2025年11月01日

熊本_鉄道JRと共に取組む合意

■熊本空港(阿蘇くまモン空港)  アクセス鉄道整備について共に取り組むことをJR九州と大筋合意

熊本県と九州旅客鉄道(JR九州)は10月30日、共同記者会見を行い、熊本空港アクセス鉄道(新線区間6.8km)の整備と豊肥本線の輸送力強化について、前向きかつ真剣な協議を重ねて共に取り組むことに大筋合意したと発表しました。

今回は二者が協力して取り組む事項として、主に五点の発表がありました。
・アクセス鉄道の施設は県が中心となって設立する予定の第三セクターが整備、整備後の列車の運行はJR九州が運行主体(上下分離方式)。
・熊本駅から空港までより早く移動できる快速列車を走らせるために、豊肥本線自体の輸送力強化。
・沿線活性化等に向け、熊本県とJR九州が連携して取り組む。
・熊本空港アクセス鉄道開業前までに、利便性が更に向上できる強化策はないか引き続き検討を進める。
・豊肥本線の抜本的な輸送力強化。

熊本空港アクセス鉄道については、10月1日に細かく調査・検討した結果を公表しています。
今回の結果は、PRに既に使われていたものの、肥後大津経由のルートを選定した元々の計画ではオマケ程度だった、、豊肥本線を輸送力増強した快速運転化(熊本空港〜熊本駅間39分)が初めて正式に採用されました。この結果、運行便数は大幅増加、所要時間短縮が前提となり、2035年度に当初4,900人/日だった需要予測が6,500人/日に大幅に増加。元々公表されていなかった運賃もしれっと増加するとして発表されています。
物価人件費の高騰などや豊肥本線輸送力増強費用を入れ込んだことで、事業費が410億円から670億円に大幅増加しましたが、収入側の数字マジックの結果、費用便益分析(B/C)が30年で1.03から1.21に大幅改善するとしていました。
三里木案などの比較対象はB/Cが1以下なので却下されたのですが、こういう数字マジックで大幅改善するなら、その内容で比較をし直さないのは不思議なところ。国から金を引っ張ってくるためにはB/Cが1以上であることが絶対条件なので、うまく競争相手を蹴落としてから、金を引き出すためによく魅せかけているといった具合でしょうか。

なお、豊肥本線の輸送力増強は、まず60億円ですぐにできること(「行違い化(東海学園前駅)」「同時進入化(武蔵塚駅、原水駅)」など)を行うとしており、それが、今回発表の2項目に当たります。これだけで、熊本駅までの所要時間が、当初計画の44分(新駅停車を考慮すると48分)から39分に劇的に短縮できるとしています。
これとは別に5項目目として豊肥本線の抜本的な輸送力強化を掲げています。熊本空港〜熊本駅間は直線距離で17キロしか離れていないにもかかわらず39分もかかるため、抜本的輸送力増強で、さらなる時間短縮ができるのか注目されます。

それにしても、熊本空港アクセス鉄道整備が610億円(時短効果8分(現行バス15分→鉄道快速7分)かかるのに対し、豊肥本線の輸送力増強は10分の1のわずか60億で済むのに9分もの時間短縮ができる驚愕の事実が判明しました。
この豊肥本線の輸送力増強がすぐに実現すれば、現行の阿蘇くまもと空港ライナー(無料)を活用し、肥後大津駅経由で、空港から熊本駅まで47分(空港〜肥後大津駅間無料バスで15分+今回発表の32分/新駅整備前なら43分?)でアクセスできるようになりますが、それに今すぐ取り組もうとしていないところ、熊本空港〜熊本市中心部間の所要時間短縮を真剣には考えていないのかもしれませんね。

※熊本空港アクセス鉄道の第一の整備目的は、熊本空港〜熊本市中心部間のアクセス改善です。熊本空港〜熊本市中心部(比較的手前側の通町筋)間は、現行のバスで乗換無最速39分のところ、今回の鉄道整備で乗換付最速45分程度に改善?します。

空港アクセス鉄道整備とJR豊肥本線輸送力強化に係る県とJR九州の共同記者会見(熊本県公式サイト)
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/215/248546.html
空港アクセス鉄道に係る調査・検討結果について(概算事業費、需要予測、B/C等)(熊本県公式サイト)
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/215/247871.html
ラベル:熊本空港 鉄道便
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2025年10月26日

熊本_空港概要(就航路線)

情報交通ホットライン/日本空港情報館/熊本空港(阿蘇くまモン空港)(就航路線)
日本空港情報館
熊本空港(阿蘇くまモン空港)
就航路線

■就航路線(国内線)
  ANA   AJX   APJ   SFJ   ADO   SNA   ORC  
  JAL   TZP   JTA   JJP   SJO   RAC   AMX  
  IBX   FDA   SKY   TOK   NCA   NJA   DAK   TAL   EXC
 

令和7年10月25日現在、国内線はJAL(日本航空・ジェイエア)、ANA(全日本空輸・ANAウイングス)、ソラシドエア、フジドリームエアラインズ、天草エアライン、ジェットスター・ジャパンにより6路線が運航しています。
就航先運航会社
( )内は共同運航による運航会社
成田国際(成田)JJP(JAL*d1)
東京国際(羽田)JAL・SNA(ANA)・ANA
名古屋(小牧)FDA(JAL)
大阪国際(伊丹)ANA*d7・AMX(JAL)・JAL*d3
天草AMX(JAL・ANA)
那覇ANA*d7
*d0:一部曜日のみの運航
*d1:JAL共同運航便はJAL国際線との乗継時のみ
*d2:定期チャーター便(航空券のみを個人で直接予約可能)
*d3:JARによる運航便あり
*d4:ANKによる運航便あり
*d5:神戸(マリンエア)経由便
*d6:JEXによる運航便あり
*d7:AKXによる運航便あり

※AMX(JAL)大阪国際・AMX(JAL・ANA)天草は、機材整備のため短期間運休することがあります(一週間以内の運休は記載しません)。


就航路線変遷(平成21年04月01日以降)
※令和07年03月30日:ANA*d7中部国際 運休
※令和06年04月27日:FDA(JAL)静岡 就航(期間運航化)
※令和06年01月09日:FDA(JAL)静岡 運休
※令和05年03月23日:JJP(JAL*d1)成田国際・JAL東京国際・SNA(ANA)東京国際・ANA東京国際・FDA(JAL)静岡・FDA(JAL)名古屋・ANA*d7中部国際・ANA*d7大阪国際・AMX(JAL)大阪国際・JAL*d3大阪国際・AMX(JAL・ANA)天草・ANA*d7那覇 暫定旅客ターミナルビル発着から新旅客ターミナルビル発着に変更
※令和04年10月30日:AMX(JAL)天草 ANA共同運航便化(AMX(JAL)→AMX(JAL・ANA))
※令和03年09月23日:FDA静岡 JAL共同運航便化(FDA→FDA(JAL))
※令和03年07月16日:FDA静岡 就航
※令和02年10月25日:JJP(JAL*d1)関西国際 運休(10/24最終運航)
※令和02年04月07日:JJP(JAL*d1)成田国際・JAL東京国際・ANA東京国際・SNA(ANA)東京国際・FDA(JAL)名古屋・ANA*d7中部国際・ANA*d7大阪国際・JAL*d3大阪国際・AMX(JAL)大阪国際・JJP(JAL*d1)関西国際・AMX(JAL)天草・ANA那覇 国内線旅客ターミナルビル発着から暫定旅客ターミナルビル発着に変更
※令和元年12月01日:AMX(JAL)大阪国際 就航、JAL(AMX)*d3大阪国際 AMX共同運航終了
※令和元年08月01日:AMX(JAL)大阪国際 運休(7/31最終運航)、JAL*d3大阪国際 AMX共同運航便化
※平成30年10月27日:JJP(JAL*d1)関西国際 就航
※平成29年07月01日:AMX(JAL)大阪国際・AMX(JAL)天草 再開
※平成29年06月21日:AMX(JAL)大阪国際・AMX(JAL)天草 運休(6/20最終運航、期間運休)
※平成28年04月20日:定期便全路線再開(AMX(JAL)大阪国際・AMX(JAL)天草・ANA那覇 運航再開)
※平成28年04月19日:定期便運航再開(成田国際・東京国際・名古屋・中部国際・大阪国際 運航再開)
※平成28年04月16日:熊本地震被災のため全定期便運休
※平成28年03月27日:JJP(JAL*d1)関西国際 運休(3/26最終運航)
※平成28年02月20日:AMX(JAL)大阪国際・AMX(JAL)天草 就航
※平成27年10月25日:JJP(JAL*d1)中部国際 運休(10/24最終運航)
※平成27年08月24日:AMX(JAL)大阪国際・AMX(JAL)天草 運休(8/23最終運航)
※平成27年04月01日:AMX大阪国際・AMX天草 JAL共同運航便化
※平成26年10月26日:JJP(JAL*d1)成田国際・JJP(JAL*d1)中部国際・JJP(JAL*d1)関西国際 就航
※平成26年10月01日:JEX合併によりJALに変更(JAL*d6→JAL)
※平成26年04月01日:SKY東京国際 運休(3/31最終運航)
※平成25年07月13日:AMX大阪国際・AMX天草 就航
※平成25年07月01日:AMX大阪国際・AMX天草 運休(期間運休)
※平成25年03月31日:SNA(ANA)那覇 運休、ANA那覇 就航
※平成25年02月25日:AMX大阪国際・AMX天草 就航
※平成25年02月12日:AMX大阪国際・AMX天草 運休(期間運休)
※平成24年10月01日:SKY神戸 運休(09/30最終運航)
※平成24年04月01日:ANK合併によりANAに変更
※平成23年08月01日:FDA静岡 運休(07/31最終運航)
※平成23年03月27日:JAL*d3名古屋 運休(03/26最終運航)、FDA(JAL)名古屋 就航
※平成22年12月15日:AMX大阪国際 就航
※平成22年10月31日:SKY*d5東京国際 運休(10/30最終運航)、JAL*d3大阪国際・SKY東京国際 就航
※平成22年10月12日:AMX神戸 運休(10/11最終運航)
※平成22年10月01日:SKY神戸・SKY*d5東京国際 就航
※平成22年02月01日:JAL中部国際 運休(1/31最終運航)
※平成21年11月01日:JAL*d6大阪国際 運休・ANA那覇 運休(10/31最終運航)、SNA(ANA)那覇 就航
※平成21年07月23日:FDA静岡 就航
※平成21年04月01日:JAL*d6大阪国際 就航

(期間運航路線)
・FDA(JAL)静岡(R06年01/08以前は通年運航)
 R06年 04/27-05/06・08/09-08/18・12/28-12/31
 R07年 01/01-01/05・04/26-05/06・08/08-08/17
・FDA*d2高知
 R06年 04/27-05/06・08/09-08/18

※事前購入型または特定便のみしかない乗継割引設定路線は平成25年7月から公開を終了しました。(H22.4.1 ANA新千歳・函館・大館能代・秋田・庄内・仙台・福島・新潟・富山・小松・能登 新設、H23.2.1 JAL新千歳・函館・青森・三沢・秋田・山形・仙台・新潟・小松 新設、H25.3.31 ANA稚内 新設)

(新型コロナウイルス感染症パンデミックに伴う長期欠航・曜日運航)
・JJP(JAL*d1)成田国際 長期欠航:R02年 04/01-06/30、R03年 01/21-03/18
 曜日運航:R02年 07/01-07/21・08/18-12/14、R03年 01/14-01/20・04/14-04/26・05/10-06/29・09/08-09/15
・JJP(JAL*d1)関西国際 長期欠航:R02年 04/01-07/22
 曜日運航:R02年 07/23-07/31・08/18-10/24
・AMX(JAL)大阪国際 長期欠航:R02年 04/01-06/30
・AMX(JAL)天草 長期欠航:R02年 04/01-06/30
・ANA*d7中部国際 長期欠航:R02年 04/17-05/31
・ANA*d7大阪国際 長期欠航:R02年 04/18-05/06
・ANA東京国際 長期欠航:R02年 04/20-05/31
・ANA那覇 長期欠航:R02年 04/20-08/06・08/18-12/24、R03年 01/06-04/28・05/06-12/23(12/22)、R04年 01/18-03/17・04/02(出発便4/3は運航後欠航、到着便4/1欠航・4/2運航後欠航)-04/27
 曜日運航:R03年 04/29-05/05、R04年 01/05-01/17・05/10-06/16
・JAL*d3大阪国際 長期欠航:R02年 05/07-06/14、R03年 02/01-03/11
・FDA(JAL)名古屋 長期欠航:R02年 04/28-06/11
 曜日運航:R03年 02/01-02/27
・FDA(JAL)静岡 曜日運航:R04年 02/07-03/10

■就航路線(国際線)
令和7年10月25日現在、国際線はティーウェイ航空、アシアナ航空、大韓航空、イースター航空、スターラックス航空、チャイナエアラインにより4路線が運航しています。
就航先運航会社
( )内は共同運航による運航会社
[韓国]ソウル ICN(仁川)TWB・KAL
[韓国]プサンESR
[台湾]台北 TPE(桃園)SJX・CAL
[台湾]高雄CAL
*i1:定期チャーター便

