー出回った時間帯は、お休みの人々がお出かけを開始した頃。道は結構混んでいて、雁の巣レクリエーションセンターの駐車場も満車に近かったです。
今回はこども病院が駅から遠かったのでレンタカーにしましたが、駐車場代も結構かかりますし、やはり大都市は公共交通で移動すべきですね。


■今日の教訓!
[福岡]ターミナル開いても手続き出来ず←6時頃からです
福岡移動は渋滞警戒・公共交通で←鉄道発達していますが、ヘリで行けると便利かも
[福岡]二つの飛行場から出来ています←奈多は雁ノ巣、本体は板付
海の中道周辺は空成分だらけ←跡地もたくさんあります

■実際の旅程
11/05 SUN
福岡市内 04:30(徒  歩)→05:00[福岡空港]
[福岡空港]07:30(福岡市地下鉄空港線)→07:40中洲川端駅
中洲川端駅07:50(福岡市地下鉄)→08:00馬出九大病院前駅
馬出九大駅08:00(徒  歩)→08:15[九州大学病院ヘリポート]
[九州大学病院HP]08:15(徒  歩)→08:30馬出九大病院前駅
馬出九大駅08:30(福岡市地下鉄)→08:45大濠公園駅
大濠公園駅08:45(徒  歩)→09:00[NHK福岡ヘリポート]
[NHK福岡HP]09:00(徒  歩)→09:15大濠公園駅
大濠公園駅09:15(福岡市地下鉄)→09:30天神駅
天 神 駅09:30(徒  歩)→09:45[福岡県済生会福岡総合病院ヘリポート]
[福岡県済生会福岡総合病院HP]09:45(徒  歩)→10:00天神駅
天 神 駅10:00(福岡市地下鉄)→10:15[福岡空港]
[福岡空港]10:30(レンタカー)→11:00[福岡市立こども病院ヘリポート]
[福岡市立こども病院HP]11:00(レンタカー)→11:15[福岡空港(奈多地区)]
[福岡空港(奈多地区)]12:15(レンタカー)→12:38[福岡和白病院ヘリポート]
[福岡和白病院HP]12:30(レンタカー)→14:15[福岡空港]
[福岡空港]15:20(SKY016便)→16:55[東京国際空港]
[東京国際空港]17:00(東京モノレール線)→17:30浜松町駅


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2023年11月04日

ヘリポートへグルグル(2日目)

※本旅行記は2023年11月に訪問したものを2024年3月に公開したものです。


■2023.11.04 (熊本)→(福岡)

■福岡への移動は鈍行でもすぐ
2日目の今日は福岡へ移動して野暮用です。

レンタカーは10時まで借りていましたが、さっさと福岡へ行くため、開店の8時には返却しに来ました。
朝は少し寝坊気味で7時に出発。一気に熊本駅前に来ました。

ここからは福岡への移動です。
目的地が天神だったため、経路検索をかけてところ、西鉄を含めた鈍行でも熊本から2時間ほどで天神に着けることが分かったので、新幹線ではなく、鈍行で移動しました。

天神に着いたら、そのまま野暮用を済ませに行きました。

■今日の教訓!
熊本-福岡は鈍行でも2時間←あっという間です

■実際の旅程
11/04 SAT
道の駅泗水07:00(レンタカー)→08:00熊本駅前
熊 本 駅08:45(JR鹿児島本線 快速)→09:35大牟田駅
大牟田 駅09:55(西鉄大牟田線 特急)→10:55天神福岡駅(野暮用)
アパホテル博多東比恵駅前 泊


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2023年11月03日

ヘリポートへグルグル(1日目)

※本旅行記は2023年11月に訪問したものを2024年3月に公開したものです。


■2023.11.03 (自宅)→東京国際→熊本→大分県央→(熊本)

■熊本県警察HPまで海賊王をグルグル捕らえに?
今日は朝から熊本へ飛び、熊本周辺の航空関連施設を回り、大分県央へ。時間が余れば大分県庁ヘリポートまで足を伸ばし、明朝までに熊本に戻る予定で動きます。

