※2019年2月23日からアップした2019年2月上旬の旅行記です。
(2月23日富士山の日特別企画)今回は富士山が関わる旅行記です。
■2019.02.06 (自宅)→(竹芝)→
■深夜に都心へ
今回の旅は、深夜竹芝発の船で向かう。
18時に仕事を終わらして定時で上がって、19時には自宅へ帰宅。風呂と準備を済ませてから20時前に家を出た。
途中夕食を済ませつつ、電車で浜松町へ。浜松町には21時頃、そこから歩いて竹芝には21時15分ごろには着けた。
※浜松町から竹芝までは10分ほど徒歩となる。この区間では、東京都の産業貿易センターがあったところで2020年竣工を目指し竹芝地区開発計画という再開発が進行中。ビル建設に合わせて浜松町駅から芝商業高校前交差点を跨いでビルとの間を結ぶ歩行者デッキの建設が進められており、歩道が非常に狭くなっていた。
竹芝到着後は、まずは窓口で乗船券を購入。ちょうど「伊豆大島サイクルきっぷ」はキャンペーン期間中で、行きは貸毛布付きだった(貸毛布は通常100円。飛行機で配られる毛布より断然大きく、小柄な人なら体をすっぽり覆える)。
乗船開始は21時40分からなので、ターミナル内を散策した。
第2待合所で小笠原諸島返還50周年記念展示を実施していて、硫黄島の様子が非常に細かく紹介されていた。飛行場の様子も記述があり、空港めぐりをしている身としては非常に興味深かった。ぜひ行ってみたい島の一つだが、民間人が今も上陸できない理由などが書かれており、生きている間に上陸することはおそらく不可能だろうと実感することになった。
それにしても空港ではなく、船舶港湾のターミナルでこのような展示に遭遇するとは想像もしていなかった。
■ガラガラ運航で大島へ
今回の船はさるびあ丸。2012年11月に三宅島に行った際に乗った船舶だ(→最後は火山の空港へ)。2014年から運行開始した橘丸の方が新しいが、橘丸は主に三八航路に使われるため、大島へは今後もさるびあ丸の方が多いのだろう。
同じ船だが、乗船口は前回と異なりA1口で待合室から少し遠いサテライトだった。
この桟橋は東京都が整備しているはずだが、空港と異なり、待合室〜乗船口〜ボーディングブリッジ間は階段や急なスロープが多く、バリアフリーにはなっていなかった。この辺りは航空便の方が利便性が高いと思えた(ただし、伊豆諸島路線を運航する新中央航空も飛行機のドアの部分に段差有)。
船内に入ると、あまり人がいない感じだ。目立ったのは、学生風若人の数グループぐらい。
特に今回利用した2等リクライニングシート利用者は、前後あわせて15人程度しかいない。2等和室も20人程度だった。平日とはいえ、大島は椿まつりの期間に入り、夏以外では一番の稼ぎ時のはず。前回10年前に大島に来たのは2月下旬の日曜日だったのもあってかジェットフォイルがほぼ満席だった。その印象も残っていて、今回、こんなに空いているのを見て、なんだか拍子抜けしてしまった。
2等リクライニングシートは空席だらけだった。
ところが、指定された席へ行くと、揺れやすい端側、窓無し(2等はどこも窓が無い)、足置き無し、前が壁、テレビも見えない最悪席だった。しかも、すぐ後ろの席に別の客がいる。
これだけ空席だらけなのに、客を集中させる必要はないだろう。
これではリクライニングもできないので、案内所で話したら、「どこでもいいですよ」と、すぐに別の席に変えてもらえた。
以前鹿児島・那覇航路を使った際に閑散期自由席・混雑期指定席としていたが、ぜひ東海汽船でも採用してほしいところだった。
出航後は、一度デッキに出て東京港の夜景を堪能。1時間ほど粘って東京国際空港沖で空港の撮影に挑んだものの、少し遠すぎてブレブレ写真しか撮れなかった。
自席へ戻ると、リクライニングシートは、かなりのリクライニングが可能なシートだった。
後ろに別の客がいると面倒だが、ガラガラの今日はリクライニングを倒したい放題。リクライニングシートは不人気らしいのだが、今日は快適に利用できそうだ。
23時半には消灯。ロビーと客室との間の扉も閉められ、就寝となった。
■今日の教訓!
・[竹芝]浜松町駅からの歩道は工事中で狭いです←2020年までの我慢
・[竹芝]東京諸島情報満載←気軽にターミナルに来てみよう
・[東海汽船]完全指定席←空いていれば船内案内所で交換してくれます
■実際の旅程
02/06 WED
自 宅20:00(JR京浜東北線等)→21:00浜松町駅
浜松町駅21:00(徒歩 1km)→21:15竹芝桟橋
竹芝桟橋22:00(大型客船さるびあ丸)→
(船内 宿泊)
2019年02月06日
2019年02月05日
富士を眺めに大島へ(旅行前)
※2019年2月23日からアップした2019年2月上旬の旅行記です。
(2月23日富士山の日特別企画)今回は富士山が関わる旅行記です。
■2019.02 大島の旅行前
■10年ぶりの大島へ
木曜日に1日休暇が取れたので、東京から比較的安価に日帰りで行ける空港として、「伊豆大島」へ行くことにした。
伊豆大島に行くのは2009年2月以来、10年ぶりとなる。前回は、伊豆諸島の空港を周遊する予定で、3日間かけて、神津島、新島、大島、八丈島を目指した。
今回は、余裕が1日のみなので、日帰りで伊豆諸島のどこか1島のみの訪問を計画。この時期の伊豆諸島は海が荒れやすく、神津島と新島は船が着岸できない可能性も高いので、前回訪問後にANAが撤退して大きく変わっているはずの大島と三宅島を第一候補とし、できるだけ格安で行こうと検討を始めた。
空港に行くのだから飛行機で行くのが最も手っ取り早いが、新中央航空(NCA)調布便は片道1万円超えで距離の割に値段が高い。安価に行くためには、できるだけ船を利用したいところだった。
特に2月は椿まつりの観光客輸送のため、船が大増便。船では伊豆大島にとても行きやすくなっている。大型客船便はいずれの島も1日1往復あるものの、高速船はこの時期大島に集中投入されており、他の島への便は無し。大島便は、東京から1日3往復(直行・久里浜経由・館山経由)、熱海から1日3往復(直行2・伊東経由1)、稲取から1日2.5往復もある。
そこで、今回は船で大島に行くことにした。
※航空便の普通運賃は片道1万円を超える値段だが、島民向けには離島割引などのかなり安い運賃がある。調布-大島線の場合、片道運賃11,800円・往復運賃22,000円だが、島民割引運賃10,200円、離島航空路割引運賃7,100円と島民向けの運賃は高速船の片道運賃と変わらないので、島民なら航空便が利用しやすい。
■最も効率的でお得に船で行く方法は?
2月は伊豆大島にたくさんの船便が就航しているので、最も効率的でお得な便でアクセスしたい。
まずは伊豆大島での滞在時間と運行ダイヤで比較した。乗船時間と出到時刻、片道運賃(大型客船は2等運賃)は以下の通りだ。
・大型客船
東 京発着4,630円 乗船4.5時間 大島着06:00 / 大島発14:30
・高速船(*は経由便)
東 京発着7,490円 乗船約2時間 大島着10:15* 10:40* 14:55 / 大島発11:00 15:10* 15:20*
久里浜発着5,000円 乗船約1時間 大島着10:40 / 大島発15:20
館 山発着4,540円 乗船約1時間 大島着10:15 / 大島発15:10
熱 海発着4,770円 乗船約45分 大島着09:05* 12:20 15:55 / 大島発10:35 13:40* 16:10*
伊 東発着3,960円 乗船約35分 大島着09:05 / 大島発13:40
稲 取発着3,460円 乗船約35分 大島着10:50 14:50 / 大島発09:25 13:25 16:10
大島滞在時間は、大型客船の場合、東京発着で約8時間半。高速船の場合は、東京・久里浜・館山発着だと最大約5時間、熱海発着最大約7時間、伊東発着約4時間、稲取発着最大約5時間だ。
今回大島で必ず行きたいのは、大島空港と高い位置から大島空港を眺められる山腹火口(割れ目火口)の2か所。このうち割れ目火口からは富士山を望みたかったので、できれば午前早い時間帯に訪れたい。
滞在時間から考えると大型客船か高速船熱海発着、大島の到着時刻から考えると大型客船か高速船熱海・伊東発着が候補になった。
滞在時間や上陸時刻より重視したのは、船舶の値段だった。
伊豆大島は、東京から一番近い島なのだが、意外と値段が張る。東京からは、大型客船の2等でも4,630円、高速船だと片道7,490円もするのだ。航空ユーザーからしてみれば「安いじゃん」となるところだが、同じ船なら、利尻礼文なら2千円台、隠岐や五島福江、種子島屋久島等は3千円台、佐渡なら高速船でも3千円台なので、その感覚でこの値段を見てしまうと、かなり高止まりしている印象を受ける。
単純に東京から往復運賃で乗船すると、福澤さんが吹っ飛んでしまう。大型客船ならまだ飛行機との差が大きいが、所要時間25分のNCA調布便でも11,800円だから、2時間かかる高速船に7千円強も出すくらいならそもそも飛行機で飛んだ方が良い。
そこで東京以外の発着も検討してみると、久里浜や伊東発着なら電車賃含めても飛行機の半額以下なので何とか許容範囲内。単純に片道運賃で向かうのなら、大型客船か、高速船の場合は久里浜か伊東発着が候補になった。
少し飛行機利用も考えるかと傾きかけていたものの、もっと安い方法がないか色々調べてみたら、伊豆大島については、東海汽船が正規ツアーとして、往復の割引チケットを多種類販売していることが分かった。しかも、値段が意外と安いものばかりで、これが船で行く決め手となった。
大型客船東京発着3,980円、高速船東京発着5,980円、館山発着2,980円、熱海発着3,980円、伊東発着2,980円、稲取発着2,480円、東京→大島→熱海4,500円と、なんと往復利用できる割引きっぷなのに、正規の片道運賃よりも安いのだ。旅行会社が提供するならまだしも、自社で格安運賃を出すのなら、初めから片道運賃を安くすれば良いのに、なんとも不思議な値段設定だった。
船に乗る時間をできるだけ短くして、欠航リスクと酔いリスクの削減もしたかったので、これらの割引運賃は、熱海発着がベストに思えた。
ところが、いずれのプランも利用できる便が限定されており、熱海発着は熱海午後発、大島午前発しか設定されていないので、日帰りでは利用ができなかった(同じように高速船東京発着も東京午後発、大島午前発で利用不可能)。
稲取発着も大島10:50着13:25発しか利用できず、大島滞在時間が短すぎて実質的に利用不可能。館山発着や伊東発着は安いが、港までのアクセスを考えるとトータル値段は大型客船東京発着より高くなる。その割に滞在時間は短めだったので断念。
結局、大型客船東京発着の割引チケットである「伊豆大島サイクルきっぷ」を使って大島を訪問することに決めた。
※今回使った「伊豆大島サイクルきっぷ」は期間限定販売のお得なきっぷ。名称にサイクリングが付いているが、自転車を持ち込まない場合でも利用できる。
よく調べてみると、大島までは、このような格安の往復チケットが出ていることが多いようだ。往復チケット以外にも、バスツアーが付いているものや宿泊プランを提供されているツアーもある。自分のように空港見学のような特殊な目的で渡島する人は少ないだろうから、純粋な観光旅行なら、このようなツアーを活用するのがおススメだ。
ちなみに、前回10年前に利用した際には、京急観光が久里浜発着の格安プランを提供していた。京急線沿線住民の京急線利用促進策の一環としても設定していたのだろうが、日本旅行に営業譲渡してしまったせいか、今回は久里浜発着プランは見当たらなかった。久里浜発着だと、船に乗る時間はたった1時間で、東京発着より格安になるので、期待していたのだが、ちょっと残念だった。
■現地移動は結局歩き?
続いて現地での移動方法を考えた。
大島では、大島空港と割れ目火口に行ければ良いので、大島島内での全体の移動距離は、島の北西部のみの範囲で、20キロ程度だ。大型客船往復の場合、滞在時間はたっぷり8時間半あるので、チンタラ行程になっても問題はない。
割れ目火口は山の中腹である標高460メートルほどの高さにあるので、上り坂は結構きついが、時間はあるのでレンタサイクルがベストだった。しかし、到着が早朝過ぎてレンタサイクルは確保できなさそうだ。
となれば、レンタカーが楽ちんだが、8時間貸しだと費用がかさむ。一方で、調べてみたら、船到着に合わせて三原山温泉まで行く早朝バスがあるようだ。
今回はできるだけ費用削減したかったので、現地での移動は路線バスを活用することにした。
まずは早朝に港に着いた後、三原山温泉までバスで移動。温泉から3キロ歩いて割れ目火口へ。その後、最寄りの新火口展望台バス停まで1キロ戻ってそこからバスで元町方面へ下り、空港へ行く行程を立てた。
だが、よく調べてみると、新火口展望台バス停からのバスは9時43分発まで運行がない。しかも、空港への最寄りバス停椿・花ガーデンからは2.5キロほど歩かねばならないようだ。椿・花ガーデンの次に停まる終点の港(船の発着によって毎日変わるが岡田港か元町港のいずれか)まで行って、1時間に1本程度設定されている岡田港-元町港間の路線バスに乗り継いでも良いが、そうなると、空港に着くのが11時頃になる。
割れ目火口から空港までは最短ルートで約9キロあるが、ずっと下り坂。割れ目火口を8時に出られれば、ゆっくり歩いても10時半には空港に着けるので、ハイキング的な要素も兼ねて歩くことにした。
三原山温泉から割れ目火口までは、3キロのうち2キロが上り坂なので、そこで早くも疲れるようなら、9時43分まで待ってバスに切り替えればいい。三原山温泉までの早朝連絡バスのルートが大島バスの公式サイトでも公開されておらず、時間がかかるかもしれないので、いつでもバスに切り替えることを頭に入れながら、徒歩移動を中心にすることにした。
空港にはどんなに遅くなっても11時頃には着ける。
NCA調布便の午前便は確か10時過ぎ頃だったはずなので間に合うか微妙だが、ヘリ定期便が11時半過ぎに着発があるので、それを狙って撮影を済ませられれば御の字。
昼食時間も考えて12時過ぎのバスに乗れれば、帰りの船に充分間に合うので、その行程で動くことにした。
アクセスの予約(船舶)
今回使う「伊豆大島サイクルきっぷ」は往復乗船のみのチケットだが、あくまでもツアー扱いなので、予約は前日までだった。そこで、前日昼に、7日が晴れで波も2メートル以下であることを確認してから、電話をして予約を済ませた。
チケットは当日乗船券売り場で発券すればいいという、ただの事前予約制割引往復券で、座席は2等リクライニングシート限定だった。
宿泊の予約
船内泊のため、宿泊の予約は不要だった。
現地移動の予約(バス)
今回は、できるだけ費用を削減するため、2,000円のバス一日券を購入して路線バスを使うことを検討した。
が、結局バスダイヤが合わず、徒歩移動が多くなりそうだったので、都度バス料金を支払うことになった。
これで準備完了。離島に行くときは毎度のことだが、当日の天候が悪くならないことを願いつつ、出発を迎えることになった。
■ここまでの教訓!
・東海汽船は割引パッケージを探そう←公式サイトでたくさん!
・東海汽船は値段が高い←伊豆諸島はやっぱり近くて遠い島
■今回の予定旅程
02/06 WED
自宅19:30(JR京浜東北線等)→20:30浜松町駅20:30(徒歩)→21:00竹芝桟橋22:00(大型客船さるびあ丸)→
(船内 宿泊)
02/07 THU
→06:00大島・岡田港or元町港06:30(早朝バス)→07:00三原山温泉07:00(徒歩 3キロ)→07:45割れ目火口08:00(徒歩 9キロ)→10:15[大島空港]12:30(大島バス)13:00大島・岡田港or元町港14:30(大型客船さるびあ丸)→19:00竹芝桟橋19:00(徒歩)→19:30浜松町駅19:30(JR京浜東北線等)→20:30自宅
(2月23日富士山の日特別企画)今回は富士山が関わる旅行記です。
■2019.02 大島の旅行前
■10年ぶりの大島へ
木曜日に1日休暇が取れたので、東京から比較的安価に日帰りで行ける空港として、「伊豆大島」へ行くことにした。
伊豆大島に行くのは2009年2月以来、10年ぶりとなる。前回は、伊豆諸島の空港を周遊する予定で、3日間かけて、神津島、新島、大島、八丈島を目指した。
今回は、余裕が1日のみなので、日帰りで伊豆諸島のどこか1島のみの訪問を計画。この時期の伊豆諸島は海が荒れやすく、神津島と新島は船が着岸できない可能性も高いので、前回訪問後にANAが撤退して大きく変わっているはずの大島と三宅島を第一候補とし、できるだけ格安で行こうと検討を始めた。
空港に行くのだから飛行機で行くのが最も手っ取り早いが、新中央航空(NCA)調布便は片道1万円超えで距離の割に値段が高い。安価に行くためには、できるだけ船を利用したいところだった。
特に2月は椿まつりの観光客輸送のため、船が大増便。船では伊豆大島にとても行きやすくなっている。大型客船便はいずれの島も1日1往復あるものの、高速船はこの時期大島に集中投入されており、他の島への便は無し。大島便は、東京から1日3往復(直行・久里浜経由・館山経由)、熱海から1日3往復(直行2・伊東経由1)、稲取から1日2.5往復もある。
そこで、今回は船で大島に行くことにした。
※航空便の普通運賃は片道1万円を超える値段だが、島民向けには離島割引などのかなり安い運賃がある。調布-大島線の場合、片道運賃11,800円・往復運賃22,000円だが、島民割引運賃10,200円、離島航空路割引運賃7,100円と島民向けの運賃は高速船の片道運賃と変わらないので、島民なら航空便が利用しやすい。
■最も効率的でお得に船で行く方法は?
2月は伊豆大島にたくさんの船便が就航しているので、最も効率的でお得な便でアクセスしたい。
まずは伊豆大島での滞在時間と運行ダイヤで比較した。乗船時間と出到時刻、片道運賃(大型客船は2等運賃)は以下の通りだ。
・大型客船
東 京発着4,630円 乗船4.5時間 大島着06:00 / 大島発14:30
・高速船(*は経由便)
東 京発着7,490円 乗船約2時間 大島着10:15* 10:40* 14:55 / 大島発11:00 15:10* 15:20*
久里浜発着5,000円 乗船約1時間 大島着10:40 / 大島発15:20
館 山発着4,540円 乗船約1時間 大島着10:15 / 大島発15:10
熱 海発着4,770円 乗船約45分 大島着09:05* 12:20 15:55 / 大島発10:35 13:40* 16:10*
伊 東発着3,960円 乗船約35分 大島着09:05 / 大島発13:40
稲 取発着3,460円 乗船約35分 大島着10:50 14:50 / 大島発09:25 13:25 16:10
大島滞在時間は、大型客船の場合、東京発着で約8時間半。高速船の場合は、東京・久里浜・館山発着だと最大約5時間、熱海発着最大約7時間、伊東発着約4時間、稲取発着最大約5時間だ。
今回大島で必ず行きたいのは、大島空港と高い位置から大島空港を眺められる山腹火口(割れ目火口)の2か所。このうち割れ目火口からは富士山を望みたかったので、できれば午前早い時間帯に訪れたい。
滞在時間から考えると大型客船か高速船熱海発着、大島の到着時刻から考えると大型客船か高速船熱海・伊東発着が候補になった。
滞在時間や上陸時刻より重視したのは、船舶の値段だった。
伊豆大島は、東京から一番近い島なのだが、意外と値段が張る。東京からは、大型客船の2等でも4,630円、高速船だと片道7,490円もするのだ。航空ユーザーからしてみれば「安いじゃん」となるところだが、同じ船なら、利尻礼文なら2千円台、隠岐や五島福江、種子島屋久島等は3千円台、佐渡なら高速船でも3千円台なので、その感覚でこの値段を見てしまうと、かなり高止まりしている印象を受ける。
単純に東京から往復運賃で乗船すると、福澤さんが吹っ飛んでしまう。大型客船ならまだ飛行機との差が大きいが、所要時間25分のNCA調布便でも11,800円だから、2時間かかる高速船に7千円強も出すくらいならそもそも飛行機で飛んだ方が良い。
そこで東京以外の発着も検討してみると、久里浜や伊東発着なら電車賃含めても飛行機の半額以下なので何とか許容範囲内。単純に片道運賃で向かうのなら、大型客船か、高速船の場合は久里浜か伊東発着が候補になった。
少し飛行機利用も考えるかと傾きかけていたものの、もっと安い方法がないか色々調べてみたら、伊豆大島については、東海汽船が正規ツアーとして、往復の割引チケットを多種類販売していることが分かった。しかも、値段が意外と安いものばかりで、これが船で行く決め手となった。
大型客船東京発着3,980円、高速船東京発着5,980円、館山発着2,980円、熱海発着3,980円、伊東発着2,980円、稲取発着2,480円、東京→大島→熱海4,500円と、なんと往復利用できる割引きっぷなのに、正規の片道運賃よりも安いのだ。旅行会社が提供するならまだしも、自社で格安運賃を出すのなら、初めから片道運賃を安くすれば良いのに、なんとも不思議な値段設定だった。
船に乗る時間をできるだけ短くして、欠航リスクと酔いリスクの削減もしたかったので、これらの割引運賃は、熱海発着がベストに思えた。
ところが、いずれのプランも利用できる便が限定されており、熱海発着は熱海午後発、大島午前発しか設定されていないので、日帰りでは利用ができなかった(同じように高速船東京発着も東京午後発、大島午前発で利用不可能)。
稲取発着も大島10:50着13:25発しか利用できず、大島滞在時間が短すぎて実質的に利用不可能。館山発着や伊東発着は安いが、港までのアクセスを考えるとトータル値段は大型客船東京発着より高くなる。その割に滞在時間は短めだったので断念。
結局、大型客船東京発着の割引チケットである「伊豆大島サイクルきっぷ」を使って大島を訪問することに決めた。
※今回使った「伊豆大島サイクルきっぷ」は期間限定販売のお得なきっぷ。名称にサイクリングが付いているが、自転車を持ち込まない場合でも利用できる。
よく調べてみると、大島までは、このような格安の往復チケットが出ていることが多いようだ。往復チケット以外にも、バスツアーが付いているものや宿泊プランを提供されているツアーもある。自分のように空港見学のような特殊な目的で渡島する人は少ないだろうから、純粋な観光旅行なら、このようなツアーを活用するのがおススメだ。
ちなみに、前回10年前に利用した際には、京急観光が久里浜発着の格安プランを提供していた。京急線沿線住民の京急線利用促進策の一環としても設定していたのだろうが、日本旅行に営業譲渡してしまったせいか、今回は久里浜発着プランは見当たらなかった。久里浜発着だと、船に乗る時間はたった1時間で、東京発着より格安になるので、期待していたのだが、ちょっと残念だった。
■現地移動は結局歩き?
続いて現地での移動方法を考えた。
大島では、大島空港と割れ目火口に行ければ良いので、大島島内での全体の移動距離は、島の北西部のみの範囲で、20キロ程度だ。大型客船往復の場合、滞在時間はたっぷり8時間半あるので、チンタラ行程になっても問題はない。
割れ目火口は山の中腹である標高460メートルほどの高さにあるので、上り坂は結構きついが、時間はあるのでレンタサイクルがベストだった。しかし、到着が早朝過ぎてレンタサイクルは確保できなさそうだ。
となれば、レンタカーが楽ちんだが、8時間貸しだと費用がかさむ。一方で、調べてみたら、船到着に合わせて三原山温泉まで行く早朝バスがあるようだ。
今回はできるだけ費用削減したかったので、現地での移動は路線バスを活用することにした。
まずは早朝に港に着いた後、三原山温泉までバスで移動。温泉から3キロ歩いて割れ目火口へ。その後、最寄りの新火口展望台バス停まで1キロ戻ってそこからバスで元町方面へ下り、空港へ行く行程を立てた。
だが、よく調べてみると、新火口展望台バス停からのバスは9時43分発まで運行がない。しかも、空港への最寄りバス停椿・花ガーデンからは2.5キロほど歩かねばならないようだ。椿・花ガーデンの次に停まる終点の港(船の発着によって毎日変わるが岡田港か元町港のいずれか)まで行って、1時間に1本程度設定されている岡田港-元町港間の路線バスに乗り継いでも良いが、そうなると、空港に着くのが11時頃になる。
割れ目火口から空港までは最短ルートで約9キロあるが、ずっと下り坂。割れ目火口を8時に出られれば、ゆっくり歩いても10時半には空港に着けるので、ハイキング的な要素も兼ねて歩くことにした。
三原山温泉から割れ目火口までは、3キロのうち2キロが上り坂なので、そこで早くも疲れるようなら、9時43分まで待ってバスに切り替えればいい。三原山温泉までの早朝連絡バスのルートが大島バスの公式サイトでも公開されておらず、時間がかかるかもしれないので、いつでもバスに切り替えることを頭に入れながら、徒歩移動を中心にすることにした。
空港にはどんなに遅くなっても11時頃には着ける。
NCA調布便の午前便は確か10時過ぎ頃だったはずなので間に合うか微妙だが、ヘリ定期便が11時半過ぎに着発があるので、それを狙って撮影を済ませられれば御の字。
昼食時間も考えて12時過ぎのバスに乗れれば、帰りの船に充分間に合うので、その行程で動くことにした。
アクセスの予約(船舶)
今回使う「伊豆大島サイクルきっぷ」は往復乗船のみのチケットだが、あくまでもツアー扱いなので、予約は前日までだった。そこで、前日昼に、7日が晴れで波も2メートル以下であることを確認してから、電話をして予約を済ませた。
チケットは当日乗船券売り場で発券すればいいという、ただの事前予約制割引往復券で、座席は2等リクライニングシート限定だった。
宿泊の予約
船内泊のため、宿泊の予約は不要だった。
現地移動の予約(バス)
今回は、できるだけ費用を削減するため、2,000円のバス一日券を購入して路線バスを使うことを検討した。
が、結局バスダイヤが合わず、徒歩移動が多くなりそうだったので、都度バス料金を支払うことになった。
これで準備完了。離島に行くときは毎度のことだが、当日の天候が悪くならないことを願いつつ、出発を迎えることになった。
■ここまでの教訓!
・東海汽船は割引パッケージを探そう←公式サイトでたくさん!
・東海汽船は値段が高い←伊豆諸島はやっぱり近くて遠い島
■今回の予定旅程
02/06 WED
自宅19:30(JR京浜東北線等)→20:30浜松町駅20:30(徒歩)→21:00竹芝桟橋22:00(大型客船さるびあ丸)→
(船内 宿泊)
02/07 THU
→06:00大島・岡田港or元町港06:30(早朝バス)→07:00三原山温泉07:00(徒歩 3キロ)→07:45割れ目火口08:00(徒歩 9キロ)→10:15[大島空港]12:30(大島バス)13:00大島・岡田港or元町港14:30(大型客船さるびあ丸)→19:00竹芝桟橋19:00(徒歩)→19:30浜松町駅19:30(JR京浜東北線等)→20:30自宅
ラベル:大島空港
2019年01月20日
駅から便利に空港訪問(旅行後)
※2019年2月にアップした2019年1月の旅行記です。
■2019.01 竜ヶ崎・百里の旅行後
今回の空港訪問では、最寄駅からアクセスバスで訪れました。数年前より便数が多くなり、かなり使いやすくなった印象でした。
今回は、そんな最寄駅からのアクセスバスについて軽〜く取り上げます。
■バスが便利な空港は意外と多かった
茨城空港の最寄駅からのアクセスバスは、石岡駅-空港間の関鉄グリーンバスの路線です。平成31年1月現在、16.5往復運行で、だいたい1時間に1本、最短で30分間隔で運行されています。
このバス路線は、開港時にはたった2往復、航空便に合わせたダイヤだったところからスタートした路線。前回平成25年に訪問した時は12往復でしたので、かなり便数が増えてきています。常磐線がだいたい30分間隔なので、なんとなく、鉄道からバスへ気軽に乗り継ぎ利用できるようになってきた印象でした。
国内の多くの空港は、最寄駅からアクセスバスが走っています。しかし、航空便と連動した運行の場合が多いのが特徴。そんな中で、茨城のように、航空便連動にこだわらずに最寄駅からの連絡バスがポンポン走る空港があります。
今回の私みたいに、空港に見学に行く需要は、気軽で行きやすいことが結構重要なポイントになりますから、アクセスバスが高頻度で走っていると、それだけで空港の利用を増やせます。
そんな高頻度運行の最寄駅アクセスバスがある空港を、まずは見てみます。
函館 航空便 国内21・国際1 程度
函館駅 シャトルバス38往復
青森 航空便 国内20・国際1 程度
青森駅※ 路線バス17往復
仙台 航空便 国内31・国際3 程度
館腰駅 路線バス12往復
百里 航空便 国内 6・国際2 程度
石岡駅 路線バス16.5往復
調布 航空便 国内10・国際0 程度
調布駅 路線バス17往復
新潟 航空便 国内23・国際2 程度
新潟駅※ アクセスバス33往復
新潟駅※ 路線バス平18土休13.5往復
松本 航空便 国内 3・国際0 程度
松本駅※ アクセスバス3往復(航空便連動)
松本駅※ 路線バス平16土休13往復
富山 航空便 国内 5・国際1 程度
富山駅 アクセスバス5往復(航空便連動)
富山駅 路線バス10往復
小松 航空便 国内19・国際2 程度
小松駅 路線バス36.5往復
静岡 航空便 国内 8・国際2 程度
島田駅 アクセスバス8往復(実質的に航空便連動)
藤枝駅 アクセスバス7往復(実質的に航空便連動)
名古屋 航空便 国内23・国際0 程度
西春駅 路線バス平39土休32.5往復
勝川駅 路線バス平21.5土休18往復
岡山 航空便 国内12・国際3 程度
岡山駅 アクセスバス22往復
広島 航空便 国内26・国際4 程度
白市駅 路線バス25.5往復
山口宇部 航空便 国内10・国際1 程度
宇部新川駅※ アクセスバス9往復(航空便連動)
宇部新川駅※ 路線バス平9土休6往復
徳島 航空便 国内13・国際1 程度
徳島駅※ アクセスバス14往復(航空便連動)
徳島駅※ 路線バス10往復
高松 航空便 国内18・国際4 程度
高松駅※ アクセスバス22往復程度(一部航空便連動)
松山 航空便 国内37・国際1 程度
松山駅※ アクセスバス49往復
高知 航空便 国内22・国際0 程度
高知駅※ アクセスバス50.5往復
北九州 航空便 国内18・国際5 程度
朽網駅 路線バス32往復
長崎 航空便 国内36・国際1 程度
大村駅 路線バス20.5往復
熊本 航空便 国内39・国際2 程度
肥後大津駅 路線バス27往復
※は厳密には最寄駅ではないですが、実質的に最寄駅として機能している発着地
ざっくり挙げてみたのが上の通り。意外と多くの空港で運行されている印象です。
最寄駅アクセスバスの便数が少ない空港もあるものの、函館や北九州などバスの本数が20往復を超えている空港も多く、これらの空港は事前にダイヤを調べなくても、来たバス便に気軽に乗って行ける印象があります。
ただ、やはりアクセスバスの便数が多いのは、航空便の便数が多い空港がほとんどです。
茨城のように航空便が少なめなのに、バスがたくさん出ているのは、結構珍しい存在のようです。便数が一桁台の空港では、連絡バスはほぼ航空便と完全連動で、バスが高頻度で走っているのは、茨城以外では松本ぐらいしか見られませんでした。
■茨城空港はよく考えられたバス路線群
茨城が優れているところは、乗り入れるバス路線が複層構造になっていることでしょうか。
茨城を発着するバス路線は、
(1)大都市直行(遠距離バス):東京駅行
(2)地域拠点都市連絡(中距離バス):水戸駅行(多頻度)、つくば駅行、常陸太田市行
(3)最寄駅連絡(近距離バス):石岡駅行(多頻度)、新鉾田駅行
(4)地元向け(近距離バス):小美玉市コミュニティバス
と、ターゲットが異なる四重構造になっています。
(1)の長距離バスのターミナルとしても機能しているため、航空利用以外の呼び込みに成功。よく考えられたバス路線群と言えそうです。
航空便が少ない空港の場合、同じような方面に多くの路線を運行させると、それぞれの便数が少なくなるために利用が分散してしまい、それぞれの路線維持が難しくなります。
このため、1路線のみしかバスがない空港も多いです。1路線しかない空港は、小さな空港に多く、「(2)地域拠点都市直行路線」か「(3)最寄駅路線」の場合がほとんど。北は稚内から、南は宮古までかなり多くの空港で採用されており、航空便と完全連動のことが多いのが特徴です。
茨城は複数路線を設定できるぐらいの利用がありますが、ターゲット別に利用を集中させることで、多方面の路線の維持に成功しています。結果として、バスの多頻度運行が実現できています。
四重構造にもなっている空港は非常に珍しく、普通は3種類ぐらいが限界です。先に挙げた空港の中では、近い存在は北九州ぐらいですが、それも「(1)大都市直行路線」(福岡市内行)は深夜のみなどと、完全ではありません。
北九州の場合、平成18年の開港当時は「(3)最寄駅路線」として朽網駅行(当時34往復)と苅田駅行(当時17往復)の二種類が運行されていましたが、現在は朽網駅行(32往復)に集中させています。苅田に行くなら朽網から15分間隔で運行する鉄道で一駅ですから、バス路線としてはほとんど変わらない存在でした。全体の運行便数は減っていますが、気軽に行きやすい便数と言う点では全く問題ないまま、路線維持につなげられています。
同じターゲットで同方面に複数路線を運行しているために、結果的に利用が分散しているケースは結構見られます。
例えば、静岡は「(3)最寄駅路線」が島田駅行と藤枝駅行の2方面あって同じターゲットの乗客を奪い合うことになっています。このため、結局、便数を維持できず、運行されているのは航空便に連動する便だけになってしまっています。こうなると、航空利用以外の利用の呼び込みは難しくなってしまいます。
この2駅は、鉄道では二駅間。どちらか1方向に統合し便数を二倍にした方が、行きやすさは格段に上がってきます。
■訪日外国人で公共交通機関のアクセス向上はポイント
訪日外国人が最近多くなってきていますが、訪日外国人が増えれば増えるほど、空港からの公共交通機関のアクセス向上は重要なポイントになります。
空港への個人利用者のアクセスは、タクシー利用やレンタカー利用が一般的と思われがちです。ツアー客なら空港からチャーターバスでサヨウナラでしょう。
しかし、個人旅行客、特に訪日外国人は気軽にレンタカーは借りられないでしょうし、タクシーは財布に響きますから、公共交通機関は頼みの綱です。ここを便利にすることは重要です。
例えば、日本人が海外旅行に行くことを考えてみれば分かりやすいでしょうか。
バカ高い金を出してツアーを組んで、空港からチャーターバス(日本で言う白タクでしょうか?日本人(中国人)が手配した日本人(中国人)の運転手の日本人(中国人)の車で日本(中国)で決済して乗るんですよね?)で観光地をグルグル回るのも方法としてはありますが、自分の好みの場所に行きたいなら、現地の鉄道なりバスなりを利用するでしょう。特に鉄道やバスが発達している国なら尚更です。
訪日外国人が日本で感じるのも同じでしょう。
個人旅行の場合、空港アクセスを調べて、それが不便だと、それだけで選択肢から外れてしまうこともありえます。
事前の調査で、ネットで調べにくいバスの複数路線を見比べるのは本当に面倒です。特定の最寄駅まで出ればあとは鉄道で、となっている方が、はるかに分かりやすさも利便性も向上します。
広島空港の白市ルートなどは、そういった分かりやすさという点では、非常に優れていることが分かります。
交通事情が分かりにくい地域こそ、公共交通機関がいかに分かりやすく使いやすいかが、非常に重要なポイントになってくるわけです。
バス路線が工夫されていた茨城空港を今回利用してみて、アクセスバスは多経路運行しなくても、ポイントとなる路線に集中させて頻度を上げれば使いやすくなるということが、なんとなく分かりました。
最近、航空利用以外の利用者を呼び込むため、ターミナル施設の充実を図ろうとする空港は多いです。
しかし、アクセスが不便では人を呼び込めません。そもそも、航空便連動の便しかなかったら、出発・到着前後のついで利用も期待できないでしょう。
箱モノを整備するだけでなく、茨城のようにアクセス交通の工夫が必要なのかもしれません。
非常に簡単な内容ではありますが、そんなことも体感できたことに驚きながら、今回の旅行を〆たいと思います。
■2019.01 竜ヶ崎・百里の旅行後
今回の空港訪問では、最寄駅からアクセスバスで訪れました。数年前より便数が多くなり、かなり使いやすくなった印象でした。
今回は、そんな最寄駅からのアクセスバスについて軽〜く取り上げます。
■バスが便利な空港は意外と多かった
茨城空港の最寄駅からのアクセスバスは、石岡駅-空港間の関鉄グリーンバスの路線です。平成31年1月現在、16.5往復運行で、だいたい1時間に1本、最短で30分間隔で運行されています。
このバス路線は、開港時にはたった2往復、航空便に合わせたダイヤだったところからスタートした路線。前回平成25年に訪問した時は12往復でしたので、かなり便数が増えてきています。常磐線がだいたい30分間隔なので、なんとなく、鉄道からバスへ気軽に乗り継ぎ利用できるようになってきた印象でした。
国内の多くの空港は、最寄駅からアクセスバスが走っています。しかし、航空便と連動した運行の場合が多いのが特徴。そんな中で、茨城のように、航空便連動にこだわらずに最寄駅からの連絡バスがポンポン走る空港があります。
今回の私みたいに、空港に見学に行く需要は、気軽で行きやすいことが結構重要なポイントになりますから、アクセスバスが高頻度で走っていると、それだけで空港の利用を増やせます。
そんな高頻度運行の最寄駅アクセスバスがある空港を、まずは見てみます。
函館 航空便 国内21・国際1 程度
函館駅 シャトルバス38往復
青森 航空便 国内20・国際1 程度
青森駅※ 路線バス17往復
仙台 航空便 国内31・国際3 程度
館腰駅 路線バス12往復
百里 航空便 国内 6・国際2 程度
石岡駅 路線バス16.5往復
調布 航空便 国内10・国際0 程度
調布駅 路線バス17往復
新潟 航空便 国内23・国際2 程度
新潟駅※ アクセスバス33往復
新潟駅※ 路線バス平18土休13.5往復
松本 航空便 国内 3・国際0 程度
松本駅※ アクセスバス3往復(航空便連動)
松本駅※ 路線バス平16土休13往復
富山 航空便 国内 5・国際1 程度
富山駅 アクセスバス5往復(航空便連動)
富山駅 路線バス10往復
小松 航空便 国内19・国際2 程度
小松駅 路線バス36.5往復
静岡 航空便 国内 8・国際2 程度
島田駅 アクセスバス8往復(実質的に航空便連動)
藤枝駅 アクセスバス7往復(実質的に航空便連動)
名古屋 航空便 国内23・国際0 程度
西春駅 路線バス平39土休32.5往復
勝川駅 路線バス平21.5土休18往復
岡山 航空便 国内12・国際3 程度
岡山駅 アクセスバス22往復
広島 航空便 国内26・国際4 程度
白市駅 路線バス25.5往復
山口宇部 航空便 国内10・国際1 程度
宇部新川駅※ アクセスバス9往復(航空便連動)
宇部新川駅※ 路線バス平9土休6往復
徳島 航空便 国内13・国際1 程度
徳島駅※ アクセスバス14往復(航空便連動)
徳島駅※ 路線バス10往復
高松 航空便 国内18・国際4 程度
高松駅※ アクセスバス22往復程度(一部航空便連動)
松山 航空便 国内37・国際1 程度
松山駅※ アクセスバス49往復
高知 航空便 国内22・国際0 程度
高知駅※ アクセスバス50.5往復
北九州 航空便 国内18・国際5 程度
朽網駅 路線バス32往復
長崎 航空便 国内36・国際1 程度
大村駅 路線バス20.5往復
熊本 航空便 国内39・国際2 程度
肥後大津駅 路線バス27往復
※は厳密には最寄駅ではないですが、実質的に最寄駅として機能している発着地
ざっくり挙げてみたのが上の通り。意外と多くの空港で運行されている印象です。
最寄駅アクセスバスの便数が少ない空港もあるものの、函館や北九州などバスの本数が20往復を超えている空港も多く、これらの空港は事前にダイヤを調べなくても、来たバス便に気軽に乗って行ける印象があります。
ただ、やはりアクセスバスの便数が多いのは、航空便の便数が多い空港がほとんどです。
茨城のように航空便が少なめなのに、バスがたくさん出ているのは、結構珍しい存在のようです。便数が一桁台の空港では、連絡バスはほぼ航空便と完全連動で、バスが高頻度で走っているのは、茨城以外では松本ぐらいしか見られませんでした。
■茨城空港はよく考えられたバス路線群
茨城が優れているところは、乗り入れるバス路線が複層構造になっていることでしょうか。
茨城を発着するバス路線は、
(1)大都市直行(遠距離バス):東京駅行
(2)地域拠点都市連絡(中距離バス):水戸駅行(多頻度)、つくば駅行、常陸太田市行
(3)最寄駅連絡(近距離バス):石岡駅行(多頻度)、新鉾田駅行
(4)地元向け(近距離バス):小美玉市コミュニティバス
と、ターゲットが異なる四重構造になっています。
(1)の長距離バスのターミナルとしても機能しているため、航空利用以外の呼び込みに成功。よく考えられたバス路線群と言えそうです。
航空便が少ない空港の場合、同じような方面に多くの路線を運行させると、それぞれの便数が少なくなるために利用が分散してしまい、それぞれの路線維持が難しくなります。
このため、1路線のみしかバスがない空港も多いです。1路線しかない空港は、小さな空港に多く、「(2)地域拠点都市直行路線」か「(3)最寄駅路線」の場合がほとんど。北は稚内から、南は宮古までかなり多くの空港で採用されており、航空便と完全連動のことが多いのが特徴です。
茨城は複数路線を設定できるぐらいの利用がありますが、ターゲット別に利用を集中させることで、多方面の路線の維持に成功しています。結果として、バスの多頻度運行が実現できています。
四重構造にもなっている空港は非常に珍しく、普通は3種類ぐらいが限界です。先に挙げた空港の中では、近い存在は北九州ぐらいですが、それも「(1)大都市直行路線」(福岡市内行)は深夜のみなどと、完全ではありません。
北九州の場合、平成18年の開港当時は「(3)最寄駅路線」として朽網駅行(当時34往復)と苅田駅行(当時17往復)の二種類が運行されていましたが、現在は朽網駅行(32往復)に集中させています。苅田に行くなら朽網から15分間隔で運行する鉄道で一駅ですから、バス路線としてはほとんど変わらない存在でした。全体の運行便数は減っていますが、気軽に行きやすい便数と言う点では全く問題ないまま、路線維持につなげられています。
同じターゲットで同方面に複数路線を運行しているために、結果的に利用が分散しているケースは結構見られます。
例えば、静岡は「(3)最寄駅路線」が島田駅行と藤枝駅行の2方面あって同じターゲットの乗客を奪い合うことになっています。このため、結局、便数を維持できず、運行されているのは航空便に連動する便だけになってしまっています。こうなると、航空利用以外の利用の呼び込みは難しくなってしまいます。
この2駅は、鉄道では二駅間。どちらか1方向に統合し便数を二倍にした方が、行きやすさは格段に上がってきます。
■訪日外国人で公共交通機関のアクセス向上はポイント
訪日外国人が最近多くなってきていますが、訪日外国人が増えれば増えるほど、空港からの公共交通機関のアクセス向上は重要なポイントになります。
空港への個人利用者のアクセスは、タクシー利用やレンタカー利用が一般的と思われがちです。ツアー客なら空港からチャーターバスでサヨウナラでしょう。
しかし、個人旅行客、特に訪日外国人は気軽にレンタカーは借りられないでしょうし、タクシーは財布に響きますから、公共交通機関は頼みの綱です。ここを便利にすることは重要です。
例えば、日本人が海外旅行に行くことを考えてみれば分かりやすいでしょうか。
バカ高い金を出してツアーを組んで、空港からチャーターバス(日本で言う白タクでしょうか?日本人(中国人)が手配した日本人(中国人)の運転手の日本人(中国人)の車で日本(中国)で決済して乗るんですよね?)で観光地をグルグル回るのも方法としてはありますが、自分の好みの場所に行きたいなら、現地の鉄道なりバスなりを利用するでしょう。特に鉄道やバスが発達している国なら尚更です。
訪日外国人が日本で感じるのも同じでしょう。
個人旅行の場合、空港アクセスを調べて、それが不便だと、それだけで選択肢から外れてしまうこともありえます。
事前の調査で、ネットで調べにくいバスの複数路線を見比べるのは本当に面倒です。特定の最寄駅まで出ればあとは鉄道で、となっている方が、はるかに分かりやすさも利便性も向上します。
広島空港の白市ルートなどは、そういった分かりやすさという点では、非常に優れていることが分かります。
交通事情が分かりにくい地域こそ、公共交通機関がいかに分かりやすく使いやすいかが、非常に重要なポイントになってくるわけです。
バス路線が工夫されていた茨城空港を今回利用してみて、アクセスバスは多経路運行しなくても、ポイントとなる路線に集中させて頻度を上げれば使いやすくなるということが、なんとなく分かりました。
最近、航空利用以外の利用者を呼び込むため、ターミナル施設の充実を図ろうとする空港は多いです。
しかし、アクセスが不便では人を呼び込めません。そもそも、航空便連動の便しかなかったら、出発・到着前後のついで利用も期待できないでしょう。
箱モノを整備するだけでなく、茨城のようにアクセス交通の工夫が必要なのかもしれません。
非常に簡単な内容ではありますが、そんなことも体感できたことに驚きながら、今回の旅行を〆たいと思います。
2019年01月19日
駅から便利に空港訪問(1日目)
※2019年2月にアップした旅行記です。
■2019.01.19 自宅→(東京)→竜ヶ崎→百里→(東京)→自宅
■常磐線で使える便数は1時間に2本
今日は、出発前にはダイヤを全く調べずに、東京から電車で百里飛行場(茨城空港)へと向かう。
家を出たのは8時半頃で、常磐線の拠点となる上野駅には9時半頃に着いた。
今朝は意外と早く出られた。単純に上野から石岡までは2時間程度のはずなので、この感じなら昼過ぎには戻ってこられそうだ。
今日使っているのは休日おでかけパスだから、土浦までの間なら途中下車も可能。そこで、常磐線の途中にある竜ヶ崎飛行場に寄ってみることにした。
ここまでは南から京浜東北線でのアクセス。大井町辺りで乗り換え検索をしたところ、20分近く待って品川での乗り換えが出ていたのだが、待ち時間が長いととりあえず上野まで来ていた。
ところが、上野でダイヤを確認したら、直前の電車にタッチの差で間に合っておらず、結局同じ電車への乗り換えになってしまい、上野で20分ほど待つことになってしまった。
※上野で乗り換えた電車は、品川始発で上野10時9分発の特別快速だ。日中、土浦までは特快1本、快速(快速線各停)3本だが、石岡まで行く場合には1時間に2本の快速線各停しか使えないダイヤになっていた。快速線各停は土浦行1本と勝田行2本の3本が20分間隔で、実質的に20分・40分間隔となるためやや利用しづらい。(特急は1時間に2本で石岡に止まるのはそのうち1本のみ)
全便が品川始発ではなく、一部に上野始発もあるので、品川で乗り換えるべきか上野で乗り換えるべきかは難しい選択になってしまっている。
■自転車にやさしい関鉄
急きょ寄ることにした竜ヶ崎飛行場。
飛行場へは、佐貫駅で途中下車して、関東鉄道竜ヶ崎線で2駅乗った竜ヶ崎駅からのアクセスになる。竜ヶ崎駅からは、公共交通を使うとコミュニティバスに20分ほど乗ったあと30分歩くぐらいしか方法がないのだが、ネットで調べてみたら、竜ヶ崎駅でレンタサイクルが借りられるようなので、それで向かうことにした。
レンタサイクルは台数が4台しかないので、佐貫駅に着いた後に竜ヶ崎駅に電話してまだ余っていることを確認。それから関東鉄道に乗り込んだ。佐貫から竜ヶ崎までは2駅なので主要時間は5分ほどだった。
駅からはすぐにレンタサイクルで出発しようと思っていたのだが、駅舎に入っても、レンタサイクルをやっているような観光案内所みたいなものが見当たらない。少しウロウロしたもののよく分からなかったので、出札窓口で係員に聞いてみたら、駅がやっているレンタサイクルだった。
手続きは、申込書に記入しただけで、駅舎裏でいきなり引き渡しになったので、利用料の確認をしたら、なんと利用料金がタダのレンタサイクルだった。
※竜ヶ崎駅のレンタサイクルは、関東鉄道利用者のみが利用できるものだった。同鉄道は、自転車にやさしい鉄道のよう。サイクルトレインというサービスを展開しており、朝と夕方を除き自転車を持ち込めることができる。
■だだっ広い龍ケ崎
竜ヶ崎駅から竜ヶ崎飛行場までは7キロ弱の道のりだ。
竜ヶ崎駅は龍ケ崎市市街地の西側、竜ヶ崎飛行場は龍ケ崎市の東のはずれにあるので、駅からは市街地を抜けて東進していく。3キロ程進むと、今度は、だだっ広い畑作地帯へと突入。のんびりと飛行場へと向かった。
飛行場までは20分ほどで到着できた。
2009年以来10年ぶりの訪問でありながら、入口からの全体的な雰囲気はあまり変わっていなかった。ただ、ターミナルを兼ねる事務所棟は新調されていた。
定期便もなく、のんびりした飛行場だが、土曜日と言うこともあってか、ポツポツ人が出入りしている。遊覧飛行と見られる飛行機も離着陸していた。
飛行場自体は小さなものなので、見学は20分ほどで終了。
このあとさらに遠くへ行かねばならないので、すぐに出発し、竜ヶ崎駅へと戻ることにした。
ところが、今日は西風がとても強かった。竜ヶ崎駅まではほぼ西進。このため、障害物が何もない畑作地帯はまともに前に進むことができなかった。
そこで一度南下して大宮地区に出た後、家が立ち並び防風にもなっている県道121号線を進むルートに変更。30分ほどかかって駅へと戻った。
竜ヶ崎駅には12時半前に到着できた。
次の電車は12時35分発なので、さっさと自転車を返却しようと思ったら、窓口が12時20分から昼休みに入ってしまっていた。13時頃まで窓口手続きをしないとの掲示が出ていたので、12時35分発の電車に乗れるのか心配だったが、折り返しの電車が入ってきたときから改札口に係員が出てきたので、話をしてカギを返却。そのまま鉄道に乗ることができた。
※竜ヶ崎飛行場周辺の広い畑作地帯は、龍ケ崎市の発行するパンフなどでも地平線が見えると紹介されている。快晴だった今日は、ちょうど飛行場入口を振り返ると遠くに富士山が綺麗に見えていた。
■遅延のおかげで時間短縮し接続
竜ヶ崎駅からはまずは関東鉄道で佐貫駅までUターン。
思ったより早く龍ケ崎を出られたので、茨城空港へもパッパと行けそうな気がしていた。
ところが、のんびりした電車の中で、この後のダイヤを調べてみたら、悩ましい事態が判明してしまった。
接続する電車でアクセスすると、約一時間後の石岡13時35分発茨城空港行バスに数十分差で乗り継げないのだが、茨城空港の公式サイトでバス時刻表をよく見てみたら、石岡発のバスは13時35分発に乗れなかったら、次は15時5分発で、運行間隔が最も開く時間帯に突入していたのだ。
竜ヶ崎駅で乗った電車は佐貫駅には12時42分に到着する。佐貫駅から出る次の石岡方面行の電車は、同じ時刻の12時42分発(367M列車)で、残念ながらギリギリ間に合わないようだ。367Mに乗れれば石岡に13時27分に着けるので、石岡13時35分発の茨城空港行バスに乗り継げる。ところが、佐貫でタッチの差で間に合わないことで、石岡で1時間以上待ちぼうけになってしまうのだ。
なんとかならないか調べてみたところ、佐貫で次の12時50分発土浦行(3169M列車)に乗ると、土浦で後続の特急ときわ61号(61M列車)に乗り換えられ、それが石岡に13時23分到着できることが分かった。佐貫-石岡間は30分もかからないと思いこんでいて、367Mが走行距離の割に時間がかかるなあと思っていたのだが、石岡の一つ手前の高浜で長時間停車してこの特急の通過待ちをするために時間がかかるようだった。
13時35分発のバスに乗れないと石岡の待ち時間があまりに長すぎるので、土浦から特急ときわ61号でアクセスすることにした。
※最近のダイヤ検索は、特定便のみの乗り換えダイヤや駅時刻表しか表示できないものが多いので、今回のようなパターンは探しにくい。「えきから時刻表」だと、列車時刻表を一気に見られるので、上記のような内容は1ページで一目瞭然。調べやすいのでおススメだ、と思っていたら3月でサイト閉鎖らしい、、、(!)