就航路線変遷(平成21年04月01日以降)
※令和07年10月28日:CES上海 運休(10/24最終運航)
※令和07年10月27日:AARソウル 運休(10/25最終運航)
※令和07年07月11日:CES上海浦東 就航
※令和07年07月01日:CRK香港 運休(6/26最終運航)
※令和07年02月03日:CAL高雄 再開
※令和06年12月19日:ESRプサン 就航
※令和06年11月24日:KALソウル仁川 就航
※令和06年11月07日:AARソウル仁川 就航
※令和06年03月31日:HKE香港 運休(3/29最終運航)
※令和05年12月02日:CRK香港 就航
※令和05年11月01日:HKE香港 再開
※令和05年09月18日:CAL台北桃園 就航
※令和05年09月01日:SJX台北桃園 就航
※令和05年03月23日:TWBソウル 国際線旅客ターミナルビル発着から新旅客ターミナルビル発着に変更
※令和05年01月05日:[国際線定期便運航再開]TWBソウル仁川 就航
※令和02年03月11日:[国際線定期便全便欠航]HKE香港 長期欠航
※令和02年02月28日:CAL(JAL)高雄 長期欠航
※令和元年10月27日:ASV(AAR)ソウル 運休(10/24最終運航)
※令和元年08月19日:TWB大邱 運休(8/17最終運航)、TWBソウル 運休(8/18最終運航)
※令和元年07月20日:HKE香港 就航
※平成31年03月31日:HKE香港 運休(3/28最終運航)
※平成30年11月29日:TWB大邱 就航
※平成30年05月20日:HKE*i1香港 定期便化
※平成29年11月16日:HKE*i1香港 就航
※平成29年10月29日:ASV*i1ソウル 定期便化
※平成29年04月28日:TWBソウル仁川 就航
※平成29年04月02日:ASV*i1ソウル仁川 就航
※平成29年02月21日:CAL高雄 JAL共同運航便化
※平成28年06月03日:CAL高雄 再開
※平成28年04月16日:熊本地震被災のため全定期便運休(AAR(ANA)ソウル仁川・CRK香港 欠航継続)
※平成27年12月14日:CRK香港 就航
※平成27年10月25日:MDA*i1高雄 運休(10/23最終運航)、CAL高雄 就航
※平成26年10月26日:MDA*i1高雄 就航

※「情報交通ホットライン」は日本の空港を紹介する私設サイトです。
※熊本空港(阿蘇くまモン空港)の公式サイトではありません。

開設月日 2024.04.26
初調査日 2007.12.17
前調査日 2025.03.10

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2025年10月15日

熊本_空港概要(総合)

情報交通ホットライン/日本空港情報館/熊本空港(阿蘇くまモン空港)(総合)
日本空港情報館
熊本空港(阿蘇くまモン空港)


KMJtop.jpg
熊本空港(阿蘇くまモン空港)
2025年巳年イチオシ空港
「巳年」は熊本空港へ行こう!

阿蘇熊本には龍→蛇にまつわる名所がたくさん!
今年は復興完了した熊本で飛び上がろう!

■飛行場の概要
熊本県上益城郡益城町・菊池郡菊陽町・菊池郡大津町にまたがる国管理空港(旧・第2種空港)です。(旅客ビルは益城町・菊陽町側)
昭和46年4月、旧熊本飛行場にかわる新空港として開港した、熊本県中部に位置する熊本の空の玄関です。九州有数の観光地「阿蘇」にも近く、平成19年4月から「阿蘇くまもと空港」の愛称が付けられていますが、令和7年10月15日から令和8年3月15日まで期間限定で「阿蘇くまモン空港」に変更されています。
平成28年4月に発生した熊本地震により、旅客ターミナルビルが大きな被害を受けました。平成29年2月26日全面復旧しましたが、被災した旅客ターミナルの建て替えが決定。令和2年4月7日にそれまでの国内線旅客ターミナルが閉館し、国内線はターミナル建て替え中に利用する暫定ターミナルへ移転。令和5年3月23日、国際線も使用する新旅客ターミナルビルがオープンしました。
特定運営事業等の運営移行が始まっており、令和元年7月にビル施設等事業の民間委託を開始。令和2年4月1日、完全民営化がスタートしました。


■飛行場種別:国管理空港(旧・第2種空港)
■設置管理者:(設置管理)国土交通大臣(運営権者)熊本国際空港
■滑走路延長:3000m
■空港コード:KMJ/RJFT
■旅客ビル管理者:熊本国際空港※
※旅客ビルは令和元年6月30日まで熊本空港ビルディングが管理運営していました。


※就航路線は令和7年10月15日、そのほかの情報は特記以外令和7年3月現在のものです。
SKYVIEW
福岡→バンコク便の左窓席から撮影(平成29年6月)。空港北西側上空。
kmj000a.jpg kmj000b.jpg
熊本空港は、高遊原と呼ばれる台地の上にあります。阿蘇ユネスコジオパークの構成サイトになっている高遊原台地は、愛称にもある阿蘇の西側外輪山の大峯火山から流れ出た溶岩で出来た台地で、空港はその先端部に位置しています。
台地上は畑が広がる一方、台地周辺は台地から一気に約100メートル程度の下がった低地で、水が豊富な田んぼの多い平野が広がっています。
空から見ると、空港付近はぽっかりと浮かぶ島のように見え、流れ出した溶岩台地にあることが一目で分かります。熊本は火の国や水の国とも呼ばれていますが、それらを実感できる風景が広がっています。
周辺は平成28年4月の熊本地震で大きな被害が出た地域です。

■ターミナル地区
KMJ000.jpgターミナル地区
(写真は令和6年9月撮影)
熊本空港は滑走路が東西方向に延びています。空港施設は滑走路より南側のほぼ全面に展開。東側から熊本県総合防災航空センター、崇城大学南ウイング、西日本航空機サービスとエス・ジー・シー佐賀航空、崇城大学、ターミナル地区、陸上自衛隊それぞれのエプロンが並んでいます。ここまでたくさんのエプロンが並んでいるのは珍しいです。
旅客ターミナル地区はその中央にあります。
空港のメインエリアとなっており、旅客ターミナルビル、管制塔、貨物ビル、駐車場等が立ち並んでいます。
旅客が利用する建物は、旅客ターミナルビル、そらよかダイニング、そらよかビジターセンターの3つで、航空関連施設は旅客ターミナルビル1つです。そらよかビジターセンターは旧暫定旅客ターミナルを再活用しています。

→「旅客ターミナルビル
→「そらよかビジターセンター(旧暫定旅客ターミナルビル)

■その他の施設等
KMJ032.jpgそらよかパーク
(写真は令和6年9月撮影)
別棟(そらよかダイニング)と別棟(そらよかビジターセンター)の間に広場(そらよかパーク)があります。
直接屋上展望デッキへ上がれる外階段があります。

※令和06年10月26日:そらよかパーク 新設
KMJp016.jpgそらよかパーク(モニュメント等)
(写真は令和7年3月撮影)
そらよかパークには、くまモンと「KUMAMOTO」の大きなモニュメントや、陶板レリーフ作品(雲上の岳神=高津明美氏)が設置されています。
雲上の岳神は、旧旧国内線ターミナル内にあった作品です。令和6年に移設し再公開されたものです。

※令和06年10月26日:そらよかパーク内のモニュメント 新設
KMJ035.jpgほじょ犬トイレ
(写真は令和5年9月撮影)
旅客ターミナルビル本館と別棟(そらよかダイニング)との間にほじょ犬トイレがあります。
小さな建物が独立して整備されています。
16.jpgイメージキャラクターあそらくん
(写真は平成23年7月撮影)
平成21年5月、阿蘇くまもと空港PR推進協議会がイメージキャラクターとしてあそらくんを制定しました。全国から寄せられた公募作品から命名されたもので、阿蘇と空をミックスした名称。火の国の赤と水の都の青の翼、阿蘇五岳と草原をイメージした帽子をかぶるデザインです(令和7年現在写真の模型は展示されていません)。
KMJ032.jpg三井のすずちゃん
(写真は令和5年9月撮影)
運営の民間委託で三井不動産が出資していることから、旅客ターミナル3階出発ロビーの巨大広告は三井グループの広告で占められています。三井のすずちゃんも熊本に降臨しています。(1階は熊本の地元の広告が多いです。)
三井のすずちゃんの下には大量のカプセルトイ販売機が並んでいました。

■アクセス施設
KMJ021.jpg地上アクセス施設(路線バスのりば)
(写真は令和5年9月撮影)
バスのりばは、カーブサイドの東側部分、別棟前を中心に設置されています。歩道を斜めに切り欠く三角形状バスベイが採用されています。
3番〜6番の4か所で発着しています。(熊本駅前行は昼間20分に1本程度の高頻度運行/熊本駅前まで各停で約58分)
空港ライナーは最寄駅の肥後大津駅までの無料バスです。
■3番
熊本県 熊本市内方面:
 空港リムジンバス AP-1系統特別快速便 熊本桜町バスターミナル行=九州産交バス
熊本県 阿蘇方面:路線バス 阿蘇山上線 阿蘇山上ターミナル行=九州産交バス*a
大分県 大分方面:特急やまびこ号 [阿蘇駅前経由]大分県庁正門前行=九州産交バス・大分バス
大分県 別府方面:九州横断バス  [阿蘇駅前経由]由布院駅前バスターミナル行・別府駅前本町行・瀬の本(三愛レストハウス)行=九州産交バス
宮崎県 延岡方面:特急たかちほ号 [高森駅交流施設経由]延岡駅行=九州産交バス・宮崎交通
熊本県 高森方面:快速たかもり号 TM系統 高森中央行=九州産交バス
■4番
熊本県 熊本市内方面:
 空港リムジンバス AP-2系統各停 熊本駅前行*C=九州産交バス
 空港リムジンバス AP-3系統各停 [熊本駅前経由]西部車庫行*C=九州産交バス
 快速たかもり号  TM系統 [熊本駅前経由]西部車庫行*D=九州産交バス
 特急たかちほ号  熊本駅前行*B=九州産交バス・宮崎交通
 特急やまびこ号  熊本駅前行*B=九州産交バス・大分バス
 九州横断バス   熊本駅前行*A=九州産交バス
 路線バス 阿蘇山上線 熊本駅前行*A=九州産交バス*a
■5番
熊本県 熊本市内方面(路線バス):
 路線バス 熊本駅直行便   [熊本駅前経由]西部車庫行*E=九州産交バス
 路線バス K4-2系統 熊本駅前行*F=九州産交バス
熊本県 八代方面:すーぱーばんぺいゆ 神園交通外港車庫行・くまモンポート前行=神園交通
熊本県 天草方面:天草産交行=九州産交バス
■6番
熊本県 大津方面:空港ライナー 肥後大津駅行(無料の乗り合いタクシー)
熊本県 益城方面:益城・西原空港ライナー 木山交通広場行=熊交観光タクシー(予約制)
熊本県 西原方面:益城・西原空港ライナー 西原村総合体育館行=熊交観光タクシー(予約制)

*a:阿蘇山上線は冬期運休(運休期間=R5年度 12/18-2/29)

◆熊本市内方面は、経路地が同じようで微妙に異なる様々な路線が乗り入れていますので注意が必要です。停留所数は、路線バスだから多い、リムジンだから少ないとなっているわけではないので、把握は非常に難しいです。最も便数が多いのは、空港リムジンバスです。目的地に近い停留所に停まるかどうかを乗車前に確認することをおススメします。
※分類上は全て「乗合バス」ですが、空港輸送に特化した路線を「空港リムジンバス」、市中を走る一般的なバス路線を「路線バス」、都市間輸送の中長距離乗合バス(一般的に高速バスですが熊本は高速ないので、、、)を記載無し(特急・快速)として掲載しています。
<停留所>
*A)[九州横断バス・路線バス阿蘇山上線]:益城インター口・熊本県庁前・通町筋・熊本桜町バスターミナル・ANAクラウンプラザホテル熊本ニュースカイ・熊本駅前
*B)[特急たかちほ号・特急やまびこ号]:経由Aの各停留所に加え、益城インター口-熊本県庁前間に東町中央・自衛隊前 追加、熊本県庁前-通町筋間に水前寺公園前・味噌天神 追加、ANAクラウンプラザホテル熊本ニュースカイは未経由
*C)[空港リムジンバス]:経由Bの各停留所に加え、阿蘇くまもと空港-益城インター口間にテクノリサーチパーク入口・テクノ団地入口・グランメッセ前 追加、熊本桜町バスターミナル-熊本駅前間に河原町・商工会議所前・ANAクラウンプラザホテル熊本ニュースカイ 追加、熊本駅前-西部車庫間に蓮台寺 追加
*D)[快速たかもり号]:経由Cの各停留所経路に加え、味噌天神-通町筋間に 交通局前 追加
*E)[路線バス熊本駅直行便]:(空港で乗車したあと降車できる停留所)熊本駅前・二本木口・田崎橋・西部車庫(乗車専用停留所として8か所にも経由)
*F)[路線バスK4-2系統]:テクノリサーチパーク入口など38か所を経由

<空港→熊本市内は利用可、熊本市内→空港は利用不可(空港←→阿蘇・高森・大分県・宮崎県方面は双方向とも利用可)のバスあり>
空港から熊本市内方面行へは乗り入れる全路線に乗車できますが、熊本市内からは空港で降車できない路線が4路線あります。
路線バス阿蘇山上線、特急たかちほ号、特急やまびこ号、九州横断バス