朝8時過ぎに東京国際(羽田)を出るため、予定より少し遅くなったものの、自宅は6時に出発しました。
京急線を乗り継いで羽田に着いたのは7時過ぎ。保安検査場が混んでいたこともあり、毎度のことながらバタバタと搭乗になりました。なんだか、コロナ明け以降、ゆっくり搭乗ができていない印象です。

三連休ということもあり、空港も機内も混んでいて、なんだかゆったりできないまま熊本へと降り立ちました。

ここのところ高頻度で来ている熊本。空港は既に見学済みです。今日は見学地が多いため、先を急いでレンタカー屋に直行。レンタカーを借りたら、まずは熊本県警察ヘリポートへと急ぎました。

県庁の公式サイトにも、県警の公式サイトにも、なぜか駐車場の案内がなかったのですが、Googleマップを見ると、第二空港線を県庁前交差点で折れたすぐのところに駐車場が見えます。来庁者用の駐車場かは分かりませんが、他に適切な駐車場が見当たらなかったので、とりあえずそこを目指しました。

空港から車で20分ほど。県庁前に着いたら、交差点脇の駐車場は県庁訪庁者用の駐車場で正解でした。
が、駐車場の入口まで来たら、警備員がなぜか一台一台呼び止めています。訪庁者専用の駐車場なのですが、街中にあるために目的外使用する車が多いせいか、そういった車を排除していたのです。今日は休庁日なので、訪庁者なわけがなく、自分も追い返される可能性があります。
なんて言おうかドキドキしていたところ、警備員は「ルフィ像ですか」と聞いてきました。事情が分からないとなんだかわけ分からん質問ですが、「はい」と答えたら、駐車場に入るのが許可されました。

※熊本県庁前の広場に、漫画ワンピースのルフィ像があります。休日はそれを見に来る車がほとんどのため、警備員はそれを確認してきたのでした。休庁日は、この県庁前駐車場を使える唯一の理由なのでしょう。
この像は作者が熊本出身の縁で、熊本地震からの復興支援の一環で設置されたものです。ワンピースに出てくるキャラクターの像が県内各地に設置され、訪問者の増加に寄与しています。
海賊王だけに警察本部横でグルグル捕らえられてしまったってこと?
空港内にも展示が多数されてPRされていたため、質問に即答することが出来ましたし、返答がウソにならないよう、像を横目で捉えておきました。


・熊本県警察ヘリポート
 非公共用ヘリポート/行政設置(熊本県警察)/屋上設置タイプ
 ・定期就航路線無し
202311-1a.jpg
熊本県警察ヘリポートは、熊本県警察本部の屋上にあります。
並木の紅葉が綺麗な時期でした。


■熊本を上から見るためグルグル
熊本県警察ヘリポートは非公共用ですし屋上設置なので遠目で見ることしか出来ず15分程度で見学は終了。すぐに次の目的地、済生会熊本病院ヘリポートへ向かいました。
済生会熊本病院ヘリポートは、周囲は産業団地地帯で、事前確認では停められそうな場所がありませんでした。現地に着いたところ、病院の有料駐車場が多数あったので、路駐せずに済みました。

・済生会熊本病院ヘリポート
 非公共用ヘリポート/民間設置(済生会熊本病院)/屋上設置タイプ
 ・定期就航路線無し
202311-1b.jpg
済生会熊本病院ヘリポートは、済生会熊本病院の屋上にあります。
吹き流し以外はあまりよく見えませんでした。


続いては白川滑空場です。白川河口に近い河川敷へ移動しました。
事前に調べた感じでは専用駐車場は見当たらず、河川敷に車で下りられるかも不明でした。近くの小島地域コミュニティセンター+公園に駐車場があったので、そこから歩きました。