佐貫駅に着いて常磐線のホームに降りたら、列車が30分ほど遅延していた。まだ367Mが来ていないどころか、それより1便前の12時22分発土浦行(1165M列車)も来ていない状況だった。
幸いなことにホームに降りてすぐに1165Mが到着したので、とりあえず土浦まで乗車したものの、先行列車に乗り継ぐようなことはできなかった。
ここから先石岡方面行の次便は、結局遅れている367Mになるようだった。
367Mは10分ほどの遅れで済んでいた。単純な10分遅れだと石岡13時35分発のバスに間に合わないが、この電車は高浜で長時間停車するので、そこで遅れた時間をある程度吸収できるはずだ。
単純に特急ときわ61号が5分遅れ程度ならこの367Mに乗っても石岡13時35分発のバスにギリギリ間に合うはずだが、それ以上遅れてしまうと石岡13時35分発のバスには間に合わない。一方で、後続の特急は10分遅れまでなら、石岡13時35分発のバスに間に合う。つまり、5分遅れまでなら367Mにそのまま乗っていっても良く、5分以上10分までの遅れだったら特急に乗り換えた方がいい。しかし、10分以上遅れるのなら、結局バスに乗り継げないから、特急料金を払ってまで特急に乗った意味がなくなってしまうので、367Mで安く行くべきだ。
367Mは元々高浜で長時間停車するぐらい、特急との間で運行間隔が開いているはず。状況によっては高浜で通過待ちをせずに石岡に先行する可能性もある。
10分程度の遅れというのは、本当に判断に迷う状況だった。
土浦駅の駅窓口で駅員に状況を確認すると、特急はかなり遅れているので、367Mの方が石岡に早く着くのではないかと言う。
一か八かで367Mに乗ったところ、高浜には同駅の出発時刻より5分ほど早くに到着した。通過待ちをするように長時間停車を始めてしまったので、結局バスにも間に合わないかなあ〜と思っていたら、結局特急がまだまだ近づいてなかったせいか、高浜での通過待ちはなくなって、高浜を定刻に出発。石岡にも定刻で到着できた。
なんと、電車が遅れたおかげで所要時間が短縮。特急料金を払わずに13時35分発の茨城空港行バスに間に合ってしまった。
石岡駅は2016年3月に新駅舎が完成。同9月には東口にBRTバス専用駅前広場が完成し、茨城空港アクセスバスも北口発着から南口発着に変わっていた。
改札口を出た後は、左に進んでいく。空港開港の頃だけに使っていた人は、間違えないように要注意だろう。
■相変わらずトロトロのBRT
茨城空港行のバスは、普通の路線バスだ。利用者は10人ほど。2人が途中の停留所でおりたものの、残りは全員空港まで乗車していた。大きな荷物を持った東洋人(おそらく韓国人)もいたので、空港アクセスとしてそれなりに機能しているようだった。
石岡駅から5キロ程は鹿島鉄道跡地に整備されたBRT専用道路を通過する。専用道路なので、高速走行して、空港までの所要時間短縮に寄与しているように見えるが、実はそうではない。
この専用道路は、多くの一般道と交差するのだが、交差点で優先されるのは、なんと一般道の方。小さい道も含めて、交差点では必ず一旦停止するので、とにかくトロトロ走行になってしまっている。しかも交差点に信号はなく、一般道側の車が途切れないと横断できないので、大きな道路が交差する石岡運動公園付近では、かなり長時間停車していた。
専用道なら渋滞には絶対ハマらないが、普通に一般道を通る方が、信号待ちがあっても早い印象がするほどだった。
専用道以外の一般道走行区間は9キロ程。一般道が信号待ちも考慮して平均時速30キロだったとしても、専用道5キロが時速50キロですばやく走破できれば、石岡駅から空港まで25分程度で行き来できる。しかし、現状では所要時間が35分もかかってしまっていた。これではなかなか利用しようという気が起きないのではないだろうか。
空港には遅れはなく、14時10分に到着。
片道運賃は620円だが、往復割引券であるダブルチケット(1000円)があるので、下車時に購入して支払いを済ませた。
茨城空港を訪問した時間帯は、この後のバスが1時間半も間が空いてしまうことからも分かる通り、飛行機が発着する時間ではなかった。チェックインカウンタも閉じていたのだが、ターミナル内には今回も多くの人がいた。飲食店の席は余りがない状況で、2階ランド側の休憩コーナーにも多くの人が座っていた。
茨城空港はただ見学に来ただけの客も非常に多いのが特徴だ。小さな空港だが、売店の商品種類は多い方だし、休日にはイベント出店も多い。東京行バスの待合所としての機能も兼ねているから、利用が多いようなのだ。地方の空港は集客に困っているところが多いが、他の空港にも参考になる点があるかもしれない。
※茨城空港の来場者数は、2018年5月に1千万人を達成している。航空利用者数は累計4百万人ほどなので、航空利用者以上の見学者が来ていることになる。
■空港と空のえきの相乗効果は??
今日は、人が集まる空港よりも、新しくできた「空のえき そ・ら・ら」の見学がメインだ。
空のえきと称していたので、空港の敷地内にでき、空港と一体化していると思っていたのだが、実際には茨城空港前交差点を超えた先にあり、空港ターミナルからは750メートルほど離れた位置にあった。
さらに、そ・ら・らの営業時間は9時〜18時だった。空のえきと称していたので、道の駅のような存在なのかと思っていたのだが、道の駅のような24時間開放施設でもなかった。
要は、空港とは完全に別々の施設で、大館能代や能登のように相乗効果がありそうな施設ではなかったのだ。空港から少し離れているので、空港に来た利用者が搭乗前後に、わざわざついで寄りする感じではない(石岡行以外の空港バスは航空便接続ダイヤだから、そもそも立ち寄ろうとしてもそんな時間はないのだけれども、、、)。
空港ターミナルの中にそ・ら・ら、そ・ら・らの建物の中に空港のパンフレット類が置かれ、時々コラボイベントは行われているようだが、相乗効果はあまり期待できない、少し残念な施設になっていた。
空港ターミナルと同様に、空のえきにもそれなりの人数が来てはいたものの、近隣のショッピングセンターやアウトレットモールのようなうじゃうじゃ人出はなし。訪れた15時ごろには、行われていたイベントが早くも終了しており、寂しい感じだった。
■常磐線石岡経由も便利になってきた
空のえきから空港に戻ったら15時半。
次の便まで待っても良かったが、空港内をひと回りはしたので、そのまま15時45分発の石岡駅行バスで帰ることにした。
飛行機が到着する時刻ではなかったが、帰りのバスは空港から5人が乗車。そのうち3人は大きなカメラを抱えた明らかなオタクだった。飛行機の発着がなくても、こういう人がいてターミナルがにぎわうなら心強いと言えそうだ。
バスも、途中停留所からは5人ほどが乗車してきていたので、一応、空港アクセスとしても地域路線バスとしてもうまく機能しているようだった。
石岡駅から上野方面へは、1時間に2本程度の運行だ。石岡では15分ほどの接続で上野行に乗りこめ、2時間後には上野駅に着くことができた。
前回利用した東京駅バスだと、高速の渋滞が不安要素。渋滞の不安がほとんどない石岡駅発着のバスの便数が増え、接続が良くなったので、かなり便利になってきた印象だった。
※今回は、休日おでかけパスを使った。茨城空港までの運賃の比較は以下の通りだ。
<今回>途中下車有で片道当たり 2,155円
・鉄道 休日おでかけパス 2,670円
・鉄道 土浦-石岡往復 640円
・バス ダブルチケット 1,000円
<普通の鉄道片道(東京駅から)> 2,130円(特急料金は+1,000円)
・鉄道 東京-石岡 1,490円
・バス 石岡-空港 640円
<直行バス片道(東京駅から)> 1,200円
■今日の教訓!
・[茨城空港]常磐線でのアクセスは1時間に鈍行2・特急1←上野からは実質1時間に2本
・[茨城空港]石岡からのバスは大体1時間に1本〜2本←便数が徐々に増加中
・[茨城空港]バスは鈍足運行←BRT専用道の走行が特にトロトロ
■実際の旅程
01/19 SAT
自 宅08:30(JR京浜東北線 等)→09:30上 野 駅
上 野 駅10:09(JR常磐線 特別快速)→10:50佐 貫 駅
佐 貫 駅10:55(関東鉄道竜ヶ崎線)→11:02竜ヶ崎駅
竜ヶ崎駅11:05(レンタサイクル)→11:30[竜ヶ崎飛行場]
[竜ヶ崎飛行場]12:00(レンタサイクル)→12:30竜ヶ崎駅
竜ヶ崎駅12:35(関東鉄道竜ヶ崎線)→12:42佐 貫 駅
佐 貫 駅12:22(JR常磐線)→12:44土 浦 駅 ※遅延便
土 浦 駅13:02(JR常磐線)→13:27石 岡 駅 ※遅延便
石 岡 駅13:35(関鉄グリーンバス)→14:10[百里飛行場]
[百里飛行場]15:45(関鉄グリーンバス)→16:18石 岡 駅
石 岡 駅16:34(JR常磐線)→18:14上 野 駅
上 野 駅18:30(JR京浜東北線 等)→19:30自宅
■2019.01.19 自宅→(東京)→竜ヶ崎→百里→(東京)→自宅
■常磐線で使える便数は1時間に2本
今日は、出発前にはダイヤを全く調べずに、東京から電車で百里飛行場(茨城空港)へと向かう。
家を出たのは8時半頃で、常磐線の拠点となる上野駅には9時半頃に着いた。
今朝は意外と早く出られた。単純に上野から石岡までは2時間程度のはずなので、この感じなら昼過ぎには戻ってこられそうだ。
今日使っているのは休日おでかけパスだから、土浦までの間なら途中下車も可能。そこで、常磐線の途中にある竜ヶ崎飛行場に寄ってみることにした。
ここまでは南から京浜東北線でのアクセス。大井町辺りで乗り換え検索をしたところ、20分近く待って品川での乗り換えが出ていたのだが、待ち時間が長いととりあえず上野まで来ていた。
ところが、上野でダイヤを確認したら、直前の電車にタッチの差で間に合っておらず、結局同じ電車への乗り換えになってしまい、上野で20分ほど待つことになってしまった。
※上野で乗り換えた電車は、品川始発で上野10時9分発の特別快速だ。日中、土浦までは特快1本、快速(快速線各停)3本だが、石岡まで行く場合には1時間に2本の快速線各停しか使えないダイヤになっていた。快速線各停は土浦行1本と勝田行2本の3本が20分間隔で、実質的に20分・40分間隔となるためやや利用しづらい。(特急は1時間に2本で石岡に止まるのはそのうち1本のみ)
全便が品川始発ではなく、一部に上野始発もあるので、品川で乗り換えるべきか上野で乗り換えるべきかは難しい選択になってしまっている。
■自転車にやさしい関鉄
急きょ寄ることにした竜ヶ崎飛行場。
飛行場へは、佐貫駅で途中下車して、関東鉄道竜ヶ崎線で2駅乗った竜ヶ崎駅からのアクセスになる。竜ヶ崎駅からは、公共交通を使うとコミュニティバスに20分ほど乗ったあと30分歩くぐらいしか方法がないのだが、ネットで調べてみたら、竜ヶ崎駅でレンタサイクルが借りられるようなので、それで向かうことにした。
レンタサイクルは台数が4台しかないので、佐貫駅に着いた後に竜ヶ崎駅に電話してまだ余っていることを確認。それから関東鉄道に乗り込んだ。佐貫から竜ヶ崎までは2駅なので主要時間は5分ほどだった。
駅からはすぐにレンタサイクルで出発しようと思っていたのだが、駅舎に入っても、レンタサイクルをやっているような観光案内所みたいなものが見当たらない。少しウロウロしたもののよく分からなかったので、出札窓口で係員に聞いてみたら、駅がやっているレンタサイクルだった。
手続きは、申込書に記入しただけで、駅舎裏でいきなり引き渡しになったので、利用料の確認をしたら、なんと利用料金がタダのレンタサイクルだった。
※竜ヶ崎駅のレンタサイクルは、関東鉄道利用者のみが利用できるものだった。同鉄道は、自転車にやさしい鉄道のよう。サイクルトレインというサービスを展開しており、朝と夕方を除き自転車を持ち込めることができる。
■だだっ広い龍ケ崎
竜ヶ崎駅から竜ヶ崎飛行場までは7キロ弱の道のりだ。
竜ヶ崎駅は龍ケ崎市市街地の西側、竜ヶ崎飛行場は龍ケ崎市の東のはずれにあるので、駅からは市街地を抜けて東進していく。3キロ程進むと、今度は、だだっ広い畑作地帯へと突入。のんびりと飛行場へと向かった。
飛行場までは20分ほどで到着できた。
2009年以来10年ぶりの訪問でありながら、入口からの全体的な雰囲気はあまり変わっていなかった。ただ、ターミナルを兼ねる事務所棟は新調されていた。
定期便もなく、のんびりした飛行場だが、土曜日と言うこともあってか、ポツポツ人が出入りしている。遊覧飛行と見られる飛行機も離着陸していた。
飛行場自体は小さなものなので、見学は20分ほどで終了。
このあとさらに遠くへ行かねばならないので、すぐに出発し、竜ヶ崎駅へと戻ることにした。
ところが、今日は西風がとても強かった。竜ヶ崎駅まではほぼ西進。このため、障害物が何もない畑作地帯はまともに前に進むことができなかった。
そこで一度南下して大宮地区に出た後、家が立ち並び防風にもなっている県道121号線を進むルートに変更。30分ほどかかって駅へと戻った。
竜ヶ崎駅には12時半前に到着できた。
次の電車は12時35分発なので、さっさと自転車を返却しようと思ったら、窓口が12時20分から昼休みに入ってしまっていた。13時頃まで窓口手続きをしないとの掲示が出ていたので、12時35分発の電車に乗れるのか心配だったが、折り返しの電車が入ってきたときから改札口に係員が出てきたので、話をしてカギを返却。そのまま鉄道に乗ることができた。
※竜ヶ崎飛行場周辺の広い畑作地帯は、龍ケ崎市の発行するパンフなどでも地平線が見えると紹介されている。快晴だった今日は、ちょうど飛行場入口を振り返ると遠くに富士山が綺麗に見えていた。
■遅延のおかげで時間短縮し接続
竜ヶ崎駅からはまずは関東鉄道で佐貫駅までUターン。
思ったより早く龍ケ崎を出られたので、茨城空港へもパッパと行けそうな気がしていた。
ところが、のんびりした電車の中で、この後のダイヤを調べてみたら、悩ましい事態が判明してしまった。
接続する電車でアクセスすると、約一時間後の石岡13時35分発茨城空港行バスに数十分差で乗り継げないのだが、茨城空港の公式サイトでバス時刻表をよく見てみたら、石岡発のバスは13時35分発に乗れなかったら、次は15時5分発で、運行間隔が最も開く時間帯に突入していたのだ。
竜ヶ崎駅で乗った電車は佐貫駅には12時42分に到着する。佐貫駅から出る次の石岡方面行の電車は、同じ時刻の12時42分発(367M列車)で、残念ながらギリギリ間に合わないようだ。367Mに乗れれば石岡に13時27分に着けるので、石岡13時35分発の茨城空港行バスに乗り継げる。ところが、佐貫でタッチの差で間に合わないことで、石岡で1時間以上待ちぼうけになってしまうのだ。
なんとかならないか調べてみたところ、佐貫で次の12時50分発土浦行(3169M列車)に乗ると、土浦で後続の特急ときわ61号(61M列車)に乗り換えられ、それが石岡に13時23分到着できることが分かった。佐貫-石岡間は30分もかからないと思いこんでいて、367Mが走行距離の割に時間がかかるなあと思っていたのだが、石岡の一つ手前の高浜で長時間停車してこの特急の通過待ちをするために時間がかかるようだった。
13時35分発のバスに乗れないと石岡の待ち時間があまりに長すぎるので、土浦から特急ときわ61号でアクセスすることにした。
※最近のダイヤ検索は、特定便のみの乗り換えダイヤや駅時刻表しか表示できないものが多いので、今回のようなパターンは探しにくい。「えきから時刻表」だと、列車時刻表を一気に見られるので、上記のような内容は1ページで一目瞭然。調べやすいのでおススメだ、と思っていたら3月でサイト閉鎖らしい、、、(!)
佐貫駅に着いて常磐線のホームに降りたら、列車が30分ほど遅延していた。まだ367Mが来ていないどころか、それより1便前の12時22分発土浦行(1165M列車)も来ていない状況だった。
幸いなことにホームに降りてすぐに1165Mが到着したので、とりあえず土浦まで乗車したものの、先行列車に乗り継ぐようなことはできなかった。
ここから先石岡方面行の次便は、結局遅れている367Mになるようだった。
367Mは10分ほどの遅れで済んでいた。単純な10分遅れだと石岡13時35分発のバスに間に合わないが、この電車は高浜で長時間停車するので、そこで遅れた時間をある程度吸収できるはずだ。
単純に特急ときわ61号が5分遅れ程度ならこの367Mに乗っても石岡13時35分発のバスにギリギリ間に合うはずだが、それ以上遅れてしまうと石岡13時35分発のバスには間に合わない。一方で、後続の特急は10分遅れまでなら、石岡13時35分発のバスに間に合う。つまり、5分遅れまでなら367Mにそのまま乗っていっても良く、5分以上10分までの遅れだったら特急に乗り換えた方がいい。しかし、10分以上遅れるのなら、結局バスに乗り継げないから、特急料金を払ってまで特急に乗った意味がなくなってしまうので、367Mで安く行くべきだ。
367Mは元々高浜で長時間停車するぐらい、特急との間で運行間隔が開いているはず。状況によっては高浜で通過待ちをせずに石岡に先行する可能性もある。
10分程度の遅れというのは、本当に判断に迷う状況だった。
土浦駅の駅窓口で駅員に状況を確認すると、特急はかなり遅れているので、367Mの方が石岡に早く着くのではないかと言う。
一か八かで367Mに乗ったところ、高浜には同駅の出発時刻より5分ほど早くに到着した。通過待ちをするように長時間停車を始めてしまったので、結局バスにも間に合わないかなあ〜と思っていたら、結局特急がまだまだ近づいてなかったせいか、高浜での通過待ちはなくなって、高浜を定刻に出発。石岡にも定刻で到着できた。
なんと、電車が遅れたおかげで所要時間が短縮。特急料金を払わずに13時35分発の茨城空港行バスに間に合ってしまった。
石岡駅は2016年3月に新駅舎が完成。同9月には東口にBRTバス専用駅前広場が完成し、茨城空港アクセスバスも北口発着から南口発着に変わっていた。
改札口を出た後は、左に進んでいく。空港開港の頃だけに使っていた人は、間違えないように要注意だろう。
■相変わらずトロトロのBRT
茨城空港行のバスは、普通の路線バスだ。利用者は10人ほど。2人が途中の停留所でおりたものの、残りは全員空港まで乗車していた。大きな荷物を持った東洋人(おそらく韓国人)もいたので、空港アクセスとしてそれなりに機能しているようだった。
石岡駅から5キロ程は鹿島鉄道跡地に整備されたBRT専用道路を通過する。専用道路なので、高速走行して、空港までの所要時間短縮に寄与しているように見えるが、実はそうではない。
この専用道路は、多くの一般道と交差するのだが、交差点で優先されるのは、なんと一般道の方。小さい道も含めて、交差点では必ず一旦停止するので、とにかくトロトロ走行になってしまっている。しかも交差点に信号はなく、一般道側の車が途切れないと横断できないので、大きな道路が交差する石岡運動公園付近では、かなり長時間停車していた。
専用道なら渋滞には絶対ハマらないが、普通に一般道を通る方が、信号待ちがあっても早い印象がするほどだった。
専用道以外の一般道走行区間は9キロ程。一般道が信号待ちも考慮して平均時速30キロだったとしても、専用道5キロが時速50キロですばやく走破できれば、石岡駅から空港まで25分程度で行き来できる。しかし、現状では所要時間が35分もかかってしまっていた。これではなかなか利用しようという気が起きないのではないだろうか。
空港には遅れはなく、14時10分に到着。
片道運賃は620円だが、往復割引券であるダブルチケット(1000円)があるので、下車時に購入して支払いを済ませた。
茨城空港を訪問した時間帯は、この後のバスが1時間半も間が空いてしまうことからも分かる通り、飛行機が発着する時間ではなかった。チェックインカウンタも閉じていたのだが、ターミナル内には今回も多くの人がいた。飲食店の席は余りがない状況で、2階ランド側の休憩コーナーにも多くの人が座っていた。
茨城空港はただ見学に来ただけの客も非常に多いのが特徴だ。小さな空港だが、売店の商品種類は多い方だし、休日にはイベント出店も多い。東京行バスの待合所としての機能も兼ねているから、利用が多いようなのだ。地方の空港は集客に困っているところが多いが、他の空港にも参考になる点があるかもしれない。
※茨城空港の来場者数は、2018年5月に1千万人を達成している。航空利用者数は累計4百万人ほどなので、航空利用者以上の見学者が来ていることになる。
■空港と空のえきの相乗効果は??
今日は、人が集まる空港よりも、新しくできた「空のえき そ・ら・ら」の見学がメインだ。
空のえきと称していたので、空港の敷地内にでき、空港と一体化していると思っていたのだが、実際には茨城空港前交差点を超えた先にあり、空港ターミナルからは750メートルほど離れた位置にあった。
さらに、そ・ら・らの営業時間は9時〜18時だった。空のえきと称していたので、道の駅のような存在なのかと思っていたのだが、道の駅のような24時間開放施設でもなかった。
要は、空港とは完全に別々の施設で、大館能代や能登のように相乗効果がありそうな施設ではなかったのだ。空港から少し離れているので、空港に来た利用者が搭乗前後に、わざわざついで寄りする感じではない(石岡行以外の空港バスは航空便接続ダイヤだから、そもそも立ち寄ろうとしてもそんな時間はないのだけれども、、、)。
空港ターミナルの中にそ・ら・ら、そ・ら・らの建物の中に空港のパンフレット類が置かれ、時々コラボイベントは行われているようだが、相乗効果はあまり期待できない、少し残念な施設になっていた。
空港ターミナルと同様に、空のえきにもそれなりの人数が来てはいたものの、近隣のショッピングセンターやアウトレットモールのようなうじゃうじゃ人出はなし。訪れた15時ごろには、行われていたイベントが早くも終了しており、寂しい感じだった。
■常磐線石岡経由も便利になってきた
空のえきから空港に戻ったら15時半。
次の便まで待っても良かったが、空港内をひと回りはしたので、そのまま15時45分発の石岡駅行バスで帰ることにした。
飛行機が到着する時刻ではなかったが、帰りのバスは空港から5人が乗車。そのうち3人は大きなカメラを抱えた明らかなオタクだった。飛行機の発着がなくても、こういう人がいてターミナルがにぎわうなら心強いと言えそうだ。
バスも、途中停留所からは5人ほどが乗車してきていたので、一応、空港アクセスとしても地域路線バスとしてもうまく機能しているようだった。
石岡駅から上野方面へは、1時間に2本程度の運行だ。石岡では15分ほどの接続で上野行に乗りこめ、2時間後には上野駅に着くことができた。
前回利用した東京駅バスだと、高速の渋滞が不安要素。渋滞の不安がほとんどない石岡駅発着のバスの便数が増え、接続が良くなったので、かなり便利になってきた印象だった。
※今回は、休日おでかけパスを使った。茨城空港までの運賃の比較は以下の通りだ。
<今回>途中下車有で片道当たり 2,155円
・鉄道 休日おでかけパス 2,670円
・鉄道 土浦-石岡往復 640円
・バス ダブルチケット 1,000円
<普通の鉄道片道(東京駅から)> 2,130円(特急料金は+1,000円)
・鉄道 東京-石岡 1,490円
・バス 石岡-空港 640円
<直行バス片道(東京駅から)> 1,200円
■今日の教訓!
・[茨城空港]常磐線でのアクセスは1時間に鈍行2・特急1←上野からは実質1時間に2本
・[茨城空港]石岡からのバスは大体1時間に1本〜2本←便数が徐々に増加中
・[茨城空港]バスは鈍足運行←BRT専用道の走行が特にトロトロ
■実際の旅程
01/19 SAT
自 宅08:30(JR京浜東北線 等)→09:30上 野 駅
上 野 駅10:09(JR常磐線 特別快速)→10:50佐 貫 駅
佐 貫 駅10:55(関東鉄道竜ヶ崎線)→11:02竜ヶ崎駅
竜ヶ崎駅11:05(レンタサイクル)→11:30[竜ヶ崎飛行場]
[竜ヶ崎飛行場]12:00(レンタサイクル)→12:30竜ヶ崎駅
竜ヶ崎駅12:35(関東鉄道竜ヶ崎線)→12:42佐 貫 駅
佐 貫 駅12:22(JR常磐線)→12:44土 浦 駅 ※遅延便
土 浦 駅13:02(JR常磐線)→13:27石 岡 駅 ※遅延便
石 岡 駅13:35(関鉄グリーンバス)→14:10[百里飛行場]
[百里飛行場]15:45(関鉄グリーンバス)→16:18石 岡 駅
石 岡 駅16:34(JR常磐線)→18:14上 野 駅
上 野 駅18:30(JR京浜東北線 等)→19:30自宅
2019年01月18日
駅から便利に空港訪問(旅行前)
※2019年2月にアップした旅行記です。
■2019.01 百里の旅行前
■今回は鉄道で日帰り百里
1月19日に1日暇ができたので、日帰りで百里飛行場(茨城空港)に行くことにした。
前回2013年に訪問した際は、オープンしていなかった空のえきもあるので、その見学も合わせていくことにしたのだ。
前回は、東京駅からの格安バスで向かったので、今回は鉄道+石岡駅からのバスを活用する。
鉄道+石岡バスの組み合わせは、開港当時も利用しているが、当時よりバスの本数が大幅に増加していた。そこで対して予定は立てずに、行き当たりばったりでも使いやすいか、その使い勝手がどう変わったのかも体感することにした。
※東京方面から茨城空港に行く場合、石岡の一つ先の羽鳥駅から小美玉市のコミュニティバスを利用する方法もある。土曜日は全線運休だったため、今回は利用できなかった。
鉄道は上野-石岡間を往復するだけで2,980円かかるが、土曜日だと土浦以南が範囲の2,670円の休日おでかけパスも使える。自分の出発地は関東の中でも南側でJR線利用区間が上野発より長いので、この切符を活用することにした。
アクセスの予約(鉄道・バス)
今回は予約なし。
前述のとおり当日に休日おでかけパスを購入し、鉄道で茨城へと向かうことにした。
バスも予約は不要なので、直接バスで支払うことにした。
現地移動の予約
今回は現地の移動はなし。
宿泊の予約
今回は日帰りなので宿泊はなし。
■ここまでの教訓!
・休日日帰りなら休日おでかけパス←出発地によってはお得
■今回の予定旅程
01/19 SAT
自宅09:00(JR京浜東北線 等)→10:00上野駅10:30(JR常磐線)→12:30石岡駅13:00(関鉄グリーンバス)→13:30[百里飛行場]16:00(関鉄グリーンバス)→16:30石岡駅16:30(JR常磐線)→18:30上野駅19:00(JR京浜東北線 等)→20:00自宅
■2019.01 百里の旅行前
■今回は鉄道で日帰り百里
1月19日に1日暇ができたので、日帰りで百里飛行場(茨城空港)に行くことにした。
前回2013年に訪問した際は、オープンしていなかった空のえきもあるので、その見学も合わせていくことにしたのだ。
前回は、東京駅からの格安バスで向かったので、今回は鉄道+石岡駅からのバスを活用する。
鉄道+石岡バスの組み合わせは、開港当時も利用しているが、当時よりバスの本数が大幅に増加していた。そこで対して予定は立てずに、行き当たりばったりでも使いやすいか、その使い勝手がどう変わったのかも体感することにした。
※東京方面から茨城空港に行く場合、石岡の一つ先の羽鳥駅から小美玉市のコミュニティバスを利用する方法もある。土曜日は全線運休だったため、今回は利用できなかった。
鉄道は上野-石岡間を往復するだけで2,980円かかるが、土曜日だと土浦以南が範囲の2,670円の休日おでかけパスも使える。自分の出発地は関東の中でも南側でJR線利用区間が上野発より長いので、この切符を活用することにした。
アクセスの予約(鉄道・バス)
今回は予約なし。
前述のとおり当日に休日おでかけパスを購入し、鉄道で茨城へと向かうことにした。
バスも予約は不要なので、直接バスで支払うことにした。
現地移動の予約
今回は現地の移動はなし。
宿泊の予約
今回は日帰りなので宿泊はなし。
■ここまでの教訓!
