■2018.08.06 大分→大阪国際→(自宅)
■重複運航の伊丹便
前日の用事を済ませて、今日は朝から帰京だ。
朝イチ便で大分から大阪国際(伊丹)へと飛んだあと、鈍行を乗り継いで東京へと向かう。
まずは8時前に大分空港に着いた。ここのところ大分には何度も来ている。このため、見学するものはない。土産を物色したあとは、さっさと搭乗待合室に入り、ゆっくりしていた。
朝の伊丹行きは日本航空便とアイベックスエアラインズ便(ANA共同運航便)があるのだが、運航時刻は似たり寄ったりで5分しか差がない。以前に書いた石垣から波照間への船便みたいな感じで、1日6往復(繁忙期の今は7往復)あるのに、実質的に3往復と同じになっている残念な状態だった。
そんなこんなで9時頃の大分空港は大阪人が一気に集まる不思議な状況になっていた。
最近はこだわりで、JAL派だとかANA派みたいな感じでどちらかしか乗らないという人が多い。このため、こんな重複ダイヤでも気にならないのかもしれない。しかし、あまり航空会社にこだわりがない者からすると、ただ利便性の低いアホ臭いダイヤにしか思えない。
例えば合計6往復なら、9時IBX、11時JAL、13時ANA、15時JAL、17時ANA、19時JALみたいに2時間等間隔にもできるはず。これなら、実質的に使える便数も増え、待ち時間も読みやすいので、とりあえず空港行ってみて来た便に乗るぞという需要も奪えそうだ。しかし、今は9時IBX・JAL、14時ANA・JAL、18時ANA・JALみたいな感じで、実質的な便数が少なく待ち時間も長いので、まずは時刻を調べてみて、状況によって飛行機で行くか新幹線にするか決めよう、なんて考えることになってしまっている。せっかく奪える需要が確保できない原因のひとつとも言えそうだ。
そもそも、今の重複ダイヤは、いずれも中型機で100人以下だから、どっちかが200席くらいの飛行機を3便飛ばせば事足りる。なんだか足りない足りないと大騒ぎしている伊丹の枠を無駄遣いしているようにも思えてしまった。(伊丹は騒音問題もあるんだから、実質的に変わらないなら、便数が減るのは地元民にもメリットあるような気がするのだが、、、)
こんなような重複ダイヤの事例は全国各地で起きている。航空会社の飛行機の運用を考えれば、一日一便なら昼過ぎ、一日二便ならお客さんのピークがくる朝晩といった具合に設定されることが多い。例えば、中部-鹿児島がスカイマークとソラシドエアの参入で注目されているが、どうせ一日二往復するとしている二社は、やはり似たような朝晩運航になってしまうのだろう。昼に飛ばしてもなかなか利用者はいないだろうし、飛行機の運用はその方が都合がいい。
似たような例は、日本の玄関羽田発着の国際線でも起きている。こちらも近距離、長距離関係なく、一つの国の便は同一時間帯に集中している。電光掲示板に同じ行き先がズラズラ並ぶことも多い。ある行き先に行きたいとき、1日は24時間もあるのに、ある特定の時刻のみしか利用できないという、アホみたいなことになっているのだ。国際線は国どうしの取り決めもあるから、どうしようもない部分はあるのだけど、なんだか残念な事態だ。
各社が自社のことだけ考えれば、最も飛行機を運用しやすくかつ利用者の多い時間帯に運航したいわけだから、(他社を考慮しなければ)マーケティング的には皆同じ時間帯での運航になってしまうだろう。となると、羽田とか伊丹、福岡みたいな混雑空港の枠は行き先別に時間帯を分けて配分するといった考え方でも間違いではないのかもしれない。
※JR西日本や欧州の鉄道なんかだと、きっちり一時間ごととか二時間ごととかみたいな運行になっていることが多い。分かりやすく、何時行っても乗りやすい。なんで飛行機はそういうことができないのかなぁ。航空会社にはそんな発想がないのかと思いきや、そうでもない。東京国際(羽田)-伊丹線とか新千歳-羽田線なんかは30分サイクルになるようにJALとANA上手くずらした談合ダイヤになっている。これが可能なんだから、伊丹-大分でも実現は不可能ではないはずだ。しかし、航空会社からしてみれば、伊丹を拠点に自社で1日3往復しようとすると、今のダイヤが一番扱いやすいし、人を集めやすい。そう簡単にはいかないのだろう。
■満席なのはウソ?