・白川滑空場
 場外離着陸場/民間設置?(河川敷)
 ・定期就航路線無し
202311-1c.jpg
白川滑空場は、白川の右岸河川敷で、パッと見は草地です。
写真手前のスペースに車は停められるようでした。
雲仙が見える広々とした場所です。


このあとは大分県央に向かうのですが、すぐ北側間近に金峰山が見えます。熊本のシンボル的な山で、665メートルの山頂近くまで車で行けるらしいので、地上から見えなかった2つのヘリポートの離着陸パット(滑走路)が望めるかもと寄ることにしました。

山の上からは熊本空港も見えたのですが、熊本市内から気軽に登れる場所だけあって、山頂はハイキングの人で芋洗い状態。そそくさと退散しました。

※白川滑空場から金峰山のアクセスには思った以上に時間がかかりました。
山頂の真南に当たる白川滑空場からは、まずは東側の熊本市街地か西側の海岸沿いを進み、グルリと北側に回り込まないと行けません。山頂の真北に到達したら、そこから一度南へ進み、金峰山神社から先は山肌の一方通行路(神社から先は狭路ですが対向車は無し)を反時計回りに一周しながら高度を上げて行く、グルグルグルグル回る経路だったからです。
市街地側からの場合、上熊本経由で進まないと住宅地の狭路を通ることになり、上熊本経由だと市街地の渋滞が酷そう。それらを避けて西側海岸沿いからアクセスしたら23キロもありました(上熊本経由でも20キロ)。
また、山頂駐車場は山頂より少し下にあり、山道を10分ほど歩きます。白川滑空場から金峰山山頂まで直線距離では4.3キロですが、結局一時間もかかってしまいました。白川滑空場はほぼ海抜0メートル。流石にスカイツリー以上の高さまでそう簡単には登らせてはもらえませんでした。
なお、金峰山神社付近に駐車場があり、混雑時はそこより上に上がるのが規制されます。三連休ということもあって熊本市職員が交通規制していましたが、「ただ山頂に行って熊本の街を眺めたいだけ」と伝えると、上の駐車場はまだ空きがあるとすんなり登らせてもらえました。
ちなみに、交通規制の職員からは、「ブランコ乗りに来ましたか?」と聞かれました。山頂に期間限定で空中ブランコが設置されており、そのせいで子どもがたくさんいて大混雑でした。この設置場所が西側に開けたところで、ブランコ乗らない人は立入禁止。流石に大の大人がひとり乗るわけにいかず、西側の眺望(有明海と雲仙を望めるらしい)を見ることは叶いませんでした。


202311-1d.jpg
ということで、金峰山からの眺め。まずは熊本県警察ヘリポート方面。
隣の県庁とともに大きな建物だったものの、周囲に建物が多く
探すのが大変でした。
中央やや右寄りの三つの四角い建物がそれです。9.8km。

202311-1e.jpg
続いては済生会熊本病院ヘリポート方面。
こちらも探すのが大変。建物が意外と多く目視では全く分かりませんでした。
中央付近のひときわ目立つ横長の建物の右側付近です。8.0km。

202311-1f.jpg
白川滑空場方面は山頂からは見えず、少し下がった所から。
木が生い茂り、電線がモロ被り。手前の山にも隠れて見えづらかったです。
山の左側にわずかに見えています。4.3キロ。

202311-1g.jpg
空港は阿蘇とともに望めますが、薄っ。
金峰山から眺めると高遊原台地が良く分かります。21km。

202311-1h.jpg
空港の拡大。ターミナル地区がよく見えますが、、、。
電線が邪魔で、正直眺めが台無し。期待外れでした。


■阿蘇周辺はグルグルできず
金峰山の山登りに予想以上に時間がかかり、山を出た時には13時を過ぎていました。
阿蘇の3つの場外離着陸場に寄りつつ、日の入りまでに大分県央に達しなければならないので、少し焦り始めてきました。