・休日日帰りなら休日おでかけパス←出発地によってはお得
■今回の予定旅程
01/19 SAT
自宅09:00(JR京浜東北線 等)→10:00上野駅10:30(JR常磐線)→12:30石岡駅13:00(関鉄グリーンバス)→13:30[百里飛行場]16:00(関鉄グリーンバス)→16:30石岡駅16:30(JR常磐線)→18:30上野駅19:00(JR京浜東北線 等)→20:00自宅
2018年09月06日
いつもおき楽に邦基知る(旅行後)
※2018年12月にアップした2018年9月の旅行記です。
■2018.09 東京国際・出雲・隠岐・美保の旅行後
今回は世界ジオパークの名が付いた隠岐空港を利用しました。隠岐空港は、愛称がただ隠岐をPRするだけのものではなく、空港の自体が珍しい地形に立地している、世界ジオパークの見所のひとつになっていました。
そこで、今回は、ブラタモリばりに、空港の立地や地形など地学的な部分にスポットを当ててみます。
※余談ですが、今年春発行の玉造温泉の公式広報誌「姫神さまのふりぃぺーぱー」37号は、ブラタモリをもじって特集を組んでいました、、、。
■空港は実は地学的に珍しい立地ばかり
地球上の土地はどこだって、地震とか火山の噴火とか水の浸食などによってできた地形です。特に、空港のあるところは、どこも特徴的な地形の場所がほとんどです。このため、特別に取りあげるのも何だか変です。
しかし、空港を利用するときにそんなことを気にしている人はあまりいないでしょう。今回は、そんなところを少しだけ掘り下げていきます。
隠岐空港がユネスコ世界ジオパークの登録地域だということは本文でも触れました。日本にはユネスコ世界ジオパークに登録されている地域が8つありますが、このうち、登録地域のなかに空港があるのは、隠岐と鳥取だけと、かなり珍しいことになっています。
世界自然遺産の場合、空港のような人工開発物は、どちらかと言うと登録の邪魔になることが多いです。例えば、小笠原に空港がなかなかできないのもそのせいです。
ところが、今回の隠岐の事例を見てみると、そもそも火山噴火で貴重な平らの土地があったから、今ここに空港がある、ということを学べます。自然と生活が切っても切れないものだということを気付かせてくれるわけです。隠岐空港は、ジオパークという点では、非常に優れた見学地となっていました。
隠岐に限らず、空港は広い範囲でまっ平らな空間が必要になるため、造る前に周辺も含めて地形を非常に考えています。特に最近の空港は山の中や海の中に造られることも多く、土地を大規模に改変しなければならないことが多くなっています。空港建設前に、周辺の土地利用や風向きなども必ずチェック。その土地その土地の地形の特性をよく考えなくてはならないのです。
今回訪れた空港を取り上げてみても訪れたすべての空港が地学的に特徴的な場所にあります。
・隠岐:本文にも書いた通り、火山噴火による噴出物でまっ平らな土地ができた、島のなかでも珍しい地形の上に出来ています。まっ平らと言っても元の地形に傾斜はあるので造成はしていますが、噴火口跡に挟まれている(そもそもターミナル地区はスコリア丘跡)のがはっきり分かるなど、空港地形の面白さを体感できる空港です。
・美保(米子):砂州の中央に位置しています。立地する弓浜半島は、日本最大級の巨大な砂州で、空から眺めても面白いです。空港自体は、砂州とは直角な方向で整備されていて、すぐ日本海側は美しい弓なりをした海岸が迫り、反対側は汽水湖である中海に飛び出しています。
・出雲:実は日本ジオパークの「島根半島・宍道湖中海ジオパーク」範囲内にあります。宍道湖に注ぐ河川が造り上げた出雲平野にあります。この平野は、西側では日本海に面しているのに、北側が島根半島の山があり、東側の宍道湖へ川が注ぐ、日本海から分離された盆地のような珍しい地形になっていることでも特徴的です。
・なかうみスカイポート:水上飛行機用の離着水施設として、波の荒れにくい汽水湖の中海にあります。日本ではそもそも水上飛行機の離着陸場自体が珍しいですが、汽水湖にある点でさらに珍しさが増しています。ちなみに、プレ営業しているせとうちSEAPLANESの遊覧飛行はその名も「ジオフライト」と地形推しになっています。
今回訪問した山陰の空港はどこも特徴的な地形のところにありました。
隠岐空港は、空港周辺の家々を見てみると、周辺が産地なのか、生け垣の足元を大きな火山岩で囲っている家が多く、空港と生活と地球が密接に関わっていることがよく分かる良い例になっています。
■全国にたくさんある珍しい地形の空港
隠岐や出雲のようなジオパークほど目立たなくても、特徴的な地形の場所にある空港はたくさんあります。いくつか挙げてみます。
・佐渡、大島、南紀白浜:いずれも日本ジオパークの範囲内。
・富山:河川敷の上に滑走路・駐機場があります。飛行場や離着陸場では結構見られる形態ですが、空港では国内唯一の存在です。
・関西国際:海上埋立地→おかげで今回浸水しました。関空のあと、中部国際、北九州、神戸と海上空港が次々に生まれています。
・鳥取:愛称の通り元々鳥取砂丘の領域です。空港南方にある湖山池が空港付近に堆積した砂丘によって海と分離してできた湖として知られています。
・岩国:河口の三角洲を活用。旧広島西(現広島ヘリポート)なども同じです。広義では、羽田も似たようなものですね。
・佐賀:干拓地。人工で水抜きしてできた珍しい陸地にあたります。
・長崎:島をそのまま空港化したもの。関空のような海上空港とは微妙に違います。
・上五島:文化的景観の上五島石でできた山の上
・鹿児島:平なシラス台地
・徳之島:海岸のリーフを活用(直前までの土地活用は塩田)。久米島も同様。
・粟国:沖縄では珍しい火山岩の島のなかで琉球石灰岩(珊瑚の跡)に立地
ざっくり挙げてみただけでもポロポロ出てきます。
空港の良いところは、これらの地形を離着陸時に空から高みの見物できることです。これだけは鉄道や車にはできない、空港ならではの楽しみ方でしょう。
ほとんどの人は、普段、あまり意識せずに観光していますが、自然の観光地、いわゆる風光明媚な所は、大規模な地殻変動によって形成された特徴的な所が多いです。空港だって同じく地形が特徴的。であれば、観光をしてもおかしくない所のはず。空港は、実は、地形に興味がなくても、楽しめる、実に魅力ある施設とも言えそうです。
パッと見た目は地形に特徴があまりないけれど、地形が注目された空港に仙台があります。
この空港は、2011年の東日本大震災のときに津波に襲われたのが記憶に新しいのではないでしょうか。この空港が立地しているのは、仙台平野の海近く。海岸は砂浜が続いており、何となく、津波が来そうなことは分かります。
ただ地形をみると、空港付近は、河川以外では最も山側まで津波が押し寄せたことが分かっています。周囲はほとんど標高差が分からない平野が広がっているのですが、空港部分は海岸平野・三角州に当たる地域でした。海岸平野・三角州は谷底平野・氾濫平野よりも微妙に標高が低く、同じ平野の中でも、津波のリスクが高かったようなのです。
周囲より標高が低いのかは分かりませんが、似たように海に近い空港はいくつかあって、庄内、高知などが一例ではないでしょうか。
また、例えば、沖縄の空港は、島自体が珊瑚礁からできた石灰岩の大地であることがほとんどです。石灰岩だから、穴も開きやすく、新石垣には、滑走路下に洞窟もあるほど。ここからは、日本最古の人骨が出たことでも知られています。
こうやってみていくと、地学的に見どころがあるオモロイ空港は探せばいくらでも出てきます。
空港は自然を壊す嫌われものになることが多いですが、空港こそ、自然をしっかり活用していて、自然と人々とを結びつけているとも言えそうです。
空港は、実は、地学的な魅力が満載。あなたの地元の空港も、なぜそこにできたのか調べてみたら、もしかしたら新しい発見があるかもしれません。これを機会にぜひ、地形が特徴的な空港へ行ってみませんか。
■2018.09 東京国際・出雲・隠岐・美保の旅行後
今回は世界ジオパークの名が付いた隠岐空港を利用しました。隠岐空港は、愛称がただ隠岐をPRするだけのものではなく、空港の自体が珍しい地形に立地している、世界ジオパークの見所のひとつになっていました。
そこで、今回は、ブラタモリばりに、空港の立地や地形など地学的な部分にスポットを当ててみます。
※余談ですが、今年春発行の玉造温泉の公式広報誌「姫神さまのふりぃぺーぱー」37号は、ブラタモリをもじって特集を組んでいました、、、。
■空港は実は地学的に珍しい立地ばかり
地球上の土地はどこだって、地震とか火山の噴火とか水の浸食などによってできた地形です。特に、空港のあるところは、どこも特徴的な地形の場所がほとんどです。このため、特別に取りあげるのも何だか変です。
しかし、空港を利用するときにそんなことを気にしている人はあまりいないでしょう。今回は、そんなところを少しだけ掘り下げていきます。
隠岐空港がユネスコ世界ジオパークの登録地域だということは本文でも触れました。日本にはユネスコ世界ジオパークに登録されている地域が8つありますが、このうち、登録地域のなかに空港があるのは、隠岐と鳥取だけと、かなり珍しいことになっています。
世界自然遺産の場合、空港のような人工開発物は、どちらかと言うと登録の邪魔になることが多いです。例えば、小笠原に空港がなかなかできないのもそのせいです。
ところが、今回の隠岐の事例を見てみると、そもそも火山噴火で貴重な平らの土地があったから、今ここに空港がある、ということを学べます。自然と生活が切っても切れないものだということを気付かせてくれるわけです。隠岐空港は、ジオパークという点では、非常に優れた見学地となっていました。
隠岐に限らず、空港は広い範囲でまっ平らな空間が必要になるため、造る前に周辺も含めて地形を非常に考えています。特に最近の空港は山の中や海の中に造られることも多く、土地を大規模に改変しなければならないことが多くなっています。空港建設前に、周辺の土地利用や風向きなども必ずチェック。その土地その土地の地形の特性をよく考えなくてはならないのです。
今回訪れた空港を取り上げてみても訪れたすべての空港が地学的に特徴的な場所にあります。
・隠岐:本文にも書いた通り、火山噴火による噴出物でまっ平らな土地ができた、島のなかでも珍しい地形の上に出来ています。まっ平らと言っても元の地形に傾斜はあるので造成はしていますが、噴火口跡に挟まれている(そもそもターミナル地区はスコリア丘跡)のがはっきり分かるなど、空港地形の面白さを体感できる空港です。
・美保(米子):砂州の中央に位置しています。立地する弓浜半島は、日本最大級の巨大な砂州で、空から眺めても面白いです。空港自体は、砂州とは直角な方向で整備されていて、すぐ日本海側は美しい弓なりをした海岸が迫り、反対側は汽水湖である中海に飛び出しています。
・出雲:実は日本ジオパークの「島根半島・宍道湖中海ジオパーク」範囲内にあります。宍道湖に注ぐ河川が造り上げた出雲平野にあります。この平野は、西側では日本海に面しているのに、北側が島根半島の山があり、東側の宍道湖へ川が注ぐ、日本海から分離された盆地のような珍しい地形になっていることでも特徴的です。
・なかうみスカイポート:水上飛行機用の離着水施設として、波の荒れにくい汽水湖の中海にあります。日本ではそもそも水上飛行機の離着陸場自体が珍しいですが、汽水湖にある点でさらに珍しさが増しています。ちなみに、プレ営業しているせとうちSEAPLANESの遊覧飛行はその名も「ジオフライト」と地形推しになっています。
今回訪問した山陰の空港はどこも特徴的な地形のところにありました。
隠岐空港は、空港周辺の家々を見てみると、周辺が産地なのか、生け垣の足元を大きな火山岩で囲っている家が多く、空港と生活と地球が密接に関わっていることがよく分かる良い例になっています。
■全国にたくさんある珍しい地形の空港
隠岐や出雲のようなジオパークほど目立たなくても、特徴的な地形の場所にある空港はたくさんあります。いくつか挙げてみます。
・佐渡、大島、南紀白浜:いずれも日本ジオパークの範囲内。
・富山:河川敷の上に滑走路・駐機場があります。飛行場や離着陸場では結構見られる形態ですが、空港では国内唯一の存在です。
・関西国際:海上埋立地→おかげで今回浸水しました。関空のあと、中部国際、北九州、神戸と海上空港が次々に生まれています。
・鳥取:愛称の通り元々鳥取砂丘の領域です。空港南方にある湖山池が空港付近に堆積した砂丘によって海と分離してできた湖として知られています。
・岩国:河口の三角洲を活用。旧広島西(現広島ヘリポート)なども同じです。広義では、羽田も似たようなものですね。
・佐賀:干拓地。人工で水抜きしてできた珍しい陸地にあたります。
・長崎:島をそのまま空港化したもの。関空のような海上空港とは微妙に違います。
・上五島:文化的景観の上五島石でできた山の上
・鹿児島:平なシラス台地
・徳之島:海岸のリーフを活用(直前までの土地活用は塩田)。久米島も同様。
・粟国:沖縄では珍しい火山岩の島のなかで琉球石灰岩(珊瑚の跡)に立地
ざっくり挙げてみただけでもポロポロ出てきます。
空港の良いところは、これらの地形を離着陸時に空から高みの見物できることです。これだけは鉄道や車にはできない、空港ならではの楽しみ方でしょう。
ほとんどの人は、普段、あまり意識せずに観光していますが、自然の観光地、いわゆる風光明媚な所は、大規模な地殻変動によって形成された特徴的な所が多いです。空港だって同じく地形が特徴的。であれば、観光をしてもおかしくない所のはず。空港は、実は、地形に興味がなくても、楽しめる、実に魅力ある施設とも言えそうです。
パッと見た目は地形に特徴があまりないけれど、地形が注目された空港に仙台があります。
この空港は、2011年の東日本大震災のときに津波に襲われたのが記憶に新しいのではないでしょうか。この空港が立地しているのは、仙台平野の海近く。海岸は砂浜が続いており、何となく、津波が来そうなことは分かります。
ただ地形をみると、空港付近は、河川以外では最も山側まで津波が押し寄せたことが分かっています。周囲はほとんど標高差が分からない平野が広がっているのですが、空港部分は海岸平野・三角州に当たる地域でした。海岸平野・三角州は谷底平野・氾濫平野よりも微妙に標高が低く、同じ平野の中でも、津波のリスクが高かったようなのです。
周囲より標高が低いのかは分かりませんが、似たように海に近い空港はいくつかあって、庄内、高知などが一例ではないでしょうか。
また、例えば、沖縄の空港は、島自体が珊瑚礁からできた石灰岩の大地であることがほとんどです。石灰岩だから、穴も開きやすく、新石垣には、滑走路下に洞窟もあるほど。ここからは、日本最古の人骨が出たことでも知られています。
こうやってみていくと、地学的に見どころがあるオモロイ空港は探せばいくらでも出てきます。
空港は自然を壊す嫌われものになることが多いですが、空港こそ、自然をしっかり活用していて、自然と人々とを結びつけているとも言えそうです。
空港は、実は、地学的な魅力が満載。あなたの地元の空港も、なぜそこにできたのか調べてみたら、もしかしたら新しい発見があるかもしれません。これを機会にぜひ、地形が特徴的な空港へ行ってみませんか。
2018年09月05日
いつもおき楽に邦基知る(4日目)
※2018年12月にアップした2018年9月の旅行記です。
■2018.09.04 (松江)→出雲→羽田→(自宅)
■松江でマッタリ
今日は予定外の4日目。
元々3日目に行おうとしていた予定をずらすことにした。
台風はあっという間に北海道へと逃げていき、今日は朝からよく晴れていた。
前日に宍道湖と中海は見て回り、観光に余裕がある。時間はたっぷりあるので、ホテルをギリギリまで満喫し、10時に出発した。
前々回は出雲中心、前回は鳥取中心に回ったので、今回は松江中心に回ることにした。松江の名所だけをゆっくり見られそうだ。
まず向かったのは、松江のメイン観光地である松江城だ。国内に数か所しかない天守が残る貴重な遺産となっている。急な階段をエッチラオッチラ天守まで上ったら、殿様気分で松江の街が一望できた。朝から気温がグングン上がり、とても暑い日になったが、天守だけは強風が吹き抜け、とても涼しい場所になっていた。
その後は、城下町をブラブラ。街ブラで昼食を済ませた後は県立美術館へ立ち寄った。美術館では、展示だけでなく、波の高い宍道湖もボケーと眺められるなど、ゆったりとした時間を過ごすことが出来た。
ただ、ゆったり過ごしすぎたのか、美術館を見終わったらもう15時を過ぎていた。まだ、3か所しか観ていないのに、そろそろ時間が危なくなってきた。あんまりゆっくりしすぎるのも良くないという、ちょうどよい一例だろう。
■縁結びとは人間の営みだった
せっかく出雲まで来て3か所見ただけで帰るのはもったいない。
付近の観光地を検索したところ、程近くに八重垣神社がある。さらにそこから少し山奥に出雲國一ノ宮の熊野大社があったため、それぞれに立ち寄った。
八重垣神社は、古代結婚式の発祥地で、若い女性に大人気の、縁結びで有名な神社だ。夫婦の木が多数あり、境内には男性のシンボルを模した木製のものがゴロゴロ。縁結びから子孫繁栄までご利益がありそうな感じだった。
一方の熊野大社は、広々とした大社だった。ちょうど意宇川が中流で小さな盆地をつくっているところにある。盆地で平らになったところに鎮座しており 、雰囲気は熊野の熊野大社にそっくりだった。
熊野大社で17時過ぎていたので、ここからは空港へと急いだ。大型農道を通り、再び玉造温泉街を横切りながら、宍道湖南岸に出て、その後国道を西進した。有名な夕日の光景を眺めながら空港に向かうことができた。
縁結びで売りまくっている出雲空港は、縁結びな展示物がまた増殖している感じだった。
それにしても、出雲はとにかく縁結びのイメージが強すぎだ。良縁を求めて、特に独身女性に人気のパワースポットとして紹介されている所が多い。
ところが、出雲の名所に立ち寄ると、独身者にはちょっと恥ずかしくなるような、男女のいわゆる陰な表現に関してオープンな場所が結構多い。八重垣神社に男性のシンボルを模したものがゴロゴロしていることは前述した通りだが、玉造温泉の少し山奥にも、勾玉製作地のすぐそばに珍宝石さんという、シンボルを祀る社があるほどだ。そもそも、玉造温泉の名称の由来となっている勾玉は、胎児を表現したものと言われている。男と女が出会って、することしたら、子供が生まれる。そんな人類の起源を信仰の源にしているから、その表現がオープンになるのはごく自然な話。最終的にこれらが縁結びに結び付くといった具合だろうか。神社は、陰な部分の表現をうまく陽に結びつける役割をしているのかもしれない(そもそも「陰」と考えること自体おかしいのかもしれない)。
ちなみに、県外の人にはあまり知られていないが、玉造温泉は、山側の少し奥まった日陰な場所といった趣の所にラブホ街がある。一方、玉造のメインストリートは、独身者に大人気の温泉街で、町の雰囲気も、日向の場所よろしく、バッチリ明るい雰囲気に造り上げている。そういうところでも、陰陽がはっきり見られるというのは、面白いところだろう。
実は、今日1日観光地を回って、特に、男女と子供の縁結びという考え方の深さを、少し垣間見たような気がしていた。結局、ご縁とは、子孫繁栄に繋がることであり、それは、人間の営みに繋がる。
このため、最初はなんだかくだらないと思っていた、この空港の愛称や売り出し方も、間違ってはいないのだと感じることができた。空港こそ、出会いと別れのご縁の場。出雲空港だからこそできる愛称、そんな感じがした。
※ちなみに、ラブホと言えば、地方の空港に行くと、空港周辺に立地していることが結構多い。例えば、山形空港は、ターミナル脇の一番目立つ建物はラブホだったりする。
これにはちゃんと理由がある。
地方に出てきたリーマンが現地で××するために、、、。ではなくて、、、。都市計画の関係上、ラブホは、学校周辺や住宅地などには建てられず、ごく限られた地域でしか建築が認められていないのだが、空港周辺は建てられる地域に指定されていることが多いのだ(騒音とかで街が形成しにくい背景もある)。空港は、こういうことも考えることができるから面白い存在だと言えそうだ。
■結局混雑する最終便
今回振り替えた最終便は、一時満席表示となったものの、今朝には空席有りの「○」に変わっていた。昨日は結局全便飛んだし、今日も朝から平常運航。だから、振り替えた人は少ないと思っていた。ところが、手続きに行ったら「満席」札が下がるほどの混雑だった。
出雲-東京国際(羽田)線は、最終便の1便前は16時台の便なので、どうも最終便集中型のようだった。
※出雲-羽田線の競合路線である美保(米子)-羽田線は、最終便は羽田到着が22時頃になり、その一便前は18時頃の運航であるためか、最終から一便前の利用が多く、最終便は利用が少ない。片やJALのみの運航、片やANAのみの運航で、とても対照的な運航ルートになっているようだった。
昨日までの台風の影響は一切なく、羽田までは定時運航。一日延ばした旅行も無事終わることができた。
それにしても、今回の旅行では、隠岐で地形から空港の立地を考え、出雲で思想や都市計画から空港の立地を考えた。ご縁の国島根は、そんなことまで考えられるほど、面白い訪問になるようだった。
■今日の教訓!
・[出雲]縁結びの陰の部分も観光しよう←考え方が意外と深いです
・[出雲]ご縁の国へはやはりIZOから←縁結びを体感できます
■実際の旅程
09/05 WED
玉造温泉10:00(レンタカー)→<島根観光>→18:00[出雲空港]
[出雲空港]19:25(JAL286便)→20:45[東京国際空港]
[東京国際空港]21:00(京急線等)→22:00自宅
■2018.09.04 (松江)→出雲→羽田→(自宅)
■松江でマッタリ
今日は予定外の4日目。
元々3日目に行おうとしていた予定をずらすことにした。
台風はあっという間に北海道へと逃げていき、今日は朝からよく晴れていた。
前日に宍道湖と中海は見て回り、観光に余裕がある。時間はたっぷりあるので、ホテルをギリギリまで満喫し、10時に出発した。
前々回は出雲中心、前回は鳥取中心に回ったので、今回は松江中心に回ることにした。松江の名所だけをゆっくり見られそうだ。
まず向かったのは、松江のメイン観光地である松江城だ。国内に数か所しかない天守が残る貴重な遺産となっている。急な階段をエッチラオッチラ天守まで上ったら、殿様気分で松江の街が一望できた。朝から気温がグングン上がり、とても暑い日になったが、天守だけは強風が吹き抜け、とても涼しい場所になっていた。
その後は、城下町をブラブラ。街ブラで昼食を済ませた後は県立美術館へ立ち寄った。美術館では、展示だけでなく、波の高い宍道湖もボケーと眺められるなど、ゆったりとした時間を過ごすことが出来た。
ただ、ゆったり過ごしすぎたのか、美術館を見終わったらもう15時を過ぎていた。まだ、3か所しか観ていないのに、そろそろ時間が危なくなってきた。あんまりゆっくりしすぎるのも良くないという、ちょうどよい一例だろう。
■縁結びとは人間の営みだった
せっかく出雲まで来て3か所見ただけで帰るのはもったいない。
付近の観光地を検索したところ、程近くに八重垣神社がある。さらにそこから少し山奥に出雲國一ノ宮の熊野大社があったため、それぞれに立ち寄った。
八重垣神社は、古代結婚式の発祥地で、若い女性に大人気の、縁結びで有名な神社だ。夫婦の木が多数あり、境内には男性のシンボルを模した木製のものがゴロゴロ。縁結びから子孫繁栄までご利益がありそうな感じだった。
一方の熊野大社は、広々とした大社だった。ちょうど意宇川が中流で小さな盆地をつくっているところにある。盆地で平らになったところに鎮座しており 、雰囲気は熊野の熊野大社にそっくりだった。
熊野大社で17時過ぎていたので、ここからは空港へと急いだ。大型農道を通り、再び玉造温泉街を横切りながら、宍道湖南岸に出て、その後国道を西進した。有名な夕日の光景を眺めながら空港に向かうことができた。
縁結びで売りまくっている出雲空港は、縁結びな展示物がまた増殖している感じだった。
それにしても、出雲はとにかく縁結びのイメージが強すぎだ。良縁を求めて、特に独身女性に人気のパワースポットとして紹介されている所が多い。
ところが、出雲の名所に立ち寄ると、独身者にはちょっと恥ずかしくなるような、男女のいわゆる陰な表現に関してオープンな場所が結構多い。八重垣神社に男性のシンボルを模したものがゴロゴロしていることは前述した通りだが、玉造温泉の少し山奥にも、勾玉製作地のすぐそばに珍宝石さんという、シンボルを祀る社があるほどだ。そもそも、玉造温泉の名称の由来となっている勾玉は、胎児を表現したものと言われている。男と女が出会って、することしたら、子供が生まれる。そんな人類の起源を信仰の源にしているから、その表現がオープンになるのはごく自然な話。最終的にこれらが縁結びに結び付くといった具合だろうか。神社は、陰な部分の表現をうまく陽に結びつける役割をしているのかもしれない(そもそも「陰」と考えること自体おかしいのかもしれない)。
ちなみに、県外の人にはあまり知られていないが、玉造温泉は、山側の少し奥まった日陰な場所といった趣の所にラブホ街がある。一方、玉造のメインストリートは、独身者に大人気の温泉街で、町の雰囲気も、日向の場所よろしく、バッチリ明るい雰囲気に造り上げている。そういうところでも、陰陽がはっきり見られるというのは、面白いところだろう。
実は、今日1日観光地を回って、特に、男女と子供の縁結びという考え方の深さを、少し垣間見たような気がしていた。結局、ご縁とは、子孫繁栄に繋がることであり、それは、人間の営みに繋がる。
このため、最初はなんだかくだらないと思っていた、この空港の愛称や売り出し方も、間違ってはいないのだと感じることができた。空港こそ、出会いと別れのご縁の場。出雲空港だからこそできる愛称、そんな感じがした。
※ちなみに、ラブホと言えば、地方の空港に行くと、空港周辺に立地していることが結構多い。例えば、山形空港は、ターミナル脇の一番目立つ建物はラブホだったりする。
これにはちゃんと理由がある。
地方に出てきたリーマンが現地で××するために、、、。ではなくて、、、。都市計画の関係上、ラブホは、学校周辺や住宅地などには建てられず、ごく限られた地域でしか建築が認められていないのだが、空港周辺は建てられる地域に指定されていることが多いのだ(騒音とかで街が形成しにくい背景もある)。空港は、こういうことも考えることができるから面白い存在だと言えそうだ。
■結局混雑する最終便
今回振り替えた最終便は、一時満席表示となったものの、今朝には空席有りの「○」に変わっていた。昨日は結局全便飛んだし、今日も朝から平常運航。だから、振り替えた人は少ないと思っていた。ところが、手続きに行ったら「満席」札が下がるほどの混雑だった。
出雲-東京国際(羽田)線は、最終便の1便前は16時台の便なので、どうも最終便集中型のようだった。
※出雲-羽田線の競合路線である美保(米子)-羽田線は、最終便は羽田到着が22時頃になり、その一便前は18時頃の運航であるためか、最終から一便前の利用が多く、最終便は利用が少ない。片やJALのみの運航、片やANAのみの運航で、とても対照的な運航ルートになっているようだった。
昨日までの台風の影響は一切なく、羽田までは定時運航。一日延ばした旅行も無事終わることができた。
それにしても、今回の旅行では、隠岐で地形から空港の立地を考え、出雲で思想や都市計画から空港の立地を考えた。ご縁の国島根は、そんなことまで考えられるほど、面白い訪問になるようだった。
■今日の教訓!
・[出雲]縁結びの陰の部分も観光しよう←考え方が意外と深いです
・[出雲]ご縁の国へはやはりIZOから←縁結びを体感できます
■実際の旅程
09/05 WED
玉造温泉10:00(レンタカー)→<島根観光>→18:00[出雲空港]
[出雲空港]19:25(JAL286便)→20:45[東京国際空港]
[東京国際空港]21:00(京急線等)→22:00自宅
2018年09月04日
いつもおき楽に邦基知る(3日目)
※2018年12月にアップした2018年9月の旅行記です。
■2018.09.04 (松江)→出雲→(松江)
■台風通過で空港は閑散
3日目は、本当は最終日になる予定だったのに、台風通過をやり過ごす日に変わってしまった。
起きたときにはまだ雨は降っておらず、本当に台風の影響があるのかどうかよく分からない感じだった。
天気予報は昨晩と大きく変わらず、台風は昼にも近畿を通過しそう。明日の朝には北海道付近まで進むとの予報だ。さらに、島根県の天気は、悪い方に転び、午後に強雨と出た。
飛行機は、羽田線は全便が台風の影響でタダ振り替え可能な状況だったが、運航自体は平常便が連続。なぜか最終便だけが天候調査となっていた。(名古屋線や伊丹線は全欠航だった)
とりあえず、今日中に台風は抜けそうなので、すでに昨日の時点で明日への変更を確定している。今日は天気が持つ間に、軽く観光することにした。
台風をやり過ごす日なので、まずはホテルを満喫し、チェックアウトは最終時刻の10時にした。
朝食の時間帯もまだ雨は降っていなかったが、10時には、雨が降ったり止んだりが始まった。
まずは玉造の温泉街を抜けて玉作湯神社にだけ寄り道し、その後は出雲空港へと向かった。座席指定をするためだ。
空港では、明日の便への正式な変更手続きと座席指定を完了。その後、空港内を見学した。
羽田線は普通に飛んでいたが、欠航便が多いせいか、空港内は閑散としていた。窓口で最終便だけが天候調査の理由を聞くと、出雲ではなく、羽田の強風が原因だという。台風からは、出雲の方が近いのに、羽田の方が危険なのだそうだった。
※この日の夜のニュースでは、お台場辺りが午後7時頃強風であったことが伝えられていた。乗ろうとしていた便は最終的に飛んだのだが、もしも飛行機に乗っていたら大揺れして大変だっただろう。やはり、台風は東側がより危険であることが分かった。
■台風通過で強風吹き荒れる
空港を出たのは12時半頃。雨は降ったり止んだりで中途半端だったが、それよりも風が強くなってきていた。
その後は、宍道湖北岸を通って松江方面へと向かった。
宍道湖一周はざっくり一時間ほどだ。一周まわるだけでは時間が余るので、さらに遠出して中海にも移動。昨日夜間で見られなかった大根島に寄り道した。
それにしても風が強い。大根島に渡る海中道路を通ったら、波が時々道路に打ち寄せてくる状況だった。
雨はそれほど強くないが、風は強い。湖なのに結構な白波がたっていて、少しずつ不安になってきた。大根島では、由志園に寄ろうと思っていたのだが、このあと風雨が強くなる予報で、島に長くいたせいで、道路封鎖にあって島から出られなくなると洒落にならない。結局、中海の北半分をぐるりと回るだけで、玉造温泉へ戻ることを決定。松江市中海振興多目的施設(なかうみスカイポート)だけに寄り道して、玉造へ戻った。
※大根島付近での風は、台風西側に吹く、吹き返しの北風だった。このため、松江から大根島へ向かう海中道路では道路に向けて波が打ち付けていた。これを先に見てしまったので、島から出られるか不安になってしまったが、北風なので、中海の北岸側では波は全く高くなかった。隠岐で遭わなかった島流しに遭うかとビクビクしたのは杞憂だった。
夕食付きだったので、チェックイン開始の15時と同時にホテルへと入館した。
天候が悪いし、佳翠苑 皆美はとても居心地の良い宿だったので、ホテル滞在をとにかく長くしたが、台風は本当に韋駄天で、18時には玉造も雨がほぼ止んでしまった。
その日の夜はテレビに釘付けだった。
関空で、交通が寸断されていたのだ。滑走路は水浸しで飛行機は発着できず、船は波が高くて運航不可能。地上交通は橋が壊れて通行できない。出入り出来なくなってしまった空港島に多くの人が取り残されているという。要は島流し状態だった。
よく考えてみたら、関空だって立派な離島だ。離島に行くときは、特に天候が悪いとなれば、島流しに備え、事前に食料を多めに持ち込んだり、お金や服を多めに持ったりするだろう。関空もそれが必要だということだ。
自分はなんとか隠岐での島流しは逃れられたが、注目している空港でこんなことが起こってしまうとは何とも皮肉な話だった。
とりあえず、自分は無事に台風をやり過ごせた。
明日に期待しつつ就寝となった。
■今日の教訓!
・[大根島]風向きにより白波注意←海中道路では波が打ち寄せることも!
・[関空]よく考えれば離島です←島流し対策も万全にしておこう
■実際の旅程
09/04 TUE
玉造温泉10:00(レンタカー)→<島根観光>→11:00[出雲空港]
[出雲空港]12:30(レンタカー)→<島根観光>→15:00玉造温泉
(佳翠苑 皆美 宿泊)
■2018.09.04 (松江)→出雲→(松江)
■台風通過で空港は閑散
3日目は、本当は最終日になる予定だったのに、台風通過をやり過ごす日に変わってしまった。
起きたときにはまだ雨は降っておらず、本当に台風の影響があるのかどうかよく分からない感じだった。
天気予報は昨晩と大きく変わらず、台風は昼にも近畿を通過しそう。明日の朝には北海道付近まで進むとの予報だ。さらに、島根県の天気は、悪い方に転び、午後に強雨と出た。
飛行機は、羽田線は全便が台風の影響でタダ振り替え可能な状況だったが、運航自体は平常便が連続。なぜか最終便だけが天候調査となっていた。(名古屋線や伊丹線は全欠航だった)
とりあえず、今日中に台風は抜けそうなので、すでに昨日の時点で明日への変更を確定している。今日は天気が持つ間に、軽く観光することにした。
台風をやり過ごす日なので、まずはホテルを満喫し、チェックアウトは最終時刻の10時にした。
朝食の時間帯もまだ雨は降っていなかったが、10時には、雨が降ったり止んだりが始まった。
まずは玉造の温泉街を抜けて玉作湯神社にだけ寄り道し、その後は出雲空港へと向かった。座席指定をするためだ。
空港では、明日の便への正式な変更手続きと座席指定を完了。その後、空港内を見学した。
羽田線は普通に飛んでいたが、欠航便が多いせいか、空港内は閑散としていた。窓口で最終便だけが天候調査の理由を聞くと、出雲ではなく、羽田の強風が原因だという。台風からは、出雲の方が近いのに、羽田の方が危険なのだそうだった。
※この日の夜のニュースでは、お台場辺りが午後7時頃強風であったことが伝えられていた。乗ろうとしていた便は最終的に飛んだのだが、もしも飛行機に乗っていたら大揺れして大変だっただろう。やはり、台風は東側がより危険であることが分かった。
■台風通過で強風吹き荒れる
空港を出たのは12時半頃。雨は降ったり止んだりで中途半端だったが、それよりも風が強くなってきていた。
その後は、宍道湖北岸を通って松江方面へと向かった。
宍道湖一周はざっくり一時間ほどだ。一周まわるだけでは時間が余るので、さらに遠出して中海にも移動。昨日夜間で見られなかった大根島に寄り道した。
それにしても風が強い。大根島に渡る海中道路を通ったら、波が時々道路に打ち寄せてくる状況だった。
雨はそれほど強くないが、風は強い。湖なのに結構な白波がたっていて、少しずつ不安になってきた。大根島では、由志園に寄ろうと思っていたのだが、このあと風雨が強くなる予報で、島に長くいたせいで、道路封鎖にあって島から出られなくなると洒落にならない。結局、中海の北半分をぐるりと回るだけで、玉造温泉へ戻ることを決定。松江市中海振興多目的施設(なかうみスカイポート)だけに寄り道して、玉造へ戻った。
※大根島付近での風は、台風西側に吹く、吹き返しの北風だった。このため、松江から大根島へ向かう海中道路では道路に向けて波が打ち付けていた。これを先に見てしまったので、島から出られるか不安になってしまったが、北風なので、中海の北岸側では波は全く高くなかった。隠岐で遭わなかった島流しに遭うかとビクビクしたのは杞憂だった。
夕食付きだったので、チェックイン開始の15時と同時にホテルへと入館した。
天候が悪いし、佳翠苑 皆美はとても居心地の良い宿だったので、ホテル滞在をとにかく長くしたが、台風は本当に韋駄天で、18時には玉造も雨がほぼ止んでしまった。
その日の夜はテレビに釘付けだった。
関空で、交通が寸断されていたのだ。滑走路は水浸しで飛行機は発着できず、船は波が高くて運航不可能。地上交通は橋が壊れて通行できない。出入り出来なくなってしまった空港島に多くの人が取り残されているという。要は島流し状態だった。
よく考えてみたら、関空だって立派な離島だ。離島に行くときは、特に天候が悪いとなれば、島流しに備え、事前に食料を多めに持ち込んだり、お金や服を多めに持ったりするだろう。関空もそれが必要だということだ。
自分はなんとか隠岐での島流しは逃れられたが、注目している空港でこんなことが起こってしまうとは何とも皮肉な話だった。
とりあえず、自分は無事に台風をやり過ごせた。
明日に期待しつつ就寝となった。
■今日の教訓!
・[大根島]風向きにより白波注意←海中道路では波が打ち寄せることも!
・[関空]よく考えれば離島です←島流し対策も万全にしておこう
■実際の旅程
09/04 TUE
玉造温泉10:00(レンタカー)→<島根観光>→11:00[出雲空港]
[出雲空港]12:30(レンタカー)→<島根観光>→15:00玉造温泉
(佳翠苑 皆美 宿泊)
2018年09月03日
いつもおき楽に邦基知る(2日目)
※2018年12月にアップした2018年9月の旅行記です。
■2018.09.03 (隠岐の島)→(西ノ島)→(七類)→美保→(松江)
■台風早まるも波はもつ
二日目。
今日もまずは天気予報と運航状況のチェックから始まった。
台風は速度が早くなり、5日どころか、明日4日夜にも上陸との予報に変わっていた。
当然、今日は、船の運航基準となる波予報も悪くなり、元々1メートル予報だったものが、午後は1.5メートルに変わっていた。波が高くなるのは、明日4日に台風が上陸してからだ。6時半に隠岐汽船の公式サイトは、高速船含め平常運航との告知を出したが、午後までそのままかはまだ信用していなかった。
航空便は、乗る予定の明日4日の飛行機はすべて振替タダの条件付きになった。これで、運航しようがしまいが、振り替えは無料で出来るようになった。台風の進路予測だと、明日夜にぶち当たりそうだから、振替した方が良さそうだ。明日の早い時刻の便に振り替えるか、翌日5日の便に振り替えるかのいずれかだ。
幸いだったのは、台風が上陸直前から、一気に韋駄天になる可能性が高いことだった。4日夜に台風が上陸すれば、5日夜には北海道辺りまで去っている見込みで、明日飛べなくても、明後日5日は確実に飛べそうだ。念のため、一日多く休みを取って島流しに備えていたので、飛行機は翌日5日へ振り替えることにした。
ただ、今はまず、今日の動きを考える方が先だった。
台風は、どう転んでも今日中に本土に上陸することはなさそうだ。最終的にはチケットを買う際に窓口で午後の運航予定を聞いてからの決めになるが、とりあえず今日は島前に寄って最終便の船で七類に行く行程は、そのままで問題なさそうだった。
今日は港から8時半の船に乗るため、7時45分にレンタカー屋が開店すると同時に借りた車を返さなければならない。
そこで、7時に宿を出て、まずは西郷港へ。返却・送迎がスムーズにいかないリスクもあるので、先に船のチケットを確保したかったのだが、窓口が開くのは7時半からだったので断念した。
その後、駐車場から車を出し、ガソリンスタンドへ。開店時刻に合わせてレンタカー屋に入った。
レンタカー屋に入ると、同じことを考えている人がいて、一緒に港まで送迎になった。
※レンタカー屋で一緒になった人のは、大阪から飛行機で来ていた人で昨日島に上陸し、今日は島前に行こうとしていたようだ。伊丹から直行便があるせいか、島の観光地はどこも、関西弁の人が多かった印象だった。
港には8時過ぎに無事到着できた。
窓口で午後も平常運航か聞いたところ、「なに寝ぼけたこと言ってんだ」的に、当たり前のように「そうだ」との回答があったので、島前を経由することを確定。とりあえず、西ノ島の別府まで2等のきっぷを購入した。
同時に飛行機への切り換えを取り止め。この他、今から高速船で本土に直行など、複数の逃げパターンを準備していたが、とりあえず今日は予定通りで進めそうだ。
船は昨晩から停泊していたため、既に乗船は始まっていた。
2等客室はそれなりに混んでいた。団体ツアー客もおり、一角はツアー予約者専用にされていたほど。一般向けの区画も壁伝いはほぼ埋まっている状況で、通路側しか確保出来なかった。
西郷港を出た船からは空港がよく見える。道後のなかでも結構有名なジオサイトである西郷岬の爆裂火口と空港をデッキで眺めてから、客室へと戻った。
※空港ネタとしては、今出たばかりの西郷港も、これから向かう別府港も、過去に水上飛行機が運航していたことがある珍しい港。空港も海から丸見えで、空港ファンにはちょっと興奮の航路だった。
■振替は簡単なのに、、、
船内ではスマホ通信・電話ができた。別府港までは約一時間半あるので、暇潰しもかねて、今後の予約を台風を考慮して変更する手続きを船上で済ませることにした。
今朝の天気予報によれば、明日は特に時間が遅くなるほど台風の影響が大きくなるのは確実だ。台風はどんどん速度を上げているので、通過時刻が昼くらいになる可能性もある。午後遅いほど飛ばない可能性が高いし、仮に飛んだとしても台風を飛び越えることになり大揺れだろうから、あまり乗りたくない。一方で明後日5日は台風は去っているのがほぼ確実。さらに明日の出雲地方は、外出しても問題なさそうな曇り時々強くない雨と出た。
初めから4日朝に帰ろうかどうしようかとか、ヤキモキしながら飛ぶか飛ばないか空港で待ったりするのは止めて、明日は屋根のあるところを中心とした出雲観光に費やすことにし、無料で切り替えできる今の時点で、翌日5日最終便への振替を決めた。5日はどの便へも振替可能だが、台風の影響が一番小さくなるはずの最終便に変更することにした。
振り替え方法をJALサイトで調べると、振替専用の予約が何かあるわけではなかった。元々乗ろうとする便の予約はそのままで、とりあえず、振り替えたい便を支払いせずに普通運賃で予約(=つまりダブル予約)しておき、最終的な手続きは、空港のカウンタで行え、と出ていたのだ。乗ろうとしていた飛行機が飛んだ以降に振り替える場合も事前手続きはそれだけで良いらしい。そこで、とりあえず残り三席となっていた5日の最終便を予約した。ところが、JALパック(ダイナミックパッケージ含む)の場合は、特別な手続きとして、ツアー窓口に連絡を入れろと注意書きが出た。
JALパックは、ネットで連絡できる問い合わせフォームがあるので、それで連絡すれば良いのだが、セキュリティ設定が合わないのか、なぜか自分のスマフォからはアクセスできない。このため、何度も電話をかけ、30分以上呼び出し中のコールのまま待って連絡をつけた。
ところが、やっと出たオペレーターからは予約番号や変更予定便のデータは一切聞かれず、「その通りの予約で大丈夫です」と案内されただけで終了してしまった。営業トークの上手な人なら、「では、延泊となる明日4日夜のホテル予約はどうしましょう」くらいの提案があってもいいところだが、そんなことも一切なし。こっちは電話賃かけて小一時間待たされたのに、電話した意味は全くゼロだった。こんなんだったら、連絡しろと告知しないでほしいところだった。
※那覇便とかでも、台風の時は、何でもない平日の翌日便がすぐ全便満席になり、実際の運航前に○になることがあるが、ダブル予約できるなら納得。何便も予約する人がいるのだろう。実際今回も、3日朝の時点で、4日の便はほぼ△(最終便は残3、最終一便前は×)だったのだが、5日朝になったら○の便が多くなっていた。
台風が不安なときは、正規の予約のほかに予め複数便をしておいた方が振り替えはしやすくなる。ただ、3つも4つも予約を取るのはマナー違反だから、その辺の天秤は難しいところだろう。
ひとまず飛行機の振り替えは完了した。座席だけが、搭乗二日前だと空港持ち席になってしまい、購入後でないと指定できなかったため、充分時間を確保できる明日に空港で発券してもらうことにした。
もうひとつ困ったのは、レンタカーの予約だった。今日の夜から明日4日18時半までの予約にしていたため、飛行機を変更することを決めた時点で、返却場所をホテル近くに変えるか、もしくは5日まで延ばさねばならない。
電話して確認したところ、車のサイズがひとつ大きいなら、期間を延ばすのが可能とのことだったので、それで変更し、5日の18時半まで借りることにした。
JALパックへの電話に小一時間かかったせいか、レンタカーの電話が終わったら、すぐに西ノ島の別府港に着いた。
※電話に時間がかかったせいで着岸の様子を見そびれてしまったが、西ノ島の前に中ノ島の菱浦港に停まっていた。大勢いたツアー客は菱浦で降りているなど、人気の高い島だったようだ。
今回、二日目は中ノ島と西ノ島の二島訪問も検討したのだが、島前での滞在時間が五〜六時間しかなかったために断念していた。
ツアー客が大勢降りた中ノ島は海士町という観光に熱心な町の島で、最近色々注目を浴びているらしい。しかし、事前の調査で西ノ島や知夫里島の方が大自然を満喫できそうだったし、西ノ島の方が大きかったので、自分は西ノ島訪問を選択した。ツアー客は、中ノ島だけで済ますか、もう一泊しての訪問なのだろう。この船に乗っているということは、確実に昨日の時点で島後にいたということになるから、離島を3日以上かけてまわるツアーなのかもしれない。
船のダイヤがもう少し便利になると良いのだけれど、、、。
西ノ島では、港の別の桟橋の付け根にあるくにがレンタカーを利用した。降りている人もそれほど多くはなかったし、レンタカー屋に向かっている人は誰も居ない。相当空いてる暇なレンタカー屋なんだろうなと思っていたのだが、レンタカー屋に着くと、「本日満車」の札が出ていた。早めに予約をしておいて正解だった。
■食事で時間を食い、道に迷って時間食う
車を借りてまず向かったのは、舟引運河だ。
通常の回り方であれば、遠い方から回りはじめて、徐々に港へ近づいて来る方がリスクが少なく、効率が良い。しかし、事前のネットサーフィンでは、良さそうな食事どころが見当たらず、今回、朝飯も兼ねた昼飯を港近くの食堂で食べることにしていた。島にはいくつか食堂があるが、手持ちの観光ガイドによれば、どの食堂も開店は早くても11時。行こうとした店の開店は11時半だった。このため、港から付かず離れずのところから見て回った。
開店と同時に食堂に入って食事。本格的に島観光を始められたのは、12時半くらいだった。この時間をうまく調整できるともっと早く島を回れるのだけど、、、。
西ノ島の観光地は国賀海岸(摩天崖、通天橋、赤尾展望台)がハイライトで、それに鬼舞展望所と焼火神社位だ。あとは通り道に隠岐國一の宮の由良比女神社、港付近に黒木御所がある。
レンタカー屋で渡された地図ではこれら主な観光地に番号が振られていて、番号順に回ればうまく観光できるようになっていた。
ちなみに、車にカーナビは付いていなかったのだが、代わりに村が用意したというスマホ端末を渡され、そのアプリがナビをしてくれた。走行しながら、場所場所で観光案内音声が流れるなかなかの優れもの。それぞれの名所でかなり詳しい解説をしてくれるものだったが、実際使ってみると、意外と使いづらかった。
スマホ音声ナビが使いづらかったのは、現地の道路看板と地図の存在、そして普段のカーナビの使い方が原因だった。
今回西ノ島の道路事情と観光地の位置は大雑把に頭に入れていた。このため、だいたいこのくらい走ったら右折だ、といった程度でしか考えていなかった。観光地名は覚えていたが、地名までは頭に入っていなかったので、音声が「○○地区へはここを左です」と言っても気が付けなかったのだ。
まず間違えたのは舟引運河方面へ曲がる交差点。港から浦郷までの約3分の1、浦郷手前の橋までの半分くらいの距離のところで右に曲がる必要があったのだが、その交差点を失念。妙な左カーブ後に橋の手前のトンネルが見え、その手前の交差点に「右 市部」と書かれた看板があったことで気が付き、少し遠回りして運河に行くことになってしまった。
さらに、鬼舞展望台への曲がり角を間違えた。事前に渡された地図には、由良で国賀海岸方面と道が分かれたあと、赤尾展望台も鬼舞展望所も同じ道で右折するように書かれていた。しかし、その交差点の数百メートル手前に赤尾展望台に短絡できる右折路が実は存在。現地の案内看板に、右折するよう案内が出ていたので、そこで曲がってしまった。尾根道へはいずれも出られるので、大きな問題ではないのだが、当然正しい曲がり角ではないので、音声案内はなかった。
日頃からカーナビに慣れているせいか、やはり細かい部分は音声だけでは理解できず、地名は覚えきれない。かつ現地の案内看板と、カーナビに表示されているリアルタイム地図にかなり頼っていることがよく分かった。昔なら事前に紙の道路地図と見比べながらカーブの状況とかを想像力も働かせながら把握していたが、デジタル化が進むと感覚が退化してしまうものだ。
空港の案内などでは、地名ではなく観光地名で案内されていることが多いが、なんとなく納得だった。
※カーナビと言えば、一日目の島後でもそうだったのだが、恐らく一番便利な使い道はクネクネ山道の走行だ。この先、どのくらい先にどういうカーブがあるか、はっきり分かるので、見通しが良くなくても予測運転しやすい。元々軍需で発達した技術だが、数メートルのずれもないこのシステムと、それにあわせた地図を作り上げた人は本当に凄い。
赤尾側に先に来てしまったので、まずは赤尾展望台に寄り道。その後は、鬼舞、摩天崖、通天橋、由良比女神社と見て回った。
※赤尾展望台は、展望台から歩いて5分ほどの手前に駐車場がある。が、地元の人も小型の観光バスも、展望台の目の前まで車を乗り入れていた。
時間があり、上下送迎が上手くつけられるのであれば、摩天崖から通天橋までハイキングするのも良いだろうか。今日は、レンタカーで、かつ時間もなかったので、ハイキングは初めからする気はなかった。
摩天崖と通天橋は、さすがメイン観光地だけあって、何台も車が来ていた。港でも舟引運河でも食堂でも赤尾でも鬼舞でも観光客をほとんど見なかったのだが、こんなにレンタカーを借りている人がいたとは、、、。満車であるのも少し納得だった。
それにしても今日は暑すぎる日だった。太陽光が燦々と降り注ぎ、気温も30度超え。外に出たくない陽気だった。しかも、中ノ島の観光地はどこも日陰が少なく、いずれの箇所も早々に退散することになってしまった。
それでも時間は結構ギリギリ。最後に、島前を造った焼火山の火口近くにある焼火神社に寄りたかったのが片道歩きで20分ほどかかるとのことだったので、結局時間がなく断念。
船に乗り遅れてはまずいので、さっさと港へと戻ることになってしまった。
食事の確保に結構時間を食ったので、もう少し島滞在時間があれば、、、と強く思う訪問だった。
で、レンタカーは軽自動車を6時間契約だったが、ガソリン代なども含み結局7000円ほど取られてしまった。もしかしたら、観光タクシーの方がお得かもしれないと思うほどだった。
※西ノ島は、いずれの箇所も、牛と馬が放し飼いにされているので、道も草地も観光地のあずまやも、糞だらけになっている。駐車場も糞が多いので、(特に出来立てホヤホヤのは)踏まないように注意が必要だ。
西ノ島の別府港。こちらも水上飛行機がかつて発着していた。左側の桟橋がフェリーの発着場。右側の小さな桟橋が古くからあるもので、水上飛行機もこちら側の浜から発着していたそうだ。現在は、観光船のりばになっている。
■船を快適に過ごせても、連絡バスは満員で不快
西ノ島からは、16時前に出発。西ノ島からは20人ほどが乗船した。
この船は、朝に七類を出て、島後を経由、中ノ島で二時間停泊し、この西ノ島に寄って再び七類へと戻る便だ。島後をこの便よりも遅く出て七類に20分早く着く便があるため、島後から乗って七類まで行く人はいない。中ノ島からの乗客ばかりのはずだが、2等客室は足の踏み場もないくらい混雑していた。
今回、本土までの2時間半は、少しでも快適にしようと、特2等客室にしておいたのだが、結果は正解だった。
※特2等は、2等の1.5倍程の運賃をとられるのだが、見た感じは2等そっくりの客室なので、何のために等級分けしているのか最初は全く分からなかった。しかし、乗ってみたら、広い客室に客は5人だけ。要は、普通の船なら前後に2等を配置するところを片方特2等にしただけのこと。片方は芋洗い、片方はノビノビし放題として、快適さを売る客室になっていた。
2時間半あったのに、移動は爆睡していたら、あっという間だった。
本土側の到着は七類港だ。
ここからは連絡バスに乗って美保飛行場(米子鬼太郎空港)に向かう。境港に着いてくれれば、鉄道でも向かえるのだが、七類からの交通手段はこのバスしかない。
境港駅前、米子空港、米子駅前と経由するバスは普通の路線バス仕様。20分前に到着した、島後からのフェリーの客を既に乗せていて、立ち客も出るほど混雑していた。前回同じバスに乗ったときは、観光バス仕様の松江方面のバスは激混みだった一方で、米子方面はガラ空き、そもそも、島前からの船からはほとんど客が居なかった。ところが、今日は乗車する客が多かった。フェリーを降りたのが真ん中ぐらいの順番だったので、自分はなんとか座席を確保出来たが、チンタラしてたら30分近く立ったままになるので、危なかった。
船は快適なのに、連絡バスがこれでは、台無しだろう。
船に接続するバスは、船が17時55分到着であるのに対し18時ちょうど発だ。船からバス乗り場までは、桟橋を通った後の階段が直接下りるようにはなっておらず少し遠回り。5分での乗り継ぎは結構厳しい距離がある。
しかし、バスへの乗車の様子を見ていたら、人の波がまだあるにも関わらず、バスへ来る人がちょっと途切れた途端に出発してしまった。
自分は真ん中ぐらいで出てきて、バス乗り場の位置を事前に把握していて真っ直ぐ乗り場に向かってきた。そんな自分が乗ってからも1分も待っていなかっただろうか。
航空便接続のバスもそうなんだけど、確かに待たせ過ぎるのは避けたいけど、港に着いてから売店や飲食店に寄るのはおろかトイレにすら行く暇もないのは、ちょっと考えもの。特に船は船酔いする人も多くて、降りてからでないとトイレに行けない人も多いのだから、もう少し時間に余裕がほしいところだった。
※七類からの最終の連絡バスは、かなりセカセカ出発するわりに、18時のバスは、境港駅での鉄道への乗り継ぎはギリギリとなっている(平日は18時18分発、土休日は18時22分発)。ダイヤ上は15分で境港駅前のバス停に到着できるので、本来は接続できるはずだが、信号待ち等が長かったり渋滞したりするときや鉄道切符買うのに時間がかかると到底乗り継げない。境港乗り換えでの鉄道利用を計画に入れ込むかどうかは考えものだ。今回も駅前到着時には電車が停まっているのが見えていたが、駅前を出発して港の前をグルリと回ったときにはもうホームから消えていた。きっぷを買っていたら乗り遅れてたくらいのタイミングだった。
空港には18時半前には着けた。
まずレンタカーカウンターへ行ったら、すぐに駅方面にある一時保管場所まで連れていかれ、貸し出し完了となった。
ちょうどレンタカー保管場所へ向かう通路で、境港駅で見た電車から降りてきた利用者が十人ほど見られたので、鉄道よりノンストップのバスの方が早く着くようだった。
レンタカーを受け取ったあとは、そのまま宿泊地の玉造温泉へ向かっても良かったのだが、今はまだ夕食前。街の中で美味しい店にありつけるかも分からないので、空港内の飲食店で食事をし、合わせて軽く館内を見学した。
米子は既にリニューアル後に一回来ており、国際線チェックインカウンタ以外大きな変化はなかったので、見学しなくても良いくらいだった。が、釣り下がっている鬼太郎のデザインが変わっているなど、細かいところは色々変化していた。
■温泉でゆっくりする前に宿予約
食事したあとは、レンタカーで出発して玉造温泉へ。玉造までは一時間ほどで到着できたが、結局ホテルのチェックインは20時を過ぎてしまい、街散策にも出ずじまいとなった。
部屋に入ってからテレビで台風の最新進路を確認すると、当初より西寄りコースに変わっていた。一時、東海に上陸するかもという予報もあったほどだが、結局、松江にいる自分にはあまりよろしくない、四国上陸でほぼ間違い無さそうになっていた。さらに、動きが加速しており、明日昼にも、四国から能登辺りに向かって近畿を斜めに縦断する予報に変わっていた。
松江の明日の天気も、今朝までは曇り時々雨予報だったものが、曇り後強雨予報に変化していた。もしかしたら、明日は外に出るのも難しい状況になるかもしれなかった。
さて、あとは風呂に入って寝るだけ、、、としたいところだったが、明日のホテルをまだ予約していない。
二連泊できるかフロントに聞いたら無理とのことだったので、楽天トラベルで予約することにした。同じホテルの別の部屋はヒットしたものの、同じホテルで過ごすのも何だかつまらないので、豪雨で移動できないことも見越して、同じ温泉街の別の宿、佳翠苑 皆美(自動的に夕食付き)を予約した。
台風がどう影響しても、10時にはチェックアウトしなければならず、次の宿のチェックイン時刻は15時以降だから、どんなに少なくとも五時間は外にいる必要がある。屋内観光地を中心にまわることを頭に入れつつ、回り方を明朝よく考えることにした。
■今日の教訓!