カウンターで手続きをしたところ、今日の朝イチ便は満席だという。混雑している機内は好きではないので、残念だったが、さすがは夏休みといったところ。リーマン利用が多くなる月曜の朝イチ便でもあり、利用が多いようだ。
ところが、来るときと同様、機内に入ったら、空席が目立つ。往路ほどの空き空きではないものの、通路側はかなり空いている。しかも、自分の隣には誰も来ずじまいだった。
予約だけして来ない人が多いのか、それとも100人以下の飛行機だから指定できる席を絞っているのかどっちだか分からない。
自分の場合は、混雑状況と値段の関係はとても気にする(安くても混雑していると乗らず、若干高くても空いている方を選ぶ)し、座席指定出来る出来ないも便を選ぶ重要なポイント。指定するときは、前後左右の状況をかなり気にしながら指定している。こんなウソばかりだと、事前座席指定が意味なくなるので、もう少し正確な情報を出して欲しいところだった。
伊丹までの飛行は順調だった。
大分から松山、高松辺りの上空を飛んでいくのかと思っていたら、その辺りには航空路の設定がないのか、最初は少し南下して佐田岬半島の南側を東進。その後は四国山地の南側を進んで和歌山辺りから回り込むルートになっていた。
行きと同様に、今日も薄雲が出ていて見たいところが見えづらい感じ。比較的近くを飛んだ佐田岬半島や早明浦ダムなどはよく見えたものの、松山空港は遠すぎて見えず。少し離れた高松空港は雲の下で、かなり近くを通っているはずの関西国際空港すら雲に霞んでしまった。徳島空港はそれなりに見えたものの、八尾は真上過ぎて東側半分は機体に隠れて見えなかった。
※北部九州に来ることが多く、いつも松山と高松の空撮を狙っているのだが、行きは山陽、帰りは四国南部を通るので、九州路線で四国北部を通るのは、そもそも無理なようだ。
大阪三空港のひとつのはずの八尾空港。全く知られておらず、大阪三空港を関空、伊丹、神戸と思っている人も多い(神戸は大阪ではなく兵庫、伊丹も半分兵庫)。滑走路長は短いけど、滑走路は2本ある珍しい存在なのだが、、、。
■時間に余裕で名古屋寄り道を決定
伊丹空港には時間通りに着いた。
往路で調査はほぼ終えており、今日は到着手荷物受取場の調査が絶対条件なだけ。来るときは到着ロビーの人が多かったので、人の少なかった今回に到着ロビーを追加で撮影したぐらいで、11時過ぎには伊丹を出られた。
ここからは延々乗り継ぎだったが、このまま乗り継いで行くと夜8時には東京に戻れる。せっかくの機会なので、帰りに名古屋飛行場に寄ることにした。
阪急梅田駅には11時20分過ぎに到着。若干走って乗り換え、11時30分発の新快速に飛び乗り、先を急いだ。
東京への帰り際に名古屋飛行場に寄るには、だいたい四種類の方法がある。(1)名古屋駅から直行バス、(2)名古屋から中央本線に乗り換えて勝川からバス、(3)名古屋から名鉄に乗り換えて西春からバス、そして、(4)金山か中央本線の大曽根から地下鉄に乗ってさらに名鉄小牧線に乗り換えて味美からバスか徒歩、の四種類だ。
(1)の名古屋駅からのバスが一番楽だが、昼間は渋滞のリスクが大きい。(1)〜(4)のいずれのバスも30〜60分間隔程度で昼間は便数が少ない。鉄道を乗り継ぐ時刻によって最も早く空港に着けるルートが変わるので、よく調べてから選択する必要があった。
乗り継ぎ検索と時刻表を確認すると、大阪11時半発の鈍行から乗り継いだ場合は、(1)名古屋駅からのバスか、(2)勝川経由が、似たような時刻に早く空港に着ける。そこで、より安く行け、バス区間が短く渋滞リスクの少ない勝川経由で向かうことにした。
大阪からは、米原までは約1時間半で一本。数分接続で大垣行きに乗り換え、大垣からは新快速に乗り換えて小一時間。あっという間に名古屋に着いた。とにかく近い印象だ。
名古屋では五分弱の接続で、やや小走りで中央本線へと乗り換えた。
それにしても暑い日で、名古屋は最高気温が40度近くなりそうだった。中央本線はチョコマカ止まることもあって、扉が開くごとに熱風が吹き込んできてトロけそうだった。
勝川で降りてからも暑すぎてダウン寸前。数分でバスへの接続だったが、その数分を待つのも大変だった。