9月に空振りだった西原展望所や阿蘇山草千里展望所に寄って空港眺望に再チャレンジしようとも思っていたのですが、今日は霞んでいますし、両展望所とも空港の東側にあって午後は逆光になるので、時間が無いならとパスしました。本当なら、草千里の先に、バス停もある阿蘇山上ヘリポート位は寄りたかったのですが、とにかく時間がなく、優先順位が空港>公共用ヘリポート>非公共用ヘリポート>固定翼用場外離着陸場>回転翼用場外離着陸場だったので訪問は断念しました。
さらに、少しの寄り道で経路上にある旧空港跡地に寄ることも考えましたが、とにかく時間が無いのでそちらもパスすることを決定しました(後で調べたら、跡地の日赤病院にヘリパッドがあり、そっちは非公共用ヘリポートですらないのですが、頻繁にヘリが飛んでたらしいです)。
とにかくグルグル寄り道はせずに、最短経路で、国道57号線から大津でミルクロードに入り、外輪山から阿蘇場外離着陸場に向かうことにしました。

金峰山から阿蘇へは、大回りしない限り、熊本市街地を通らざるを得ません。
まず県道1号線から北熊本へ下り、熊本城の北側をかすめて藤崎宮前へ。明午橋通りで白川を渡って、産業道路を東に進み、保田窪北で国道57号線に入りました。
北熊本から明午橋通りまでは信号待ち+渋滞気味でノロノロ。その先も熊本インターを抜けるくらいまでは車が多い状態でした。
予想外に時間がかかり、金峰山から阿蘇場外までは65キロ。大津から先のミルクロードはほぼ信号がないノンストップ道路だったのに、実に2時間もかかりました(評定速度はわずか30km/h程度)。外輪山を回ったので、途中の何か所か展望所があったのですが、寄り道する余裕は全くありませんでした。

・阿蘇場外離着陸場
 場外離着陸場/民間設置(山田東部牧場)
 ・定期就航路線無し
 ・阿蘇クロスカントリーと併設
202311-1i.jpg
県道45号線ミルクロードで大観望から東へ2.7キロのところに
阿蘇場外離着陸場の入口があります。
この奥のゲートが半分閉まっていたため、中に入るのは憚られました。


このあとは久住滑空場に行くつもりだったのですが、時間がありません。産山とどちらか一方のみにするかと、よくよく調べてみると、今日は久住で大学生の大会が開かれている情報がありました。道路の途中が滑空場になっている場所のようなので、大会中なら近くに寄ることもできなさそう。駐車するスペースもなさそうだったので行くのを断念。阿蘇場外離着陸場からは産山場外離着陸場へ直行しました。

阿蘇場外離着陸場の少し手前、大観望を過ぎたら、一気に車が激減し走りやすくなりましたが、ヒゴタイロードで工事片側通行の舗装作業で長時間待たされ、少し焦りました。

・産山場外離着陸場
 場外離着陸場/民間設置?
 ・定期就航路線無し
202311-1j.jpg
ヒゴタイロードから県道40号南小国波野線に入り、
200メートルほど進むと入口看板がありました。
ここから小さな道(一部未舗装)を600メートルほど進んだ先にあります。
途中曲がり角がありますが別の看板があるので迷いません。

202311-1j2.jpg
離着陸場を示す標示はなく、小道の終端に突然たくさんの建物が。
最後の曲がり角は看板がないので、見えてくる建物を目指せば到達出来ます。

202311-1k.jpg
産山から久住滑空場の滑空機が飛んでいるのが見えました。
久住の山に映えますね。


■大分県央は相変わらず気楽にグルグル
産山を出たのは15時半過ぎ。
国道57号線は車が多そうだったので、熊本県道40号線/大分県道131号線から国道442号線を抜けたら、ほとんど車のいない快走路でした。

このまま行けると思ったら、国道57号線に入った途端、大渋滞に巻き込まれました。
ナビで渋滞していることは事前に分かっていたのですが、逃げ道がなく、仕方なく突入。田舎道の渋滞だからすぐ抜けると考えていたら、意外と動かない渋滞で、少し焦りました。
この渋滞は、会々七里交差点を先頭にしたもので青信号が短いため起こっていました。逃げ道無く複数の道が集まり、車が集中するのも一因のようでした。