・[隠岐]空港は島前-島後の船から眺めるべし←空港に火口に、トカゲ岩までひと目の中に!
・[中ノ島]ドライブして名所まわるだけなら3時間〜4時間←満車に要注意
・[中ノ島]観光タクシーも選択肢←レンタカーは意外と値が張ります
・離島では食事の場所に要注意←なかなか見つからないこともあり
・[隠岐汽船]快適さを求めるなら特2等がお手頃←2等は激混み、特2等は激空き
・[隠岐汽船]連絡バスにはすぐに行こう←すぐ発車するのでさっさとバス乗り場へ
■実際の旅程
09/03 MON
隠岐の島・西郷港08:30(隠岐汽船 フェリーしらはま)→10:05西ノ島・別府港
西ノ島・別府港10:30(レンタカー)→<西ノ島 島内観光>→15:00西ノ島・別府港
西ノ島・別府港15:45(隠岐汽船 フェリーおき)→17:55七類港
七 類 港18:00(日ノ丸自動車)→18:26[美保飛行場]
[美保飛行場]18:30(レンタカー)→20:00玉造温泉
(曲水の庭ホテル玉泉 宿泊)
■2018.09.03 (隠岐の島)→(西ノ島)→(七類)→美保→(松江)
■台風早まるも波はもつ
二日目。
今日もまずは天気予報と運航状況のチェックから始まった。
台風は速度が早くなり、5日どころか、明日4日夜にも上陸との予報に変わっていた。
当然、今日は、船の運航基準となる波予報も悪くなり、元々1メートル予報だったものが、午後は1.5メートルに変わっていた。波が高くなるのは、明日4日に台風が上陸してからだ。6時半に隠岐汽船の公式サイトは、高速船含め平常運航との告知を出したが、午後までそのままかはまだ信用していなかった。
航空便は、乗る予定の明日4日の飛行機はすべて振替タダの条件付きになった。これで、運航しようがしまいが、振り替えは無料で出来るようになった。台風の進路予測だと、明日夜にぶち当たりそうだから、振替した方が良さそうだ。明日の早い時刻の便に振り替えるか、翌日5日の便に振り替えるかのいずれかだ。
幸いだったのは、台風が上陸直前から、一気に韋駄天になる可能性が高いことだった。4日夜に台風が上陸すれば、5日夜には北海道辺りまで去っている見込みで、明日飛べなくても、明後日5日は確実に飛べそうだ。念のため、一日多く休みを取って島流しに備えていたので、飛行機は翌日5日へ振り替えることにした。
ただ、今はまず、今日の動きを考える方が先だった。
台風は、どう転んでも今日中に本土に上陸することはなさそうだ。最終的にはチケットを買う際に窓口で午後の運航予定を聞いてからの決めになるが、とりあえず今日は島前に寄って最終便の船で七類に行く行程は、そのままで問題なさそうだった。
今日は港から8時半の船に乗るため、7時45分にレンタカー屋が開店すると同時に借りた車を返さなければならない。
そこで、7時に宿を出て、まずは西郷港へ。返却・送迎がスムーズにいかないリスクもあるので、先に船のチケットを確保したかったのだが、窓口が開くのは7時半からだったので断念した。
その後、駐車場から車を出し、ガソリンスタンドへ。開店時刻に合わせてレンタカー屋に入った。
レンタカー屋に入ると、同じことを考えている人がいて、一緒に港まで送迎になった。
※レンタカー屋で一緒になった人のは、大阪から飛行機で来ていた人で昨日島に上陸し、今日は島前に行こうとしていたようだ。伊丹から直行便があるせいか、島の観光地はどこも、関西弁の人が多かった印象だった。
港には8時過ぎに無事到着できた。
窓口で午後も平常運航か聞いたところ、「なに寝ぼけたこと言ってんだ」的に、当たり前のように「そうだ」との回答があったので、島前を経由することを確定。とりあえず、西ノ島の別府まで2等のきっぷを購入した。
同時に飛行機への切り換えを取り止め。この他、今から高速船で本土に直行など、複数の逃げパターンを準備していたが、とりあえず今日は予定通りで進めそうだ。
船は昨晩から停泊していたため、既に乗船は始まっていた。
2等客室はそれなりに混んでいた。団体ツアー客もおり、一角はツアー予約者専用にされていたほど。一般向けの区画も壁伝いはほぼ埋まっている状況で、通路側しか確保出来なかった。
西郷港を出た船からは空港がよく見える。道後のなかでも結構有名なジオサイトである西郷岬の爆裂火口と空港をデッキで眺めてから、客室へと戻った。
※空港ネタとしては、今出たばかりの西郷港も、これから向かう別府港も、過去に水上飛行機が運航していたことがある珍しい港。空港も海から丸見えで、空港ファンにはちょっと興奮の航路だった。
■振替は簡単なのに、、、
船内ではスマホ通信・電話ができた。別府港までは約一時間半あるので、暇潰しもかねて、今後の予約を台風を考慮して変更する手続きを船上で済ませることにした。
今朝の天気予報によれば、明日は特に時間が遅くなるほど台風の影響が大きくなるのは確実だ。台風はどんどん速度を上げているので、通過時刻が昼くらいになる可能性もある。午後遅いほど飛ばない可能性が高いし、仮に飛んだとしても台風を飛び越えることになり大揺れだろうから、あまり乗りたくない。一方で明後日5日は台風は去っているのがほぼ確実。さらに明日の出雲地方は、外出しても問題なさそうな曇り時々強くない雨と出た。
初めから4日朝に帰ろうかどうしようかとか、ヤキモキしながら飛ぶか飛ばないか空港で待ったりするのは止めて、明日は屋根のあるところを中心とした出雲観光に費やすことにし、無料で切り替えできる今の時点で、翌日5日最終便への振替を決めた。5日はどの便へも振替可能だが、台風の影響が一番小さくなるはずの最終便に変更することにした。
振り替え方法をJALサイトで調べると、振替専用の予約が何かあるわけではなかった。元々乗ろうとする便の予約はそのままで、とりあえず、振り替えたい便を支払いせずに普通運賃で予約(=つまりダブル予約)しておき、最終的な手続きは、空港のカウンタで行え、と出ていたのだ。乗ろうとしていた飛行機が飛んだ以降に振り替える場合も事前手続きはそれだけで良いらしい。そこで、とりあえず残り三席となっていた5日の最終便を予約した。ところが、JALパック(ダイナミックパッケージ含む)の場合は、特別な手続きとして、ツアー窓口に連絡を入れろと注意書きが出た。
JALパックは、ネットで連絡できる問い合わせフォームがあるので、それで連絡すれば良いのだが、セキュリティ設定が合わないのか、なぜか自分のスマフォからはアクセスできない。このため、何度も電話をかけ、30分以上呼び出し中のコールのまま待って連絡をつけた。
ところが、やっと出たオペレーターからは予約番号や変更予定便のデータは一切聞かれず、「その通りの予約で大丈夫です」と案内されただけで終了してしまった。営業トークの上手な人なら、「では、延泊となる明日4日夜のホテル予約はどうしましょう」くらいの提案があってもいいところだが、そんなことも一切なし。こっちは電話賃かけて小一時間待たされたのに、電話した意味は全くゼロだった。こんなんだったら、連絡しろと告知しないでほしいところだった。
※那覇便とかでも、台風の時は、何でもない平日の翌日便がすぐ全便満席になり、実際の運航前に○になることがあるが、ダブル予約できるなら納得。何便も予約する人がいるのだろう。実際今回も、3日朝の時点で、4日の便はほぼ△(最終便は残3、最終一便前は×)だったのだが、5日朝になったら○の便が多くなっていた。
台風が不安なときは、正規の予約のほかに予め複数便をしておいた方が振り替えはしやすくなる。ただ、3つも4つも予約を取るのはマナー違反だから、その辺の天秤は難しいところだろう。
ひとまず飛行機の振り替えは完了した。座席だけが、搭乗二日前だと空港持ち席になってしまい、購入後でないと指定できなかったため、充分時間を確保できる明日に空港で発券してもらうことにした。
もうひとつ困ったのは、レンタカーの予約だった。今日の夜から明日4日18時半までの予約にしていたため、飛行機を変更することを決めた時点で、返却場所をホテル近くに変えるか、もしくは5日まで延ばさねばならない。
電話して確認したところ、車のサイズがひとつ大きいなら、期間を延ばすのが可能とのことだったので、それで変更し、5日の18時半まで借りることにした。
JALパックへの電話に小一時間かかったせいか、レンタカーの電話が終わったら、すぐに西ノ島の別府港に着いた。
※電話に時間がかかったせいで着岸の様子を見そびれてしまったが、西ノ島の前に中ノ島の菱浦港に停まっていた。大勢いたツアー客は菱浦で降りているなど、人気の高い島だったようだ。
今回、二日目は中ノ島と西ノ島の二島訪問も検討したのだが、島前での滞在時間が五〜六時間しかなかったために断念していた。
ツアー客が大勢降りた中ノ島は海士町という観光に熱心な町の島で、最近色々注目を浴びているらしい。しかし、事前の調査で西ノ島や知夫里島の方が大自然を満喫できそうだったし、西ノ島の方が大きかったので、自分は西ノ島訪問を選択した。ツアー客は、中ノ島だけで済ますか、もう一泊しての訪問なのだろう。この船に乗っているということは、確実に昨日の時点で島後にいたということになるから、離島を3日以上かけてまわるツアーなのかもしれない。
船のダイヤがもう少し便利になると良いのだけれど、、、。
西ノ島では、港の別の桟橋の付け根にあるくにがレンタカーを利用した。降りている人もそれほど多くはなかったし、レンタカー屋に向かっている人は誰も居ない。相当空いてる暇なレンタカー屋なんだろうなと思っていたのだが、レンタカー屋に着くと、「本日満車」の札が出ていた。早めに予約をしておいて正解だった。
■食事で時間を食い、道に迷って時間食う
車を借りてまず向かったのは、舟引運河だ。
通常の回り方であれば、遠い方から回りはじめて、徐々に港へ近づいて来る方がリスクが少なく、効率が良い。しかし、事前のネットサーフィンでは、良さそうな食事どころが見当たらず、今回、朝飯も兼ねた昼飯を港近くの食堂で食べることにしていた。島にはいくつか食堂があるが、手持ちの観光ガイドによれば、どの食堂も開店は早くても11時。行こうとした店の開店は11時半だった。このため、港から付かず離れずのところから見て回った。
開店と同時に食堂に入って食事。本格的に島観光を始められたのは、12時半くらいだった。この時間をうまく調整できるともっと早く島を回れるのだけど、、、。
西ノ島の観光地は国賀海岸(摩天崖、通天橋、赤尾展望台)がハイライトで、それに鬼舞展望所と焼火神社位だ。あとは通り道に隠岐國一の宮の由良比女神社、港付近に黒木御所がある。
レンタカー屋で渡された地図ではこれら主な観光地に番号が振られていて、番号順に回ればうまく観光できるようになっていた。
ちなみに、車にカーナビは付いていなかったのだが、代わりに村が用意したというスマホ端末を渡され、そのアプリがナビをしてくれた。走行しながら、場所場所で観光案内音声が流れるなかなかの優れもの。それぞれの名所でかなり詳しい解説をしてくれるものだったが、実際使ってみると、意外と使いづらかった。
スマホ音声ナビが使いづらかったのは、現地の道路看板と地図の存在、そして普段のカーナビの使い方が原因だった。
今回西ノ島の道路事情と観光地の位置は大雑把に頭に入れていた。このため、だいたいこのくらい走ったら右折だ、といった程度でしか考えていなかった。観光地名は覚えていたが、地名までは頭に入っていなかったので、音声が「○○地区へはここを左です」と言っても気が付けなかったのだ。
まず間違えたのは舟引運河方面へ曲がる交差点。港から浦郷までの約3分の1、浦郷手前の橋までの半分くらいの距離のところで右に曲がる必要があったのだが、その交差点を失念。妙な左カーブ後に橋の手前のトンネルが見え、その手前の交差点に「右 市部」と書かれた看板があったことで気が付き、少し遠回りして運河に行くことになってしまった。
さらに、鬼舞展望台への曲がり角を間違えた。事前に渡された地図には、由良で国賀海岸方面と道が分かれたあと、赤尾展望台も鬼舞展望所も同じ道で右折するように書かれていた。しかし、その交差点の数百メートル手前に赤尾展望台に短絡できる右折路が実は存在。現地の案内看板に、右折するよう案内が出ていたので、そこで曲がってしまった。尾根道へはいずれも出られるので、大きな問題ではないのだが、当然正しい曲がり角ではないので、音声案内はなかった。
日頃からカーナビに慣れているせいか、やはり細かい部分は音声だけでは理解できず、地名は覚えきれない。かつ現地の案内看板と、カーナビに表示されているリアルタイム地図にかなり頼っていることがよく分かった。昔なら事前に紙の道路地図と見比べながらカーブの状況とかを想像力も働かせながら把握していたが、デジタル化が進むと感覚が退化してしまうものだ。
空港の案内などでは、地名ではなく観光地名で案内されていることが多いが、なんとなく納得だった。
※カーナビと言えば、一日目の島後でもそうだったのだが、恐らく一番便利な使い道はクネクネ山道の走行だ。この先、どのくらい先にどういうカーブがあるか、はっきり分かるので、見通しが良くなくても予測運転しやすい。元々軍需で発達した技術だが、数メートルのずれもないこのシステムと、それにあわせた地図を作り上げた人は本当に凄い。
赤尾側に先に来てしまったので、まずは赤尾展望台に寄り道。その後は、鬼舞、摩天崖、通天橋、由良比女神社と見て回った。
※赤尾展望台は、展望台から歩いて5分ほどの手前に駐車場がある。が、地元の人も小型の観光バスも、展望台の目の前まで車を乗り入れていた。
時間があり、上下送迎が上手くつけられるのであれば、摩天崖から通天橋までハイキングするのも良いだろうか。今日は、レンタカーで、かつ時間もなかったので、ハイキングは初めからする気はなかった。
摩天崖と通天橋は、さすがメイン観光地だけあって、何台も車が来ていた。港でも舟引運河でも食堂でも赤尾でも鬼舞でも観光客をほとんど見なかったのだが、こんなにレンタカーを借りている人がいたとは、、、。満車であるのも少し納得だった。
それにしても今日は暑すぎる日だった。太陽光が燦々と降り注ぎ、気温も30度超え。外に出たくない陽気だった。しかも、中ノ島の観光地はどこも日陰が少なく、いずれの箇所も早々に退散することになってしまった。
それでも時間は結構ギリギリ。最後に、島前を造った焼火山の火口近くにある焼火神社に寄りたかったのが片道歩きで20分ほどかかるとのことだったので、結局時間がなく断念。
船に乗り遅れてはまずいので、さっさと港へと戻ることになってしまった。
食事の確保に結構時間を食ったので、もう少し島滞在時間があれば、、、と強く思う訪問だった。
で、レンタカーは軽自動車を6時間契約だったが、ガソリン代なども含み結局7000円ほど取られてしまった。もしかしたら、観光タクシーの方がお得かもしれないと思うほどだった。
※西ノ島は、いずれの箇所も、牛と馬が放し飼いにされているので、道も草地も観光地のあずまやも、糞だらけになっている。駐車場も糞が多いので、(特に出来立てホヤホヤのは)踏まないように注意が必要だ。
西ノ島の別府港。こちらも水上飛行機がかつて発着していた。左側の桟橋がフェリーの発着場。右側の小さな桟橋が古くからあるもので、水上飛行機もこちら側の浜から発着していたそうだ。現在は、観光船のりばになっている。
■船を快適に過ごせても、連絡バスは満員で不快
西ノ島からは、16時前に出発。西ノ島からは20人ほどが乗船した。
この船は、朝に七類を出て、島後を経由、中ノ島で二時間停泊し、この西ノ島に寄って再び七類へと戻る便だ。島後をこの便よりも遅く出て七類に20分早く着く便があるため、島後から乗って七類まで行く人はいない。中ノ島からの乗客ばかりのはずだが、2等客室は足の踏み場もないくらい混雑していた。
今回、本土までの2時間半は、少しでも快適にしようと、特2等客室にしておいたのだが、結果は正解だった。
※特2等は、2等の1.5倍程の運賃をとられるのだが、見た感じは2等そっくりの客室なので、何のために等級分けしているのか最初は全く分からなかった。しかし、乗ってみたら、広い客室に客は5人だけ。要は、普通の船なら前後に2等を配置するところを片方特2等にしただけのこと。片方は芋洗い、片方はノビノビし放題として、快適さを売る客室になっていた。
2時間半あったのに、移動は爆睡していたら、あっという間だった。
本土側の到着は七類港だ。
ここからは連絡バスに乗って美保飛行場(米子鬼太郎空港)に向かう。境港に着いてくれれば、鉄道でも向かえるのだが、七類からの交通手段はこのバスしかない。
境港駅前、米子空港、米子駅前と経由するバスは普通の路線バス仕様。20分前に到着した、島後からのフェリーの客を既に乗せていて、立ち客も出るほど混雑していた。前回同じバスに乗ったときは、観光バス仕様の松江方面のバスは激混みだった一方で、米子方面はガラ空き、そもそも、島前からの船からはほとんど客が居なかった。ところが、今日は乗車する客が多かった。フェリーを降りたのが真ん中ぐらいの順番だったので、自分はなんとか座席を確保出来たが、チンタラしてたら30分近く立ったままになるので、危なかった。
船は快適なのに、連絡バスがこれでは、台無しだろう。
船に接続するバスは、船が17時55分到着であるのに対し18時ちょうど発だ。船からバス乗り場までは、桟橋を通った後の階段が直接下りるようにはなっておらず少し遠回り。5分での乗り継ぎは結構厳しい距離がある。
しかし、バスへの乗車の様子を見ていたら、人の波がまだあるにも関わらず、バスへ来る人がちょっと途切れた途端に出発してしまった。
自分は真ん中ぐらいで出てきて、バス乗り場の位置を事前に把握していて真っ直ぐ乗り場に向かってきた。そんな自分が乗ってからも1分も待っていなかっただろうか。
航空便接続のバスもそうなんだけど、確かに待たせ過ぎるのは避けたいけど、港に着いてから売店や飲食店に寄るのはおろかトイレにすら行く暇もないのは、ちょっと考えもの。特に船は船酔いする人も多くて、降りてからでないとトイレに行けない人も多いのだから、もう少し時間に余裕がほしいところだった。
※七類からの最終の連絡バスは、かなりセカセカ出発するわりに、18時のバスは、境港駅での鉄道への乗り継ぎはギリギリとなっている(平日は18時18分発、土休日は18時22分発)。ダイヤ上は15分で境港駅前のバス停に到着できるので、本来は接続できるはずだが、信号待ち等が長かったり渋滞したりするときや鉄道切符買うのに時間がかかると到底乗り継げない。境港乗り換えでの鉄道利用を計画に入れ込むかどうかは考えものだ。今回も駅前到着時には電車が停まっているのが見えていたが、駅前を出発して港の前をグルリと回ったときにはもうホームから消えていた。きっぷを買っていたら乗り遅れてたくらいのタイミングだった。
空港には18時半前には着けた。
まずレンタカーカウンターへ行ったら、すぐに駅方面にある一時保管場所まで連れていかれ、貸し出し完了となった。
ちょうどレンタカー保管場所へ向かう通路で、境港駅で見た電車から降りてきた利用者が十人ほど見られたので、鉄道よりノンストップのバスの方が早く着くようだった。
レンタカーを受け取ったあとは、そのまま宿泊地の玉造温泉へ向かっても良かったのだが、今はまだ夕食前。街の中で美味しい店にありつけるかも分からないので、空港内の飲食店で食事をし、合わせて軽く館内を見学した。
米子は既にリニューアル後に一回来ており、国際線チェックインカウンタ以外大きな変化はなかったので、見学しなくても良いくらいだった。が、釣り下がっている鬼太郎のデザインが変わっているなど、細かいところは色々変化していた。
■温泉でゆっくりする前に宿予約
食事したあとは、レンタカーで出発して玉造温泉へ。玉造までは一時間ほどで到着できたが、結局ホテルのチェックインは20時を過ぎてしまい、街散策にも出ずじまいとなった。
部屋に入ってからテレビで台風の最新進路を確認すると、当初より西寄りコースに変わっていた。一時、東海に上陸するかもという予報もあったほどだが、結局、松江にいる自分にはあまりよろしくない、四国上陸でほぼ間違い無さそうになっていた。さらに、動きが加速しており、明日昼にも、四国から能登辺りに向かって近畿を斜めに縦断する予報に変わっていた。
松江の明日の天気も、今朝までは曇り時々雨予報だったものが、曇り後強雨予報に変化していた。もしかしたら、明日は外に出るのも難しい状況になるかもしれなかった。
さて、あとは風呂に入って寝るだけ、、、としたいところだったが、明日のホテルをまだ予約していない。
二連泊できるかフロントに聞いたら無理とのことだったので、楽天トラベルで予約することにした。同じホテルの別の部屋はヒットしたものの、同じホテルで過ごすのも何だかつまらないので、豪雨で移動できないことも見越して、同じ温泉街の別の宿、佳翠苑 皆美(自動的に夕食付き)を予約した。
台風がどう影響しても、10時にはチェックアウトしなければならず、次の宿のチェックイン時刻は15時以降だから、どんなに少なくとも五時間は外にいる必要がある。屋内観光地を中心にまわることを頭に入れつつ、回り方を明朝よく考えることにした。
■今日の教訓!
・[隠岐]空港は島前-島後の船から眺めるべし←空港に火口に、トカゲ岩までひと目の中に!
・[中ノ島]ドライブして名所まわるだけなら3時間〜4時間←満車に要注意
・[中ノ島]観光タクシーも選択肢←レンタカーは意外と値が張ります
・離島では食事の場所に要注意←なかなか見つからないこともあり
・[隠岐汽船]快適さを求めるなら特2等がお手頃←2等は激混み、特2等は激空き
・[隠岐汽船]連絡バスにはすぐに行こう←すぐ発車するのでさっさとバス乗り場へ
■実際の旅程
09/03 MON
隠岐の島・西郷港08:30(隠岐汽船 フェリーしらはま)→10:05西ノ島・別府港
西ノ島・別府港10:30(レンタカー)→<西ノ島 島内観光>→15:00西ノ島・別府港
西ノ島・別府港15:45(隠岐汽船 フェリーおき)→17:55七類港
七 類 港18:00(日ノ丸自動車)→18:26[美保飛行場]
[美保飛行場]18:30(レンタカー)→20:00玉造温泉
(曲水の庭ホテル玉泉 宿泊)
2018年09月02日
いつもおき楽に邦基知る(1日目)
※2018年12月にアップした2018年9月の旅行記です。
■2018.09.02 (自宅)→東京国際→出雲→隠岐→(隠岐の島)
■台風21号近づく
今回は、出発前から飛んでもないのにとんでもない事態になった。
なんと、出発前週早々に台風21号が発生し、トロトロトロトロ巨大化してきたのだ。
普通の台風なら、旅行に行く前に通りすぎそうなタイミングでの発生だったが、進行が遅すぎてトロトロトロトロ。遅いからどんどん大きくなった。旅行当日にぶち当たるかそうでないのか、一週間前から気が気じゃない状態が続いていた。前週から予報とにらめっこしていると、なんとか旅行日程は回避し、旅行終了翌日の水曜日〜木曜日にかけて紀伊半島辺りを縦断しそうだった。ただ、少しでも速度が早まれば、最終日に激突する可能性の高い最悪の状況。台風は通過日前後も海が荒れるから、隠岐で島流しに遭うかもと、不安になることになった。
値段が高くなければ、土日月にしていたから、こんなに不安になることはないのに、日月火の日程にしたばっかりに、台風を気にしなくてはならなくなった。何とも残念な事態だ。
今回大きな影響があるとすれば、二日目の船と三日目の飛行機だ。二日目の帰りの船が波が高くて欠航し島流しに遭う可能性があるのと、三日目最終便が飛ばなくなる可能性があり、この二点が大きな懸念点だった。
念のため、台風欠航の場合の扱いについて、数日前にJALパックに問い合わせてみた。
・島流しを危惧して自己判断で隠岐に渡らなかった場合(出雲→隠岐の飛行機・一泊目の隠岐の宿を利用しない)=二泊目の玉造温泉の宿と帰りの出雲→羽田の飛行機は無効にならない。(当然返金はなし)
・島流しにあって帰りの出雲→羽田の飛行機に乗れなかった場合=自己都合で乗らなかったことになる。つまり、返金もないし、帰りの交通手段を自分で手配する必要あり。
・出発前に帰りの飛行機に、欠航可能性・払戻可条件が付いた場合=実際の運航・欠航に関係なく、出発前ならツアーの全取消全返金が可能。
・出発後、帰りの出雲→羽田の飛行機に欠航可能性・払戻可条件が付いた場合=実際の運航・欠航に関係なく、帰りの飛行機を別便に変更あるいは払い戻しすることも可能。
以上だと言う。とりあえず船欠航による島流しにさえ遭わなければなんとかなることは分かった。こういうところは、ひとまず、JALの公式ツアーにしておいてひと安心だった。
ただ、動いていさえすればひと安心の船も、大揺れするなら、できれば乗船を避けたい。
・隠岐に行かない。
・隠岐からの戻り(隠岐→本土)を飛行機にする。
の代替手段も常に頭に入れつつ動くことにした。
このため、一番気にした気象予報は、風と波の予報だった。船が運航するかしないか、運航しても大揺れするかしないかは、隠岐の海が荒れるか荒れないかで決まる。波高2メートルまでならなんとか許容範囲だが、3メートルを超えるとたぶん酔って乗っていられないから、その点を注視していた。
今は予報の情報がかなり発達している。風や波の予報は三日前に出るものが多いが、アメリカのサイトなどで、一部一週間ほど出しているところもあった。気象庁をはじめ、様々なサイトの情報を見ながら、毎日のように状況を把握した。
今回の台風は、かなり猛烈であるものの、コンパクトにまとまっていたので、影響は、波以外は直前〜直後のみになりそう。しかも、日本列島が盾になっているのか、台風接近前は、太平洋側はかなりの大荒れ波予報だったが、日本海側は予想外に穏やかな予報だった。逆に台風通過後は、荒れる予報になっていた。
つまり、行きは何も心配ないが、万一島流しに遭ったら、暫くは船では島から出られなくなるということ。台風が早まるのだけは是が非でも避けてほしい感じだった。
■復路便に特別な条件は付かず
こうして毎日チェックしながら出発当日を迎えた。
朝イチでまずは天候と運航情報を確認した。
台風の進路はやや方向転換が遅く、少し西へずれてきた感じ。紀伊半島を縦断するなら、台風の西側に当たるから影響は小さいが、高知辺りに上陸してそのまま北進されると、直撃になる危険がある。非常に悩ましい状況になってきた。
ただ、台風が通過するのは5日午後の予報だから、今のところなんとかなりそうだ。
風の予報は、相変わらずで、隠岐付近の日本海は、船に乗る予定の明日3日は1メートル程度(予報によっては50センチ程度のものも!)。翌日4日でも1.5〜2メートル予報で船の運航には影響はなさそうだ。6日が5メートルと荒れる予報だったので、とにかく台風通過前に逃げ切りたいところだった。
最後に運航情報を確認すると、明日3日で南大東と北大東に条件が付いたものの、4日以降はまだ条件が付いている空港はなかった。このため、全キャンセルはできず、とにかく旅行に行くしかなかった。
今日は8時前の飛行機なので、朝は少しゆっくりめ。日曜日の朝なので、アクセスの鉄道もたいした混雑もなく、羽田に着けた。
ただ、JALの荷物預けは相変わらずの大混雑で、長蛇の列になっていた。今回大きな鞄は、キャリーバッグではなく、整形されていない肩掛けバッグだったので持ち込むことを即決。列のない自動機で隠岐までチェックインしたあと、荷物は預けずに保安検査へ。搭乗口の7番へと急いだ。
毎度毎度のことなのだが、荷物を預けていたら、間に合わない。九州や沖縄といった大荷物の多い便が重なる南ウイングはいつも混んでいるので、窓口を増やすとか、ANAみたいに完全に自分で預けるようにするとか、北でも預けられるようにするとか、何とかしてほしいものだった。
今回は、2週間も前に予約したのに、なぜか座席の指定がずっとできなかった。前日5時に早起きして空港でブロックしている席の開放と同時に座席指定したので、何とか窓側席を取れたものの、ギリギリまでヤキモキしていた。
乗ったら、中型機のB767なのになんと満席。盆とか年末みたいな特別な日でもないのにこんなに早くから予約が埋まっていることが驚きだった。
見たところ、10人規模の団体旅行がいくつかあるようで、それが混雑に拍車をかける一因になっているようだ。そして、日曜日なのにスーツ姿の人も目立った。最近小型化が著しく、どの便も混雑率が高いという。これなら、ツアーの予約が取りにくいのも納得。普通ならたいして混まないはずの日曜の朝の地方空港行きだと思ってちょっと舐めていたのは失敗だった。
運航自体は定刻通りだった。
山陰への飛行は久しぶりで、その飛行ルートには興味があった。なんとか確保した窓側席だったので、地上の様子を楽しもうと考えていた。
しかし、近畿辺りまでは雲の上。兵庫を過ぎる辺りからカラ晴れで地上が見え始めてきたものの、何だか青い空間ばかりだ。右窓席だったので、鳥取と但馬が見えるかなあと期待したものの、見事にそれは裏切られてその真上〜北側を飛んでしまい、右窓からは日本海が延々見えていただけだった。
それでも、時々真下に海岸線が見える状態。美保(米子)くらいは楽しめるかと思っていたのに、島根半島手前で、明らかに右に傾き、さらに北へと移動。着陸体制に入ったあとは島根半島上空を飛行してしまった。ならばと隠岐方面に目を凝らしてみたものの、雲があり、隠岐の島は遠くに薄〜く見えただけ。七類港などの北端の海岸線はとてもよく見えたものの、米子空港も中海も見えないまま、出雲に着陸となった。このルートで飛行機に乗ることはあまりないだろうし、久々に明るく太陽光で照らされてはっきり地上が見えていただけに、残念すぎる状況だった。
■手荷物注意のJAC便
出雲では30分乗り継ぎだ。
過去に、乗り継ぎ先のチェックインをしないまま遅延してビクビクしたことがあったので、今日は羽田できっちり隠岐までチェックイン済み。空港自体も小さいから、「余裕すぎる」と思っていた。
ところが、まず飛行機の中で乗り継ぎの案内がない。さらに、飛行機を降りても案内がなかった。ちょうど搭乗橋を抜けた先のゲートのところに係員がいたので、声をかけて通してもらおうとしたら、「いったん到着口を出てください」と、「あなた何言ってんの」的に不思議そうに誘導されてしまった。
乗り継ぐ場合でも、出雲では、いったん到着口を出て、再度保安検査を受けなければいけなかったのだ。つまり、出雲到着が15分遅れたら、検査場が通過できなくなるから、飛行機を目の前にして乗り継ぎできなくなることになる。
保安検査は直前は混雑するのであまり好きではなく、30分で乗り継ぎできるのか不安になりながら階段を降りて、さらにまた上る羽目になった。
保安検査は全然混んでおらず、すんなり通過。しかも、朝イチ便なのに乗り継ぐ飛行機の到着が遅れたため、何の問題もなかったのだが、何だかモヤモヤが残ってしまった。
隠岐行きは機材が小さく、上の棚も片側にしかないため、羽田の混雑で預けられなかった大きな荷物を持ち込めるか少々不安だった。搭乗口を通過しようとしたら、前の人は呼び止められ、持ち込みできないと言われていたが、自分は大丈夫だった。
前の人と自分は鞄の大きさはあまり変わらなかった(若干前の人が大きい程度)。しかし、自分は、形状が変化できる肩掛けカバン。止められていた人は、固くて形状を変えられないキャリーバッグだった。やはり、小型機に乗るときは、持ち込みは、形が変えられる物にしないとダメなのだろう。(→過去に東邦航空で似たような話をされたことがある。旅行記「伊豆諸島周遊!?」をご参照)
で、到着遅れで5分遅延だったのに、搭乗してからもなかなか出発せず、結局10分ほど遅れての運航になった。
羽田からの便の機長の情報では、出雲は気温22度とのことだったが、ピーカンのせいかもう30度超えているのでは?というぐらい暑い。駐機中に空調を切っていたこともあり機内は蒸し風呂状態で、全員乗り込んだのに、なかなか出発しない飛行機に少しイライラした。飛行中は図上の扇風機から弱〜い冷風が出ていたが、客室はなかなか冷えてこず、焼け石に水といった感じだった。30分の飛行なので、何とか我慢できたが、40度の日とかどんな感じだったのか考えただけでブルブルしてしまった。
■こだわると回り方が難しい隠岐の島
隠岐は二度目。前回は上陸時間が短すぎ、レンタカー手配で手間取った(→前回の旅行記「隠岐がる?旅行へ」)。今回は空港見学も観光もじっくり行うつもりでいた。
空港内にはレンタカー屋はなく、まずはレンタカー屋の事務所まで送迎だ。こういうとき、空港引き渡しだとすぐに空港見学ができるのだけど、そうは上手くいかない。送迎待ちに約10分、さらに、送迎に10分強。手続きも10分ほどで、手続きを終えて車を発進したときには、11時頃になっていた。
今回、島後では、空港見学は別として、観光地は壇鏡の滝と乳房杉だけは外したくなかった。このため、まずは空港見学後、この2か所を先に回っておきたかった。
ところが、この2か所は真ん丸島後の観光地の中でも特に行きづらい場所にあった。他の観光地は海沿いあるいは主要道路沿いにある。しかし、この2か所はクネクネ山道でアクセスしなければならない所にあった。しかも配置が悪い。滝は島中西部の山のなか、杉は島中東部の山のなかと正反対の位置にあった。
地図を見ると、2か所は直線距離ではお互いかなり近い。両観光地とも島中央部に向かうクネクネ山道があり、最短ルートで結ばれてはいるものの、ネットサーフィンしてみると、いずれもアクセス道はとても狭いらしい。
特に、滝は実質的に西海岸の那久側からしかアクセスできない位狭い道とのこと。乳房杉は、島中央部の銚子ダム脇からのアクセス道で向かう人が多いようなので、こちらは通れそうだが、西郷からだとかなり遠回りになる東海岸の布施側からの方が道が広いという。
空港は南端なので、まずは空港見学→中南部にある国分寺など→中央部から中東側の乳房杉→来た道を戻り中央部を東から西に横断して西海岸都万へ→都万から島を時計回りに回るという少し効率の悪い計画を組んだ。
行く場所にこだわると、ちょっと回りにくいというのが隠岐の印象だった。
■地球の鼓動を体感できる空港だった
まずは空港へ引き返し。
空港に行く直前に、岬(西郷岬)を経由した。
空港近くの西郷岬は、夕日の名所で眺めが良いとのことなので寄ってみたのだ。すると、眺めは確かに良いのだが、それより何より、世界ジオパークの名所(ジオサイト)として重要な場所だったことが分かった。しかも、岬と空港の一帯全体が注目されていた。
現地の案内板によれば、岬半島と空港があるエリアには、島の中でもとても珍しい 平らな土地(とはいっても細かくは凸凹しているし、空港周辺はどちらかというとなだらかな斜面=自転車ではきつい)が広がっているのだそうだ。その地形をつくった原因は、火山の噴火。西郷岬は、爆裂火口と呼ばれる火口跡の断崖絶壁の上に当たり、空港のターミナルから目の前に見える旧空港側の小山も噴火口跡(スコリア丘と言う)なのだそうだ。ターミナル地区もスコリア丘を崩した所、つまり高台に位置している。この火山は、粘性の低い溶岩が横に広がり、それによって周辺の地形が平らになっているのだという。そして、平らだから空港が造られたのだという。
強調しすぎと言えば強調し過ぎかもしれないが、実は、隠岐空港は、世界ジオパークの愛称の通り、降りたったそのときから、大地の偉大さを体感できる素晴らしい空港だったのだ。全国の空港のなかでここまで地形をPRする空港はないだろう。この愛称が決まったとき、何と寝ぼけた、イタい名前をつけてしまったなあ、と感じていたのだが、現地に来たら、納得の名称だった。
空港みたいな人工的な場所ですら地球の鼓動を感じられるのは、さすがは「世界」ジオパークといったところだろう。(何だか空港からブラタモリ的にならざるを得ない。恐るべし、世界ジオパーク、、、。)
西郷岬からは空港へ。ターミナル内は10年前に来たときとほぼ変化はなかった。
面白かったのは、飲食店が賑わっていた点で、テーブルが全て埋まっている状況だった。飛行機の発着時間帯でもないのに、旅行者が何人かいたのだ。
レンタカー送迎の時と借りたレンタカーで同じ道を戻る時に、西郷から空港に向かって、キャリーバッグを引いたグループがパスを下げた案内人と共に歩いているのを見かけたのだが、その人たちもその後、空港に到着していた。恐らく伊丹便までの間に西郷岬半島を見学しながら来たらしかった。こんな感じで、飛行機の運航はしばらくないのに、伊丹便の人がさっさと来ているのか、結構人が多い状態だった。
自分は乗り継ぎの出雲で軽食を食べたので、昼飯はパス。空港見学は短時間で終了したので、12時前には空港を出て、島観光を本格的にスタートした。
■涼しい杉へはやっぱり狭路
まずは島中央部を徐々に北上しながら、玉若酢命神社、国分寺を見学。そのまま銚子ダム側へと進み、脇道に右折して島中東部の乳房杉を目指した。
杉までの道のりは、やはりクネクネ狭路だった。ダム脇の曲がり角は、標識に、乳房杉や布施へ向かえることの記載がない。表示がなぜか消されていたので、通行量が増えないよう、敢えて告知しないようにしているようだった(曲がったあと、ダムの上で乳房杉への案内が出ていた)。
右折してからたいして走らず、ダムを過ぎた直後に、すぐに道が狭くなった。路面は整備されてはいるものの、端側に落ち葉はあるような状況。だいたい1.5車線程度で所々に離合帯が設けられている狭い道だった。山側の路肩に、延々と側溝が続いていて走行しづらい。対向車が来た時に山側に避けすぎると脱輪するので、離合がとにかく難しそうだ 。
幸いなことに、道が狭くなってからだいたい7キロ30分弱、杉到着までの間に対向車に出合わなかった。しかし、先が見えないカーブも多く、かなり慎重な運転を強いられた。
乳房杉を数十メートル過ぎた先にある駐車スペースに止めて杉を見学した。この辺りは風穴が多いところ。かなり暑い日だったが、涼しい風が吹き抜けて快適だった。乳房杉は荘厳な印象だった。
昼飯を抜いて、昼にちょうど来た感じ。来た時刻が良かったのか、自分が見学した際には誰もいなかったが、帰ろうとする頃、銚子ダム側から二組が車で到着していた。それなりに人は来ているようなので、タイミングが合わないと離合地獄に陥ることになりそうだ。
単純に西郷側から来る場合には、国分寺とかを見てから来るだろうから、朝の船からの客は13時くらい、伊丹便からは14時過ぎくらいが来訪のピークなのかもしれない。
時間に少し余裕が出たのと、離合の懸念から、狭路を戻るのは止め、このまま東海岸へ抜け、反時計回りで島をまわる方針に変更。乳房杉からは、東海岸の布施へと抜けることにした。布施には浄土ヶ浜という名所があり、ここも寄れるからだ。
銚子ダム側からの道は、狭い道の所々に離合帯がある感じだったが、こちらの道路はほぼ1.8車線で時々狭くなる感じ。クネクネも少なく、銚子ダム側からの道より走りやすかった。あとで調べたら、定期観光バスもこちらからアクセスしているそうなので、運転に不安があれば、絶対布施側からアクセスした方が良いだろう(国道からの曲がり角にも乳房杉方面の→が出ていた)。
■滝へも意外に狭路
布施からは国道485号が整備されていて、走りやすい道になった。布施は中東部の突端と思えば分かりやすい。ここから国道は一旦北端まで反時計回りに北上し、その後ぐるりと回転して南へ向きを変え、島の中央部を縦断して西郷へと至る。
布施で浄土が浜に寄ったあと、国道を、かなりの遠回りになるが西郷方面と書かれている方向へ。反時計回りに進行して最北端の白島へ向かった。その後は水若酢神社に寄り道。国道沿いに反時計回りにぐるりと回った。
水若酢神社からはローソク岩が近く、五箇の港も近い。効率的に回るなら、ここから、ローソク岩展望台に寄りつつ五箇を経由して、国道ではない西海岸を南下、完全な反時計回りで西郷に戻るのが良かった。
しかし、既に時刻は14時半を回っていた。この先最優先で行きたい場所は壇鏡の滝だ。東海岸は外周道路沿いに五箇から名所が連なっているので、反時計回りに回ると、夕方までに滝に行けなくなる可能性がある。そこで、少し遠回りになるが、このまま国道を一気に南下して島中央部で県道316号に右折して、南西へと進路を取り、その後都万で東海岸に出てから北上して那久へと回り、そこから滝へ直行するルートに変更することにした。那久までは距離にして23キロほどだ。水若酢神社から那久へは五箇経由の方が5キロほど近いのだが、ローソク岩に戻ってくるのに同じ道を通るのは面白くないし、それだと都万に寄れなくなる。そこで、やや遠回りになるこのルートでアクセスすることにした。滝を見てからは那久に戻ったあと、名所に寄りながら北上し、夕方にローソク岩展望台に着けるような経路を取る。
滝は山の中にあるので、日没前に暗くなってしまう可能性が高い。一方で、太陽は西へと下がるので、西海岸は太陽が沈んでからも暫くは明るいはずとの読みもあった。
とにかく滝へと急いだ。
それなりの広さの島。道が広く意外とスイスイ進んだものの、水若酢神社から那久までは、40分ほどかかってしまった。
那久は滝の麓の集落だ。ここから、山の中へと進んでいくのだが、街を通り抜ける区間も含め、アクセスの道が思ったより狭かった。事前のネットサーフィンでは、そこまで道が狭いといった情報はなかったのだが、乳房杉へのアクセス以上に狭く感じるほどだった。
自分の場合、対向車が来なかったので良かったのだが、狭い道は15分ほど続く。滝の入口の駐車場に着いたら、7台ほど車が停まっていたほどで、人気の高い観光地のようなので、運転初心者は要注意かもしれない。
※前述の通り、島の中央部からは、滝方面へと狭いクネクネ道が短絡している。水若酢神社方面からは、距離にして10キロも短くなる経路なのだが、道の高低差や道の悪さの反映に弱いGoogleマップですら、5キロほど多い五箇とほぼ同じ所要時間だと検索結果が出てくるような悪路だったようだ。この短絡路は、那久から滝へ向かう道とは、滝に着く直前に合流するのだが、その曲がり角から短絡路を見てみたら、路面に落ち葉が落ち放題の荒れ果てた道路だった。熟練者でも行かない方が良いかもしれない。
■ローソクを見るのも結構大変
滝を出てからは那久へと戻り、那久岬へ。島前方面の美しい海と、ジオパークらしい崖に目が行く海岸線を眺めた。
ここからは、県道44号線を北上。油井の池に寄り道してから五箇へ。五箇から代方面へと向かい、尾根道を通ってローソク岩展望台へと向かった。
観光ガイドの縮尺の小さい地図を見ると、展望台は五箇のすぐ北方にあるように見えるのだが、実際には一度川沿いを東へと進行したあと、尾根へ上がり、今度は無理矢理造った感じの尾根道(林道)を西へ4キロほど戻るような形で進まねばならなかった。この林道はやっぱり狭路で、結構ハードな道路だった。
ローソク岩展望台は、岩の真南側にある展望台だ。岩の南側にあるので、日没に合わせて来ても、いわゆるローソク状態は見ることができない。ローソク状態は太陽と反対側の東側に行かねば見えないので、五箇の港から船で行かねばならないのだ。しかし、小型船で船酔いが怖いので、今回は船には乗らずに展望台で我慢した。
※ローソク岩観光は島後観光のハイライト。日没の時刻にもよるが、船の出発は16時〜18時前後のことが多い。船に乗る場合、その時刻に合わせて五箇に着いている必要があるので、島内でどこに行くかはよく考えた方がいいだろう。
ローソク岩展望台は尾白鼻園地と言い、駐車場から歩いて2分の高台の展望台と、歩いて20分ほどの低い位置の展望台の2か所がある。低い位置の展望台までは100メートル以上の高低差があり、普通に歩くと片道20分はかかるらしいので、気を付けたい。しかも行きが下りで帰りが上りというキツい坂。駐車場から低い位置の展望台への降り口付近には木の杖も用意されているぐらいで、道のりはかなりのようだった。
■白黒ついた隠岐訪問
ローソク岩展望台を出たときには17時半を回っていた。
国道を南下すれば西郷までは30分もかからないのだが、二度目の通行になるため、まだ通っていない県道316号線の北側を通り抜けることにして、久見方面へと向かった。
久見は観光ガイドブックにも何も載っていないし、寄るつもりは全然なかった。ところが、道沿いにローソク岩展望台の看板が出ている。他に寄るところもないし、まだ日が出ているから寄り道したところ、港の脇に遠くローソク岩が覗ける場所があった。メインの展望台は階段をのぼった高台にあるようなのだが、木が生い茂り行けない状態だった。
駐車場は切り返しの難しい小さなものがだいたい三台分。観光客はあまり来ていないようなので、何も問題はないが、プチ立ち寄り地点といった感じだった。
※久見は、黒曜石の産地として知られているらしく、ローソク岩展望台に寄らなければ、その事に気づけなかった。一方で、ローソク岩展望台へ向かう歩道脇の崖はアルカリ流紋岩の真っ白いもので、同じ地域に白黒あるのは、とても不思議だった。
ちなみに、久見の漁師は竹島の漁業権を持っているらしく、竹島資料館もあるオモロイ集落だった。北方領土で困っていた根室珸瑶瑁漁港に続き、思わぬ形で日本の端っこを体験できたのは◎だった。
久見を出たあとは、北部の中村へ。そこから県道316号線へと入った。暗くなりつつある中で、県道沿いにあった名水にば谷とかぶら杉を見てから、南下を続け、19時前に西郷へと戻った。
今回は、ホテル到着が遅くなることを想定して夕食を付けなかったので、ホテルにチェックインしたあとは、夕食へと外出した。
朝から移動ばかりでろくなものを食っていない。とにかく、旨いものにありつこうと、隠岐の牛肉が食べられるという焼肉店勇花理に行った。地元の精肉店がやっているお店で、品質は良かったようだ。残念ながらオリジナルブランド隠岐黒磯牛のカルビは品切れだったが、ロースは食すことが出来た。街の焼き肉店で値段が3000円するのでどんなものかとビクビクしていたのだが、出てきた肉は、二人分と間違えたほど大量でこれまた◎。旨い牛肉をじっくり味わったあとは、ホテルへと戻り、明日に備えた。
※ポートターミナル内にあるホテルには専用駐車場がなく、すぐ西側の橋のたもとにある立体駐車場を利用するようになっていた。この駐車場は、8月は夜間も有料なのだが、9月は夜間が無料。ちょうど到着したときに受付の人が帰り支度をしていたので声をかけたら、勝手に停めて良いと言われてしまった。
※隠岐の島はだいたい半径10キロ強の真ん丸の島だ。真ん中を南北にぶち抜くメイン道路の国道485号線なら、南端の西郷から北端の白島まで22キロほどなので30分もあれば通り抜けられる。外周道路は結構カーブが多いので、半周で1時間みていれば良い感じの大きさだ。
飛行機で10時に着いてローソク島の船観光をしなければ、ぐるり一周、だいたいの観光地には寄って夜には西郷に帰って来られるだろう。最終の船(15時台)に乗るのは、ドライブするだけなら余裕だが、観光地に寄り、昼飯を食べていると難しい印象だった。
■今日の教訓!