バスには他に地元の中学生が乗っていたが、バス到着までコンビニで待避していたようで、自分もバス停ではなく、冷房の効いたところに居れば良かった。
今回名古屋飛行場に寄りたかったのは、新たに二つの航空ミュージアムが空港区画にオープンしていたからだった。ミュージアムに入る余裕の時間はないものの、サイト用に外観だけでも撮影したかった。そして、そのついでにターミナルも覗くことにした。
あおい交通の勝川線は、東側から空港に近づくにもかかわらず、いったん空港の区画を通りすぎて西側から入り込むため、やや遠回り。勝川駅からの直線距離は短いわりに、所要時間がかかる。着いたときには、名古屋駅からのバスが既に到着していた。
空港ではまず空港バス停で下車し、ターミナル内を確認。駐輪場やバス停、到着ロビーなどちょっと変化したところを見て回った。
そのあとは、MRJミュージアムを横目に見つつ、エアポートウォーク側へ歩いて移動。あいち航空ミュージアム周辺を確認した。
特に大きく変わったのは、バス路線で、ミュージアム前にはバス停が新設されていた。あおい交通は便により経由順序が複雑になっており、空港区域でぐるり時計回りに一回転する便があったり、直行する便があったりするので、地元民が使うときには要注意な感じだった。
■時間に余裕でも、、、
さて、名古屋飛行場見学も早くに済んだ。帰宅が日付が変わってからでいいのであれば、名古屋飛行場には午後5時くらいまでなんとか滞在できるのだが、最終便は何かあったとき不安なので、少し早くに空港を出ることにした。
とは言え、ちょうど勝川方面へのバスが出たばかり。次に発車する名古屋駅行きは渋滞リスクが大きすぎるので、少し値段は高くなるものの、帰りはさらにその次に発車予定の西春経由を選択。エアポートウォーク内にある乗り場から、名鉄バスでアクセスした。
こちらは空港ターミナル前始発の路線でエアポートウォークからはまっすぐ西に進むため、最短経路で分かりやすい。おまけに西春駅には定刻よりも早く着けた。
数分遅れたら準急に乗れなくなるところだったが、これでベスト接続に早変わり。名古屋駅では小走りの数分接続で新快速に間に合った。これにより、最終便への接続のバスより一時間ちょっと早く出ただけなのに、終電から三便ほど早い接続便に乗ることができた。名古屋でのギリギリの乗り継ぎで、接続の良い便に乗れたため、24時前頃を覚悟していた自宅到着が一気に22時台頃まで早められることになった。
※東海道線は、名古屋圏内は15分間隔で新快速・特別快速が走り、静岡前後も便数は多いのだが、豊橋-浜松間と三島-熱海間でぐっと便数が抑えられ、さらに乗り換えが必要な駅での接続が上手くないことも多く、東京に深夜に着く時間帯は、東京までの乗り継ぎは30〜60分に1便程度しか利用価値がない。
接続の良い便なので、豊橋、浜松ともに短時間乗り換えで淡々と進んだ。浜松から乗った電車は5両編成だったが、往路みたいにトイレはなし。静岡近辺は、やはり、時々こういうトイレなしが挟まるようだった。
静岡までは順調だったのだが、ここで急な雷雨に。静岡で駅到着直前に雷雨のせいか待機となってから予定が狂い始めた。
静岡駅には五分ほどの遅れで着けたものの、接続の電車は遅れて出発。雨はそれほど強くならなかったものの、ここから小田原くらいまでは雷が鳴るなかでの運行となった。
実は、東海道線を通しで乗るときは、二回に一回ペースで何かしらのトラブルに遭う。初めて東海道線を通しで乗ったときは、旅行会社で禁煙車で取ったはずの寝台が、なぜか喫煙車両になっていて、一晩中臭いなかで過ごす羽目に。貨物列車の脱線事故のために東京駅で足止めを食らったムーンライトながらの中で朝まで缶詰めだったこともある。ムーンライトながらの座席のダブルブッキングには幾度となく遭遇。そして、上りでよく起こるのが、天候不良による遅延だった。このため、東海道線に乗るときは、絶対に最終接続便にはならないようにしていた。
ここ数回は遅延がなかったため、安心しきっていたのだが、久々にぶち当たってしまったようだ。