◆阿蘇方面(阿蘇駅前)へは2路線が運行(特急やまびこ号・九州横断バス)。阿蘇駅前から各方面へ分かれていきます。阿蘇駅前までの途中停留所は路線により異なります。阿蘇山上線は阿蘇駅前方面には行きません。
・[九州横断バス]:大津駅南口、乙姫ペンション村入口、カドリー・ドミニオン前
・[特急やまびこ号]:九州横断バスの各停留所に加え、大津駅南口-乙姫ペンション村入口間に、アーデンホテル阿蘇・赤水駅前 追加

◆高森方面(高森駅交流施設)へは2路線が運行(快速たかもり号・特急たかちほ号)。高森駅交流施設までの途中停留所は路線により異なります。
・[特急たかちほ号]:停留所が少なく、高森駅交流施設までJA久木野給油所横、道の駅あそ望の郷のみの停車です。(快速たかもり号は道の駅あそ望の郷は未経由)

※令和07年10月01日:天草産交行、木山交通広場行・西原村総合体育館行 新設
※令和07年03月01日:くまモンポート前行 新設
※令和06年09月01日:高森中央行 運休、高森駅交流施設行 新設
※令和06年03月01日:阿蘇山上ターミナル行 新設
※令和05年12月18日:阿蘇山上ターミナル行 運休(冬期運休)
※令和05年07月16日:AP-1系統特別快速便熊本桜町バスターミナル行・AP-2系統各停熊本駅前行 新設、AP系統西部車庫行 系統名をAP-3に変更
※令和05年04月01日:阿蘇山上ターミナル行 新設
※令和05年03月23日:バスのりばを新旅客ターミナル前に移転
KMJ021-2.jpg地上アクセス施設(バス発券所)
(写真は令和5年9月撮影)
バスのりば前にバス発券所があります。
有人窓口はなく、自動券売機のみです。車内精算もできるため、利用している人はあまり多くありません。令和6年11月から全国交通系ICカードが使用できなくなりました(くまモンのICカードしか使えません)。車内では現金かクレジットカードのタッチ決済のみ利用可能です。自動券売機では、タッチ式ではないクレジットカードも使用できます。

※令和06年11月16日︰全国交通系ICカード使用停止
KMJ026.jpg
▲西端団体バスのりば
KMJ027.jpg
▲東端団体バスのりば
地上アクセス施設(団体バスのりば)
(写真は令和5年9月・令和6年9月撮影)
旅客ターミナルビルカーブサイドの西端、東端に団体バス用ののりばがあります。

※令和06年10月26日:東端に団体バス用ののりば 新設
KMJ022.jpg
▲P1駐車場
KMJ021p2.jpg
▲P2駐車場
地上アクセス施設(駐車場)
(写真は令和5年3月・令和7年3月撮影)
熊本県中部に位置するため、自動車でのアクセスが重要です。駐車場は、ターミナル前にP1駐車場、そらよかビジターセンター脇にP2駐車場、500メートルほど離れた東方にP3とP4駐車場があります。いずれも有料(一定時間までは無料、P3・P4のほうが安いです)。
P1の立体駐車場区域に815台分、P2、P3、P4も合わせた総台数は2,379台分です。
P1に電気自動車急速充電スタンドも設置されています。

この空港周辺は多くの民間駐車場が立地しています。民間駐車場は、ターミナルがある空港南側だけでなく、滑走路を挟んだ北側にも点在しています。

※令和06年12月20日︰P2駐車場 新設(218台分)
※令和06年12月10日︰P2駐車場 P4に名称変更
※令和03年03月20日:P1立体駐車場 開業
KMJ028.jpg地上アクセス施設(降車レーン)
(写真は令和5年9月撮影)
ターミナルの目の前、道路を渡った島状になっている部分は降車レーンです。
降車専用レーンは、5分無料で、5分を超えると駐車場よりも高額の料金を取られる短時間利用スペースです。
カーブサイドは一般車の駐停車が禁じられているので、出発便利用者を降車させるのに便利です。5分を超えると高額なので、降車でも時間がかかる場合や到着便の利用者を待つ場合には駐車場の30分無料を活用する方が良いと思われます。(ですので名称も乗降レーンではなく降車レーン。)
KMJ023.jpg地上アクセス施設(レンタカー基地)
(写真は令和5年3月撮影)
平成21年1月、ターミナルエリア東方にレンタカー基地ができています。
ガソリンスタンド併設。バジェットレンタカー、熊本日産レンタリース、オリックスレンタカー、日産レンタカー、タイムズカー、ニッポンレンタカーが並んでいます。
少し離れているので、そらよかビジターセンター内のレンタカーカウンタで受け付けたのち、送迎車により送迎になります。
KMJ024.jpg地上アクセス施設(カーシェアリング)
(写真は令和5年3月撮影)
令和3年4月にカーシェアリングが始まりました。カレコ・カーシェアリングクラブがP3駐車場で受け渡しを行っています。

※令和03年04月01日:カーシェアリング 開業(カレコ・カーシェアリングクラブ)
KMJ025.jpg地上アクセス施設(ロードバイクサドルラック)
(写真は令和5年9月撮影)
カーブサイドにロードバイクサドルラックがあります。案内所でフロアポンプの貸し出しがあります。

熊本空港は、大分空港とともにサイクルツーリズムを推進しており、その出発・到着拠点となっています。
KMJ023.jpg最寄駅(肥後大津駅)と空港ライナー
(写真は平成31年4月撮影)
熊本空港最寄駅は九州旅客鉄道豊肥本線肥後大津駅になります。車で15分ほどの北方にあります。駅前には最寄駅であることを示す看板が建てられており、平成29年3月に阿蘇くまもと空港駅という愛称がつきました。特急停車駅です。
平成23年10月に南口交通広場を開設したのに合わせて、無料の乗り合いタクシー「空港ライナー」が運行されています(写真に写るジャンボタクシー)。
鉄道は、西行は日中1時間に2〜3便程度。ほとんどは熊本行で、毎日数便八代行、鳥栖行があります。熊本駅までは各停で約33分です。
東行は日中1〜2時間に1便程度。ほとんどは宮地行で、朝一に豊後竹田行あり。また、毎日2往復だけですが南阿蘇鉄道との直通列車があります。

※令和02年08月08日:肥後大津駅以東区間 再開
※平成29年03月04日:肥後大津駅 阿蘇くまもと空港駅に愛称化
※平成28年04月16日:熊本地震被災のため肥後大津駅以東区間 運休

■周辺見どころ施設
KMJ051.jpg滑走路北側
(写真は令和5年9月撮影)
旅客ターミナル地区から滑走路を挟んだ反対側(北側)は、道路が隣接しています。交通量は少なく、空港外周のフェンスより道路の方が高い区間が長いため、空港を眺められる場所として有名です。
中央付近には11台分の無料駐車場が整備されています。目の前にあるくまもと臨空メガソーラーの見学スペースですが、空港を眺めるのにちょうど良い駐車場になっています。
西側半分は穴ボコの多い未舗装路なので、東側からアクセスするのがオススメです。

滑走路の向こうにターミナル地区、駐機する飛行機を望めます。
阿蘇の外輪山が左手に見えており、斜め左遠方に見える芝生地帯が目立つ山が、空港のある高遊原台地をつくった大峯火山。その左奥側に阿蘇の米塚や杵島岳、烏帽子岳が見えます。
17.jpg旧熊本空港跡地
熊本県庁から北東へ約10キロのところにある現空港に対し、県庁から北東へ約2キロの熊本市長峯地区に旧空港がありました。
旧空港は、昭和16年に旧日本陸軍飛行場として開場。昭和35年に第二種空港として開港し、現空港が使用開始となった昭和46年まで利用されていました。開場当時、飛行場南方に三菱重工熊本航空機製作所が造成され、多くの飛行機が製造されています。
旧空港地域は、ほぼ全域が宅地化されており、滑走路跡地の細長い地域には熊本赤十字病院や身体障害者福祉センター等の公共施設、熊本県立大学、市営長峯団地などが立ち並んでいます。この区画の南側には熊本県道103号熊本空港線が通っており、旧空港部ながら熊本空港と書かれた道路標識が見られます。
旧空港の痕跡はほとんど残っていませんが、平成後期まで滑走路跡地北側には住宅地の中に無蓋掩体壕が残存していました。三菱重工跡地は旧空港南方にあり、現在は陸上自衛隊健軍駐屯地となっています。
現在、西側からの航空路(着陸ルート)は、ちょうどこの旧空港跡地上空を飛行します。

■かつてあった見どころ
KMJ018.jpgYS-11 阿蘇くまもと空港塗装
(写真は平成27年2月撮影)
平成25年12月に国際線旅客ターミナル前に戦後初の国産旅客機YS-11が展示され、一年に数回機内の特別公開が行われていました。教材機材として使用していた崇城大学から譲渡されたJA8712で、阿蘇くまもと空港の特別塗装がされていました。
展示場一帯が別棟ビルの建設予定地に当たり、平成29年10月、建設工事開始に伴い、展示が終了しました。

※平成29年10月15日:YS-11 展示終了(最終展示日10/14)
bag.jpg旧ショッピングバッグ
(写真は平成19年12月撮影)
熊本エアポートサービスがあそらくん制定まで使用していたショッピングバック。
薄い紫地に白文字で薄く「くまもと」の文字がたくさん書かれています。側面は濃い紫色一色で目を引きます。
KMJ031.jpgP2駐車場展望スペース
(写真は令和5年3月撮影)
仮設ターミナルだった期間に、P2駐車場の一番エプロンに近い位置に展望スペースが設けられていました。
ベンチを置き、工事用の簡易バリケードで囲ってありました。
目の前はランプバスの駐車場で、航空機は左方向に駐機していました。
KMJ046.jpg別棟 モニュメント
(写真は令和5年9月撮影)
別棟(そらよかダイニング)の通路壁面には、空港の写真やONE PIECE 熊本復興プロジェクトの装飾が行われていました。

■就航路線
→「就航路線」を参照。
■空港所在地
空港所在地はクリック(Googleマップ)
■熊本空港(阿蘇くまモン空港)についてもっと詳しく調べたい方のリンク集
熊本空港(阿蘇くまモン空港)旅客ビルの公式サイト△(熊本国際空港株式会社)
熊本空港(Wikipedia)◎(フリー百科事典ウィキペディアサイト内)

※「情報交通ホットライン」は日本の空港を紹介する私設サイトです。
※熊本空港(阿蘇くまモン空港)の公式サイトではありません。

開設月日 2023.03.23
初調査日 2007.12.17
前調査日 2025.03.10

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熊本_空港概要(ターミナル)

情報交通ホットライン/日本空港情報館/熊本空港(阿蘇くまモン空港)(旅客ターミナルビル)
日本空港情報館
熊本空港(阿蘇くまモン空港)
(旅客ターミナルビル)



■施設の見どころ:◎◎=== 中規模/外観は熊本城をイメージしたデザイン。
■見学者への対応:◎◎◎== 案内所 有/ターミナルパンフ 有/送迎デッキ 有/ファン向け展示 無
■売店の充実度:◎◎◎== 売店18店・飲食店11店・免税店1店・サービス店6店/ほとんどの店舗が国内線搭乗待合室内にある非常に珍しい配置
■アクセスの状況:◎◎◎== 鉄道 無/バス 有/最寄駅(肥後大津駅)から車で約15分、空港ライナー(無料)が運行されています。バスは熊本県各方面に運行しており、熊本市内行のバスは昼間20分に1便程度の多頻度運行です。


※就航路線は令和7年10月15日、そのほかの情報は特記以外令和5年9月現在のものです。
■旅客ターミナル(航空関係施設)
KMJ001.jpg旅客ターミナルの特徴
(写真は令和5年9月撮影)
ターミナル地区は、空港地域の南側中央付近にあります。
令和5年3月に誕生した新しいターミナルです。駐機方式はフロンタル方式、動線方式は1・1/2層方式です。
地上4階建て。1階にチェックインロビーと到着ロビー、3階に出発ロビー、搭乗口、搭乗待合室、4階に展望デッキがあります。
運営を民間に委託された空港で全く新しいターミナルで運営を開始するのは日本初です。
外観は、熊本城の黒漆・漆喰、壁面は石垣をイメージしたデザインとなっています。
日本で初めて、店舗のほとんどが搭乗待合室内にある珍しい配置になっています。
館内のサインは、加藤清正の家紋「蛇の目の紋」をモチーフに、国内線は黒地に白文字、国際線は白地に黒文字を主に用いています。
KMJ002.jpgターミナル前面
(写真は令和5年9月撮影)
建物からせり出した大屋根が目立つ前面です。 見上げた時の木材が目を引きます。
前面道路は、ターミナル側に公共交通用乗降場、その外側に島状の降車レーンが設けられています。
建物への出入口は、正面にA、Bの2か所、東側の別棟との間に1か所あります。
KMJ003.jpg
▲チェックインロビー(国内線)
KMJ003i.jpg
▲チェックインロビー(国際線)
チェックインロビー
(写真は令和5年9月撮影)
1階は、チェックインロビーと到着ロビーが一体化したロビーとなっており、ランド側から見て左側がチェックインロビーとして使用されています。
ランド側のガラス範囲はそれほど多くはありませんが、2階までの高い天井で開放感があります。