・[出雲]乗継は一度到着ロビー・保安検査へ←直接搭乗待合室へは行けません
・[隠岐]空港からジオサイト←空から、ターミナルから、そして海からゆっくり体感しよう
・[隠岐]メイン路以外は意外と狭路←初心者は要注意
・[隠岐]乳房杉へは北東の布施から←道が広くアクセスしやすいです
・[隠岐]ローソク岩は船に乗れ←展望台からは火は灯りません
■実際の旅程
09/02 SUN
自 宅06:00(京急線等)→07:00[東京国際空港]
[東京国際空港]07:40(JAL277便)→09:05[出雲空港]
[出雲空港]09:35(JAL3433便)→10:05[隠岐空港]
[隠岐空港]10:30(レンタカー)→<隠岐の島 島内観光>→20:00隠岐の島・西郷港
(隠岐ビューポートホテル 宿泊)
■2018.09.02 (自宅)→東京国際→出雲→隠岐→(隠岐の島)
■台風21号近づく
今回は、出発前から飛んでもないのにとんでもない事態になった。
なんと、出発前週早々に台風21号が発生し、トロトロトロトロ巨大化してきたのだ。
普通の台風なら、旅行に行く前に通りすぎそうなタイミングでの発生だったが、進行が遅すぎてトロトロトロトロ。遅いからどんどん大きくなった。旅行当日にぶち当たるかそうでないのか、一週間前から気が気じゃない状態が続いていた。前週から予報とにらめっこしていると、なんとか旅行日程は回避し、旅行終了翌日の水曜日〜木曜日にかけて紀伊半島辺りを縦断しそうだった。ただ、少しでも速度が早まれば、最終日に激突する可能性の高い最悪の状況。台風は通過日前後も海が荒れるから、隠岐で島流しに遭うかもと、不安になることになった。
値段が高くなければ、土日月にしていたから、こんなに不安になることはないのに、日月火の日程にしたばっかりに、台風を気にしなくてはならなくなった。何とも残念な事態だ。
今回大きな影響があるとすれば、二日目の船と三日目の飛行機だ。二日目の帰りの船が波が高くて欠航し島流しに遭う可能性があるのと、三日目最終便が飛ばなくなる可能性があり、この二点が大きな懸念点だった。
念のため、台風欠航の場合の扱いについて、数日前にJALパックに問い合わせてみた。
・島流しを危惧して自己判断で隠岐に渡らなかった場合(出雲→隠岐の飛行機・一泊目の隠岐の宿を利用しない)=二泊目の玉造温泉の宿と帰りの出雲→羽田の飛行機は無効にならない。(当然返金はなし)
・島流しにあって帰りの出雲→羽田の飛行機に乗れなかった場合=自己都合で乗らなかったことになる。つまり、返金もないし、帰りの交通手段を自分で手配する必要あり。
・出発前に帰りの飛行機に、欠航可能性・払戻可条件が付いた場合=実際の運航・欠航に関係なく、出発前ならツアーの全取消全返金が可能。
・出発後、帰りの出雲→羽田の飛行機に欠航可能性・払戻可条件が付いた場合=実際の運航・欠航に関係なく、帰りの飛行機を別便に変更あるいは払い戻しすることも可能。
以上だと言う。とりあえず船欠航による島流しにさえ遭わなければなんとかなることは分かった。こういうところは、ひとまず、JALの公式ツアーにしておいてひと安心だった。
ただ、動いていさえすればひと安心の船も、大揺れするなら、できれば乗船を避けたい。
・隠岐に行かない。
・隠岐からの戻り(隠岐→本土)を飛行機にする。
の代替手段も常に頭に入れつつ動くことにした。
このため、一番気にした気象予報は、風と波の予報だった。船が運航するかしないか、運航しても大揺れするかしないかは、隠岐の海が荒れるか荒れないかで決まる。波高2メートルまでならなんとか許容範囲だが、3メートルを超えるとたぶん酔って乗っていられないから、その点を注視していた。
今は予報の情報がかなり発達している。風や波の予報は三日前に出るものが多いが、アメリカのサイトなどで、一部一週間ほど出しているところもあった。気象庁をはじめ、様々なサイトの情報を見ながら、毎日のように状況を把握した。
今回の台風は、かなり猛烈であるものの、コンパクトにまとまっていたので、影響は、波以外は直前〜直後のみになりそう。しかも、日本列島が盾になっているのか、台風接近前は、太平洋側はかなりの大荒れ波予報だったが、日本海側は予想外に穏やかな予報だった。逆に台風通過後は、荒れる予報になっていた。
つまり、行きは何も心配ないが、万一島流しに遭ったら、暫くは船では島から出られなくなるということ。台風が早まるのだけは是が非でも避けてほしい感じだった。
■復路便に特別な条件は付かず
こうして毎日チェックしながら出発当日を迎えた。
朝イチでまずは天候と運航情報を確認した。
台風の進路はやや方向転換が遅く、少し西へずれてきた感じ。紀伊半島を縦断するなら、台風の西側に当たるから影響は小さいが、高知辺りに上陸してそのまま北進されると、直撃になる危険がある。非常に悩ましい状況になってきた。
ただ、台風が通過するのは5日午後の予報だから、今のところなんとかなりそうだ。
風の予報は、相変わらずで、隠岐付近の日本海は、船に乗る予定の明日3日は1メートル程度(予報によっては50センチ程度のものも!)。翌日4日でも1.5〜2メートル予報で船の運航には影響はなさそうだ。6日が5メートルと荒れる予報だったので、とにかく台風通過前に逃げ切りたいところだった。
最後に運航情報を確認すると、明日3日で南大東と北大東に条件が付いたものの、4日以降はまだ条件が付いている空港はなかった。このため、全キャンセルはできず、とにかく旅行に行くしかなかった。
今日は8時前の飛行機なので、朝は少しゆっくりめ。日曜日の朝なので、アクセスの鉄道もたいした混雑もなく、羽田に着けた。
ただ、JALの荷物預けは相変わらずの大混雑で、長蛇の列になっていた。今回大きな鞄は、キャリーバッグではなく、整形されていない肩掛けバッグだったので持ち込むことを即決。列のない自動機で隠岐までチェックインしたあと、荷物は預けずに保安検査へ。搭乗口の7番へと急いだ。
毎度毎度のことなのだが、荷物を預けていたら、間に合わない。九州や沖縄といった大荷物の多い便が重なる南ウイングはいつも混んでいるので、窓口を増やすとか、ANAみたいに完全に自分で預けるようにするとか、北でも預けられるようにするとか、何とかしてほしいものだった。
今回は、2週間も前に予約したのに、なぜか座席の指定がずっとできなかった。前日5時に早起きして空港でブロックしている席の開放と同時に座席指定したので、何とか窓側席を取れたものの、ギリギリまでヤキモキしていた。
乗ったら、中型機のB767なのになんと満席。盆とか年末みたいな特別な日でもないのにこんなに早くから予約が埋まっていることが驚きだった。
見たところ、10人規模の団体旅行がいくつかあるようで、それが混雑に拍車をかける一因になっているようだ。そして、日曜日なのにスーツ姿の人も目立った。最近小型化が著しく、どの便も混雑率が高いという。これなら、ツアーの予約が取りにくいのも納得。普通ならたいして混まないはずの日曜の朝の地方空港行きだと思ってちょっと舐めていたのは失敗だった。
運航自体は定刻通りだった。
山陰への飛行は久しぶりで、その飛行ルートには興味があった。なんとか確保した窓側席だったので、地上の様子を楽しもうと考えていた。
しかし、近畿辺りまでは雲の上。兵庫を過ぎる辺りからカラ晴れで地上が見え始めてきたものの、何だか青い空間ばかりだ。右窓席だったので、鳥取と但馬が見えるかなあと期待したものの、見事にそれは裏切られてその真上〜北側を飛んでしまい、右窓からは日本海が延々見えていただけだった。
それでも、時々真下に海岸線が見える状態。美保(米子)くらいは楽しめるかと思っていたのに、島根半島手前で、明らかに右に傾き、さらに北へと移動。着陸体制に入ったあとは島根半島上空を飛行してしまった。ならばと隠岐方面に目を凝らしてみたものの、雲があり、隠岐の島は遠くに薄〜く見えただけ。七類港などの北端の海岸線はとてもよく見えたものの、米子空港も中海も見えないまま、出雲に着陸となった。このルートで飛行機に乗ることはあまりないだろうし、久々に明るく太陽光で照らされてはっきり地上が見えていただけに、残念すぎる状況だった。
■手荷物注意のJAC便
出雲では30分乗り継ぎだ。
過去に、乗り継ぎ先のチェックインをしないまま遅延してビクビクしたことがあったので、今日は羽田できっちり隠岐までチェックイン済み。空港自体も小さいから、「余裕すぎる」と思っていた。
ところが、まず飛行機の中で乗り継ぎの案内がない。さらに、飛行機を降りても案内がなかった。ちょうど搭乗橋を抜けた先のゲートのところに係員がいたので、声をかけて通してもらおうとしたら、「いったん到着口を出てください」と、「あなた何言ってんの」的に不思議そうに誘導されてしまった。
乗り継ぐ場合でも、出雲では、いったん到着口を出て、再度保安検査を受けなければいけなかったのだ。つまり、出雲到着が15分遅れたら、検査場が通過できなくなるから、飛行機を目の前にして乗り継ぎできなくなることになる。
保安検査は直前は混雑するのであまり好きではなく、30分で乗り継ぎできるのか不安になりながら階段を降りて、さらにまた上る羽目になった。
保安検査は全然混んでおらず、すんなり通過。しかも、朝イチ便なのに乗り継ぐ飛行機の到着が遅れたため、何の問題もなかったのだが、何だかモヤモヤが残ってしまった。
隠岐行きは機材が小さく、上の棚も片側にしかないため、羽田の混雑で預けられなかった大きな荷物を持ち込めるか少々不安だった。搭乗口を通過しようとしたら、前の人は呼び止められ、持ち込みできないと言われていたが、自分は大丈夫だった。
前の人と自分は鞄の大きさはあまり変わらなかった(若干前の人が大きい程度)。しかし、自分は、形状が変化できる肩掛けカバン。止められていた人は、固くて形状を変えられないキャリーバッグだった。やはり、小型機に乗るときは、持ち込みは、形が変えられる物にしないとダメなのだろう。(→過去に東邦航空で似たような話をされたことがある。旅行記「伊豆諸島周遊!?」をご参照)
で、到着遅れで5分遅延だったのに、搭乗してからもなかなか出発せず、結局10分ほど遅れての運航になった。
羽田からの便の機長の情報では、出雲は気温22度とのことだったが、ピーカンのせいかもう30度超えているのでは?というぐらい暑い。駐機中に空調を切っていたこともあり機内は蒸し風呂状態で、全員乗り込んだのに、なかなか出発しない飛行機に少しイライラした。飛行中は図上の扇風機から弱〜い冷風が出ていたが、客室はなかなか冷えてこず、焼け石に水といった感じだった。30分の飛行なので、何とか我慢できたが、40度の日とかどんな感じだったのか考えただけでブルブルしてしまった。
■こだわると回り方が難しい隠岐の島
隠岐は二度目。前回は上陸時間が短すぎ、レンタカー手配で手間取った(→前回の旅行記「隠岐がる?旅行へ」)。今回は空港見学も観光もじっくり行うつもりでいた。
空港内にはレンタカー屋はなく、まずはレンタカー屋の事務所まで送迎だ。こういうとき、空港引き渡しだとすぐに空港見学ができるのだけど、そうは上手くいかない。送迎待ちに約10分、さらに、送迎に10分強。手続きも10分ほどで、手続きを終えて車を発進したときには、11時頃になっていた。
今回、島後では、空港見学は別として、観光地は壇鏡の滝と乳房杉だけは外したくなかった。このため、まずは空港見学後、この2か所を先に回っておきたかった。
ところが、この2か所は真ん丸島後の観光地の中でも特に行きづらい場所にあった。他の観光地は海沿いあるいは主要道路沿いにある。しかし、この2か所はクネクネ山道でアクセスしなければならない所にあった。しかも配置が悪い。滝は島中西部の山のなか、杉は島中東部の山のなかと正反対の位置にあった。
地図を見ると、2か所は直線距離ではお互いかなり近い。両観光地とも島中央部に向かうクネクネ山道があり、最短ルートで結ばれてはいるものの、ネットサーフィンしてみると、いずれもアクセス道はとても狭いらしい。
特に、滝は実質的に西海岸の那久側からしかアクセスできない位狭い道とのこと。乳房杉は、島中央部の銚子ダム脇からのアクセス道で向かう人が多いようなので、こちらは通れそうだが、西郷からだとかなり遠回りになる東海岸の布施側からの方が道が広いという。
空港は南端なので、まずは空港見学→中南部にある国分寺など→中央部から中東側の乳房杉→来た道を戻り中央部を東から西に横断して西海岸都万へ→都万から島を時計回りに回るという少し効率の悪い計画を組んだ。
行く場所にこだわると、ちょっと回りにくいというのが隠岐の印象だった。
■地球の鼓動を体感できる空港だった
まずは空港へ引き返し。
空港に行く直前に、岬(西郷岬)を経由した。
空港近くの西郷岬は、夕日の名所で眺めが良いとのことなので寄ってみたのだ。すると、眺めは確かに良いのだが、それより何より、世界ジオパークの名所(ジオサイト)として重要な場所だったことが分かった。しかも、岬と空港の一帯全体が注目されていた。
現地の案内板によれば、岬半島と空港があるエリアには、島の中でもとても珍しい 平らな土地(とはいっても細かくは凸凹しているし、空港周辺はどちらかというとなだらかな斜面=自転車ではきつい)が広がっているのだそうだ。その地形をつくった原因は、火山の噴火。西郷岬は、爆裂火口と呼ばれる火口跡の断崖絶壁の上に当たり、空港のターミナルから目の前に見える旧空港側の小山も噴火口跡(スコリア丘と言う)なのだそうだ。ターミナル地区もスコリア丘を崩した所、つまり高台に位置している。この火山は、粘性の低い溶岩が横に広がり、それによって周辺の地形が平らになっているのだという。そして、平らだから空港が造られたのだという。
強調しすぎと言えば強調し過ぎかもしれないが、実は、隠岐空港は、世界ジオパークの愛称の通り、降りたったそのときから、大地の偉大さを体感できる素晴らしい空港だったのだ。全国の空港のなかでここまで地形をPRする空港はないだろう。この愛称が決まったとき、何と寝ぼけた、イタい名前をつけてしまったなあ、と感じていたのだが、現地に来たら、納得の名称だった。
空港みたいな人工的な場所ですら地球の鼓動を感じられるのは、さすがは「世界」ジオパークといったところだろう。(何だか空港からブラタモリ的にならざるを得ない。恐るべし、世界ジオパーク、、、。)
西郷岬からは空港へ。ターミナル内は10年前に来たときとほぼ変化はなかった。
面白かったのは、飲食店が賑わっていた点で、テーブルが全て埋まっている状況だった。飛行機の発着時間帯でもないのに、旅行者が何人かいたのだ。
レンタカー送迎の時と借りたレンタカーで同じ道を戻る時に、西郷から空港に向かって、キャリーバッグを引いたグループがパスを下げた案内人と共に歩いているのを見かけたのだが、その人たちもその後、空港に到着していた。恐らく伊丹便までの間に西郷岬半島を見学しながら来たらしかった。こんな感じで、飛行機の運航はしばらくないのに、伊丹便の人がさっさと来ているのか、結構人が多い状態だった。
自分は乗り継ぎの出雲で軽食を食べたので、昼飯はパス。空港見学は短時間で終了したので、12時前には空港を出て、島観光を本格的にスタートした。
■涼しい杉へはやっぱり狭路
まずは島中央部を徐々に北上しながら、玉若酢命神社、国分寺を見学。そのまま銚子ダム側へと進み、脇道に右折して島中東部の乳房杉を目指した。
杉までの道のりは、やはりクネクネ狭路だった。ダム脇の曲がり角は、標識に、乳房杉や布施へ向かえることの記載がない。表示がなぜか消されていたので、通行量が増えないよう、敢えて告知しないようにしているようだった(曲がったあと、ダムの上で乳房杉への案内が出ていた)。
右折してからたいして走らず、ダムを過ぎた直後に、すぐに道が狭くなった。路面は整備されてはいるものの、端側に落ち葉はあるような状況。だいたい1.5車線程度で所々に離合帯が設けられている狭い道だった。山側の路肩に、延々と側溝が続いていて走行しづらい。対向車が来た時に山側に避けすぎると脱輪するので、離合がとにかく難しそうだ 。
幸いなことに、道が狭くなってからだいたい7キロ30分弱、杉到着までの間に対向車に出合わなかった。しかし、先が見えないカーブも多く、かなり慎重な運転を強いられた。
乳房杉を数十メートル過ぎた先にある駐車スペースに止めて杉を見学した。この辺りは風穴が多いところ。かなり暑い日だったが、涼しい風が吹き抜けて快適だった。乳房杉は荘厳な印象だった。
昼飯を抜いて、昼にちょうど来た感じ。来た時刻が良かったのか、自分が見学した際には誰もいなかったが、帰ろうとする頃、銚子ダム側から二組が車で到着していた。それなりに人は来ているようなので、タイミングが合わないと離合地獄に陥ることになりそうだ。
単純に西郷側から来る場合には、国分寺とかを見てから来るだろうから、朝の船からの客は13時くらい、伊丹便からは14時過ぎくらいが来訪のピークなのかもしれない。
時間に少し余裕が出たのと、離合の懸念から、狭路を戻るのは止め、このまま東海岸へ抜け、反時計回りで島をまわる方針に変更。乳房杉からは、東海岸の布施へと抜けることにした。布施には浄土ヶ浜という名所があり、ここも寄れるからだ。
銚子ダム側からの道は、狭い道の所々に離合帯がある感じだったが、こちらの道路はほぼ1.8車線で時々狭くなる感じ。クネクネも少なく、銚子ダム側からの道より走りやすかった。あとで調べたら、定期観光バスもこちらからアクセスしているそうなので、運転に不安があれば、絶対布施側からアクセスした方が良いだろう(国道からの曲がり角にも乳房杉方面の→が出ていた)。
■滝へも意外に狭路
布施からは国道485号が整備されていて、走りやすい道になった。布施は中東部の突端と思えば分かりやすい。ここから国道は一旦北端まで反時計回りに北上し、その後ぐるりと回転して南へ向きを変え、島の中央部を縦断して西郷へと至る。
布施で浄土が浜に寄ったあと、国道を、かなりの遠回りになるが西郷方面と書かれている方向へ。反時計回りに進行して最北端の白島へ向かった。その後は水若酢神社に寄り道。国道沿いに反時計回りにぐるりと回った。
水若酢神社からはローソク岩が近く、五箇の港も近い。効率的に回るなら、ここから、ローソク岩展望台に寄りつつ五箇を経由して、国道ではない西海岸を南下、完全な反時計回りで西郷に戻るのが良かった。
しかし、既に時刻は14時半を回っていた。この先最優先で行きたい場所は壇鏡の滝だ。東海岸は外周道路沿いに五箇から名所が連なっているので、反時計回りに回ると、夕方までに滝に行けなくなる可能性がある。そこで、少し遠回りになるが、このまま国道を一気に南下して島中央部で県道316号に右折して、南西へと進路を取り、その後都万で東海岸に出てから北上して那久へと回り、そこから滝へ直行するルートに変更することにした。那久までは距離にして23キロほどだ。水若酢神社から那久へは五箇経由の方が5キロほど近いのだが、ローソク岩に戻ってくるのに同じ道を通るのは面白くないし、それだと都万に寄れなくなる。そこで、やや遠回りになるこのルートでアクセスすることにした。滝を見てからは那久に戻ったあと、名所に寄りながら北上し、夕方にローソク岩展望台に着けるような経路を取る。
滝は山の中にあるので、日没前に暗くなってしまう可能性が高い。一方で、太陽は西へと下がるので、西海岸は太陽が沈んでからも暫くは明るいはずとの読みもあった。
とにかく滝へと急いだ。
それなりの広さの島。道が広く意外とスイスイ進んだものの、水若酢神社から那久までは、40分ほどかかってしまった。
那久は滝の麓の集落だ。ここから、山の中へと進んでいくのだが、街を通り抜ける区間も含め、アクセスの道が思ったより狭かった。事前のネットサーフィンでは、そこまで道が狭いといった情報はなかったのだが、乳房杉へのアクセス以上に狭く感じるほどだった。
自分の場合、対向車が来なかったので良かったのだが、狭い道は15分ほど続く。滝の入口の駐車場に着いたら、7台ほど車が停まっていたほどで、人気の高い観光地のようなので、運転初心者は要注意かもしれない。
※前述の通り、島の中央部からは、滝方面へと狭いクネクネ道が短絡している。水若酢神社方面からは、距離にして10キロも短くなる経路なのだが、道の高低差や道の悪さの反映に弱いGoogleマップですら、5キロほど多い五箇とほぼ同じ所要時間だと検索結果が出てくるような悪路だったようだ。この短絡路は、那久から滝へ向かう道とは、滝に着く直前に合流するのだが、その曲がり角から短絡路を見てみたら、路面に落ち葉が落ち放題の荒れ果てた道路だった。熟練者でも行かない方が良いかもしれない。
■ローソクを見るのも結構大変
滝を出てからは那久へと戻り、那久岬へ。島前方面の美しい海と、ジオパークらしい崖に目が行く海岸線を眺めた。
ここからは、県道44号線を北上。油井の池に寄り道してから五箇へ。五箇から代方面へと向かい、尾根道を通ってローソク岩展望台へと向かった。
観光ガイドの縮尺の小さい地図を見ると、展望台は五箇のすぐ北方にあるように見えるのだが、実際には一度川沿いを東へと進行したあと、尾根へ上がり、今度は無理矢理造った感じの尾根道(林道)を西へ4キロほど戻るような形で進まねばならなかった。この林道はやっぱり狭路で、結構ハードな道路だった。
ローソク岩展望台は、岩の真南側にある展望台だ。岩の南側にあるので、日没に合わせて来ても、いわゆるローソク状態は見ることができない。ローソク状態は太陽と反対側の東側に行かねば見えないので、五箇の港から船で行かねばならないのだ。しかし、小型船で船酔いが怖いので、今回は船には乗らずに展望台で我慢した。
※ローソク岩観光は島後観光のハイライト。日没の時刻にもよるが、船の出発は16時〜18時前後のことが多い。船に乗る場合、その時刻に合わせて五箇に着いている必要があるので、島内でどこに行くかはよく考えた方がいいだろう。
ローソク岩展望台は尾白鼻園地と言い、駐車場から歩いて2分の高台の展望台と、歩いて20分ほどの低い位置の展望台の2か所がある。低い位置の展望台までは100メートル以上の高低差があり、普通に歩くと片道20分はかかるらしいので、気を付けたい。しかも行きが下りで帰りが上りというキツい坂。駐車場から低い位置の展望台への降り口付近には木の杖も用意されているぐらいで、道のりはかなりのようだった。
■白黒ついた隠岐訪問
ローソク岩展望台を出たときには17時半を回っていた。
国道を南下すれば西郷までは30分もかからないのだが、二度目の通行になるため、まだ通っていない県道316号線の北側を通り抜けることにして、久見方面へと向かった。
久見は観光ガイドブックにも何も載っていないし、寄るつもりは全然なかった。ところが、道沿いにローソク岩展望台の看板が出ている。他に寄るところもないし、まだ日が出ているから寄り道したところ、港の脇に遠くローソク岩が覗ける場所があった。メインの展望台は階段をのぼった高台にあるようなのだが、木が生い茂り行けない状態だった。
駐車場は切り返しの難しい小さなものがだいたい三台分。観光客はあまり来ていないようなので、何も問題はないが、プチ立ち寄り地点といった感じだった。
※久見は、黒曜石の産地として知られているらしく、ローソク岩展望台に寄らなければ、その事に気づけなかった。一方で、ローソク岩展望台へ向かう歩道脇の崖はアルカリ流紋岩の真っ白いもので、同じ地域に白黒あるのは、とても不思議だった。
ちなみに、久見の漁師は竹島の漁業権を持っているらしく、竹島資料館もあるオモロイ集落だった。北方領土で困っていた根室珸瑶瑁漁港に続き、思わぬ形で日本の端っこを体験できたのは◎だった。
久見を出たあとは、北部の中村へ。そこから県道316号線へと入った。暗くなりつつある中で、県道沿いにあった名水にば谷とかぶら杉を見てから、南下を続け、19時前に西郷へと戻った。
今回は、ホテル到着が遅くなることを想定して夕食を付けなかったので、ホテルにチェックインしたあとは、夕食へと外出した。
朝から移動ばかりでろくなものを食っていない。とにかく、旨いものにありつこうと、隠岐の牛肉が食べられるという焼肉店勇花理に行った。地元の精肉店がやっているお店で、品質は良かったようだ。残念ながらオリジナルブランド隠岐黒磯牛のカルビは品切れだったが、ロースは食すことが出来た。街の焼き肉店で値段が3000円するのでどんなものかとビクビクしていたのだが、出てきた肉は、二人分と間違えたほど大量でこれまた◎。旨い牛肉をじっくり味わったあとは、ホテルへと戻り、明日に備えた。
※ポートターミナル内にあるホテルには専用駐車場がなく、すぐ西側の橋のたもとにある立体駐車場を利用するようになっていた。この駐車場は、8月は夜間も有料なのだが、9月は夜間が無料。ちょうど到着したときに受付の人が帰り支度をしていたので声をかけたら、勝手に停めて良いと言われてしまった。
※隠岐の島はだいたい半径10キロ強の真ん丸の島だ。真ん中を南北にぶち抜くメイン道路の国道485号線なら、南端の西郷から北端の白島まで22キロほどなので30分もあれば通り抜けられる。外周道路は結構カーブが多いので、半周で1時間みていれば良い感じの大きさだ。
飛行機で10時に着いてローソク島の船観光をしなければ、ぐるり一周、だいたいの観光地には寄って夜には西郷に帰って来られるだろう。最終の船(15時台)に乗るのは、ドライブするだけなら余裕だが、観光地に寄り、昼飯を食べていると難しい印象だった。
■今日の教訓!
