2018年09月02日

いつもおき楽に邦基知る(1日目)

※2018年12月にアップした2018年9月の旅行記です。

■2018.09.02 (自宅)→東京国際→出雲→隠岐→(隠岐の島)

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まずは隠岐の島へ

■台風21号近づく
今回は、出発前から飛んでもないのにとんでもない事態になった。
なんと、出発前週早々に台風21号が発生し、トロトロトロトロ巨大化してきたのだ。

普通の台風なら、旅行に行く前に通りすぎそうなタイミングでの発生だったが、進行が遅すぎてトロトロトロトロ。遅いからどんどん大きくなった。旅行当日にぶち当たるかそうでないのか、一週間前から気が気じゃない状態が続いていた。前週から予報とにらめっこしていると、なんとか旅行日程は回避し、旅行終了翌日の水曜日〜木曜日にかけて紀伊半島辺りを縦断しそうだった。ただ、少しでも速度が早まれば、最終日に激突する可能性の高い最悪の状況。台風は通過日前後も海が荒れるから、隠岐で島流しに遭うかもと、不安になることになった。

値段が高くなければ、土日月にしていたから、こんなに不安になることはないのに、日月火の日程にしたばっかりに、台風を気にしなくてはならなくなった。何とも残念な事態だ。

今回大きな影響があるとすれば、二日目の船と三日目の飛行機だ。二日目の帰りの船が波が高くて欠航し島流しに遭う可能性があるのと、三日目最終便が飛ばなくなる可能性があり、この二点が大きな懸念点だった。

念のため、台風欠航の場合の扱いについて、数日前にJALパックに問い合わせてみた。

・島流しを危惧して自己判断で隠岐に渡らなかった場合(出雲→隠岐の飛行機・一泊目の隠岐の宿を利用しない)=二泊目の玉造温泉の宿と帰りの出雲→羽田の飛行機は無効にならない。(当然返金はなし)
・島流しにあって帰りの出雲→羽田の飛行機に乗れなかった場合=自己都合で乗らなかったことになる。つまり、返金もないし、帰りの交通手段を自分で手配する必要あり。
・出発前に帰りの飛行機に、欠航可能性・払戻可条件が付いた場合=実際の運航・欠航に関係なく、出発前ならツアーの全取消全返金が可能。
・出発後、帰りの出雲→羽田の飛行機に欠航可能性・払戻可条件が付いた場合=実際の運航・欠航に関係なく、帰りの飛行機を別便に変更あるいは払い戻しすることも可能。

以上だと言う。とりあえず船欠航による島流しにさえ遭わなければなんとかなることは分かった。こういうところは、ひとまず、JALの公式ツアーにしておいてひと安心だった。

ただ、動いていさえすればひと安心の船も、大揺れするなら、できれば乗船を避けたい。
・隠岐に行かない。
・隠岐からの戻り(隠岐→本土)を飛行機にする。
の代替手段も常に頭に入れつつ動くことにした。

このため、一番気にした気象予報は、風と波の予報だった。船が運航するかしないか、運航しても大揺れするかしないかは、隠岐の海が荒れるか荒れないかで決まる。波高2メートルまでならなんとか許容範囲だが、3メートルを超えるとたぶん酔って乗っていられないから、その点を注視していた。

今は予報の情報がかなり発達している。風や波の予報は三日前に出るものが多いが、アメリカのサイトなどで、一部一週間ほど出しているところもあった。気象庁をはじめ、様々なサイトの情報を見ながら、毎日のように状況を把握した。
今回の台風は、かなり猛烈であるものの、コンパクトにまとまっていたので、影響は、波以外は直前〜直後のみになりそう。しかも、日本列島が盾になっているのか、台風接近前は、太平洋側はかなりの大荒れ波予報だったが、日本海側は予想外に穏やかな予報だった。逆に台風通過後は、荒れる予報になっていた。
つまり、行きは何も心配ないが、万一島流しに遭ったら、暫くは船では島から出られなくなるということ。台風が早まるのだけは是が非でも避けてほしい感じだった。

■復路便に特別な条件は付かず
こうして毎日チェックしながら出発当日を迎えた。
朝イチでまずは天候と運航情報を確認した。
台風の進路はやや方向転換が遅く、少し西へずれてきた感じ。紀伊半島を縦断するなら、台風の西側に当たるから影響は小さいが、高知辺りに上陸してそのまま北進されると、直撃になる危険がある。非常に悩ましい状況になってきた。
ただ、台風が通過するのは5日午後の予報だから、今のところなんとかなりそうだ。
風の予報は、相変わらずで、隠岐付近の日本海は、船に乗る予定の明日3日は1メートル程度(予報によっては50センチ程度のものも!)。翌日4日でも1.5〜2メートル予報で船の運航には影響はなさそうだ。6日が5メートルと荒れる予報だったので、とにかく台風通過前に逃げ切りたいところだった。
最後に運航情報を確認すると、明日3日で南大東と北大東に条件が付いたものの、4日以降はまだ条件が付いている空港はなかった。このため、全キャンセルはできず、とにかく旅行に行くしかなかった。

今日は8時前の飛行機なので、朝は少しゆっくりめ。日曜日の朝なので、アクセスの鉄道もたいした混雑もなく、羽田に着けた。
ただ、JALの荷物預けは相変わらずの大混雑で、長蛇の列になっていた。今回大きな鞄は、キャリーバッグではなく、整形されていない肩掛けバッグだったので持ち込むことを即決。列のない自動機で隠岐までチェックインしたあと、荷物は預けずに保安検査へ。搭乗口の7番へと急いだ。
毎度毎度のことなのだが、荷物を預けていたら、間に合わない。九州や沖縄といった大荷物の多い便が重なる南ウイングはいつも混んでいるので、窓口を増やすとか、ANAみたいに完全に自分で預けるようにするとか、北でも預けられるようにするとか、何とかしてほしいものだった。

今回は、2週間も前に予約したのに、なぜか座席の指定がずっとできなかった。前日5時に早起きして空港でブロックしている席の開放と同時に座席指定したので、何とか窓側席を取れたものの、ギリギリまでヤキモキしていた。
乗ったら、中型機のB767なのになんと満席。盆とか年末みたいな特別な日でもないのにこんなに早くから予約が埋まっていることが驚きだった。
見たところ、10人規模の団体旅行がいくつかあるようで、それが混雑に拍車をかける一因になっているようだ。そして、日曜日なのにスーツ姿の人も目立った。最近小型化が著しく、どの便も混雑率が高いという。これなら、ツアーの予約が取りにくいのも納得。普通ならたいして混まないはずの日曜の朝の地方空港行きだと思ってちょっと舐めていたのは失敗だった。

運航自体は定刻通りだった。
山陰への飛行は久しぶりで、その飛行ルートには興味があった。なんとか確保した窓側席だったので、地上の様子を楽しもうと考えていた。
しかし、近畿辺りまでは雲の上。兵庫を過ぎる辺りからカラ晴れで地上が見え始めてきたものの、何だか青い空間ばかりだ。右窓席だったので、鳥取但馬が見えるかなあと期待したものの、見事にそれは裏切られてその真上〜北側を飛んでしまい、右窓からは日本海が延々見えていただけだった。
それでも、時々真下に海岸線が見える状態。美保(米子)くらいは楽しめるかと思っていたのに、島根半島手前で、明らかに右に傾き、さらに北へと移動。着陸体制に入ったあとは島根半島上空を飛行してしまった。ならばと隠岐方面に目を凝らしてみたものの、雲があり、隠岐の島は遠くに薄〜く見えただけ。七類港などの北端の海岸線はとてもよく見えたものの、米子空港も中海も見えないまま、出雲に着陸となった。このルートで飛行機に乗ることはあまりないだろうし、久々に明るく太陽光で照らされてはっきり地上が見えていただけに、残念すぎる状況だった。

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飛行機から見えた日本海とわずかな陸地。但馬の手前ですでに日本海近くを飛んでいた。

■手荷物注意のJAC便
出雲では30分乗り継ぎだ。
過去に、乗り継ぎ先のチェックインをしないまま遅延してビクビクしたことがあったので、今日は羽田できっちり隠岐までチェックイン済み。空港自体も小さいから、「余裕すぎる」と思っていた。
ところが、まず飛行機の中で乗り継ぎの案内がない。さらに、飛行機を降りても案内がなかった。ちょうど搭乗橋を抜けた先のゲートのところに係員がいたので、声をかけて通してもらおうとしたら、「いったん到着口を出てください」と、「あなた何言ってんの」的に不思議そうに誘導されてしまった。
乗り継ぐ場合でも、出雲では、いったん到着口を出て、再度保安検査を受けなければいけなかったのだ。つまり、出雲到着が15分遅れたら、検査場が通過できなくなるから、飛行機を目の前にして乗り継ぎできなくなることになる。
保安検査は直前は混雑するのであまり好きではなく、30分で乗り継ぎできるのか不安になりながら階段を降りて、さらにまた上る羽目になった。
保安検査は全然混んでおらず、すんなり通過。しかも、朝イチ便なのに乗り継ぐ飛行機の到着が遅れたため、何の問題もなかったのだが、何だかモヤモヤが残ってしまった。

隠岐行きは機材が小さく、上の棚も片側にしかないため、羽田の混雑で預けられなかった大きな荷物を持ち込めるか少々不安だった。搭乗口を通過しようとしたら、前の人は呼び止められ、持ち込みできないと言われていたが、自分は大丈夫だった。
前の人と自分は鞄の大きさはあまり変わらなかった(若干前の人が大きい程度)。しかし、自分は、形状が変化できる肩掛けカバン。止められていた人は、固くて形状を変えられないキャリーバッグだった。やはり、小型機に乗るときは、持ち込みは、形が変えられる物にしないとダメなのだろう。(→過去に東邦航空で似たような話をされたことがある。旅行記「伊豆諸島周遊!?」をご参照

で、到着遅れで5分遅延だったのに、搭乗してからもなかなか出発せず、結局10分ほど遅れての運航になった。
羽田からの便の機長の情報では、出雲は気温22度とのことだったが、ピーカンのせいかもう30度超えているのでは?というぐらい暑い。駐機中に空調を切っていたこともあり機内は蒸し風呂状態で、全員乗り込んだのに、なかなか出発しない飛行機に少しイライラした。飛行中は図上の扇風機から弱〜い冷風が出ていたが、客室はなかなか冷えてこず、焼け石に水といった感じだった。30分の飛行なので、何とか我慢できたが、40度の日とかどんな感じだったのか考えただけでブルブルしてしまった。

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隠岐便は久々に乗る日本エアコミューター(JAC)のプロペラ機SAAB。JACでは徐々にATRに機材を変えていて、もしかしたら今回が乗り納めになったかもしれない。

■こだわると回り方が難しい隠岐の島
隠岐は二度目。前回は上陸時間が短すぎ、レンタカー手配で手間取った(→前回の旅行記「隠岐がる?旅行へ」)。今回は空港見学も観光もじっくり行うつもりでいた。
空港内にはレンタカー屋はなく、まずはレンタカー屋の事務所まで送迎だ。こういうとき、空港引き渡しだとすぐに空港見学ができるのだけど、そうは上手くいかない。送迎待ちに約10分、さらに、送迎に10分強。手続きも10分ほどで、手続きを終えて車を発進したときには、11時頃になっていた。

今回、島後では、空港見学は別として、観光地は壇鏡の滝乳房杉だけは外したくなかった。このため、まずは空港見学後、この2か所を先に回っておきたかった。
ところが、この2か所は真ん丸島後の観光地の中でも特に行きづらい場所にあった。他の観光地は海沿いあるいは主要道路沿いにある。しかし、この2か所はクネクネ山道でアクセスしなければならない所にあった。しかも配置が悪い。滝は島中西部の山のなか、杉は島中東部の山のなかと正反対の位置にあった
地図を見ると、2か所は直線距離ではお互いかなり近い。両観光地とも島中央部に向かうクネクネ山道があり、最短ルートで結ばれてはいるものの、ネットサーフィンしてみると、いずれもアクセス道はとても狭いらしい。
特に、滝は実質的に西海岸の那久側からしかアクセスできない位狭い道とのこと。乳房杉は、島中央部の銚子ダム脇からのアクセス道で向かう人が多いようなので、こちらは通れそうだが、西郷からだとかなり遠回りになる東海岸の布施側からの方が道が広いという。
空港は南端なので、まずは空港見学→中南部にある国分寺など→中央部から中東側の乳房杉→来た道を戻り中央部を東から西に横断して西海岸都万へ→都万から島を時計回りに回るという少し効率の悪い計画を組んだ。
行く場所にこだわると、ちょっと回りにくいというのが隠岐の印象だった。

■地球の鼓動を体感できる空港だった
まずは空港へ引き返し。
空港に行く直前に、岬(西郷岬)を経由した。

空港近くの西郷岬は、夕日の名所で眺めが良いとのことなので寄ってみたのだ。すると、眺めは確かに良いのだが、それより何より、世界ジオパークの名所(ジオサイト)として重要な場所だったことが分かった。しかも、岬と空港の一帯全体が注目されていた。
現地の案内板によれば、岬半島と空港があるエリアには、島の中でもとても珍しい 平らな土地(とはいっても細かくは凸凹しているし、空港周辺はどちらかというとなだらかな斜面=自転車ではきつい)が広がっているのだそうだ。その地形をつくった原因は、火山の噴火。西郷岬は、爆裂火口と呼ばれる火口跡の断崖絶壁の上に当たり、空港のターミナルから目の前に見える旧空港側の小山も噴火口跡(スコリア丘と言う)なのだそうだ。ターミナル地区もスコリア丘を崩した所、つまり高台に位置している。この火山は、粘性の低い溶岩が横に広がり、それによって周辺の地形が平らになっているのだという。そして、平らだから空港が造られたのだという。
強調しすぎと言えば強調し過ぎかもしれないが、実は、隠岐空港は、世界ジオパークの愛称の通り、降りたったそのときから、大地の偉大さを体感できる素晴らしい空港だったのだ。全国の空港のなかでここまで地形をPRする空港はないだろう。この愛称が決まったとき、何と寝ぼけた、イタい名前をつけてしまったなあ、と感じていたのだが、現地に来たら、納得の名称だった。
空港みたいな人工的な場所ですら地球の鼓動を感じられるのは、さすがは「世界」ジオパークといったところだろう。(何だか空港からブラタモリ的にならざるを得ない。恐るべし、世界ジオパーク、、、。)

西郷岬からは空港へ。ターミナル内は10年前に来たときとほぼ変化はなかった。
面白かったのは、飲食店が賑わっていた点で、テーブルが全て埋まっている状況だった。飛行機の発着時間帯でもないのに、旅行者が何人かいたのだ。
レンタカー送迎の時と借りたレンタカーで同じ道を戻る時に、西郷から空港に向かって、キャリーバッグを引いたグループがパスを下げた案内人と共に歩いているのを見かけたのだが、その人たちもその後、空港に到着していた。恐らく伊丹便までの間に西郷岬半島を見学しながら来たらしかった。こんな感じで、飛行機の運航はしばらくないのに、伊丹便の人がさっさと来ているのか、結構人が多い状態だった。
自分は乗り継ぎの出雲で軽食を食べたので、昼飯はパス。空港見学は短時間で終了したので、12時前には空港を出て、島観光を本格的にスタートした。

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周囲に整備された緑地から見た空港。平らに造成されているが、すぐ後ろには山。

■涼しい杉へはやっぱり狭路
まずは島中央部を徐々に北上しながら、玉若酢命神社国分寺を見学。そのまま銚子ダム側へと進み、脇道に右折して島中東部の乳房杉を目指した。

杉までの道のりは、やはりクネクネ狭路だった。ダム脇の曲がり角は、標識に、乳房杉や布施へ向かえることの記載がない。表示がなぜか消されていたので、通行量が増えないよう、敢えて告知しないようにしているようだった(曲がったあと、ダムの上で乳房杉への案内が出ていた)。
右折してからたいして走らず、ダムを過ぎた直後に、すぐに道が狭くなった。路面は整備されてはいるものの、端側に落ち葉はあるような状況。だいたい1.5車線程度で所々に離合帯が設けられている狭い道だった。山側の路肩に、延々と側溝が続いていて走行しづらい。対向車が来た時に山側に避けすぎると脱輪するので、離合がとにかく難しそうだ 。
幸いなことに、道が狭くなってからだいたい7キロ30分弱、杉到着までの間に対向車に出合わなかった。しかし、先が見えないカーブも多く、かなり慎重な運転を強いられた。

乳房杉を数十メートル過ぎた先にある駐車スペースに止めて杉を見学した。この辺りは風穴が多いところ。かなり暑い日だったが、涼しい風が吹き抜けて快適だった。乳房杉は荘厳な印象だった。

昼飯を抜いて、昼にちょうど来た感じ。来た時刻が良かったのか、自分が見学した際には誰もいなかったが、帰ろうとする頃、銚子ダム側から二組が車で到着していた。それなりに人は来ているようなので、タイミングが合わないと離合地獄に陥ることになりそうだ。
単純に西郷側から来る場合には、国分寺とかを見てから来るだろうから、朝の船からの客は13時くらい、伊丹便からは14時過ぎくらいが来訪のピークなのかもしれない。

時間に少し余裕が出たのと、離合の懸念から、狭路を戻るのは止め、このまま東海岸へ抜け、反時計回りで島をまわる方針に変更。乳房杉からは、東海岸の布施へと抜けることにした。布施には浄土ヶ浜という名所があり、ここも寄れるからだ。
銚子ダム側からの道は、狭い道の所々に離合帯がある感じだったが、こちらの道路はほぼ1.8車線で時々狭くなる感じ。クネクネも少なく、銚子ダム側からの道より走りやすかった。あとで調べたら、定期観光バスもこちらからアクセスしているそうなので、運転に不安があれば、絶対布施側からアクセスした方が良いだろう(国道からの曲がり角にも乳房杉方面の→が出ていた)。

■滝へも意外に狭路
布施からは国道485号が整備されていて、走りやすい道になった。布施は中東部の突端と思えば分かりやすい。ここから国道は一旦北端まで反時計回りに北上し、その後ぐるりと回転して南へ向きを変え、島の中央部を縦断して西郷へと至る。
布施で浄土が浜に寄ったあと、国道を、かなりの遠回りになるが西郷方面と書かれている方向へ。反時計回りに進行して最北端の白島へ向かった。その後は水若酢神社に寄り道。国道沿いに反時計回りにぐるりと回った。

水若酢神社からはローソク岩が近く、五箇の港も近い。効率的に回るなら、ここから、ローソク岩展望台に寄りつつ五箇を経由して、国道ではない西海岸を南下、完全な反時計回りで西郷に戻るのが良かった。
しかし、既に時刻は14時半を回っていた。この先最優先で行きたい場所は壇鏡の滝だ。東海岸は外周道路沿いに五箇から名所が連なっているので、反時計回りに回ると、夕方までに滝に行けなくなる可能性がある。そこで、少し遠回りになるが、このまま国道を一気に南下して島中央部で県道316号に右折して、南西へと進路を取り、その後都万で東海岸に出てから北上して那久へと回り、そこから滝へ直行するルートに変更することにした。那久までは距離にして23キロほどだ。水若酢神社から那久へは五箇経由の方が5キロほど近いのだが、ローソク岩に戻ってくるのに同じ道を通るのは面白くないし、それだと都万に寄れなくなる。そこで、やや遠回りになるこのルートでアクセスすることにした。滝を見てからは那久に戻ったあと、名所に寄りながら北上し、夕方にローソク岩展望台に着けるような経路を取る。
滝は山の中にあるので、日没前に暗くなってしまう可能性が高い。一方で、太陽は西へと下がるので、西海岸は太陽が沈んでからも暫くは明るいはずとの読みもあった。

とにかく滝へと急いだ。

それなりの広さの島。道が広く意外とスイスイ進んだものの、水若酢神社から那久までは、40分ほどかかってしまった。
那久は滝の麓の集落だ。ここから、山の中へと進んでいくのだが、街を通り抜ける区間も含め、アクセスの道が思ったより狭かった。事前のネットサーフィンでは、そこまで道が狭いといった情報はなかったのだが、乳房杉へのアクセス以上に狭く感じるほどだった。
自分の場合、対向車が来なかったので良かったのだが、狭い道は15分ほど続く。滝の入口の駐車場に着いたら、7台ほど車が停まっていたほどで、人気の高い観光地のようなので、運転初心者は要注意かもしれない。

※前述の通り、島の中央部からは、滝方面へと狭いクネクネ道が短絡している。水若酢神社方面からは、距離にして10キロも短くなる経路なのだが、道の高低差や道の悪さの反映に弱いGoogleマップですら、5キロほど多い五箇とほぼ同じ所要時間だと検索結果が出てくるような悪路だったようだ。この短絡路は、那久から滝へ向かう道とは、滝に着く直前に合流するのだが、その曲がり角から短絡路を見てみたら、路面に落ち葉が落ち放題の荒れ果てた道路だった。熟練者でも行かない方が良いかもしれない。

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水若酢神社そばの五箇創生館でちょうどしまねっこカフェが設置されたタイミングだった。8月中に東京の代官山や青山でも設置され、10月中は石見空港にも開設されることになっている。

■ローソクを見るのも結構大変
滝を出てからは那久へと戻り、那久岬へ。島前方面の美しい海と、ジオパークらしい崖に目が行く海岸線を眺めた。
ここからは、県道44号線を北上。油井の池に寄り道してから五箇へ。五箇から方面へと向かい、尾根道を通ってローソク岩展望台へと向かった。
観光ガイドの縮尺の小さい地図を見ると、展望台は五箇のすぐ北方にあるように見えるのだが、実際には一度川沿いを東へと進行したあと、尾根へ上がり、今度は無理矢理造った感じの尾根道(林道)を西へ4キロほど戻るような形で進まねばならなかった。この林道はやっぱり狭路で、結構ハードな道路だった。

ローソク岩展望台は、岩の真南側にある展望台だ。岩の南側にあるので、日没に合わせて来ても、いわゆるローソク状態は見ることができない。ローソク状態は太陽と反対側の東側に行かねば見えないので、五箇の港から船で行かねばならないのだ。しかし、小型船で船酔いが怖いので、今回は船には乗らずに展望台で我慢した。

※ローソク岩観光は島後観光のハイライト。日没の時刻にもよるが、船の出発は16時〜18時前後のことが多い。船に乗る場合、その時刻に合わせて五箇に着いている必要があるので、島内でどこに行くかはよく考えた方がいいだろう。

ローソク岩展望台は尾白鼻園地と言い、駐車場から歩いて2分の高台の展望台と、歩いて20分ほどの低い位置の展望台の2か所がある。低い位置の展望台までは100メートル以上の高低差があり、普通に歩くと片道20分はかかるらしいので、気を付けたい。しかも行きが下りで帰りが上りというキツい坂。駐車場から低い位置の展望台への降り口付近には木の杖も用意されているぐらいで、道のりはかなりのようだった。