ランド側から見て左端が国際線、その右側が国内線用です。
KMJ004d.jpg
▲チェックインカウンタ(国内線)
KMJ004i.jpg
▲チェックインカウンタ(国際線)
チェックインカウンタ
(写真は令和5年9月撮影)
1階は、ランド側から見て左端に国際線、その右側に国際線のカウンタが横に一直線に並んでいます。
国際線は、航空会社を固定しないタイプ。有人カウンタのほか、自動チェックイン機と自動手荷物預け機が設置されています。
国内線は、左側から、ジェットスター・ジャパン、フジドリームエアラインズ、ANA/ソラシドエア(SNA)、大型手荷物(共用)、天草エアライン(AMX)/日本航空グループ(JAL)のカウンタが並んでいます。
SNAとANAグループのカウンタは一体化されています。SNAは、全便ANAと共同運航しており、ANAカウンタで手続きが行われます。
AMXのカウンタは、JALグループカウンタの一角を使用しています。AMXは、全便JAL、ANAと共同運航しており、AMXカウンタでチェックイン手続き、JALカウンタで手荷物受託手続きが行われます。

※令和06年12月19日:イースター航空(ESR) 新規就航
※令和06年11月24日:大韓航空(KAL) 新規就航
※令和06年11月07日:アシアナ航空(AAR) 新規就航
※令和06年03月30日:香港エクスプレス(HKE) 全便運休
※令和05年12月02日:香港航空(CRK) 新規就航
※令和05年09月01日:スターラックス航空(SJX) 新規就航
KMJ003g.JPGチェックインカウンタ(団体)
(写真は令和5年9月撮影)
1階日本航空グループチェックインカウンタ向かい付近にあります。
KMJ005.jpg出発ロビー
(写真は令和5年9月撮影)
3階ランド側中央が出発ロビーです。(2階は旅客用出発フロアはなく、1階からエスカレータ・エレベータで一層上がるといきなり3階になります。)
ランド側から見て左側が国内線、右側が国際線で、1階とは逆配置になるので要注意です。
KMJ006d.jpg出発口(国内線)
(写真は令和5年9月撮影)
3階ランド側から見て左側に国内線の出発口があります。
案内表示はモニタタイプです。
保安検査場はスマートレーンが採用されています。
KMJ006i.jpg出発口(国際線)
(写真は令和5年9月撮影)
3階ランド側から見て右側に国際線の出発口があります。
案内表示はモニタタイプです。
保安検査場はスマートレーンが採用されています。
KMJ007d.jpg搭乗待合室
(写真は令和5年9月撮影、4階から眺めた様子)
3階エプロン側は奥行き広く搭乗待合室になっています。国内線はランド側から見て左側、国際線は右側です。
国内線は、保安検査場入場後は、まず売店エリアがあり、その奥に飲食店、待合スペース、搭乗口が配置されています。待合スペースがフードコート的になっているのが大きな特徴です。
国際線は、免税店を抜けて待合スペースに至るウォークスルー型です。
KMJ031.jpg搭乗待合室(国際線利用時の国内線利用)
(写真は令和5年9月撮影、国際線保安検査場掲出のご案内)
この空港は、非常に珍しく、国際線利用の場合も、出発の1時間前までであれば、国内線搭乗待合室に入場が可能です。
国際線保安検査を受けた後、専用出入口で国内線搭乗待合室に出入りします。
国際線出国待合室は、カードラウンジや飲食店がなく、物販店の数も少ないですが、国内線側で買い物や食事をしたり、カードラウンジで寛いだりすることができます。
KMJ009d.jpg到着通路・手荷物受取場・到着口(国内線)
(写真は令和5年9月撮影)
国内線の到着通路はエプロン側2階、手荷物受取場、到着口は1階中央付近にあります。
手荷物受取場のターンテーブルは3か所。
KMJ009i.jpg到着通路・手荷物受取場・到着口(国際線)
(写真は令和5年9月撮影)
国際線の到着通路はエプロン側2階、手荷物受取場、入国審査場、到着口は1階中央付近にあります。
手荷物受取場のターンテーブルは2か所。
KMJ010.jpg到着ロビー
(写真は令和5年9月撮影)
1階中央付近にあります。
ランド側に、案内所、手荷物配送窓口などを集約したウエルカムプラザがあります。

※令和06年12月10日︰レンタカーカウンタ 到着ロビーからそらよかビジターセンター内に移転

■旅客ターミナル(非航空関係施設)
KMJ011.jpg売店
(写真は令和5年9月撮影、3階店舗)
ほとんどの店舗が搭乗待合室内にあります。日本の空港では非常に珍しい造りです。

・1階到着ロビー:2店舗(あそ〜ら、セブンイレブン)
・3階国内線搭乗待合室内:17店舗(これっと九州沖縄、BLUESKY、gogaku、MIYABI、あそ〜ら、菅乃屋、杉養蜂園、米白餅本舗、お酒の美術館、PREMIUM TENTE、TEA STAND Tsuguto、くまもと旬彩館、阿蘇の逸品、おだ商店、平家屋、五木屋本舗、Map Design GALLERY)
・3階国際線出国待合室内:免税店1店舗(ASO KUMAMOTO AIRPORT DUTY FREE SHOP)

※令和07年07月19日:Map Design GALLERY 開店
※令和05年09月26日:RICO 閉店
bag.jpgショッピングバッグ
(写真は平成23年7月撮影)
熊本エアポートサービスのショッピングバックです。
紙袋は空港のイメージキャラクターあそらくんを大きく描いた目立つもので、紫文字・ゴシック体で「KUMAMOTO AIRPORT SERVICE」と書かれています。ビニール袋は青文字・明朝体ベースのデザインで、紙袋とはかなり印象が異なるものになっています。
KMJ012.jpg飲食店
(写真は令和5年9月撮影、1階店舗)
多くの店舗が搭乗待合室内にあります。日本の空港では非常に珍しい造りです。

・1階到着ロビー:2店舗(タリーズコーヒー、りんどう)
・1階別棟(そらよかダイニング):5店舗(ポーたま、菅乃屋、迷客夏・一流二事1624、格之進ハンバーグ、ロイヤルホスト)
・3階国内線搭乗待合室内:7店舗(よかよか、コッコファーム、菅乃屋、珈琲回廊、鮨 福伸、味千×桂花ラーメン、ウィッチズ ビア フライト)

※令和06年11月30日:迷客夏・一流二事1624 開店
※令和06年10月26日:菅乃屋(そらよかダイニング) 開店
※令和06年10月04日:ロイヤルホスト 開店
※令和06年04月25日:格之進ハンバーグ 開店
※令和05年12月22日:ポーたま 開店
KMJ013-4.jpgサービス店
(写真は令和7年3月撮影、chocoZAP)
AIRPORT WORKはコワーキングスペースで、スペースの目の前と1階国際線到着口付近にテレワークブースも設置されています。
GiGOは、搭乗待合室内では珍しいゲームコーナーです。

・3階出発ロビー:1店舗(AIRPORT WORK)
・3階国内線搭乗待合室内:2店舗(QSHU HUB、GiGO)
・1階別棟:1店舗(chocoZAP)

※令和06年12月25日︰chocoZAP 開店
※令和05年06月06日:木下グループPCR検査センター 閉店
KMJ030.jpgアメニティ施設
(写真は令和5年9月撮影、有料待合室)
ラウンジASOは、提携カード会社が指定するカード会員のほか、ANA、JALの上級会員が無料で利用できます。

・1階国内線到着口付近:有料待合室2室
・3階国内線搭乗待合室内:カードラウンジ1室(ラウンジASO)
KMJ015.jpg展望デッキ
(写真は令和6年9月撮影)
4階屋上に設置されています。入場無料。4番前〜5番前の範囲のみがデッキとなっています。
熊本空港の送迎デッキの大きな特徴は4番搭乗橋上部がエプロン側へ出っ張っていることで、より飛行機の近くまで寄ることが出来ます。
柵はワイヤータイプです。
KMJ016.jpg展望デッキからの眺め
(写真は令和5年9月撮影)
左側(西側)には熊本市中心部近くの金峰山とその奥に長崎県の雲仙、右側(東側)には阿蘇の山並みが見えますが、真正面は滑走路周囲の林の風景が広がるのみです。
ターミナル地区は滑走路の南側に位置しており、ほぼ終日順光条件です。航空機と阿蘇を絡めての撮影は難しいです。
ターミナルビルは滑走路のちょうど中央付近に設置されており、航空機が離陸する瞬間はやや斜め気味の撮影になることが多いようです。

真正面の滑走路反対側は、阿蘇の山並みと滑走路上の航空機、ターミナル地区を絡めた撮影ができることで有名で、よく見ると、その手の人たちが多く来ているのが見えます。
KMJ019-4.jpg
▲ミニ滑走路のある回廊
KMJ019-4-2.jpg
▲空港のあゆみと周辺町村展示
回廊
(写真は令和6年9月撮影)
4階展望デッキへの通路は、回廊として、作品展示スペースとなっています。
国内線搭乗待合室を上から眺められる空間で、足元はミニ滑走路があります。
回廊の手前部分には、空港のあゆみ展示と、周辺町村の展示スペースがあります。
KMJ033.jpgイベントスペース
(写真は令和5年9月撮影)
1階国際線到着口横にイベントスペースがあります。
イベントがない時は、テーブルとイスがある待合スペースになっています。
小さな舞台があります。くまモンエアポートと題して、毎週土曜日に熊本県のキャラクター、くまモンが登場します。
また、作者が熊本出身である縁から、ONE PIECE 熊本復興プロジェクト 『ヒノ国』ウェルカムエリアとしてアニメONE PEACEの装飾が行われています。
KMJ029.jpgくまモンのICカードとクレジットカードタッチ決済
(写真は令和7年3月撮影)
1階ウエルカムプラザ横に、SIMカード販売機、くまモンのICカード販売機、駐車場精算機が並んでいます。
くまモンのICカードは熊本県内交通事業者で使える交通系ICカードで、熊本空港では限定デザインが販売されています。
熊本県内では、令和6年11月に路線バスでの全国交通系ICカードの使用ができなくなり、それに代わって、クレジットカードのタッチ決済が導入されています。くまモンのICカードだけは引き続き利用可能です。
KMJ017.jpgモニュメント
(写真は令和5年9月撮影)
旅客ターミナル内にモニュメント類は少なめです。
1階ウエルカムプラザ上部に阿蘇五岳をイメージしたアート作品がある程度です。このアートは、熊本市中心部を貫く白川の砂利を利用したものです。
KMJ034.jpg地元名産装飾
(写真は令和5年9月撮影、東京2020マーク)
モニュメント類は少なめですが、建物装飾などに熊本の名産がいくつか使われています。
案内所の壁には肥後漆喰を採用。外壁は熊本城の石垣をイメージした仕上げになっています。小国家具のテーブル・イスやや熊本の名産八代い草を使ったベンチなどがあります。

また、建物内には多数の木材が使われています。東京2020オリンピック・パラリンピックの建物で使用された熊本県産木材が再利用されており、A出入口の天井木材でそれを示すマークも見ることが出来ます。熊本国際空港には、東京2020のゴールドパートナーの三井不動産、オフィシャルパートナーのANAと日本航空、公式空港の日本空港ビルデングが出資しており、そのレガシーを繋いでいるようです。
KMJ020.jpg礼拝室
(写真は令和5年9月撮影)
1階国内線到着口横に礼拝室があります。
男女別に2室整備されています。

■非航空関係施設 別棟(そらよかダイニング)
KMJ040.jpgそらよかダイニング 概要
(写真は令和5年9月撮影)
旅客ターミナルビルのすぐ東側に別棟が並んで建っています。
地上2階建て。旅客は1階のみ利用可能です。令和6年10月にそらよかダイニングと命名されています。
KMJp002.jpgそらよかダイニング 前面
(写真は令和7年3月撮影)
旅客ターミナル前から連続的な前面になっています。
建物への出入口は、正面にはなく、側面に2か所。西側は旅客ターミナルビルとの間にあります。
旅客ターミナルビルと異なり、カーブサイド側は店舗が直接面する配置になっています。
KMJ012-2.jpgそらよかダイニング 1階
(写真は令和7年3月撮影)
別棟は複数店舗のスペースがある建物になっています。飲食店5店舗、サービス店1店舗が営業しています。
KMJ043.jpgそらよかダイニング 待合スペース
(写真は令和5年9月撮影)
唯一開放されている区画が待合スペースです。テーブルとイスが複数置かれており、多種多様な自販機が並んでいます。

※「情報交通ホットライン」は日本の空港を紹介する私設サイトです。
※熊本空港(阿蘇くまモン空港)の公式サイトではありません。

開設月日 2023.03.23
初調査日 2007.12.17
前調査日 2025.03.10

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熊本_空港概要(ビジターセンター)

情報交通ホットライン/日本空港情報館/熊本空港(阿蘇くまモン空港)(そらよかビジターセンター)
日本空港情報館
熊本空港(阿蘇くまモン空港)
(そらよかビジターセンター)



■施設の見どころ:◎◎=== 小規模/暫定ターミナルとして建設されたプレハブ施設。
■見学者への対応:◎◎=== 案内所 無/ターミナルパンフ 有(情報冊子)/送迎デッキ 無/ファン向け展示 無(旧航空施設が多数残存)
■売店の充実度:◎◎=== 売店1店・飲食店0店・サービス店3店/航空利用と直接関係ない店舗が集中
■アクセスの状況:◎◎=== 鉄道 無/バス 有/バス停は旅客ターミナルビル前を利用し徒歩3分程度。レンタカー拠点。