渋滞を抜けるのに15分ほどかかりましたが、ここを抜けたら、中九州自動車道が整備されており、一気に加速。大分県央飛行場は大野インター下りてすぐの抜群のアクセスを誇るので、なんとか日の入りまでにたどり着けました。

202311-1m.jpg
2009年以来の訪問となった大分県央。
看板が汚れまくっていました。

202311-1l.jpg
開館中は気軽に入れ、係員は呼ぶまで出てこないので人見知りでも大丈夫。
相変わらず気楽に行ける眩しい空港でした。
(たぶん監視カメラでは見られていると思います)


大分県央も高いところから眺めたかったのですが、日の入りまですぐで、やすらぎ公園展望台まで行く暇が無いと判断。
近場で少し高い場所から見えないか周囲をグルグル探ったところ、南東側の奥豊後グリーンロードから見えそうだったので足を伸ばしました。

202311-1n.jpg
南東側の奥豊後グリーンロードの清田牧場付近から。
空港のほぼ全体を望める場所がありました。

202311-1o.jpg
再び大野に戻り、道の駅に寄り道。
閉店ガラガラ直前で飲食店は閉まっていました。
スーパー併設で、仕事帰りのアジア系外人がたくさん寄っていました。


このまま大分市内へ行っても明るい時間に大分県庁ヘリポートに到達するのは不可能です。訪問は諦め、熊本へ戻ることにしました。
ここではお腹がグルグル。大野町を少し回りましたが、夜になったせいか大した飲食店も見つからず。途中、竹田市内で大分名物ジョイフルがあったのでそこで夕食を済ませました。

車中泊を考えていた道の駅阿蘇には21時頃到着。快適だとかなり有名な道の駅ですが、駐車場が狭いのとキャンピングカーが多かったので利用を断念しました。
で、そのまま熊本方面へ。9月に車中泊した道の駅大津で終了しようとしましたが、こちらも満車に近い状態でした。
さらに移動して、道の駅泗水が少し空いていたので、ここで休憩となりました。

■今日の教訓!
[熊本県警HP]ルフィ像見学とセットで←訪庁者用駐車場が使えます
熊本金峰山は高くから望める?←人多し+電線が景色の邪魔
[久住滑空場]連休は大会開催に要注意←行けなくなります
[大分県央]気楽に館内楽しめます←恐らく日本一入りやすいです
地方も外人だらけ←大野で見た人の半数は外人でした
道の駅阿蘇 キャンピングカー宿泊多し←落ち着きにくいです

■実際の旅程
11/03 FRI
自   宅06:00(自転車)→06:30横浜駅
横 浜 駅06:30(京急線等)→07:00[東京国際空港]
[東京国際空港]08:05(JAL625便)→09:55[熊本空港]
[熊本空港]10:15(レンタカー)→10:45[熊本県警察ヘリポート]
[熊本県警察HP]11:00(レンタカー)→11:15[済生会熊本病院ヘリポート]
[済生会熊本病院HP]11:30(レンタカー)→11:45[白川滑空場]
[白川滑空場]12:00(レンタカー)→13:00金峰山山頂
金峰山山頂13:15(レンタカー)→15:00[阿蘇場外離着陸場]
[阿蘇場外離着陸場]15:15(レンタカー)→15:30[産山場外離着陸場]
[産山場外離着陸場]15:45(レンタカー)→16:30[大分県央飛行場]
[大分県央飛行場]17:00(レンタカー)→17:30道の駅おおの
道の駅大野18:00(レンタカー)→21:00道の駅阿蘇
道の駅阿蘇21:15(レンタカー)→22:00道の駅大津
道の駅大津22:15(レンタカー)→23:00道の駅泗水
道の駅泗水 泊(車中泊)


posted by johokotu at 21:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆旅行記 | 更新情報をチェックする