■白黒ついた隠岐訪問
ローソク岩展望台を出たときには17時半を回っていた。
国道を南下すれば西郷までは30分もかからないのだが、二度目の通行になるため、まだ通っていない県道316号線の北側を通り抜けることにして、久見方面へと向かった。
久見は観光ガイドブックにも何も載っていないし、寄るつもりは全然なかった。ところが、道沿いにローソク岩展望台の看板が出ている。他に寄るところもないし、まだ日が出ているから寄り道したところ、港の脇に遠くローソク岩が覗ける場所があった。メインの展望台は階段をのぼった高台にあるようなのだが、木が生い茂り行けない状態だった。
駐車場は切り返しの難しい小さなものがだいたい三台分。観光客はあまり来ていないようなので、何も問題はないが、プチ立ち寄り地点といった感じだった。

※久見は、黒曜石の産地として知られているらしく、ローソク岩展望台に寄らなければ、その事に気づけなかった。一方で、ローソク岩展望台へ向かう歩道脇の崖はアルカリ流紋岩の真っ白いもので、同じ地域に白黒あるのは、とても不思議だった。
ちなみに、久見の漁師は竹島の漁業権を持っているらしく、竹島資料館もあるオモロイ集落だった。北方領土で困っていた根室珸瑶瑁漁港に続き、思わぬ形で日本の端っこを体験できたのは◎だった。


久見を出たあとは、北部の中村へ。そこから県道316号線へと入った。暗くなりつつある中で、県道沿いにあった名水にば谷かぶら杉を見てから、南下を続け、19時前に西郷へと戻った。

今回は、ホテル到着が遅くなることを想定して夕食を付けなかったので、ホテルにチェックインしたあとは、夕食へと外出した。

朝から移動ばかりでろくなものを食っていない。とにかく、旨いものにありつこうと、隠岐の牛肉が食べられるという焼肉店勇花理に行った。地元の精肉店がやっているお店で、品質は良かったようだ。残念ながらオリジナルブランド隠岐黒磯牛のカルビは品切れだったが、ロースは食すことが出来た。街の焼き肉店で値段が3000円するのでどんなものかとビクビクしていたのだが、出てきた肉は、二人分と間違えたほど大量でこれまた◎。旨い牛肉をじっくり味わったあとは、ホテルへと戻り、明日に備えた。

※ポートターミナル内にあるホテルには専用駐車場がなく、すぐ西側の橋のたもとにある立体駐車場を利用するようになっていた。この駐車場は、8月は夜間も有料なのだが、9月は夜間が無料。ちょうど到着したときに受付の人が帰り支度をしていたので声をかけたら、勝手に停めて良いと言われてしまった。

※隠岐の島はだいたい半径10キロ強の真ん丸の島だ。真ん中を南北にぶち抜くメイン道路の国道485号線なら、南端の西郷から北端の白島まで22キロほどなので30分もあれば通り抜けられる。外周道路は結構カーブが多いので、半周で1時間みていれば良い感じの大きさだ。
飛行機で10時に着いてローソク島の船観光をしなければ、ぐるり一周、だいたいの観光地には寄って夜には西郷に帰って来られるだろう。最終の船(15時台)に乗るのは、ドライブするだけなら余裕だが、観光地に寄り、昼飯を食べていると難しい印象だった。


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尾白鼻園地の案内看板。下まで降りる道は左の絵ではクネクネが4つほどだが、右側の衛星写真を見るとかなりのクネクネ道であることが分かる。


■今日の教訓!
[出雲]乗継は一度到着ロビー・保安検査へ←直接搭乗待合室へは行けません
[隠岐]空港からジオサイト←空から、ターミナルから、そして海からゆっくり体感しよう
[隠岐]メイン路以外は意外と狭路←初心者は要注意
[隠岐]乳房杉へは北東の布施から←道が広くアクセスしやすいです
[隠岐]ローソク岩は船に乗れ←展望台からは火は灯りません

■実際の旅程
09/02 SUN
自  宅06:00(京急線等)→07:00[東京国際空港]
[東京国際空港]07:40(JAL277便)→09:05[出雲空港]
[出雲空港]09:35(JAL3433便)→10:05[隠岐空港]
[隠岐空港]10:30(レンタカー)→<隠岐の島 島内観光>→20:00隠岐の島・西郷港
(隠岐ビューポートホテル 宿泊)


posted by johokotu at 21:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◆旅行記 | 更新情報をチェックする

2018年09月01日

いつもおき楽に邦基知る(旅行前)

※2018年12月にアップした2018年9月の旅行記です。

■2018.09 東京国際・出雲・隠岐・美保の旅行前

■今注目の「おきの島」へ
今回は、「おき」への観光ついでに空港を見学することにした。

おきは、島根県の離島だ。
今回、ツアーを検討した過程で、旅行会社に問い合わせた際、「おき」と言っても通じず、「おきの島」と言ったら、福岡県の沖ノ島と何度も間違われた。沖ノ島は世界遺産になったから、問い合わせも増えてるんだろうけど、そもそも上陸禁止では、、、?。トレンドは沖ノ島の方が上だろうけど、隠岐だって世界ジオパークで注目度は上昇中。隠岐諸島とか島前・島後といった言い方をしないと通じないのは何だか残念だと思いながらの検討スタートになった。

さて、今回は、隠岐の有人四島制覇を狙っていたのだが、しっかり観光をすると、島後で丸一日、島前三島で二日の合計三日程度は必要そうだ。しかし、航空路の発達していない離島に三日も滞在するのは島流しのリスクが高すぎる。島後一日、島前は、一日をどこか二島に絞って回ることにした。

※隠岐諸島は、大きな島が四つある。
最大の島が、真ん丸の形をした隠岐の島。この島は東側に一島離れていて、島後(どうご)と呼ばれている。残りの三島は中ノ島、西ノ島、知夫里島だ。三島は西側に固まってあり、島前(どうぜん)と呼ばれている。島後と島前は、実際に見ると目と鼻の先といった感じだが、フェリーの港間では、一番近い区間でも1時間程度離れている。


隠岐は島後に空港があり、出雲と大阪国際から毎日1往復ずつ飛行機が飛んでいる船舶便も、フェリーと高速船の二種類4隻が運行している。一見、同じような関係の利尻・礼文より行きやすいように思えるものの、島の数が多くて島側での経由時間が長くなるうえ、船ダイヤは島民重視のダイヤで、実は観光にはあまり向いていない。このため、行程を、じっくり考える羽目になった。

※隠岐の船は、本土からだと意外と扱いづらい。フェリー3隻+高速船1隻とかなりの充実度だが、運航している時間帯が短く、朝便の本土発は9時頃(島着は12時頃)、夜便の島発は15時頃で、滞在時間を長く取れないのだ。利尻・礼文なら、両島ともに4時間程度滞在して日帰りまでできてしまうのだが、隠岐は日帰りの場合は一島に3時間滞在するのがやっと。8月だけは増便され、最終便が20時台まで動いているが、旅行を検討していた9月は不便だった。

■観光に使えるのは実質的に2往復のみ
本土からの入島には、大きく六つの便がある。
・飛行機便
 (a1)出雲から(10時台着、島後)
 (a2)大阪から(13時台着、島後)
・船便(フェリー)
 (a3)朝便(始発)で七類から(12時頃着、島前・島後それぞれ先着の別々の便有)
 (a4)午後便(最終)で境港から(17時〜18時頃着、島前西ノ島のみ→島後)
・船便(高速船)
 (a5)昼便(始発)で境港から(13時台着、島後→島前)
 (a6)午後便(最終)で七類から(17時台着、島後→島前)

一方、島から出るのも六通り。
・飛行機便
 (b1)出雲へ(10時台発、島後)
 (b2)大阪へ(14時台発、島後)
・船便(フェリー)
 (b3)朝便(始発)で境港へ(8時台発、島後→島前、境港に昼過ぎ着)
 (b4)午後便(最終)で七類へ(15時台発、島前・島後それぞれ発の別々の便有、七類に18時前着)
・船便(高速船)
 (b5)朝便(初便)で境港へ(7時台発、島前→島後、境港に10時頃着)
 (b6)昼便(最終)で七類へ(13時台発、島後→島前、七類に15時台着)

往復ともに飛行機で2便、フェリーで2便、高速船で2便の状況だ。
前述の通り、8月中は船便が増えるので、もう少し島滞在時間を延ばせるが、8月以外は特に復路のダイヤがあまりよくない。飛行機だと出雲便は時間帯が早すぎるし、船でも15時台には島を出なければならない
今回は、伊丹経由は全く考えていなかった。しかし、島滞在時間はできるだけ長くしたい。酔いやすい体質なので、できるだけ船は使わずに飛行機にしたかったが、時間帯だけで考えると、復路は船最終便(b4)の一択状態だった。

往路はいくつか選べそうだ。東京からの場合は以下のような感じ。
(a1)は羽田発出雲行の朝イチ便が接続。朝出て午前に島後に着ける。単純に、初日は島後、二日目島前がいい。島前に泊まれば、二日目に午前一島、午後一島回れそうで都合が最も良い。乗継便は同じJALグループなので、遅延の際には、無料で伊丹経由への振替も可能だし、払い戻して(a5)に振り替える手も使える。
(a2)(a5)の場合は、一日目の実質的な観光時間は4時間程度となり、なんとなく短い。(a5)なら一日目島前、二日目島後と出来るが、(a2)だと滞在時間の短い一日目に広い島後、滞在時間の長い二日目に島前とせざるを得なくなる。観光という面では微妙だ。
(a3)は羽田発米子行の朝イチ便がギリギリ接続している。米子空港から七類港へはバスが運行しているが、朝イチ便の飛行機からは乗り継げないので、タクシー利用になってしまう難点はあるが、何とか午前中の移動で島に上陸できる。この場合、七類港を遅く出る島前先回りの方が乗り遅れのリスクは少ないので、一日目は昼以降で島前一島、時間のある二日目に広い島後とすべきところだ。遅延した場合に代替は(a5)だろう。
(a4)(a6)は一日目に松江や米子辺りを観光してから渡島する感じだろうか。二日目朝から二島回れるかどうかといったところだ。

もちろん、いずれも三日目があれば、さらにもう一島行けるが、離島で二泊(三日)連続良い天気を期待するのはリスキーすぎる。イメージとしては、一日目と二日目に島を巡り、三日目を予備日的に本土(出雲や米子周辺)観光といったところだろう。このため、二日目に伊丹へ戻るルートは、構想外だった(伊丹には先月も行っていたし、、、)。

結局、いずれも島滞在時間を最大化できる、行きは(a1)か(a3)、帰りは(b4)がベストだったので、それをベースに旅程を考えた。
弾丸旅行なら理想は、初日島後10時着七時間みっちり観光→17時の高速船で西ノ島宿泊→早朝から西ノ島の名所回り→午前の内航船で中ノ島15時までにバタバタ観光→15時台の船で帰る、といった工程がベストだろうか。少しバタバタな印象だった。

■結局ダイナミックパッケージを活用
まず、今回は、離島ということもあり、複数の旅行会社のツアーを検討した。しかし、いずれも値段が高いのでいきなり脱落。続いて調べた完全個人手配も、島のホテル代が意外とかさみ圏外となった。
最終的に、(1)羽田-米子のANAダイナミックパッケージ+往復とも船を使う隠岐汽船のツアーと、(2)隠岐まで飛行機を使うJALダイナミックパッケージとのにらめっこになった。

(1)ANAパッケージ+船では、行きが(a3)、帰りが(b4)が最適。往復の飛行機は、米子までANA便を使えば、二日間で行き来が可能となる。島流しに遭ったとき、帰りの便が無駄になるリスクがあるので、本土で離島から帰ってきてから、もう一泊付けることを検討した。

一方、(2)JALパッケージは、隠岐までの往復飛行機を付けられる。この場合、行きは出雲経由の(a1)を選択するのが最適。しかし、復路は出雲経由は島を二日目午前に出る感じになるので、何だかもったいない。復路を伊丹経由にすれば島滞在は若干長くなるが、せっかく島根に行くのに島流し用の予備日を大阪滞在にするのは、これはこれでもったいない。前述の通り伊丹経由は計画外だったので、あくまでも出雲経由で検討した(個人的には行きが伊丹経由(朝便)、帰りが出雲経由(夜便)だとすごく扱いやすいんだけどなあ、、、)。
しかし、帰りに出雲便に乗るためには、二日目午前は島後にいるべき。となると、一日目に島前に行くべきだが、隠岐空港からの移動を考えると、実質的には一日目に行く島後一島だけの観光になる可能性が高い。これは非常にもったいないことだった。
頭を悩ましていたところ、ダイナミックパッケージは、復路便の出発空港を、中国地方の他の空港でも選択可能なことに気付いた。しかも、経由便の場合、当日乗り継ぎしか選択出来ず、島流し用の予備日が設定出来ないが、隠岐→出雲を抜いてしまえば、出雲→羽田を好きな日に設定できるようになる。
そこで、帰りは隠岐から飛行機にせず、出雲→羽田のみを選択することにした。こうすることで、島から本土への移動を(b4)のフェリーにできて島滞在時間を長くできるうえ、羽田までの帰りの飛行機に三日目の便の選択が可能に。さらに隠岐→出雲間の航空便を削れるため、価格も一万円以上下がって一石三鳥だった。二日目の本土の到着は18時頃に七類着なので、出雲空港に最終便出発までに移動することはそもそも不可能。もう一泊本土で宿泊し、三日目の飛行機で帰る行程が現実的だった。

(1)ANAパッケージ+船の場合、
一日目 羽田→米子→七類→島前観光
二日目 島前→島後観光→七類〜松江辺り
三日目 松江辺り〜米子or出雲→羽田

(2)JALパッケージを利用した場合、
・一日目 羽田→出雲→隠岐〜島後観光
・二日目 島後→島前観光→七類〜松江辺り
・三日目 松江辺り〜出雲→羽田
が現実的なところ。
三日目はいずれも島流し用の予備日で、島流しに遭わなければ、山陰観光に充当だ。いずれも一日目の最終の船で次の島まで行っておくことも可能なプランだった。

あとは値段の比較だった。

(1)ANAパッケージ+船の場合、船と隠岐のホテルを別々に個人手配するより、隠岐汽船が用意する船+宿のプランの方が少し安かった。しかも、船のプランは自動的に船の客室が特二等になる特権付き。これに往復の飛行機はANA米子便を付ける形。単純にANAのダイナミックパッケージが最安だが、隠岐の宿が選べないうえ、隠岐汽船のプランだと宿は付いているので、特割予約も選択肢に入る。
隠岐汽船のプランは、二島巡るプランにした場合、どうしても一泊二日のプランに現地移動一泊プランを付ける二泊三日行程になってしまうので、島後プランにして、初日に島前で下船、島前観光後、島後までの移動を自分で手配することにした。

(2)JALパッケージの場合は、ホテルはあまり選べず、島後の数件と海士町の一件のみだった。しかも、海士町の宿は少し高かった。広い島後を最終の船までに回れるか不安だったし、二日目が悪天候の場合に、急遽飛行機への切り替えもできることを考慮。宿泊は島前ではなく島後にした。
二泊目は、JALパッケージで付けることも、個人手配も可能だった。

問題だったのは、価格が均一ではなく、日にちや羽田便の時刻によって大きく変化することだった。
当初、九月一週目か二週目の金土日か土日月で旅行することを考えていたが、いずれのプランも帰りの午後便の値段が高い。帰りの便が午前便の場合よりも一万円ほど高いのだ(便によっては二万円近い差も!)。最終便だけでなく、最安の午前便(ANAは朝イチ便、JALは朝10時頃発の二便目)以外はどの便も割高だったのだ。帰りが午前便になると、最終日に島を観光する時間がない。夜遅い航空便がないせいで、高い金出してホテルにわざわざもう一泊するのに、それすら楽しめないのではなんの意味もなくなってしまう。さらに、土日がかかるとホテル代も上乗せされるようだった。
色々調べたら、同じ宿、同じ便での予約でも、JALプランの場合は日月火か月火水、ANA+船の場合は木金土が安く、土日月行程より二万円ほど安くなっていた。いずれも帰りの飛行機が値段に大きく影響していた。
流石に、同じ区間・同じ宿で、サービス品質は変わらないのに、運航曜日が違うだけで値段が一万円以上も違うのは許容の限度を超えているので、ANAなら木曜日出発の木金土、JALなら日曜日出発の日月火を選択することにして検討を進めた。
いずれも、長期の島流しを想定した予備日をさらにとることにし、JALの場合は三日間も有休を消化する日程とした。
いずれの方法も、往復交通費と島間交通費、宿泊費含めてざっくり一人六〜七万円ほどと出た。

(1)ANAパッケージ+船も(2)JALパッケージも、それほど値段が変わらなかったので、最後までどちらで行くか悩んだ。JALプランは島滞在を長くできるが帰りの船は自分手配なので、船欠航時の振替に不安が残る。一方の船プランは船欠航時の船のケアは期待できるが、島滞在がやや短いのと船酔いが不安と、それぞれに一長一短があり、決定打を欠いていた。
暫く悩んでいたのだが、JALが島根県内に二泊したら一万円プレゼントキャンペーンを始めたので、結局そちらに決定した。

とにかく長々考えてしまった。(ここまで読んでいる人はいない?)
しかし、最初の検索で出てきたプランをそのまま何にも考えずに予約していたら、一泊だけで九万円位かかった。長々考えたおかげで、飛行機区間を減らし、日程をずらし、最後はキャンペーン利用ができ、最終的に二泊付で五万円ほどで行き来できることになった。
(これに現地でのレンタカー代などがかかるため、トータルは八万円ほど)

ちなみに、今回は初日に島後、二日目に島前の西ノ島を訪問することにした。本当は、初日中に島前に渡り、二日目に西ノ島と中ノ島の二島訪問をしたかったが、ツアーの中で予約設定が唯一あった中ノ島の宿は、夜遅くに着くことになるのに食事付き。しかも値段が高い。さらに、二日目の島流しに備えて、空港のある島後にいたかったこともあり、泣く泣く断念した。
まあ、初日にローソク岩の夕景を見たりすると、島前に行く最終便の船が出るまでに西郷港に戻れないし、島の大きさとクネクネしてるであろう道路から推定すると、島を回りきれるか自信がなかったので、安全策をとり、初日は島後を回ってそのまま宿泊、二日目は朝イチの船で島前へ。五時間程度の滞在なので無理せず西ノ島一島へ渡ることにした。


アクセスの予約(航空・船舶)
往復交通費のうち、二日目の島後→島前、島前→七類の船以外は、JALダイナミックパッケージにコミコミ。出発20日ほど前に予約した。行きの飛行機は伊丹経由ばかりが出てきて、出雲経由は残り2席という綱渡り予約だった。
船のチケットは当日購入で大丈夫だったので、往復交通の予約は、ツアー申し込みだけで終了できた。

宿泊の予約
ホテルもパッケージにコミコミだった。
一日目:翌朝8時過ぎの船で西ノ島へ渡るため、西郷港近くの宿を検索。港目の前の隠岐ビューポートホテルが安かったのでそこを予約した。夕方にローソク岩観光をすると、宿到着が20時近くなる可能性があったこと、翌朝8時には宿を出るため、朝夕食は付けなかった。
二日目:七類に18時に到着した後、向かうことのできる範囲でホテルを予約する必要があった。玉造温泉に興味があったので、少し遠いが玉造に泊まることにし、総合ホテルっぽい玉泉を予約した。七類から向かうと宿到着が20時くらいになる。温泉の場合、老舗旅館ばかりで朝夕食付きが多いが、玉泉は食事なしも選べたので、それも決め手のひとつだった。そのプランで格安に予約できた。

現地移動の予約(レンタカー・バス・鉄道?)
現地移動は、初日の島後、二日目の西ノ島、二日目夜〜三日目にかけて七類〜出雲空港までの移動手段を手配する必要があった。
一日目:朝10時に空港で車を借り、夜ホテルに入る前に返したい。ホテル到着の時刻が読めないが、日没に島の北側にいて、途中で夕飯を食べたとして、普通に20時頃、長くて22時頃だろう。しかし島後はレンタカー屋が多くあるもののだいたい18時頃までしか開いておらず、返却が難しそうだ。一件だけ深夜まで営業しているらしいところがあったものの、予約の電話を入れたら満車だった。
となると、翌朝返却してから船に乗ることになる。港から徒歩3分と一番近いレンタカー屋に電話をするも、こちらも満車で撃沈。あとは、港から車で10分・港送迎付きの隠岐レンタ・リースが7時45分開店であるのみで、ほかの店舗は8時開店か8時半開店で船に間に合わない。祈りながら公式サイトのフォームから予約したら、なんとか確保できた。
二日目:西ノ島でレンタカーが必要で、船が着く10時過ぎから船が出る16時前まで借りる必要がある。西ノ島のレンタカー屋は二軒で、一軒は港の目の前、もう一軒は車で10分ほどの別の集落浦郷にある。値段が大きく変わらなかったので、港にあるくにがレンタカーで予約した。
二日目夜〜三日目:夜18時に七類で借りて、翌日19時頃に出雲空港で返す必要がある。最大の課題は乗り捨て利用になることだった。両都市に営業所がある必要があるので、大手しかヒットせず、ただ借りるだけでも高いのに、さらにバカ高い乗り捨て料金がかかってしまう。
乗り捨て料金をケチるなら、港から宿まで、七類〜松江をバスに乗って松江から玉造温泉まで鉄道、あるいは七類〜境港or米子間バス+境港〜米子〜玉造温泉間鉄道とする手もあるにはある。しかし、到着が夜遅いので駅から宿までの送迎は期待できないし、翌日もレンタカー屋があるであろう松江市内や出雲空港まで出ていく必要があり面倒だ。
色々探した結果、貸出が七類や境港ではなく美保飛行場(米子空港)になるものの、ニッポンレンタカーなら、乗り捨て料金が2000円で済んだので、それで予約した。ちょうど七類の連絡バスが18時半頃に空港に着くので、翌日少し早いものの、18時半返しのピタリ24時間借りにして費用を削減した。
色々考えてはみたものの、レンタカーの値段はあまり安くなく、いずれも8000円程度かかることになってしまった。

これで準備万端。当日の天候が悪くならないことを願いつつ、出発を迎えることになった。
■ここまでの教訓!
隠岐へのアクセスは復路に注意←船・航空とも島発時刻が早いので観光しづらい。
ダイナミックパッケージは、うまく分割すべき←目的地側は各地域ごとに空港を選べます。
船の到着地に要注意←七類は島根だけど鳥取の一部みたいな位置。アクセスも不便。
玉造の宿泊プランは自由自在←温泉なのに食事なしも多数。松江出張ついでに寄る需要が多いためらしい。