※就航路線は令和7年10月15日、そのほかの情報は特記以外令和7年3月現在のものです。
KMJv000.JPGそらよかビジターセンター 概要
(写真は令和7年3月撮影)
令和2年4月〜令和5年3月に使用された旧暫定旅客ターミナルビル(旧国内線)の建物を改修し、令和6年10月にそらよかビジターセンターとして利用を再開した施設です。
地上2階建て。旅客は1階のみ利用可能です。
くまもとSDGsミライパークとレンタカーカウンタ、サービス店舗などがあります。
令和7年4月現在、航空系の施設はなくなり、発着している航空便はありません。

※令和06年12月10日:レンタカーカウンタ 新設
※令和06年10月26日:そらよかビジターセンターとして新設(再開館)
※令和05年03月23日:旧暫定旅客ターミナルビルとしての使用終了(閉鎖)
※令和02年04月06日:旧暫定旅客ターミナルビルとして新設(使用開始)
KMJMP033.jpgそらよかビジターセンター 前面(西側)
(写真は令和6年9月撮影)
旅客ターミナル前から屋根のついた外通路で繋がった前面です。
建物への出入口は2か所。
ONE PIECE 熊本復興プロジェクトの装飾が目立ちます。
KMJv002.jpgそらよかビジターセンター 前面(南側)
(写真は令和7年3月撮影)
旅客ターミナル前から屋根のついた外通路で繋がった前面です。
建物の南側(側面側)には館内にレンタカーカウンタを設けていないレンタカーの送迎場所となっています。
旧仮設ターミナル時代に路線バスやタクシーのりばだったところです。
KMJv013.jpg売店・飲食店・サービス店
(写真は令和7年3月撮影、アウトドアトラベラーズとしゃりんかん)
館内にはサービス系を中心に複数店舗が出店しています。
しゃりんかんは自転車グッズ販売、アウトドアトラベラーズはキャンプ用品等レンタル、レンタル819はバイクレンタルの店です。

・1階︰売店2店舗(くまもとSDGsミライパーク売店、しゃりんかん)、飲食店1店(CAFEg)、サービス店1店舗(アウトドアトラベラーズ)
・建物前面︰サービス店1店舗(レンタル819)

※令和07年07月?*日:CAFEg 開店
※令和07年04月07日:くまもとSDGsミライパーク売店 開店(販売開始)
※令和07年03月14日:レンタル819 開店
※令和06年12月10日:しゃりんかん・アウトドアトラベラーズ 開店
KMJv017.jpg体験施設(くまもとSDGsミライパーク等)
(写真は令和7年3月撮影)
館内の南半分(入口入って右側)を占めるのが、体験施設のくまもとSDGsミライパークです。
旧仮設ターミナル時代はチェックインロビー・出発ロビーだった部分で、カウンタのサインなどが残っています。
また、本物のバイクにまたがることができる「ホンダ・マタガリ・イマーシブ」があります。

※令和07年04月07日:くまもとSDGsミライパーク 本格営業開始、ホンダ・マタガリ・イマーシブ 新設
※令和06年10月26日:くまもとSDGsミライパーク 新設
KMJ023a.jpg地上アクセス施設(レンタカーカウンタ)
(写真は令和7年3月撮影)
入口入って左側にレンタカーカウンタがあります。
旧仮設ターミナル時代は到着ロビーだった部分で、当時もカウンタはレンタカー用などで使われていました。

※令和06年12月10日:レンタカーカウンタ 到着ロビーからそらよかビジターセンターに移転
KMJv023b.jpg地上アクセス施設(レンタカー送迎車のりば)
(写真は令和7年3月撮影)
入口入って左奥にレンタカー送迎車のりばがあります。
旧仮設ターミナル時代は出発口とランプバス乗り場だった部分で、当時のサインがそのまま活用されています。

※令和06年12月10日:レンタカーカウンタ 到着ロビーからそらよかビジターセンターに移転

■かつてあった見どころ
KMJTMP001.jpgかつてあった見どころ(旧暫定旅客ターミナルビル)
(写真は令和5年3月撮影)
そらよかビジターセンターは、令和2年4月6日〜令和5年3月22日に旧暫定旅客ターミナルビル(旧国内線)として使用していた施設です。
前面(南側)にあったプレハブ(事務所棟)と、前面(西側)にあったプレハブ(売店等の入ったサテライトビル)は撤去され、航空系施設が入っていた本体建物のみを再使用しています。

旧暫定旅客ターミナルビル(旧国内線)として使用していたときの詳細情報はクリック

※「情報交通ホットライン」は日本の空港を紹介する私設サイトです。
※熊本空港(阿蘇くまモン空港)の公式サイトではありません。

開設月日 2025.04.27
初調査日 2007.12.17
前調査日 2025.03.10

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2025年10月09日

熊本_期間限定くまモン空港へ

■熊本空港(阿蘇くまもと空港) 期間限定で愛称をくまモン空港に変更へ

熊本県と熊本国際空港は6日、10月15日〜来年3月15日の期間限定で、熊本空港(阿蘇くまもと空港)の愛称を阿蘇くまモン空港に変更すると発表しました。

変わるのは熊本空港(阿蘇くまもと空港)の愛称で、熊本県の公式キャラクター「くまモン」を付けたものに変更されます。

同空港の旅客ターミナルビル内には既に隠れくまモンの装飾がありますが、今回の愛称変更期間中は、限定商品の販売するほか、トリックアートなども展示するとしています。

熊本空港が“くまモン空港”に⁈ 「かモン!くまモン!阿蘇くまモン空港キャンペーン」開催!(熊本国際空港公式サイト)
https://www.kumamoto-airport.co.jp/info/%e7%86%8a%e6%9c%ac%e7%a9%ba%e6%b8%af%e3%81%8c%e3%81%8f%e3%81%be%e3%83%a2%e3%83%b3%e7%a9%ba%e6%b8%af%e3%81%ab%e2%81%88-%e3%80%8c%e3%81%8b%e3%83%a2%e3%83%b3%ef%bc%81%e3%81%8f%e3%81%be/
ラベル:熊本空港 愛称
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2025年10月03日

熊本_AMX脅威の競合バス開始

■熊本空港(阿蘇くまもと空港) AMX熊本-天草線継続に脅威の競合バスが運行開始

九州産交バスは1日、熊本空港(阿蘇くまもと空港)と天草地方を結ぶ路線バスの運行を開始しました。天草エアライン(AMX)の熊本-天草線と完全競合するバス路線で、利用がバスに流れる可能性が出ています。

今回運行開始となったのは、熊本空港(阿蘇くまもと空港)と天草地方(天草産交)を結ぶバス路線です。AMXと完全競合する路線で、AMXよりも多い1日2往復運行されます。
バスは途中、宇城市不知火支所前、三角産交、さんぱーる、二号橋、前島、本渡バスセンターに停車。熊本空港〜天草市中心部(本渡バスセンター)間を2時間30分で結びます。
熊本空港-天草間には、かつて、空港-熊本県中心地(桜町)-天草間で路線バスが多数便(多い時で1日10便超え)運行していましたが、2011年3月11日をもって運行を終了。現在は桜町で乗り換えが必要になっています。かつてのバスは熊本県中心部に寄るため、定時の所要時間が3時間を超え、渋滞にもはまりやすいものでしたが、今回は空港から天草地方へ短絡して向かうため、所要時間が大幅に短縮しています。

熊本空港の乗り継ぎ需要もバスに流れる?
AMXの熊本-天草線は、運航時間がわずか20分で、天草地方と熊本県中心部を行き来するのに使いやすい路線のように見えます。しかし、天草市中心部(本渡バスセンター)-天草飛行場間はバスで14分、熊本空港-熊本県中心部(通町筋)間はバスで最速39分かかります。このため、搭乗手続きなどの時間も考慮すると、最短で1時間30分程度はみておく必要があります。AMXは1日1往復です。
一方、本渡バスセンター-熊本県中心部(桜町)間は2時間35分程度で、1日8往復あります。
このため、AMX熊本-天草線は、天草〜熊本間のみの単区間利用をなかなか取り込めていません。天草市中心部辺りからはなんとかAMXを使う需要があっても、観光地が点在する上天草地域(前島、二号橋、さんぱーる)辺りは、バスの方が熊本県中心部との間の所要時間が短く、AMXの利用はほぼ無いといっても過言ではありません。
AMX熊本-天草線は、熊本空港から先(大阪、名古屋、東京、那覇)との乗り継ぎ需要を確保することがとても重要になっているわけです。

ところが今回、熊本空港と天草地方を結ぶ直行バスが運行開始となったことで、この、熊本空港での乗り継ぎ需要すらも、AMX熊本-天草線からバスへ流れる可能性が高くなってしまいました

東京や大阪からの利用が不便なAMXを横目に便利な時間帯にバス
特に今回のバス路線は、運行時刻が絶妙です。

AMXの熊本路線は、10時頃に天草から熊本に来て大阪へ飛び立ち、15時頃に大阪から熊本に来て天草へ行く運航です。
天草起点の利用なら、出発は朝、到着は夕方に戻れるのである程度便利です。しかし、東京や大阪等を起点とする利用の場合は、天草に着くのが夕方で、朝には天草を出なければなりません。天草に滞在する需要には全く向いていないダイヤになっています。

一方、今回運行開始となったバスは、朝晩の運行(熊本空港発が10時と18時、熊本空港着が8時と16時)です。
東京や大阪等起点で考えると、朝出発の熊本空港行便から天草へ乗り継げ、帰りは昼過ぎに天草を出れば夜の熊本空港発便に乗り継げます。天草滞在時間を、現在のAMX利用時よりもかなり延ばす事が出来ます。
そして、注目すべきは天草起点の場合で、航空便どうしの乗り継ぎが比較的良好なこちらも、AMXより早い8時台の熊本空港発便に乗ることができ、AMXより遅い17時台に熊本空港に到着しても天草へ戻ることが出来ます。東京や大阪等の現地滞在時間をAMX利用時より延ばせるものになっています。
東京や大阪等との行き来に、飛行機乗り継ぎでAMXを利用するより、今回運行開始になったバスを使うほうが現地滞在時間を延ばすという点で明らかに便利になりました。

熊本空港発着の他路線は2往復なら朝晩、3往復以上なら朝昼晩の運航になっています。他の空港だと、ダイヤが午前や午後に偏ることも多いですが、少ない路線数とは言え、熊本は、とても上手に分散されています。実は全国的に見ても、ここまで、朝晩発着の航空便やバス便との乗り継ぎ相性が非常に良い空港はありません。
今回のバス路線は、熊本空港の航空便ととても乗り継ぎしやすいものになっています。乗り継ぎ需要が頼みの綱のAMX熊本-天草線から乗り継ぎ重要を奪ってしまう、非常に脅威のバス路線と言えそうです。

(各地発の場合の一例)
飛行機乗り継ぎ
成田07:15→JJP→09:20熊本
羽田11:30→JAL→13:20熊本
小牧07:00→FDA→08:25熊本
伊丹12:50→AMX→14:20熊本
那覇(乗り継ぎできず)
 熊本14:50→AMX→15:15天草

天草09:55→AMX→10:15熊本
 熊本19:30→JJP→ 21:20成田
 熊本10:40 →ANA→12:20羽田
 熊本14:25→FDA→15:45小牧
 熊本10:45→AMX→12:10伊丹
 熊本11:10 →ANA→12:45那覇

飛行機・バス乗り継ぎ(平日ダイヤ、天草は本渡BC)
成田07:15→JJP→09:20熊本
羽田07:15→SNJ→09:05熊本
小牧07:00→FDA→08:25熊本
伊丹07:35→ANA→08:45熊本
那覇(乗り継ぎできず)
 熊本10:00→バス→12:10天草
成田07:15→JJP→09:20熊本
羽田14:55→JAL→16:40熊本
小牧12:30→FDA→13:55熊本
伊丹16:40→ANA→17:50熊本
那覇15:15→ANA→16:45熊本
 熊本18:00→バス→20:22天草

天草05:30→バス→08:00熊本
 熊本09:55 →JJP→ 11:55成田
 熊本08:55 →JAL→10:30羽田
 熊本09:05 →FDA→10:25小牧
 熊本08:50 →ANA→10:05伊丹
 熊本11:10 →ANA→12:45那覇
天草13:00→バス→15:30熊本
 熊本19:30 →JJP→ 21:20成田
 熊本17:25 →ANA→19:05羽田
 熊本20:00 →FDA→21:20小牧
 熊本17:20 →ANA→18:25伊丹
 (乗り継ぎできず)那覇


AMXでは熊本の足として熊本空港を活用できない?
AMXは熊本県や熊本国際空港も出資する航空会社です。
言わば熊本の県営エアラインのようなものですから、熊本空港発着の便がもっと増えても良さそうですが、現在は天草線と大阪国際(伊丹)線が各1日1往復だけ。東京や大阪等〜天草間の行き来は、便数の多い福岡-天草線(1日3往復)を使って福岡空港経由の方が便利です。(伊丹線は福岡より熊本の方が便数が多いので、伊丹への乗り継ぎは福岡より熊本の方が本当は便利に出来るはず)
単区間利用はあまり望めないうえ、熊本空港の乗り継ぎ利用も福岡空港の二の次。熊本-天草線の利用の確保はとても厳しい状態です。そんななかで、今回のバスが新設されたことは、AMXの熊本-天草線を淘汰する引き金を引く可能性を大いに秘めたものになってしまっています