・[出雲]乗継は一度到着ロビー・保安検査へ←直接搭乗待合室へは行けません
・[隠岐]空港からジオサイト←空から、ターミナルから、そして海からゆっくり体感しよう
・[隠岐]メイン路以外は意外と狭路←初心者は要注意
・[隠岐]乳房杉へは北東の布施から←道が広くアクセスしやすいです
・[隠岐]ローソク岩は船に乗れ←展望台からは火は灯りません
■実際の旅程
09/02 SUN
自 宅06:00(京急線等)→07:00[東京国際空港]
[東京国際空港]07:40(JAL277便)→09:05[出雲空港]
[出雲空港]09:35(JAL3433便)→10:05[隠岐空港]
[隠岐空港]10:30(レンタカー)→<隠岐の島 島内観光>→20:00隠岐の島・西郷港
(隠岐ビューポートホテル 宿泊)
2018年09月01日
いつもおき楽に邦基知る(旅行前)
※2018年12月にアップした2018年9月の旅行記です。
■2018.09 東京国際・出雲・隠岐・美保の旅行前
■今注目の「おきの島」へ
今回は、「おき」への観光ついでに空港を見学することにした。
おきは、島根県の離島だ。
今回、ツアーを検討した過程で、旅行会社に問い合わせた際、「おき」と言っても通じず、「おきの島」と言ったら、福岡県の沖ノ島と何度も間違われた。沖ノ島は世界遺産になったから、問い合わせも増えてるんだろうけど、そもそも上陸禁止では、、、?。トレンドは沖ノ島の方が上だろうけど、隠岐だって世界ジオパークで注目度は上昇中。隠岐諸島とか島前・島後といった言い方をしないと通じないのは何だか残念だと思いながらの検討スタートになった。
さて、今回は、隠岐の有人四島制覇を狙っていたのだが、しっかり観光をすると、島後で丸一日、島前三島で二日の合計三日程度は必要そうだ。しかし、航空路の発達していない離島に三日も滞在するのは島流しのリスクが高すぎる。島後一日、島前は、一日をどこか二島に絞って回ることにした。
※隠岐諸島は、大きな島が四つある。
最大の島が、真ん丸の形をした隠岐の島。この島は東側に一島離れていて、島後(どうご)と呼ばれている。残りの三島は中ノ島、西ノ島、知夫里島だ。三島は西側に固まってあり、島前(どうぜん)と呼ばれている。島後と島前は、実際に見ると目と鼻の先といった感じだが、フェリーの港間では、一番近い区間でも1時間程度離れている。
隠岐は島後に空港があり、出雲と大阪国際から毎日1往復ずつ飛行機が飛んでいる。船舶便も、フェリーと高速船の二種類4隻が運行している。一見、同じような関係の利尻・礼文より行きやすいように思えるものの、島の数が多くて島側での経由時間が長くなるうえ、船ダイヤは島民重視のダイヤで、実は観光にはあまり向いていない。このため、行程を、じっくり考える羽目になった。
※隠岐の船は、本土からだと意外と扱いづらい。フェリー3隻+高速船1隻とかなりの充実度だが、運航している時間帯が短く、朝便の本土発は9時頃(島着は12時頃)、夜便の島発は15時頃で、滞在時間を長く取れないのだ。利尻・礼文なら、両島ともに4時間程度滞在して日帰りまでできてしまうのだが、隠岐は日帰りの場合は一島に3時間滞在するのがやっと。8月だけは増便され、最終便が20時台まで動いているが、旅行を検討していた9月は不便だった。
■観光に使えるのは実質的に2往復のみ
本土からの入島には、大きく六つの便がある。
・飛行機便
(a1)出雲から(10時台着、島後)
(a2)大阪から(13時台着、島後)
・船便(フェリー)
(a3)朝便(始発)で七類から(12時頃着、島前・島後それぞれ先着の別々の便有)
(a4)午後便(最終)で境港から(17時〜18時頃着、島前西ノ島のみ→島後)
・船便(高速船)
(a5)昼便(始発)で境港から(13時台着、島後→島前)
(a6)午後便(最終)で七類から(17時台着、島後→島前)
一方、島から出るのも六通り。
・飛行機便
(b1)出雲へ(10時台発、島後)
(b2)大阪へ(14時台発、島後)
・船便(フェリー)
(b3)朝便(始発)で境港へ(8時台発、島後→島前、境港に昼過ぎ着)
(b4)午後便(最終)で七類へ(15時台発、島前・島後それぞれ発の別々の便有、七類に18時前着)
・船便(高速船)
(b5)朝便(初便)で境港へ(7時台発、島前→島後、境港に10時頃着)
(b6)昼便(最終)で七類へ(13時台発、島後→島前、七類に15時台着)
往復ともに飛行機で2便、フェリーで2便、高速船で2便の状況だ。
前述の通り、8月中は船便が増えるので、もう少し島滞在時間を延ばせるが、8月以外は特に復路のダイヤがあまりよくない。飛行機だと出雲便は時間帯が早すぎるし、船でも15時台には島を出なければならない。
今回は、伊丹経由は全く考えていなかった。しかし、島滞在時間はできるだけ長くしたい。酔いやすい体質なので、できるだけ船は使わずに飛行機にしたかったが、時間帯だけで考えると、復路は船最終便(b4)の一択状態だった。
往路はいくつか選べそうだ。東京からの場合は以下のような感じ。
(a1)は羽田発出雲行の朝イチ便が接続。朝出て午前に島後に着ける。単純に、初日は島後、二日目島前がいい。島前に泊まれば、二日目に午前一島、午後一島回れそうで都合が最も良い。乗継便は同じJALグループなので、遅延の際には、無料で伊丹経由への振替も可能だし、払い戻して(a5)に振り替える手も使える。
(a2)(a5)の場合は、一日目の実質的な観光時間は4時間程度となり、なんとなく短い。(a5)なら一日目島前、二日目島後と出来るが、(a2)だと滞在時間の短い一日目に広い島後、滞在時間の長い二日目に島前とせざるを得なくなる。観光という面では微妙だ。
(a3)は羽田発米子行の朝イチ便がギリギリ接続している。米子空港から七類港へはバスが運行しているが、朝イチ便の飛行機からは乗り継げないので、タクシー利用になってしまう難点はあるが、何とか午前中の移動で島に上陸できる。この場合、七類港を遅く出る島前先回りの方が乗り遅れのリスクは少ないので、一日目は昼以降で島前一島、時間のある二日目に広い島後とすべきところだ。遅延した場合に代替は(a5)だろう。
(a4)(a6)は一日目に松江や米子辺りを観光してから渡島する感じだろうか。二日目朝から二島回れるかどうかといったところだ。
もちろん、いずれも三日目があれば、さらにもう一島行けるが、離島で二泊(三日)連続良い天気を期待するのはリスキーすぎる。イメージとしては、一日目と二日目に島を巡り、三日目を予備日的に本土(出雲や米子周辺)観光といったところだろう。このため、二日目に伊丹へ戻るルートは、構想外だった(伊丹には先月も行っていたし、、、)。
結局、いずれも島滞在時間を最大化できる、行きは(a1)か(a3)、帰りは(b4)がベストだったので、それをベースに旅程を考えた。
弾丸旅行なら理想は、初日島後10時着七時間みっちり観光→17時の高速船で西ノ島宿泊→早朝から西ノ島の名所回り→午前の内航船で中ノ島15時までにバタバタ観光→15時台の船で帰る、といった工程がベストだろうか。少しバタバタな印象だった。
■結局ダイナミックパッケージを活用
まず、今回は、離島ということもあり、複数の旅行会社のツアーを検討した。しかし、いずれも値段が高いのでいきなり脱落。続いて調べた完全個人手配も、島のホテル代が意外とかさみ圏外となった。
最終的に、(1)羽田-米子のANAダイナミックパッケージ+往復とも船を使う隠岐汽船のツアーと、(2)隠岐まで飛行機を使うJALダイナミックパッケージとのにらめっこになった。
(1)ANAパッケージ+船では、行きが(a3)、帰りが(b4)が最適。往復の飛行機は、米子までANA便を使えば、二日間で行き来が可能となる。島流しに遭ったとき、帰りの便が無駄になるリスクがあるので、本土で離島から帰ってきてから、もう一泊付けることを検討した。
一方、(2)JALパッケージは、隠岐までの往復飛行機を付けられる。この場合、行きは出雲経由の(a1)を選択するのが最適。しかし、復路は出雲経由は島を二日目午前に出る感じになるので、何だかもったいない。復路を伊丹経由にすれば島滞在は若干長くなるが、せっかく島根に行くのに島流し用の予備日を大阪滞在にするのは、これはこれでもったいない。前述の通り伊丹経由は計画外だったので、あくまでも出雲経由で検討した(個人的には行きが伊丹経由(朝便)、帰りが出雲経由(夜便)だとすごく扱いやすいんだけどなあ、、、)。
しかし、帰りに出雲便に乗るためには、二日目午前は島後にいるべき。となると、一日目に島前に行くべきだが、隠岐空港からの移動を考えると、実質的には一日目に行く島後一島だけの観光になる可能性が高い。これは非常にもったいないことだった。
頭を悩ましていたところ、ダイナミックパッケージは、復路便の出発空港を、中国地方の他の空港でも選択可能なことに気付いた。しかも、経由便の場合、当日乗り継ぎしか選択出来ず、島流し用の予備日が設定出来ないが、隠岐→出雲を抜いてしまえば、出雲→羽田を好きな日に設定できるようになる。
そこで、帰りは隠岐から飛行機にせず、出雲→羽田のみを選択することにした。こうすることで、島から本土への移動を(b4)のフェリーにできて島滞在時間を長くできるうえ、羽田までの帰りの飛行機に三日目の便の選択が可能に。さらに隠岐→出雲間の航空便を削れるため、価格も一万円以上下がって一石三鳥だった。二日目の本土の到着は18時頃に七類着なので、出雲空港に最終便出発までに移動することはそもそも不可能。もう一泊本土で宿泊し、三日目の飛行機で帰る行程が現実的だった。
(1)ANAパッケージ+船の場合、
一日目 羽田→米子→七類→島前観光
二日目 島前→島後観光→七類〜松江辺り
三日目 松江辺り〜米子or出雲→羽田
(2)JALパッケージを利用した場合、
・一日目 羽田→出雲→隠岐〜島後観光
・二日目 島後→島前観光→七類〜松江辺り
・三日目 松江辺り〜出雲→羽田
が現実的なところ。
三日目はいずれも島流し用の予備日で、島流しに遭わなければ、山陰観光に充当だ。いずれも一日目の最終の船で次の島まで行っておくことも可能なプランだった。
あとは値段の比較だった。
(1)ANAパッケージ+船の場合、船と隠岐のホテルを別々に個人手配するより、隠岐汽船が用意する船+宿のプランの方が少し安かった。しかも、船のプランは自動的に船の客室が特二等になる特権付き。これに往復の飛行機はANA米子便を付ける形。単純にANAのダイナミックパッケージが最安だが、隠岐の宿が選べないうえ、隠岐汽船のプランだと宿は付いているので、特割予約も選択肢に入る。
隠岐汽船のプランは、二島巡るプランにした場合、どうしても一泊二日のプランに現地移動一泊プランを付ける二泊三日行程になってしまうので、島後プランにして、初日に島前で下船、島前観光後、島後までの移動を自分で手配することにした。
(2)JALパッケージの場合は、ホテルはあまり選べず、島後の数件と海士町の一件のみだった。しかも、海士町の宿は少し高かった。広い島後を最終の船までに回れるか不安だったし、二日目が悪天候の場合に、急遽飛行機への切り替えもできることを考慮。宿泊は島前ではなく島後にした。
二泊目は、JALパッケージで付けることも、個人手配も可能だった。
問題だったのは、価格が均一ではなく、日にちや羽田便の時刻によって大きく変化することだった。
当初、九月一週目か二週目の金土日か土日月で旅行することを考えていたが、いずれのプランも帰りの午後便の値段が高い。帰りの便が午前便の場合よりも一万円ほど高いのだ(便によっては二万円近い差も!)。最終便だけでなく、最安の午前便(ANAは朝イチ便、JALは朝10時頃発の二便目)以外はどの便も割高だったのだ。帰りが午前便になると、最終日に島を観光する時間がない。夜遅い航空便がないせいで、高い金出してホテルにわざわざもう一泊するのに、それすら楽しめないのではなんの意味もなくなってしまう。さらに、土日がかかるとホテル代も上乗せされるようだった。
色々調べたら、同じ宿、同じ便での予約でも、JALプランの場合は日月火か月火水、ANA+船の場合は木金土が安く、土日月行程より二万円ほど安くなっていた。いずれも帰りの飛行機が値段に大きく影響していた。
流石に、同じ区間・同じ宿で、サービス品質は変わらないのに、運航曜日が違うだけで値段が一万円以上も違うのは許容の限度を超えているので、ANAなら木曜日出発の木金土、JALなら日曜日出発の日月火を選択することにして検討を進めた。
いずれも、長期の島流しを想定した予備日をさらにとることにし、JALの場合は三日間も有休を消化する日程とした。
いずれの方法も、往復交通費と島間交通費、宿泊費含めてざっくり一人六〜七万円ほどと出た。
(1)ANAパッケージ+船も(2)JALパッケージも、それほど値段が変わらなかったので、最後までどちらで行くか悩んだ。JALプランは島滞在を長くできるが帰りの船は自分手配なので、船欠航時の振替に不安が残る。一方の船プランは船欠航時の船のケアは期待できるが、島滞在がやや短いのと船酔いが不安と、それぞれに一長一短があり、決定打を欠いていた。
暫く悩んでいたのだが、JALが島根県内に二泊したら一万円プレゼントキャンペーンを始めたので、結局そちらに決定した。
とにかく長々考えてしまった。(ここまで読んでいる人はいない?)
しかし、最初の検索で出てきたプランをそのまま何にも考えずに予約していたら、一泊だけで九万円位かかった。長々考えたおかげで、飛行機区間を減らし、日程をずらし、最後はキャンペーン利用ができ、最終的に二泊付で五万円ほどで行き来できることになった。
(これに現地でのレンタカー代などがかかるため、トータルは八万円ほど)
ちなみに、今回は初日に島後、二日目に島前の西ノ島を訪問することにした。本当は、初日中に島前に渡り、二日目に西ノ島と中ノ島の二島訪問をしたかったが、ツアーの中で予約設定が唯一あった中ノ島の宿は、夜遅くに着くことになるのに食事付き。しかも値段が高い。さらに、二日目の島流しに備えて、空港のある島後にいたかったこともあり、泣く泣く断念した。
まあ、初日にローソク岩の夕景を見たりすると、島前に行く最終便の船が出るまでに西郷港に戻れないし、島の大きさとクネクネしてるであろう道路から推定すると、島を回りきれるか自信がなかったので、安全策をとり、初日は島後を回ってそのまま宿泊、二日目は朝イチの船で島前へ。五時間程度の滞在なので無理せず西ノ島一島へ渡ることにした。
アクセスの予約(航空・船舶)
往復交通費のうち、二日目の島後→島前、島前→七類の船以外は、JALダイナミックパッケージにコミコミ。出発20日ほど前に予約した。行きの飛行機は伊丹経由ばかりが出てきて、出雲経由は残り2席という綱渡り予約だった。
船のチケットは当日購入で大丈夫だったので、往復交通の予約は、ツアー申し込みだけで終了できた。
宿泊の予約
ホテルもパッケージにコミコミだった。
一日目:翌朝8時過ぎの船で西ノ島へ渡るため、西郷港近くの宿を検索。港目の前の隠岐ビューポートホテルが安かったのでそこを予約した。夕方にローソク岩観光をすると、宿到着が20時近くなる可能性があったこと、翌朝8時には宿を出るため、朝夕食は付けなかった。
二日目:七類に18時に到着した後、向かうことのできる範囲でホテルを予約する必要があった。玉造温泉に興味があったので、少し遠いが玉造に泊まることにし、総合ホテルっぽい玉泉を予約した。七類から向かうと宿到着が20時くらいになる。温泉の場合、老舗旅館ばかりで朝夕食付きが多いが、玉泉は食事なしも選べたので、それも決め手のひとつだった。そのプランで格安に予約できた。
現地移動の予約(レンタカー・バス・鉄道?)
現地移動は、初日の島後、二日目の西ノ島、二日目夜〜三日目にかけて七類〜出雲空港までの移動手段を手配する必要があった。
一日目:朝10時に空港で車を借り、夜ホテルに入る前に返したい。ホテル到着の時刻が読めないが、日没に島の北側にいて、途中で夕飯を食べたとして、普通に20時頃、長くて22時頃だろう。しかし島後はレンタカー屋が多くあるもののだいたい18時頃までしか開いておらず、返却が難しそうだ。一件だけ深夜まで営業しているらしいところがあったものの、予約の電話を入れたら満車だった。
となると、翌朝返却してから船に乗ることになる。港から徒歩3分と一番近いレンタカー屋に電話をするも、こちらも満車で撃沈。あとは、港から車で10分・港送迎付きの隠岐レンタ・リースが7時45分開店であるのみで、ほかの店舗は8時開店か8時半開店で船に間に合わない。祈りながら公式サイトのフォームから予約したら、なんとか確保できた。
二日目:西ノ島でレンタカーが必要で、船が着く10時過ぎから船が出る16時前まで借りる必要がある。西ノ島のレンタカー屋は二軒で、一軒は港の目の前、もう一軒は車で10分ほどの別の集落浦郷にある。値段が大きく変わらなかったので、港にあるくにがレンタカーで予約した。
二日目夜〜三日目:夜18時に七類で借りて、翌日19時頃に出雲空港で返す必要がある。最大の課題は乗り捨て利用になることだった。両都市に営業所がある必要があるので、大手しかヒットせず、ただ借りるだけでも高いのに、さらにバカ高い乗り捨て料金がかかってしまう。
乗り捨て料金をケチるなら、港から宿まで、七類〜松江をバスに乗って松江から玉造温泉まで鉄道、あるいは七類〜境港or米子間バス+境港〜米子〜玉造温泉間鉄道とする手もあるにはある。しかし、到着が夜遅いので駅から宿までの送迎は期待できないし、翌日もレンタカー屋があるであろう松江市内や出雲空港まで出ていく必要があり面倒だ。
色々探した結果、貸出が七類や境港ではなく美保飛行場(米子空港)になるものの、ニッポンレンタカーなら、乗り捨て料金が2000円で済んだので、それで予約した。ちょうど七類の連絡バスが18時半頃に空港に着くので、翌日少し早いものの、18時半返しのピタリ24時間借りにして費用を削減した。
色々考えてはみたものの、レンタカーの値段はあまり安くなく、いずれも8000円程度かかることになってしまった。
これで準備万端。当日の天候が悪くならないことを願いつつ、出発を迎えることになった。
■ここまでの教訓!
・隠岐へのアクセスは復路に注意←船・航空とも島発時刻が早いので観光しづらい。
・ダイナミックパッケージは、うまく分割すべき←目的地側は各地域ごとに空港を選べます。
・船の到着地に要注意←七類は島根だけど鳥取の一部みたいな位置。アクセスも不便。
・玉造の宿泊プランは自由自在←温泉なのに食事なしも多数。松江出張ついでに寄る需要が多いためらしい。
■今回の予定旅程
09/02 SUN
自宅06:00(京急線等)→07:00[東京国際空港]07:40(JAL277便)→09:05[出雲空港]09:35(JAL3433便)→10:05[隠岐空港]10:30(レンタカー)→<隠岐の島 島内観光>→20:00隠岐の島・西郷港
(隠岐ビューポートホテル 宿泊)
09/03 MON
隠岐の島・西郷港08:30(隠岐汽船 フェリーしらはま)→10:05西ノ島・別府港10:30(レンタカー)→<西ノ島 島内観光>→15:00西ノ島・別府港15:45(隠岐汽船 フェリーおき)→17:55七類港18:00(日ノ丸自動車)→18:26[美保飛行場]18:30(レンタカー)→20:00玉造温泉
(曲水の庭ホテル玉泉 宿泊)
09/04 TUE
玉造温泉10:00(レンタカー)→<島根観光>→18:30[出雲空港]19:25(JAL286便)→20:45[東京国際空港]21:00(京急線等)→22:00自宅
■2018.09 東京国際・出雲・隠岐・美保の旅行前
■今注目の「おきの島」へ
今回は、「おき」への観光ついでに空港を見学することにした。
おきは、島根県の離島だ。
今回、ツアーを検討した過程で、旅行会社に問い合わせた際、「おき」と言っても通じず、「おきの島」と言ったら、福岡県の沖ノ島と何度も間違われた。沖ノ島は世界遺産になったから、問い合わせも増えてるんだろうけど、そもそも上陸禁止では、、、?。トレンドは沖ノ島の方が上だろうけど、隠岐だって世界ジオパークで注目度は上昇中。隠岐諸島とか島前・島後といった言い方をしないと通じないのは何だか残念だと思いながらの検討スタートになった。
さて、今回は、隠岐の有人四島制覇を狙っていたのだが、しっかり観光をすると、島後で丸一日、島前三島で二日の合計三日程度は必要そうだ。しかし、航空路の発達していない離島に三日も滞在するのは島流しのリスクが高すぎる。島後一日、島前は、一日をどこか二島に絞って回ることにした。
※隠岐諸島は、大きな島が四つある。
最大の島が、真ん丸の形をした隠岐の島。この島は東側に一島離れていて、島後(どうご)と呼ばれている。残りの三島は中ノ島、西ノ島、知夫里島だ。三島は西側に固まってあり、島前(どうぜん)と呼ばれている。島後と島前は、実際に見ると目と鼻の先といった感じだが、フェリーの港間では、一番近い区間でも1時間程度離れている。
隠岐は島後に空港があり、出雲と大阪国際から毎日1往復ずつ飛行機が飛んでいる。船舶便も、フェリーと高速船の二種類4隻が運行している。一見、同じような関係の利尻・礼文より行きやすいように思えるものの、島の数が多くて島側での経由時間が長くなるうえ、船ダイヤは島民重視のダイヤで、実は観光にはあまり向いていない。このため、行程を、じっくり考える羽目になった。
※隠岐の船は、本土からだと意外と扱いづらい。フェリー3隻+高速船1隻とかなりの充実度だが、運航している時間帯が短く、朝便の本土発は9時頃(島着は12時頃)、夜便の島発は15時頃で、滞在時間を長く取れないのだ。利尻・礼文なら、両島ともに4時間程度滞在して日帰りまでできてしまうのだが、隠岐は日帰りの場合は一島に3時間滞在するのがやっと。8月だけは増便され、最終便が20時台まで動いているが、旅行を検討していた9月は不便だった。
■観光に使えるのは実質的に2往復のみ
本土からの入島には、大きく六つの便がある。
・飛行機便
(a1)出雲から(10時台着、島後)
(a2)大阪から(13時台着、島後)
・船便(フェリー)
(a3)朝便(始発)で七類から(12時頃着、島前・島後それぞれ先着の別々の便有)
(a4)午後便(最終)で境港から(17時〜18時頃着、島前西ノ島のみ→島後)
・船便(高速船)
(a5)昼便(始発)で境港から(13時台着、島後→島前)
(a6)午後便(最終)で七類から(17時台着、島後→島前)
一方、島から出るのも六通り。
・飛行機便
(b1)出雲へ(10時台発、島後)
(b2)大阪へ(14時台発、島後)
・船便(フェリー)
(b3)朝便(始発)で境港へ(8時台発、島後→島前、境港に昼過ぎ着)
(b4)午後便(最終)で七類へ(15時台発、島前・島後それぞれ発の別々の便有、七類に18時前着)
・船便(高速船)
(b5)朝便(初便)で境港へ(7時台発、島前→島後、境港に10時頃着)
(b6)昼便(最終)で七類へ(13時台発、島後→島前、七類に15時台着)
往復ともに飛行機で2便、フェリーで2便、高速船で2便の状況だ。
前述の通り、8月中は船便が増えるので、もう少し島滞在時間を延ばせるが、8月以外は特に復路のダイヤがあまりよくない。飛行機だと出雲便は時間帯が早すぎるし、船でも15時台には島を出なければならない。
今回は、伊丹経由は全く考えていなかった。しかし、島滞在時間はできるだけ長くしたい。酔いやすい体質なので、できるだけ船は使わずに飛行機にしたかったが、時間帯だけで考えると、復路は船最終便(b4)の一択状態だった。
往路はいくつか選べそうだ。東京からの場合は以下のような感じ。
(a1)は羽田発出雲行の朝イチ便が接続。朝出て午前に島後に着ける。単純に、初日は島後、二日目島前がいい。島前に泊まれば、二日目に午前一島、午後一島回れそうで都合が最も良い。乗継便は同じJALグループなので、遅延の際には、無料で伊丹経由への振替も可能だし、払い戻して(a5)に振り替える手も使える。
(a2)(a5)の場合は、一日目の実質的な観光時間は4時間程度となり、なんとなく短い。(a5)なら一日目島前、二日目島後と出来るが、(a2)だと滞在時間の短い一日目に広い島後、滞在時間の長い二日目に島前とせざるを得なくなる。観光という面では微妙だ。
(a3)は羽田発米子行の朝イチ便がギリギリ接続している。米子空港から七類港へはバスが運行しているが、朝イチ便の飛行機からは乗り継げないので、タクシー利用になってしまう難点はあるが、何とか午前中の移動で島に上陸できる。この場合、七類港を遅く出る島前先回りの方が乗り遅れのリスクは少ないので、一日目は昼以降で島前一島、時間のある二日目に広い島後とすべきところだ。遅延した場合に代替は(a5)だろう。
(a4)(a6)は一日目に松江や米子辺りを観光してから渡島する感じだろうか。二日目朝から二島回れるかどうかといったところだ。
もちろん、いずれも三日目があれば、さらにもう一島行けるが、離島で二泊(三日)連続良い天気を期待するのはリスキーすぎる。イメージとしては、一日目と二日目に島を巡り、三日目を予備日的に本土(出雲や米子周辺)観光といったところだろう。このため、二日目に伊丹へ戻るルートは、構想外だった(伊丹には先月も行っていたし、、、)。
結局、いずれも島滞在時間を最大化できる、行きは(a1)か(a3)、帰りは(b4)がベストだったので、それをベースに旅程を考えた。
弾丸旅行なら理想は、初日島後10時着七時間みっちり観光→17時の高速船で西ノ島宿泊→早朝から西ノ島の名所回り→午前の内航船で中ノ島15時までにバタバタ観光→15時台の船で帰る、といった工程がベストだろうか。少しバタバタな印象だった。
■結局ダイナミックパッケージを活用
まず、今回は、離島ということもあり、複数の旅行会社のツアーを検討した。しかし、いずれも値段が高いのでいきなり脱落。続いて調べた完全個人手配も、島のホテル代が意外とかさみ圏外となった。
最終的に、(1)羽田-米子のANAダイナミックパッケージ+往復とも船を使う隠岐汽船のツアーと、(2)隠岐まで飛行機を使うJALダイナミックパッケージとのにらめっこになった。
(1)ANAパッケージ+船では、行きが(a3)、帰りが(b4)が最適。往復の飛行機は、米子までANA便を使えば、二日間で行き来が可能となる。島流しに遭ったとき、帰りの便が無駄になるリスクがあるので、本土で離島から帰ってきてから、もう一泊付けることを検討した。
一方、(2)JALパッケージは、隠岐までの往復飛行機を付けられる。この場合、行きは出雲経由の(a1)を選択するのが最適。しかし、復路は出雲経由は島を二日目午前に出る感じになるので、何だかもったいない。復路を伊丹経由にすれば島滞在は若干長くなるが、せっかく島根に行くのに島流し用の予備日を大阪滞在にするのは、これはこれでもったいない。前述の通り伊丹経由は計画外だったので、あくまでも出雲経由で検討した(個人的には行きが伊丹経由(朝便)、帰りが出雲経由(夜便)だとすごく扱いやすいんだけどなあ、、、)。
しかし、帰りに出雲便に乗るためには、二日目午前は島後にいるべき。となると、一日目に島前に行くべきだが、隠岐空港からの移動を考えると、実質的には一日目に行く島後一島だけの観光になる可能性が高い。これは非常にもったいないことだった。
頭を悩ましていたところ、ダイナミックパッケージは、復路便の出発空港を、中国地方の他の空港でも選択可能なことに気付いた。しかも、経由便の場合、当日乗り継ぎしか選択出来ず、島流し用の予備日が設定出来ないが、隠岐→出雲を抜いてしまえば、出雲→羽田を好きな日に設定できるようになる。
そこで、帰りは隠岐から飛行機にせず、出雲→羽田のみを選択することにした。こうすることで、島から本土への移動を(b4)のフェリーにできて島滞在時間を長くできるうえ、羽田までの帰りの飛行機に三日目の便の選択が可能に。さらに隠岐→出雲間の航空便を削れるため、価格も一万円以上下がって一石三鳥だった。二日目の本土の到着は18時頃に七類着なので、出雲空港に最終便出発までに移動することはそもそも不可能。もう一泊本土で宿泊し、三日目の飛行機で帰る行程が現実的だった。
(1)ANAパッケージ+船の場合、
一日目 羽田→米子→七類→島前観光
二日目 島前→島後観光→七類〜松江辺り
三日目 松江辺り〜米子or出雲→羽田
(2)JALパッケージを利用した場合、
・一日目 羽田→出雲→隠岐〜島後観光
・二日目 島後→島前観光→七類〜松江辺り
・三日目 松江辺り〜出雲→羽田
が現実的なところ。
三日目はいずれも島流し用の予備日で、島流しに遭わなければ、山陰観光に充当だ。いずれも一日目の最終の船で次の島まで行っておくことも可能なプランだった。
あとは値段の比較だった。
(1)ANAパッケージ+船の場合、船と隠岐のホテルを別々に個人手配するより、隠岐汽船が用意する船+宿のプランの方が少し安かった。しかも、船のプランは自動的に船の客室が特二等になる特権付き。これに往復の飛行機はANA米子便を付ける形。単純にANAのダイナミックパッケージが最安だが、隠岐の宿が選べないうえ、隠岐汽船のプランだと宿は付いているので、特割予約も選択肢に入る。
隠岐汽船のプランは、二島巡るプランにした場合、どうしても一泊二日のプランに現地移動一泊プランを付ける二泊三日行程になってしまうので、島後プランにして、初日に島前で下船、島前観光後、島後までの移動を自分で手配することにした。
(2)JALパッケージの場合は、ホテルはあまり選べず、島後の数件と海士町の一件のみだった。しかも、海士町の宿は少し高かった。広い島後を最終の船までに回れるか不安だったし、二日目が悪天候の場合に、急遽飛行機への切り替えもできることを考慮。宿泊は島前ではなく島後にした。
二泊目は、JALパッケージで付けることも、個人手配も可能だった。
問題だったのは、価格が均一ではなく、日にちや羽田便の時刻によって大きく変化することだった。
当初、九月一週目か二週目の金土日か土日月で旅行することを考えていたが、いずれのプランも帰りの午後便の値段が高い。帰りの便が午前便の場合よりも一万円ほど高いのだ(便によっては二万円近い差も!)。最終便だけでなく、最安の午前便(ANAは朝イチ便、JALは朝10時頃発の二便目)以外はどの便も割高だったのだ。帰りが午前便になると、最終日に島を観光する時間がない。夜遅い航空便がないせいで、高い金出してホテルにわざわざもう一泊するのに、それすら楽しめないのではなんの意味もなくなってしまう。さらに、土日がかかるとホテル代も上乗せされるようだった。
色々調べたら、同じ宿、同じ便での予約でも、JALプランの場合は日月火か月火水、ANA+船の場合は木金土が安く、土日月行程より二万円ほど安くなっていた。いずれも帰りの飛行機が値段に大きく影響していた。
流石に、同じ区間・同じ宿で、サービス品質は変わらないのに、運航曜日が違うだけで値段が一万円以上も違うのは許容の限度を超えているので、ANAなら木曜日出発の木金土、JALなら日曜日出発の日月火を選択することにして検討を進めた。
いずれも、長期の島流しを想定した予備日をさらにとることにし、JALの場合は三日間も有休を消化する日程とした。
いずれの方法も、往復交通費と島間交通費、宿泊費含めてざっくり一人六〜七万円ほどと出た。
(1)ANAパッケージ+船も(2)JALパッケージも、それほど値段が変わらなかったので、最後までどちらで行くか悩んだ。JALプランは島滞在を長くできるが帰りの船は自分手配なので、船欠航時の振替に不安が残る。一方の船プランは船欠航時の船のケアは期待できるが、島滞在がやや短いのと船酔いが不安と、それぞれに一長一短があり、決定打を欠いていた。
暫く悩んでいたのだが、JALが島根県内に二泊したら一万円プレゼントキャンペーンを始めたので、結局そちらに決定した。
とにかく長々考えてしまった。(ここまで読んでいる人はいない?)
しかし、最初の検索で出てきたプランをそのまま何にも考えずに予約していたら、一泊だけで九万円位かかった。長々考えたおかげで、飛行機区間を減らし、日程をずらし、最後はキャンペーン利用ができ、最終的に二泊付で五万円ほどで行き来できることになった。
(これに現地でのレンタカー代などがかかるため、トータルは八万円ほど)
ちなみに、今回は初日に島後、二日目に島前の西ノ島を訪問することにした。本当は、初日中に島前に渡り、二日目に西ノ島と中ノ島の二島訪問をしたかったが、ツアーの中で予約設定が唯一あった中ノ島の宿は、夜遅くに着くことになるのに食事付き。しかも値段が高い。さらに、二日目の島流しに備えて、空港のある島後にいたかったこともあり、泣く泣く断念した。
まあ、初日にローソク岩の夕景を見たりすると、島前に行く最終便の船が出るまでに西郷港に戻れないし、島の大きさとクネクネしてるであろう道路から推定すると、島を回りきれるか自信がなかったので、安全策をとり、初日は島後を回ってそのまま宿泊、二日目は朝イチの船で島前へ。五時間程度の滞在なので無理せず西ノ島一島へ渡ることにした。
アクセスの予約(航空・船舶)
往復交通費のうち、二日目の島後→島前、島前→七類の船以外は、JALダイナミックパッケージにコミコミ。出発20日ほど前に予約した。行きの飛行機は伊丹経由ばかりが出てきて、出雲経由は残り2席という綱渡り予約だった。
船のチケットは当日購入で大丈夫だったので、往復交通の予約は、ツアー申し込みだけで終了できた。
宿泊の予約
ホテルもパッケージにコミコミだった。
一日目:翌朝8時過ぎの船で西ノ島へ渡るため、西郷港近くの宿を検索。港目の前の隠岐ビューポートホテルが安かったのでそこを予約した。夕方にローソク岩観光をすると、宿到着が20時近くなる可能性があったこと、翌朝8時には宿を出るため、朝夕食は付けなかった。
二日目:七類に18時に到着した後、向かうことのできる範囲でホテルを予約する必要があった。玉造温泉に興味があったので、少し遠いが玉造に泊まることにし、総合ホテルっぽい玉泉を予約した。七類から向かうと宿到着が20時くらいになる。温泉の場合、老舗旅館ばかりで朝夕食付きが多いが、玉泉は食事なしも選べたので、それも決め手のひとつだった。そのプランで格安に予約できた。
現地移動の予約(レンタカー・バス・鉄道?)
現地移動は、初日の島後、二日目の西ノ島、二日目夜〜三日目にかけて七類〜出雲空港までの移動手段を手配する必要があった。
一日目:朝10時に空港で車を借り、夜ホテルに入る前に返したい。ホテル到着の時刻が読めないが、日没に島の北側にいて、途中で夕飯を食べたとして、普通に20時頃、長くて22時頃だろう。しかし島後はレンタカー屋が多くあるもののだいたい18時頃までしか開いておらず、返却が難しそうだ。一件だけ深夜まで営業しているらしいところがあったものの、予約の電話を入れたら満車だった。
となると、翌朝返却してから船に乗ることになる。港から徒歩3分と一番近いレンタカー屋に電話をするも、こちらも満車で撃沈。あとは、港から車で10分・港送迎付きの隠岐レンタ・リースが7時45分開店であるのみで、ほかの店舗は8時開店か8時半開店で船に間に合わない。祈りながら公式サイトのフォームから予約したら、なんとか確保できた。
二日目:西ノ島でレンタカーが必要で、船が着く10時過ぎから船が出る16時前まで借りる必要がある。西ノ島のレンタカー屋は二軒で、一軒は港の目の前、もう一軒は車で10分ほどの別の集落浦郷にある。値段が大きく変わらなかったので、港にあるくにがレンタカーで予約した。
二日目夜〜三日目:夜18時に七類で借りて、翌日19時頃に出雲空港で返す必要がある。最大の課題は乗り捨て利用になることだった。両都市に営業所がある必要があるので、大手しかヒットせず、ただ借りるだけでも高いのに、さらにバカ高い乗り捨て料金がかかってしまう。
乗り捨て料金をケチるなら、港から宿まで、七類〜松江をバスに乗って松江から玉造温泉まで鉄道、あるいは七類〜境港or米子間バス+境港〜米子〜玉造温泉間鉄道とする手もあるにはある。しかし、到着が夜遅いので駅から宿までの送迎は期待できないし、翌日もレンタカー屋があるであろう松江市内や出雲空港まで出ていく必要があり面倒だ。
色々探した結果、貸出が七類や境港ではなく美保飛行場(米子空港)になるものの、ニッポンレンタカーなら、乗り捨て料金が2000円で済んだので、それで予約した。ちょうど七類の連絡バスが18時半頃に空港に着くので、翌日少し早いものの、18時半返しのピタリ24時間借りにして費用を削減した。
色々考えてはみたものの、レンタカーの値段はあまり安くなく、いずれも8000円程度かかることになってしまった。
これで準備万端。当日の天候が悪くならないことを願いつつ、出発を迎えることになった。
■ここまでの教訓!
・隠岐へのアクセスは復路に注意←船・航空とも島発時刻が早いので観光しづらい。
・ダイナミックパッケージは、うまく分割すべき←目的地側は各地域ごとに空港を選べます。
・船の到着地に要注意←七類は島根だけど鳥取の一部みたいな位置。アクセスも不便。
・玉造の宿泊プランは自由自在←温泉なのに食事なしも多数。松江出張ついでに寄る需要が多いためらしい。
■今回の予定旅程
09/02 SUN
自宅06:00(京急線等)→07:00[東京国際空港]07:40(JAL277便)→09:05[出雲空港]09:35(JAL3433便)→10:05[隠岐空港]10:30(レンタカー)→<隠岐の島 島内観光>→20:00隠岐の島・西郷港
(隠岐ビューポートホテル 宿泊)
09/03 MON
隠岐の島・西郷港08:30(隠岐汽船 フェリーしらはま)→10:05西ノ島・別府港10:30(レンタカー)→<西ノ島 島内観光>→15:00西ノ島・別府港15:45(隠岐汽船 フェリーおき)→17:55七類港18:00(日ノ丸自動車)→18:26[美保飛行場]18:30(レンタカー)→20:00玉造温泉
(曲水の庭ホテル玉泉 宿泊)
09/04 TUE
玉造温泉10:00(レンタカー)→<島根観光>→18:30[出雲空港]19:25(JAL286便)→20:45[東京国際空港]21:00(京急線等)→22:00自宅
2018年08月07日
ダイナミックに繋ぐ旅(旅行後)
※2018年11月にアップした2018年8月の旅行記です。
■2018.08 大阪国際・大分・名古屋の旅行後
今回利用した大阪国際空港(伊丹空港)では、子供向けの施設を充実させるリニューアルを行っていました。
そこで、今回は、子供向けの施設が充実している空港を軽〜く取り上げてみます。
■子供の遊び場が充実している空港
空港の子供向け施設と言えば、簡易的なキッズコーナーが主流。授乳室などもよくありますが、それだけにとどまらないのが最近の傾向のようです。
そんな珍しい子供向け施設、キッズコーナーや授乳室以外の施設がある空港を列挙してみます。
・帯広空港
子どもたちの遊び場「キッズパークうらら」
・新千歳空港
アニメコンテンツを取り上げた施設が充実。ドラえもん、ハローキティなどのテーマ施設あり。
・函館空港
木育スペース「Hako Dake Hiroba」
・仙台空港
小型ミュージアム「とぶっちゃ」
・福島空港
屋内遊び場「わくわくらんどたまかわ」
・東京国際空港
国際線 ミニカーのレーシング場「博品館 RACING PARK」
・大阪国際空港
室内あそび場「あそびのせかい」
家具店(子供用品専門)「actus kids airport」
・関西国際空港
展望ホール「Sky View」
・鳥取空港
名探偵コナンの装飾・遊び場多数
・石見空港
特徴的なキッズコーナー「しまねっこ空の別荘」
・宮崎空港
飛行機のある展望公園「エアプレインパーク」
・鹿児島空港
小型ミュージアム「SKY STAGE」
・航空博物館が近くにある空港
三沢飛行場、成田国際空港、小松飛行場、名古屋飛行場
やはり航空系の展示コーナーを設けているところが多いのが特徴でしょうか。列挙はしていませんが、展望デッキを一つのコンテンツとして、子供も楽しめる空間にしているところは多いです。最近減少傾向にありますが、ちょっとしたゲームコーナーを設けたり、シュミレーターを設置しているところもあります。子供向けの店舗を展開しているところも結構見られます(伊丹にもポケモンストアがオープンしました)。
以前にも特集した、空港独自のキャラクターを設定し、その置物を置くだけでも子供向けスポットになるので、多くの空港で客寄せパンダ的に活用されています。
■子供は今も将来も良いお客様?
こうやって各地の空港を見てみると、子供向けの施設を充実させることで人を呼び込もうとするところは多いように思います。少子化なのになぜ?という疑問が残りますが、よくよく考えてみると、少子化で数少ないパイを奪うために子供向けのものをより魅力的にしているという動きにも見えます。
また、情報化社会になって娯楽が細分化したことも子供向けを重視する原因の一つと言えそうです。情報が溢れ、一人の人が触れられる情報の分野の幅が逆に狭まってしまい、興味のない情報がその人から排除されてしまっているからです。
そんな世の中では、いかに人々に親しんでもらうかとか、意識してもらうかとかは重要な要素になります。子供の頃から慣れ親しんでもらい、興味を持ってもらう方向に持っていく、そんな戦略が見え隠れします。
最近は、LCCも発達して誰でも気軽に飛行機に乗れるようになりました。それでも飛行機に馴染みの無い人はいます。
空港が無駄遣いだという話が出ると、必ずと言って良いほど「私は空港なんて利用しないから税金の無駄だ。」という意見が出てきます。空港に親しんでいない人や空港に興味のない人にとっては、空港整備なんてどーでも良いことなんです。
こういった意見の人を減らすには、空港に慣れてもらうしかない。普段から気軽に来てもらうということは大事な要素になりえます。
海外旅行などは若い時に行かないと、一生パスポートを取得すらしない、ということも多くなるとか。還暦を迎える頃に、修学旅行で海外に行ったことのある子供から、旅行をプレゼントされて初めて海外に行くという人も多いでしょう。
子供の頃から空港に慣れ親しんでもらえば、大人になったとき、気軽に飛行機でどこか行こう!という感覚になる。そんな流れになるのを願っているのかもしれません。
世界一サービスレベルが高いとされるシンガポールのチャンギ空港では、巨大滑り台やお絵描きコーナーなど遊べる施設が充実しています。それを目当てに、ジジババが孫と一緒に遊びに来て、ついでに涼むというのが日常なのだそうです。
子供が来れば、自動的に親御さんもついてくる。そして、当然食事や買い物をしてくれるでしょうから、空港にとっては一石二鳥になります。
シンガポールは若い人の率が非常に高いので、それをそのまま日本に当てはめるのもどうかという議論はありますが、一つの参考にはなりそうです
こうやって考えてみると、「空港なんて利用しねーよ」と凝り固まった大人を呼び込むより、柔軟な発想で新し物好きな子供が来てくれた方が、その時も将来的にも人を呼び込むには最適と言えそうです。
「少子化だからといって子供を無視すれば、将来使ってもらえなくなる。」バタバタと伊丹、名古屋を回ってみた今回の旅行は、そんな危機感や最近の傾向を感じることができる旅行になりました。
飛行機に乗る乗らないに関わらず、子供から大人までが、気軽に空港を利用することを願いつつ、またまた軽〜い内容で今回の旅を〆たいと思います。
■2018.08 大阪国際・大分・名古屋の旅行後
今回利用した大阪国際空港(伊丹空港)では、子供向けの施設を充実させるリニューアルを行っていました。
そこで、今回は、子供向けの施設が充実している空港を軽〜く取り上げてみます。
■子供の遊び場が充実している空港
空港の子供向け施設と言えば、簡易的なキッズコーナーが主流。授乳室などもよくありますが、それだけにとどまらないのが最近の傾向のようです。
そんな珍しい子供向け施設、キッズコーナーや授乳室以外の施設がある空港を列挙してみます。
・帯広空港
子どもたちの遊び場「キッズパークうらら」
・新千歳空港
アニメコンテンツを取り上げた施設が充実。ドラえもん、ハローキティなどのテーマ施設あり。
・函館空港
木育スペース「Hako Dake Hiroba」
・仙台空港
小型ミュージアム「とぶっちゃ」
・福島空港
屋内遊び場「わくわくらんどたまかわ」
・東京国際空港
国際線 ミニカーのレーシング場「博品館 RACING PARK」
・大阪国際空港
室内あそび場「あそびのせかい」
家具店(子供用品専門)「actus kids airport」
・関西国際空港
展望ホール「Sky View」
・鳥取空港
名探偵コナンの装飾・遊び場多数
・石見空港
特徴的なキッズコーナー「しまねっこ空の別荘」
・宮崎空港
飛行機のある展望公園「エアプレインパーク」
・鹿児島空港
小型ミュージアム「SKY STAGE」
・航空博物館が近くにある空港
三沢飛行場、成田国際空港、小松飛行場、名古屋飛行場
やはり航空系の展示コーナーを設けているところが多いのが特徴でしょうか。列挙はしていませんが、展望デッキを一つのコンテンツとして、子供も楽しめる空間にしているところは多いです。最近減少傾向にありますが、ちょっとしたゲームコーナーを設けたり、シュミレーターを設置しているところもあります。子供向けの店舗を展開しているところも結構見られます(伊丹にもポケモンストアがオープンしました)。
以前にも特集した、空港独自のキャラクターを設定し、その置物を置くだけでも子供向けスポットになるので、多くの空港で客寄せパンダ的に活用されています。
■子供は今も将来も良いお客様?
こうやって各地の空港を見てみると、子供向けの施設を充実させることで人を呼び込もうとするところは多いように思います。少子化なのになぜ?という疑問が残りますが、よくよく考えてみると、少子化で数少ないパイを奪うために子供向けのものをより魅力的にしているという動きにも見えます。
また、情報化社会になって娯楽が細分化したことも子供向けを重視する原因の一つと言えそうです。情報が溢れ、一人の人が触れられる情報の分野の幅が逆に狭まってしまい、興味のない情報がその人から排除されてしまっているからです。
そんな世の中では、いかに人々に親しんでもらうかとか、意識してもらうかとかは重要な要素になります。子供の頃から慣れ親しんでもらい、興味を持ってもらう方向に持っていく、そんな戦略が見え隠れします。
最近は、LCCも発達して誰でも気軽に飛行機に乗れるようになりました。それでも飛行機に馴染みの無い人はいます。
空港が無駄遣いだという話が出ると、必ずと言って良いほど「私は空港なんて利用しないから税金の無駄だ。」という意見が出てきます。空港に親しんでいない人や空港に興味のない人にとっては、空港整備なんてどーでも良いことなんです。
こういった意見の人を減らすには、空港に慣れてもらうしかない。普段から気軽に来てもらうということは大事な要素になりえます。
海外旅行などは若い時に行かないと、一生パスポートを取得すらしない、ということも多くなるとか。還暦を迎える頃に、修学旅行で海外に行ったことのある子供から、旅行をプレゼントされて初めて海外に行くという人も多いでしょう。
子供の頃から空港に慣れ親しんでもらえば、大人になったとき、気軽に飛行機でどこか行こう!という感覚になる。そんな流れになるのを願っているのかもしれません。
世界一サービスレベルが高いとされるシンガポールのチャンギ空港では、巨大滑り台やお絵描きコーナーなど遊べる施設が充実しています。それを目当てに、ジジババが孫と一緒に遊びに来て、ついでに涼むというのが日常なのだそうです。
子供が来れば、自動的に親御さんもついてくる。そして、当然食事や買い物をしてくれるでしょうから、空港にとっては一石二鳥になります。
シンガポールは若い人の率が非常に高いので、それをそのまま日本に当てはめるのもどうかという議論はありますが、一つの参考にはなりそうです
こうやって考えてみると、「空港なんて利用しねーよ」と凝り固まった大人を呼び込むより、柔軟な発想で新し物好きな子供が来てくれた方が、その時も将来的にも人を呼び込むには最適と言えそうです。
「少子化だからといって子供を無視すれば、将来使ってもらえなくなる。」バタバタと伊丹、名古屋を回ってみた今回の旅行は、そんな危機感や最近の傾向を感じることができる旅行になりました。
飛行機に乗る乗らないに関わらず、子供から大人までが、気軽に空港を利用することを願いつつ、またまた軽〜い内容で今回の旅を〆たいと思います。
2018年08月06日
ダイナミックに繋ぐ旅(3日目)
※2018年11月にアップした2018年8月の旅行記です。
■2018.08.06 大分→大阪国際→(自宅)
■重複運航の伊丹便
前日の用事を済ませて、今日は朝から帰京だ。
朝イチ便で大分から大阪国際(伊丹)へと飛んだあと、鈍行を乗り継いで東京へと向かう。
まずは8時前に大分空港に着いた。ここのところ大分には何度も来ている。このため、見学するものはない。土産を物色したあとは、さっさと搭乗待合室に入り、ゆっくりしていた。
朝の伊丹行きは日本航空便とアイベックスエアラインズ便(ANA共同運航便)があるのだが、運航時刻は似たり寄ったりで5分しか差がない。以前に書いた石垣から波照間への船便みたいな感じで、1日6往復(繁忙期の今は7往復)あるのに、実質的に3往復と同じになっている残念な状態だった。
そんなこんなで9時頃の大分空港は大阪人が一気に集まる不思議な状況になっていた。
最近はこだわりで、JAL派だとかANA派みたいな感じでどちらかしか乗らないという人が多い。このため、こんな重複ダイヤでも気にならないのかもしれない。しかし、あまり航空会社にこだわりがない者からすると、ただ利便性の低いアホ臭いダイヤにしか思えない。
例えば合計6往復なら、9時IBX、11時JAL、13時ANA、15時JAL、17時ANA、19時JALみたいに2時間等間隔にもできるはず。これなら、実質的に使える便数も増え、待ち時間も読みやすいので、とりあえず空港行ってみて来た便に乗るぞという需要も奪えそうだ。しかし、今は9時IBX・JAL、14時ANA・JAL、18時ANA・JALみたいな感じで、実質的な便数が少なく待ち時間も長いので、まずは時刻を調べてみて、状況によって飛行機で行くか新幹線にするか決めよう、なんて考えることになってしまっている。せっかく奪える需要が確保できない原因のひとつとも言えそうだ。
そもそも、今の重複ダイヤは、いずれも中型機で100人以下だから、どっちかが200席くらいの飛行機を3便飛ばせば事足りる。なんだか足りない足りないと大騒ぎしている伊丹の枠を無駄遣いしているようにも思えてしまった。(伊丹は騒音問題もあるんだから、実質的に変わらないなら、便数が減るのは地元民にもメリットあるような気がするのだが、、、)
こんなような重複ダイヤの事例は全国各地で起きている。航空会社の飛行機の運用を考えれば、一日一便なら昼過ぎ、一日二便ならお客さんのピークがくる朝晩といった具合に設定されることが多い。例えば、中部-鹿児島がスカイマークとソラシドエアの参入で注目されているが、どうせ一日二往復するとしている二社は、やはり似たような朝晩運航になってしまうのだろう。昼に飛ばしてもなかなか利用者はいないだろうし、飛行機の運用はその方が都合がいい。
似たような例は、日本の玄関羽田発着の国際線でも起きている。こちらも近距離、長距離関係なく、一つの国の便は同一時間帯に集中している。電光掲示板に同じ行き先がズラズラ並ぶことも多い。ある行き先に行きたいとき、1日は24時間もあるのに、ある特定の時刻のみしか利用できないという、アホみたいなことになっているのだ。国際線は国どうしの取り決めもあるから、どうしようもない部分はあるのだけど、なんだか残念な事態だ。
各社が自社のことだけ考えれば、最も飛行機を運用しやすくかつ利用者の多い時間帯に運航したいわけだから、(他社を考慮しなければ)マーケティング的には皆同じ時間帯での運航になってしまうだろう。となると、羽田とか伊丹、福岡みたいな混雑空港の枠は行き先別に時間帯を分けて配分するといった考え方でも間違いではないのかもしれない。
※JR西日本や欧州の鉄道なんかだと、きっちり一時間ごととか二時間ごととかみたいな運行になっていることが多い。分かりやすく、何時行っても乗りやすい。なんで飛行機はそういうことができないのかなぁ。航空会社にはそんな発想がないのかと思いきや、そうでもない。東京国際(羽田)-伊丹線とか新千歳-羽田線なんかは30分サイクルになるようにJALとANA上手くずらした談合ダイヤになっている。これが可能なんだから、伊丹-大分でも実現は不可能ではないはずだ。しかし、航空会社からしてみれば、伊丹を拠点に自社で1日3往復しようとすると、今のダイヤが一番扱いやすいし、人を集めやすい。そう簡単にはいかないのだろう。
■満席なのはウソ?