■今回の予定旅程
09/02 SUN
自宅06:00(京急線等)→07:00[東京国際空港]07:40(JAL277便)→09:05[出雲空港]09:35(JAL3433便)→10:05[隠岐空港]10:30(レンタカー)→<隠岐の島 島内観光>→20:00隠岐の島・西郷港
(隠岐ビューポートホテル 宿泊)
09/03 MON
隠岐の島・西郷港08:30(隠岐汽船 フェリーしらはま)→10:05西ノ島・別府港10:30(レンタカー)→<西ノ島 島内観光>→15:00西ノ島・別府港15:45(隠岐汽船 フェリーおき)→17:55七類港18:00(日ノ丸自動車)→18:26[美保飛行場]18:30(レンタカー)→20:00玉造温泉
(曲水の庭ホテル玉泉 宿泊)
09/04 TUE
玉造温泉10:00(レンタカー)→<島根観光>→18:30[出雲空港]19:25(JAL286便)→20:45[東京国際空港]21:00(京急線等)→22:00自宅


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2018年08月07日

ダイナミックに繋ぐ旅(旅行後)

※2018年11月にアップした2018年8月の旅行記です。
旅行前1日目/2日目(旅行無)/3日目旅行後

■2018.08 大阪国際・大分・名古屋の旅行後

今回利用した大阪国際空港(伊丹空港)では、子供向けの施設を充実させるリニューアルを行っていました。
そこで、今回は、子供向けの施設が充実している空港を軽〜く取り上げてみます。

■子供の遊び場が充実している空港
空港の子供向け施設と言えば、簡易的なキッズコーナーが主流。授乳室などもよくありますが、それだけにとどまらないのが最近の傾向のようです。

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大分空港にあるキッズコーナーと授乳室。このようなコーナーは多くの空港にありますが、これでも大分は、日本の空港の中では比較的大きいもの。


そんな珍しい子供向け施設、キッズコーナーや授乳室以外の施設がある空港を列挙してみます。

・帯広空港
 子どもたちの遊び場「キッズパークうらら」
・新千歳空港
 アニメコンテンツを取り上げた施設が充実。ドラえもん、ハローキティなどのテーマ施設あり。
・函館空港
 木育スペース「Hako Dake Hiroba」
・仙台空港
 小型ミュージアム「とぶっちゃ」
・福島空港
 屋内遊び場「わくわくらんどたまかわ」
・東京国際空港
 国際線 ミニカーのレーシング場「博品館 RACING PARK」
・大阪国際空港
 室内あそび場「あそびのせかい」
 家具店(子供用品専門)「actus kids airport」
・関西国際空港
 展望ホール「Sky View」
・鳥取空港
 名探偵コナンの装飾・遊び場多数
・石見空港
 特徴的なキッズコーナー「しまねっこ空の別荘」
・宮崎空港
 飛行機のある展望公園「エアプレインパーク」
・鹿児島空港
 小型ミュージアム「SKY STAGE」

・航空博物館が近くにある空港
 三沢飛行場、成田国際空港、小松飛行場、名古屋飛行場

201808m.jpg
新千歳空港のハローキティハッピーフライト。新千歳はアニメコンテンツの施設が充実しています。



やはり航空系の展示コーナーを設けているところが多いのが特徴でしょうか。列挙はしていませんが、展望デッキを一つのコンテンツとして、子供も楽しめる空間にしているところは多いです。最近減少傾向にありますが、ちょっとしたゲームコーナーを設けたり、シュミレーターを設置しているところもあります。子供向けの店舗を展開しているところも結構見られます(伊丹にもポケモンストアがオープンしました)。
以前にも特集した、空港独自のキャラクターを設定し、その置物を置くだけでも子供向けスポットになるので、多くの空港で客寄せパンダ的に活用されています。

201808n.jpg
今回訪れた名古屋飛行場にある空港独自のキャラクターなごぴょんの展示。いわゆる客寄せパンダ的なものです。


■子供は今も将来も良いお客様?
こうやって各地の空港を見てみると、子供向けの施設を充実させることで人を呼び込もうとするところは多いように思います。少子化なのになぜ?という疑問が残りますが、よくよく考えてみると、少子化で数少ないパイを奪うために子供向けのものをより魅力的にしているという動きにも見えます。
また、情報化社会になって娯楽が細分化したことも子供向けを重視する原因の一つと言えそうです。情報が溢れ、一人の人が触れられる情報の分野の幅が逆に狭まってしまい、興味のない情報がその人から排除されてしまっているからです。
そんな世の中では、いかに人々に親しんでもらうかとか、意識してもらうかとかは重要な要素になります。子供の頃から慣れ親しんでもらい、興味を持ってもらう方向に持っていく、そんな戦略が見え隠れします。

最近は、LCCも発達して誰でも気軽に飛行機に乗れるようになりました。それでも飛行機に馴染みの無い人はいます。
空港が無駄遣いだという話が出ると、必ずと言って良いほど「私は空港なんて利用しないから税金の無駄だ。」という意見が出てきます。空港に親しんでいない人や空港に興味のない人にとっては、空港整備なんてどーでも良いことなんです。
こういった意見の人を減らすには、空港に慣れてもらうしかない。普段から気軽に来てもらうということは大事な要素になりえます。

海外旅行などは若い時に行かないと、一生パスポートを取得すらしない、ということも多くなるとか。還暦を迎える頃に、修学旅行で海外に行ったことのある子供から、旅行をプレゼントされて初めて海外に行くという人も多いでしょう。
子供の頃から空港に慣れ親しんでもらえば、大人になったとき、気軽に飛行機でどこか行こう!という感覚になる。そんな流れになるのを願っているのかもしれません。

世界一サービスレベルが高いとされるシンガポールのチャンギ空港では、巨大滑り台やお絵描きコーナーなど遊べる施設が充実しています。それを目当てに、ジジババが孫と一緒に遊びに来て、ついでに涼むというのが日常なのだそうです。
子供が来れば、自動的に親御さんもついてくる。そして、当然食事や買い物をしてくれるでしょうから、空港にとっては一石二鳥になります。
シンガポールは若い人の率が非常に高いので、それをそのまま日本に当てはめるのもどうかという議論はありますが、一つの参考にはなりそうです

こうやって考えてみると、「空港なんて利用しねーよ」と凝り固まった大人を呼び込むより、柔軟な発想で新し物好きな子供が来てくれた方が、その時も将来的にも人を呼び込むには最適と言えそうです。

201808p.jpg
広島空港に設置されているフライトシミュレーター。大人も楽しめる遊び場施設です。


「少子化だからといって子供を無視すれば、将来使ってもらえなくなる。」バタバタと伊丹、名古屋を回ってみた今回の旅行は、そんな危機感や最近の傾向を感じることができる旅行になりました。
飛行機に乗る乗らないに関わらず、子供から大人までが、気軽に空港を利用することを願いつつ、またまた軽〜い内容で今回の旅を〆たいと思います。

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2018年08月06日

ダイナミックに繋ぐ旅(3日目)

※2018年11月にアップした2018年8月の旅行記です。
旅行前1日目/2日目(旅行無)/3日目旅行後

■2018.08.06 大分→大阪国際→(自宅)

■重複運航の伊丹便
前日の用事を済ませて、今日は朝から帰京だ。
朝イチ便で大分から大阪国際(伊丹)へと飛んだあと、鈍行を乗り継いで東京へと向かう。

まずは8時前に大分空港に着いた。ここのところ大分には何度も来ている。このため、見学するものはない。土産を物色したあとは、さっさと搭乗待合室に入り、ゆっくりしていた。

朝の伊丹行きは日本航空便とアイベックスエアラインズ便(ANA共同運航便)があるのだが、運航時刻は似たり寄ったりで5分しか差がない。以前に書いた石垣から波照間への船便みたいな感じで、1日6往復(繁忙期の今は7往復)あるのに、実質的に3往復と同じになっている残念な状態だった。
そんなこんなで9時頃の大分空港は大阪人が一気に集まる不思議な状況になっていた。

最近はこだわりで、JAL派だとかANA派みたいな感じでどちらかしか乗らないという人が多い。このため、こんな重複ダイヤでも気にならないのかもしれない。しかし、あまり航空会社にこだわりがない者からすると、ただ利便性の低いアホ臭いダイヤにしか思えない。
例えば合計6往復なら、9時IBX、11時JAL、13時ANA、15時JAL、17時ANA、19時JALみたいに2時間等間隔にもできるはず。これなら、実質的に使える便数も増え、待ち時間も読みやすいので、とりあえず空港行ってみて来た便に乗るぞという需要も奪えそうだ。しかし、今は9時IBX・JAL、14時ANA・JAL、18時ANA・JALみたいな感じで、実質的な便数が少なく待ち時間も長いので、まずは時刻を調べてみて、状況によって飛行機で行くか新幹線にするか決めよう、なんて考えることになってしまっている。せっかく奪える需要が確保できない原因のひとつとも言えそうだ。
そもそも、今の重複ダイヤは、いずれも中型機で100人以下だから、どっちかが200席くらいの飛行機を3便飛ばせば事足りる。なんだか足りない足りないと大騒ぎしている伊丹の枠を無駄遣いしているようにも思えてしまった。(伊丹は騒音問題もあるんだから、実質的に変わらないなら、便数が減るのは地元民にもメリットあるような気がするのだが、、、)

こんなような重複ダイヤの事例は全国各地で起きている。航空会社の飛行機の運用を考えれば、一日一便なら昼過ぎ、一日二便ならお客さんのピークがくる朝晩といった具合に設定されることが多い。例えば、中部-鹿児島がスカイマークとソラシドエアの参入で注目されているが、どうせ一日二往復するとしている二社は、やはり似たような朝晩運航になってしまうのだろう。昼に飛ばしてもなかなか利用者はいないだろうし、飛行機の運用はその方が都合がいい。
似たような例は、日本の玄関羽田発着の国際線でも起きている。こちらも近距離、長距離関係なく、一つの国の便は同一時間帯に集中している。電光掲示板に同じ行き先がズラズラ並ぶことも多い。ある行き先に行きたいとき、1日は24時間もあるのに、ある特定の時刻のみしか利用できないという、アホみたいなことになっているのだ。国際線は国どうしの取り決めもあるから、どうしようもない部分はあるのだけど、なんだか残念な事態だ。
各社が自社のことだけ考えれば、最も飛行機を運用しやすくかつ利用者の多い時間帯に運航したいわけだから、(他社を考慮しなければ)マーケティング的には皆同じ時間帯での運航になってしまうだろう。となると、羽田とか伊丹、福岡みたいな混雑空港の枠は行き先別に時間帯を分けて配分するといった考え方でも間違いではないのかもしれない。

※JR西日本や欧州の鉄道なんかだと、きっちり一時間ごととか二時間ごととかみたいな運行になっていることが多い。分かりやすく、何時行っても乗りやすい。なんで飛行機はそういうことができないのかなぁ。航空会社にはそんな発想がないのかと思いきや、そうでもない。東京国際(羽田)-伊丹線とか新千歳-羽田線なんかは30分サイクルになるようにJALとANA上手くずらした談合ダイヤになっている。これが可能なんだから、伊丹-大分でも実現は不可能ではないはずだ。しかし、航空会社からしてみれば、伊丹を拠点に自社で1日3往復しようとすると、今のダイヤが一番扱いやすいし、人を集めやすい。そう簡単にはいかないのだろう。


■満席なのはウソ?
カウンターで手続きをしたところ、今日の朝イチ便は満席だという。混雑している機内は好きではないので、残念だったが、さすがは夏休みといったところ。リーマン利用が多くなる月曜の朝イチ便でもあり、利用が多いようだ。

ところが、来るときと同様、機内に入ったら、空席が目立つ。往路ほどの空き空きではないものの、通路側はかなり空いている。しかも、自分の隣には誰も来ずじまいだった。
予約だけして来ない人が多いのか、それとも100人以下の飛行機だから指定できる席を絞っているのかどっちだか分からない。
自分の場合は、混雑状況と値段の関係はとても気にする(安くても混雑していると乗らず、若干高くても空いている方を選ぶ)し、座席指定出来る出来ないも便を選ぶ重要なポイント。指定するときは、前後左右の状況をかなり気にしながら指定している。こんなウソばかりだと、事前座席指定が意味なくなるので、もう少し正確な情報を出して欲しいところだった。

201808i.jpg
空き空き運航だったので機内撮影しやすかった。J-AIRのERJ170型機の本革シートを横から見てみた。



伊丹までの飛行は順調だった。
大分から松山、高松辺りの上空を飛んでいくのかと思っていたら、その辺りには航空路の設定がないのか、最初は少し南下して佐田岬半島の南側を東進。その後は四国山地の南側を進んで和歌山辺りから回り込むルートになっていた。

行きと同様に、今日も薄雲が出ていて見たいところが見えづらい感じ。比較的近くを飛んだ佐田岬半島早明浦ダムなどはよく見えたものの、松山空港は遠すぎて見えず。少し離れた高松空港は雲の下で、かなり近くを通っているはずの関西国際空港すら雲に霞んでしまった。徳島空港はそれなりに見えたものの、八尾は真上過ぎて東側半分は機体に隠れて見えなかった。

※北部九州に来ることが多く、いつも松山と高松の空撮を狙っているのだが、行きは山陽、帰りは四国南部を通るので、九州路線で四国北部を通るのは、そもそも無理なようだ。

201808j.jpg
大阪三空港のひとつのはずの八尾空港。全く知られておらず、大阪三空港を関空、伊丹、神戸と思っている人も多い(神戸は大阪ではなく兵庫、伊丹も半分兵庫)。滑走路長は短いけど、滑走路は2本ある珍しい存在なのだが、、、。



■時間に余裕で名古屋寄り道を決定
伊丹空港には時間通りに着いた。
往路で調査はほぼ終えており、今日は到着手荷物受取場の調査が絶対条件なだけ。来るときは到着ロビーの人が多かったので、人の少なかった今回に到着ロビーを追加で撮影したぐらいで、11時過ぎには伊丹を出られた。

ここからは延々乗り継ぎだったが、このまま乗り継いで行くと夜8時には東京に戻れる。せっかくの機会なので、帰りに名古屋飛行場に寄ることにした

阪急梅田駅には11時20分過ぎに到着。若干走って乗り換え、11時30分発の新快速に飛び乗り、先を急いだ。

東京への帰り際に名古屋飛行場に寄るには、だいたい四種類の方法がある。(1)名古屋駅から直行バス、(2)名古屋から中央本線に乗り換えて勝川からバス、(3)名古屋から名鉄に乗り換えて西春からバス、そして、(4)金山か中央本線の大曽根から地下鉄に乗ってさらに名鉄小牧線に乗り換えて味美からバスか徒歩、の四種類だ。
(1)の名古屋駅からのバスが一番楽だが、昼間は渋滞のリスクが大きい。(1)〜(4)のいずれのバスも30〜60分間隔程度で昼間は便数が少ない。鉄道を乗り継ぐ時刻によって最も早く空港に着けるルートが変わるので、よく調べてから選択する必要があった。
乗り継ぎ検索と時刻表を確認すると、大阪11時半発の鈍行から乗り継いだ場合は、(1)名古屋駅からのバスか、(2)勝川経由が、似たような時刻に早く空港に着ける。そこで、より安く行け、バス区間が短く渋滞リスクの少ない勝川経由で向かうことにした

大阪からは、米原までは約1時間半で一本。数分接続で大垣行きに乗り換え、大垣からは新快速に乗り換えて小一時間。あっという間に名古屋に着いた。とにかく近い印象だ。

名古屋では五分弱の接続で、やや小走りで中央本線へと乗り換えた。

それにしても暑い日で、名古屋は最高気温が40度近くなりそうだった。中央本線はチョコマカ止まることもあって、扉が開くごとに熱風が吹き込んできてトロけそうだった。
勝川で降りてからも暑すぎてダウン寸前。数分でバスへの接続だったが、その数分を待つのも大変だった。
バスには他に地元の中学生が乗っていたが、バス到着までコンビニで待避していたようで、自分もバス停ではなく、冷房の効いたところに居れば良かった。

今回名古屋飛行場に寄りたかったのは、新たに二つの航空ミュージアムが空港区画にオープンしていたからだった。ミュージアムに入る余裕の時間はないものの、サイト用に外観だけでも撮影したかった。そして、そのついでにターミナルも覗くことにした。
あおい交通の勝川線は、東側から空港に近づくにもかかわらず、いったん空港の区画を通りすぎて西側から入り込むため、やや遠回り。勝川駅からの直線距離は短いわりに、所要時間がかかる。着いたときには、名古屋駅からのバスが既に到着していた。
空港ではまず空港バス停で下車し、ターミナル内を確認。駐輪場やバス停、到着ロビーなどちょっと変化したところを見て回った。

そのあとは、MRJミュージアムを横目に見つつ、エアポートウォーク側へ歩いて移動。あいち航空ミュージアム周辺を確認した。
特に大きく変わったのは、バス路線で、ミュージアム前にはバス停が新設されていた。あおい交通は便により経由順序が複雑になっており、空港区域でぐるり時計回りに一回転する便があったり、直行する便があったりするので、地元民が使うときには要注意な感じだった。

201808k.jpg
名古屋飛行場の駐車場から見たMRJの最終組み立て工場。MRJミュージアムも併設されている。


■時間に余裕でも、、、
さて、名古屋飛行場見学も早くに済んだ。帰宅が日付が変わってからでいいのであれば、名古屋飛行場には午後5時くらいまでなんとか滞在できるのだが、最終便は何かあったとき不安なので、少し早くに空港を出ることにした。
とは言え、ちょうど勝川方面へのバスが出たばかり。次に発車する名古屋駅行きは渋滞リスクが大きすぎるので、少し値段は高くなるものの、帰りはさらにその次に発車予定の西春経由を選択。エアポートウォーク内にある乗り場から、名鉄バスでアクセスした。
こちらは空港ターミナル前始発の路線でエアポートウォークからはまっすぐ西に進むため、最短経路で分かりやすい。おまけに西春駅には定刻よりも早く着けた。
数分遅れたら準急に乗れなくなるところだったが、これでベスト接続に早変わり。名古屋駅では小走りの数分接続で新快速に間に合った。これにより、最終便への接続のバスより一時間ちょっと早く出ただけなのに、終電から三便ほど早い接続便に乗ることができた。名古屋でのギリギリの乗り継ぎで、接続の良い便に乗れたため、24時前頃を覚悟していた自宅到着が一気に22時台頃まで早められることになった。

※東海道線は、名古屋圏内は15分間隔で新快速・特別快速が走り、静岡前後も便数は多いのだが、豊橋-浜松間と三島-熱海間でぐっと便数が抑えられ、さらに乗り換えが必要な駅での接続が上手くないことも多く、東京に深夜に着く時間帯は、東京までの乗り継ぎは30〜60分に1便程度しか利用価値がない。

接続の良い便なので、豊橋浜松ともに短時間乗り換えで淡々と進んだ。浜松から乗った電車は5両編成だったが、往路みたいにトイレはなし。静岡近辺は、やはり、時々こういうトイレなしが挟まるようだった。

静岡までは順調だったのだが、ここで急な雷雨に。静岡で駅到着直前に雷雨のせいか待機となってから予定が狂い始めた
静岡駅には五分ほどの遅れで着けたものの、接続の電車は遅れて出発。雨はそれほど強くならなかったものの、ここから小田原くらいまでは雷が鳴るなかでの運行となった。

実は、東海道線を通しで乗るときは、二回に一回ペースで何かしらのトラブルに遭う。初めて東海道線を通しで乗ったときは、旅行会社で禁煙車で取ったはずの寝台が、なぜか喫煙車両になっていて、一晩中臭いなかで過ごす羽目に。貨物列車の脱線事故のために東京駅で足止めを食らったムーンライトながらの中で朝まで缶詰めだったこともある。ムーンライトながらの座席のダブルブッキングには幾度となく遭遇。そして、上りでよく起こるのが、天候不良による遅延だった。このため、東海道線に乗るときは、絶対に最終接続便にはならないようにしていた。
ここ数回は遅延がなかったため、安心しきっていたのだが、久々にぶち当たってしまったようだ。

沼津位で遅れはほぼ解消したものの、今度は遅れていた御殿場線からの接続待ちで遅れが若干再発生。三島に着く直前には、新幹線が熱海-新横浜間で運転を見合わせているとの放送が入った。万一の代替交通を新幹線と考えていたため、不安を残したものの、そもそも東海道線が動いているなら問題ない。新幹線からの振替客で混む可能性はあるものの、なんとか家にはたどり着けそうだった。
ところが、丹那トンネルに入る直前に、東海道線も熱海から先は信号点検のため運休中との放送が入った

なんというバッドタイミング。

なぜ、丹那の手前で見合わせるのか。しかも、御殿場線も新幹線も見合わせ。沼津までに分かれば、振り替えたり、ホテル宿泊したりすることもできるのに、こんな山の中で運休したらシャレにならない。

最終的になんとか熱海には着けたものの、静岡同様に到着直前に少し停車したため、少し遅れたままの状態となっていた。

新幹線は動いていないし、三島まで戻って御殿場線経由にしようにも無理な状態。熱海なら最悪宿泊には困らないから、とりあえず熱海で運行再開を待つことにした。

※スマフォで状況を確認したところ、実は、1時間以上も前から東海道線は熱海以東で運転を見合わせていたようだった。御殿場線も一部区間運休なので今回結果として意味はなかったが、本来そういう情報はせめて沼津を出る前に欲しい。状況によっては御殿場線経由に切り替えられるし、仮にこの電車が熱海まで到達しなかったとき、山の中に取り残されるのを回避できる。

熱海に着いた頃に新幹線が再開したよう(放送は一切入らなかったので詳細は不明)で、新幹線からの振替客はあまりいなかった。ただ、三島寄りの引上線に停車していた、接続するはずのアクティーがなかなか入線しなかったため、ホームは混雑していた。自分は、改札から一番遠い後端の車両にさっさと並んでいたために座れたが、車内に入ってから、伊東線からの乗換客を待ったり、別のホームに停まっていた電車より先に出発することが決まったりしたせいで、徐々に立ち客が増え、ちょっとした満員電車のようになっていった。

ちょうど時間をかけた復旧が終わったタイミングだったためか、幸いなことに運休はなんとすぐに解消。熱海を10分遅れ程度で出発できた。ところが、今度は連続降雨量による速度規制に引っ掛かってしまい、小田原までトロトロ運行に。元々快速アクティーだったものが各停に変更されたためにさらに遅れが拡大し、結局、一時間ほど遅れての運行になってしまった。

結局、自宅最寄駅には日付が変わってからの到着となった。最終バスには間に合わず、徒歩での帰宅になってしまった。
名古屋を早く出たから良かったものの、最終便接続の電車だったら東京までたどり着いていたかどうかも分からなかった。
最後の最後は綱渡り、そんな感じで今回の旅も終了した。

201808l.jpg
横浜駅に着いたのは23時半ごろ。予定より1時間くらい遅くなった。


■今日の教訓!
[名古屋飛行場]時刻によってアクセス変化←バスダイヤをよく調べておこう
[名古屋飛行場]あおい交通は経路に注意←空港先回りとミュージアム先回りなど様々
18きっぷはダイヤ乱れに要注意←最終便帰宅はできるだけ避けよう

■実際の旅程
08/06 MON
別府駅前07:02(大分交通)→07:53[大分空港]
[大分空港]09:20(JAL2362便)→10:15[大阪国際空港]
[大阪国際空港]11:02(大阪モノレール)→11:05蛍  池
蛍  池11:10(阪急宝塚線)→11:25阪急梅田
大  阪11:30(JR東海道線 新快速)→12:53米  原
米  原13:00(JR東海道線)→13:35大  垣
大  垣13:41(JR東海道線 新快速)→14:13名 古 屋
名 古 屋14:16(JR中央本線)→14:34勝  川
勝川駅前14:45(あおい交通)→15:04[名古屋飛行場]
エアポートウォーク16:20(名鉄バス)→16:40西  春
西  春16:44(名鉄犬山線 急行)→16:55名鉄名古屋
名 古 屋17:00(JR東海道線 特別快速)→17:56豊  橋
豊  橋18:02(JR東海道線)→18:36浜  松
浜  松18:38(JR東海道線)→19:50静  岡
静  岡20:04(JR東海道線)→21:23熱  海
熱  海21:28(JR東海道線 快速)→22:35横  浜 ※遅延で23:30頃
横  浜23:30(自転車等)→00:15自  宅


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2018年08月04日

ダイナミックに繋ぐ旅(1日目)

※2018年11月にアップした2018年8月の旅行記です。
旅行前1日目/2日目(旅行無)/3日目旅行後

■2018.08.04 (自宅)→大阪国際→大分

201808a.jpg
日本一のおんせん県へ!