福岡-天草線は、天草と九州の経済拠点を結ぶ路線ですから単区間利用も有望で、削るわけにはいかないでしょう。一方で熊本-天草線は存亡の危機とも言うべき状況です。
熊本空港は保安検査後エリアを充実させ、乗り継ぎ需要に最適な店舗展開に変わりました。しかし、唯一とも言える航空便乗り継ぎ便である熊本-天草線が利用しづらいとは、宝の持ち腐れ状態になっています。AMXには熊本国際空港も出資しているにもかかわらず非常に残念な事態。熊本の足として、もう少しAMXの熊本空港発着便を工夫してほしいところですね。

バス新設で改善された天草へは熊本空港から
今回のバス路線新設は、AMXの熊本-天草線にとってはかなりの逆風ですが、熊本空港を利用しての天草との行き来はかなり便利になりました。
ぜひこの機会に、AMX利用も組み合わせて、熊本空港経由で天草に行ってみてはいかがでしょうか。

熊本の主要観光地と交通拠点を結ぶ 新たなバス路線 2 路線を運行開始(九州産交バス公式サイト)
https://www.sankobus.jp/busportal/wp-content/uploads/press-newroute-202510.pdf
https://www.sankobus.jp/bus/amakusa-kumamotoap/
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2025年10月01日

熊本_10月バス便時刻変更

■熊本空港(阿蘇くまもと空港) アクセスバス便時刻変更(2025年10月)

10/01
◎熊交観光タクシー 益城・西原空港ライナー 木山交通広場-阿蘇くまもと空港6番-西原村総合体育館(木山発0・西原発0→5・4)
◎九州産交バス 阿蘇くまもと空港5番-天草産交( 0→ 2)
◎九州産交バス 熊本駅前-阿蘇くまもと空港(別府方面3番・熊本方面4番)-由布院駅前バスセンター-別府駅前本町( 0→ 1)*空港では別府方面は乗車のみ、熊本方面は乗降可
◎九州産交バス 熊本駅前-阿蘇くまもと空港(別府方面3番・熊本方面4番)-由布院駅前バスセンター( 0→ 2)*空港では別府方面は乗車のみ、熊本方面は乗降可
×九州産交バス 熊本駅前-阿蘇くまもと空港(別府方面3番・熊本方面4番)-小田の池-由布院駅前バスセンター-別府駅前本町( 1→ 0)*空港では別府方面は乗車のみ、熊本方面は乗降可
×九州産交バス 熊本駅前-阿蘇くまもと空港(別府方面3番・熊本方面4番)-小田の池-由布院駅前バスセンター( 2→ 0)*空港では別府方面は乗車のみ、熊本方面は乗降可

10月01日:
益城・西原方面:新設されます。来年9月30日までの期間限定実証運行。全便予約制。途中停留所は、益城町方面が11臨空テクノパーク西、8テクノリサーチパーク南、5テクノリサーチパーク、4JA畜産センター、西原村方面が14東海大学前、17西原台。木山交通広場まで約23分700円、西原村総合体育館まで約7分500円。なお、9時30分〜17時20分はAIオンデマンドバスが運行されます。
天草方面:新設されます。途中停留所は、宇城市不知火支所前、三角産交、さんぱーる、二号橋、前島、本渡バスセンター。本渡バスセンターまで約2時間10分3,000円。
大分県湯布院方面:飯田高原エルランチョ前-由布院駅前バスセンター間の小田の池が未経由になります。

「益城・西原空港ライナー」実証運行開始について(R7.10.1〜)(西原村公式サイト)
https://www.vill.nishihara.kumamoto.jp/kiji0031739/index.html
熊本の主要観光地と交通拠点を結ぶ 新たなバス路線 2 路線を運行開始(九州産交バス公式サイト)
https://www.sankobus.jp/busportal/wp-content/uploads/press-newroute-202510.pdf
https://www.sankobus.jp/bus/amakusa-kumamotoap/
【2025年10月1日】『九州横断バス』『福岡黒川温泉線』ダイヤ改正及び運賃改定について(九州産交バス公式サイト)
https://www.sankobus.jp/news/20251001-oudankurokawa/
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2025年07月31日

熊本_AMX競合バス新設へ

■熊本空港(阿蘇くまもと空港) 天草エアライン競合バス路線新設へ

九州産交バスは30日、10月1日から熊本空港(阿蘇くまもと空港)と天草間の路線バスを運行開始すると発表しました。珍しい同一県内路線である天草エアライン(AMX)の熊本-天草線と競合する路線になります。

運行開始になるのは、熊本空港-天草間の路線バス。熊本空港から直接天草に向かう路線で、宇城市不知火支所前、三角産交、さんぱーる、二号橋、前島、本渡バスセンター、天草産交に停車します。
所要時間は本渡バスセンターまで2時間10分〜2時間30分で、1日2往復するとしています。

熊本空港-天草間は、離島や北海道を除くと非常に珍しい同一県内路線であるAMXの熊本-天草線が1日1往復しています。天草飛行場からの公共交通機関は、本渡バスセンターまでの路線バスのみで、ダイヤは被らないものの、航空路線とバス路線が完全競合することになります。

熊本の主要観光地と交通拠点を結ぶ 新たなバス路線 2 路線を運行開始 〜2025 年 10 月より順次運行開始 初日は全便無料運行!〜(九州産交バス公式サイト)
https://www.sankobus.jp/busportal/wp-content/uploads/press-newroute-202510.pdf
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2025年07月04日

●コラム_熊本空港駅位置で賛否

●コラム 熊本空港アクセス鉄道駅設置位置で賛否両論

ここ半月ほど、昨年アップした熊本空港アクセス鉄道に関する投稿へのアクセスが増えていました。
●コラム_各空港のアクセス実力比較2(2025年01月11日 up)
●コラム_各空港のアクセス実力比較1(2025年01月10日 up)
●コラム_熊本アクセス鉄道意味無?(2024年09月20日 up)
●コラム_熊本はアクセス不便?(2024年08月14日 up)


何事かと思ったら、どうも、同路線の新ルートが公表されたことから、注目度が上がったようです。
阿蘇くまもと空港アクセス鉄道整備調査における鉄道ルートの絞り込み結果について(熊本県公式サイト)

今回出されたのは「新ルート」ではなく、ただ単に、通る場所を幅500メートルまで絞り込んだだけのもの(鉄道ルートの絞り込み結果)です。

この報道で、空港駅が空港敷地外(最短でターミナルから120メートル離れた位置)の地上に設置と示されたことで、「離れすぎ」といった意見が出て少し騒ぎになっているようです。

これを深堀りしてみます。



■空港駅予定場所はターミナルから120m?

空港駅の位置は、ターミナルから120メートル離れた位置と報道されています。県の会議でも、ターミナル直下にすべきと意見が出ていたようです。
当該記事はこちらです。
空港アクセス鉄道、絞り込みルート案 南側に駅、トンネルや中間駅も(熊本日日新聞社公式サイト)
空港アクセス鉄道 駅は熊本空港南側の敷地外に 空中回廊や地下通路での接続を検討(テレビ熊本公式サイト)

実は、今回出された資料では、空港駅の具体的な位置について記載されていません
資料上、計画ルートが地図上に500メートル幅で描かれているだけで、報道のようにターミナルから120メートル離れた位置となるのは、この500メートル幅の中心付近を通った場合と推定されます。
一応、この幅の一番北側を通った場合は、ターミナルに駅ができる位置にルートの線が塗られていますが、文字で「空港南側(敷地外)の地上に整備する。」と明記されてしまっています。

さらに熊本県の会議では、空港隣接地に設置する旨の発言があったようです。
ターミナルから空港敷地境界までは最短で約120メートルあります。ターミナル地区南側に、空港敷地にビタビタにくっつけて整備すれば、ターミナルから120メートル離れることになります。
このことから、一部の報道がターミナルから120メートルと報じているようです。

ただ、これは最短距離の場合です。駅の位置が示された500メートル幅の一番南側に設置された場合は、ターミナルから450メートルほど離れてしまいます。また、ターミナル正面から東西位置がズレると、さらに遠くなってしまいます

120メートルとは、ターミナルから空港敷地境界までの最短距離です。最長だと約450メートル以上離れます。
120メートルというのが、一人歩きするのは懸念事項ですね。

202507kmjtrain1.jpg
熊本空港の現状。第二駐車場から西を向いた様子。左の道路の左側が空港敷地境界です。
立体駐車場の右側に見えるのがターミナルです。
120m地点は、中央やや左寄りの奥に見える森の部分と推定されます。

(まとめ)
▶今回示されたのは500m幅のルート案
 →図の上では空港駅付近はターミナル含めた500m幅。

▶空港駅位置だけは空港敷地外を宣言
 →文字で「空港南側(敷地外)の地上に整備する。」と明記。

▶空港敷地境界までの距離は最短約120m
 →ターミナル正面設置で駅↔ターミナル間距離は120m〜450mと範囲広い。




■ターミナルから120メートルは遠いのか?

このターミナルから120メートルが実際遠いのかを考えてみます
なお、検証に入る前に気を付けたいのは、前述の通り、明らかになったのは「空港駅は空港敷地外」ということだけという点です。
ターミナルからの距離は、最短で120メートルなだけで、位置によっては300メートルとか400メートルとかもっと長くなる可能性があることは注意が必要です。何度も書きますが、最長だと450メートル離れ、ターミナル正面から東西方向に位置がずれると、さらに距離が延びてしまいます

他空港の状況と比較
まず、他の空港駅が空港敷地からどのくらい離れているのかみてみます。

▶空港敷地内(ターミナルと一体)
 新 千 歳:0m(ターミナル地下)
 成田国際:0m(ターミナル地下)
 東京国際:0m(ターミナル地下 or ターミナル横)
 福  岡:0m(ターミナル地下)
▶空港敷地内(ターミナルとは別=下記数字はターミナルまでの直線距離)
 仙  台: 50m(正面/前面道路挟んだ向かい)
 中部国際: 40m(正面/前面道路挟んだ向かい/第2迄は370m)
 大阪国際: 50m(正面/前面道路挟んだ向かい)
 関西国際: 40m(正面/前面道路挟んだ向かい/第2迄は1,000m)
 神  戸: 10m(正面/前面道路の上/第2迄は150m)
 宮  崎: 10m(正面/ターミナル横)
 那  覇:100m(正面/前面道路挟んだ向かい駐車場を超えた位置)
▶空港敷地外(下記数字はターミナルまでの直線距離)
 美  保:240m


今回は直線距離で示しました。実際に歩くとなると、ホーム〜改札口〜ターミナル入口と移動するので、距離は伸びることに注意が必要です。例えば仙台は最も短い直線距離では50メートルですが、実際の徒歩移動距離は、改札口〜ターミナル入口だけでも約100メートル必要です。

空港敷地外の設置は美保(米子鬼太郎)以外見当たりません
イメージとしては参考にできますでしょうか。ターミナルから120メートルなら美保よりは近く、300メートル位だと美保より遠いです。

また、120メートルだと那覇と同等な感じです。駐車場を越えた先にある、という点も酷似しています。

中部や神戸なんかは第2ターミナルが遠すぎて使う気にならねーと少し話題のようです。また、東成田駅と第2ターミナル駅間の地下道が500メートルなのですが、そこはもうメンドクセー通路で異世界への入り口なんて称されています。
一方、みんな大好き羽田では、端の搭乗口になっちゃったらターミナル内での移動は1キロメートルを超えることが普通にありますが、鉄道が空港直結だから利便性最高みたいに思われています。例えば第2ターミナルで京急線利用の場合、改札口までは、一番近い到着口からは200メートル、ターミナル端から130メートル(+上下動エスカレータ2回)も移動が必要です。それでも鉄道利便性抜群と思われていますから、結局、距離だけではなく、イメージ先行なのが分かります。

要は、駅に降り立ったとき、駅に向かう時に、ターミナル目の前!という見せ方をできるかが勝負な気もします。熊本が敷地外に整備するのなら、そこは絶対的に魅せられないと、鉄道不便烙印を押されかねません。

120メートルなら許容範囲に感じますが、他空港の事例を見ると、最長の450メートル離れてしまうと、遠すぎ!となりそうですね。

202507kmjtrain5.jpg
鉄道近接で知られる神戸空港。改札口を出たら、すぐそこに
ターミナル入口があり、同じ建物内のように感じます。
ターミナル正面(前面道路上)に整備された例です。

202507kmjtrain7.jpg
鉄道が目の前と言われている宮崎空港。
ターミナル入口を出たあと、すぐ横の階段を登ると鉄道駅です。
ターミナル横に整備された例です。

202507kmjtrain2.jpg
多くの空港が採用のターミナル正面配置は仙台空港が好例です。
左側がターミナル、右側が鉄道駅で、この位置関係だと約50mです。
ターミナル正面(前面道路を挟んだ位置)に整備された例です。

202507kmjtrain4.jpg
美保はターミナルまで約240mですが、遥か遠くの印象。
間の道路を渡るのは歩道橋で、その上下動もあり面倒くさいです。
空港敷地外に整備された例です。


他の参考距離と比較
次に空港駅以外に、参考になりそうな距離(いずれも徒歩距離)を測ってみました。
120メートル〜450メートル地点に整備するのは果たして不便と感じますか?