カウンターで手続きをしたところ、今日の朝イチ便は満席だという。混雑している機内は好きではないので、残念だったが、さすがは夏休みといったところ。リーマン利用が多くなる月曜の朝イチ便でもあり、利用が多いようだ。
ところが、来るときと同様、機内に入ったら、空席が目立つ。往路ほどの空き空きではないものの、通路側はかなり空いている。しかも、自分の隣には誰も来ずじまいだった。
予約だけして来ない人が多いのか、それとも100人以下の飛行機だから指定できる席を絞っているのかどっちだか分からない。
自分の場合は、混雑状況と値段の関係はとても気にする(安くても混雑していると乗らず、若干高くても空いている方を選ぶ)し、座席指定出来る出来ないも便を選ぶ重要なポイント。指定するときは、前後左右の状況をかなり気にしながら指定している。こんなウソばかりだと、事前座席指定が意味なくなるので、もう少し正確な情報を出して欲しいところだった。
伊丹までの飛行は順調だった。
大分から松山、高松辺りの上空を飛んでいくのかと思っていたら、その辺りには航空路の設定がないのか、最初は少し南下して佐田岬半島の南側を東進。その後は四国山地の南側を進んで和歌山辺りから回り込むルートになっていた。
行きと同様に、今日も薄雲が出ていて見たいところが見えづらい感じ。比較的近くを飛んだ佐田岬半島や早明浦ダムなどはよく見えたものの、松山空港は遠すぎて見えず。少し離れた高松空港は雲の下で、かなり近くを通っているはずの関西国際空港すら雲に霞んでしまった。徳島空港はそれなりに見えたものの、八尾は真上過ぎて東側半分は機体に隠れて見えなかった。
※北部九州に来ることが多く、いつも松山と高松の空撮を狙っているのだが、行きは山陽、帰りは四国南部を通るので、九州路線で四国北部を通るのは、そもそも無理なようだ。
大阪三空港のひとつのはずの八尾空港。全く知られておらず、大阪三空港を関空、伊丹、神戸と思っている人も多い(神戸は大阪ではなく兵庫、伊丹も半分兵庫)。滑走路長は短いけど、滑走路は2本ある珍しい存在なのだが、、、。
■時間に余裕で名古屋寄り道を決定
伊丹空港には時間通りに着いた。
往路で調査はほぼ終えており、今日は到着手荷物受取場の調査が絶対条件なだけ。来るときは到着ロビーの人が多かったので、人の少なかった今回に到着ロビーを追加で撮影したぐらいで、11時過ぎには伊丹を出られた。
ここからは延々乗り継ぎだったが、このまま乗り継いで行くと夜8時には東京に戻れる。せっかくの機会なので、帰りに名古屋飛行場に寄ることにした。
阪急梅田駅には11時20分過ぎに到着。若干走って乗り換え、11時30分発の新快速に飛び乗り、先を急いだ。
東京への帰り際に名古屋飛行場に寄るには、だいたい四種類の方法がある。(1)名古屋駅から直行バス、(2)名古屋から中央本線に乗り換えて勝川からバス、(3)名古屋から名鉄に乗り換えて西春からバス、そして、(4)金山か中央本線の大曽根から地下鉄に乗ってさらに名鉄小牧線に乗り換えて味美からバスか徒歩、の四種類だ。
(1)の名古屋駅からのバスが一番楽だが、昼間は渋滞のリスクが大きい。(1)〜(4)のいずれのバスも30〜60分間隔程度で昼間は便数が少ない。鉄道を乗り継ぐ時刻によって最も早く空港に着けるルートが変わるので、よく調べてから選択する必要があった。
乗り継ぎ検索と時刻表を確認すると、大阪11時半発の鈍行から乗り継いだ場合は、(1)名古屋駅からのバスか、(2)勝川経由が、似たような時刻に早く空港に着ける。そこで、より安く行け、バス区間が短く渋滞リスクの少ない勝川経由で向かうことにした。
大阪からは、米原までは約1時間半で一本。数分接続で大垣行きに乗り換え、大垣からは新快速に乗り換えて小一時間。あっという間に名古屋に着いた。とにかく近い印象だ。
名古屋では五分弱の接続で、やや小走りで中央本線へと乗り換えた。
それにしても暑い日で、名古屋は最高気温が40度近くなりそうだった。中央本線はチョコマカ止まることもあって、扉が開くごとに熱風が吹き込んできてトロけそうだった。
勝川で降りてからも暑すぎてダウン寸前。数分でバスへの接続だったが、その数分を待つのも大変だった。
バスには他に地元の中学生が乗っていたが、バス到着までコンビニで待避していたようで、自分もバス停ではなく、冷房の効いたところに居れば良かった。
今回名古屋飛行場に寄りたかったのは、新たに二つの航空ミュージアムが空港区画にオープンしていたからだった。ミュージアムに入る余裕の時間はないものの、サイト用に外観だけでも撮影したかった。そして、そのついでにターミナルも覗くことにした。
あおい交通の勝川線は、東側から空港に近づくにもかかわらず、いったん空港の区画を通りすぎて西側から入り込むため、やや遠回り。勝川駅からの直線距離は短いわりに、所要時間がかかる。着いたときには、名古屋駅からのバスが既に到着していた。
空港ではまず空港バス停で下車し、ターミナル内を確認。駐輪場やバス停、到着ロビーなどちょっと変化したところを見て回った。
そのあとは、MRJミュージアムを横目に見つつ、エアポートウォーク側へ歩いて移動。あいち航空ミュージアム周辺を確認した。
特に大きく変わったのは、バス路線で、ミュージアム前にはバス停が新設されていた。あおい交通は便により経由順序が複雑になっており、空港区域でぐるり時計回りに一回転する便があったり、直行する便があったりするので、地元民が使うときには要注意な感じだった。
■時間に余裕でも、、、
さて、名古屋飛行場見学も早くに済んだ。帰宅が日付が変わってからでいいのであれば、名古屋飛行場には午後5時くらいまでなんとか滞在できるのだが、最終便は何かあったとき不安なので、少し早くに空港を出ることにした。
とは言え、ちょうど勝川方面へのバスが出たばかり。次に発車する名古屋駅行きは渋滞リスクが大きすぎるので、少し値段は高くなるものの、帰りはさらにその次に発車予定の西春経由を選択。エアポートウォーク内にある乗り場から、名鉄バスでアクセスした。
こちらは空港ターミナル前始発の路線でエアポートウォークからはまっすぐ西に進むため、最短経路で分かりやすい。おまけに西春駅には定刻よりも早く着けた。
数分遅れたら準急に乗れなくなるところだったが、これでベスト接続に早変わり。名古屋駅では小走りの数分接続で新快速に間に合った。これにより、最終便への接続のバスより一時間ちょっと早く出ただけなのに、終電から三便ほど早い接続便に乗ることができた。名古屋でのギリギリの乗り継ぎで、接続の良い便に乗れたため、24時前頃を覚悟していた自宅到着が一気に22時台頃まで早められることになった。
※東海道線は、名古屋圏内は15分間隔で新快速・特別快速が走り、静岡前後も便数は多いのだが、豊橋-浜松間と三島-熱海間でぐっと便数が抑えられ、さらに乗り換えが必要な駅での接続が上手くないことも多く、東京に深夜に着く時間帯は、東京までの乗り継ぎは30〜60分に1便程度しか利用価値がない。
接続の良い便なので、豊橋、浜松ともに短時間乗り換えで淡々と進んだ。浜松から乗った電車は5両編成だったが、往路みたいにトイレはなし。静岡近辺は、やはり、時々こういうトイレなしが挟まるようだった。
静岡までは順調だったのだが、ここで急な雷雨に。静岡で駅到着直前に雷雨のせいか待機となってから予定が狂い始めた。
静岡駅には五分ほどの遅れで着けたものの、接続の電車は遅れて出発。雨はそれほど強くならなかったものの、ここから小田原くらいまでは雷が鳴るなかでの運行となった。
実は、東海道線を通しで乗るときは、二回に一回ペースで何かしらのトラブルに遭う。初めて東海道線を通しで乗ったときは、旅行会社で禁煙車で取ったはずの寝台が、なぜか喫煙車両になっていて、一晩中臭いなかで過ごす羽目に。貨物列車の脱線事故のために東京駅で足止めを食らったムーンライトながらの中で朝まで缶詰めだったこともある。ムーンライトながらの座席のダブルブッキングには幾度となく遭遇。そして、上りでよく起こるのが、天候不良による遅延だった。このため、東海道線に乗るときは、絶対に最終接続便にはならないようにしていた。
ここ数回は遅延がなかったため、安心しきっていたのだが、久々にぶち当たってしまったようだ。
沼津位で遅れはほぼ解消したものの、今度は遅れていた御殿場線からの接続待ちで遅れが若干再発生。三島に着く直前には、新幹線が熱海-新横浜間で運転を見合わせているとの放送が入った。万一の代替交通を新幹線と考えていたため、不安を残したものの、そもそも東海道線が動いているなら問題ない。新幹線からの振替客で混む可能性はあるものの、なんとか家にはたどり着けそうだった。
ところが、丹那トンネルに入る直前に、東海道線も熱海から先は信号点検のため運休中との放送が入った。
なんというバッドタイミング。
なぜ、丹那の手前で見合わせるのか。しかも、御殿場線も新幹線も見合わせ。沼津までに分かれば、振り替えたり、ホテル宿泊したりすることもできるのに、こんな山の中で運休したらシャレにならない。
最終的になんとか熱海には着けたものの、静岡同様に到着直前に少し停車したため、少し遅れたままの状態となっていた。
新幹線は動いていないし、三島まで戻って御殿場線経由にしようにも無理な状態。熱海なら最悪宿泊には困らないから、とりあえず熱海で運行再開を待つことにした。
※スマフォで状況を確認したところ、実は、1時間以上も前から東海道線は熱海以東で運転を見合わせていたようだった。御殿場線も一部区間運休なので今回結果として意味はなかったが、本来そういう情報はせめて沼津を出る前に欲しい。状況によっては御殿場線経由に切り替えられるし、仮にこの電車が熱海まで到達しなかったとき、山の中に取り残されるのを回避できる。
熱海に着いた頃に新幹線が再開したよう(放送は一切入らなかったので詳細は不明)で、新幹線からの振替客はあまりいなかった。ただ、三島寄りの引上線に停車していた、接続するはずのアクティーがなかなか入線しなかったため、ホームは混雑していた。自分は、改札から一番遠い後端の車両にさっさと並んでいたために座れたが、車内に入ってから、伊東線からの乗換客を待ったり、別のホームに停まっていた電車より先に出発することが決まったりしたせいで、徐々に立ち客が増え、ちょっとした満員電車のようになっていった。
ちょうど時間をかけた復旧が終わったタイミングだったためか、幸いなことに運休はなんとすぐに解消。熱海を10分遅れ程度で出発できた。ところが、今度は連続降雨量による速度規制に引っ掛かってしまい、小田原までトロトロ運行に。元々快速アクティーだったものが各停に変更されたためにさらに遅れが拡大し、結局、一時間ほど遅れての運行になってしまった。
結局、自宅最寄駅には日付が変わってからの到着となった。最終バスには間に合わず、徒歩での帰宅になってしまった。
名古屋を早く出たから良かったものの、最終便接続の電車だったら東京までたどり着いていたかどうかも分からなかった。
最後の最後は綱渡り、そんな感じで今回の旅も終了した。
■今日の教訓!
・[名古屋飛行場]時刻によってアクセス変化←バスダイヤをよく調べておこう
・[名古屋飛行場]あおい交通は経路に注意←空港先回りとミュージアム先回りなど様々
・18きっぷはダイヤ乱れに要注意←最終便帰宅はできるだけ避けよう
■実際の旅程
08/06 MON
別府駅前07:02(大分交通)→07:53[大分空港]
[大分空港]09:20(JAL2362便)→10:15[大阪国際空港]
[大阪国際空港]11:02(大阪モノレール)→11:05蛍 池
蛍 池11:10(阪急宝塚線)→11:25阪急梅田
大 阪11:30(JR東海道線 新快速)→12:53米 原
米 原13:00(JR東海道線)→13:35大 垣
大 垣13:41(JR東海道線 新快速)→14:13名 古 屋
名 古 屋14:16(JR中央本線)→14:34勝 川
勝川駅前14:45(あおい交通)→15:04[名古屋飛行場]
エアポートウォーク16:20(名鉄バス)→16:40西 春
西 春16:44(名鉄犬山線 急行)→16:55名鉄名古屋
名 古 屋17:00(JR東海道線 特別快速)→17:56豊 橋
豊 橋18:02(JR東海道線)→18:36浜 松
浜 松18:38(JR東海道線)→19:50静 岡
静 岡20:04(JR東海道線)→21:23熱 海
熱 海21:28(JR東海道線 快速)→22:35横 浜 ※遅延で23:30頃
横 浜23:30(自転車等)→00:15自 宅
■2018.08.06 大分→大阪国際→(自宅)
■重複運航の伊丹便
前日の用事を済ませて、今日は朝から帰京だ。
朝イチ便で大分から大阪国際(伊丹)へと飛んだあと、鈍行を乗り継いで東京へと向かう。
まずは8時前に大分空港に着いた。ここのところ大分には何度も来ている。このため、見学するものはない。土産を物色したあとは、さっさと搭乗待合室に入り、ゆっくりしていた。
朝の伊丹行きは日本航空便とアイベックスエアラインズ便(ANA共同運航便)があるのだが、運航時刻は似たり寄ったりで5分しか差がない。以前に書いた石垣から波照間への船便みたいな感じで、1日6往復(繁忙期の今は7往復)あるのに、実質的に3往復と同じになっている残念な状態だった。
そんなこんなで9時頃の大分空港は大阪人が一気に集まる不思議な状況になっていた。
最近はこだわりで、JAL派だとかANA派みたいな感じでどちらかしか乗らないという人が多い。このため、こんな重複ダイヤでも気にならないのかもしれない。しかし、あまり航空会社にこだわりがない者からすると、ただ利便性の低いアホ臭いダイヤにしか思えない。
例えば合計6往復なら、9時IBX、11時JAL、13時ANA、15時JAL、17時ANA、19時JALみたいに2時間等間隔にもできるはず。これなら、実質的に使える便数も増え、待ち時間も読みやすいので、とりあえず空港行ってみて来た便に乗るぞという需要も奪えそうだ。しかし、今は9時IBX・JAL、14時ANA・JAL、18時ANA・JALみたいな感じで、実質的な便数が少なく待ち時間も長いので、まずは時刻を調べてみて、状況によって飛行機で行くか新幹線にするか決めよう、なんて考えることになってしまっている。せっかく奪える需要が確保できない原因のひとつとも言えそうだ。
そもそも、今の重複ダイヤは、いずれも中型機で100人以下だから、どっちかが200席くらいの飛行機を3便飛ばせば事足りる。なんだか足りない足りないと大騒ぎしている伊丹の枠を無駄遣いしているようにも思えてしまった。(伊丹は騒音問題もあるんだから、実質的に変わらないなら、便数が減るのは地元民にもメリットあるような気がするのだが、、、)
こんなような重複ダイヤの事例は全国各地で起きている。航空会社の飛行機の運用を考えれば、一日一便なら昼過ぎ、一日二便ならお客さんのピークがくる朝晩といった具合に設定されることが多い。例えば、中部-鹿児島がスカイマークとソラシドエアの参入で注目されているが、どうせ一日二往復するとしている二社は、やはり似たような朝晩運航になってしまうのだろう。昼に飛ばしてもなかなか利用者はいないだろうし、飛行機の運用はその方が都合がいい。
似たような例は、日本の玄関羽田発着の国際線でも起きている。こちらも近距離、長距離関係なく、一つの国の便は同一時間帯に集中している。電光掲示板に同じ行き先がズラズラ並ぶことも多い。ある行き先に行きたいとき、1日は24時間もあるのに、ある特定の時刻のみしか利用できないという、アホみたいなことになっているのだ。国際線は国どうしの取り決めもあるから、どうしようもない部分はあるのだけど、なんだか残念な事態だ。
各社が自社のことだけ考えれば、最も飛行機を運用しやすくかつ利用者の多い時間帯に運航したいわけだから、(他社を考慮しなければ)マーケティング的には皆同じ時間帯での運航になってしまうだろう。となると、羽田とか伊丹、福岡みたいな混雑空港の枠は行き先別に時間帯を分けて配分するといった考え方でも間違いではないのかもしれない。
※JR西日本や欧州の鉄道なんかだと、きっちり一時間ごととか二時間ごととかみたいな運行になっていることが多い。分かりやすく、何時行っても乗りやすい。なんで飛行機はそういうことができないのかなぁ。航空会社にはそんな発想がないのかと思いきや、そうでもない。東京国際(羽田)-伊丹線とか新千歳-羽田線なんかは30分サイクルになるようにJALとANA上手くずらした談合ダイヤになっている。これが可能なんだから、伊丹-大分でも実現は不可能ではないはずだ。しかし、航空会社からしてみれば、伊丹を拠点に自社で1日3往復しようとすると、今のダイヤが一番扱いやすいし、人を集めやすい。そう簡単にはいかないのだろう。
■満席なのはウソ?
カウンターで手続きをしたところ、今日の朝イチ便は満席だという。混雑している機内は好きではないので、残念だったが、さすがは夏休みといったところ。リーマン利用が多くなる月曜の朝イチ便でもあり、利用が多いようだ。
ところが、来るときと同様、機内に入ったら、空席が目立つ。往路ほどの空き空きではないものの、通路側はかなり空いている。しかも、自分の隣には誰も来ずじまいだった。
予約だけして来ない人が多いのか、それとも100人以下の飛行機だから指定できる席を絞っているのかどっちだか分からない。
自分の場合は、混雑状況と値段の関係はとても気にする(安くても混雑していると乗らず、若干高くても空いている方を選ぶ)し、座席指定出来る出来ないも便を選ぶ重要なポイント。指定するときは、前後左右の状況をかなり気にしながら指定している。こんなウソばかりだと、事前座席指定が意味なくなるので、もう少し正確な情報を出して欲しいところだった。
伊丹までの飛行は順調だった。
大分から松山、高松辺りの上空を飛んでいくのかと思っていたら、その辺りには航空路の設定がないのか、最初は少し南下して佐田岬半島の南側を東進。その後は四国山地の南側を進んで和歌山辺りから回り込むルートになっていた。
行きと同様に、今日も薄雲が出ていて見たいところが見えづらい感じ。比較的近くを飛んだ佐田岬半島や早明浦ダムなどはよく見えたものの、松山空港は遠すぎて見えず。少し離れた高松空港は雲の下で、かなり近くを通っているはずの関西国際空港すら雲に霞んでしまった。徳島空港はそれなりに見えたものの、八尾は真上過ぎて東側半分は機体に隠れて見えなかった。
※北部九州に来ることが多く、いつも松山と高松の空撮を狙っているのだが、行きは山陽、帰りは四国南部を通るので、九州路線で四国北部を通るのは、そもそも無理なようだ。
大阪三空港のひとつのはずの八尾空港。全く知られておらず、大阪三空港を関空、伊丹、神戸と思っている人も多い(神戸は大阪ではなく兵庫、伊丹も半分兵庫)。滑走路長は短いけど、滑走路は2本ある珍しい存在なのだが、、、。
■時間に余裕で名古屋寄り道を決定
伊丹空港には時間通りに着いた。
往路で調査はほぼ終えており、今日は到着手荷物受取場の調査が絶対条件なだけ。来るときは到着ロビーの人が多かったので、人の少なかった今回に到着ロビーを追加で撮影したぐらいで、11時過ぎには伊丹を出られた。
ここからは延々乗り継ぎだったが、このまま乗り継いで行くと夜8時には東京に戻れる。せっかくの機会なので、帰りに名古屋飛行場に寄ることにした。
阪急梅田駅には11時20分過ぎに到着。若干走って乗り換え、11時30分発の新快速に飛び乗り、先を急いだ。
東京への帰り際に名古屋飛行場に寄るには、だいたい四種類の方法がある。(1)名古屋駅から直行バス、(2)名古屋から中央本線に乗り換えて勝川からバス、(3)名古屋から名鉄に乗り換えて西春からバス、そして、(4)金山か中央本線の大曽根から地下鉄に乗ってさらに名鉄小牧線に乗り換えて味美からバスか徒歩、の四種類だ。
(1)の名古屋駅からのバスが一番楽だが、昼間は渋滞のリスクが大きい。(1)〜(4)のいずれのバスも30〜60分間隔程度で昼間は便数が少ない。鉄道を乗り継ぐ時刻によって最も早く空港に着けるルートが変わるので、よく調べてから選択する必要があった。
乗り継ぎ検索と時刻表を確認すると、大阪11時半発の鈍行から乗り継いだ場合は、(1)名古屋駅からのバスか、(2)勝川経由が、似たような時刻に早く空港に着ける。そこで、より安く行け、バス区間が短く渋滞リスクの少ない勝川経由で向かうことにした。
大阪からは、米原までは約1時間半で一本。数分接続で大垣行きに乗り換え、大垣からは新快速に乗り換えて小一時間。あっという間に名古屋に着いた。とにかく近い印象だ。
名古屋では五分弱の接続で、やや小走りで中央本線へと乗り換えた。
それにしても暑い日で、名古屋は最高気温が40度近くなりそうだった。中央本線はチョコマカ止まることもあって、扉が開くごとに熱風が吹き込んできてトロけそうだった。
勝川で降りてからも暑すぎてダウン寸前。数分でバスへの接続だったが、その数分を待つのも大変だった。
バスには他に地元の中学生が乗っていたが、バス到着までコンビニで待避していたようで、自分もバス停ではなく、冷房の効いたところに居れば良かった。
今回名古屋飛行場に寄りたかったのは、新たに二つの航空ミュージアムが空港区画にオープンしていたからだった。ミュージアムに入る余裕の時間はないものの、サイト用に外観だけでも撮影したかった。そして、そのついでにターミナルも覗くことにした。
あおい交通の勝川線は、東側から空港に近づくにもかかわらず、いったん空港の区画を通りすぎて西側から入り込むため、やや遠回り。勝川駅からの直線距離は短いわりに、所要時間がかかる。着いたときには、名古屋駅からのバスが既に到着していた。
空港ではまず空港バス停で下車し、ターミナル内を確認。駐輪場やバス停、到着ロビーなどちょっと変化したところを見て回った。
そのあとは、MRJミュージアムを横目に見つつ、エアポートウォーク側へ歩いて移動。あいち航空ミュージアム周辺を確認した。
特に大きく変わったのは、バス路線で、ミュージアム前にはバス停が新設されていた。あおい交通は便により経由順序が複雑になっており、空港区域でぐるり時計回りに一回転する便があったり、直行する便があったりするので、地元民が使うときには要注意な感じだった。
■時間に余裕でも、、、
さて、名古屋飛行場見学も早くに済んだ。帰宅が日付が変わってからでいいのであれば、名古屋飛行場には午後5時くらいまでなんとか滞在できるのだが、最終便は何かあったとき不安なので、少し早くに空港を出ることにした。
とは言え、ちょうど勝川方面へのバスが出たばかり。次に発車する名古屋駅行きは渋滞リスクが大きすぎるので、少し値段は高くなるものの、帰りはさらにその次に発車予定の西春経由を選択。エアポートウォーク内にある乗り場から、名鉄バスでアクセスした。
こちらは空港ターミナル前始発の路線でエアポートウォークからはまっすぐ西に進むため、最短経路で分かりやすい。おまけに西春駅には定刻よりも早く着けた。
数分遅れたら準急に乗れなくなるところだったが、これでベスト接続に早変わり。名古屋駅では小走りの数分接続で新快速に間に合った。これにより、最終便への接続のバスより一時間ちょっと早く出ただけなのに、終電から三便ほど早い接続便に乗ることができた。名古屋でのギリギリの乗り継ぎで、接続の良い便に乗れたため、24時前頃を覚悟していた自宅到着が一気に22時台頃まで早められることになった。
※東海道線は、名古屋圏内は15分間隔で新快速・特別快速が走り、静岡前後も便数は多いのだが、豊橋-浜松間と三島-熱海間でぐっと便数が抑えられ、さらに乗り換えが必要な駅での接続が上手くないことも多く、東京に深夜に着く時間帯は、東京までの乗り継ぎは30〜60分に1便程度しか利用価値がない。
接続の良い便なので、豊橋、浜松ともに短時間乗り換えで淡々と進んだ。浜松から乗った電車は5両編成だったが、往路みたいにトイレはなし。静岡近辺は、やはり、時々こういうトイレなしが挟まるようだった。
静岡までは順調だったのだが、ここで急な雷雨に。静岡で駅到着直前に雷雨のせいか待機となってから予定が狂い始めた。
静岡駅には五分ほどの遅れで着けたものの、接続の電車は遅れて出発。雨はそれほど強くならなかったものの、ここから小田原くらいまでは雷が鳴るなかでの運行となった。
実は、東海道線を通しで乗るときは、二回に一回ペースで何かしらのトラブルに遭う。初めて東海道線を通しで乗ったときは、旅行会社で禁煙車で取ったはずの寝台が、なぜか喫煙車両になっていて、一晩中臭いなかで過ごす羽目に。貨物列車の脱線事故のために東京駅で足止めを食らったムーンライトながらの中で朝まで缶詰めだったこともある。ムーンライトながらの座席のダブルブッキングには幾度となく遭遇。そして、上りでよく起こるのが、天候不良による遅延だった。このため、東海道線に乗るときは、絶対に最終接続便にはならないようにしていた。
ここ数回は遅延がなかったため、安心しきっていたのだが、久々にぶち当たってしまったようだ。
沼津位で遅れはほぼ解消したものの、今度は遅れていた御殿場線からの接続待ちで遅れが若干再発生。三島に着く直前には、新幹線が熱海-新横浜間で運転を見合わせているとの放送が入った。万一の代替交通を新幹線と考えていたため、不安を残したものの、そもそも東海道線が動いているなら問題ない。新幹線からの振替客で混む可能性はあるものの、なんとか家にはたどり着けそうだった。
ところが、丹那トンネルに入る直前に、東海道線も熱海から先は信号点検のため運休中との放送が入った。
なんというバッドタイミング。
なぜ、丹那の手前で見合わせるのか。しかも、御殿場線も新幹線も見合わせ。沼津までに分かれば、振り替えたり、ホテル宿泊したりすることもできるのに、こんな山の中で運休したらシャレにならない。
最終的になんとか熱海には着けたものの、静岡同様に到着直前に少し停車したため、少し遅れたままの状態となっていた。
新幹線は動いていないし、三島まで戻って御殿場線経由にしようにも無理な状態。熱海なら最悪宿泊には困らないから、とりあえず熱海で運行再開を待つことにした。
※スマフォで状況を確認したところ、実は、1時間以上も前から東海道線は熱海以東で運転を見合わせていたようだった。御殿場線も一部区間運休なので今回結果として意味はなかったが、本来そういう情報はせめて沼津を出る前に欲しい。状況によっては御殿場線経由に切り替えられるし、仮にこの電車が熱海まで到達しなかったとき、山の中に取り残されるのを回避できる。
熱海に着いた頃に新幹線が再開したよう(放送は一切入らなかったので詳細は不明)で、新幹線からの振替客はあまりいなかった。ただ、三島寄りの引上線に停車していた、接続するはずのアクティーがなかなか入線しなかったため、ホームは混雑していた。自分は、改札から一番遠い後端の車両にさっさと並んでいたために座れたが、車内に入ってから、伊東線からの乗換客を待ったり、別のホームに停まっていた電車より先に出発することが決まったりしたせいで、徐々に立ち客が増え、ちょっとした満員電車のようになっていった。
ちょうど時間をかけた復旧が終わったタイミングだったためか、幸いなことに運休はなんとすぐに解消。熱海を10分遅れ程度で出発できた。ところが、今度は連続降雨量による速度規制に引っ掛かってしまい、小田原までトロトロ運行に。元々快速アクティーだったものが各停に変更されたためにさらに遅れが拡大し、結局、一時間ほど遅れての運行になってしまった。
結局、自宅最寄駅には日付が変わってからの到着となった。最終バスには間に合わず、徒歩での帰宅になってしまった。
名古屋を早く出たから良かったものの、最終便接続の電車だったら東京までたどり着いていたかどうかも分からなかった。
最後の最後は綱渡り、そんな感じで今回の旅も終了した。
■今日の教訓!
・[名古屋飛行場]時刻によってアクセス変化←バスダイヤをよく調べておこう
・[名古屋飛行場]あおい交通は経路に注意←空港先回りとミュージアム先回りなど様々
・18きっぷはダイヤ乱れに要注意←最終便帰宅はできるだけ避けよう
■実際の旅程
08/06 MON
別府駅前07:02(大分交通)→07:53[大分空港]
[大分空港]09:20(JAL2362便)→10:15[大阪国際空港]
[大阪国際空港]11:02(大阪モノレール)→11:05蛍 池
蛍 池11:10(阪急宝塚線)→11:25阪急梅田
大 阪11:30(JR東海道線 新快速)→12:53米 原
米 原13:00(JR東海道線)→13:35大 垣
大 垣13:41(JR東海道線 新快速)→14:13名 古 屋
名 古 屋14:16(JR中央本線)→14:34勝 川
勝川駅前14:45(あおい交通)→15:04[名古屋飛行場]
エアポートウォーク16:20(名鉄バス)→16:40西 春
西 春16:44(名鉄犬山線 急行)→16:55名鉄名古屋
名 古 屋17:00(JR東海道線 特別快速)→17:56豊 橋
豊 橋18:02(JR東海道線)→18:36浜 松
浜 松18:38(JR東海道線)→19:50静 岡
静 岡20:04(JR東海道線)→21:23熱 海
熱 海21:28(JR東海道線 快速)→22:35横 浜 ※遅延で23:30頃
横 浜23:30(自転車等)→00:15自 宅
2018年08月04日
ダイナミックに繋ぐ旅(1日目)
※2018年11月にアップした2018年8月の旅行記です。
■2018.08.04 (自宅)→大阪国際→大分
■なぜか空いている始発電車
今日は朝から鈍行乗り継ぎだ。
東海道線の始発に乗り、熱海、沼津、浜松、豊橋、大垣、米原、大阪と、東海道線を乗り継いでいく。
夏期最繁忙期の土曜日の始発だったから混雑を覚悟していたものの、乗った電車は、15両編成であったせいか、かなり空席が目立った。熱海で6両編成に乗り換えても空いていて、席の確保に全く困らない程度の乗客しかいない。旅に向かう感じの東京人も多くなく、なんだか拍子抜けしてしまった。
立ち客が出始めたのは、通勤・通学時間になる三島辺りからだった。
沼津始発便は席を確保できたものの、立ちの人もいる、やや混雑運行となった。静岡地区のメイン区間で、静岡までは、駅ごとに客が増えていく状況だった。
※東海道線の東京始発から熱海で乗り継ぐ電車は、平日だと島田行きだが、土日はすぐに沼津で終点となる。一方で、沼津で乗り換えたら浜松までの比較的長い距離の直行便となるので、沼津では確実に座っておきたいところだろう。
浜松には九時頃に到着。ここで豊橋行きに乗り換えなのだが、なんと6両を切り離し、前の3両がそのまま豊橋行きになるという。
一番後ろ車両に乗っていたので、一旦ホームに出て乗り換え。当然、入り込んだ車内は混んでいて、豊橋までの小一時間は立ちになってしまった。
※東海道線の静岡地区や東北本線の福島辺りでは、時々こんなことが起こる。時刻表上は違う電車なのに、同じ車両がそのまま連続的に使われるのだ。
それにしても、意味が分からないのは、前3両にはトイレが付いていない点だった。ここまでトイレ付で運転してきて、途中からそれがなくなるので、なんだか魚を取り損ねたみたいで気持ち悪い。さらに、車両数が減って混雑した上でこうなってしまっているので、とにかく心象が悪すぎた。浜松-豊橋間は、浜松以東に比べて、便数が少ない上に、全区間を乗り通す人も多いので、この区間にこそ、トイレ付きが必要だと思うのだが、、、。車両運用上トイレの有無なんてそれほど重要ではないのでJR東海も気にしてないんだろうけど、、、。
トイレ無し便は、事前告知なんてされていない。地方の幹線なんてトイレが付いてるのが当たり前だと思っているとハマるので、静岡地区では、騙されないよう注意が必要だ。
不満を抱きながら浜名湖を横切って、10時前には豊橋に到達。全く遅延なく、名古屋圏内に入った。結構な区間寝てきたので、5時間ほど経っているとは思えないほどスムーズだった。
ここからは韋駄天の特別快速でかっ飛ばす区間だ。大阪まではまだ、ここまでと同じくらいの距離が残っているのだが、静岡地区は本当に鈍行ばかりでトロトロだったので、それに比べてぶっ飛ばすのを見ると、大阪が近くに見えてくる感じがするのは、とても不思議だった。
8両編成と急に長い編成となったが、利用者は意外と多く、名古屋までは立ち客もいる状況だった。流石に大都市圏内に入ってきた感じ。自分は座席を確保できたので快適だったが、名古屋まで全く座れなかった人も見られたほどだった。
大垣から先の接続で待つことになっていて、豊橋以降はもう一本遅い15分後の新快速でも良いのだが、何があるか分からないから、とにかく先へ先へと進行。11時過ぎに着いた大垣では少し時間をもてあますことになってしまい、駅ビルにあった本屋で時間を潰した。
静岡から先では、この先の関ヶ原越えだけがローカル区間となる。乗り継いだ電車は4両編成だったが、空席ばかりだった。
だだっ広くまっ平らな濃尾平野が終わり、急に山と山に囲まれるこの区間。地形的にオモロイと、外の風景を眺めていたら、流石は関ケ原だけあって、徳川家康軍陣地跡などを眺めることが出来た。
■なぜか不便になった大阪の乗り換え
米原に着いてしまえば、もう大阪は目の前みたいなもの。数分接続で12両という長編成の新快速に乗り換えた。
米原では、改札から一番遠いために最も空いている、一番前の車両に乗ったのだが、次の彦根でドッと人が乗ってきてあっという間に満席に。立ち客はそれほど多くはならなかったものの、大阪までそれなりの混雑での進行となった。
米原から約一時間半、大阪には14時前に到着した。東京を朝4時過ぎに出たので、10時間はかからずに着くことができた。
新幹線ののぞみなら2時間半ほどの区間。乗り継ぎ時間がトータルで一時間くらいあるから、ざっくり6時間差くらい。やはり鈍行は時間がかかる印象だ。
ここで阪急梅田駅へ乗り換えだ。
まだ飛行機の時間までは余裕があるものの、新しくなった伊丹の見学に時間がかかる可能性もあるため、ここからも先を急いだ。
失敗だったのは、米原で一番前に乗ってしまったことだ。ここで乗り換える阪急梅田駅は大阪駅より京都寄り、つまり一番後ろ側にある。お陰でホームを一編成分約200メートル以上も引き返さねばならないことになった。しかも、案内標識に釣られて、少し遠回り経路になる中央改札へと進んでしまったうえ、神戸寄りのエスカレータが混んでいたので反対側へと回ったりと、とにかく遠回りをしてしまい、時間がかかってしまった。
※大阪駅と阪急梅田駅の乗り換えルートは、大阪駅のリニューアルに伴い大幅に変わった。
大阪駅のホーム(二階レベルにある)には阪急乗り換えの矢印が、三階の橋上改札に向けても出ているのだが、阪急には、一番京都寄り(東側)の地上改札(御堂筋口)が一番近い。乗り換えのための通路は人工地盤と横断歩道橋で、二階レベルにあるため、どちらの改札で出ても上下動の回数は変わらない。しかし、橋上改札からだと、改札外に出る際にいったん阪急とは逆側(西方向)に進まなくてはならないうえ、連絡橋に繋がる人工地盤への行き方も難しく、何より人の多い人工地盤を通る距離が長いのでオススメはできないものだった。
大阪駅が変わったおかげで、二階からのアプローチに変わってしまったため、阪急梅田駅の建物の中は狭い通路からいきなり二階改札へ行くようになった。改札に入ったあとは、ホーム中程の階段を上るようになってしまった。
阪急梅田と言えば、地上アプローチから大空間の百貨店の通路を抜けるのがこれまでの経路。大階段を三階まで一気に上がり、自動改札と列車がずらりと並ぶ阪急梅田らしい光景に出会えなかったのは、とても残念だった。
梅田からは14時の急行に間に合い、あっという間に蛍池へ到達できた。
■意外と注意が必要な徒歩入場
ここからは、モノレール、が普通だろう。しかし、伊丹空港では空港入口から調査をしなければならない。モノレールで一気にターミナル前に着けても結局空港入口まで歩いて往復しなければならなくなるし、18時頃の飛行機まではまだまだ三時間以上あり、時間的余裕も大きい。電車賃ももったいないので、蛍池からは、モノレールには乗らず、歩くことにした。
しかし、今年の酷暑は最悪だった。
空港まではわずか10分ほどの道程だ。しかし、半分ほどを占める住宅街はほぼ日陰なしだったため、10分外を歩いただけでもうヘトヘト。ペットボトルを1本飲み干すぐらい暑すぎる中での歩きになってしまった。
空港までは、モノレールの代金をケチって蛍池から歩く人も多いので、今の時期は熱中症に要注意だろう。
空港までは、住宅街を抜けて大通りに出る経路なのだが、大通りに出ると、周辺道路が大渋滞していた。何事かと思ったら、空港出口の交差点が規制され、そこを通過できない車で大混雑しており、さらに多くの警察官が出ていた。ちょうど重要な公人が伊丹に到着し、専用車で出ようとしていたところだったようで、空港入口を入って暫く歩いたところで黒塗車とすれ違った。当日から皇太子殿下が兵庫へ来られていたようなので、その到着に当たったようだった。
※空港周辺では時々こういうことが起きる。何の前触れもなくいきなり車を止められ、逃げ道なく数十分待ちぼうけになるのだ。歩きの場合は、車列が来る直前以外は、赤の横断歩道でも警察官の誘導で通してくれるから、ほとんど問題ないのだが、車の場合は、ずいぶん前から赤信号で通せんぼされてしまう。空港周辺を車で走るときは、時間に余裕を持たせることが重要だ。
伊丹には二年に一回程度は来ているものの、バタバタ通りすぎることが多く、なかなかゆっくりできていなかった。このため、久々に見学時間を取った立ち寄りになった。4月に中央エリアの改装が完了し、オシャレになったと聞いていたので、ワクワクしながらの訪問だった。
■アクセスから新サービスが続々登場
見学はまず外回りから。
前面道路の混雑緩和策として、バス乗り場を再編し、新たに有料降車レーンや有料送迎場などを新設。さらには有料駐輪場まで整備するなど、アクセス交通がらみが大きく変わっていた。実は4月の改装部分よりも気になっていたのが、この部分だった。
民間委託前から考えられてきたターミナル改修と異なり、前面道路の改修は、委託後に進んだ計画で、民間委託した効果とも言うべき事例。海外だと当たり前のようによくある送迎スペースの有料化は、まさに海外資本ならではの発想なのかもしれなかった。
個人的に一番気になったのは、有料降車レーンだった。5分までは無料だが、5分を超えると駐車場以上の料金を取られるという面白い料金設定を採用していた。前面道路の混雑緩和にはかなり効果があるようだった。
羽田とかだと出迎え待ちの車が長時間止まって道路を占領して邪魔なことがよくあるけど、そんなことは全く起きていなかった。
一方、駐輪場は悩ましい事態になっているようだった。これまでモノレール高架下に所狭しと止まっていた多くのチャリがただ移動しただけの感じだったのだ。横一列に止めるようになったので、これまでと比べて整理はされているものの、この暑い中、チャリで来る人が多いのか満車に近く、こちらは早くもキャパオーバー気味な印象だった。これまでは正式な駐輪場ではなかったので、チャリで来たくても我慢していた人がいたのだろうけど、正式に出来てしまったので、そういう人たちもチャリで来るようになってしまったのかもしれない。
とにかく暑かったが、外回りがかなり変わっていたため、汗だくになりながら、変化した所をグルリと回った。
■館内はオシャレに
そしていよいよ館内へ。
チェックインと荷物預けを済ませてから見学を始めた。
館内はまだ工事が続いているので、所々に仮囲いがされていた。特に、店舗の入れ換えが続いているようだった。
一階は、内部は南の到着口が閉じた程度で大きな変化はなく、外部にある中央エリアとバス乗り場の改装がメインだった。このほか、北到着ビルが全面的に閉じられていた。中央エリアは、新たに芸術作品も展示されるなど雰囲気が一新。バス乗り場が半減したため、コンパクトに分かりやすくなっていた。
改装が大々的に宣伝されていた二階は、中央エリアが大きく変わった上、南北では一部店舗が閉店となり、改装の続きに向けた準備が進んでいる感じだった。
二階、三階の中央エリアは、かなり変化。ど真ん中の部分を大きくいじっていた。
13番・14番付近の搭乗待合室を南北にずらして空いた空間に手荷物受取場を整備。売店区画の真ん中に到着ロビー空間を設け、モノレール駅への連絡橋と短絡させていた。
売店・飲食店区画は店舗区画が再編されただけといった印象だったが、内装は全体的にオシャレになった。
ただ、到着ロビーは小さく、待つためのベンチも少なくなってしまっていた。これまでの到着ロビーは、南はチェックインロビーと一体でごくごく小さかったものの、一ターミナルをそのまま改装した北はそれなりの大きさがあったので、新しい到着ロビーがかなり小さく感じてしまった。元々二階部分は天井も低く、今回、そこまで手を入れるのは出来なかったためか、三階との間を吹き抜けにした到着ロビーの一部分を除いて、狭苦しい印象は拭えなかった。
大空間が当たり前になってしまった空港のロビーとしてはあまり開放感がないといったところだ。ただ、その分大阪らしく店舗を詰め込んで、活気ある感じに仕上げていた。
一階、二階、三階と来て最後は屋上へ。
改装されたデッキは、前へと競り出す形になった。噴水を設けるなどの遊びも持たせており、一角にはボーネルンドの屋外遊び場も誕生。吉本興業のショップができたのに加え、アクタスも一角に子供向けの品揃えを充実させたコーナーを設けるなど、子供を呼びこんで人を増やそうとする戦略が見えた。
一方で、撮影マニアにとってはマイナス点も。柵がワイヤー化されたのだが、これまでちょうど顔を出す辺りの高さが広く空いていた空間が消滅。単純なワイヤー化なら問題がなかったのに、手前に手すりが設置されてしまったせいで、手を伸ばさないとワイヤーをクリアしての撮影が難しくなっていた。
■保安検査場内はまだまだ改装中
これで保安検査前エリアの確認は終了。一時間ほどで終わってしまったので、軽く買い物をしてから中へと入った。
保安検査後のエリアは、所々で工事の囲いが見られた。まだまだ改装中で、いまのところ大きく変わったのは中央と南端側だ。
今回はJAL利用なので、中央やや北側から保安検査を通過し、北端側の搭乗口になった。そこで、保安検査通過後は最初に南側へと向かった。
大きく変わった中央部は、搭乗待合室だった区画をドカンと到着手荷物受取場にした。このため、一番エプロン側にわずかな細い通路を残し、南北間を繋ぐ形にしていた。通路から手荷物受取場が丸見えで、雰囲気は、那覇空港の中央の細い通路によく似た感じだ(那覇のウェルカムホールに当たる部分が伊丹では手荷物受取場になっている)。ANAは南側から入って南側の搭乗口、JALは北側から入って北側の搭乗口を使うため、この連絡通路を通る人はほとんどいないのだが、数席分オシャレなイスが置いてあって13番の飛行機をゆっくり眺められる空間が出来ていた。
12番と13番は、待合室区画が少しだけ南北外側に配置替えされていて、柵で囲まれた狭い通路を少し歩く形になっていた。メインの待合室空間は、天井を高くし、白黒を基調としたシックな感じに仕上げていた。
出発と到着の分離はされなかったため、到着時に売店に寄ることは引き続き可能だった。
福岡では到着客のルートを、わざわざ三階へ一度上げ、そこから一階まで下がるというめんどくさいルートに変更してまで、出発と到着の分離を行ったのだが、伊丹はそこまではしなかったようだ。羽田の第2がそうして以降、出発と到着の分離は、絶対やらなければならないことなのかと思っていたので、ちょっと意外だった。
その後は、いつもとあまり変わらぬ、伊丹らしい天井の低い搭乗待合室を通過しつつ、南側で大きく変わった南端へと向かった。
南端には、新しいピアが一つ完成、4番と4A番の搭乗口が設けられた。このピアは、小型機用に整備されたもので、Mitsubishi Regional Jet(MRJ)にも対応していると話題になっているものだ。6月に新しい搭乗橋が設置された。
真新しくてきれいなピアだったが、搭乗口が二つあるだけの小さなもので、あっという間に確認が終了。元々あったピア内の変化を確認したら、すぐに南側の調査は終了してしまった。
そのまま北側へと引き返し。北側は、北端のピアにバスラウンジが新設されていた。
建物自体が新しくなったわけではなく、だいたいの施設配置は想像がついていたので、保安検査後エリアもすんなり調査を終了できた。
■なぜか混んでいない大分行
あとは大分行への搭乗だ。
流石は8月の土曜日。繁忙期である上に、中型機運航で座席数が少ないせいか、大分行は、かなり混んでいるようだった。事前の座席指定の数はあまり多くなく、空港でも座席指定がほとんど選べなかった。今回は、早々に指定していたので、好きな座席である最後列の、通路側を確保していたが、自分の横の窓側も、通路挟んだ反対側も指定はできず、どうもかなり混んでいるようだった。
ところが、さぞ混んでいるのだろうと機内に入ると、なぜか半分くらいしか乗客がいない。
最後列は自分の隣の窓側席には別の人がいたものの、通路を挟んだ反対側は、最後列二席もその前の二席も客がいない。ゆっくりしたかったので、離陸準備が始まる前にスッチーに言って、反対側に移らせてもらった。
運航も順調ではなく、機材到着遅れのため、出発から30分程の遅れ。到着便のラッシュに当たったせいで、滑走路手前でも待ちぼうけを食らうなど離陸するまでにも時間がかかった。座席はなんとか快適席になったけど、踏んだり蹴ったりな感じだった。
離陸は北側への飛び上がりだった。着陸はほぼいつも南側からなので、これは想定済み。しかし、そのまま左旋回して東京からの便のルートに乗るのかと思いきや、いったん180度近いターンをして神戸沖へ出てから西へと針路を変えた。ラッキーなことに神戸空港が見える角度に飛び上がってくれたので、これで写せればバッチリだったのだが、夕日に薄雲のせいで全然きれいに写せなかった。
東京からのルートに乗ったのは、姫路辺りで、すぐに岡山〜広島上空に到達した。広島上空では、豪雨の影響が見られるか気にしていたのだが、終始薄曇りでよく見えない状態。結局空の上では、空の雲以外たいした撮影はできないまま着陸体制に入ってしまった。実飛行時間は50分程。本当にあっという間に着陸となってしまった。
短時間飛行での回復は難しく、大分到着も結局30分程の遅延。欠航を危惧したジェットスターが既に到着しているのを横目で見つつ、飛行を終了。
空港到着後はそそくさとホテルへと向かった。
■今日の教訓!