■なぜか空いている始発電車
今日は朝から鈍行乗り継ぎだ。
東海道線の始発に乗り、熱海沼津浜松豊橋大垣米原大阪と、東海道線を乗り継いでいく。

夏期最繁忙期の土曜日の始発だったから混雑を覚悟していたものの、乗った電車は、15両編成であったせいか、かなり空席が目立った。熱海で6両編成に乗り換えても空いていて、席の確保に全く困らない程度の乗客しかいない。旅に向かう感じの東京人も多くなく、なんだか拍子抜けしてしまった。

立ち客が出始めたのは、通勤・通学時間になる三島辺りからだった
沼津始発便は席を確保できたものの、立ちの人もいる、やや混雑運行となった。静岡地区のメイン区間で、静岡までは、駅ごとに客が増えていく状況だった。

※東海道線の東京始発から熱海で乗り継ぐ電車は、平日だと島田行きだが、土日はすぐに沼津で終点となる。一方で、沼津で乗り換えたら浜松までの比較的長い距離の直行便となるので、沼津では確実に座っておきたいところだろう。

浜松には九時頃に到着。ここで豊橋行きに乗り換えなのだが、なんと6両を切り離し、前の3両がそのまま豊橋行きになるという。
一番後ろ車両に乗っていたので、一旦ホームに出て乗り換え。当然、入り込んだ車内は混んでいて、豊橋までの小一時間は立ちになってしまった。

※東海道線の静岡地区や東北本線の福島辺りでは、時々こんなことが起こる。時刻表上は違う電車なのに、同じ車両がそのまま連続的に使われるのだ。
それにしても、意味が分からないのは、前3両にはトイレが付いていない点だった。ここまでトイレ付で運転してきて、途中からそれがなくなるので、なんだか魚を取り損ねたみたいで気持ち悪い。さらに、車両数が減って混雑した上でこうなってしまっているので、とにかく心象が悪すぎた。浜松-豊橋間は、浜松以東に比べて、便数が少ない上に、全区間を乗り通す人も多いので、この区間にこそ、トイレ付きが必要だと思うのだが、、、。車両運用上トイレの有無なんてそれほど重要ではないのでJR東海も気にしてないんだろうけど、、、。
トイレ無し便は、事前告知なんてされていない。地方の幹線なんてトイレが付いてるのが当たり前だと思っているとハマるので、静岡地区では、騙されないよう注意が必要だ。


不満を抱きながら浜名湖を横切って、10時前には豊橋に到達。全く遅延なく、名古屋圏内に入った。結構な区間寝てきたので、5時間ほど経っているとは思えないほどスムーズだった。
ここからは韋駄天の特別快速でかっ飛ばす区間だ。大阪まではまだ、ここまでと同じくらいの距離が残っているのだが、静岡地区は本当に鈍行ばかりでトロトロだったので、それに比べてぶっ飛ばすのを見ると、大阪が近くに見えてくる感じがするのは、とても不思議だった。
8両編成と急に長い編成となったが、利用者は意外と多く、名古屋までは立ち客もいる状況だった。流石に大都市圏内に入ってきた感じ。自分は座席を確保できたので快適だったが、名古屋まで全く座れなかった人も見られたほどだった。
大垣から先の接続で待つことになっていて、豊橋以降はもう一本遅い15分後の新快速でも良いのだが、何があるか分からないから、とにかく先へ先へと進行。11時過ぎに着いた大垣では少し時間をもてあますことになってしまい、駅ビルにあった本屋で時間を潰した。

静岡から先では、この先の関ヶ原越えだけがローカル区間となる。乗り継いだ電車は4両編成だったが、空席ばかりだった。
だだっ広くまっ平らな濃尾平野が終わり、急に山と山に囲まれるこの区間。地形的にオモロイと、外の風景を眺めていたら、流石は関ケ原だけあって、徳川家康軍陣地跡などを眺めることが出来た。

■なぜか不便になった大阪の乗り換え
米原に着いてしまえば、もう大阪は目の前みたいなもの。数分接続で12両という長編成の新快速に乗り換えた。
米原では、改札から一番遠いために最も空いている、一番前の車両に乗ったのだが、次の彦根でドッと人が乗ってきてあっという間に満席に。立ち客はそれほど多くはならなかったものの、大阪までそれなりの混雑での進行となった。

米原から約一時間半、大阪には14時前に到着した。東京を朝4時過ぎに出たので、10時間はかからずに着くことができた。
新幹線ののぞみなら2時間半ほどの区間。乗り継ぎ時間がトータルで一時間くらいあるから、ざっくり6時間差くらい。やはり鈍行は時間がかかる印象だ。

ここで阪急梅田駅へ乗り換えだ。
まだ飛行機の時間までは余裕があるものの、新しくなった伊丹の見学に時間がかかる可能性もあるため、ここからも先を急いだ。

失敗だったのは、米原で一番前に乗ってしまったことだ。ここで乗り換える阪急梅田駅は大阪駅より京都寄り、つまり一番後ろ側にある。お陰でホームを一編成分約200メートル以上も引き返さねばならないことになった。しかも、案内標識に釣られて、少し遠回り経路になる中央改札へと進んでしまったうえ、神戸寄りのエスカレータが混んでいたので反対側へと回ったりと、とにかく遠回りをしてしまい、時間がかかってしまった。

※大阪駅と阪急梅田駅の乗り換えルートは、大阪駅のリニューアルに伴い大幅に変わった。
大阪駅のホーム(二階レベルにある)には阪急乗り換えの矢印が、三階の橋上改札に向けても出ているのだが、阪急には、一番京都寄り(東側)の地上改札(御堂筋口)が一番近い。乗り換えのための通路は人工地盤と横断歩道橋で、二階レベルにあるため、どちらの改札で出ても上下動の回数は変わらない。しかし、橋上改札からだと、改札外に出る際にいったん阪急とは逆側(西方向)に進まなくてはならないうえ、連絡橋に繋がる人工地盤への行き方も難しく、何より人の多い人工地盤を通る距離が長いのでオススメはできないものだった。


大阪駅が変わったおかげで、二階からのアプローチに変わってしまったため、阪急梅田駅の建物の中は狭い通路からいきなり二階改札へ行くようになった。改札に入ったあとは、ホーム中程の階段を上るようになってしまった。
阪急梅田と言えば、地上アプローチから大空間の百貨店の通路を抜けるのがこれまでの経路。大階段を三階まで一気に上がり、自動改札と列車がずらりと並ぶ阪急梅田らしい光景に出会えなかったのは、とても残念だった。

梅田からは14時の急行に間に合い、あっという間に蛍池へ到達できた。


■意外と注意が必要な徒歩入場
ここからは、モノレール、が普通だろう。しかし、伊丹空港では空港入口から調査をしなければならない。モノレールで一気にターミナル前に着けても結局空港入口まで歩いて往復しなければならなくなるし、18時頃の飛行機まではまだまだ三時間以上あり、時間的余裕も大きい。電車賃ももったいないので、蛍池からは、モノレールには乗らず、歩くことにした。

しかし、今年の酷暑は最悪だった。
空港まではわずか10分ほどの道程だ。しかし、半分ほどを占める住宅街はほぼ日陰なしだったため、10分外を歩いただけでもうヘトヘト。ペットボトルを1本飲み干すぐらい暑すぎる中での歩きになってしまった。
空港までは、モノレールの代金をケチって蛍池から歩く人も多いので、今の時期は熱中症に要注意だろう

空港までは、住宅街を抜けて大通りに出る経路なのだが、大通りに出ると、周辺道路が大渋滞していた。何事かと思ったら、空港出口の交差点が規制され、そこを通過できない車で大混雑しており、さらに多くの警察官が出ていた。ちょうど重要な公人が伊丹に到着し、専用車で出ようとしていたところだったようで、空港入口を入って暫く歩いたところで黒塗車とすれ違った。当日から皇太子殿下が兵庫へ来られていたようなので、その到着に当たったようだった。

※空港周辺では時々こういうことが起きる。何の前触れもなくいきなり車を止められ、逃げ道なく数十分待ちぼうけになるのだ。歩きの場合は、車列が来る直前以外は、赤の横断歩道でも警察官の誘導で通してくれるから、ほとんど問題ないのだが、車の場合は、ずいぶん前から赤信号で通せんぼされてしまう。空港周辺を車で走るときは、時間に余裕を持たせることが重要だ。

伊丹には二年に一回程度は来ているものの、バタバタ通りすぎることが多く、なかなかゆっくりできていなかった。このため、久々に見学時間を取った立ち寄りになった。4月に中央エリアの改装が完了し、オシャレになったと聞いていたので、ワクワクしながらの訪問だった。

■アクセスから新サービスが続々登場
見学はまず外回りから。
前面道路の混雑緩和策として、バス乗り場を再編し、新たに有料降車レーンや有料送迎場などを新設。さらには有料駐輪場まで整備するなど、アクセス交通がらみが大きく変わっていた。実は4月の改装部分よりも気になっていたのが、この部分だった。
民間委託前から考えられてきたターミナル改修と異なり、前面道路の改修は、委託後に進んだ計画で、民間委託した効果とも言うべき事例。海外だと当たり前のようによくある送迎スペースの有料化は、まさに海外資本ならではの発想なのかもしれなかった。

個人的に一番気になったのは、有料降車レーンだった。5分までは無料だが、5分を超えると駐車場以上の料金を取られるという面白い料金設定を採用していた。前面道路の混雑緩和にはかなり効果があるようだった。
羽田とかだと出迎え待ちの車が長時間止まって道路を占領して邪魔なことがよくあるけど、そんなことは全く起きていなかった。

201808c.jpg
ピンク色が降車レーン、その手前の黄色が送迎スペース。目的に合わせて細かく分けている。


一方、駐輪場は悩ましい事態になっているようだった。これまでモノレール高架下に所狭しと止まっていた多くのチャリがただ移動しただけの感じだったのだ。横一列に止めるようになったので、これまでと比べて整理はされているものの、この暑い中、チャリで来る人が多いのか満車に近く、こちらは早くもキャパオーバー気味な印象だった。これまでは正式な駐輪場ではなかったので、チャリで来たくても我慢していた人がいたのだろうけど、正式に出来てしまったので、そういう人たちもチャリで来るようになってしまったのかもしれない。

とにかく暑かったが、外回りがかなり変わっていたため、汗だくになりながら、変化した所をグルリと回った。

201808b.jpg
暫定的な駐輪スペースとなっていたモノレール高架下には囲いができていた。



■館内はオシャレに
そしていよいよ館内へ。
チェックインと荷物預けを済ませてから見学を始めた。

館内はまだ工事が続いているので、所々に仮囲いがされていた。特に、店舗の入れ換えが続いているようだった。
一階は、内部は南の到着口が閉じた程度で大きな変化はなく、外部にある中央エリアとバス乗り場の改装がメインだった。このほか、北到着ビルが全面的に閉じられていた。中央エリアは、新たに芸術作品も展示されるなど雰囲気が一新。バス乗り場が半減したため、コンパクトに分かりやすくなっていた。

201808d.jpg
到着エリアは北到着ビルが閉鎖となった。


改装が大々的に宣伝されていた二階は、中央エリアが大きく変わった上、南北では一部店舗が閉店となり、改装の続きに向けた準備が進んでいる感じだった。

二階、三階の中央エリアは、かなり変化。ど真ん中の部分を大きくいじっていた。
13番・14番付近の搭乗待合室を南北にずらして空いた空間に手荷物受取場を整備。売店区画の真ん中に到着ロビー空間を設け、モノレール駅への連絡橋と短絡させていた
売店・飲食店区画は店舗区画が再編されただけといった印象だったが、内装は全体的にオシャレになった。

ただ、到着ロビーは小さく、待つためのベンチも少なくなってしまっていた。これまでの到着ロビーは、南はチェックインロビーと一体でごくごく小さかったものの、一ターミナルをそのまま改装した北はそれなりの大きさがあったので、新しい到着ロビーがかなり小さく感じてしまった。元々二階部分は天井も低く、今回、そこまで手を入れるのは出来なかったためか、三階との間を吹き抜けにした到着ロビーの一部分を除いて、狭苦しい印象は拭えなかった。
大空間が当たり前になってしまった空港のロビーとしてはあまり開放感がないといったところだ。ただ、その分大阪らしく店舗を詰め込んで、活気ある感じに仕上げていた。

一階、二階、三階と来て最後は屋上へ。
改装されたデッキは、前へと競り出す形になった。噴水を設けるなどの遊びも持たせており、一角にはボーネルンドの屋外遊び場も誕生。吉本興業のショップができたのに加え、アクタスも一角に子供向けの品揃えを充実させたコーナーを設けるなど、子供を呼びこんで人を増やそうとする戦略が見えた。
一方で、撮影マニアにとってはマイナス点も。柵がワイヤー化されたのだが、これまでちょうど顔を出す辺りの高さが広く空いていた空間が消滅。単純なワイヤー化なら問題がなかったのに、手前に手すりが設置されてしまったせいで、手を伸ばさないとワイヤーをクリアしての撮影が難しくなっていた。

201808e.jpg
リニューアルに合わせて世界初の空港内ワイン醸造所が新設された。到着ロビーを見上げると醸造タンクが見える。日本なのに日本酒ではなくワインなのは、VINCI Airportsがフランスの会社だから?


■保安検査場内はまだまだ改装中
これで保安検査前エリアの確認は終了。一時間ほどで終わってしまったので、軽く買い物をしてから中へと入った。

保安検査後のエリアは、所々で工事の囲いが見られた。まだまだ改装中で、いまのところ大きく変わったのは中央と南端側だ。
今回はJAL利用なので、中央やや北側から保安検査を通過し、北端側の搭乗口になった。そこで、保安検査通過後は最初に南側へと向かった。

大きく変わった中央部は、搭乗待合室だった区画をドカンと到着手荷物受取場にした。このため、一番エプロン側にわずかな細い通路を残し、南北間を繋ぐ形にしていた。通路から手荷物受取場が丸見えで、雰囲気は、那覇空港の中央の細い通路によく似た感じだ(那覇のウェルカムホールに当たる部分が伊丹では手荷物受取場になっている)。ANAは南側から入って南側の搭乗口、JALは北側から入って北側の搭乗口を使うため、この連絡通路を通る人はほとんどいないのだが、数席分オシャレなイスが置いてあって13番の飛行機をゆっくり眺められる空間が出来ていた
12番と13番は、待合室区画が少しだけ南北外側に配置替えされていて、柵で囲まれた狭い通路を少し歩く形になっていた。メインの待合室空間は、天井を高くし、白黒を基調としたシックな感じに仕上げていた。

出発と到着の分離はされなかったため、到着時に売店に寄ることは引き続き可能だった。
福岡では到着客のルートを、わざわざ三階へ一度上げ、そこから一階まで下がるというめんどくさいルートに変更してまで、出発と到着の分離を行ったのだが、伊丹はそこまではしなかったようだ。羽田の第2がそうして以降、出発と到着の分離は、絶対やらなければならないことなのかと思っていたので、ちょっと意外だった。

その後は、いつもとあまり変わらぬ、伊丹らしい天井の低い搭乗待合室を通過しつつ、南側で大きく変わった南端へと向かった。
南端には、新しいピアが一つ完成、4番と4A番の搭乗口が設けられた。このピアは、小型機用に整備されたもので、Mitsubishi Regional Jet(MRJ)にも対応していると話題になっているものだ。6月に新しい搭乗橋が設置された。
真新しくてきれいなピアだったが、搭乗口が二つあるだけの小さなもので、あっという間に確認が終了。元々あったピア内の変化を確認したら、すぐに南側の調査は終了してしまった。

そのまま北側へと引き返し。北側は、北端のピアにバスラウンジが新設されていた

建物自体が新しくなったわけではなく、だいたいの施設配置は想像がついていたので、保安検査後エリアもすんなり調査を終了できた。

201808f.jpg
南端側に新設された新ピアと搭乗橋。カーブサイド側から柵越しに見ることができた。


■なぜか混んでいない大分行
あとは大分行への搭乗だ。
流石は8月の土曜日。繁忙期である上に、中型機運航で座席数が少ないせいか、大分行は、かなり混んでいるようだった。事前の座席指定の数はあまり多くなく、空港でも座席指定がほとんど選べなかった。今回は、早々に指定していたので、好きな座席である最後列の、通路側を確保していたが、自分の横の窓側も、通路挟んだ反対側も指定はできず、どうもかなり混んでいるようだった。

ところが、さぞ混んでいるのだろうと機内に入ると、なぜか半分くらいしか乗客がいない
最後列は自分の隣の窓側席には別の人がいたものの、通路を挟んだ反対側は、最後列二席もその前の二席も客がいない。ゆっくりしたかったので、離陸準備が始まる前にスッチーに言って、反対側に移らせてもらった。

運航も順調ではなく、機材到着遅れのため、出発から30分程の遅れ。到着便のラッシュに当たったせいで、滑走路手前でも待ちぼうけを食らうなど離陸するまでにも時間がかかった。座席はなんとか快適席になったけど、踏んだり蹴ったりな感じだった。

離陸は北側への飛び上がりだった。着陸はほぼいつも南側からなので、これは想定済み。しかし、そのまま左旋回して東京からの便のルートに乗るのかと思いきや、いったん180度近いターンをして神戸沖へ出てから西へと針路を変えた。ラッキーなことに神戸空港が見える角度に飛び上がってくれたので、これで写せればバッチリだったのだが、夕日に薄雲のせいで全然きれいに写せなかった。
東京からのルートに乗ったのは、姫路辺りで、すぐに岡山〜広島上空に到達した。広島上空では、豪雨の影響が見られるか気にしていたのだが、終始薄曇りでよく見えない状態。結局空の上では、空の雲以外たいした撮影はできないまま着陸体制に入ってしまった。実飛行時間は50分程。本当にあっという間に着陸となってしまった。

短時間飛行での回復は難しく、大分到着も結局30分程の遅延。欠航を危惧したジェットスターが既に到着しているのを横目で見つつ、飛行を終了。
空港到着後はそそくさとホテルへと向かった。

201808h.jpg
半分ほどしか乗客がいなかった機内。運航はJ-AIRのERJ170型機(JA227J)による運航。採用されている本革シートは標準のJAL SKY NEXT座席と若干異なるそうな。


■今日の教訓!
[東海道線]始発は意外と混まない←混むのは三島辺りから
[東海道線]トイレなし電車に注意←時々はまります
JR大阪から阪急梅田へは地上から東へ東へ←間違えると人が多い中右往左往することになります
空港周辺では突然の通行止に要注意←車は待たされます
[大阪国際空港]子供と一緒に遊びに来るべし←改装して子供も楽しい

■実際の旅程
08/04 SAT
自  宅04:00(自転車他)→04:45横  浜
横  浜04:54(JR東海道線)→06:16熱  海
熱  海06:19(JR東海道線)→06:37沼  津
沼  津06:53(JR東海道線)→09:01浜  松(列車そのまま)
浜  松09:10(JR東海道線)→09:45豊  橋
豊  橋09:50(JR東海道線 特別快速)→11:18大  垣
大  垣11:42(JR東海道線)→12:17米  原
米  原12:20(JR東海道線 新快速)→13:43大  阪
阪急梅田14:00(阪急宝塚線 急行)→14:13蛍  池
蛍  池14:15(徒  歩)→14:30[大阪国際空港]
[大阪国際空港]18:00(JAL2367便)→18:55[大分空港]
[大分空港]20:05(大分交通)→20:50別府北浜
(別府亀の井ホテル 宿泊)


ラベル:伊丹 大分空港
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2018年08月03日

ダイナミックに繋ぐ旅(旅行前)

※2018年11月にアップした2018年8月の旅行記です。
旅行前1日目/2日目(旅行無)/3日目旅行後

■2018.08 大阪国際・大分の旅行前

■野暮用ついでに空港見学
野暮用のため、真夏の本番に1日だけ大分に行かねばならなくなったので、今回は、そのついでに空港見学を考えた。

行くのは8月5日日曜日の昼間で、最繁忙期に当たる日程だった。前日は土曜日でお休みなので、翌日の月曜日に有休をとり、三連休にして行くことにした。
用事自体は日曜日の正午を挟んだ前後三時間程度の時間がとれれば済ませられるものだった。航空便の運航時刻を考慮すると、往路は、日曜日の朝イチ便だと間に合わないので、土曜日中に大分に着く必要がある。一方の復路は日曜の夜以降に大分を出て、東京には月曜日中に戻って来られれば良かった。

今回は、行くことが決まったのが2か月ほど前で、少し余裕があったので、安くて快適な往復の方法をじっくり考えることにした。

■繁忙期の価格は差が小さい
出発地は東京で、向かう先は大分だ。
繁忙期で運賃が高い可能性があるので、まずは価格を確認した。

単純に東京-大分を往復するなら、ジェットスターか、あるいは大手(JAL、ANA)なら先得/旅割を活用するのが良さそうだった。空港を変えるなら、九州側を大分より安い福岡や北九州にするのも手だ。
調べてみると、値段はいずれの区間もだいたい片道は1万5千円程度だった。1か月切ってからの運賃は福岡便・北九州便と大分便との差が大きくなるのだが、早い時期の運賃は、総じて安くしているせいか、あまり差がなかった。さらに、繁忙期でJJPが若干高くなっていたこともあり、値段差が詰まっている印象だった。
航空運賃を普通に払うなら、事前購入型割引運賃+ホテル代で、前後の交通費含めて4万円弱といったところだ。