・大分空港 ターミナル〜船舶ターミナル間=120m
・長崎空港 ターミナル〜船舶ターミナル間=290m
・羽田空港 第3ターミナル〜船舶ターミナル間=700m
・中部空港 第1ターミナル〜船舶ターミナル間=330m
・神戸空港 第1ターミナル〜船舶ターミナル間=350m
・関西空港 第1ターミナル〜船舶ターミナル間=1.2km(直線距離、連絡バスのみ)

・熊本空港 ターミナル〜同第三駐車場間=350m
・岡山空港 ターミナル〜同第四駐車場間=300m(連絡バス運行中)
・広島空港 ターミナル〜レンタカーターミナルのりんちゃい間=130m

・成田空港 第2ターミナル〜第3ターミナル間=300m(連絡バス運行中)
・成田空港 第1ターミナル〜東成田駅間=1km(開港当初連絡バスでの移動)
・平成5年の移転前の羽田空港旧ターミナル〜旧羽田空港駅=1.4km(当時連絡バスあり)


空港関連施設の場合、船舶ターミナルまでの距離が一番参考になりそうでしょうか。
就航路線の利便性もあるので、ターミナルからの距離だけで比較は難しいですが、大分ホーバーや神戸は選択肢としてバスと並列な感じを保てている印象。一方で300メートルほど離れている長崎や中部国際は利用者が少なく維持するのが結構大変な印象です。700メートル離れた羽田はもう知られてもいない感じで、全然活用されていません。

船舶ターミナル以外では、広島空港の施設配置が非常に参考になります
ちょうど、レンタカーターミナルのりんちゃいが、ターミナル正面130メートル離れた位置にあります。ターミナルから空中回廊で結ばれていて、120メートル離れた場合の熊本空港駅とおそらく同じような感じになると思います。
そして、430メートル程度離れた所に八天堂ビレッジがあります。熊本空港駅が(ターミナル正面位置で)一番離れた時に450メートル程度離れますから、こちらも同じような感じになると思います。
レンタカーターミナルのりんちゃいはそれほど離れていない印象ですが、八天堂ビレッジは歩いていくのとてもしんどいです。正直送迎バスあればなあ、という距離と思います。

送迎バスと言えば、熊本空港の第三駐車場はそうではないようですが、空港では大荷物持っている人も多いので、300メートルくらい離れると、連絡バスを運行するのが普通です。レンタカー送迎車が良い例ですね。
そういった他空港の事例から歩ける距離を考えると、300メートル前後がギリギリ許容範囲内といった印象でしょうか。

続いて空港以外の交通拠点の距離を見てみます。

・熊本市役所(熊本市中心部)〜熊本空港行バス乗り場=350m
・熊本市役所(熊本市中心部)〜博多行新幹線乗り場=2,700m
・熊本駅新幹線改札口〜熊本空港行バス乗り場=250m


熊本を行き来する人は、熊本市中心部と福岡空港間を移動する際の、新幹線利用までの2.7キロメートルもの移動は苦にならないのですから、120メートル移動くらい屁でもないのではないでしょうか。
それは極端な例としても、現在、熊本駅新幹線改札口〜熊本空港行バス乗り場の250メートルは皆が移動できています。
やはり300メートル程度までは許容範囲と言えそうです。

最後に現行の交通機関と比較で見てみます。

・肥後大津駅改札口〜熊本空港行バス乗り場=10m

現在は肥後大津駅での無料バスへの乗り換えは10メートルです。空港のバス乗り場はターミナルの目の前。肥後大津駅〜空港間は15分なので、現行は乗り換え所要時間含めて15.5分といったところです。
一方、今回の鉄道は熊本空港〜肥後大津間は10分と推定されています。熊本空港駅がターミナルから120メートル地点なら徒歩1分30秒なので11.5分。320メートル離れると14分かかります。

400メートル程度離れてしまったら、現行のバスと所要時間にほぼ変化がなく、整備するだけ無駄と言えそうです。
400メートル程度離れてしまうのなら、現行の無料バスをもっと使いやすくする方が効果的です。

202507kmjtrain9.jpg
参考になるのが広島空港です。
左の灰色建物(のりんちゃい)←立体駐車場奥の白屋根→右のターミナルが約130m。
400mだと八天堂ビレッジまで行く感じと言うと分かりやすいでしょうか。

202507kmjtrain8.jpg
長崎空港の船舶ターミナルへ行くための通路。
ここは全体の4分の1も写っていませんが、延々歩かされる印象です。

202507kmjtrain10.jpg
現行の空港〜肥後大津駅間の無料乗り合いタクシーは
肥後大津駅ののりばが改札口の目の前なので乗り換えは実質1分程度。
空港駅の徒歩距離が長いと「バス所要時間=鉄道+徒歩所要時間」になってしまいます。

(まとめ)
▶ターミナル〜空港駅間が120mで済むなら
 →那覇空港駅や広島空港のりんちゃいが同等のイメージ。あまり抵抗ない?

▶ターミナル〜空港駅間が300m程度まで伸びると
 →空港駅では日本一遠い、連絡バスも必要になるかも。

▶ターミナル〜空港駅間が400m超えの場合
 →現行の無料バスと所要時間がほぼ同じになり鉄道を整備する意味なし。



■地下駅だと費用増加が150億円は高いのか?豊肥本線複線化はその20倍費用増加するけど、、、

次に、地下駅だと追加費用が150億円以上かかり無理、とされていることについてです。

全体の工事費用はまだ出ていませんが、今回の熊本空港アクセス鉄道の、以前出されていた概算は410億円でした。地下駅だと150億円増加するとなると、パッと見、割合的に絶対的に無理です。
そもそも今回の鉄道は費用便益分析が1ギリギリなので、費用が増した途端、1を切ってしまいます。1を切る案件には国からの補助金が出づらくなるので、地下駅にすることはできないようですね。

ただ、今回の場合、最初の比較で別交通機関と比較しており、元々410億円のものが「地下駅だと+150億円(=つまり560億円)になります、ハイ、無理」と言うのはあまりにもおかしな話です。
だったら、そもそもの比較の時に、410億円ではなく、560億円かかるとして比較しなきゃいけない
でしょ。
例えば当初計画で410億円だったものが、地上駅だと310億円、地下駅だと460億円位なら、410億歩譲ってまだ納得もいきますが、、、。
それとも地下駅だと410億円、地上駅だと260億円という意味でしょうか?それだったら410億円かかるのは初めから分かりきっていることで、無理と言うはずはありませんし、謎です。
中間駅設置を検討しているようですが、プラス150億円を出せねーと言ってるのに、中間駅は設置できるって、お笑いにも程があります。

※駅1つ造るのって、例えば神奈川県の小田栄駅が6億ぐらいで、その時に通常駅1つ造るのに20億くらいかかると話題になりました。+150億円以上とは、随分な差ですね、、、。例えば、福岡の七隈線延伸では2駅付きで総事業費は600億円弱くらいでした。博多駅はかなり複雑な工法構造だと思うので、+150億円より全然高いと思いますが、そうなると総事業費の6、7割は地下駅分ってことになりますから、地下駅ってかなりお高いんですね。

結局、肥後大津案を採用するために、比較のときはその費用をとにかく矮小化したということなのでしょう。
未だに豊肥本線の複線化費用は加算されていませんし、とにかく肥後大津案の費用を低く低く低く低く低く低く見せようとしているのは、非常に心象悪いです。

そして、最も重要な視点は、肥後大津案の熊本空港〜熊本駅間の所要時間40分切りを実現するためには、豊肥本線の複線化が不可欠という点です。
豊肥本線区間は22.6キロあります。6.4キロの熊本空港アクセス鉄道建設費が地下駅じゃなくても410億円ですから、単純計算で1,400億円位はかかるはず。そうなると、総事業費は本当は1,800億円になります。410億円が560億円になるなら費用が4割近く増すので無理な印象ですが、1,800億円が1,950億円上がるのは1割増なだけ。それでもやっぱり耐えられないですかね。

しかも、豊肥本線区間は、クソ田舎とバカにしている地域を走る熊本空港アクセス鉄道通過地区より街なかで、土地買収費は高天井です。総事業費が1,800億円で収まるとも思えません。
じゃあ、土地買収費を削減するため、買収しないで、一線分は現線路の下に地下鉄で造るとなったら、どうなるでしょう。比較的安く済んだとされている横浜ブルーライン延伸線ですらキロ当たり265億円で、単線なのでかかる費用が「その半分だとしても」3,000億円かかります。=総事業費3,400億円

あれ?確か、昔の比較の時に、熊本市中心部から空港までモノレール建設とした費用は似たような値段が出ていたような記憶があるのですが。当時とはお金の価値が違いますから単純比較はできないんでしょうけど。

なんだか、空港駅について120mとか150億円とかでガーガー文句の言い合いになっているのが、こすたくりんですね。(熊本弁合ってます?)

※以前のコラムで話を出した熊本市中心部直結と考えた場合の費用を考えてみます。
空港〜九州道と国体道路交点付近間 地上8km程度=単価は肥後大津案基準
九州道と国体道路交点付近〜桜町間 地下(道路下や白川小下等)10km程度=単価は横浜ブルーライン延伸線基準(半額には敢えてしません)
とすると3,200億円程度。新路線造っても、かかる費用は大して変わらんのですけど、、、。


今回の空港アクセス鉄道は、空港アクセスを目的としてわざわざ整備するものです。周りの地域が便利になるとかは正直どーでも良いわけで、まずは空港利用の利便性が最優先のはずです。
ところが、空港駅の設置位置からして、そこは二の次になっていることが分かります。検討会議の中で空港敷地外設置なら周辺振興にもなるなどと、軽々しく宣ってしまう辺り、空港アクセスの目的が完全に失われていますね。
ターミナルまで120メートルあってもアクセス利便性が変わらないなら、地下駅で敷地外まで120メートルかかったとしても周辺振興への影響は何も変わらないはずなので、言ってる論理が破綻していますし。

そもそも今回採用されたアクセス鉄道ルート自体、「熊本市中心部へのアクセス向上」という整備目的を完全に逸脱しています。
結局、大津町とか西原村の振興策として整備するのであって、たまたまそこに空港があったから空港アクセス線と称しただけとも言える状況になってしまいました。
空港の振興であれば、日本国の価値向上に繋がりますが、それが二の次なのであれば、意味があるのは日本国ではなく地元なだけ。こんなのに、国は補助金出したらダメですね。県と村で金出して頑張りなさいよ。といった感じでしょうか。

まあ、あとから費用が上がっても、建設が決定さえしてしまえば、建設は止まらないでしょうから、県はとにかく安く見積もって、国から補助するというお墨付きを引き出せれば良いわけで、建設決定まで持っていくのに躍起になっているのかもしれませんね。

(まとめ)
▶地下駅にかかる費用
 →概算は410億円から150億円増加で割合的に絶対的に無理。

▶肥後大津案で熊本駅まで40分切りには豊肥本線の複線化が不可欠
 →総事業費は本当は3,400億円?熊本市中心部まで新線整備と変わらない?

▶空港駅を敷地外に設置する理由は地域振興?
 →空港アクセスの目的がまた二の次になっている。



■ターミナル地区に駅設置可能な場所はあるのか

最後に、ターミナル目の前への駅設置にこだわるのなら、今の建物の状態で地上駅として設置可能な場所は本当にないのか考えてみましょう。

まずは駅と鉄道に必要な地上領域を考えてみます。
参考になるのは仙台空港駅です。
仙台空港の場合、駅長さが約200メートル(ホームは長い方で6両分=約120メートル足す余長)、そこから地下に入るまでは約520メートルあります(道路を越えたあと約400メートル)。仙台空港駅は高架ですから、高低差は地下に入るまでのアプローチは少し長いです。

また、地上駅から地下に入り込むアプローチの長さは、羽田空港近くの、穴守稲荷駅から地下に入る京急線がとても参考になります。こちらは駅横の踏切を過ぎてから傾斜しており、約110メートルで地下に入れています。

(1)降車レーン辺りが唯一の候補?
以上の条件を元に考えてみると、ターミナル目の前の降車レーン辺りが活用できるかもしれません。唯一の候補ともいえるよう位置です。

ターミナル目の前の降車レーンは長さ約160メートル。そこから道路との境目(第一駐車場と第二駐車場の間の道路)まで約80メートルあります。合計で240メートルは捻出出来ます。

例えば6両分ならホームは120メートル強で済みます。つまり、240メートルあればギリギリトンネル出口から地上駅設置は可能です。(ギリギリすぎるので、第二駐車場を一部切り欠いて道路を少し遠回り化などの工夫は必要)
駐車場の車道やアプローチ歩道の切り回しなどを考えなければなりませんが、単純に考えると、この降車レーン辺りに地上駅での設置は可能なはずです。
降車レーンと第一駐車場の駐車枠を使えば、横幅も最大22メートル位は確保できるので、充分設置が可能です。(参考までに、仙台空港は駅の幅が二線島式で17メートルで済んでいますので、駐車場の駐車枠は諦めざるを得ないにしても車道は確保できますね。)