沼津位で遅れはほぼ解消したものの、今度は遅れていた御殿場線からの接続待ちで遅れが若干再発生。三島に着く直前には、新幹線が熱海-新横浜間で運転を見合わせているとの放送が入った。万一の代替交通を新幹線と考えていたため、不安を残したものの、そもそも東海道線が動いているなら問題ない。新幹線からの振替客で混む可能性はあるものの、なんとか家にはたどり着けそうだった。
ところが、丹那トンネルに入る直前に、東海道線も熱海から先は信号点検のため運休中との放送が入った。
なんというバッドタイミング。
なぜ、丹那の手前で見合わせるのか。しかも、御殿場線も新幹線も見合わせ。沼津までに分かれば、振り替えたり、ホテル宿泊したりすることもできるのに、こんな山の中で運休したらシャレにならない。
最終的になんとか熱海には着けたものの、静岡同様に到着直前に少し停車したため、少し遅れたままの状態となっていた。
新幹線は動いていないし、三島まで戻って御殿場線経由にしようにも無理な状態。熱海なら最悪宿泊には困らないから、とりあえず熱海で運行再開を待つことにした。
※スマフォで状況を確認したところ、実は、1時間以上も前から東海道線は熱海以東で運転を見合わせていたようだった。御殿場線も一部区間運休なので今回結果として意味はなかったが、本来そういう情報はせめて沼津を出る前に欲しい。状況によっては御殿場線経由に切り替えられるし、仮にこの電車が熱海まで到達しなかったとき、山の中に取り残されるのを回避できる。
熱海に着いた頃に新幹線が再開したよう(放送は一切入らなかったので詳細は不明)で、新幹線からの振替客はあまりいなかった。ただ、三島寄りの引上線に停車していた、接続するはずのアクティーがなかなか入線しなかったため、ホームは混雑していた。自分は、改札から一番遠い後端の車両にさっさと並んでいたために座れたが、車内に入ってから、伊東線からの乗換客を待ったり、別のホームに停まっていた電車より先に出発することが決まったりしたせいで、徐々に立ち客が増え、ちょっとした満員電車のようになっていった。
ちょうど時間をかけた復旧が終わったタイミングだったためか、幸いなことに運休はなんとすぐに解消。熱海を10分遅れ程度で出発できた。ところが、今度は連続降雨量による速度規制に引っ掛かってしまい、小田原までトロトロ運行に。元々快速アクティーだったものが各停に変更されたためにさらに遅れが拡大し、結局、一時間ほど遅れての運行になってしまった。
結局、自宅最寄駅には日付が変わってからの到着となった。最終バスには間に合わず、徒歩での帰宅になってしまった。
名古屋を早く出たから良かったものの、最終便接続の電車だったら東京までたどり着いていたかどうかも分からなかった。
最後の最後は綱渡り、そんな感じで今回の旅も終了した。
■今日の教訓!
・[名古屋飛行場]時刻によってアクセス変化←バスダイヤをよく調べておこう
・[名古屋飛行場]あおい交通は経路に注意←空港先回りとミュージアム先回りなど様々
・18きっぷはダイヤ乱れに要注意←最終便帰宅はできるだけ避けよう
■実際の旅程
08/06 MON
別府駅前07:02(大分交通)→07:53[大分空港]
[大分空港]09:20(JAL2362便)→10:15[大阪国際空港]
[大阪国際空港]11:02(大阪モノレール)→11:05蛍 池
蛍 池11:10(阪急宝塚線)→11:25阪急梅田
大 阪11:30(JR東海道線 新快速)→12:53米 原
米 原13:00(JR東海道線)→13:35大 垣
大 垣13:41(JR東海道線 新快速)→14:13名 古 屋
名 古 屋14:16(JR中央本線)→14:34勝 川
勝川駅前14:45(あおい交通)→15:04[名古屋飛行場]
エアポートウォーク16:20(名鉄バス)→16:40西 春
西 春16:44(名鉄犬山線 急行)→16:55名鉄名古屋
名 古 屋17:00(JR東海道線 特別快速)→17:56豊 橋
豊 橋18:02(JR東海道線)→18:36浜 松
浜 松18:38(JR東海道線)→19:50静 岡
静 岡20:04(JR東海道線)→21:23熱 海
熱 海21:28(JR東海道線 快速)→22:35横 浜 ※遅延で23:30頃
横 浜23:30(自転車等)→00:15自 宅