値段だけ見ると、JJPは片道一万円を切る便があり、成田までの電車賃を考えても最も安かった。だが、一万円以下なのは夜便のみで、欠航されると代替がきかない。気象理由なら羽田も成田も似たようなものだが、成田の最終便欠航は、門限に間に合わないという、予測もできない、納得もできない、意味不明な理由でザックリ切られる。しかも、そうなった場合、翌朝九時頃までに大分に着ける手段がないので、今回は選択肢から自動的に消滅。昼の便だと、羽田の大手の事前購入型割引とそんなに変わりない値段だったので、空港まで行くのが面倒なJJP便は早々に選択肢から消えてしまった。

となると候補は羽田発着になる。
単純な大分便より福岡便の方が安いか調べてみたが、若干安いものの、大分までの電車賃を加えると大きくは変わらない値段だった。
正規航空運賃で向かうなら、単純にソラシドエアの羽田-大分便にするのが最安値そうだった。

さらに、ANAとJALが設定しているダイナミックパッケージのツアーを調べてみると、こちらはホテル代込みで三万強程度と出た。こちらも、福岡便や北九州便でも値段はほぼ変わらず。いずれにしても大分発着で考える必要がありそうだった。
ダイナミックパッケージの方が、単純に正規割引運賃より安いので、まずはそれが第一候補になった。

■別の空港を経由してみるとさらに安く!
値段はそんなところだったが、大分には春にも行ったので、空港自体の調査は不要だった。このため、羽田と大分を往復するだけならあまり旨味がない。しかし、福岡、北九州も今年初旬に行っていて、こちらもわざわざ訪問する必要がない。
何とかついでにどこかに寄りたいなあと考えていたところ、思い浮かんだのが、大分から直行便がある大阪国際(伊丹)中部国際(セントレア)だった。伊丹-大分便、中部-大分便ともに朝昼晩に飛んでいるので、それを活用しようとしたのだ。
ちょうど伊丹は4月にリニューアルの一部が完了したところ、セントレアはB787展示施設のオープンを控えており、見学しがいのある空港となっていた。

調べてみると、これらの便も、正規割引運賃の単純往復+ホテルより、ダイナミックパッケージツアーにした方がお得だった。だいたい羽田発着より一万円ほど安い感じだ。ダイナミックパッケージは、若干の追加料金で、羽田-大分の飛行機を経由便にすることもできたりするのだが、繁忙期であるせいか、伊丹経由にすると運賃が一万円以上の幅で上がってしまい、選べる感じではなかった。

なんとか、東京-名古屋、もしくは東京-大阪間を安く行ければ、かなり格安での大分行きが可能になる。
色々考えた結果、夏休み期間の強い味方、JRの青春18きっぷを活用することにした

ダイナミックパッケージの値段は、当然ながら、便数が多くて距離の短い伊丹便の方がセントレア便より安い。東京から各空港までの運賃は青春18きっぷなら同じ値段なので、東京-大阪間は鈍行列車で移動して、伊丹-大分線の飛行機に乗り継ぐ、伊丹経由にすることにした。本当は行きは伊丹経由、帰りはセントレア経由にするのが一番良いのだが、ダイナミックパッケージは出発空港は同一でないといけないので、大阪発のダイナミックパッケージで往復ともに伊丹経由となってしまった。
18きっぷの運賃は1日3千円弱。伊丹発着のダイナミックパッケージは二万円強だったので、トータルは実質的に三万円弱となった。鈍行で長時間列車に揺られる苦労はあるものの、JJPの最安値で往復するのとほぼ変わらない値段ながら、伊丹にも寄れるという、空港見学人にとってはベターな行程となった

東京-大阪間は、鈍行だとだいたい10時間かかるので、伊丹-大分間は、往路土曜日夜便、復路月曜日朝便をそれぞれ使う行程を組んだ。伊丹便は三社が飛んでいて、ANA+アイベックスエアラインズが4往復、JALが3往復だが、いずれも朝昼晩に似たような時刻での運航なので、実質的には一日三(四)往復な感じ。ほぼ自動的に、行きは土曜日の最終便、帰りは月曜日の朝イチ便となった。
土曜日は、朝便は混むために高めの値段が出ることが多いが、夜便は利用する人が少ないから値段が安い。東京発だと最終便にすると欠航したらアウトだが、大阪発だと万一欠航になった場合でもギリギリ新幹線(新大阪-小倉)+特急(小倉-大分)への振替ができるので、その点では自由度が高かった。

行きは、東京を朝イチに出れば伊丹に15時位には着けるので最終便の飛行機に十分間に合う。帰りは、伊丹に10時半頃着くが、14時頃までに伊丹を出られれば東京の終電に間に合う。

※行きに金曜日夜発のムーンライトながらを取れれば、大阪到着が9時頃となり、大阪で長時間楽しめる。しかし、今回は残念ながらながらのきっぷが取れなかったので、土曜日朝イチ出発で確定した。


アクセスの予約(航空・鉄道)
飛行機とホテルは、ダイナミックパッケージで2か月ほど前に予約した。JALとANAのダイナミックパッケージを比較し、より安い値段が出たJALのツアーを組んだ。
下りの土曜日は値段が上がる傾向にあるが、それは午前便だけで、利用者が少ないと思われる最終便だからか、比較的安く予約ができた。
鈍行部分は、とにかく乗り継いで行くだけなので予約は不要。二日前に18きっぷだけ購入し出発に備えた。

現地移動の予約(レンタカー)
現地移動は空港バスだけで、あとは不要なので、予約は無しだった。

宿泊の予約
今回宿泊はダイナミックパッケージにコミコミ。一番安い値段が出た別府亀の井ホテルで予約した。

■ここまでの教訓!
ダイナミックパッケージは必ず検討すべき←便によってはLCC級に安いです。
実質便少ない路線に要注意←2社あっても同じような時間帯だと利用しづらい。
18きっぷを飛行機へ繋ごう←うまく活用したい時期です。

■今回の予定旅程
08/04 SAT
自宅04:00→04:45横浜04:54(JR東海道線)→06:16熱海06:19(JR東海道線)→06:37沼津06:53(JR東海道線)→09:01浜松09:10(JR東海道線)→09:45豊橋09:50(JR東海道線 特別快速)→11:18大垣11:42(JR東海道線)→12:17米原12:20(JR東海道線 新快速)→13:43大阪/梅田14:30(阪急宝塚線)→14:43蛍池14:56(大阪モノレール)→14:59[大阪国際空港]18:00(JAL2367便)→18:55[大分空港]19:05(大分交通)→19:50別府
(別府亀の井ホテル 宿泊)
08/05 SUN
-(旅行なし)
08/06 MON
別府駅前07:02(大分交通)→07:53[大分空港]09:20(JAL2362便)→10:15[大阪国際空港]14:32(大阪モノレール)→14:35蛍池14:40(阪急宝塚線)→14:55梅田/大阪15:30(JR東海道線)→16:54米原17:06(JR東海道線 新快速)→19:08豊橋19:11(JR東海道線)→19:46浜松19:54(JR東海道線)→21:06静岡21:14(JR東海道線)→22:29熱海22:35(JR東海道線)→23:49横浜→00:30自宅


ラベル:伊丹 大分空港
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2017年08月28日

飽きずに驚きの秋田へ(旅行後)

※2017年10月にアップした旅行記です。
旅行前1日目2日目3日目/旅行後

■2017.08 大館能代・青森・秋田・山形の旅行後

今回の旅では、秋田、大館能代、青森と山の頂上付近を崩して造成された空港を回りました。
そこで、旅の終わりは、山または台地の頂上付近を大規模に崩して造成された空港を取り上げてみます。

■二割以上の空港が山の上
まずは、山または台地の頂上付近を大規模に崩して造成されている空港を列挙してみます。

・礼文
・釧路
・青森
・大館能代
・秋田
・福島
・神津島
・能登
・静岡
・但馬
・南紀白浜
・石見
・岡山
・広島
・高松
・対馬
・上五島
・大分県央
・熊本
・種子島
・慶良間
・新石垣

旭川や福江、それこそ成田国際のようにちょっとした山に整備された空港も多いので、厳密には抜けている空港も多いかもしれませんが、ざっと上げると上のような感じです。だいたい全国の空港の2、3割ほどが山の上にできた空港となっています。

これらの空港の特徴は、新しい空港が多いこと。古くからある場所でも、秋田、岡山、広島、高松、熊本、新石垣は、平野部にあった旧空港からの移転してきた空港となっています。
今回訪問した山形のように、古くからある飛行場は平らな土地に造成されていますが、新しい空港はそういう土地がほとんどないのでしょう。
空港は騒音などの問題から、都市近くから徐々に離れていっていますが、結局、海の上か山の上にしか造成できない状況になっているようです。

建設技術が向上したことも大きく、今回訪問した秋田空港は、その技術の高さから、土木学会賞技術賞を受賞しているほどです。

■不便な空港が多い
これらの空港は、山の上に整備されているので、アクセスがとにかく不便です。
鉄道が整備されている空港は皆無で、公共交通だとバスが重要なアクセス交通になっています。
各県の拠点空港となっている秋田、岡山、広島、高松、熊本、鹿児島、新石垣は航空便に関係なくバスが設定されているものの、航空便に合わせたバスしかない空港もあります。普段そこを通る人がいない山の上に整備されているので、航空便に合わせるものしか必要ないわけです。
上記の空港だと、大館能代、神津島、但馬、石見、種子島がそれにあたり、福島や能登、南紀白浜も便数は少ない状況です。

例えば、今回利用した大館能代では、航空便もバス便も1日2往復だけ。バスを逃すと、タクシーに乗るかレンタカーを借りるかぐらいしか選択肢がありません。
空港名にもなっている大館や能代まで向かうとすると30キロほど(=品川-横浜間に相当)もあります。出張で会社からお金が出るならまだしも、観光客がさすがにタクシーに乗れないでしょう。となると、公共交通を利用する場合、なんとしてでも1日2往復のバスに乗らなくてはならないので、到着後に空港で一服、あるいは出発前に空港で時間つぶしというわけにいきません。

街の中にある東京国際(羽田)や大阪国際(伊丹)、福岡などのように、飛行機に乗らなくても空港に行くというのが気軽にはできない状態。空港をいかに活用するかが叫ばれている中、設置場所が悪く、容易にアクセスもできないのは大きなハンデと言えそうです。

201708j.jpg
大館能代空港からは大館へはバス路線が運行しているものの1日2往復しかありません。秋田犬がラッピングされたかわいいデザインでPRしていますが、空港滞在にはあまり使えないバスになっています。

■空港周辺も合わせて整備
騒音問題に加え、土地がない。このため、仕方なく山の上に整備された例も多いと思われますが、山を大々的に切り崩して整備したこともあり、同時に公園などを整備し、人が集まる地域に変えている所が多いのも特徴です。

今回訪問した空港のうち、青森は公園などはなく完全に空港機能だけといった感じですが、大館能代と秋田は人の集まる施設を整備済。
秋田空港は、空港整備に合わせて、空港区域をぐるりと取り囲むように秋田県立中央公園を整備。大館能代も空港周辺ふれあい緑地があります。いずれもスポーツ施設や遊具、展望台などを整備しており、空港に関係ない利用者も多く見られます(アクセスは自家用車がメイン)。

最初に挙げた空港のうち、大館能代、秋田、福島、南紀白浜、石見、岡山、広島、高松は周辺が公園になっています。公園には空港を眺められる展望台があるのがド定番。新石垣ではビオトープなども整備、静岡には公園はないものの、展望台やビオトープ、さらに空港から少し離れたところに茶畑まで整備しています。

空港機能だけを見ると使いづらい空港も多い印象ですが、周辺整備により、ただの山の中だったところが、人が集まる場所に変化しているようです。

201708k.jpg
大館能代空港に掲げられていた周辺緑地のマップ。空港を眺められる展望台はもちろん、スポーツ広場、さらに雪国らしくクロスカントリーのコースまで整備されています。

島国日本はどこも山がち。空港を造るのも活用するのも大変であることがなんとなく分かりました。
そんな山の中の空港でももっと活用できることを願いつつ、今回の旅を〆たいと思います。

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2017年08月27日

飽きずに驚きの秋田へ(3日目)

※2017年10月にアップした旅行記です。

■2017.08.27 秋田→(秋田)→(自宅)

■木のぬくもりを感じる秋田へ
最終日は、6時の開館と同時に秋田空港に入り、9時にレンタカーを返却するように動きたい。
道の駅しょうわから秋田空港までは40キロ弱なので、4時半前に出発。車が少ないであろう山側の県道41号線を経由で空港へ向かった。

5時半頃に空港手前の秋田県立中央公園ファミリーピクニックゾーンに到着。つつじ森展望台を見学し、さらに空港前庭ゾーンの展望台を見学してから空港へ。ターミナルには6時過ぎに入館できた。

秋田空港は数年前に利用はしたものの、最終便到着で見学はしていなかったので、見学目的では9年ぶりだった。
9年の間、平成22年に駐車場が立体化されたほか、4年前に出発ロビーがリニューアルされている。2階はかなり特徴的な内装に変更されており、少しゆっくりとじっくり見て回った。
秋田杉などを多用した非常に珍しい内装で、木のぬくもりを感じることができた。

秋田空港を8時過ぎに出た後は、レンタカー屋に9時に着くように時間調整しながら秋田市内へ。
9時過ぎすぐに店舗へ返却し、秋田駅まで約2.5キロを歩いた。

201708h.jpg
2階出発ロビーの内装が特徴的な秋田空港。木材を多用する内装に変更されている。天然秋田杉が展示されているほか、秋田杉突板や秋田杉枠材を使った天井照明などが目を引いている。

■乗り継ぎの合間を縫って山形へ
秋田駅には9時50分ごろ到着。ここから青春18きっぷで入場し、14時間の電車移動がスタートした。
ここまで二泊とも車中泊した割にはあまり眠くなく、新庄駅までは一睡もせずに到着できた。

新庄駅では行き以上に長い1時間半ほどの乗り継ぎだった。
駅近くのそば屋で昼飯を済ませ、駅ナカでやっていた演奏会を鑑賞して時間を過ごしてから山形行へと乗り込んだ。

ここから山形まで真っすぐ行っても山形でさらに乗り継ぎ待ちが約1時間ある。
同じ電車に乗り換えられる村山始発の山形行が、村山-山形間で約1時間後に追っかけてくるので、この合間を縫って、さくらんぼ東根駅で一度下車。レンタサイクルを借りて山形空港へ向かった。

山形空港は2年前に訪問したばかりだが、寄る時間があるなら、寄らない理由はない。わずか15分ほどの滞在となってしまい、バタバタしながら訪問となったものの、おくつろぎコーナーなど微妙に変化した場所を確認することができた。

昨日は晴れ予報の中、曇りがちで雨も降ったぐらいなのに、今日は快晴。行き帰りそれぞれ10分程度しかチャリに乗っていないのに、さくらんぼ東根駅に戻ったら、汗だくになってしまった。

201708i.jpg
新庄駅に展示されている新庄まつりの山車の模型。結局、残念ながら本物は見ることはできなかった

■乗り継ぎ乗り継ぎ東京へ
さくらんぼ東根から乗る電車は東京へ戻れる最終便だ。
この時間帯の便は、2年前に山形空港に来た際にも利用している。微妙に時刻は変わっているものの、山形と宇都宮でそれぞれたった2分の乗り継ぎがあるので、乗り継ぎで失敗しないか不安だった。

まず最初の2分接続である山形駅では、前回同様に同一ホーム上での乗り換え。目の前に電車がいたので、特に問題なかった。

乗り換えたら、新庄からの電車で見た人が何人も乗っていた。
標準語で関東圏の話をしているグループもあり、この時期はやはり18きっぷユーザーが多いようだ。
ここから先、長編成で乗客が分散する宇都宮まで、同じ人たちを何度も見かけることになった。これもいつもの感じだった。

福島駅黒磯駅の乗り換えもいつも通り。黒磯では恒例の?、我先に乗り換えようとする人々の波にまぎれての乗り換えとなった。

宇都宮駅は前回より乗り継ぎ時間が短いたったの2分。にもかかわらず、前回同様階段を登り降りするもので、乗り継ぎ客は皆駆け出してしまっていた。前回と同じように、乗り継ぎ客に配慮してか、発車時刻を遅らしてくれたものの、とにかくギリギリだった。

上野駅からの京浜東北線は前回は混雑して大変だったが、今日は日曜日なので、ほとんど混雑はなし。快適なまま旅を終わらすことができた。


■今日の教訓!
乗り継ぎ旅は乗り継ぎ時間を有効活用すべし←秋田からの最終便は新庄と山形で長時間。
宇都宮乗り継ぎは要注意←2分乗り継ぎも階段上り下りが必要。

■実際の旅程
08/26 SAT
昭  和05:00(レンタカー)→06:00[秋田空港]
秋田空港08:00(レンタカー)→09:00ニコニコレンタカー秋田広面店
ニコニコレンタカー秋田広面店09:15(秋田内陸線)→09:45秋  田
秋  田10:15(奥羽本線)→12:56新  庄
新  庄14:18(奥羽本線)→15:01さくらんぼ東根
さくらんぼ東根15:05(レンタサイクル)→15:20[山形空港(おいしい山形空港)]
山形空港15:35(レンタサイクル)→15:50さくらんぼ東根
さくらんぼ東根15:58(奥羽本線)→16:29山  形
山  形16:31(奥羽本線)→17:17米  沢
米  沢17:44(奥羽本線)→18:30福  島
福  島18:50(東北本線)→20:45黒  磯
黒  磯20:56(東北本線)→21:48宇 都 宮
宇 都 宮21:50(東北本線)→23:38上  野
上  野23:50(京浜東北線)→00:20川  崎
川  崎00:30(自転車)→01:00自  宅

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2017年08月26日

飽きずに驚きの秋田へ(2日目)

※2017年10月にアップした旅行記です。

■2017.08.26 (大館)→大館能代→青森→(秋田)

■大館能代はなんと工事中、、、
二日目。今日は大館で用事を済ませ、明朝までに秋田駅近くに着くように移動できれば良い。
そこで、大館能代空港と青森空港訪問も加え、さらに時間がありそうだったので、秋田名物の秋田内陸線乗車体験+見頃を迎えた車窓からの田んぼアート見学をすることにした

時間に制約が出るのは、運行時刻が決まっている秋田内陸線への乗車。
こちらの乗車は、早朝便は田んぼアート付近で減速しないのと、阿仁合での折り返しを短くすることを考慮。行きは朝二便目の阿仁前田9時発・阿仁合9時14分着、帰りは朝四便目の阿仁合9時30分発・阿仁前田9時44分着に乗ることに決めた。
合わせて、大館では、営業時間が関係ない場所にも行く予定があったので、まず、早朝に大館で用事の一部を済ませてから大館能代空港に移動。7時半に空港が開いてから小一時間見学し、その後に阿仁前田へ。電車に乗ったあとは大館に戻って残りの用事を済ませて、そのまま青森へ行くことにした。青森からは、深夜までに秋田に着けるよう動けばいい。

まずは大館で早朝に動けるよう、深夜のうちに道の駅ひないへ移動し、就寝。ひないで夜明けを迎えた。
5時過ぎから7時前まで大館市内を回り、7時半の開館時間きっかりに大館能代空港に入った。

開館直後は、ほとんど人がいないので、ペッぺと館内見学を済ませようとしていたのだが、店舗が開いていない。稚内の時もそうだったが、小さな空港では、売店ひとつ開いてないだけで画にならない。
売店が開くまで待っていると、秋田内陸線に間に合わなくなるので、ひとまず秋田内陸線へ行って予定通りの電車に乗り、大館に戻る途中で再度空港に寄ることにした。

201708d.jpg
9年ぶりの訪問となった大館能代。
ターミナルにあまり変化はなかったものの、真正面の空港名サインなどが以前来たときと変わっていた。
ところが、残念なことに外壁の工事中で仮囲いで覆われてしまっていて、ターミナル前面全体を見ることは叶わなかった。せっかく9年ぶりに来たのに、最新の写真を写すことが出来ないなんて、なんと、アンラッキー。工事日程を見てみたら、八月にスタートして九月には終わる工事で、なんとも残念な事態になってしまった。


■秋田名物はなんと雨の中、、、
阿仁前田駅には8時40分頃に到着した。この駅は温泉施設と一体になっているところで、可能なら朝風呂でもと思っていたのだが、開店は電車と同じ9時で利用は出来なかった。

この駅は、立派な窓口もあるのだが、なぜか駅員がいなかった。券売機もないので、切符も買えない状況。財布には小銭が無かったので、バス方式だと、支払いが出来ない可能性がある。
悩んでいたら、5分ほど前に、温泉施設の方から係員がやってきて、切符販売をしてもらえた。田舎の駅に時々見られる、駅員と近隣施設管理人が兼用するスタイルだった。

ほっとしたのも束の間。ホームに出たら、雨が降りだしはじめてしまった。
天気予報では雨のあの字も出ていなかったのに。朝からモヤっていて、変な天気だとは思っていたが、このタイミングで雨になるとはイタすぎ。この線のこの区間に乗るのは、車窓で田んぼアートを楽しむのが一番の目的だが、雨が降っては窓に雨粒がついてよく見えない。はるばる一日かけてやって来たのに、天候が敵になるとはなんともツイていない。
マタギの里の不思議現象といったところだろうか。

ホームの待合コーナーで電車を待っている間に雨はどんどん本降りになり、乗る際に待合コーナーと車両の扉の間のわずか距離だけでかなり濡れるほどになっていた

201708e.jpg
雨が強くなってきた阿仁前田駅。温泉併設で、他の駅に比べて駅舎はかなり大きい。ホームも対面式2面あり、角館方面は構内踏切を渡る駅舎と反対側になる。ただ、ここから乗ったのは自分だけだった。

車内に入ると乗客は十人ほどしかいなかった。しかも、カメラ持ってリュックサックという明らかに旅行者という人が多い(しかもほとんど一人旅)。朝二便目で地元の利用が数人というこの状態だから、採算とるのは厳しそう。観光客を呼び込みたい理由もなんとなく分かった気がした。

阿仁前田を出てすぐにある、最初のアート(冬)は、進行方向左側だった。残念なことに完全に雨のなか。窓に水滴がどんどん付く状態で窓越し撮影は上手くいかず、雨が強いので窓を開けるわけにもいかず、あまり良い写真は撮れなかった。
続いて、小渕の先にあったアート(秋)は逆の進行方向右側。雨は小降りになっていたので、窓の水滴の間からなんとか撮影できたが、ガラス越しなのがはっきり分かるものになってしまった。
この便は人数が少なかったから、左右別々でも、皆でその都度座る位置を変えられたが、もう少し混んでいたら、そうはいかなかっただろう。