課題は、第一駐車場〜ターミナル間の徒歩経路と降車レーンの代替です。
駐車場の徒歩経路は、東端と西側は行き来が可能ですし、駅に邪魔される中央部分は連絡歩道橋を設ければ良いだけ。
降車レーンの代替は、東西にあるバスプールのいずれかを活用すれば十分に可能です。(福岡の南乗降場のような感じ)

駅をターミナルと駐車場の間に設けて、駐車場からのみ連絡通路とすれば、連絡通路の長さも短く、かつ土地買収も不要ですから、敷地外に駅を造るより、さらに安く済ませられます

(2)そらよかパークと東側団体バス乗り場を活用?
また、そらよかパークと東側団体バス乗り場を活用する方法もあります。
東側団体バス乗り場の南東角〜別棟のギリギリまで斜めに駅を設置すれば、なんとか120メートル程度は確保出来ます。そこから地下へのアプローチは、第二駐車場で処理すれば設置は可能です。この場合、ターミナル目の前の道路をいじる必要がありません。(東側団体バス乗り場〜第三駐車場間の道路は閉鎖が必要)

ただし、この場合、ターミナルを拡張しようとした場合に、駅が邪魔になってくるので、将来拡張性に疑問符が付きます。

(3)立体駐車場の北側なども駅設置可能な隙間
このほか、立体駐車場の北側なども駅設置可能な隙間がありますが、それだと空港敷地境界ビタビタの位置に設置の場合とほぼ変わらない位置になります。無理をしてまで設置する場所ではないでしょう。

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以上の通り、地上駅にこだわってターミナル至近で整備するとすれば、「降車レーン付近」か「そらよかパーク付近」の2択になってくると思われます。ただ、両者ともにホーム延伸は難しく、将来拡張性という点ではあまりよろしくない位置。
既存道路の間でチマチマ工事をするくらいなら、敷地外にポンっと駅を設置する方が手っ取り早く、将来性もありと言えます。

そして、いずれにしても、鉄道駅をターミナル至近の地上に整備するとなると、道路の一部付け替えが不可欠になります。

熊本空港アクセス鉄道は、熊本市中心部とのアクセス向上のためにやるのですから、最優先は鉄道、道路交通(特に公共交通でない自家用車)は二の次という割り切りも必要です。

別にバスをターミナルの目の前に付けなければならないという法律はありませんから、最悪、バス発着場や降車レーンを空港敷地外にすれば良いだけではないですか?
とまで書くと少し過激ですが、、、。120メートル程度徒歩移動になるくらいで道路が不便になるとか、言って欲しくないですね。

熊本市内行きバスは全廃に追いやられるぐらい鉄道が便利でなければ、空港アクセス鉄道を整備する意味がありません。そして、バス便がほとんどなくなるのなら、前面道路は容量が小さくても問題ないはずです。
逆の見方をすると、バスが今と変わらないか微減でしかないのなら、熊本市中心部とのアクセス向上が未達成ということになりますから、空港アクセス鉄道に税金を投入する意味がありません。

最優先は鉄道、道路交通(特に公共交通でない自家用車)は二の次と割り切れるかは非常に重要な視点です。

202507kmjtrain3.JPG
ターミナル至近で設けられる可能性があるのが降車レーン付近。
前面道路と立体駐車場の間です。

202507kmjtrain11.jpg
ターミナル東側の団体バスのりば付近も隙間あり。ただし長さがギリギリです。
写真奥に写る道路の付け替えがポイントの一つです。
降車レーン付近でも東側の団体バスのりば付近でも、写真奥の塔とそらよかビジターセンターの間で線路と道路を処理できることが条件。

(まとめ)
▶既存建物を避けて設置できる場所
 →降車レーン付近ならなんとか実現可能かも。

▶ターミナル至近の地上に鉄道駅を設置するなら
 →道路付替不可欠。鉄道第一、道路は二の次にする割り切りが必要。

▶ターミナル至近の地上に鉄道駅を設置するなら
 →土地買収不要。連絡通路短くなり、より費用の削減が可能。



ということで、軽く熊本空港駅の設置位置について考えてみました。
鉄道駅を敷地内(ターミナル目の前)にもってくることに拘っている人が多いですが、敷地外設置でも離れなければ問題なさそうですし、敷地内に地上駅を設置することも可能のように感じます。

賛否両論あるようですが、空港敷地にビタビタにくっつけられるなら、正直どっちでも大して変わらない気がします。
それよりも、ドンドンドンドン当初の構想から逸脱していっている鉄道整備の目的について、当初の目的(空港と熊本市中心部のアクセス向上)に立ち返り、もっと当初の目的を意識した空港アクセス鉄道にしてほしいものですね。

7月下旬には周辺町村で説明会も開かれるようですので、地元の方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
阿蘇くまもと空港アクセス鉄道に関する住民説明会の開催について(熊本県公式サイト)

今回のコラムはこれにて〆ます。長々失礼しました。
ラベル:熊本空港 鉄道便
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2025年03月28日

[特集]地方空港から海外へ23

特集 さあ、地方空港から海外へ!


祝!日本!
ついにコロナ禍脱出へ!
全空港の国際線定期便再開決定!


23.熊本空港(阿蘇くまもと空港)

コロナ禍後に国際線が大発展しているのが熊本空港(阿蘇くまもと空港)。
令和5年にターミナルが新しくなり、国際線が一気に増えました。地方空港では珍しく、ソウル便は何とトリプルトラック化しています。
国際線が毎日多数発着している熊本から世界へ飛んでみては。

2025年3月28日現在、熊本には7社5路線週43往復の国際線が就航しています。

熊本空港(阿蘇くまもと空港)カテゴリ

20250328KMJ.jpg
熊本なら新しいターミナルから新しいチェックインで海外へ行けますよ〜。


■熊本空港(阿蘇くまもと空港) 公式サイトの国際線関係ページ︰
(公式 一覧時刻表)https://www.kumamoto-airport.co.jp/timetable-int/
(公式 特設ページ)https://oshitabi-kumamoto.com/

■熊本空港(阿蘇くまもと空港) 国際線就航路線︰
 [韓国]ソウル ICN(仁川) TWB週7往復
 [韓国]ソウル ICN(仁川) AAR週3往復
 [韓国]ソウル ICN(仁川) KAL週7往復
 [韓国]プサン  ESR週7往復
 [香港]香港   CRK週4往復
 [台湾]台北 TPE(桃園) SJX週7往復
 [台湾]台北 TPE(桃園) CAL週5往復
 [台湾]高雄   CAL週3往復

■熊本空港(阿蘇くまもと空港) 本邦航空会社国際線︰
・コロナ禍前︰運航無し
・コロナ禍後︰運航無し

■熊本空港(阿蘇くまもと空港) コロナ禍以降の国際線就航変遷︰
※令和07年02月03日:CAL高雄 再開
※令和06年12月19日:ESRプサン 就航
※令和06年11月24日:KALソウル仁川 就航
※令和06年11月07日:AARソウル仁川 就航
※令和06年03月31日:HKE香港 運休(3/29最終運航)
※令和05年12月02日:CRK香港 就航
※令和05年11月01日:HKE香港 再開
※令和05年09月18日:CAL台北桃園 就航
※令和05年09月01日:SJX台北桃園 就航
※令和05年03月23日:TWBソウル 国際線旅客ターミナルビル発着から新旅客ターミナルビル発着に変更
※令和05年01月05日:[国際線定期便運航再開]TWBソウル仁川 就航

※令和02年03月11日:[国際線定期便全便欠航]HKE香港 長期欠航
※令和02年02月28日:CAL(JAL)高雄 長期欠航

特集:さあ、地方空港から海外へ!
長 崎  /  宮 崎

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2025年03月01日

熊本_3月バス便時刻変更

■熊本空港(阿蘇くまもと空港) アクセスバス便時刻変更(2025年3月)

03/01
◎神園交通 すーぱーばんぺいゆ号 熊本空港5番-神園交通外港車庫-くまモンポート前(空港発0・空港行0→3・4)
◎神園交通 すーぱーばんぺいゆ号 運転免許センター→熊本空港5番→神園交通外港車庫→くまモンポート前(空港発0・空港行0→1・0)


03月01日︰
八代方面︰一部便がくまモンポート前まで延伸します。新たな途中停留所は無し。くまモンポート前まで約1時間23分2,300円。

【プレスリリース】エアポートライナー「すーぱーばんぺいゆ号」がくまモンポート八代まで延伸(神園交通公式サイト)
https://k-2121.jp/news/609/
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2024年12月20日

熊本_施設利用料値上げへ

■熊本空港(阿蘇くまもと空港) 旅客取扱施設利用料を値上げへ

熊本空港(阿蘇くまもと空港)の運営を受託している熊本国際空港は20日、来年3月30日発券分から旅客取扱施設利用料(PSFC)を変更すると発表しました。

変更後の金額(消費税込)は、
・国際線出発旅客 大人 1,900円/人
・国際線出発旅客 小人 950円/人
・国内線出発旅客・到着旅客 大人 320円/人
・国内線出発旅客・到着旅客 小人 160円/人
にするとしています。

国際線のPSFCは、現行(大人700円・小人350円)から3倍近い大幅値上げとなります。

変更は2025年3月30日発券分からで、2025年3月29日までに発券の航空券は旧料金が適用となります。
現行どおり、航空券代に含ませるオンチケット方式での徴収となるとしています。

同日、国土交通省(国交省)が旅客取扱施設利用料の上限認可申請を認可しています。

※料金額などの正確な情報は、必ず公式サイトでご確認ください。

旅客取扱施設利用料(PSFC)の改定について(熊本国際空港公式サイト)
https://www.kumamoto-airport.co.jp/info/%e6%97%85%e5%ae%a2%e5%8f%96%e6%89%b1%e6%96%bd%e8%a8%ad%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%96%99%ef%bc%88psfc%ef%bc%89%e3%81%ae%e6%94%b9%e5%ae%9a%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/
熊本国際空港(株)の旅客取扱施設利用料の上限認可について(国交省公式サイト)
https://www.mlit.go.jp/report/press/kouku05_hh_000223.html
ラベル:熊本空港
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2024年12月04日

熊本_20日に新駐車場開業へ

■熊本空港(阿蘇くまもと空港) 20日に新駐車場を開業へ

熊本国際空港は3日、12月20日午後2時に新駐車場(P2)を開業すると発表しました。

新駐車場は、現在のP1とP3の間に整備する平面駐車場。24時間営業で218台収容発表されました。
新しいP2オープンに先立ち、12月10日に現在のP2をP4に名称変更するとしています。

また、2日、国際線定期便利用者を対象にした駐車場無料化事業を来年1月14日をもって終了することも発表されました。国際線定期便利用の際に駐車場サービス券(上限8,000円)の配布が終了します。
「駐車場の利用客増加に伴う空港内駐車場の混雑緩和と持続可能な公共交通機関との連携促進を目指す」としており、駐車場の混雑対策が進められているようです。

新駐車場がオープンします(熊本国際空港公式サイト)
https://www.kumamoto-airport.co.jp/info/%e6%96%b0%e9%a7%90%e8%bb%8a%e5%a0%b4%e3%81%8c%e3%82%aa%e3%83%bc%e3%83%97%e3%83%b3%e3%81%97%e3%81%be%e3%81%99/
阿蘇くまもと空港内駐車場無料化事業の終了について(熊本国際空港公式サイト)
https://www.kumamoto-airport.co.jp/info/%e9%98%bf%e8%98%87%e3%81%8f%e3%81%be%e3%82%82%e3%81%a8%e7%a9%ba%e6%b8%af%e5%86%85%e9%a7%90%e8%bb%8a%e5%a0%b4%e7%84%a1%e6%96%99%e5%8c%96%e4%ba%8b%e6%a5%ad%e3%81%ae%e7%b5%82%e4%ba%86%e3%81%ab%e3%81%a4/
ラベル:熊本空港
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2024年11月22日

熊本_台北桃園と連携協定締結

■熊本空港(阿蘇くまもと空港) 台北の桃園国際空港と連携協定締結

熊本空港の運営を受託している熊本国際空港は15日、同日に台湾の桃園国際空港公司との間で連携協定を締結したと発表しました。

熊本空港が連携協定を締結したのは、台湾の桃園国際空港。両空港間の関係を強化する協定で、「熊本と台湾のさらなる交流を促し、阿蘇くまもと空港と桃園国際空港の国際線ネットワーク強化を図ること」を目的とするとしています。

熊本は、台湾の世界的半導体メーカーTSMCの工場が進出したことで、台湾との往来が急増しています。
熊本-台湾間は、コロナ禍前は、高雄線が週3往復を細々と運航していただけでしたが、高雄線が復便しないうちに昨年9月にスターラックス航空(SJX)とチャイナエアライン(CAL)が相次いで桃園線を就航。11月15日現在、熊本-桃園線が週12往復(CAL週5往復、SJX週7往復)運航されています。SJXは地方空港では珍しく大型機材での運航で、その往来が注目されています。

桃園国際空港と連携協定を締結しました(熊本国際空港公式サイト)
https://www.kumamoto-airport.co.jp/info/%e6%a1%83%e5%9c%92%e5%9b%bd%e9%9a%9b%e7%a9%ba%e6%b8%af%e3%81%a8%e9%80%a3%e6%90%ba%e5%8d%94%e5%ae%9a%e3%82%92%e7%b7%a0%e7%b5%90%e3%81%97%e3%81%be%e3%81%97%e3%81%9f/
ラベル:熊本空港 台北
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