・[東海道線]始発は意外と混まない←混むのは三島辺りから
・[東海道線]トイレなし電車に注意←時々はまります
・JR大阪から阪急梅田へは地上から東へ東へ←間違えると人が多い中右往左往することになります
・空港周辺では突然の通行止に要注意←車は待たされます
・[大阪国際空港]子供と一緒に遊びに来るべし←改装して子供も楽しい
■実際の旅程
08/04 SAT
自 宅04:00(自転車他)→04:45横 浜
横 浜04:54(JR東海道線)→06:16熱 海
熱 海06:19(JR東海道線)→06:37沼 津
沼 津06:53(JR東海道線)→09:01浜 松(列車そのまま)
浜 松09:10(JR東海道線)→09:45豊 橋
豊 橋09:50(JR東海道線 特別快速)→11:18大 垣
大 垣11:42(JR東海道線)→12:17米 原
米 原12:20(JR東海道線 新快速)→13:43大 阪
阪急梅田14:00(阪急宝塚線 急行)→14:13蛍 池
蛍 池14:15(徒 歩)→14:30[大阪国際空港]
[大阪国際空港]18:00(JAL2367便)→18:55[大分空港]
[大分空港]20:05(大分交通)→20:50別府北浜
(別府亀の井ホテル 宿泊)
■2018.08.04 (自宅)→大阪国際→大分
■なぜか空いている始発電車
今日は朝から鈍行乗り継ぎだ。
東海道線の始発に乗り、熱海、沼津、浜松、豊橋、大垣、米原、大阪と、東海道線を乗り継いでいく。
夏期最繁忙期の土曜日の始発だったから混雑を覚悟していたものの、乗った電車は、15両編成であったせいか、かなり空席が目立った。熱海で6両編成に乗り換えても空いていて、席の確保に全く困らない程度の乗客しかいない。旅に向かう感じの東京人も多くなく、なんだか拍子抜けしてしまった。
立ち客が出始めたのは、通勤・通学時間になる三島辺りからだった。
沼津始発便は席を確保できたものの、立ちの人もいる、やや混雑運行となった。静岡地区のメイン区間で、静岡までは、駅ごとに客が増えていく状況だった。
※東海道線の東京始発から熱海で乗り継ぐ電車は、平日だと島田行きだが、土日はすぐに沼津で終点となる。一方で、沼津で乗り換えたら浜松までの比較的長い距離の直行便となるので、沼津では確実に座っておきたいところだろう。
浜松には九時頃に到着。ここで豊橋行きに乗り換えなのだが、なんと6両を切り離し、前の3両がそのまま豊橋行きになるという。
一番後ろ車両に乗っていたので、一旦ホームに出て乗り換え。当然、入り込んだ車内は混んでいて、豊橋までの小一時間は立ちになってしまった。
※東海道線の静岡地区や東北本線の福島辺りでは、時々こんなことが起こる。時刻表上は違う電車なのに、同じ車両がそのまま連続的に使われるのだ。
それにしても、意味が分からないのは、前3両にはトイレが付いていない点だった。ここまでトイレ付で運転してきて、途中からそれがなくなるので、なんだか魚を取り損ねたみたいで気持ち悪い。さらに、車両数が減って混雑した上でこうなってしまっているので、とにかく心象が悪すぎた。浜松-豊橋間は、浜松以東に比べて、便数が少ない上に、全区間を乗り通す人も多いので、この区間にこそ、トイレ付きが必要だと思うのだが、、、。車両運用上トイレの有無なんてそれほど重要ではないのでJR東海も気にしてないんだろうけど、、、。
トイレ無し便は、事前告知なんてされていない。地方の幹線なんてトイレが付いてるのが当たり前だと思っているとハマるので、静岡地区では、騙されないよう注意が必要だ。
不満を抱きながら浜名湖を横切って、10時前には豊橋に到達。全く遅延なく、名古屋圏内に入った。結構な区間寝てきたので、5時間ほど経っているとは思えないほどスムーズだった。
ここからは韋駄天の特別快速でかっ飛ばす区間だ。大阪まではまだ、ここまでと同じくらいの距離が残っているのだが、静岡地区は本当に鈍行ばかりでトロトロだったので、それに比べてぶっ飛ばすのを見ると、大阪が近くに見えてくる感じがするのは、とても不思議だった。
8両編成と急に長い編成となったが、利用者は意外と多く、名古屋までは立ち客もいる状況だった。流石に大都市圏内に入ってきた感じ。自分は座席を確保できたので快適だったが、名古屋まで全く座れなかった人も見られたほどだった。
大垣から先の接続で待つことになっていて、豊橋以降はもう一本遅い15分後の新快速でも良いのだが、何があるか分からないから、とにかく先へ先へと進行。11時過ぎに着いた大垣では少し時間をもてあますことになってしまい、駅ビルにあった本屋で時間を潰した。
静岡から先では、この先の関ヶ原越えだけがローカル区間となる。乗り継いだ電車は4両編成だったが、空席ばかりだった。
だだっ広くまっ平らな濃尾平野が終わり、急に山と山に囲まれるこの区間。地形的にオモロイと、外の風景を眺めていたら、流石は関ケ原だけあって、徳川家康軍陣地跡などを眺めることが出来た。
■なぜか不便になった大阪の乗り換え
米原に着いてしまえば、もう大阪は目の前みたいなもの。数分接続で12両という長編成の新快速に乗り換えた。
米原では、改札から一番遠いために最も空いている、一番前の車両に乗ったのだが、次の彦根でドッと人が乗ってきてあっという間に満席に。立ち客はそれほど多くはならなかったものの、大阪までそれなりの混雑での進行となった。
米原から約一時間半、大阪には14時前に到着した。東京を朝4時過ぎに出たので、10時間はかからずに着くことができた。
新幹線ののぞみなら2時間半ほどの区間。乗り継ぎ時間がトータルで一時間くらいあるから、ざっくり6時間差くらい。やはり鈍行は時間がかかる印象だ。
ここで阪急梅田駅へ乗り換えだ。
まだ飛行機の時間までは余裕があるものの、新しくなった伊丹の見学に時間がかかる可能性もあるため、ここからも先を急いだ。
失敗だったのは、米原で一番前に乗ってしまったことだ。ここで乗り換える阪急梅田駅は大阪駅より京都寄り、つまり一番後ろ側にある。お陰でホームを一編成分約200メートル以上も引き返さねばならないことになった。しかも、案内標識に釣られて、少し遠回り経路になる中央改札へと進んでしまったうえ、神戸寄りのエスカレータが混んでいたので反対側へと回ったりと、とにかく遠回りをしてしまい、時間がかかってしまった。
※大阪駅と阪急梅田駅の乗り換えルートは、大阪駅のリニューアルに伴い大幅に変わった。
大阪駅のホーム(二階レベルにある)には阪急乗り換えの矢印が、三階の橋上改札に向けても出ているのだが、阪急には、一番京都寄り(東側)の地上改札(御堂筋口)が一番近い。乗り換えのための通路は人工地盤と横断歩道橋で、二階レベルにあるため、どちらの改札で出ても上下動の回数は変わらない。しかし、橋上改札からだと、改札外に出る際にいったん阪急とは逆側(西方向)に進まなくてはならないうえ、連絡橋に繋がる人工地盤への行き方も難しく、何より人の多い人工地盤を通る距離が長いのでオススメはできないものだった。
大阪駅が変わったおかげで、二階からのアプローチに変わってしまったため、阪急梅田駅の建物の中は狭い通路からいきなり二階改札へ行くようになった。改札に入ったあとは、ホーム中程の階段を上るようになってしまった。
阪急梅田と言えば、地上アプローチから大空間の百貨店の通路を抜けるのがこれまでの経路。大階段を三階まで一気に上がり、自動改札と列車がずらりと並ぶ阪急梅田らしい光景に出会えなかったのは、とても残念だった。
梅田からは14時の急行に間に合い、あっという間に蛍池へ到達できた。
■意外と注意が必要な徒歩入場
ここからは、モノレール、が普通だろう。しかし、伊丹空港では空港入口から調査をしなければならない。モノレールで一気にターミナル前に着けても結局空港入口まで歩いて往復しなければならなくなるし、18時頃の飛行機まではまだまだ三時間以上あり、時間的余裕も大きい。電車賃ももったいないので、蛍池からは、モノレールには乗らず、歩くことにした。
しかし、今年の酷暑は最悪だった。
空港まではわずか10分ほどの道程だ。しかし、半分ほどを占める住宅街はほぼ日陰なしだったため、10分外を歩いただけでもうヘトヘト。ペットボトルを1本飲み干すぐらい暑すぎる中での歩きになってしまった。
空港までは、モノレールの代金をケチって蛍池から歩く人も多いので、今の時期は熱中症に要注意だろう。
空港までは、住宅街を抜けて大通りに出る経路なのだが、大通りに出ると、周辺道路が大渋滞していた。何事かと思ったら、空港出口の交差点が規制され、そこを通過できない車で大混雑しており、さらに多くの警察官が出ていた。ちょうど重要な公人が伊丹に到着し、専用車で出ようとしていたところだったようで、空港入口を入って暫く歩いたところで黒塗車とすれ違った。当日から皇太子殿下が兵庫へ来られていたようなので、その到着に当たったようだった。
※空港周辺では時々こういうことが起きる。何の前触れもなくいきなり車を止められ、逃げ道なく数十分待ちぼうけになるのだ。歩きの場合は、車列が来る直前以外は、赤の横断歩道でも警察官の誘導で通してくれるから、ほとんど問題ないのだが、車の場合は、ずいぶん前から赤信号で通せんぼされてしまう。空港周辺を車で走るときは、時間に余裕を持たせることが重要だ。
伊丹には二年に一回程度は来ているものの、バタバタ通りすぎることが多く、なかなかゆっくりできていなかった。このため、久々に見学時間を取った立ち寄りになった。4月に中央エリアの改装が完了し、オシャレになったと聞いていたので、ワクワクしながらの訪問だった。
■アクセスから新サービスが続々登場
見学はまず外回りから。
前面道路の混雑緩和策として、バス乗り場を再編し、新たに有料降車レーンや有料送迎場などを新設。さらには有料駐輪場まで整備するなど、アクセス交通がらみが大きく変わっていた。実は4月の改装部分よりも気になっていたのが、この部分だった。
民間委託前から考えられてきたターミナル改修と異なり、前面道路の改修は、委託後に進んだ計画で、民間委託した効果とも言うべき事例。海外だと当たり前のようによくある送迎スペースの有料化は、まさに海外資本ならではの発想なのかもしれなかった。
個人的に一番気になったのは、有料降車レーンだった。5分までは無料だが、5分を超えると駐車場以上の料金を取られるという面白い料金設定を採用していた。前面道路の混雑緩和にはかなり効果があるようだった。
羽田とかだと出迎え待ちの車が長時間止まって道路を占領して邪魔なことがよくあるけど、そんなことは全く起きていなかった。
一方、駐輪場は悩ましい事態になっているようだった。これまでモノレール高架下に所狭しと止まっていた多くのチャリがただ移動しただけの感じだったのだ。横一列に止めるようになったので、これまでと比べて整理はされているものの、この暑い中、チャリで来る人が多いのか満車に近く、こちらは早くもキャパオーバー気味な印象だった。これまでは正式な駐輪場ではなかったので、チャリで来たくても我慢していた人がいたのだろうけど、正式に出来てしまったので、そういう人たちもチャリで来るようになってしまったのかもしれない。
とにかく暑かったが、外回りがかなり変わっていたため、汗だくになりながら、変化した所をグルリと回った。
■館内はオシャレに
そしていよいよ館内へ。
チェックインと荷物預けを済ませてから見学を始めた。
館内はまだ工事が続いているので、所々に仮囲いがされていた。特に、店舗の入れ換えが続いているようだった。
一階は、内部は南の到着口が閉じた程度で大きな変化はなく、外部にある中央エリアとバス乗り場の改装がメインだった。このほか、北到着ビルが全面的に閉じられていた。中央エリアは、新たに芸術作品も展示されるなど雰囲気が一新。バス乗り場が半減したため、コンパクトに分かりやすくなっていた。
改装が大々的に宣伝されていた二階は、中央エリアが大きく変わった上、南北では一部店舗が閉店となり、改装の続きに向けた準備が進んでいる感じだった。
二階、三階の中央エリアは、かなり変化。ど真ん中の部分を大きくいじっていた。
13番・14番付近の搭乗待合室を南北にずらして空いた空間に手荷物受取場を整備。売店区画の真ん中に到着ロビー空間を設け、モノレール駅への連絡橋と短絡させていた。
売店・飲食店区画は店舗区画が再編されただけといった印象だったが、内装は全体的にオシャレになった。
ただ、到着ロビーは小さく、待つためのベンチも少なくなってしまっていた。これまでの到着ロビーは、南はチェックインロビーと一体でごくごく小さかったものの、一ターミナルをそのまま改装した北はそれなりの大きさがあったので、新しい到着ロビーがかなり小さく感じてしまった。元々二階部分は天井も低く、今回、そこまで手を入れるのは出来なかったためか、三階との間を吹き抜けにした到着ロビーの一部分を除いて、狭苦しい印象は拭えなかった。
大空間が当たり前になってしまった空港のロビーとしてはあまり開放感がないといったところだ。ただ、その分大阪らしく店舗を詰め込んで、活気ある感じに仕上げていた。
一階、二階、三階と来て最後は屋上へ。
改装されたデッキは、前へと競り出す形になった。噴水を設けるなどの遊びも持たせており、一角にはボーネルンドの屋外遊び場も誕生。吉本興業のショップができたのに加え、アクタスも一角に子供向けの品揃えを充実させたコーナーを設けるなど、子供を呼びこんで人を増やそうとする戦略が見えた。
一方で、撮影マニアにとってはマイナス点も。柵がワイヤー化されたのだが、これまでちょうど顔を出す辺りの高さが広く空いていた空間が消滅。単純なワイヤー化なら問題がなかったのに、手前に手すりが設置されてしまったせいで、手を伸ばさないとワイヤーをクリアしての撮影が難しくなっていた。
■保安検査場内はまだまだ改装中
これで保安検査前エリアの確認は終了。一時間ほどで終わってしまったので、軽く買い物をしてから中へと入った。
保安検査後のエリアは、所々で工事の囲いが見られた。まだまだ改装中で、いまのところ大きく変わったのは中央と南端側だ。
今回はJAL利用なので、中央やや北側から保安検査を通過し、北端側の搭乗口になった。そこで、保安検査通過後は最初に南側へと向かった。
大きく変わった中央部は、搭乗待合室だった区画をドカンと到着手荷物受取場にした。このため、一番エプロン側にわずかな細い通路を残し、南北間を繋ぐ形にしていた。通路から手荷物受取場が丸見えで、雰囲気は、那覇空港の中央の細い通路によく似た感じだ(那覇のウェルカムホールに当たる部分が伊丹では手荷物受取場になっている)。ANAは南側から入って南側の搭乗口、JALは北側から入って北側の搭乗口を使うため、この連絡通路を通る人はほとんどいないのだが、数席分オシャレなイスが置いてあって13番の飛行機をゆっくり眺められる空間が出来ていた。
12番と13番は、待合室区画が少しだけ南北外側に配置替えされていて、柵で囲まれた狭い通路を少し歩く形になっていた。メインの待合室空間は、天井を高くし、白黒を基調としたシックな感じに仕上げていた。
出発と到着の分離はされなかったため、到着時に売店に寄ることは引き続き可能だった。
福岡では到着客のルートを、わざわざ三階へ一度上げ、そこから一階まで下がるというめんどくさいルートに変更してまで、出発と到着の分離を行ったのだが、伊丹はそこまではしなかったようだ。羽田の第2がそうして以降、出発と到着の分離は、絶対やらなければならないことなのかと思っていたので、ちょっと意外だった。
その後は、いつもとあまり変わらぬ、伊丹らしい天井の低い搭乗待合室を通過しつつ、南側で大きく変わった南端へと向かった。
南端には、新しいピアが一つ完成、4番と4A番の搭乗口が設けられた。このピアは、小型機用に整備されたもので、Mitsubishi Regional Jet(MRJ)にも対応していると話題になっているものだ。6月に新しい搭乗橋が設置された。
真新しくてきれいなピアだったが、搭乗口が二つあるだけの小さなもので、あっという間に確認が終了。元々あったピア内の変化を確認したら、すぐに南側の調査は終了してしまった。
そのまま北側へと引き返し。北側は、北端のピアにバスラウンジが新設されていた。
建物自体が新しくなったわけではなく、だいたいの施設配置は想像がついていたので、保安検査後エリアもすんなり調査を終了できた。
■なぜか混んでいない大分行
あとは大分行への搭乗だ。
流石は8月の土曜日。繁忙期である上に、中型機運航で座席数が少ないせいか、大分行は、かなり混んでいるようだった。事前の座席指定の数はあまり多くなく、空港でも座席指定がほとんど選べなかった。今回は、早々に指定していたので、好きな座席である最後列の、通路側を確保していたが、自分の横の窓側も、通路挟んだ反対側も指定はできず、どうもかなり混んでいるようだった。
ところが、さぞ混んでいるのだろうと機内に入ると、なぜか半分くらいしか乗客がいない。
最後列は自分の隣の窓側席には別の人がいたものの、通路を挟んだ反対側は、最後列二席もその前の二席も客がいない。ゆっくりしたかったので、離陸準備が始まる前にスッチーに言って、反対側に移らせてもらった。
運航も順調ではなく、機材到着遅れのため、出発から30分程の遅れ。到着便のラッシュに当たったせいで、滑走路手前でも待ちぼうけを食らうなど離陸するまでにも時間がかかった。座席はなんとか快適席になったけど、踏んだり蹴ったりな感じだった。
離陸は北側への飛び上がりだった。着陸はほぼいつも南側からなので、これは想定済み。しかし、そのまま左旋回して東京からの便のルートに乗るのかと思いきや、いったん180度近いターンをして神戸沖へ出てから西へと針路を変えた。ラッキーなことに神戸空港が見える角度に飛び上がってくれたので、これで写せればバッチリだったのだが、夕日に薄雲のせいで全然きれいに写せなかった。
東京からのルートに乗ったのは、姫路辺りで、すぐに岡山〜広島上空に到達した。広島上空では、豪雨の影響が見られるか気にしていたのだが、終始薄曇りでよく見えない状態。結局空の上では、空の雲以外たいした撮影はできないまま着陸体制に入ってしまった。実飛行時間は50分程。本当にあっという間に着陸となってしまった。
短時間飛行での回復は難しく、大分到着も結局30分程の遅延。欠航を危惧したジェットスターが既に到着しているのを横目で見つつ、飛行を終了。
空港到着後はそそくさとホテルへと向かった。
■今日の教訓!
・[東海道線]始発は意外と混まない←混むのは三島辺りから
・[東海道線]トイレなし電車に注意←時々はまります
・JR大阪から阪急梅田へは地上から東へ東へ←間違えると人が多い中右往左往することになります
・空港周辺では突然の通行止に要注意←車は待たされます
・[大阪国際空港]子供と一緒に遊びに来るべし←改装して子供も楽しい
■実際の旅程
08/04 SAT
自 宅04:00(自転車他)→04:45横 浜
横 浜04:54(JR東海道線)→06:16熱 海
熱 海06:19(JR東海道線)→06:37沼 津
沼 津06:53(JR東海道線)→09:01浜 松(列車そのまま)
浜 松09:10(JR東海道線)→09:45豊 橋
豊 橋09:50(JR東海道線 特別快速)→11:18大 垣
大 垣11:42(JR東海道線)→12:17米 原
米 原12:20(JR東海道線 新快速)→13:43大 阪
阪急梅田14:00(阪急宝塚線 急行)→14:13蛍 池
蛍 池14:15(徒 歩)→14:30[大阪国際空港]
[大阪国際空港]18:00(JAL2367便)→18:55[大分空港]
[大分空港]20:05(大分交通)→20:50別府北浜
(別府亀の井ホテル 宿泊)
2018年08月03日
ダイナミックに繋ぐ旅(旅行前)
※2018年11月にアップした2018年8月の旅行記です。
■2018.08 大阪国際・大分の旅行前
■野暮用ついでに空港見学
野暮用のため、真夏の本番に1日だけ大分に行かねばならなくなったので、今回は、そのついでに空港見学を考えた。
行くのは8月5日日曜日の昼間で、最繁忙期に当たる日程だった。前日は土曜日でお休みなので、翌日の月曜日に有休をとり、三連休にして行くことにした。
用事自体は日曜日の正午を挟んだ前後三時間程度の時間がとれれば済ませられるものだった。航空便の運航時刻を考慮すると、往路は、日曜日の朝イチ便だと間に合わないので、土曜日中に大分に着く必要がある。一方の復路は日曜の夜以降に大分を出て、東京には月曜日中に戻って来られれば良かった。
今回は、行くことが決まったのが2か月ほど前で、少し余裕があったので、安くて快適な往復の方法をじっくり考えることにした。
■繁忙期の価格は差が小さい
出発地は東京で、向かう先は大分だ。
繁忙期で運賃が高い可能性があるので、まずは価格を確認した。
単純に東京-大分を往復するなら、ジェットスターか、あるいは大手(JAL、ANA)なら先得/旅割を活用するのが良さそうだった。空港を変えるなら、九州側を大分より安い福岡や北九州にするのも手だ。
調べてみると、値段はいずれの区間もだいたい片道は1万5千円程度だった。1か月切ってからの運賃は福岡便・北九州便と大分便との差が大きくなるのだが、早い時期の運賃は、総じて安くしているせいか、あまり差がなかった。さらに、繁忙期でJJPが若干高くなっていたこともあり、値段差が詰まっている印象だった。
航空運賃を普通に払うなら、事前購入型割引運賃+ホテル代で、前後の交通費含めて4万円弱といったところだ。
値段だけ見ると、JJPは片道一万円を切る便があり、成田までの電車賃を考えても最も安かった。だが、一万円以下なのは夜便のみで、欠航されると代替がきかない。気象理由なら羽田も成田も似たようなものだが、成田の最終便欠航は、門限に間に合わないという、予測もできない、納得もできない、意味不明な理由でザックリ切られる。しかも、そうなった場合、翌朝九時頃までに大分に着ける手段がないので、今回は選択肢から自動的に消滅。昼の便だと、羽田の大手の事前購入型割引とそんなに変わりない値段だったので、空港まで行くのが面倒なJJP便は早々に選択肢から消えてしまった。
となると候補は羽田発着になる。
単純な大分便より福岡便の方が安いか調べてみたが、若干安いものの、大分までの電車賃を加えると大きくは変わらない値段だった。
正規航空運賃で向かうなら、単純にソラシドエアの羽田-大分便にするのが最安値そうだった。
さらに、ANAとJALが設定しているダイナミックパッケージのツアーを調べてみると、こちらはホテル代込みで三万強程度と出た。こちらも、福岡便や北九州便でも値段はほぼ変わらず。いずれにしても大分発着で考える必要がありそうだった。
ダイナミックパッケージの方が、単純に正規割引運賃より安いので、まずはそれが第一候補になった。
■別の空港を経由してみるとさらに安く!
値段はそんなところだったが、大分には春にも行ったので、空港自体の調査は不要だった。このため、羽田と大分を往復するだけならあまり旨味がない。しかし、福岡、北九州も今年初旬に行っていて、こちらもわざわざ訪問する必要がない。
何とかついでにどこかに寄りたいなあと考えていたところ、思い浮かんだのが、大分から直行便がある大阪国際(伊丹)と中部国際(セントレア)だった。伊丹-大分便、中部-大分便ともに朝昼晩に飛んでいるので、それを活用しようとしたのだ。
ちょうど伊丹は4月にリニューアルの一部が完了したところ、セントレアはB787展示施設のオープンを控えており、見学しがいのある空港となっていた。
調べてみると、これらの便も、正規割引運賃の単純往復+ホテルより、ダイナミックパッケージツアーにした方がお得だった。だいたい羽田発着より一万円ほど安い感じだ。ダイナミックパッケージは、若干の追加料金で、羽田-大分の飛行機を経由便にすることもできたりするのだが、繁忙期であるせいか、伊丹経由にすると運賃が一万円以上の幅で上がってしまい、選べる感じではなかった。
なんとか、東京-名古屋、もしくは東京-大阪間を安く行ければ、かなり格安での大分行きが可能になる。
色々考えた結果、夏休み期間の強い味方、JRの青春18きっぷを活用することにした。
ダイナミックパッケージの値段は、当然ながら、便数が多くて距離の短い伊丹便の方がセントレア便より安い。東京から各空港までの運賃は青春18きっぷなら同じ値段なので、東京-大阪間は鈍行列車で移動して、伊丹-大分線の飛行機に乗り継ぐ、伊丹経由にすることにした。本当は行きは伊丹経由、帰りはセントレア経由にするのが一番良いのだが、ダイナミックパッケージは出発空港は同一でないといけないので、大阪発のダイナミックパッケージで往復ともに伊丹経由となってしまった。
18きっぷの運賃は1日3千円弱。伊丹発着のダイナミックパッケージは二万円強だったので、トータルは実質的に三万円弱となった。鈍行で長時間列車に揺られる苦労はあるものの、JJPの最安値で往復するのとほぼ変わらない値段ながら、伊丹にも寄れるという、空港見学人にとってはベターな行程となった。
東京-大阪間は、鈍行だとだいたい10時間かかるので、伊丹-大分間は、往路土曜日夜便、復路月曜日朝便をそれぞれ使う行程を組んだ。伊丹便は三社が飛んでいて、ANA+アイベックスエアラインズが4往復、JALが3往復だが、いずれも朝昼晩に似たような時刻での運航なので、実質的には一日三(四)往復な感じ。ほぼ自動的に、行きは土曜日の最終便、帰りは月曜日の朝イチ便となった。
土曜日は、朝便は混むために高めの値段が出ることが多いが、夜便は利用する人が少ないから値段が安い。東京発だと最終便にすると欠航したらアウトだが、大阪発だと万一欠航になった場合でもギリギリ新幹線(新大阪-小倉)+特急(小倉-大分)への振替ができるので、その点では自由度が高かった。
行きは、東京を朝イチに出れば伊丹に15時位には着けるので最終便の飛行機に十分間に合う。帰りは、伊丹に10時半頃着くが、14時頃までに伊丹を出られれば東京の終電に間に合う。
※行きに金曜日夜発のムーンライトながらを取れれば、大阪到着が9時頃となり、大阪で長時間楽しめる。しかし、今回は残念ながらながらのきっぷが取れなかったので、土曜日朝イチ出発で確定した。
アクセスの予約(航空・鉄道)
飛行機とホテルは、ダイナミックパッケージで2か月ほど前に予約した。JALとANAのダイナミックパッケージを比較し、より安い値段が出たJALのツアーを組んだ。
下りの土曜日は値段が上がる傾向にあるが、それは午前便だけで、利用者が少ないと思われる最終便だからか、比較的安く予約ができた。
鈍行部分は、とにかく乗り継いで行くだけなので予約は不要。二日前に18きっぷだけ購入し出発に備えた。
現地移動の予約(レンタカー)
現地移動は空港バスだけで、あとは不要なので、予約は無しだった。
宿泊の予約
今回宿泊はダイナミックパッケージにコミコミ。一番安い値段が出た別府亀の井ホテルで予約した。
■ここまでの教訓!
・ダイナミックパッケージは必ず検討すべき←便によってはLCC級に安いです。
・実質便少ない路線に要注意←2社あっても同じような時間帯だと利用しづらい。
・18きっぷを飛行機へ繋ごう←うまく活用したい時期です。
■今回の予定旅程
08/04 SAT
自宅04:00→04:45横浜04:54(JR東海道線)→06:16熱海06:19(JR東海道線)→06:37沼津06:53(JR東海道線)→09:01浜松09:10(JR東海道線)→09:45豊橋09:50(JR東海道線 特別快速)→11:18大垣11:42(JR東海道線)→12:17米原12:20(JR東海道線 新快速)→13:43大阪/梅田14:30(阪急宝塚線)→14:43蛍池14:56(大阪モノレール)→14:59[大阪国際空港]18:00(JAL2367便)→18:55[大分空港]19:05(大分交通)→19:50別府
(別府亀の井ホテル 宿泊)
08/05 SUN
-(旅行なし)
08/06 MON
別府駅前07:02(大分交通)→07:53[大分空港]09:20(JAL2362便)→10:15[大阪国際空港]14:32(大阪モノレール)→14:35蛍池14:40(阪急宝塚線)→14:55梅田/大阪15:30(JR東海道線)→16:54米原17:06(JR東海道線 新快速)→19:08豊橋19:11(JR東海道線)→19:46浜松19:54(JR東海道線)→21:06静岡21:14(JR東海道線)→22:29熱海22:35(JR東海道線)→23:49横浜→00:30自宅
■2018.08 大阪国際・大分の旅行前
■野暮用ついでに空港見学
野暮用のため、真夏の本番に1日だけ大分に行かねばならなくなったので、今回は、そのついでに空港見学を考えた。
行くのは8月5日日曜日の昼間で、最繁忙期に当たる日程だった。前日は土曜日でお休みなので、翌日の月曜日に有休をとり、三連休にして行くことにした。
用事自体は日曜日の正午を挟んだ前後三時間程度の時間がとれれば済ませられるものだった。航空便の運航時刻を考慮すると、往路は、日曜日の朝イチ便だと間に合わないので、土曜日中に大分に着く必要がある。一方の復路は日曜の夜以降に大分を出て、東京には月曜日中に戻って来られれば良かった。
今回は、行くことが決まったのが2か月ほど前で、少し余裕があったので、安くて快適な往復の方法をじっくり考えることにした。
■繁忙期の価格は差が小さい
出発地は東京で、向かう先は大分だ。
繁忙期で運賃が高い可能性があるので、まずは価格を確認した。
単純に東京-大分を往復するなら、ジェットスターか、あるいは大手(JAL、ANA)なら先得/旅割を活用するのが良さそうだった。空港を変えるなら、九州側を大分より安い福岡や北九州にするのも手だ。
調べてみると、値段はいずれの区間もだいたい片道は1万5千円程度だった。1か月切ってからの運賃は福岡便・北九州便と大分便との差が大きくなるのだが、早い時期の運賃は、総じて安くしているせいか、あまり差がなかった。さらに、繁忙期でJJPが若干高くなっていたこともあり、値段差が詰まっている印象だった。
航空運賃を普通に払うなら、事前購入型割引運賃+ホテル代で、前後の交通費含めて4万円弱といったところだ。
値段だけ見ると、JJPは片道一万円を切る便があり、成田までの電車賃を考えても最も安かった。だが、一万円以下なのは夜便のみで、欠航されると代替がきかない。気象理由なら羽田も成田も似たようなものだが、成田の最終便欠航は、門限に間に合わないという、予測もできない、納得もできない、意味不明な理由でザックリ切られる。しかも、そうなった場合、翌朝九時頃までに大分に着ける手段がないので、今回は選択肢から自動的に消滅。昼の便だと、羽田の大手の事前購入型割引とそんなに変わりない値段だったので、空港まで行くのが面倒なJJP便は早々に選択肢から消えてしまった。
となると候補は羽田発着になる。
単純な大分便より福岡便の方が安いか調べてみたが、若干安いものの、大分までの電車賃を加えると大きくは変わらない値段だった。
正規航空運賃で向かうなら、単純にソラシドエアの羽田-大分便にするのが最安値そうだった。
さらに、ANAとJALが設定しているダイナミックパッケージのツアーを調べてみると、こちらはホテル代込みで三万強程度と出た。こちらも、福岡便や北九州便でも値段はほぼ変わらず。いずれにしても大分発着で考える必要がありそうだった。
ダイナミックパッケージの方が、単純に正規割引運賃より安いので、まずはそれが第一候補になった。
■別の空港を経由してみるとさらに安く!
値段はそんなところだったが、大分には春にも行ったので、空港自体の調査は不要だった。このため、羽田と大分を往復するだけならあまり旨味がない。しかし、福岡、北九州も今年初旬に行っていて、こちらもわざわざ訪問する必要がない。
何とかついでにどこかに寄りたいなあと考えていたところ、思い浮かんだのが、大分から直行便がある大阪国際(伊丹)と中部国際(セントレア)だった。伊丹-大分便、中部-大分便ともに朝昼晩に飛んでいるので、それを活用しようとしたのだ。
ちょうど伊丹は4月にリニューアルの一部が完了したところ、セントレアはB787展示施設のオープンを控えており、見学しがいのある空港となっていた。
調べてみると、これらの便も、正規割引運賃の単純往復+ホテルより、ダイナミックパッケージツアーにした方がお得だった。だいたい羽田発着より一万円ほど安い感じだ。ダイナミックパッケージは、若干の追加料金で、羽田-大分の飛行機を経由便にすることもできたりするのだが、繁忙期であるせいか、伊丹経由にすると運賃が一万円以上の幅で上がってしまい、選べる感じではなかった。
なんとか、東京-名古屋、もしくは東京-大阪間を安く行ければ、かなり格安での大分行きが可能になる。
色々考えた結果、夏休み期間の強い味方、JRの青春18きっぷを活用することにした。
ダイナミックパッケージの値段は、当然ながら、便数が多くて距離の短い伊丹便の方がセントレア便より安い。東京から各空港までの運賃は青春18きっぷなら同じ値段なので、東京-大阪間は鈍行列車で移動して、伊丹-大分線の飛行機に乗り継ぐ、伊丹経由にすることにした。本当は行きは伊丹経由、帰りはセントレア経由にするのが一番良いのだが、ダイナミックパッケージは出発空港は同一でないといけないので、大阪発のダイナミックパッケージで往復ともに伊丹経由となってしまった。
18きっぷの運賃は1日3千円弱。伊丹発着のダイナミックパッケージは二万円強だったので、トータルは実質的に三万円弱となった。鈍行で長時間列車に揺られる苦労はあるものの、JJPの最安値で往復するのとほぼ変わらない値段ながら、伊丹にも寄れるという、空港見学人にとってはベターな行程となった。
東京-大阪間は、鈍行だとだいたい10時間かかるので、伊丹-大分間は、往路土曜日夜便、復路月曜日朝便をそれぞれ使う行程を組んだ。伊丹便は三社が飛んでいて、ANA+アイベックスエアラインズが4往復、JALが3往復だが、いずれも朝昼晩に似たような時刻での運航なので、実質的には一日三(四)往復な感じ。ほぼ自動的に、行きは土曜日の最終便、帰りは月曜日の朝イチ便となった。
土曜日は、朝便は混むために高めの値段が出ることが多いが、夜便は利用する人が少ないから値段が安い。東京発だと最終便にすると欠航したらアウトだが、大阪発だと万一欠航になった場合でもギリギリ新幹線(新大阪-小倉)+特急(小倉-大分)への振替ができるので、その点では自由度が高かった。
行きは、東京を朝イチに出れば伊丹に15時位には着けるので最終便の飛行機に十分間に合う。帰りは、伊丹に10時半頃着くが、14時頃までに伊丹を出られれば東京の終電に間に合う。
※行きに金曜日夜発のムーンライトながらを取れれば、大阪到着が9時頃となり、大阪で長時間楽しめる。しかし、今回は残念ながらながらのきっぷが取れなかったので、土曜日朝イチ出発で確定した。
アクセスの予約(航空・鉄道)
飛行機とホテルは、ダイナミックパッケージで2か月ほど前に予約した。JALとANAのダイナミックパッケージを比較し、より安い値段が出たJALのツアーを組んだ。
下りの土曜日は値段が上がる傾向にあるが、それは午前便だけで、利用者が少ないと思われる最終便だからか、比較的安く予約ができた。
鈍行部分は、とにかく乗り継いで行くだけなので予約は不要。二日前に18きっぷだけ購入し出発に備えた。
現地移動の予約(レンタカー)
現地移動は空港バスだけで、あとは不要なので、予約は無しだった。
宿泊の予約
今回宿泊はダイナミックパッケージにコミコミ。一番安い値段が出た別府亀の井ホテルで予約した。
■ここまでの教訓!
・ダイナミックパッケージは必ず検討すべき←便によってはLCC級に安いです。
・実質便少ない路線に要注意←2社あっても同じような時間帯だと利用しづらい。
・18きっぷを飛行機へ繋ごう←うまく活用したい時期です。
■今回の予定旅程
08/04 SAT
自宅04:00→04:45横浜04:54(JR東海道線)→06:16熱海06:19(JR東海道線)→06:37沼津06:53(JR東海道線)→09:01浜松09:10(JR東海道線)→09:45豊橋09:50(JR東海道線 特別快速)→11:18大垣11:42(JR東海道線)→12:17米原12:20(JR東海道線 新快速)→13:43大阪/梅田14:30(阪急宝塚線)→14:43蛍池14:56(大阪モノレール)→14:59[大阪国際空港]18:00(JAL2367便)→18:55[大分空港]19:05(大分交通)→19:50別府
(別府亀の井ホテル 宿泊)
08/05 SUN
-(旅行なし)
08/06 MON
別府駅前07:02(大分交通)→07:53[大分空港]09:20(JAL2362便)→10:15[大阪国際空港]14:32(大阪モノレール)→14:35蛍池14:40(阪急宝塚線)→14:55梅田/大阪15:30(JR東海道線)→16:54米原17:06(JR東海道線 新快速)→19:08豊橋19:11(JR東海道線)→19:46浜松19:54(JR東海道線)→21:06静岡21:14(JR東海道線)→22:29熱海22:35(JR東海道線)→23:49横浜→00:30自宅