■田んぼアート撮影はなんと難しい、、、
結局、行きは上手く撮影できなかった。
他の旅行者も大移動しながらカメラで撮影をしていたが、あの感じだと上手くいってなさそうだった。自分の場合は折り返しにもう一回撮影チャンスがあるけど、一発勝負はかなりリスキーな感じだった(便数が少ないので何度も行き来することもなかなか出来ないし、、、)。

15分ほどで阿仁合に到着した。
観光客はほとんどが角館方面の電車に乗り換えてしまい、降りたのは数人のジモティーだけ。その人たちに混じって、いったん改札の外に出た。

この駅は、車庫もある拠点駅のようで、駅舎ホールには20人ほどが鷹巣方面行きを待っていた。
売店も二店舗、飲食店もあり、秋田内陸線のグッズも販売されているほど。そして駅前には内陸線の資料館もある。
時間があれば寄りたかったが、何せ折り返しまでわずか15分だったので、断念してしまった。

※この駅で販売していたイチオシの土産、地元製造のもちもち三角バター餅などは、帰りの秋田空港の売店でも販売されていた。ここでしか買えないと思って購入したのに、帰りに空港で売っているのを発見してしまい、特別感がなくなってしまったのが残念だった。テレビで紹介されて人気も出ているそうだ。

戻りの便は、三両編成だった。
駅で待っていたのが20人ほどで、このあと乗客が増える列車で増結したのかと思っていたのだが、鷹巣寄りの二両は、予約者用の畳の特別車両で、予約客が来るという。このため、一番角館寄りの車両に乗るように指定され、乗れたのは、角館寄りの一両のみだった。しかし、前二両の特別車両に予約客は来ず、誰も乗らずに出発となった(特別車両には鷹巣の折り返し電車で乗るグループ客がいたそうな)。

戻りは、雨がごく弱い霧雨になっていたので、田んぼアートの場所では少しだけ窓を開放。二つの田んぼアートを遮るものなく撮影できた。

※阿仁前田-阿仁合間は、秋田内陸線の中で、今年は非常に楽しい区間になっていた。阿仁前田は結構有名な温泉併設。前田南は、君の名は。でモデルとなったと言われ、一気にブレイク中。阿仁合は前述した通り、秋田内陸線の拠点となっている。小渕からは秋のアートを見に行ける。
そんな中で、電車に乗りながら二つの田んぼアートが見られるのだから、見所たくさんといった感じだった。


201708f.jpg
最初に見えた冬のアート。それぞれのアートは真っ正面来るときに最適になるように計算されていて、少しでも斜めだと見てのとおり変になる。減速したといえ、動く車内からは撮影は結構難しかった。

■銭湯でなんと石鹸なし、、、
阿仁前田からは北上を再開。
再び大館能代空港に戻ると、ちょうど朝便の到着・出発時刻になっていた。さっきは人が全くいなかったから撮影しやすかったが、今度は人がいすぎで撮影が出来ない。飽きもせずに昨日の深夜から三度も空港に来たのに、時間だけが過ぎていく感じだった。あまり時間があるわけではなかったが、昼飯を食いながら出発締め切りギリギリまで待機。人が少なくなってから動き出し、売店や飲食店を確認した。

空港は11時過ぎに出発。再び大館に戻り、用事を済ませたときには14時過ぎを過ぎていた。

大館からは青森への移動。
とりあえず、日の入りぐらいまでに80キロ程離れた青森空港に行ければよいので、国道7号線、県道13号線、県道27号線と北上、一般道でアクセスした。

青森空港はANAが新規就航してから初めての訪問なので、変化したチェックインカウンタを中心に確認。空港で夕食を食べ、日没前の18時過ぎには出発した。たった二時間ほどの滞在で秋田へと逆戻りすることになった。
地図を見る限りでは、来たルートを戻り、大館、上小阿仁、五城目を通るのが一番近そうだ。鹿角や阿仁から回ってもよいのだが、夜間に山道はあまり走りたくない。結局、同じ経路での往復になってしまった。

今日も車中泊なので、汗を流すべく、夜が更ける前に風呂に入りたい。空港から山を下った浪岡和ノ湯という銭湯があったので寄り道した。テレビ完備の休憩スペースで入浴後30分ほど休憩してから、再び南進を再開した。

明日は朝一から秋田空港の見学なので、深夜までにできるだけ空港に近づいておきたい。
カーナビで調べてみると、一番近い道の駅は、少し手前のあきた港か、空港を超えた先の協和のようだ。とりあえずあきた港までは行こうと向かったものの、五城目ぐらいで眠気がピークに。結局、12時前に到着できたもう一つ手前の道の駅であるしょうわで就寝となった。

201708g.jpg
秋田に戻る途中で寄った浪岡温泉の和ノ湯。外見は日帰り湯のような感じで、露天風呂もある本格化だったが、石鹸、シャンプー、タオルなどはなく(購入はできる模様)、完全に地元向けの銭湯だった。

■今日の教訓!
短区間なら阿仁前田-阿仁合がおススメ←阿仁前田には無料駐車場有。
田んぼアート 冬は東側、秋は西側←向きを間違えると撮影できない。
浪岡温泉は地元銭湯系?←外観・内装がスーパー銭湯的でもアメニティがない場合があるので要注意。

■実際の旅程
08/26 SAT
比  内05:00(レンタカー)→06:00大館市内(用事)
大館市内07:00(レンタカー)→07:30[大館能代空港(あきた北空港)]
大館能代空港08:00(レンタカー)→08:30阿仁前田
阿仁前田09:00(秋田内陸線)→09:14阿 仁 合
阿 仁 合09:30(秋田内陸線)→09:44阿仁前田
阿仁前田10:00(レンタカー)→10:30[大館能代空港(あきた北空港)]
大館能代空港11:30(レンタカー)→12:00大館市内(用事)
大館市内14:00(レンタカー)→16:00[青森空港]
青森空港18:00(レンタカー)→18:30浪岡 和ノ湯
和 ノ 湯20:00(レンタカー)→21:30道の駅大館能代空港
大館能代空港21:30(レンタカー)→22:00道の駅上小阿仁
上小阿仁22:00(レンタカー)→22:30道の駅五城目
五 城 目22:30(レンタカー)→23:00道の駅しょうわ
(車中泊)

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2017年08月25日

飽きずに驚きの秋田へ(1日目)

※2017年10月にアップした旅行記です。

■2017.08.25 (自宅)→(秋田)→(大館)

■初めて仙山線で北へ北へ
今日は朝から秋田への移動だ。
まずは鈍行で秋田駅に向かうため、上野駅5時10分発から淡々と乗り継いでいく。
福島駅から先は、奥羽本線に出るために、米沢経由、仙山線経由、陸羽東線経由、北上線経由、田沢湖線経由といくつか候補があるのだが、秋田駅に最も早く着けるのは、接続が30分前後で上手く繋がる仙山線経由だ。新庄駅で一時間ほどの待ち時間があり、ちょっともったいないが、上野駅から宇都宮駅、黒磯駅、郡山駅、福島駅、仙台駅、羽前千歳駅、新庄駅と乗り継いで、秋田駅には18時過ぎに到達となる。

上野駅5時10分発に無事乗り換えられたら、宇都宮駅まではとにかく爆睡。宇都宮駅から仙台駅までは、18きっぷの時期でもあり、いつもの通り、ずっと同じ人がいる不思議な感じの行程となった。
二両編成の黒磯駅-郡山駅間と羽前千歳駅-新庄駅間は、立ちの人も多かったものの、ほとんどの列車は、乗り換え時によほどチンタラしない限りは座席確保には問題ない程度の混雑状況だった。

電車は全く遅れることなく、新庄駅までは順調に到達できた。

201708a.jpg
乗換駅である羽前千歳は、北海道の玄関口のような立派な名前が付いているものの、駅前には商店もほとんど見られないような小さな駅だ。無人駅で人も少ないので、跨線橋の木板は穴だらけ。橋の中では、黄黒の大きな蜂が何匹も遊んでいるほどだった。
そんな小さな駅ではあるものの、仙台方面から新庄方面に向かう人が多く乗り換えていて、ホームには30人程が残っていた。この駅は、ホームの屋根が一両分ほどしかなく、暑い日差しが照りつける今日は、カメラを抱えた明らかなオタク以外は全員が屋根のあるホームの端に集まってしまい、かなり混雑していた。


■河川氾濫にびっくり
新庄駅では、接続が悪く一時間弱時間があるため、乗り継ぎ旅中、初めてひと休みした。
駅員に秋田方面の運行情報を聞いたら、平常に「戻った」とのことだったので、この時点で秋田行きを最終決定した。

実は今回、秋田県内陸部で一昨日から大雨が降り続き、雄物川が上流3か所で氾濫したとの情報を得ていた。7月に続く氾濫で、秋田行きを少し躊躇ったのだが、今日から数日間はカラ晴れ予報。さらに、早朝までのニュースで氾濫位置の詳しい情報はなく、たいした映像も流れなかったため、大丈夫だろうと考えていた。
ところが、電光掲示がある京浜東北線と宇都宮線の車内では、秋田新幹線全線と田沢湖線の運休情報が延々流れてしまっていた。そこで、郡山駅、福島駅と乗り換え時に情報を探したものの、これらの駅には遅延情報板は出ておらず、秋田までたどり着けるのか不安なまま、延々七時間ほどかけて、新庄駅まで来ていたのだ。

判断を迷わせたのは、一度も奥羽本線が運休とは出ていなかったことと、理由が「大雨のため」と出ていたことだった。利用する奥羽本線が動いているなら問題ないはず。また、理由が線路冠水などではないから、雄物川の氾濫域はちょうど線路から離れており、それなら、雨が止んだ今は何の問題もないはずだからだ。
ただ、宇都宮以降情報が途絶え、本当に大丈夫か分からなかったので、引き続き運休なら、新庄で引き返し秋田行きを諦めようとも思っていた。そんななかで平常運行に戻ったと聞けたので、ひと安心だった。

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新庄は、ちょうど新庄まつりの日で、駅前ロータリーを完全に囲って通れなくしていた。三日間に渡る祭りだが、降り立った時刻は山車が出ている時刻ではなく、祭り自体は、駅から少し離れた通りに出店が出ていただけ。時間があれば、少し離れた山車の展示場所に寄りたかったものの、昼飯を優先し、街の中にはほとんど寄らずじまいとなってしまった。

新庄駅からは秋田駅まで二時間以上同じ電車。一度座れば立ち上がる必要がないので、これは快適だった。

秋田県に入ってからは、雄物川の氾濫状況がとても気になっていた。
湯沢あたりは、雄物川の上流域だが、川が氾濫している様子もない。電車も遅れることなく進んだ。
もう氾濫は収まったのだろうか。より詳しく確認しようと、スマホでネットサーフィンしてみたら、どうも氾濫したのは、湯沢辺りではなく、大仙辺りのようで、まだ氾濫が続いているっぽいかった。しかし、鉄道に影響があるのかないのかがよく分からない。なぜなら、ネットサーフィンを続けたものの、なかなか氾濫した詳細場所を記した記事がないのだ。氾濫場所が分からないので、不安を完全には取り去れなかった。
色々なサイトを調べて、大曲駅に着く少し前に、細かい地名が入ったニュースをやっと発見。それによると大曲福見町と神宮寺、明日の花火大会会場辺りが該当するらしかった。
地図で調べてみると、大曲福見町と神宮寺はこれから向かう線路沿い。福見町は雄物川沿いではなく、溢れたとしたら支流の川のようだった。

ただ、大曲駅の直前の地域である福見町は、見たところ水が溢れているようには見えなかった。川の水も多く見えたものの、堤防を越えるような高さでは全くない。既に水が引いていたようで、これなら、もう大丈夫だろうと安心して大曲に到着した。

大曲では、田沢湖線が遅れているとのことで、時間調整が入ったものの、10分ほどの遅れだけで出発。大曲駅より北側の田んぼ地域も、少し水が多いように見える程度で、神宮寺駅周辺も何もなく、刈和野駅までは何ともなかったので、大仙も河川敷程度の氾濫で、時間が経ったいまは問題なくなったのかとひと安心していた。

ところが、雄物川が最も近づく、刈和野駅-峰吉川駅間で、衝撃が待っていた。

この区間に差し掛かった際に、線路沿いに一面の水面が見えてきたのだ。
地図を見る限りでは、この辺りは、川筋と線路の間には200メートル位はあるはず。それなのに、なぜか水面は線路スレスレだった。千と千尋の神隠しに出てくる電車の感じ
よくよく見てみたら、川岸のものと思われる木の頭が隠れそうな位まで水位が上がっている状態だった。
普段の様子を知っている人だろうか、そんな川の様子を見て、短い悲鳴を上げる人もいたほどだった。

これほどまでの氾濫だったとは、想像もしていなかった。もう数メートル水位が高かったら、線路が冠水する状況。午前中はこのために運休をしていたのかもしれなかった。

※帰りに同じ区間を通った際に見てみたら、川の位置がどこにあるかパッと見では分からないくらい、結構離れた位置にあった。
こんなに氾濫した水に巻き込まれたらひとたまりもないだろう。早め早めに高いところに避難したい、そんな感じだった。
しかし、今回、テレビでも、ネットでも、ニュースでは、氾濫した地域の名前がなかなか出てこなかった。大仙と市の名前が出るのでも良い方。ほとんどのニュースは「雄物川上流3か所で氾濫」と言うだけで、詳しい位置はなかなか分からなかった。
そもそも大仙は上流か?川の長さから言ったら中流域のような気がするんだけど、、、。
峰吉川辺りは7月にも冠水したらしいので、危機感は持っていたのかもしれないが、テレビやネットニュースだけでは、もし、自分がその場に居たとしたら、自分の地区が氾濫範囲になりそうかどうかの判断は出来なかったかもしれないと感じてしまった。

ちなみに大曲という地名の通り、雄物川は、それまでとうとうと横手盆地を流れてきて、大仙市で大曲がりして狭い渓谷へと流れ込む。当然、その手前は氾濫しやすい地域らしいので、要注意だ。



雨が降るのが半日ずれていたら、運休にぶち当たっていたかもしれない。君子は危うきに近寄らないのだから、少し判断を誤ってしまった感じになってしまった。
そんなこんなで、少し冷や汗をかきながらも、なんとか大仙を通りすぎ、秋田駅には10分ほどの遅れで到達。最後は和田駅辺りで、秋田新幹線との並走というオマケが付いて、ちょっとした楽しみも味わうことができた。

それにしても、朝5時には東京を出て丸13時間。よくぞ飽きずに秋田に到達できた。13時間のうち、電車に乗っているのは10時間くらいだが、そのうち半分くらいはウツラウツラしてたから、何とか乗り越えられたのかもしれない。

■レンタカーの営業時間にびっくり
秋田では、約2キロ離れたレンタカー屋に向かった。
今回利用するレンタカー屋は9時〜21時の営業なので余裕はあるものの、できるだけ早く大館へ向かいたかったので、駅の中の観光案内所で近くの日帰り風呂をチョロっと聞いただけで、とにかく先を急いだ。

レンタカー屋までは、歩いて30分弱、18時45分頃に到着できた。
カウンターで手続きをしていると、まだ19時前なのに閉店作業が進んでしまい、手続きしていたら19時ジャストに照明も絞られてしまった。

!!!

実はこのお店、営業時間がおかしなことになっていたのだ。
手続きしてくれた店員によくよく聞いてみたら、ニコニコレンタカーの営業時間は9時〜21時で告知されているのだが、イエローハット自体は10時〜19時の営業だったのだ。
レンタカーの予約があるときだけ、準備や片付けをしながら営業するらしい。

なんとも不思議な出来事に当たってしまった。

※ニコニコレンタカーは予約の際、一時間刻みでしか指定できないので、今回は10時返却で選択していた。しかし、今回は9時半までには返却が完了しないと間に合わない。そこで最終日は、営業開始時刻の9時早々には返したい旨を話したところ、9時から30分間は開店準備中だから対応できるということだった(9時半-10時は朝礼があって逆に対応が無理らしい)。
そもそも10時-19時開店だったらこの店を選んでいないので、客としても店としても結果オーライだったのかもしれない。


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秋田駅に着いたときはすでに日没直前。日の出前から東京を出て、丸一日かかったことになる。安さを取るか、速さを取るかといったところだろうが、LCCなら九州に往復一万円程度で行ける時代に、三万円も出して速さを取るわけにはいかなかった。今回、電車は往復五千円だから、新幹線や飛行機が往復一万円位だったら選択肢に上がっただろうが、さすがに三倍の値段となると選択できなかった。

■土砂崩れにびっくり
レンタカーを借りたあとは、近くのスーパーでペット飲料を購入し、西口側にある日帰り風呂華のゆに入った。
街中にありながら、露天風呂付きというゆっくりできるものだったが、休憩所にコンセントはなく、スマホの充電が徐々に減っていく状態。この後、調べ物をするのを躊躇することになってしまった。

風呂から出たのは20時半過ぎ頃。
明朝の大館訪問に備え、今日は大館に向かうことにしていたので、すぐに北へと向かった。

まずは国道7号線道の駅しょうわへ。ここにコンセントがあればスマホの充電をしたかったが、トイレしか空いておらず、スタンプも押せずじまいだった。
道の駅しょうわからはすぐに出発し、井川で国道285号線(五城目街道)に入った。

遅い時刻だからか、285号線を走る車はほとんどなく暗い。なんだか車が少なすぎると思っていたら、暫くして五城目 バイパス通行止の表示が出た
そういえば、7月の大雨の際に、五城目の国道で土砂崩れ通行止が発生したと聞いていた(これも詳しい区間を報道していたニュースは一つもなかった)。車が少ないところを見ると、通行止がまだ続いているのだろうか。
通行止だった場合、引き返して来た上、能代方面に迂回する必要がある。さっさと大館に向かいたいのに、それでは時間が余計にかかる。初めから、能代側へ回るか迷い所だった。

気になったのは、「バイパス」が通行止という表現だ。バイパスということは、旧道が並走しているはず。しかし、途中のコンビニでカーナビを見ても、地図上ではバイパスっぽい道がなかった。
道の駅五城目までの間が五城目の街の中で、色々な道でアクセスできるので、それのこととも思えるが、土砂崩れという位だから、少し山側のはず。

なんだかよく分からない。

道の駅五城目からなら、戻る距離も短いので、とりあえず道の駅に行って、(道の駅なら当然あるはずの)通行止情報を見てから考えることにした。

ところが、道の駅五城目では、通行止情報などは掲出されていなかった。
夜だからトイレ以外は開いておらず、こちらも当たり前のようにコンセントもない。
まだ、明日も明後日もあるのでスマホの充電が減るのが怖くて、詳しく調べられない。道の駅に情報がないせいで、道路状況がさっぱり分からないので、一か八か、先に進むことにした。

※最近の道の駅は、ただ昼間だけ開いている売店となってしまっている施設が多すぎて困ることが多い。ただの売店なら、夜も食料調達ができるコンビニの方が断然良い。そもそも、道の駅のユーザー(ドライバー)に最低必要な要素は、駐車スペースとトイレ、そして道路情報なのに、それがなかったら、道の駅と名付けてほしくない。地元のポスターを張り付ける暇があるなら、交通情報の紙一枚貼り付けてほしい所だ(ましてや、二ヶ月にもわたる通行止が近くにあるのに、、、)。夜に物を売れとまでは言わないけれど、最低限の設備がない所は道の駅の指定を取り消してほしい位だった。

仕方なく、何も情報が得られないまま、五城目を出発。285号線を北上した。

暫く走っていたら、路肩が崩れて土嚢が積まれている箇所がチラホラ。そろそろヤバイかなと思っていたら、富津内の手前で、通行止旧道迂回で左折するよう看板が出てきた
バイパスは、この地区にある新道のトンネル部分わずか約1.6キロ分のことを指していたのだ。ちょうどトンネル出入口付近が土砂崩れにあったようで、ちょうど新道と旧道の並走区間だけが通行止になっていた。
迂回路は旧道だったが、旧道と言っても、ちょうどこの辺りは、民家が集まった場所。新道も最近できたばかりだったため、普通に快適路だった。

その後は、山の中で少しモヤは出たものの、順調で、あっという間に道の駅かみこあに(上小阿仁)に着けた。
ここもコンセントはなく、トイレ休憩後、すぐに北上を再開することになった。

かなり不安になってしまったが、結果オーライ。順調に歩を進めることができた。

山越えは順調に終了。秋田市内から三時間ほどで米内沢の里まで到達できた。この街中に入ったら、道路標識とカーナビが違う経路を示していた。カーナビに沿って左折をしたら、どうも街の中を通る旧道に誘導されたらしい。
失敗したと思ったものの、ちょうど秋田内陸線の米内沢駅前を通ったので、珍しいイベントでなにかと話題の路線だからと、ついでに駅舎を覗いてみることにした。

米内沢駅は、すでに終電後だったが、駅舎の電気が煌々と点いて明るい。
中でパンフを物色していたら、どうも鉄道からよく見える田んぼアートをやっているらしい。
比較的近くの阿仁前田と阿仁合の間で二種類のアートを見られるとのこと。明日は多少の時間があるので、明日の午前に急きょ寄ってみることにした。

米内沢から大館能代空港までは30分とかからない。信号もほとんどないので快適走行で、23時頃には空港に到着できた。

大館能代空港は道の駅併設になっているとは言っても、夜間は、空港駐車場を含めたターミナル区域は閉鎖されてしまう。道路側の小さな駐車場と公衆トイレ、そのまわりの公園の一部が利用できるだけだった。
今日はここで就寝としたかったのだが、よくよく翌日の動きを確認したら、今晩中に大館市内の道の駅ひないに行っておいた方が良さそう。
そこで、道の駅ひないまで移動してから就寝となった。


■今日の教訓!
災害時は詳細場所を確認すべし←ニュースではなかなか出てこないので要注意
レンタカーの営業時間は要注意←副業でレンタカーをしている場合、ネット表記と異なることも
夜間の道の駅は使えない←物を買うならコンビニへ

■実際の旅程
08/25 FRI
自  宅04:00(自 転 車)→04:30川  崎
川  崎04:36(京浜東北線)→05:08上  野
上  野05:10(東北本線)→06:51宇 都 宮
宇 都 宮06:59(東北本線)→07:50黒  磯
黒  磯07:54(東北本線)→09:01郡  山
郡  山09:25(東北本線)→10:11福  島
福  島10:40(東北本線)→11:56仙  台
仙  台12:11(仙 山 線)→13:26羽前千歳
羽前千歳13:39(奥羽本線)→14:42新  庄
新  庄15:38(奥羽本線)→18:11秋  田
秋  田18:15(徒  歩)→18:45ニコニコレンタカー秋田広面店
ニコニコレンタカー秋田広面店19:00(レンタカー)→19:30華のゆ
華 の ゆ20:30(レンタカー)→21:00道の駅しょうわ
しょうわ21:00(レンタカー)→21:30道の駅五城目
五 城 目21:30(レンタカー)→22:00道の駅上小阿仁
上小阿仁22:00(レンタカー)→22:30米 内 沢
米 内 沢22:30(レンタカー)→23:00道の駅大館能代空港
大館能代空港23:30(レンタカー)→24:00道の駅ひない
(車中泊)

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2017年08月24日

飽きずに驚きの秋田へ(旅行前)

※2017年10月にアップした旅行記です。
旅行前/1日目2日目3日目旅行後

■2017.08 大館能代・青森・秋田・山形の旅行前

■9年ぶりに大館・秋田へ
今回は、大館市内に行く用事ができたので、そのついでに北東北の空港を回ることにした。大館市内の訪問は、だいたい半日で用事が済むので、残りの半日を空港見学に費やそうと考えた。

大館市内への訪問を考えれば、単純に大館能代空港INOUTとすれば良い。しかし、長く行けていない近場の空港として最低秋田も回りたいうえ、既に一か月前を切っていて安い運賃がなかったので、検討が迷走してしまった。

大館能代は便数が少ないANA独占路線なので、旅割28を取り損ねると運賃がグッと上がる。調べてみると、近隣の秋田便に比べ、片道プラス5000円は見なくてはならない状況だった。
もうひとつの近隣空港として、青森三沢を使う手もあったが、こちらはこちらでJAL独占。便数は大館能代よりマシであるものの、こちらもあまり安い運賃がなかった。

運賃だけ考えれば秋田一択だった。しかし、秋田発着とした場合、秋田から大館へ往復するのに日帰りは流石にきつく、単純に一泊は欲しい。
となれば、第一候補は、朝一便で秋田入りし、翌日の最終便で秋田を出るのがもっとも安いと考えられた。
ところが、秋田便も新幹線競合にもかかわらず航空運賃が意外と高い。ダイナミックパッケージでの削減も考えたものの、この場合は、行きの午前便や帰りの午後便は値段が上がる。単純に飛行機で往復するだけで、三万円超えの状態だった。

今回は、有休を普通に取れそうだったので、結局、秋田へのアクセス運賃削減を優先し、時間はかかるが青春18きっぷで往復する三日行程とした。
これなら、飛行機なら三万円のところが、五千円ほどで済むことになる。

まず行きは上野から朝一の始発に乗って秋田へ向かう。2年前に18きっぷで山形へ行っているが、福島・仙台での接続の改善で、今は仙山線を経由することで奥羽本線で2年前よりも1便早い列車に乗れるようになった。このため、初日は18時過ぎには秋田に到着できるようになった。
一方、帰りは秋田を10時過ぎに出れば、なんとかその日の終電で東京まで戻って来られる。
そこで、初日は、大館までの移動のみ、二日目は、午前に大館で用事を済ませて、午後に青森を訪問し、夜の間に秋田へとUターン、三日目の朝に秋田空港に寄ってから、一日かけて東京へ戻ることにした。

※接続が改善したのは福島駅だ。ここで仙台方面の電車が15分ほど早まったことが劇的に変わるきっかけ。この電車が早まったことで、仙台から仙山線に1本早い便に乗れるようになったのだ。この結果、奥羽本線も1便早い便の乗れるようになるというミラクルが起きた。最終的に、奥羽本線経由で一日で行ける最北端は、数年前まで大館までだったが、今は青森まで行けるように改善されているのだ。
さらに、後日知ったのだが、秋田までなら、行きは、新潟を経由する上越線→羽越本線の経路でもほぼ同じ時刻に秋田へ到達できるようになっていた。往復で違う経路にした方が違った車窓を楽しめるので、有力な候補となりうるのだが、こちらは、新潟より先で遅延した時に新幹線や別経路に振り替えられないので、要注意だ(特急はあるので、線路が塞がれない限り速達は可能)。
ちなみに、帰りは、関越間の少ない便数に阻まれて、この経路で東京へその日中に戻ることはできない。


アクセスの予約(鉄道)
アクセスは18きっぷを使った移動なので予約は不要だった。
後述のレンタカー確保の観点から、北東北側の拠点は秋田駅に決定。
行きは、前述のとおり、接続が改善した東北本線→仙山線→奥羽本線の経路に。一方、帰りは、米沢経由の一択となった。
ちなみに、帰りは、山形で約1時間の接続待ちがあるのだが、ラッキーなことに、山形で同じ便に接続する村山-山形間の区間列車が後続するために、同区間の駅で1時間弱の立ち寄りができるので、さくらんぼ東根で降りて山形空港にも立ち寄ることにした。

現地移動の予約(レンタカー)
今回、一番問題となったのはレンタカーの営業時間だった。
秋田周辺の営業所は営業時間が短いところが多かったのだ。

少しでも費用を削ろうと、格安レンタカーを第一に検討したが、ワンズは駅から徒歩圏内にない。ニコニコは秋田駅から徒歩30分程度の場所に2か所あった。1か所(秋田川尻店)は8時〜20時、もう1か所(秋田広面店)は9時〜21時だ。
初日に秋田駅に着くのが18時過ぎ、最終日に秋田駅を出発するのが10時過ぎ。川尻店だと最終日は余裕だが、初日は電車が遅延すると結構ギリギリだ。一方、広面店は初日は余裕だが、最終日は少し危険。初日の遅延は自分ではどうにもできず、借りられないのはマズイ。最終日は最悪新幹線に乗り換えるなどいくらでも代替がきくので、結局、秋田広面店を第一候補とした。
ニッポンレンタカーが少し手前の横手駅前や大曲駅前にあった(8時〜19時営業)ので、遅延時のことも考えて手前で借りることも検討したものの、横手や大曲だと運転する距離が延びることもあったため、やや時間に不安があるものの、ニコニコレンタカー秋田広面店で借りることに決めた。

なお、三日目に立ち寄る山形空港へは、さくらんぼ東根でレンタサイクルを利用することにした。こちらは予約不要だった。

宿泊の予約
当初はホテル+飛行機のプランで安く行くことも狙っていたが、さすが夏休み期間だけあって高くて断念。今回は車中二連泊としたため、ホテル予約は不要だった。

■ここまでの教訓!
福島での乗り継ぎが改善!!←仙山線への乗り継ぎが改善しています。仙台以北へはこれまでと大きく変わりません。
地方はレンタカーの確保に注意←営業時間が短いところが多いです。
LCC無いと28日前過ぎたら値段が急上昇←なんとか28日前までに確保したいです。

■今回の予定旅程
08/25 FRI
自宅04:00(自転車)→04:30川崎04:36(京浜東北線)→05:08上野05:10(東北本線/宇都宮線)→06:51宇都宮06:59(東北本線/宇都宮線)→07:50黒磯07:54(東北本線)→09:01郡山09:25(東北本線)→10:11福島10:40(東北本線)→11:56仙台12:11(仙山線)→13:26羽前千歳13:39(奥羽本線/山形線)→14:42新庄15:38(奥羽本線)→18:11秋田18:15(徒歩)18:45ニコニコレンタカー秋田広面店19:00(レンタカー)→23:00道の駅大館能代空港
(車中泊)※秋田→大館移動時に日帰り湯立ち寄り
08/26 SAT
[大館能代空港(あきた北空港)]09:00(レンタカー)→10:00大館市内14:00(レンタカー)→16:00[青森空港]18:00(レンタカー)→24:00秋田空港近くの道の駅
(車中泊)※青森→秋田移動時に日帰り湯立ち寄り
08/27 SUN
秋田空港近くの道の駅05:00(レンタカー)→06:00[秋田空港]08:00(レンタカー)→09:00ニコニコレンタカー秋田広面店09:15(徒歩)→09:45秋田10:15(奥羽本線)→12:56新庄14:18(奥羽本線/山形線)15:01さくらんぼ東根15:05(レンタサイクル)→15:20[山形空港(おいしい山形空港)]15:35(レンタサイクル)→15:50さくらんぼ東根15:58(奥羽本線/山形線)→16:29山形16:31(奥羽本線/山形線)→17:17米沢17:44(奥羽本線/山形線)→18:30福島18:50(東北本線)→20:45黒磯20:56(東北本線/宇都宮線)→21:48宇都宮21:50(東北本線/宇都宮線)→23:38上野23:50(京浜東北線)→00:20川崎00:30(自転車)→01:00自宅
※途中名所に寄れれば見学予定。

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2017年05月28日

維新を感じに萩・石見へ(旅行後)

※2017年6月にアップした2017年5月の旅行記です。
旅行前1日目2日目/旅行後


■2017.05 東京国際・山口宇部・石見の旅行後

今回訪れた石見空港では、しまねっこ吉田くんという島根の二大キャラクターによる装飾が目を引きました。
全国の空港ではここ数年、キャラクターによるPRが相次いでいて、2014年には中部国際空港(セントレア)でゆるキャラグランプリが開催されたほどです。
今回の旅の終わりはそんな空港キャラクターをゆる〜く掘り下げてみます。

■石見には空港キャラクターも!
まずは今回見学した空港から見てみます。

石見空港内には島根県の公式キャラクターであるしまねっこの特別コーナー「しまねっこ空の別荘」があり、到着出口では吉田くんのパネルがお出迎え。売店では、両者のグッズやお菓子が棚の一部を占拠していました。
しまねっこは島根県の公式キャラクター、吉田くんは元々アニメキャラクターで、背景は異なりますが、いずれも島根のPRキャラとして活用されていました。
実は石見空港にはこの他に空runちゃんという空港独自の萩・石見空港マラソンキャラクターも存在しています。こちらはマラソン大会のPRなどで活用されていますが、しまねっこや吉田くんに比べると露出度は少なめ。2011年に制定されたばかりの新しいキャラクターとなっています。
石見は、空港独自に加え、行政、さらにアニメと、三種類のキャラが活躍する珍しい空港と言えそうです。

一方、山口宇部空港は、空港の独自キャラクターがありませんでした。しかし、館内には、ときわ動物園の動物をベースにした置物が多数あり、山口県のキャラクターであるちょるる推し。空港内の売店では、ちょるるグッズが多数販売されています。
石見に比べるとキャラクターによる宣伝活動は少ない印象です。


■次から次へと出てくる空港キャラクター
二空港を見ただけでも様々なキャラクターが活用されている実態が見えてきます。

実は日本全国、多くの空港でキャラクターが活用されています。
まずは、全国の空港のキャラクターを列挙してみます。

・空港独自のキャラクター(年月日は発表日)
道内空港:きたぴょん H24年
紋別空港:(アザラシのキャラクター) H11年?
中標津空港:シマフクジェット H25年10月
女満別空港:結月ゆかり H26年2月4日
札幌飛行場:オカちゃん/タマちゃん ???
函館空港:ハコダケくん H27年3月
青森空港:ひこりん H17年7月19日
大館能代空港:ノッキー H07年12月
秋田空港:(シンボルキャラクター)???
花巻空港:はなっぴー H21年4月9日
庄内空港:まめうさ H24年7月29日
仙台空港:ヘロン君 H22年3月
百里飛行場:スカイスリー H20年5月28日
成田国際空港:クウタン H17年7月
東京国際空港:Starry H23年10月21日
新潟空港:米るくん/米ちゃん ??年8月8日
能登空港:スカイのっぴー H15年7月7日、NTQ(のときゅー) H27年4月
小松飛行場:こまQ H14年
名古屋飛行場:なごぴょん H22年2月17日
中部国際空港:セントレアフレンズフーとなかまたち H15年10月
大阪国際空港:そらやん H26年1月23日
関西国際空港:カンクン H6年9月4日
但馬飛行場:たじまる H8年9月6日
南紀白浜空港:ナンキー ???
石見空港:空runちゃん H23年
岡山空港:岡山空港の桃太郎 H24年?、ラクチンジャー H25年?
広島空港:ソラミィ H25年10月20日
岩国飛行場:ソラッピー H24年10月21日
徳島空港:うずぴー H22年2月
高松空港:たかポー ???
松山空港:まっくう H23年12月11日
福岡空港:ふっくーくん ???
大分空港:マーシャルくん H18年?
佐賀空港:むっぴー H10年1月
熊本空港:あそらくん H21年5月14日
天草飛行場:天空流くん H12年3月23日
宮崎空港:クーゴくん H24年
鹿児島空港:しろくまサンタ H27年11月13日
新石垣空港:ぱいーぐる H23年10月31日

・地域のキャラクター(空港内にぬいぐるみなどがあるキャラ)
稚内空港:出汁之介
旭川空港:あさっぴー・かぐらっきー
紋別空港:紋太
函館空港:エキゾーくん
秋田空港:スギッチ
花巻空港:たいわんこきょうだい
百里飛行場:ハッスル黄門
静岡空港:ふじっぴー
出雲空港・石見空港:しまねっこ
山口宇部空港:ちょるる
北九州空港:空港ていたん
福江空港:つばきねこ、ごとりん
熊本空港:くまもん
喜界空港:よろこびと
宮古空港:宮古島まもる君

・その他のキャラクター(空港内にぬいぐるみなどがあるキャラ)
札幌飛行場:たまちゃん(丘珠駐屯地キャラクター)
福島空港:ウルトラマンシリーズ
鳥取空港:名探偵コナン
美保飛行場:ゲゲゲの鬼太郎
出雲空港・石見空港:吉田くん
北九州空港:かもんちゃん


んー、とにかく多いです。
全国空港キャラクター大集合、みたいなイベントをやったら、すごいことになりそうです。

実は、今回、予想以上に次から次へとキャラクターが出てきてしまい、調べるのがひと苦労でした。
発表があった日にち(登場した日にち)が分からなかったものもたくさん。名前が分からないものもありました。一つの空港で複数のキャラクターがある空港もあったり、ほとんど知られていないキャラクターがあったり、航空会社や税関などのキャラクターもあったりと様々、、、、。
まとめている人がいないですし、まとめサイトなどだと抜け抜けなので、調べようがないんですね。頑張って探したつもりですが、上記には抜けている空港がたくさんあるかもしれません。

201705e.jpg
今回利用した石見をはじめ、中国地方の各空港では、数年前から、キャラクターを使ったPRがされています。写真は2014年に美保飛行場(米子空港)に掲げられてい中国地方の空港のPRポスター。


■空港独自キャラクターが多数
注目すべき存在は、やはりその空港独自のキャラクターです。
いわゆるゆるキャラが多いですが、女満別のように萌えキャラを使っているところもあります。空港だけに空を飛ぶ系のキャラクターが多く、その土地の特産品なども合わせるのがトレンドのよう。例えば松山は、特産品のみかんに翼を付けたキャラクターとなっています。逆に、大分のように由来がいまいちこじつけな感じの空港も見られるのが、面白いところでしょうか。
空港キャラはPRに使うのが基本ですが、多くの空港では、キャラクターグッズを販売しています。これらの品は、ゆるキャラマニアや空港ファンには垂涎の空港限定商品となっているので、細かい収入源となっているようです。(ラベルを貼るだけでも限定になりますし、、、)。
また、商品販売だけでなく、女満別の結月ゆかりは、ボーカロイドという音声制作ジャンルのキャラクターで、館内アナウンスにも使用されているなど、様々な活用方法が見られます。

201705f.JPG
大分空港で展示されていた独自キャラクターのマーシャルくんをベースにしたグッズ。由来がいまいちこじつけな感じ?

空港独自キャラは最近かなり出てきた印象ですが、実は結構昔から存在しています。紋別大館能代但馬天草など、小空港を中心に平成10年代前半には既に誕生しているところもあります。
転機となったのが、中部国際の開港ぐらいでしょうか。開港時に、セントレアフレンズフーとなかまたちを誕生させ、大きな話題に。グッズショップを開店するなど成功し、他空港で空港キャラクターが乱立する引き金になった印象です。
その後に開港した岩国新石垣でも、開港に合わせて空港独自のキャラクターが誕生するなど、いまや空港キャラクターがPRに欠かせない存在となっていることが窺えます。

201705g.JPG
おそらく日本の空港では知名度一、二位を争うと思われるフー。展示も巨大です。

■玄関口だから地域キャラも多数
山口宇部空港のように、空港独自のキャラクターがいなくても、キャラクターが活用されている例が多くあるというのが、空港のもうひとつの特徴です。空港は地域の玄関口であるため、特に県営空港などを中心に、地方公共団体の公式キャラクターが地域のキャラとしてフル活用されているようなのです。
都道府県だと、岩手県が面白い一例でしょうか。以前から、県の公式としてわんこきょうだいというキャラクターがいるのですが、2016年には空港がらみのたいわんこきょうだいを誕生させています。
市区町村がらみだと、喜界のような小さな空港でもパネルが置かれていたりしていて、行政の関わりが強いところほど、活用していることが多いように思えます。新石垣に至っては、空港独自のキャラクター(ぱいーぐる)が、翌年に石垣市の公式キャラクターに昇格を果たしています。この場合は、岩手県とは逆パターンですね。
熊本くまもんは、言わずと知れた存在になっていますが、空港でもご当地グッズとして(熊本空港以外でも)販売されているのをよく見かけます。
こうしてみると、空港という場が、注目を集めるにはもってこいの場所であることが分かります。

201705h.JPG
旭川空港の到着ロビーには、地域キャラあさっぴーのぬいぐるみとかぐらっきーのパネルが周辺地域をPRしています。

■所縁のアニメキャラが増殖中
空港独自キャラ、地方公共団体の公式キャラに引き続き、最近多くなってきたのがアニメのキャラクターです。
米子ゲゲゲの鬼太郎が採用されて注目されたからか、空港の愛称にも名前が入った鳥取(名探偵コナン)福島(ウルトラマンシリーズ)などで採用されています。
鬼太郎、コナン、ウルトラマンともに、作者の生まれ故郷が近くにあり、その土地所縁のキャラクターと言えそうです。
一覧には出していませんが、新千歳では、ドラえもんや初音ミクなどをテーマにした店舗を、一つの重要な拠点として展開しています。
アニメキャラも、空港のコンテンツとして確立された印象です。

201705i.JPG
米子空港は完全に鬼太郎に占拠されている状態。右を見ても左を見ても妖怪だらけです。

■知られていない空港キャラ
そんな大増殖中の空港キャラクターですが、知名度はいまいちのようです。
多くの空港が、ゆるキャラグランプリに参戦していますが、順位は三桁や四桁が定位置のところがほとんど。宮崎クーゴくんは、平成26年に得票数28票(全国最下位とたった2ポイント差の1,692位)という不名誉な記録も打ち立てているほどです(組織票がなかったということなんでしょうが、家でネットしている空港勤務者が投票するだけでも、こんなに少ないってことはないのでは、、、)。
多くの人が利用するという空港のメリットが活かし切れていない実態が見えてきます。

子供の頃に親しんだことは染み付くとよく言われていますから、多くの子供に空港に来てもらい、関心を深めてもらえば、将来飛行機にどんどん乗ってくれる土壌になります。
今回利用した石見空港のしまねっこや花巻空港のはなっぴーなどは、明らかに子供がターゲットのキャラクター。キャラクターに会いたい子供が何度も足を運んでいくうちに空港が身近になり、大人になったときに空港に来るのが当たり前となれば効果は抜群だったということになります。キャラクターの設定は、どこまで意味があるかは一見分かりませんが、空港の活性化に必要不可欠な存在なのかもしれません。

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2008年に秋田空港を訪れた際に見られたシンボルキャラクター。しかし、詳細は不明で、当時は地元キャラのネイガーの方が大々的にグッズが販売されていました。館内では、今も引き続き秋田県の公式キャラのスギッチが大々的に活躍中です。

キャラクターのおかげで、一人でも多くの人が空港に関心をもって、少しでも空港の活性化に繋がれば良いなあと感じつつ、今回もゆる〜い考察を〆たいと思います。
ぜひお気に入りの空港キャラを見つけてみてください。

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2017年05月27日

維新を感じに萩・石見へ(2日目)

※2017年6月にアップした2017年5月の旅行記です。


■2017.05.27 (萩)→石見→(津和野)→東京国際

■残念なまま萩を出発
二日目は、昨日行けなかった松陰神社付近を回り、その後津和野を訪問。ついでに、石見空港見学を済ませる予定だ。
帰りは山口宇部空港を20時過ぎに出発する飛行機。宇部には19時に着ければ充分なので、9時にホテルを出たら、昨日より三時間ほど長い時間を取れる計算だった(昨日は空港11時発ホテル18時着)。ただし、移動距離は昨日の約三倍。ほとんどの区間が一般道で時間を読みづらいので、少し急ぎ気味での移動になった。

ところが、いきなりスタートでつまづいた。ホテルでゆっくりし過ぎて、出るのが10時過ぎになってしまったのだ。
少し焦りながら、まずは松陰神社へ行き、その後、吉田松陰生誕地を訪問した。

萩を10時には発とうと思っていたので、萩反射炉、恵美須ヶ鼻造船所跡、大板山たたら製鉄遺跡の残りの世界遺産は泣く泣くパス。11時過ぎに萩を後にした。

今回、萩を出る前に、可能であれば、光國本店に夏蜜柑丸漬を買いに行こうと思っていた。本店以外で売っていないと聞いており、時間もないし諦めモードだったのだが、松陰神社入口の売店には「光國」「夏みかん丸漬」と大きな看板が。覗いてみたら、夏みかん丸漬が販売されていたので即購入をした。このため、光國本店の店舗には寄らずに萩を離れられた。夏蜜柑丸漬は、夜に寄った山口宇部空港でも売り切れだったので、かなりラッキーだと思っていた。

ところが、家に帰ってから、衝撃の事実が待っていた。
家で丸漬のラベルを眺めていたら、長州屋光國製菓本舗という見慣れない名前が書かれていたのだ。
確か店名は光國本店だったはず。ネットで調べてみたら、この会社は、光國本店とは全く別の会社だった。商品を購入するとき、ガイドブックで見たのより砂糖が多いような印象で、少し違和感があったのだが、まさにそうだったようだ。
本店の物は、製造数がかなり少なく、やはり店頭と道の駅(曜日限定)でしか販売していなかったらしい。
一方、長州屋は、光國本店の分家が造った店らしい。こちらは萩市内に二店舗を展開し、製造数は本店より少し多いため、松陰神社前でも販売されていたようだ。分家だから商品が劣るかと言えば、そうではなく、平成に入ってから、宮内庁にも献上されたものなのだそうだ。
質が悪いのは、どちらも「光國」と宣伝している点で、そもそも正式な店名をきっちり記載してほしいところだった。どちらもそれなりの商品ではあるものの、光國本店のものだと思って購入しただけに、なんとも騙された感が強い買い物になってしまった。


■萩からもそれなりに近い石見空港
萩からは、日本海沿いの北浦街道(国道191号線)を延々と北上、石見空港を目指した。

石見空港までは信号もほとんどなく、車も少ない快走路だった。この付近の海岸は、サーフィンに最適な海が多いようで、いくつかの海岸でサーファーを見かけた。海面が近く、波しぶきが道路までかかりそうな区間もあって、車窓の変化も楽しむことが出来た。
石見空港までは、萩の中心部から60キロほどあったものの、1時間程ですんなり到着。12時過ぎには空港の駐車場に収まっていた。

石見空港は一日二往復なので、この時刻なら人もほとんどいない状況でパッパと館内撮影が済ませられると思っていた。
ところが、館内に入ると人が多い。よくよく見てみたら、ちょうど始発便が離着陸する時間だった。

※今回、石見空港は、ダイヤが良くなかったことが最大の原因で利用を諦めていた。一日二往復でも、朝晩運航ならまだ候補となり得るのだが、朝4時には明るいこの時期に、現地到着が正午過ぎでは話にならない。しかも値段も山口宇部より高い。行政が補助金を出しまくって利用促進を進めているにもかかわらず、なかなか利用が増えないのは、やはりダイヤが悪いからなのかもしれない。

空港ターミナルは、ちょうど改装工事中で展望デッキも閉鎖中だった。このため、元々小さな空港なのに、さらに見られる範囲が限定され、普通だったらあっという間に見学が済むのに、結局、人が少なくなるのを待ったため、一時間近くかかってしまった。

石見空港は約十年ぶりの訪問だった。
建物自体は大きな変化はなかったが、館内では空港や就航先のPRが盛んになっていた。補助金やツアーなどを紹介するパンフ類が大増殖しており、就航地でもない地域のパンフも置かれているなどしていた。羽田経由便でどんどん利用してほしいといったところなのだろう。
この空港は、萩の中心部からは60キロほど離れているものの、萩市の東端からは15キロほどしか離れていない。しかも萩の愛称を付けた空港なので、山口のPRもされているのかと思いきや、そこは島根県営。山口っぽさはほとんどなく、館内は完全に島根仕様だった。

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「総統!あとから来てくださいよ!せっかく2便あるんですから!」と案内所横で自虐PRするしまねsuper大使の吉田くん。始発便が最終便でなくなったものの、まだまだダイヤは不便なままだった。
館内には、吉田くんやしまねっこなどのグッズや展示が多数見られた。


■津和野からも意外と近い宇部空港
石見空港を出たのは結局13時頃。とにかく急いで津和野へと向かった。
津和野までは意外と近く40分ほど、14時前には到着出来た。ちょうどSLやまぐち号が到着した時間帯だった。

津和野は山陰の小京都と呼ばれる古い街並みが残る山間の城下町だ。
街の中心部で昼食をして、山の上の太皷谷稲成神社にも行ったため、二時間ほど滞在していたが、思った以上にこぢんまりとした街で小一時間もあれば散策できる感じだった。
津和野は、萩と並んで この辺り最大の観光地だと思っていたので、あまりのコンパクトさに拍子抜けしてしまった。

※津和野はじっくり見るのであれば一時間では足りないけれど、一般的なツアーだと、津和野滞在時間は一時間程度のようだ。山口宇部空港着のおいでませ山口号でも滞在は一時間ほどとなっている(実質的な街歩き時間は40分位と思われる)。
石見空港の活用を考えれば、朝一便で降り立てば、14時〜15時に津和野を観光して、すぐ車で出発すれば17時には萩に着けるだろう。津和野観光後にSLに乗って山陽側へ出るのも一ルートと言えそうだ。


太皷谷稲成神社からSLの出発を見届けたあと、16時頃に津和野を出発、宇部へと向かった。

山口宇部空港までは津和野から約90キロだから、普通の地方都市なら2時間もかからない。しかし、今回の経路は、山口、小郡、宇部と県内有数の都市部を一般道で抜けていくため、渋滞が怖い。このため、早め早めに歩みを進めた。
山口市内に出るまでは車も少なく、スイスイと進んだが、山口市の市街地に出て国道376号線と交わったとたん、やはり交通量が急増。信号も多くなってしまった。
結果的に流れはそれほど悪く無かったので、問題はなかったのだが、信号に捕まりはじめたところは、少しハラハラしてしまった。

最終的に渋滞らしいところはなく、小郡を17時過ぎには通過できたので、山側の無料専用道路ではなく、景色が楽しめるのではないかと海側の一般道を選択。宇部の少し手前にある道の駅きららあじすで時間調整することにした。

この道の駅、到着したら、18時近くなのにかなり混雑していた。なんだか車も多い感じだ。
地方都市の道の駅は17時くらいには閉まってしまうやる気のない所が多いので、なんだか不思議だと思っていたら、ちょうど隣接する海辺で19時半から花火大会が行われることになっていた。
季節外れの花火大会で、想定外だったのだが、もしも、来るのがもう少し遅かったら、花火見物の渋滞に巻き込まれ、動きがとれなくなっていたかも。早めに宇部を目指して正解だった。

レンタカーは19時少し前には返却。空港の見学は済んでいるので、お土産を買ってさっさと中へと入り、帰路に就いた。

201705d.jpg
太皷谷稲成神社から見えたSLやまぐち号。石州瓦の街並みと山々がマッチしていた。

■マニア向けの運用で〆
本日最後はスターフライヤー(SFJ)への搭乗だった。土曜の夜の便だったが、ほぼ満席で、人気の高さを窺えた。
SFJ就航に合わせてANAが減便したとはいえ、これだけ席を埋められるなら、ANAに協力を仰がなくても全然やっていけた気がする。座席の快適性への評価は依然高く、ANAマニアも好んで乗る人も多いと聞く。就航初日から利用して、当初はその戦略に注目した身だけに、参入暫くを上手く切り抜けられなかったのはとても残念でならない感じがした。

そんなこんなでLCCはおろか大手航空会社とは比べ物にならないほど、快適に羽田までの利用ができたのだが、最後に驚きの運用が待っていた。
A滑走路を南側から着陸したのに、第1ターミナル(1タミ)手前の誘導路を南に向かいはじめたのだ。

第2ターミナル(2タミ)へ行くなら、1タミ北側を即東へ進んだ方が近い。
これは、着陸したA滑走路北端から最も遠い、新整備場近くのオープンスポットかと思っていたら、なんと1タミの1番スポットに入り込んでしまった

!!!

どういうことかと不思議に思っていたら、そのまま、右前方扉が開き、タラップ降機、バス輸送となった。しかも、近い2タミの南側ではなく、北側(バス降り場はほぼ中央)の手荷物受取場へと連れていかれた
SFJ以外は完全にターミナルが分かれている羽田では滅多に体験できない運用だったのだ。右から降りることなど全世界でみてもほとんど遭遇できない(羽田では、大型機の最終便などで左右繋ぎを時々やっています)。さらに、それが搭乗橋ではなく、タラップだったからさらに驚きだった。
マニア的には非常にオモロイ運用ではあるものの、バス輸送を嫌う客は多いので、搭乗橋でもすぐ降りられることを知ったら、何となく心象が悪くなりそうだった。

※調べてみると、このあと1番搭乗口からは、北九州行が出発するようだった。オープンスポットに停めてしまうと、出発客もバス輸送になってしまうので、機材運用の関係上やむを得ない運用なのかもしれない。
ちなみに、1番搭乗口から歩くと、鉄道の改札がある中央付近までは約500メートルある。バス輸送なら歩く距離は多く見ても200メートル程度だから、バスで座れれば、バス輸送の方が快適。所要時間も、バスに全員乗るまで待たねばならないので、何となくかかっているように感じるが、歩く速度も考えると大きな差ではないだろう。晴れている日にバス輸送を嫌う客がいるのは何故なのか不思議だった。


最後に珍しいことに遭遇して、今回の旅も終了した。

■今日の教訓!
萩名物光國の夏ミカン丸漬は要注意←二つの店あり、値段も違います
[石見]始発は昼便←一日二往復も始発は朝ではないので要注意
津和野はコンパクト←ツアーだと一時間ほどの滞在です
[羽田]SFJなら右降機の可能性も←オモシロ運用遭遇の可能性も

■実際の旅程
05/27 SAT
萩ホテル10:00(レンタカー)→10:10萩松陰神社
萩松陰神社11:00(レンタカー)→12:00[石見空港(萩・石見空港)]
[石見空港(萩・石見空港)]13:00(レンタカー)→14:00津 和 野
津 和 野16:00(レンタカー)→19:00[山口宇部空港]
[山口宇部空港]20:05(SFJ016便)→21:45[東京国際空港(羽田空港)]
[東京国際空港(羽田空港)]22:00(京急線など)→23:30自宅

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2017年05月26日

維新を感じに萩・石見へ(1日目)

※2017年6月にアップした2017年5月の旅行記です。


■2017.05.26 東京国際→山口宇部→(萩)

■うまく混雑を回避してゆるりと羽田へ
今日は、まず朝二便目で山口宇部空港へ飛び、空港見学後、レンタカーでへ向かう。

山口宇部行きの朝一便目はスターフライヤーの7時25分発だったが、たった30分差の7時55分発の日本航空(JAL)便がそれよりも格安で表示されたので、このぐらいの時刻の差ならと、今回は、行きはJAL便を選択していた。

家は5時過ぎに出発。そこまで早朝便ではないので、アクセスは比較的余裕で、通常通り、最寄駅までバス、そこから京急線で羽田へ出られた。乗った便も、タイミングよく羽田直行便が来て、なおかつ座れたので、快適に空港まで着くことができた。始発でもなく、まだ通勤時間帯でもなかったので、混雑とも無縁だった。

※羽田に向かう電車は、朝のラッシュと重なると(都心方面からだと下りにも関わらず)かなり混雑が酷い。ついでに朝一移動の人たちが集中する朝一便目も混雑していることが多い。大荷物を持っての乗車は体力を消耗するので、平日の時は上手く時間をずらしたい。

今回は第一ターミナルからの出発。6番搭乗口で、一時間弱の待ち時間があったので、新しくなったカードラウンジ(パワーラウンジ)を利用した。

搭乗口へは20分前に移動。
機内に入ると、前の方はほぼ満席だったが、後ろの方は真ん中席に空席が見られ、自分の位置も、三人席を二人で占領でき、快適に過ごせた。

※最近の飛行機は、中型機は小型化の結果、2-3-2の二通路から3-3の単通路へ、大型機は、席を詰め込んだ結果、2-3-2や2-4-2から3-3-3へと変化してしまい、窓側三人席のものばかりとなっている。窓側三人席だと、窓側席は通路に出にくくなってしまうので、窓側席を取るのを躊躇われてしまう。そんな機材が増えてしまい、とても残念な状況になってしまった。9人詰め込みを3-3-3にするぐらいなら、せめて2-4-3にしてほしいと強く思う今日この頃、、、。


■宇部のバラ園をゆるりと散策
風が強かったのか、山口宇部には定刻より少し遅れて到着した。

この空港は、2011年に来て以来6年ぶりの訪問だ。ターミナルの構造はほとんど変わっていなかったが、中の様子はチョコマカ変化していた。
国際線ターミナルは、ソウル線が昨冬ダイヤで就航し、ついに賑わった感じが見られるのか期待していたものの、夏ダイヤから再び運休してしまったので、以前同様寂しい感じが続いていた。

そんななか、飛行機の離着陸がしばらくないのに、なぜか国内線ターミナルは人がいっぱいだった。

何かと思ったら、中庭やカーブサイドをバラ園化していて、その見物客が大勢訪れていたのだ。2013年から少しずつ拡大し、かなり大規模に展開していて、5月下旬の今がちょうど見頃を迎えていた。
最近、様々な方法で空港への集客を目指す動きがあるが、これもひとつの例だ。花を育てるのにお金がかかるので、収支が合っているのかは分からないが、売店や飲食店でバラ関連商品を売り出すなど、オモロイ展開になっているのは確か。あまり見るところのなかった空港が、見ごたえのある空間に変わっていた。

バラ園に時間をとられ、空港は11時頃に出発となった。
山口宇部空港では、サテライトターミナルにレンタカー各社の窓口がある。ターミナルを出てすぐ手続きが出来、さらに隣にある専用駐車場から出発出来るのだが、ニコニコレンタカーは出店しておらず、空港から電話して送迎してもらわねばならなかった。このあたりは、格安レンタカーの残念なところだが、ニコレンは、なぜか山口宇部空港のパンフ置き場にパンフを出していて、なんともちぐはぐな感じだった。

201705a.jpg
今年で四年目を迎えるバラ園。かなり多くの種類が植えられており、見応え抜群だった。入場料取っても全く違和感無いレベルで、最近多いバラショウに行くぐらいだったら、山口宇部空港へ〜と言っても過言ではない印象だった。ちょうど一番きれいな時期を迎えていた。

■秋吉台からゆるりと萩へ
空港からはまず秋吉台へ向かった。
1時間半くらいはかかるかと覚悟していたが、無料の山口宇部道路、中国道を経由したら一時間かからず、あっという間に展望台に着くことが出来た。
平日だからか、あるいは皆は秋吉洞メインで来ているのか、台の展望台はそれほど人は見られなかった。

それにしても、小学校で習ったカルスト台地は圧巻の一言だった。
秋吉台は、Googleアースで見ると、山口県のちょうど中央に、唐突にポッカリと湖のように広がるだだっ広い緑の領域だ。現地も、山のなかに黄緑色の平原が突如現れる。そこに石灰岩がニョキニョキと立つ光景は非常に珍しい感じがした。

※展望台の中には案内所もあり、秋吉台の出来方の解説もしてもらうことができるようだった。秋芳洞から一度外に出て、展望台へ行くこともできるので、ぜひ足を運びたい。

秋吉台で少しゆっくりしてから、カルストロードをドライブして北進。萩にはそこから一時間かからずに着けた。


■萩をゆるりと散策
萩は城下町の区割りや土塀が広範囲に残る街並みが世界遺産。今回、街歩きでブラブラしようと思っていた。

しかし、事前に調べてみたものの、最近の観光ガイド本やネット情報は、写真重視でオシャレにしているせいか、地図が分かりにくいものが多く、見ごたえある範囲が分からなかった。
普通の街であれば駅が街の中心(少なくとも名所のスタート地点)にあるので、駅前からスタートすれば問題ないのだが、萩は鉄道が市街地を避けるようにグルリと取り囲んでおり、恐らくは違う。街歩きメインで来たので、区割りの残る中心部に停めて効率よく回りたい。このため、萩では駅前スタートは避けたかった。
しかし、駐車場のある位置がよく分からない。事前に調べたネット情報では、唯一萩博物館に駐車場があることが分かっており、その東側に偉人の旧宅がいくつかあったので、まずはそこを目指すことにした。

結果的にはこれは正解だった。萩博物館の駐車場は城下町のほぼ中心にあるメインのものだった。お陰でゆっくりと城下町の散策を楽しむことが出来た。

※萩博物館駐車場の管理人によれば、駐車場の西側に博物館があり、東側に趣ある旧市街が広がっていると言われた。しかし、実際に街歩きをしてみると、多くの土塀が残るのは、どちらかと言うと西側エリアだった。
現地の看板などによると、駐車場の西側エリアは武家が居住していたエリア、東側は町人が居住していたエリアなのだそうだ。
武家エリアは、北が海岸付近、南が橋本川、西は城址脇の堀までのほぼ全域が世界遺産範囲となっていた。このエリアには、朽ち果てた雰囲気の土塀もあるが、どこに行っても土塀の道が続いている感じだった。
一方、東側のエリアは、偉人の旧宅が立ち並ぶいくつかの通り周辺のみが世界遺産範囲と限定的。そこを離れると古い雰囲気は漂うものの、普通の街が広がっている。ただ、東側はお店が多く、偉人の旧宅が密集しているので、観光客が多く訪れるエリアとなっていたようだった。自分は、土壁が続く街をマッタリ歩きたかったので、散策は西側メインとなった。


駐車場に車を停めたのが14時前で、東側の町人エリアからプラプラをスタートした。町人エリアをちょこっと回って、途中喫茶で一服。その後、西側の武家エリアを大きくグルリと回って城址まで歩いた。
萩は、他の城下町に比べ、土塀が残る雰囲気抜群の範囲が広く、思ったよりも時間がかかり、駐車場に戻ったのは17時過ぎ。かなり駆け足で回ったのだが、三時間ほどかかってしまった。ホテルでチャリを借りて回った方が良い感じだった

それにしても、平日だからか街を歩く観光客が極端に少ない。
多くのお店や見所が17時には閉まってしまうので、行った時間が遅かったのかもしれないが、まず、駐車場がガラガラ。さらに街のなかも散策している人があまり多くなかった。しかも、その半分ぐらいは外国人と、とても不思議な感じだった。
人が少ない分、どこの名所も独り占めな感じで楽しめたものの、本州西端側の最大の名所と言えば萩・津和野だと思っていたので、ちょっと拍子抜けしてしまった。

宿には18時前に到着。
いわゆる団体客向けのホテルだったので、それほど期待はしていなかったのだが、風呂がかなり広くて宿泊客が多くてもゆっくり出来たうえ、従業員の教育が行き届いていて、個人客でも充分に楽しむことが出来た。

松陰神社が近かったので、ブラブラしようとか迷ったものの、萩の街中を歩き回ってクタクタで疲れはててしまい、初日はとりあえず終了した。

201705b.jpg
駐車場からもっとも遠い位置に当たる武家エリア南西側にあった堀内鍵曲。夏みかんと土塀が似合う一角だが、ここまで来る観光客はほとんどいないようだ。
世界遺産エリアでは、この他、町人エリアの菊屋横丁などが有名。


■今日の教訓!
[羽田]朝便はアクセスの混雑に要注意←ラッシュに重ならないように行くことが重要
[山口宇部]バラを見に行こう←5月はかなりきれいです
[山口宇部]意外と萩が近い←萩・石見空港といい勝負です
平日午後は萩は快適←人が少なく写真撮るのにも最適

■実際の旅程
05/26 FRI
自  宅05:00(京急線など)→06:30[東京国際空港(羽田空港)]
[東京国際空港(羽田空港)]07:55(JAL291便)→09:30[山口宇部空港]
[山口宇部空港]11:00(レンタカー)→12:00秋 吉 台
秋 吉 台13:00(レンタカー)→14:00萩博物館
萩博物館17:00(レンタカー)→17:30萩ホテル
(萩 泊)


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2017年05月25日

維新を感じに萩・石見へ(旅行前)

※2017年6月にアップした2017年5月の旅行記です。
旅行前/1日目2日目旅行後


■2017.05 東京国際・山口宇部・石見の旅行前

■萩・津和野から宇部と石見へ!
今回は、来年明治維新150年を迎える萩・津和野への一泊二日旅行のついでに、周辺空港である、山口宇部空港石見空港(萩・石見空港)を訪問することにした。

萩・津和野だけを回るのであれば、山口宇部か石見から入って一日萩、一日津和野といった感じだろうか。
それぞれの都市は、それほど離れていないとはいえ、訪問エリアは、高速道路がないので時間を読みづらく、移動距離は出来るだけ短くした方がいいと思われた。

石見空港からは、萩が西へ約60キロ、津和野が南へ約30キロ。山口宇部空港からは、萩が北へ約60キロ、津和野が北東へ約90キロ離れており、萩-津和野間は東西方向に約50キロだ。
津和野は石見空港の方が断然近く、萩は両空港五分五分だったので、一見、石見を利用した方が良さそうだった(空港の愛称にも萩が入っている位だし、、、)。

しかし、山口宇部が朝から晩まで運航しているのに対し、石見は昼1便、夕方1便。しかも、競争がないせいか値段が高い。これでは石見を使えなかった。
一方、今回の場合、比較的近くにある北九州岩国でも、それぞれプラス二時間ほどでアクセスできる。そこで、これらの空港の利用も含めて行き帰りのアクセス交通を検討した。

岩国は、ダイヤ、値段ともに山口宇部と大きく変わらないが、北九州の場合は早朝から深夜まで運航があるので、最後は北九州と山口宇部とを比較。
北九州は運航時間帯が長いとはいえ、山口宇部とのアクセス時間の差を補完できるほどの時間差はなく、値段が山口宇部の方が若干安かったこともあり、最終的には、順当?に山口宇部IN・OUTで回ることにした。

今回の旅では、空港見学はおまけで、萩・津和野観光がメインだ。それぞれの場所でゆっくり散策やお茶する時間を設けるとして、アクセス途中で名所に寄れれば寄るような計画を立てた。
単純に、萩側と津和野・石見側を別々の日に回ることにし、山口宇部から細長い円を描くようにグルリと回ることにした。

回り方を時計回りとするか反時計回りとするかは悩みどころだったが、最終日は移動距離を減らすというセオリーとは逆になるものの、初日に萩側、二日目に石見側へ行くことにした。
初日は萩に直行し、散策とお茶してからホテルへ。二日目は、石見空港経由で津和野へ。帰りの飛行機は20時発で、19時に車を返すとしても、津和野を16時に出られれば、渋滞にはまったとしてもなんとかなりそうだ。

本当は、合わせて長門や秋芳洞にも寄りたかったのだが、萩の街中の名所は17時頃には閉まってしまう。萩滞在を優先し、初日に萩へ直行する途中で秋吉台を見るのみで、今回は出来るだけ余裕を持たせた時程としてみた。

アクセスの予約(航空便)
行き帰りの飛行機は、朝一IN、夜最終OUTが基本だ。
今回は一ヶ月以上前に予約したので、28日前以前の割安料金を選べた。前述のように、最後は北九州と山口宇部の比較となったが、山口宇部便の方が安かったのでそちらを選択した。
行きは、スターフライヤー(SFJ)より30分遅くなるものの最安値が出たJALの始発、帰りは値段が一緒だったので最終便のSFJを予約した。

現地移動の予約(レンタカー)
現地移動はレンタカー。
今回は格安のニコニコレンタカーがすんなり予約できた。普通車が二日保険付で一万円を切るのは、財布に優しかった。

宿泊の予約
ホテルは、萩で一泊。
泊まりたいホテルはあったものの、なぜか前後はどの日も空きがあるのに、泊まる日だけ満室。数日前までキャンセル待ちを狙ったものの、空室にはならなかった。
少し街から離れるものの、温泉が魅力的だという萩本陣を予約した。

■ここまでの教訓!
[石見]ダイヤが悪く運賃も高い←ひと工夫でもっと使いやすく安くできるのでは?

■今回の予定旅程
05/26 FRI
自宅05:00(京急線など)→[東京国際空港(羽田空港)]07:55(JAL291便)→09:30[山口宇部空港]11:00(レンタカー)→14:00萩
(萩 泊)
05/27 SAT
萩10:00(レンタカー)→12:00[石見空港(萩・石見空港)]13:00(レンタカー)→14:00津和野16:00(レンタカー)→19:00[山口宇部空港]20:05(SFJ016便)→21:45[東京国際空港(羽田空港)]22:00(京急線など)→23:30自宅
※途中名所に寄れれば見学予定。

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